JPH0664606U - 内視鏡カバー方式の内視鏡 - Google Patents

内視鏡カバー方式の内視鏡

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JPH0664606U
JPH0664606U JP560493U JP560493U JPH0664606U JP H0664606 U JPH0664606 U JP H0664606U JP 560493 U JP560493 U JP 560493U JP 560493 U JP560493 U JP 560493U JP H0664606 U JPH0664606 U JP H0664606U
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JP
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cover
endoscope
insertion portion
channel
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久雄 矢部
明 鈴木
稔 山崎
秀雄 伊藤
善洋 飯田
芳夫 田代
修 瑞田
広 石井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使い慣れた視野方向から処置具を突き出しで
き、さらにはカバー無し内視鏡に比べ狙撃性を向上でき
るカバー式内視鏡を提供すること。 【構成】 カバー用内視鏡91を中心に、処置具が突出
するチャンネル開口出口31を有する挿入部カバー部9
2を、回動可能に構成してある。処置具チャンネルの開
口出口31と、観察窓42との位置関係を変て、使い慣
れた視野方向から処置具を突き出しする。また、被検体
68から開口出口31を離すようにして、狙撃性を向上
させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、内視鏡の汚染を防止可能なカバーと前記カバーを装着するカバー用 内視鏡とからなる内視鏡カバー方式の内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡検査には、検査前に十分な洗浄消毒をした清潔な内視鏡を使用する必要 がある。
【0003】 内視鏡は患者の体腔内で使用した後、その内視鏡を洗浄・消毒するが、この洗 浄・消毒は非常に時間がかかる。そこで、近年、内視鏡検査をする際に、従来の 操り返し使用型の内視鏡に替えて、使い捨て型の内視鏡カバー方式の内視鏡が提 案されている。
【0004】 内視鏡カバー方式の内視鏡は、内視鏡挿入部等の外周を覆う内視鏡カバーと、 内視鏡カバーに挿入するカバー用内視鏡との組み合わせからなるものである。内 視鏡カバー方式の内視鏡としては、例えば特公平2−54734号公報、USP 3,162,190号公報に記載されているものがある。
【0005】 内視鏡カバーを装着するカバー用内視鏡には、一般的に、撮像系あるいは観察 光学系と、ライトガイドファイバとが挿入部に備えられているものがある。
【0006】 ここで、処置具チャンネル、及び送気・送水管等は、体液等で汚れる虞れがあ り、また細長いので洗浄・消毒がしにくい。そこで、前記内視鏡カバーには、処 置具チャンネル、送気・送水管等の両端開放管が備えられている。
【0007】 前記内視鏡カバー用内視鏡は、その挿入部を事前に洗浄・消毒をしておく。そ して、前記内視鏡カバーで前記内視鏡の挿入部等を覆ったまま、患者の体腔内に 内視鏡を挿入して、使用後は内視鏡カバーは取り外して廃棄してしまう。このよ うに、内視鏡カバーを患者ごとに使い捨てすることにより、内視鏡は洗浄・消毒 の必要がなくなり、非常に衛生的である。そして、前記内視鏡は再洗浄・再消毒 無しに、連続的に使用できる。
【0008】 また、従来のカバー用内視鏡としては、USP4,646,722号公報及び USP5,050,585号公報に示されているものがある。これらのカバー用 内視鏡には、チャンネルを位置決めする位置決め部を有しており、カバー用内視 鏡と挿入部カバー部とは互いに固定されていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
カバー用内視鏡はその構造上、鉗子出口が視野の上方(UP方向)またはその レイアウトに従った位置に、必然的に開口することとなってしまう。
【0010】 一方、カバー無し内視鏡の場合、例えば上部消化管用内視鏡の場合は、UP方 向に対し左下方から、下部消化管用のものでは右下から、鉗子が突出するように 構成されている。
【0011】 従来から、カバー無し内視鏡を用い、それの操作に熟達した検者は、体壁に近 い部位で処置具を使用する時、処置具の突出方向をわざわざ体壁から離して安全 な位置に開口部をもって来てから、処置具を突出している。
【0012】 すなわち、従来のカバー用内視鏡の場合その構造上、開口部(出口)の位置が 規制されており、体壁と処置具との位置が近付きすぎて、湾曲操作がうまくいか ず、処置具の狙撃性が悪くなってしまう場合があった。このため、使い難さを感 じたり、あるいは処置具突出の際、体壁を傷付けてしまう虞もある。
【0013】 また、従来のカバー用内視鏡では処置具の出口と観察窓との位置関係が固定さ れているため、観察対象によっては、使い慣れていない位置(視野方向)から処 置具が出てくることで、使い難さを感じる場合があった。
【0014】 本考案は前記事情にかんがみていなされたもので、使い慣れた視野方向から処 置具を突き出しでき、さらにはカバー無し内視鏡に比べ狙撃性を向上できる内視 鏡カバー方式の内視鏡を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本考案は、処置具が挿通可能な処置具チャンネルを有するカバーと、前記カバ ーを装着し外表面を被覆して使用され、且つ被検体を観察可能とする観察窓を有 するカバー用内視鏡とを備えていると共に、前記カバーは、前記カバー用内視鏡 の挿入部をカバーすると共に、前記処置具が突出する処置具チャンネルの開口出 口を有する挿入部カバー部を含み、前記挿入部カバー部とカバー用内視鏡とは回 動可能に構成してある。
【0016】
【作 用】
本考案の構成で、カバー用内視鏡と挿入部カバー部とを回動自在とすることで 、前記処置具チャンネルの開口出口と、観察窓あるいは被検体との位置関係を変 て、使い慣れた視野方向から処置具を突き出しできるようにし、狙撃性を向上さ せている。
【0017】
【実施例】
図を参照して本考案の実施例について、以下に説明する。 図1ないし図10は本考案の一実施例に係り、図1はカバー用内視鏡を接続し た内視鏡装置の全体的な外観図、図2はカバー式内視鏡の先端側の側断面図、図 3はカバー用内視鏡の先端側の斜視図、図4は挿入部カバー部の先端側の斜視図 、図5はカバー用内視鏡の全体的な外観図、図6はカバー用内視鏡のアングルノ ブの取り付け説明図、図7は操作部カバー部の構成図、図8はユニバーサルコー ドカバー部の構成図、図9は内視鏡と挿入部カバーの回転に関する説明図、図1 0は処置具の回転に関する説明図である。
【0018】 図1に示す内視鏡装置68は、チャンネル付き内視鏡カバー方式の内視鏡(以 下、カバー式内視鏡と略す)89を有している。
【0019】 前記カバー式内視鏡89は、チャンネル付き内視鏡カバー(以下、カバーと略 す)90と、チャンネル付き内視鏡カバー用内視鏡(以下、カバー用内視鏡と略 す)91との組み合わせからなっている。前記カバー内視鏡89は、電子式のも のである。
【0020】 また、前記カバー90は、カバー用内視鏡91の挿入部等を覆い、検査後にお ける内視鏡の洗浄・消毒を不要とするものである。
【0021】 前記内視鏡装置1は、前記カバー式内視鏡89と、このカバー式内視鏡89が 接続される各種周辺機器等を内設したカート5と、前記カバー式内視鏡89を保 持するカバー保持具6とを有している。
【0022】 図1に示す周辺機器が収納されているカート5には、例えば光源装置7、ビテ オプロセッサ8、流体制御装置9、チヤンネル付き内視鏡カバー拡張器(以下、 拡張器と略す)10が収納されている。また、前記カート5の天板には、モニタ 11が載置されている。
【0023】 前記光源装置7は、前記カバー式内視鏡89のカバー用内視鏡91に、照明光 を供給するものである。また、ビテオプロセッサ8は、電子式のカバー用内視鏡 91に接続され、同内視鏡からの電気信号を標準的な映像信号に変換して、前記 モニタ11に出力するものである。前記モニタ11は、前記映像信号を受けて、 内視鏡画像を表示するものである。
【0024】 また、前記流体制御装置9は、前記カバー90内に設けられた後述する管路を 介して、送気・送水等を行うものである。このため、前記流体制御装置9には、 送水源、及び図示しない送気源等が設けられており、送気源及び送水源に接続さ れた管路は電磁弁により開閉制御されるようになっている。
【0025】 また、前記拡張器10は、カバー90に空気を送り込み、カバー90を拡張す るためのものである。この拡張によりカバー90は、カバー用内視鏡91の装着 あるいは抜去を容易としている。
【0026】 前記カバー用内視鏡91には、図5に示すように、操作部12と、この操作部 12の側部から延出するユニバーサルコード13と、前記操作部12に連結する 挿入部14とから構成されている。前記カバー用内視鏡91の挿入部14は、図 5に示すように、操作部12基端側から先端に向かって、順に、可撓管部15と 、湾曲可能な湾曲部16と、硬質の先端部17Aとから構成されている。
【0027】 前記カバー用内視鏡91の挿入部14は、細径で、断面形状が円筒状に形成さ れている。
【0028】 前記先端部17Aには、その外周に、後述するストッパーリングに嵌合するス トッパー溝18が形成されている。また、前記カバー用内視鏡91の先端部17 Aには、図3に示すように、照明光学系41a,41bと、対物光学系42とが 配置されている。
【0029】 前記照明光学系41a,41bの後端には、図示しないライトガイドファイバ の出射端が配置され、このライトガイドファイバは、前記挿入部14、操作部1 2、及びユニバーサルコード13内を挿通されている。
【0030】 前記ユニバーサルコード13にはその端部にコネクタ19が設けられ、このコ ネクタ19は、前記光源装置7に着脱自在に接続されるようになっている。そし て、前記光源装置7から照明光が、前記ライトガイドファイバの入射端に供給さ れるようになっている。
【0031】 図2に示すように、前記対物光学系42の後端には、入射する光学像を電気信 号に変換する固体像撮像素子20が配置されている。この固体撮像素子20から 出力された電気信号は、図1に示す前記コネクタ19の側部から延出する信号コ ード21等を介して、前記ビデオプロセッサ8に入力するようになっている。
【0032】 図5に示すように、前記操作部12の基端側は把持部12aとなっており、そ の把持部12a上方に連結した操作部本体12bには、アングルノブ45、送気 送水制御スイッチ46、吸引制御スイッチ47、写真撮影用等の機能スイッチ4 8が設けられている。また、前記操作部12の基端側は、その先端外周に、嵌合 リブ12cが形成されている。前記嵌合リブ12cは、後述する挿入部カバー部 の内視鏡挿入チャンネルと嵌合するようになっている。
【0033】 前記アングルノブ45は、図6に示すように、操作部本体12bに対して着脱 自在に設けられている。そして、前記操作部12は、カバー無し内視鏡と同じ操 作感覚が得られるように構成されている。
【0034】 図1に示すように、前記カバー用内視鏡91を被覆するカバー90は、挿入部 カバー部92、操作部カバー部23、及びユニバーサルコードカバー部24によ って構成されている。前記カバー90の挿入部カバー部92は、前記カバー用内 視鏡91の挿入部14を覆うものである。また、前記カバー90の操作部カバー 部23は、前記カバー用内視鏡91の操作部12、及び後述する三つの管路を覆 うものである。さらに、前記カバー90のユニバーサルコードカバー部24は、 前記カバー用内視鏡91のユニバーサルコード13、及び後述する三つの管路を 覆うものである。そして、前記カバー用内視鏡91は、前記カバー90の全てを 装着し、水密に覆われた状態で検査に用いられる。
【0035】 尚、図1に示す前記カバー保持具6は、カバー用内視鏡91に挿入部カバー部 92を装着する際、そのアーム6aにより、挿入部カバー部92の後述する保持 溝を保持するようになっている。これにより、カバー90を手で触ることがなく 内視鏡91を保持でき、衛生的である。また、操作が容易となる。
【0036】 図2には、カバー用内視鏡91に、カバー90の挿入部カバー部92を挿入し た状態の側断面図を示してある。
【0037】 前記挿入部カバー部92は、カバー用内視鏡91の挿入部14を外部環境から 隔離するためのものである。この挿入部カバー部92は細長に形成されており、 手元側の内視鏡操作部固定用口体部(以下、口体部と略す)92a及び先端部9 2bは、硬質の材料、例えば樹脂で形成されている。また、前記挿入部カバー部 92の口体部92aと、先端部92bとの間は、可撓性のある材料で形成された 挿入部カバー外皮92cにより覆われている。前記挿入部カバー外皮92cは、 約0.1mm〜1mm位の肉厚で成形されている。
【0038】 さらに、前記挿入部カバー部92は、その内部に、挿入部14が挿通可能な内 視鏡挿入チャンネル25と、送気管26と、送水管27と、吸引管28とを形成 している。
【0039】 前記内視鏡挿入チャンネル25の基端部側は、口体部92aにおいて、挿入部 14挿入用の開口部25aが形成されている。さらに口体部92aにおいて、前 記内視鏡挿入チャンネル25の開口部25aの奥には、気密嵌合部25bが形成 されている。前記内視鏡挿入チャンネル25の開口部25aは、内視鏡操作部1 2基端側が嵌合するようになっている。また、前記気密嵌合部25bは、内視鏡 挿入部14と密着する径に形成されている。前記開口部25aと気密嵌合部25 bとの間には、前記カバー用内視鏡91の嵌合リブ12cと嵌合する嵌合溝25 cが形成されている。さらに、前記内視鏡挿入チャンネル25は、前記先端部9 2bにおいて閉塞しており、カバー用内視鏡91の挿入部14は外部環境から、 気密に隅離されるようになっている。
【0040】 また、前記内視鏡挿入チャンネル25の先端側は、先端部92bにおいて、カ バー用内視鏡91の先端部17Aと当接しかつ嵌合する保持口92eが形成され ている。前記内視鏡挿入チャンネル25の先端側の近傍には、保持口92e内周 において、ストッパーリング29を保持する保持溝92fが形成されている。そ して、このストッパーリング29と内視鏡のストッパー溝18とが嵌合し、内視 鏡挿入部14が軸方向に移動することを規制している。その一方で、内視鏡91 とカバーの内視鏡挿入チャンネル25とは、回動自在となっている。
【0041】 前記挿入部カバー部92の先端部92bには、内視鏡挿入チャンネル25の先 端において、図4に示すように、透明な窓32が設けられている。この窓32は 、前記カバー用内視鏡91の前記照明光学系41a,41b、及び対物光学系4 2のすべてより広く且つ対向する位置に配置されている。
【0042】 また、前記挿入部カバー部92の先端部92bには、前記窓32に向かって開 口した送気(または送水)ノズル30と、開口(鉗子出口)31とが設けられて いる。前記送気(または送水)ノズル30は、送気管26(または送水管27) に連通・接続している。また、前記開口31は吸引管28に連通・接続している 。
【0043】 また、送気管26、送水管27、及び吸引管28は、前記口体部92aから、 さらに手元側に向けて延出しており、その端部はそれぞれ開口している。図1に 示すように、送気管26は、前記流体制御装置9の図示しない送気源に連通・接 続されるようになっている。また、前記送水管27は、送水源である送水タンク 33を介して、前記送気源に連通・接続されるようになっている。さらに、前記 吸引管28は、図示しない吸引ビン及び図示しない吸引源に連通・接続されるよ うになっている。
【0044】 前記口体部92aには、その側部に、図2に示すように、処置具挿入口34、 及び拡張チューブ口体35を突出している。前記拡張チューブ口体35は、内部 管路が、前記内視鏡挿入チャンネル25に連通している。前記拡張チューブ口体 35には、前記拡張器10に接続された拡張チューブ36が、着脱自在に接続さ れるようになっている。
【0045】 前記処置具挿入口34は、挿入部カバー部92の軸方向後方に突出している。 処置具挿入口34の内部管路は、突端で開口していると共に、他端で前記吸引管 路28に連通している。すなわち、前記吸引管路28は、その先端側で、処置具 チャンネルの管路も兼用している。
【0046】 また、前記口体部92aの側部外周には、挿入部カバー部92を保持する際、 カバー保持具6のアーム6aに嵌合する保持溝92dが形成されている。
【0047】 次に、前記カバー用内視鏡4の操作部12の構成について述べる。
【0048】 前記カバー用内視鏡4の把持部12aの形状は、前記操作部カバー部23を被 覆した状態で、カバー無し内視鏡の把持部の大きさ、形状がほぼ一致するように 形成されている。
【0049】 さらに、前記アングルノブ45は、その形状が、カバー無し内視鏡のアングル ノブ53とほぼ同じ大きさ、形状となっている。このような構成によって、カバ ー用内視鏡4の操作部12は、カバー無し内視鏡と操作感覚を同じになるように している。
【0050】 次に、前記カバー3のうち、操作部カバー部23及びユニバーサルコードカバ ー部24は以下のように構成されている。図7に示す操作部カバー部23は、肉 厚約0.1mm〜2mmの軟性の高分子材料をシート状にして形成したものであ る。
【0051】 前記操作部カバー部23は、操作部12を覆うカバー本体23aと、ユニバー サルコード13の接続端を覆うコード接続部カバー23bと、スイッチ48等を 含む操作部12の頭部を覆うスイッチ部カバー23cとから構成されている。
【0052】 前記カバー本体23aは、その中央には、アングルノブ45が接続されるアン グル軸挿通口23dが形成されている。また、カバー本体23は、挿入部カバー の口体部22a側の端部にて、接続端23eを有している。
【0053】 前記操作部カバー部23の縁には、装着作業性を簡便にするため、粘着部23 fが設けられている。
【0054】 図8に示す前記ユニバーサルコードカバー部24は、細長いシート状で肉厚約 0.1mm〜2mm程度の軟性の高分子材料で形成されている。同カバー24の 長さは、露出部分がないように、ユニバーサルコード13より若干長めに形成さ れている。
【0055】 次に、カバーの装着方法について説明する。
【0056】 装着作業には、清潔部の装着を担当する作業者Aと、汚染域の作業を担当する 作業者Bの2人が必要となる。
【0057】 以下、装着手順に従って説明する。まず、作業者Aは滅菌済みのグローブを装 着し、挿入部カバー部92を持ち、保持溝92dを保持具6のアーム6aに係合 させる。次に、作業者Bは拡張チューブ36を拡張チューブ口体35に接続し、 拡張器10のスイッチをONにする。さらに作業者Bは、カバー用内視鏡4の挿 入部14を内視鏡挿入チャンネル25の開口部25aより挿入し、口体部92a に操作部12の基端部を嵌合させる。このとき、内視鏡先端部17Aを挿入部カ バー部92の保持口92e先端に当接させるまで挿入することにより、完全な装 着がなされる。この状態で、内視鏡のストッパー溝18とストッパーリング29 とが、嵌合する。また、内視鏡の嵌合リブ12cと嵌合溝25cとが嵌合する。 これらの嵌合により、カバー用内視鏡91は、軸方向の移動が規制される。その 一方で、挿入部カバー部92とカバー用内視鏡91とは、周方向に回動自在とな っている。
【0058】 さらに作業者Bは、口体部92aより延出している送気管路26、送水管路2 7、及び吸引管路28を、ユニバーサルコード13に沿わせて保持する。その状 態で作業者Aは、操作部カバー部23のアングル軸挿通口23dをアングルノブ 45の軸の中心に合わせた後、口体部92aに接続端23eを巻き付け、粘着部 23fで固定する。
【0059】 次に、把持部12aをカバー部23で巻いて覆う。さらに、カバー部23のス イッチ部カバー23c、及びコード接続部カバー23bを操作部12に巻いて、 粘着部23fを用いて操作部カバー部23を固定する。従来、操作部カバー部2 3には粘着部材やテープ等の固定手段が付いていなかったため、操作部カバー部 で操作部12を被覆した後、テープ等を巻いて固定しなければならなかったが、 本実施例ではそれらを不要としている。つまり、操作部カバー部23の各端部に 粘着部23fが設けられているため、操作部12への装着が容易に行える様にな っている。
【0060】 さらに作業者Aは、図6に示すように、操作部本体12bに突出する軸にアン グルノブ45を取り付ける。さらに、ユニバーサルコードカバー部24をコード 接続部カバー23bに位置合わせした後、ユニバーサルコードカバー部24をユ ニバーサルコード13に巻いて、コネクタ19まで覆いテープで固定する。
【0061】 作業者Bは、送気管路26、送水管路27、及び吸引管路28を流体制御装置 9に接続する。これにより、カバー内視鏡の準備が終了し、術者は保持具6から カバー用内視鏡4を取り外し検査を開始することとなる。
【0062】 図9にはカバー3の装着が完了した操作部12の基端部近傍を示している。
【0063】 前記装着完了状態で、先端部側のストッパーリング29とストッパー溝18、 及び嵌合溝25cと嵌合リブ12cとがそれぞれ嵌合している。さらに、内視鏡 挿入部14の形状は円筒状なので、図9に示すように、カバー用内視鏡91に対 して、挿入部カバー部92を回動させることができる。
【0064】 前記内視鏡91を中心に挿入部カバー部92を回動自在とすることで、操作者 の慣れた視野方向に鉗子出口31の位置を調整することが可能となる。
【0065】 前記内視鏡91は湾曲部16が自在に湾曲するとは言え、図10(a)に示す ように、体壁68とカバーが装着された挿入部14とが略平行で、しかも体壁6 8が非常に近いと湾曲操作を上手に行い難い。つまり、処置具69による狙撃性 が非常に悪くなる。従って、鉗子出口31をなるべく体壁68から離すことで、 狙撃性を向上させることができる。そこで、本実施例では、図10(b)に示す ように、カバー用内視鏡91を中心に挿入部カバー部92を回転させることによ って、体壁68と鉗子出口31の距離が離れ、病変部57の狙撃性を高めること ができる。このため、さらに生検効率を向上させることができる。
【0066】 また、本実施例によれば、従来から慣れ親しんだ視野方向から、鉗子等の処置 具が突出されるよう調整でき、安全に生検等の処置が可能となる。さらに、本実 施例では、従来のカバー内視鏡では処置できなかった場合でも、挿入部カバーを 回転し、鉗子の突出位置を微調整することで生検能力を向上できる。
【0067】 図11は本実施例の変形例に係る構成図である。
【0068】 前記実施例ものでは回転が360度自在になされるものであったが、本変形例 では、回転量を適度に規制する構成となっている。尚、前記実施例と同様の構成 については、同じ符号を付して説明を省略すると共に、異なる点についてのみ説 明する。
【0069】 前記先端部92bの保持口92eと挿入部14との先端に、図11(a)(b )に示すような回転規制部86,86、89をそれぞれ突設してある。この構成 により、前記挿入部カバー部92内で、吸引管路28等が無制限に回ってねじれ てしまうことを防止でき、管路の破損を防止でき安全である。
【0070】 尚、挿入部カバー部92を内視鏡91に対して回転させる場合、前記処置具チ ャンネルには、回転用スタイレットを挿通してから行っても良い。ここで用いる スタイレットは、一般的に用いられている処置具と同等、もしくはそれ以上硬質 に形成されているものとする。これによって、軟性の挿入部カバー部であっても 、先端まで十分に回転力が伝わり、内視鏡に対して自在に挿入部カバー部を回転 させることが可能である。
【0071】 図12は挿入部カバー部92のパッケージ81Aを示したものである。
【0072】 前記パッケージ81Aは前記カバー90、特に体内に直接接触する部分である 挿入部カバー部92を確実に滅菌できるようにしたものである。
【0073】 前記パッケージ81Aは、通気性のある高分子材量や紙で構成されるが、菌を 通さない様約0.2mm程度の穴が開いているもので形成されている。ところで 、医療品の滅菌はエチレンオキサイド等のガスを有いるガス滅菌が広く用いられ ている。しかし、このガス滅菌では、被滅菌物が重なった部分にはガスが触れな いので、その部分は滅菌できない虞がある。本パッケージ81Aはカバー90、 特に挿入部カバー部92が重ならないように工夫している。パッケージ81A内 に収納されるトレー93は通気性のある高分子材量、または紙で構成されており 菌は通さないようになっている。
【0074】 前記トレー93には、挿入部カバー部92が重ならないよう、ガイド溝93a が設けられている。前記挿入部カバー部92をガイド溝にそわせて収納し、これ をパッケージ81A内に収納して封をする。これによりパッキングが完了する。 この状態で、ガス滅菌を行うことで、カバー全体がガスに触れ、十分に滅菌可能 となる。尚、前記ガイド溝93aには前記操作部カバー23、ユニバーサルコー ドカバー24用のガイド溝を設けても良い。
【0075】 さらに、パッケージ81A自体にガイド溝を設けても良い。その場合、トレー 93は不要であり、安価なパッケージを提供できる。
【0076】 尚、本考案は、電子式のものに限らず、例えば光学式ファィバ内視鏡や超音波 内視鏡でも良い。
【0077】
【考案の効果】
本考案によれば、使い慣れた視野方向から処置具を突き出するよう調整でき、 さらにはカバー無し内視鏡に比べ狙撃性を向上できるという効果がある。
【提出日】平成5年6月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 内視鏡は患者の体腔内で使用した後、その内視鏡を洗浄・消毒するが、この洗 浄・消毒は非常に時間がかかる。そこで、近年、内視鏡検査をする際に、従来の繰り返し 使用型の内視鏡に替えて、使い捨て型の内視鏡カバー方式の内視鏡が提 案されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】 図2に示すように、前記対物光学系42の後端には、入射する光学像を電気信 号に変換する固体撮像素子20が配置されている。この固体撮像素子20から出 力された電気信号は、図1に示す前記コネクタ19の側部から延出する信号コー ド21等を介して、前記ビデオプロセッサ8に入力するようになっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】 前記内視鏡挿入チャンネル25の基端部側は、口体部92aにおいて、挿入部 14挿入用の開口部25aが形成されている。さらに口体部92aにおいて、前 記内視鏡挿入チャンネル25の開口部25aの奥には、気密嵌合部25bが形成 されている。前記内視鏡挿入チャンネル25の開口部25aは、内視鏡操作部1 2基端側が嵌合するようになっている。また、前記気密嵌合部25bは、内視鏡 挿入部14と密着する径に形成されている。前記開口部25aと気密嵌合部25 bとの間には、前記カバー用内視鏡91の嵌合リブ12cと嵌合する嵌合溝25 cが形成されている。さらに、前記内視鏡挿入チャンネル25は、前記先端部9 2bにおいて閉塞しており、カバー用内視鏡91の挿入部14は外部環境から、 気密に隔離されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図10は本考案の一実施例に係り、
図1はカバー用内視鏡を接続した内視鏡装置の全体的な
外観図。
【図2】図2はカバー式内視鏡の先端側の側断面図。
【図3】図3はカバー用内視鏡の先端側の斜視図。
【図4】図4はカバーの先端側の斜視図。
【図5】図5はカバー用内視鏡の外観図。
【図6】図6はカバー用内視鏡のアングルノブの取り付
け説明図。
【図7】図7は操作部カバー部の構成図。
【図8】図8はユニバーサルコードカバー部の構成図。
【図9】図9は内視鏡と挿入部カバーの回転に関する説
明図。
【図10】図10は処置具の回転に関する説明図。
【図11】図11は本実施例の変形例に係る構成図。
【図12】図12はパッケージの説明図。
【符号の説明】
89…カバー式内視鏡 90…カバー 91…カバー用内視鏡 18…ストッパー溝 12c…嵌合リブ 25c…嵌合溝 92…挿入部カバー部 92f…保持溝 29…ストッパーリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 伊藤 秀雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 飯田 善洋 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 田代 芳夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 瑞田 修 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 石井 広 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】処置具が挿通可能な処置具チャンネルを有
    するチャンネル付き内視鏡カバー(以下、カバーと略記
    する)と、前記カバーを装着し外表面を被覆して使用さ
    れ、且つ被検体を観察可能とする観察窓を有するチャン
    ネル付き内視鏡カバー用内視鏡(以下、カバー用内視鏡
    と略記する)とを備えていると共に、 前記カバーは、前記カバー用内視鏡の挿入部をカバーす
    ると共に、前記処置具が突出する処置具チャンネルの開
    口出口を有する挿入部カバー部を含み、 前記挿入部カバー部とカバー用内視鏡とは回動可能に構
    成してあることを特徴とする内視鏡カバー方式の内視
    鏡。
JP560493U 1993-02-19 1993-02-19 内視鏡カバー方式の内視鏡 Withdrawn JPH0664606U (ja)

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JP560493U JPH0664606U (ja) 1993-02-19 1993-02-19 内視鏡カバー方式の内視鏡
US08/037,283 US5575752A (en) 1993-02-19 1993-03-26 Endoscope system, cover type endoscope unit, channeled cover type endoscope unit, holding tool in endoscope system, and housing member of cover type endoscope unit

Applications Claiming Priority (1)

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JP (1) JPH0664606U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013215376A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Osaka Univ 内視鏡
JP2020156889A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 テルモ株式会社 医療機器用カバー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013215376A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Osaka Univ 内視鏡
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