JPH066363B2 - 農業用積層フィルム - Google Patents

農業用積層フィルム

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JPH066363B2
JPH066363B2 JP63025497A JP2549788A JPH066363B2 JP H066363 B2 JPH066363 B2 JP H066363B2 JP 63025497 A JP63025497 A JP 63025497A JP 2549788 A JP2549788 A JP 2549788A JP H066363 B2 JPH066363 B2 JP H066363B2
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film
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和彦 横山
登 一柳
正博 山中
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Greenhouses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は耐候性、透明性、耐摩擦性、防塵性及び耐衝撃
性の改良されたオレフィン系樹脂を主体とする農業用積
層フィルムに関する。
「従来の技術」 従来、農業用ハウス、トンネルハウス等の温室栽培に用
いられる温室被覆資材としてはポリ塩化ビニルフィルム
や、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体フィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルムが主と
して使用されている。これらのうちポリ塩化ビニルフィ
ルムは保温性、透明性、強靱性、耐候接続にすぐれてい
るので近年までこの分野で多用されてきた。しかしなが
ら、ポリ塩化ビニルフィルムは使用中にフィルム中に含
まれる可塑剤がフィルム表面にブリードする影響で塵埃
が付着して光線透過性が著しく損なわれ、ハウス内の温
度上昇を妨げるという欠点があるとともに使用後焼却処
理をすると塩酸ガスが発生するため廃棄処理が難しいと
いう問題がある。さらに低温では柔軟性を失い、耐衝撃
性が不良になるので寒冷地での使用に耐えないという問
題もある。
一方、オレフィン系樹脂フィルムはフィルム中に可塑剤
を含まず、化学的構造も安定しているため、長期の使用
中にも光線透過性はほとんど変わらないし、焼却しても
有害ガスの発生がなく、安価で加工しやすい点では、ポ
リ塩化ビニルフィルムよりすぐれているが、耐候性の点
でポリ塩化ビニルフィルムに劣る。そのため、オレフィ
ン系樹脂フィルムは、前記した長所をもちながらも従来
あまりハウス被覆用フィルムとして利用されなかった。
ポリオレフィン系樹脂フィルムの耐候性を改良した被覆
フィルムとしては特開昭56−41254号公報に見ら
れるようにポリオレフィン樹脂に特定のヒンダードアミ
ン系光安定剤と特定の極性を有する無機質微粉末を添加
してなるポリオレフィン系フィルムがあるが、この場合
耐候性はある程度向上するもののフィルムの透明性や物
性強度が著しく低下してしまう。また例えば特開昭60
−120732号公報、特開昭60−199039号公
報、特開昭61−31466号公報に見られるようにポ
リオレフィン系樹脂に特定のヒンダードアミン系光安定
剤を特定の複数組の酸化防止剤を添加してなるポリオレ
フィン系樹脂組成物や、さらに特開昭62−43442
号公報に見られるようにポリオレフィン系樹脂に特定の
有機リン酸金属塩化合物と特定のヒンダードフェノール
系酸化防止剤を添加してなるポリオレフィン系樹脂組成
物等があるが、これらの方法では酸化防止剤のポリオレ
フィン系樹脂における拡散速度が大きく、短期間にフィ
ルム表面に移行し、風雨にさらされると表面から流失し
てしまい、長期間にわたって耐候性を保持することはで
きない。さらに長期間耐候性を保持させる目的でフィル
ムにおける酸化防止剤添加濃度を高くしても、フィルム
表面に移行する量が多くなるだけでフィルム内部の酸化
防止剤残存量は殆んど増加せず耐候性を長期間保持でき
ない。しかも酸化防止剤添加濃度を高くするとフィルム
の表面外観を悪化させ、かつ透明性を低下させる欠点が
生ずる。
特に夏期の高温時には日射量も多くなり、それだけフィ
ルムの光劣化反応が促進されるばかりでなく、酸化防止
剤のフィルム表面への移行速度も大となり、両者相まっ
てフィルムの劣化が著しく速められるので夏期の使用に
おいて長期間の耐候性を保持するのは著しく困難であっ
た。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明者らは上述のようなオレフィン系樹脂における農
業用フィルムとしての問題点を除去し、耐候性、透明
性、耐摩擦性、防塵性、及び耐衝撃性に優れた農業用フ
ィルムを安価に提供するために鋭意研究を重ねた結果、
オレフィン系樹脂に特定のハオドロタルサイト類化合物
とヒンダードアミン系化合物とを配合した樹脂組成物か
らなるフィルムの片面又は両面にオレフィン系樹脂から
なる被覆層を設けることにより従来技術に比べ極めて優
れた耐候性、透明性、耐摩擦性、防塵性及び耐衝撃性を
兼ね備えたフィルムが得られることを見いだし本発明を
完成した。
「問題点を解決するための手段」 本発明の要旨は、オレフィン系樹脂100重量部に、1
〜25重量部の下記一般式 M(1-x)・Al・(OH)2・Xx/nm2O ただし式中Mはアルカリ土類金属およびZnを、Xはn
価のアニオンを示す。またx及びmは下記式の条件を満
足する。
0<x<0.5 0≦m≦2 で表わされるハイドロタルサイト類化合物と0.1〜5重
量部のヒンダードアミン系化合物を配合した組成物から
なる基層の片面又は両面にオレフィン系樹脂からなる被
覆層を設けることを特徴とする農業用積層フィルムにあ
る。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明において基層に使用されるオレフィン系樹脂とし
ては、α−オレフィンの単独重合体、α−オレフィンを
主成分とする異種単層体との共重合体であり、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−4−メ
チル−1−ペンテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸共重合体が挙げられる。
これらのうち、密度が0.910以上0.935g/cm3以下
の低密度ポリエチレンやエチレン−α−オレフィン共重
合体および酢酸ビニル含有量が30重量%以下のエチレ
ン−酢酸ブニル共重合体が透明性や耐候性、さらには価
格の点から農業用フィルムとして好ましい。
なかでも、酢酸ビニル含有量が5重量%以上25重量%
以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体はこれらのうちで
も特に透明性、柔軟性、耐候性等の点で好ましい。
本発明において被覆層に使用されるオレフィン系樹脂は
上述した基層に使用されるオレフィン系樹脂と同じ範ち
ゅうに属するが、これらのうちでも特に耐摩擦特性の良
好な樹脂が好ましい。例えばポリエチレンの場合、密度
が0.910g/cm3以上0.935g/cm3以下でメルトインデック
スが0.1g/10分以上4g/10分以下のポリエチレン
もしくはエチレン−α−オレフィン共重合体が好まし
い。密度が0.910g/cm3以下では耐熱性の点で好ましく
なく、密度が0.935g/cm3以上では透明性の点で好まし
くない。又、メルトインデックスが0.1g/10分以下で
は加工性の点で好ましくなく4g/10分以上では摩擦
特性や強度の点で好ましくない。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の場合、酢酸ビニ
ル含有量が16重量%以下、より好ましくは10重量%
以下でメルトインデックスが0.1g/10分以上4g/10
分以下、より好ましくは0.1g/10分以上1.5g/10分
以下のものが好ましい。酢酸ビニル含有量が15重量%
以上では耐熱性の点で好ましくなく、メルトインデック
スが0.1gん10分以下では加工性の点で4g/10分以上
では摩擦特性や強度の点で好ましくない。
本発明において使用されるハイドロタルサイト類化合物
とは一般式 M(1-x)・Al・(OH)2・Xx/nm2O ただし式中、Mはアルカリ土類金属およびZnを示す。
Xはn価のアニオンを示す。
そして、xおよびmは下記式の条件を満足する。
0<x<0.5 0≦m≦2 で表わされるハイドロタルサイト類化合物である。
上記式においてXで表わされるn価のアニオンの例とし
ては、Cl-、Br-、I-、NO3 -、ClO4 -、SO4 2−、CO3 2−
SiO3 2-、HPO4 2-、HBO 2-、PO4 3-、Fe(C
N)6 3-、Fe(CN)4 4-、CH3COO-、C64(OH)C
OO-などの如きアニオンを例示することができる。
本発明の農業用積層フィルムで使用する上記ハイドロタ
ルサイト類化合物は、特に限定されるものではないが平
行光線透過率、フィルム加工性、物性等を特に向上させ
るためには屈折率1.47以上1.52以下平均2次粒子径5μ
m以下、BET比表面積が30m2/g以下が好ましい。
本発明においてハイドロタルサイト類化合物は表面処理
剤で処理して利用するのが好ましい。表面処理する事に
より、オレフィン系樹脂に対する分散性ないし親和性を
一層向上し、フィルムの加工適性、物性、さらに平行光
線透過性も向上する。
このような表面処理剤の例としては、例えば、ラウリン
酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリ
ウム、オレイン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、
ステアリン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、パル
ミチン酸カリウム、カプリン酸ソーダ、カプリン酸カリ
ウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウ
ム、リノール酸ナトリウム、リノール酸カリウムなどの
ような高級脂肪酸のアルカリ金属塩類;ラウリル酸、パ
ルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、カプリン酸、
ミリスチン酸、リノール酸などの如き高級脂肪酸類:イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネー
ト、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイ
ト)チタネート、ビニルトリエトキシシラン、ガンマメ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマグ
リシドオキシプロピルトリメトキシシランなどのような
カップリング剤類;などを例示することができる。
これら表面処理剤による表面処理は、たとえば、温水に
ハイドロタルサイト類を懸濁した状態のところに、撹拌
下に、高級脂肪酸のアルカリ金属塩の水溶液を加える事
により、或いは、ハイドロタルサイト類粉末をヘンシェ
ルミキサー等の混合機により撹拌下、高級脂肪酸の融液
とか、カップリング剤の希釈液を滴下することにより行
うことができる。これら表面処理剤の量は適宜に選択変
更できるが、ハイドロタルサイト類化合物に対して、約
1〜約10重量%程度が適当である。
さらに本発明の主旨を損なわない限りは少量の他の金属
酸化物等の不純物を含んでもよい。
また、該ハイドロタルサイト類化合物の基層となるオレ
フィン系樹脂への配合割合は一般にオレフィン系樹脂1
00重量部に対し1〜25重量部が好ましく、2〜20
重量部がより好ましい。該配合物の配合量が1重量部未
満では得られるフィルムの保温性の改良効果があまり認
められず、また配合量が25重量部を越えると得られる
フィルムの強度が低下するので好ましくない。
さらに基層には、ハイドロタルサイト類化合物の分散を
より良好にするために例えばソルビタンモノステアレー
トのようなソルビタン脂肪酸エステルやグリセリンモノ
ステアレートのようなグリセリン脂肪酸エステルなどを
分散剤として組成物に対して0.1〜3重量部添加しても
よい。
本発明におけるヒンダードアミン系化合物の構造式とし
ては次のようなものがあげられる。
(1)2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−4−ベン
ゾエート (2)ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル)セバケート (3) (4) (5)1,3,8−トリアザ、7,7,9,9−テトラメチル−3−
n−オクチル−スピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン (-6) (7)1,2,3,4−テトラ(4−カルボニルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン)−ブタン (8) (9)トリ−(4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン)−アミン (10)4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン (11)4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン (12)4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン (13)4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン (14)4−(p−トルエンスルホニルオキシ)−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン (15)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)テレフタレート (16)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジン)ホスファイト (17)1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル2,4
−ジオキソースピロ[4,5]デカン (18)(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)−4−
スピロ−2′−(6′,6′−ジメチルピペリジン)−4′
−スピロ−5″−ヒンダントイン (19) (20) これらヒンダードアミン系化合物は1種類でまたは2種
類以上を組み合わせて配合される。
その配合量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て0.1〜5重量部の範囲内で選ぶものとする。配合量が
0.1重量部未満ではハイドロタルサイト類化合物を併用
しても耐候性が向上しない。他方ヒンダードアミン系化
合物が5重量部より多いとフィルム成形後のブルーム
(フィルム表面に噴き出すこと)が劣り、また耐候性の
向上効果も少ない。
又、本発明に係わる積層フィルムには、基層、被覆層と
もに必要に応じて下記配合剤を使用する事ができる。
すなわち、可塑剤、有機リン酸エステル、エポキシ化合
物、熱安定剤、キレーター、滑剤、防曇剤(界面活性
剤)、紫外線吸収剤、抗酸化剤、安定化助剤、帯電防止
剤、防カビ剤、防藻剤及び着色剤などである。また被覆
層にヒンダードアミン系化合物を使用する事もできる。
本発明に使用しうる可塑剤としては、ポリ塩化ビニルや
オレフィン−ビニルアルコール系共重合体等の可塑化に
常用されているものが使用される。特に好ましいのはグ
リセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ソルビトール等の分子量250以下の低分子量の多
価アルコールである。これらは農業用フィルムとしては
不可欠の防曇性付与に際しても優れた効果を発揮する。
またこれらのアルコール系以外の可塑剤としては、例え
ばフタル酸ジブチル、フタル酸ヘプチル、フタル酸ジ−
2−エチルヘキシル等のフタル酸エステル類、フタル酸
ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メ
チルオレイル等のフタル酸混基エステル類、アジピン酸
ジオクチル、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジ
オクチル等の脂肪族2塩基酸エステル類、ジエチレング
リコールベンゾエート等のグリコールエステル類、オレ
イン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル等の脂肪酸
エステル類が挙げられる。
使用しうる有機リン酸エステルとしてはトリクレジルホ
スフェート(TCP)、トリキシレニルホスフェート
(TXP)、ジキシレニルモノクレジルホスフェート、
モノキシレニルジクレジルホスフェート他、分子中に少
なくとも1個以上のエチルフェノールを有するリン酸エ
ステル等があげられる。
更に、原料がキシレノール、エチルフェノール及びクレ
ゾールを主成分とする混合アルコールであり、これらの
アルコール類を特定の比率で使用して製造されるリン酸
エステルも使用することができる。
エポキシ化合物としては例えば、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化アマニ油、エポキシ化魚油、エポキシ化トール
油脂肪酸エステル、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ポリ
ブタジエン、エポキシステアリン酸メチル、エポキシス
テアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸−2−エチル
ヘキシル、エポキシステアリン酸ステアリル、トリス
(エポキシプロピル)イソシアヌレート、エポキシ化ヒ
マシ油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化アマニ油
脂肪酸ブチル、3−(2−キセノキシ)−1,2−エポ
キシプロパン、ビスフェノール−A−ジグリシジルエー
テル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとエピクロルヒ
ドリンとの重縮合物等が挙げられる。
本発明において熱安定剤として使用される有機酸の金属
塩を構成するカルボン酸としては、カプロン酸、ペラル
ゴン酸、ラウリン酸、2−エチルヘキシル酸、ミリスチ
ン酸、パラミチン酸、ウンデシレン酸、リシノール酸、
リノール酸、リノレイン酸、ネオデカン酸、、オレイン
酸、ステアリン酸、イソデカン酸、イソステアリン酸、
12−ヒドロキシステアリン酸、12−ケトステアリン
酸、クロロステアリン酸、フェニルステアリン酸、アラ
キン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ブラシジン酸及び類似酸
並びに獣脂脂肪酸、やし油脂肪酸、桐油脂肪酸、大豆油
脂肪酸及び綿実油脂肪酸の如き天然に産出する上記の酸
の混合物、安息香酸、クロル安息香酸、トルイル酸、サ
リチル酸、p−t−ブチル安息香酸、5−t−オクチル
サリチル酸、ナフテン酸、キシリル酸、エチル安息香
酸、イソプロピル安息香酸、ジ−t−ブチル安息香酸、
ブロモ安息香酸、モノブチルマレート、モノデシルフタ
レート、シクロヘキサンカルボン酸などがあげられる。
またフェノール類も有機酸として有用である。
例えばフェノール、クレゾール、エチルフェノール、ジ
メチルフェノール、イソプロピルフェノール、シクロヘ
キシルフェノール、t−ブチルフェノール、フェニルフ
ェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、メ
チル−t−ブチルフェノール、テトラメチルフェノー
ル、ポリ(ジ−ペンタ)イソプロピルフェノール、ジイ
ソプロピル−m−クレゾール、ブチルフェノール、イソ
アミルフェノール、イソオクチルフェノール、2−エチ
ルヘキシルフェノール、t−ノニルフェノール、デシル
フェノール、t−ドデシルフェノール、t−オクチルフェ
ノール、オクチルフェノール、イソヘキシルフェノー
ル、オクタデシルフェノール、ジイソブチルフェノー
ル、メチルプロピルフェノール、メチル−t−オクチル
フェノール、ジ−t−ノニルフェノール、ジ−t−ドデシ
ルフェノールなどがあげられる。
金属成分としては亜鉛と、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム等の第Ia族金属、及びバリウム、カルシウム、マ
グネシウム、ストロンチウム等の第IIa族金属とが包含
される。
キレーターとして本発明において使用される有機ホスフ
ァイト化合物としては、ジフェニルデシルホスファイ
ト、トリフェニルホスファイト、トリス−ノニルフェニ
ルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2
−エチルヘキシル)ホスファイト、トリブチルホスファ
イト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリ
ラウリルトリチオホスファイト、トリラウリルホスファ
イト、ビス(ネオペンチルグリコール)−1,4−シクロ
ヘキサンジメチルホスファイト、ジステアリルペンタエ
リスリトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリ
スリトールジホスファイト、トリス(ラウリル−2−チ
オエチル)ホスファイト、テトラトリデシル−1,1,3−
トリス(2′−メチル−5′−第3ブチル−4′−オキシ
フェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜C15
混合アルキル)4,4′−イソプロピリデンジフェニルジ
ホスファイト、トリス(4−オキシ−2,5−ジ−第3ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリス(4−オキシ−3,
5−ジ−第3ブチルフェニル)ホスファイト、2−エチ
ルヘキシルジフェニルホスファイト、トリス(モノ、ジ
混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化−4,4′−
イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ジフ
ェニル・ビス[4,4′−n−ブチリデンビス(2−第3ブ
チル−5−メチルフェノール)]チオジエタノールジホ
スファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス[4,4′
−n−ブチリデンビス(2−第3ブチル−5−メチルフ
ェノール)]−1,6−ヘキサンジオールジホスファイ
ト、フェニル−4,4′−イソプロピリデンジフェノール
・ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイ
ソデシルホスファイト、テトラトリデシル−4,4′-n−
ブチリデンビス(2−第3ブチル−5−メチルフェノー
ル)ジホスファイト、トリス(2,4−ジ−第3ブチルフ
ェニル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、
オクチルジフェニルホスファイト、ジフェニルトリデシ
ルホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイ
ト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)ホスファイ
ト、ジトリデシル・ジ(2−シクロヘキシルフェニル)
・水添ビスフェノールA・ジホスファイト、ジ(2,4−
ジ−第3ブチルフェニル)シクロヘキシルホスファイ
ト、2,4−ジ−第3ブチルフェニル・ジイソデシルホス
ファイト、トリス(ブトキシエトキシエチル)ホスファ
イト、ジフェニルアシドホスファイト、ビス(2−シク
ロヘキシルフェニル)アシドホスファイト、ビス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)アシドホスファイト、ビス
(ノニルフェニル)アシドホスファイト、ジベンジルア
シドホスファイトなどがあげられる。
使用しうる滑剤としては、ステアリン酸、パルミチン
酸、ミリスチン酸等の脂肪酸系滑剤;ステアリン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド系滑
剤;ブチルステアレート、ブチルパルミテート等のエス
テル系滑剤、あるいはポリエチレンワックス、流動パラ
フィン等があげられる。
本発明で使用される防曇剤としては、非イオン系、アニ
オン系及びカチオン系の界面活性剤が使用され、例えば
ポリオキシアルキレンエーテル、多価アルコールの部分
エステル、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加
物の部分エステル、高級アルコール硫酸エステルアルカ
リ金属塩、アルキルアリールスルホネート、四級アンモ
ニウム塩、脂肪族アミン誘導体があげられる。具体的に
はポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシス
テアリルエーテル、ポリオキシノニルフェニルエーテ
ル、ポリエチレングライコールモノパルミテート、ポリ
エチレングライコールモノステアレート、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノパルミテート、グリセリンモノラウレー
ト、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステ
アレート、グリセリンモノオレート、ペンタエリスリト
ールモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソ
ルビタンモノベヘネート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンジステアレート、ジグリセリンミオノオ
レート、トリグリセリンジオレート、ナトリウムラウリ
ルサルフェート、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、セチルト
リメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、ドデシルアミン塩酸
塩、ラウリン酸ラウリルアミドエチル燐酸塩、トリエチ
ルセチルアンモニウムイオダイド、オレイルアミノジエ
チルアミン塩酸塩、ドデシルピリジニウム硫酸塩の塩基
性ピリジニウム塩などがあげられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オ
クチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オ
クトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ド
デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n
−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシ−2′カルボキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ
−4,4′−ジ−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4,4′−ジ−メトキシ−5−スルホベンゾフェ
ノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン
等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′
−メチル−4′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−ter
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′-
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−
ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5
−メトキシベンゾトリアゾール、2−(2′−n−オクタ
デシルオキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メ
チルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メトキシフェ
ニル)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5,6−ジクロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert
−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−フェニルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−ジ
クロロヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクロロフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−ジ
クロロフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′
−メチルフェニル)−5−ブトキシカルボニルベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−ジメチ
ルフェニル)−5−ブトキシカルボニルベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ)−5−エトキシカルボ
ニルベンゾトリアゾール、2−(2′−アセトキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−エチルスル
ホンベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジメチルフェニル)−5−エチルスルホンベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−フェ
ニルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′アミノフェニル)ベンゾトリアゾール等の
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;フェニルサリシレ
ート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−メチ
ルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシ
レート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤が挙げら
れる。
フェノール系抗酸化剤としては、例えば、2,6−ジ−第
3ブチル−p−クレゾール、ステアリル−(3,5−ジ−メ
チル−4−ヒドロキシベンジル)チオグリコレート、ス
テアリル−β−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第3ブチ
ルフェニル)プロピオネート、ジステアリル−3,5−ジ
−第3ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、
2,4,6−トリス(3′,5′−ジ−第3ブチル−4′−ヒド
ロキシベンジルチオ)−1,3,5−トリアジン、ジステア
リル(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−第3ブチル)
ベンジルマロネート、2,2′−メチレンビス(4−メチ
ル−6−第3ブチルフェノール)、4,4′−メチレンビ
ス(2,6−ジ−第3ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)p−クレゾ
ール]、ビス[3,5−ビス(4−ヒドロキシ−3−第3
ブチルフェニル)ブチリックアシド]グリコールエステ
ル、4,4′−ブチリデンビス(6−第3ブチル−m−クレ
ゾール)、2,2′−エチリデンビス(4,6−ジ−第3ブチ
ルフェノール)、2,2′−エチリデンビス(4−第2ブ
チル−6−第3ブチルフェノール)、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3ブチルフェニ
ル)ブタン、ビス[2−第3ブチル−4−メチル−6−
(2−ヒドロキシ−3−第3ブチル−5−メチルベンジ
ル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−
ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第3ブチル)ベンジル
イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第3ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベ
ンゼン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェ
ノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−第3
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス
[(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、2−オク
チルチオ−4,6−ジ(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第3ブ
チル)フェノキシ−1,3,5−トリアジン、4,4′−チオビ
ス(6−第3ブチル−m−クレゾール)などのフェノー
ル類及び4,4′−ブチリデンビス(2−第3ブチル−5
−メチルフェノール)の炭酸オリゴエステル(例えば重
合度2,3,4,5,6,7,8,9,10など)などの多価フェノール炭
酸オリゴエステル類があげられる。
硫黄系抗酸化剤としては、例えばジラウリル−、ジミリ
スチル−、ジステアリル−などのジアルキルチオジプロ
ピオネート及びブチル−、オクチル−、ラウリル−、ス
テアリル−などのアルキルチオプロピオン酸の多価アル
コール(例えばグリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリス
ヒドロキシエチルイソシアヌレート)のエステル(例え
ばペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオネ
ート)があげられる。
本発明で用いられる安定化助剤としては、例えば、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジラウリルチオジプ
ロピオネート、ジフェニルチオ尿素、フェニルインドー
ル、チオジグリコールビス(アミノクロトネート)、ペ
ンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソ
シアヌレート、ソルビトール、マンニトール、アニリノ
ジチオトリアジン、メラミン、ジペンタエリスリトール
アジペート、p−t−ブチル安息香酸、デヒドロ酢酸、デ
ヒドロ酢酸亜鉛、ノニルフェノキシポリエトキシ燐酸、
安息香酸、ケイヒ酸、ジベンゾイルメタン、ステアロイ
ルベンゾイルメタン、ベンゾイルペンタノイルメタンな
どがあげられる。
帯電防止剤としては、例えば、ポリオキシエチレン・ア
ルキルアミン、ポリグリコール・エーテル、p−スチレ
ンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
防カビ剤、防藻剤として使用可能な化合物としては、2,
4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、10,10′−オ
キシビスフェノキシアルシン、2−(4−チアゾリル)
−ベンズイミダゾール、N(フルオロジクロロメチルチ
オ)フタルイミド、N−ジメチル−N′−フェニル−
(N′−フロロジクロロメチルチオ)スルファミド、パ
ラオキシ安息香酸エステル、5−ブロモ−5−ニトロ−
1,3−ジオキサン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチル
スルホニルピリジン、3−メチル−4−クロロフェノー
ル、N(テトラクロロエチルチオ)フタルイミド、トリ
ブチルスズラウレート等をあげることができる。
着色剤として使用可能なものとしては、例えばフタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロ
ー、アリザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛華、パーマネ
ントレッド、キナクリドン、カーボンブラック等をあげ
ることができる。
以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種または数種を組
み合わせて使用することができる。
上記各種樹脂添加物の添加量は、フィルムの性質を悪化
させない範囲、通常は基体のポリオレフィン系樹脂10
0重量部に対して、5重量部以下の範囲で選ぶことがで
きる。
本発明の農業用積層フィルムを製造する際、基層に用い
るオレフィン系樹脂に前記ハイドロタルサイト類化合物
とヒンダードアミン系化合物、更に他の樹脂添加物を配
合する場合は、各々必要量秤量し、リボンブレンダー、
バンバリーミキサー、スーパーミキサー、押出機その他
従来から知られている配合機、混合機を使用すればよ
い。
このようにして得られた樹脂組成物をフィルム化するに
は、それ自体公知の方法、例えばインフレーション加
工、カレンダー加工、Tダイ加工等の通常の成形加工方
法によればよい。
かかるハイドロタルサイト類化合物とヒンダードアミン
系化合物を含むオレフィン系樹脂からなる基層の片面又
は両面にオレフィン系樹脂からなる被覆層を設ける方法
としては、それぞれのフィルムを形成してドライラミネ
ート、ヒートラミネート法により積層フィルムとする方
法、ハイドロタルサイト類化合物とヒンダードアミン系
化合物を含むオレフィン系樹脂フィルムの基層にオレフ
ィン系樹脂からなる被覆層を押出しラミネートする方
法、多層共押出法より積層フィルムを同時に成形する方
法等既存の技術を用いればよく、特に多層共押出法によ
り成形する方法が成形の容易さ、得られるフィルムの層
間接着性、透明性、コスト等の点で好ましい。さらに農
業用の用途では広巾フィルムが好まれるので多層インフ
レーション加工法が望ましい。なお、基層の両面に被覆
層を設ける場合、片面ずつ異種の樹脂を用いて被覆して
もよいが押出機費用等を考えると通常の目的には同種の
樹脂で充分である。
また、基層、被覆層ともに厚さは最終用途、目的に応じ
て決定されるので一概に規定されないが、基層は要求さ
れる保温性のレベルやハイドロタルサイト類化合物の樹
脂への配合割合にもよるが、通常は20μm〜200μ
m程度で充分であり、被覆層は基層の外部ヘイズを低下
させ耐摩擦性が発言される厚みでよく、通常5μm〜5
0μm程度で充分である。
本発明にかかる積層フィルムは透明でも、梨地でも、半
梨地でもよく、その用途は農業用ハウス(温室)、トン
ネル等の被覆用に使用できるほか、マルチング用、袋掛
用等にも使用できる。
また、積層した時のフィルム厚味については強度やコス
トの点で30μm〜300μmの範囲のものが好まし
く、なかでも50μm〜200μmのものが特に好まし
い。
尚、実施例及び比較例における各物性試験は以下のよう
にして行った。
耐候性試験: 南側に面し、地面に対して45度傾斜させて設置した窓
枠状の密閉試験台に(設置場所:愛知県名古屋市)各フ
ィルムを60年9月より24ケ月間暴露しフィルムの一
部を暴露試験台から取りはずし、外観及び伸び(JIS
K−6783)を評価したもの。評価基準は、次のと
おりとした。
○・・・外観に変化がなく、伸び残率が80%以上ある
もの。
・・・外観に変化がなく、伸び残率が79〜60%
の範囲にあるもの。
△・・・亀裂や破れ等の外観変化が一部認められ、伸び
残率が79〜60%の範囲にあるもの。
・・・亀裂や破れ等の外観変化がかなり認められ、
伸び残率が59〜40%の範囲にあるもの。
×・・・全面にわたってひび割れが認められるか、伸び
残率が40%未満のもの。
なお、伸び残率は次式により算出した。
防塵性試験: 試験フィルムを三重県一志郡の試験圃場に設置したパイ
プハウス(間口3m、奥行き5m、棟高1.5m屋根勾配30
度)に被覆し、昭和60年9月から昭和62年9月まで
の24ケ月間展張試験を行った。
展張試験後のフィルムを回収し、波長555ミリミクロ
ンでの光線透過率を分光光度計(日立製作所製、330
型)によって測定した。測定結果の表示は次のとおりと
した。
◎・・・光線透過率が80%以上のもの。
○・・・光線透過率が65〜79%の範囲のもの。
△・・・光線透過率が45〜64%の範囲のもの。
×・・・光線透過率が45%未満のもの。
透明性試験: 本発明で得られたフィルムの波長555ミリミクロンで
の平行光線透過率を分光光度計(日立製作所製、330
型)によって測定し、その値を示した。
耐摩擦性試験: U−F耐揉試験機を使用してフィルム試験片を固定側に
しわが入らないように取り付け対応する側(左右に作動
する側)にペーパーヤスリ#400を貼り付けて固定さ
れたフィルム面に接触させフィルムが破れるまでの揉回
数を評価した。
尚、破れ回数が大きいほど耐摩擦性に優れる。この得ら
れたフィルムの値を表に示した。
耐衝撃性試験: 厚さ76μ、巾10cm、長さ10cmのサンプル片を−5
゜Cの雰囲気中に1時間以上放置後、パンクチャーフィル
ムインパクトテスターを使って衝撃強度を測定した。ダ
ートは、1/2インチの球面を使用した。
「実施例」 次に実施例をあげて本発明を説明するが、これら実施例
は単に例示的なものであって、これらに限定されるもの
ではない。
実施例−1 酢酸ビニル含有量が15重量%のエチレン−酢酸ビニル
共重合体(メルトインデックス1.5g/10分、屈折
率1.495)と予めステアリン酸ナトリウムで表面処理を
した化学組成Mg0.7Al0.3(OH)2(CO3)0.15・0.55H2
Oを有する平均2次粒子径0.3μm、BET比表面積1
2m2/gのハイドロタルサイト類化合物(屈折率1.50)
10重量部とヒンダードアミン系化合物として三共
(株)製SANOL LS−770(分子量480.7
融点80〜90゜C)1.0重量部、防曇剤及び分散剤とし
てグリセリンモノステアレート0.5重量部、ポリグリセ
リンステアレート1.0重量部、耐候助剤として2−ヒド
ロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン0.2重量部を添
加し、2lバンバリーミキサーで樹脂温度130゜C〜1
50゜Cで5分間混練り後、押出機により造粒ペレットを
製造した。
以下前記混合物をフィラー混合樹脂と呼ぶことにする。
二種三層インフレーション成形法により、基層には上記
フィラー混合樹脂を供給し、被覆層には、高圧法低密度
ポリエチレン樹脂組成物(密度0.924g/cm3、メルトイ
ンデックス1.3g/10分のポリエチレン100重量部に
防曇剤としてグリセリンモノステアレート0.5重量部、
ポリグリセリンステアレート1.0重量部、及び耐候性助
剤として2−ヒドロキシ−4−オクトキシンベゾフェノ
ン0.2重量部を添加した樹脂組成物)を供給し、各層の
厚みが基層50μm、各被覆層13μmで構成される三
層サンドイッチ構造の透明フィルムを得た。
得られたフィルムの透明性、耐摩擦性、耐候性、防塵
性、耐衝撃性を測定した結果をまとめて第2表に示し
た。
実施例−2 実施例−1において基層に用いたヒンダードアミン系化
合物をアデカ・アーガス社製商品名NARK LA−5
7(融点60〜140゜C)に代えた以外は実施例−1を
くり返し透明フィルムを得た。
実施例−3 実施例−1において基層に用いたヒンダードアミン系化
合物をチバ・ガイギー社製商品名CHIMASSORB
944LD(分子量2500〜4000)に代えた以外
は実施例−1をくり返し透明フィルムを得た。
実施例−4 実施例−1において被覆層に用いた高圧法低密度ポリエ
チレン樹脂の代りに、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量5重量%、密度0.92g/cm3、メルト
インデックス2g/10分)に代えた以外は実施例−1を
くり返し透明フィルムを得た。
実施例−5 実施例−1において、基層に用いたフィラー混合樹脂の
ベースに用いたエチレン−酢酸ビニル共重合体の代り
に、高圧法低密度ポリエチレン(密度0.924g/cm3、メ
ルトインデックス1.3g/10分)に代えた以外は実施例
−1をくり返し透明フィルムを得た。
実施例−6 実施例−1において用いた基層のハイドロタルサイト類
化合物を化学組成Mg0.66Al0.34(OH)2(SiO3)0.17
・0.52H2O(平均2次粒子径0.4μm、BET比表面積
15m2/g)のハイドロタルサイト類に代えた以外は実
施例−1をくり返し透明フィルムを得た。
比較例−1 実施例−1において基層のフィラー混合樹脂のベースに
用いたエチレン−酢酸ビニル共重合体に予めステアリン
酸ナトリウムで表面処理をした化学組成Mg0.7Al0.3
(OH)2(CO3)0.15・0.55H2O(平均2次粒子径0.
3μm、BET比表面積12m2/g、屈折率1.50)のハ
イドロタルサイト類化合物10重量部と防曇剤及び分散
剤としてグリセリンモノステアレート0.5重量部、ポリ
グリセリンステアレート1.0重量部、耐候助剤として2
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン0.2重量
部のみを添加した以外は実施例−1をくり返しフィルム
を得た。得られたフィルムは透明感がやや悪かった。
比較例−2 実施例−1において基層に用いたフィラー混合樹脂を単
層インフレーション成形法により厚み76μmの単層フ
ィルムを得た。得られたフィルムは透明感がやや悪かっ
た。
「発明の効果」 以上実施例及び比較例から明らかなように、本発明に係
るフィルム、すなわち特定のハイドロタルサイト類化合
物とヒンダードアミン系化合物を含有するオレフィン系
樹脂層に他のオレフィン系樹脂層を積層してなるフィル
ムは、格段に優れた耐候性を有し、また透明性(平行光
線透過率)、耐摩擦性、防塵性及び耐衝撃性のいずれも
すぐれ農業用フィルムとしてきわめて好適であることが
わかる。
なお、特定のハイドロタルサイト類化合物のみを含有す
るオレフィン系樹脂層に他のオレフィン系樹脂層を積層
してなるフィルムは耐摩擦性は達成できるが、耐候性、
透明性が不充分であり、防塵性、耐衝撃性も劣る。ま
た、特定のハイドロタルサイト類化合物とヒンダードア
ミン系化合物を含有するオレフィン系樹脂の単層フィル
ムは、透明性が不充分であり、その他の物性も著しく劣
っている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−41254(JP,A) 特開 昭57−168934(JP,A) 特開 昭60−120732(JP,A) 特開 昭60−199039(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン系樹脂100重量部に、1〜2
    5重量部の下記一般式 M(1-x)・Al・(OH)2・Xx/nm2O ただし式中Mはアルカリ土類金属およびZnをXはn価
    のアニオンを示す。またx及びmは下記式の条件を満足
    する。 0<x<0.5 0≦m≦2 で表わされるハイドロタルサイト類化合物と0.1〜5重
    量部のヒンダードアミン系化合物とを配合した組成物か
    らなる基層の片面又は両面にオレフィン系樹脂からなる
    被覆層を設けることを特徴とする農業用積層フィルム。
  2. 【請求項2】オレフィン系樹脂がエチレン−酢酸ビニル
    共重合体または密度0.935g/cm3以下の低密度ポリ
    エチレンもしくはエチレン−α−オレフィン共重合体で
    ある特許請求の範囲第1項記載の農業用積層フィルム。
  3. 【請求項3】ハイドロタルサイト類化合物の屈折率が
    1.47〜1.52の範囲で、平均2次粒子径が5μm
    以下でBET比表面積が30m2/g以下である特許請求
    の範囲第1項記載の農業用積層フィルム。
  4. 【請求項4】被覆層に使用するオレフィン系樹脂の密度
    が0.915g/cm3以上0.935g/cm3以下、メルトインデック
    スが0.1g/10分以上4g/10分以下であるポリエチ
    レンもしくはエチレン−α−オレフィン共重合体または
    メルトインデックス0.1g/10分以上4g/10分以下
    で酢酸ビニル含有量が15重量%以下であるエチレン−
    酢酸ビニル共重合体である特許請求の範囲第1項記載の
    農業用積層フィルム。
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