JPH0662844A - エンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ - Google Patents

エンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ

Info

Publication number
JPH0662844A
JPH0662844A JP5116567A JP11656793A JPH0662844A JP H0662844 A JPH0662844 A JP H0662844A JP 5116567 A JP5116567 A JP 5116567A JP 11656793 A JP11656793 A JP 11656793A JP H0662844 A JPH0662844 A JP H0662844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endotoxin
antibody
core
antibodies
monoclonal antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5116567A
Other languages
English (en)
Inventor
Matthew Pollack
ポラック,マチュー
Kenneth W Hunter
ダブリュ. ハンター,ケネス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BEROSU GROUP
VELOS GROUP
Original Assignee
BEROSU GROUP
VELOS GROUP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=23956011&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0662844(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by BEROSU GROUP, VELOS GROUP filed Critical BEROSU GROUP
Publication of JPH0662844A publication Critical patent/JPH0662844A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/12Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria
    • C07K16/1203Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria from Gram-negative bacteria
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2400/00Assays, e.g. immunoassays or enzyme assays, involving carbohydrates
    • G01N2400/10Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters
    • G01N2400/50Lipopolysaccharides; LPS

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラム陰性細菌のエンドトキシンコアーと反
応性のモノクローナル抗体を産生するキャリャー細胞を
提供する。 【構成】 グラム陰性細菌のエンドトキシンコアーと少
なくとも部分と反応性のモノクローナル抗体の生産をコ
ードする遺伝子を含有する自己複製キャリャー細胞。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、グラム陰性細菌のエ
ンドトキシンコアーのいずれかの部分と反応する新規な
モノクローナル抗体の製造及び使用、並びにエンドトキ
シンコアーと反応するモノクローナル抗体をコードする
遺伝子を含有する自己複製キヤリヤー細胞に関する。こ
の発明は、抗体、該抗体の製造方法、該抗体を用いる診
断的、予防的及び治療的方法及び組成物、並びに該抗体
を使用する研究的、医薬的、及びその他の方法及び組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】グラム陰性細菌は多くの深刻なそしてし
ばしば生命を脅かす感染を惹起する微生物の普遍的なそ
して多様な一群である。リポポリサッカライドは、すべ
てのグラム陰性細菌を特徴付ける外部被覆体又は細胞壁
の主たる生化学的構成成分である。これらのリポポリサ
ッカライド、又はいわゆるエンドトキシンはグラム陰性
感染において大きな病原生理学的及び免疫学的役割を演
ずる。細菌リポポリサッカライドに対して向けられた抗
体は、これらの毒性物質に対する及びこれらの物質を産
生する生物に対する決定的な宿主防御を構成する。
【0003】グラム陰性感染におけるその直接的な役割
に加えて、エンドトキシンは多様で強力な生物学的活性
を有し、ヒトの内部的及び外部的環境に広く分布して存
在するエンドトキシンと共働する場合、それらに大きな
医療的、科学的及び経済的重要性をもたらす。一般に、
細菌リポポリサッカライドは、いわゆる「O−特異的側
鎖」を含んで成る反復するオリゴサッカライド(糖)か
ら成る高度に可変的な外部領域、及び限定された数の糖
〔しばしば、トリサッカライド2−ケト−3−デオキシ
オクトネート(KDO)を含む〕を含有する比較的一定
のコアー領域、並びに生物学的に活性なリピドA成分か
ら成る。
【0004】多数の異なる細菌群に由来するリピドAは
密接な構造的関連性を示し、そして研究されたほとんど
の場合においてリピドAは、エステル−及び/又はアミ
ド−結合長鎖脂肪酸及び他の可能な置換基を有するβ
1,6−結合グルコサミンジサッカライドから成る。時
にはコアーグリコリピド又はエンドトキシンコアーと称
されるコアー領域はそのO−特異的側鎖を欠いているグ
ラム陰性細菌のリポポリサッカライド(又はエンドトキ
シン)であると考えることができる。
【0005】さらに、エンドトキシンコアー構造は、コ
アー糖及び/又は他の置換基を欠いているためそれ自体
不完全である。すなわち、エンドトキシンコアーは、O
−特異的側鎖を欠いており、そしてある場合にはさらに
コアー糖及び/又は他の置換基を欠いているが通常はリ
ピドAを保持している不完全リポポリサッカライドであ
る。(T.Th.Rietschel等、Scandi
navian Journal of Infecti
ous Diseases・Supplement
1:8−21、1982を参照のこと。引用によりこれ
をこの明細書に組み入れる。)意味あることには、多様
な属及び種を代表しそしてヒトに対して病原性であるほ
とんどすべてを含むほとんどのグラム陰性細菌が、高度
に類似する、免疫的に交差反応性のエンドトキシンコア
ー構造を共有する。
【0006】この明細書のために、エンドトキシンコア
ーは、置換された及び/又は置換されていないコアー糖
に共有結合した完全な又は不完全な置換された又は置換
されていないリピドAからなるグラム陰性細菌のリポポ
リサッカライド又はエンドトキシンの部分であって、こ
のリピドAは例えばエステル−及び/又はアミド−結合
長鎖脂肪酸を有する燐酸化β1,6−結合グルコサミン
ジサッカライドにより特徴付けられ、そして前記コアー
糖は無傷のリポポリサッカライド分子におけるリピドA
とO−特異的側鎖の反復するオリゴサッカライド単位と
の間の相互連結位置におけるその位置により区別される
ものとして定義される。
【0007】リポポリサッカライドの可変外部領域中の
O−特異的側鎖に対する抗体は、種−及びタイプ−特異
的であり、そして食作用(飲み込み)及び宿主食細胞
(白血球)による感染生物の殺滅を促進するその能力に
由来する保護活性を有する。これに対して、リピドA含
有内部コアーに対して向けられた抗体は、広範囲の種類
のグラム陰性細菌に対して広く交差反応性であり、そし
てエキソトキシンの生物学的活性を中和することによっ
て機能すると考えられる。
【0008】抗体はその機能によって特徴付けられる形
質細胞と称される生細胞によって産生される。形質細胞
は、該形質細胞により合成されそして分泌される抗体と
同じ抗原特異性を有するリセプターをその細胞膜上に担
持するBリンパ球と称する他の細胞から誘導される。各
イムノコンピテントBリンパ球及びその子孫(クロー
ン)は唯一の特異性を有するリセプターを担持する。
【0009】外来性物質(抗原)はBリンパ球細胞膜上
のリセプターに結合し、そしてこれらの特異的Bリンパ
球クローンが増殖し、形質細胞に分化し、そして特異抗
体を産生するのを刺激する。要約すれば、特異抗体と同
じ数のリンパ球クローンが存在し、そして異る抗原と同
じ数の特異抗体が存在する。言い換えれば、各特異抗体
はイムノコンピテントリンパ球の単一クローンから誘導
された形質細胞により産生され、そして特異抗原に暴露
された(すなわちそれにより免疫された)個体は該当す
るリンパ球クローンの拡大を介してその抗原に対する特
異抗体を産生する。
【0010】抗体は、それらが向けられる抗原に対する
精密な特異性により特徴付けられる。実際は、ほとんど
の抗原は1個より多くの抗原部位を含有し、多数の抗体
が単一の抗原に向けられる。さらに、種々の親和性(抗
原結合の強度)を有する異る抗体が単一の抗原部位に向
けられ得る。同じ抗原に対して向けられる多数の抗体は
異るリンパ球クローンから誘導されるので、これらはポ
リクローナル抗体と称される。ほとんどの抗原に対する
正常な抗体反応はモノクローナルである。同時に、単一
の抗体が共通の又は類似する分子構造を有する多数の抗
原又は抗原部位と反応することができ、このような抗体
は交差反応抗体と称される。
【0011】従って、個体の全抗体のレパートリーはそ
のサイズ及び広さに関して巨大であり、そして侵入微生
物に対する個体の自然的な暴露又は複合抗原による免疫
がポリクローナル抗体反応をもたらすことが認められ
る。このような個体からの血清は、多数の特異性と親和
性によって特徴付けられる前から存在する抗体及び新た
な抗体の複雑な混合物を含有するであろう。
【0012】伝統的に、ポリクローナル抗体は動物又は
ヒトを、それに対する抗体が求められる材料(抗原)に
より免疫することによって製造されている。免疫の目的
が特定の疾患、中毒又は感染の予防及び治療である場
合、個体を該当する抗原により免疫することができ(能
動免疫)、又は同じ抗原によって他の個体をあらかじめ
免疫することによって調製されたあらかじめ形成された
抗体又は免疫血清を個体に投与すること(受動免疫)も
できる。
【0013】いずれの型の免疫も大きな欠点を有する。
能動免疫の場合、適切な抗体反応を達成して特定の感染
又は疾患を予防又は治療するために十分な時間が存在し
ない。さらに、時には、ワクチンが効果的でなく、ある
群(例えば免疫抑制者又は小児)は予防接種に対して反
応する能力を有さず、あるいは場合によっては活性免疫
に不都合な反応が伴うため、能動免疫を達成することが
不可能である。
【0014】他方、受動免疫は特異性を欠き、そして肝
炎のごとき伝搬性感染又はその他の不都合な反応の有意
な危険が伴う。抗血清、又は抗血清から調製された免疫
グロブリンは所望の抗体のみならず文字通り数千種類の
他の抗体を同様に含有する。事実、所望の抗体は通常、
このような抗血清中に存在する全抗体の小部分のみを代
表する。
【0015】従って、このような抗血清を用いる受動免
疫によりこの抗体の適切なレベルを達成することは困難
である。抗血清又は免疫グロブリンの大容量の注入によ
り深刻な不都合な反応及び注入に関連する感染の可能性
が非常に増加するから、上記のことは患者に追加の危険
性を与える。例えば免疫学的研究及び種々の生物工学的
用途におけるポリクローナル抗体の非医薬的使用はま
た、多くの抗原に対する多様な抗体反応及び種々の抗体
を含有する抗血清の特異性の欠如により深刻な妨害を受
けるであろう。
【0016】すなわち、天然に付与された又は免疫操作
により誘導された抗体の不均一性及び多様性、並びに抗
原刺激に対する抗体反応の予想不可能性は、臨床的又は
科学的目的のためのこれらのポリクローナル抗体の実際
的な使用をきびしく限定する因子である。ポリクローナ
ル抗体の限界についての上記の検討は一般的な言葉で述
べられているが、これらの同じ限界がエンドトキシンコ
アーに対して特異的に向けられたポリクローナル抗体の
医療的及び非医療的使用にも妥当する。
【0017】要約すれば、グラム陰性細菌は、深刻なそ
してしばしば生命を脅やかす感染を一般に惹起せしめる
微生物の普遍的な一群である。これらの細菌はすべて、
該細菌に病原性及び免疫性を付与するリポポリサッカラ
イド又はエンドトキシンを産生する。エンドトキシン
は、グラム陰性感染においてよくその機能を果すその種
々の生物学的性質に基いて広範囲の医学的、科学的及び
経済的重要性を有する。
【0018】広範囲の種類の分離源からのエンドトキシ
ンは共通の又は非常に類似するコアー構造を有する。こ
のコアー構造に対する抗体は、多くの異るグラム陰性細
菌により産生されるリポポリサッカライドと交差反応す
る。これらの交差反応性抗体はエンドトキシンの生物学
的活性を中和し、そして深刻なグラム陰性感染に対する
保護をもたらすようである。
【0019】エンドトキシンコアーと反応性の自然に獲
得された又は免疫処理により誘導されたポリクローナル
抗体の用途は、エンドトキシンの低い免疫原性、ポリク
ローナル抗血清の特異性の欠如、及び常用の能動免疫又
は受動免疫に伴う不都合な反応により制限される。
【0020】
【発明の概要】多数の又はポリクローナル抗体に対し
て、単一の又は「モノクローナル」抗体が存在する。こ
れらは1つのリンパ球クローンから誘導された抗体であ
り、このクローンは抗体を絶対的に特異的且つ均一なも
のとしている。1975年に、Kohler及びMil
stein(Nature265:495,197
5、これを引用によりこの明細書に組み入れる)は初め
て、羊の赤血球に向けられたモノクローナル抗体が、特
異的抗体産生B細胞と腫瘍細胞とを融合せしめ、試験管
内(イン−ビトロ)又は動物内(イン−ビボ)において
単一のモノクローナル抗体を合成することができる「無
限に自己複製する雑種クローン(又は「ハイブリドー
マ」)を生じさせることによって調製され得ることを記
載した。このようなハイブリドーマは、要するに、単一
のあらかじめ定められた特異性を有する抗体を潜在的に
は無限に供給することができる自己複製細胞「工場」で
ある。
【0021】このような抗体、もしこれを本当に製造で
きるのであれば、従来のポリクローナル又はモノクロー
ナル抗体技法によっては満たされなかった多くの重要な
要求を満足させるであろうから、我々はエンドトキシン
コアーに対して向けられたモノクローナル抗体を合成す
る新規な自己複製細胞系を調製することを企てた。エン
ドトキシンコアーに対するポリクローナル抗体と同様
に、このようなモノクローナル抗体は、広範囲の病原性
グラム陰性微生物の間で広く交差反応し、そしてそれ故
にこれらの細菌に基く疾患の予防及び治療において大き
な潜在的用途を有するであろう。しかしながら、これら
の精密な特異性のために、これらは免疫的予防剤、療法
剤、及び診断剤としてポリクローナル抗体に比べて一層
有用であろう。
【0022】同様に、この特異性はまた、このようなモ
ノクローナル抗体をエンドトキシンの免疫学的及び生化
学研究のため、エンドトキシンのアフィニティー精製の
ため、及び医薬又は他の薬剤からのエンドトキシンの中
和及び/又は除去のために一層有用なものとするであろ
う。さらに、従来のモノクローナル抗体と異なり、エン
ドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体は潜在
的に無限の且つ均一の供給物として製造することがで
き、このためエンドトキシンの低い免疫原性により負わ
される問題点、ポリクローナル抗体反応の変化性、並び
に臨床的用途及び他の用途のために用いられる抗−エン
ドトキシン抗体の達成し得るレベル又は供給における限
界を回避することができよう。
【0023】後記の「好ましい態様の記載」において示
されるように、我々は特に、エンドトキシンコアーに向
けられた抗体を産生するBリンパ球を刺激し、そしてこ
れらを形質細胞腫(腫瘍)細胞と好結果に融合せしめて
エンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体を
合成するハイブリドーマを形成する手段を発明した。従
ってこの発明はまず第一に、前に概略記載した従来の抗
体の欠点を克服するための手段を提供する。
【0024】従って、この発明の1つの目的は、エンド
トキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体の産生を
コードする遺伝子を含有する、ATCC HB8297
及びATCC HB8298により例示されるような自
己複製キヤリヤー細胞を提供することである。他の目的
は、このようにして製造された抗体を提供することであ
る。
【0025】他の目的は、抗体を製造するためのイン−
ビトロ法を提供することである。さらに他の目的は、抗
体を製造するためのイン−ビボ法を提供することであ
る。他の目的は、エンドトキシン担持病原体により惹起
される疾患の診断、予防、及び治療において抗体を使用
するための方法及び組成物を提供することである。
【0026】さらに他の目的は、エンドトキシンの免疫
学的又は生化学的分析に有用な抗体を含有する研究用組
成物を提供することである。さらに他の目的は、エンド
トキシン及びその他の物質を含有する混合物からエンド
トキシンを分離し又は精製するために適当な抗体を含有
する組成物を提供することである。
【0027】他の目的は、エンドトキシンを中和しそし
て/又は他の材料又は溶液から除去するために有用な抗
体を含有する組成物を提供することである。この発明の
その他の目的及び利点は、部分的には以下の記載におい
て示され、そして部分的には該記載から自明であり、又
はこの発明の実施において知られるであろう。
【0028】上記の目的及び対象を満たすために、この
発明によりエンドトキシンコアーと反応性のモノクロー
ナル抗体が提供される。抗体は、エンドトキシンコアー
と反応性のモノクローナル抗体をコードする遺伝子を含
有する自己複製キヤリヤー細菌により産生される。さら
に、この発明によりキヤリヤー細胞が提供され、この細
胞は便利にはハイブリドーマのごとき細胞系である。
【0029】さらに、上記の目的及び対象を満たすため
に、キヤリヤー細胞を適当な培地中で適当な期間にわた
って培養し、そしてキヤリヤー細胞が増殖する培地から
抗体を回収することを含むイン−ビトロ法が提供され
る。さらに、抗体を多量生産するためのイン−ビボ法が
提供される。この方法は、組織適合性の又は免疫抑制さ
れた動物にキヤリヤー細胞を腹水腫瘍を開始するのに十
分な量において腹腔内投与し、そして抗体が回収可能な
量において産生されるのに十分な時間の後、動物の腹水
から抗体を回収することを含んで成る。
【0030】さらに、この発明によりエンドトキシンの
免疫学的検出のための方法、又はエンドトキシンを担持
する病原微生物により引き起こされる感染のヒト又は動
物における診断のための方法が提供される。この方法
は、診断的に有効な量のこの発明の抗体を、ヒト又は動
物から取り出された体液又は組織のごときエンドトキシ
ン含有溶液のサンプルと混合し、そして得られた混合物
中の反応の程度を測定することを含む。
【0031】この発明はさらに、エンドトキシンを検出
するための、又はエンドトキシン担持微生物により惹起
される感染の診断のための組成物を提供する。これらの
組成物は、診断的に許容される担体との混合において、
エンドトキシンを検出し又は感染を診断するのに有効な
濃度の抗体を含有する。さらに、前記の目的及び対象を
満足させるために、この発明により、感染又はエンドト
キシン担持微生物により惹起されるヒト又は動物におけ
る敗血ショックを含むその臨床発現又は結果のための受
動的予防又は治療の方法が提供される。
【0032】この方法は、上記のヒト又は動物に、前記
微生物により惹起される感染に先立ち又は感染中に、感
染、又は敗血ショックを含むその臨床的発現又は結果の
予防又は改善をもたらすのに十分な量のこの発明の抗体
を投与することを含んで成る。さらに、このような感染
の受動的予防又は治療のための組成物、生理的に許容さ
れる担体との混合において受動的予防又は治療をもたら
すのに有効な濃度のこの発明の抗体を含有する組成物が
提供される。
【0033】さらに、この発明によって、エンドトキシ
ンの免疫学的又は生化学的分析を行うために有用な研究
用組成物が提供される。これらの組成物は、研究のため
に適当な担体との混合において、これがエンドトキシン
と混合されたときにそのような情報をもたらすのに有効
な量の抗体を含有する。さらに、この発明により、エン
ドトキシンを含有する組成物又は溶液からエンドトキシ
ンを分離しそして精製するために有用な組成物、免疫吸
着によるエンドトキシンの分離及び精製を可能にするの
に効果的な抗体の支持体のために適当なマトリクスを含
む組成物が提供される。
【0034】さらにまた、この発明により、エンドトキ
シンを含む材料又は溶液からエンドトキシンを中和しそ
して/又は除去するために有用な組成物、エンドトキシ
ンを含有するそのような材料又は溶液からのこれらのエ
ンドトキシン沈澱又は免疫吸着を可能にする適当な担体
又はマトリクスを含有するそのような組成物が提供され
る。
【0035】この明細書に組み込まれておりそしてその
一部をなす添付図面又は表は、この発明の原理を例示
し、そして記載と一緒になって説明するために機能す
る。
【0036】
【好ましい態様の記載】自己複製キヤリヤー細胞及びエ
ンドトキシンと反応性の得られる抗体の製造及び特徴付
け、並びに該抗体を用いる種々の方法及び組成物が、こ
の発明の好ましい態様を示す下記の記載により一層よく
理解されよう。この発明に含まれる2つのキヤリヤー細
胞系は、単に例示的意味であるが、ATCC HB82
97及びATCC HB8298であり、これらはアメ
リカン・タイプ・カルチュア・コレクション、1230
1パークラウンドライブ、ロックビレ、メリーランド、
米国、20852の永久コレクションから入手し得る生
物学的に純粋な培養物であり、そして1983年5月6
日に寄託されたものである。
【0037】示されるように、この発明の範囲は、グラ
ム陰性細菌のエンドトキシンコアーの任意の部分と反応
性のモノクローナル抗体の産生をコードする遺伝子を含
有する、ATCC HB8297及びATCC HB8
298を含むがこれらに限定されない任意の自己複製キ
ヤリヤー細胞を包含する。この明細書は、上記のATC
C HB8297及びATCC HB8298を製造す
るために発明者によって採用された段階を詳細に記載す
る。
【0038】エンドトキシンコアーと反応性のモノクロ
ーナル抗体を分泌するハイブリドーマ(融合細胞)を製
造するために、この発明に従えば次の手順が用いられ
た。E.コリ(E.coli)親菌株に由来しそして
「J5」と称される二重ラフ変異株(ATCC3935
5、アメリカン・タイプ・カルチュア・コレクション、
12301パークラウン ドライブ、ロックビレ、メリ
ーランド、U.S.A.20852から入手可能であ
り、そして1983年5月6日に寄託された)は酵素U
DP−ガラクトース4−エピメラーゼを欠き、そして外
来性のガラクトースをそのリポポリサッカライド構造中
に取り込むことができない。
【0039】この変異の結果として、この菌株により産
生されたエンドトキシンはO−特異的側鎖及び外部コア
ー鎖を欠き、そしてリピドA及び内部コアーに存在する
糖(この場合2−ケト−3−デオキシオクトネート、ヘ
プトース、グルコース、及びN−アセチルグルコサミン
を含んで成る)のみから成る。J5株は、この場合例と
してのみ用いられる。
【0040】この発明の目的のために、J5株のエンド
トキシンに類似するエンドトキシンを担持する任意の細
菌株をエンドトキシンコアーの分離源として使用するこ
とができる。いわゆる「ラフ」変異株は、そのエンドト
キシンがJ5株のそれと類似してO−特異的側鎖及び外
部コアー構造の少なくとも部分を欠き、そのために交差
反応する内部コアーに関連する免疫決定基を露出してい
るため、この目的のために好ましい生物である。
【0041】この方法に代えて、リポポリサッカライド
構造が比較的完全であるいわゆる「スムース」生物から
得ることもできよう。このような菌株からのエンドトキ
シンを物理的又は化学的に分解して、エンドトキシンコ
アーと反応性のモノクローナル抗体の製造において有用
な、J5株のごときラフ変異株から得られるコアー構造
と類似のコアー構造を得ることができよう。
【0042】上記の細菌を、トリプシン分解大豆寒天ス
ラント(ディフコ、デトロイト、MI)上で32℃にお
いて一夜増殖せしめ、そして次に1000mlのトリプシ
ン分解大豆ブロス(ディフコ)を収容する4l容のフェ
ルンバッハフラスコに接種した。これらの培養物を32
℃にて18時間振とうしながらインキュベートし、遠心
分離により細胞を取り出し、0.5M NaClにより
2回洗浄し、そして秤量した。
【0043】次にこの細菌を0.15M NaClを伴
う0.05Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
−塩酸塩緩衝液、pH9.0中に0.2g/mlの濃度で懸
濁し、大プローブ(ソニケーターセルディストラプタ
ー、ヒートシステムス−ウルトラソニックス社、プレー
ンビュー、NY)を用いて最大設定において合計10分
間超音波処理した。遠心分離した後ペレットを懸濁し、
そして超音波処理を反復した。
【0044】断片化された細胞を蒸留水中に0.4μg
/mlの濃度に懸濁し、そして水浴中で70℃にて加熱
し、次に同容量の90%再結晶化フェノール(pH7.
0)を加え、そして混合物を70℃にて一定撹拌を行い
ながら15分間インキュベートした(Westphal
等、Naturforsch7b:148、19
52、これを引用によりこの明細書に組み入れる)。
【0045】次に、この混合物を4℃に冷却し、10,
000rpm にて10分間遠心分離し、水相を貯蔵し、そ
してフェノール相を同容量の水によって上記のようにし
て再抽出した。フェノール相、及びフェノール−水界面
の変性蛋白質を廃棄し、そしてリポポリサッカライドを
含有する水相を一緒にした。次に、リポポリサッカライ
ド懸濁液を分液漏斗に入れ、無水ジエチルエーテルで抽
出し(エーテルとリポポリサッカライドとの比2:
1)、そして水相を貯蔵した。
【0046】水を取り出したのと同じ量においてエーテ
ル相に加え、混合物を振とうし、そして水相を再び取り
出した。一緒にした水相を追加のエーテルにより一夜再
抽出した。溶液に窒素を泡立てることにより最終水相か
ら過剰のエーテルを除去した。RNAアーゼ(タイプII
−A、シグマケミカル社、セントルイス、MO)を2K
unitzユニット/mlの濃度でリポポリサッカライド
懸濁液に加えた。
【0047】次に混合物を、室温において、0.1M
NaCl及び1.0mM NaN3 を伴う0.01Mトリ
ス−アセテート、pH7.5に対してこれを多数回取り替
えながら、230〜300nmレンジにおいて監視した場
合の透析液の光学濃度が0になるまで透析した。次に、
リポポリサッカライド懸濁液を冷水に対して一夜透析し
た。
【0048】DNAアーゼ(タイプII、シグマ)を2K
unitzユニット/mlの濃度に加え、そして懸濁液を
5mM MgSO4 及び1mM NaN3 を伴う0.1M
NaClに対してこれを反復して取り替えながら、23
0〜300nmレンジにおける透析液の吸収が0になるま
で透析した。次に、リポポリサッカライド懸濁液を冷水
に対して一夜透析し、プロナーゼ(タイプV、シグマ)
を1Kunitzユニット/100mlの濃度に加え、溶
液を0.01MトリスアセテートpH7.5に対してこれ
を数回取り替えながら透析し、次に冷水に対してこれを
多数回取り替えながら数日間にわたって透析した。リポ
ポリサッカライド懸濁液を凍結乾燥し、そして秤量し
た。
【0049】この場合、エンドトキシンコアーを上記の
ようにして調製したが、これに代る精製方法、例えばG
alanos等(European Journal
ofBiochemistry:245、196
9)(引用によりこれをこの明細書に組み入れる)により
記載された方法を用いてエンドトキシンコアーの分離を
行うこともできる。ある場合には、他の精製手段、Ga
lanos等の方法を用いて、エンドトキシンコアーの
収量を最大にし、又はそれに対するモノクローナル抗体
が求められる特定の抗原部位又はエピトープを維持し又
はさらに好ましくは「与える」のが好ましい。
【0050】精製されたE.コリJ5エンドトキシンコ
アーは、Bradfordのクマーシーブルー結合法
(Bradford,M.M.,Andlytical
Biochemistry72:248、197
6)により決定した場合<1%の蛋白質を含有し、そし
てアミノ酸分析により確証された。Li+ 型の陽イオン
交換樹脂を用い、溶離液として90%エタノールを用い
る逆相クロマトグラフィーによる中性糖の分析は、ヘプ
トース及びグルコースの存在、±ガラクトース、及びコ
リトースの不存在を示した。
【0051】後者は、スムースE.コリ0111:B4
親株のO−特異的側鎖に含まれる特異な糖である。これ
らのデーターは、サルモネラのRcケモタイプ(che
motype)(LuderitzO.等、Bacter
ological Reviews30:192,1
966;Wilkinson S.G.Surface
Corbohydrates of the Pro
karyotic Cell,I.W.Sutherl
and編、アカデミックプレス、ニューヨーク、197
7,97−171頁)に対応する不完全コアー構造を確
認する。
【0052】14%SDSポリアクリルアミドゲル中で
の電気泳動及びこれに続く銀染色(第1図)は、移動度
において他の同時に泳動したリポポリサッカライド
(S,Ra,Rd)と類似する単一の広い速く移動する
バンド(J5)を示しており、無傷のスムースリポポリ
サッカライド(S)に特徴的な規則定に配置された一層
ゆっくり移動するバンドが欠けている(Tsai C.
FraschC.E.,Analytical Bio
chemistry119:115,1982を参照
のこと)。
【0053】第1図に示されている場合、「S」と表示
するサンプルはスムース・エセリヒア・コリ0111:
B4野性型株からのリポポリサッカライド5μgを含有
し;「Ra」はE.コリPL2ラフ変異株からの、サル
モネラのRaケモタイプに対応する完全コアー構造によ
り特徴付けられるリポポリサッカライド0.2μgを含
有し;「Rd」はE.コリPL2−CL29ラフ変異株
からの、サルモネラのRdケモタイプに対応する不完全
コアー構造により特徴付けられるリポポリサッカライド
0.2μgを含有し;そして「J5」はE.コリ011
1:B4親株から誘導されたJ5と称するウリジンジホ
スフェート4−エピメラーゼ−欠損変異株からのリポポ
リサッカライドであって、その不完全コアー構造がサル
モネラのRcケモタイプに対応するもの0.2μgを含
有する。
【0054】J5から調製されたエンドトキシンコアー
の純度及び機能的完全性は、それぞれ高応答及び低応答
C3H/FeJマウス及びC3H/HeJマウスからの
脾臓細胞を用いるマイトゼネシスアッセイにおいて確認
された。精製されたエンドトキシンコアーに対するマイ
トゼン応答はスムースE.コリK235株(Skidm
ore B.J.,Journal of Exper
imental Medicine142,148
8,1975)からの高度に精製されたリポポリサッカ
ライドにより誘導されるそれに匹敵した。
【0055】これらはC3H/FeJ脾臓細胞による高
い応答、C3H/HeJ脾臓細胞による低い又は存在し
ない応答、及びエンドトキシンとポリミキシンBとのイ
ンキュベーションに続くマイトゼン活性の完全な廃棄を
含んでいた。精製されたエンドトキシンコアーに対する
抗体をエンザイム−リンクドイムノソルベントアッセイ
(ELISA)を用いて定量した。精製されたエンドト
キシンコアーを被覆緩衝液(15mM NaCO3 、30
mM NaHCO3 、3mM NaN3 、pH9.55)中に
25μg/mlの濃度で溶解し、そして50μlのアリコ
ートにおいて96ウエルポリスチレンミクロタイタープ
レート(ダイナテックラボラトリーズ社、アレキサンド
リア、VA)に分配した。
【0056】4℃にて一夜インキュベートした後、エン
ドトキシン懸濁液を除去し、そしてPBS−トゥイーン
(150mM NaCl、6mM Na2 HPO4 、1mM
KH2 PO4 、3mM NaN3 、及び0.5ml/lトゥ
イーン−20)によりウエルを5回洗浄した。50μl
の試験サンプルをウエルに加え、プレートを4℃にて3
0分間インキュベートし、そして次にPBS−トゥイー
ンにより5回洗浄した。
【0057】PBS−トゥイーン洗浄により分離された
最終3段階は次の通りである:1:500に稀釈され、
そしてあらかじめ全E.コリJ5細胞に吸着されたラビ
ット−抗マウスカッパー鎖(カッペルラボラトリース、
コクランスビレ、PA)50μlの添加及びそれに続く
4℃にて30分間のインキュベーション;1:250に
稀釈されたヤギ抗−ラビットIgG−アルカリ性ホスフ
ァターゼ接全体(シグマ)50μlの添加、及び4℃に
て30分間のインキュベーション;10%ジエタノール
アミン中1mg/mlのp−ニトロフェニルホスフェート
(シグマ−104)基質50μlの添加、及び25℃に
て60分間のインキュベーション。
【0058】アッセイは後で、高力価マウス腹水から調
製されたアフィニティー精製されたエンドトキシンコア
ー特異的免疫グロブリンを用いて標準化した。標準曲線
の中間点に近い吸収を示す試験サンプル稀釈物を用い、
そして特異抗体の濃度を最小二乗法により標準曲線から
計算した。アッセイの感度は0.02μg/mlであり、
そして3重のサンプルの間の再現性は平均±4%であっ
た。
【0059】次に、エンドトキシンコアーと反応性のモ
ノクローナル抗体をコードする遺伝子を含有する自己複
製キヤリヤー細胞(このケースにおいてはマウスハイブ
リドーマである)をいかにして調製するか、及びこれら
のキヤリヤー細胞のクローンがいかにして大規模に複製
されるか、及びこれらのクローンからモノクローナル抗
体がいかにして得られるかについて記載する。
【0060】我々は、あらかじめJ5エンドトキシンコ
アーにより免疫されたマウスから得られた脾臓細胞(B
リンパ球)とマウス形質細胞腫とをいかにして融合せし
めていわゆるハイブリドーマを得たか、及びエンドトキ
シンコアーに対するモノクローナル抗体を分泌するこれ
らのハイブリドーマからの細胞をいかにしてクローン化
したかを記載する。
【0061】我々はさらに、2つの別個の融合実験に由
来する2種類の異なるハイブリドーマクローン(J5−
1及びJ5−2)をイン−ビトロ技法及びイン−ビボ技
法の両者を用いて大規模にいかにして複製したか、及び
エンドトキシンと反応性のモノクローナル抗体をこれら
の自己複製キヤリヤー細胞から大量の使用し得る量にお
いていかにして得たかについて示す。
【0062】6週齢の雌性BALB/Cマウスに、0.
15M NaClに懸濁された精製J5エンドトキシン
コアー50μgを3週間の間隔で腹腔内注射した。供与
体マウスを最終免疫の3日後に頸部脱臼により殺し、脾
臓を無菌的に摘出し、そして5mlのRPMI 1640
培地を収容した35mlのプラスチック製ペトリ皿に入れ
た。脾臓を単細胞懸濁液になるようにほぐし、そして細
胞を冷RPMI 1640により2回洗浄し、そして同
じ培地に再懸濁した。融合の相手として、Kearne
y(Journal of Immunology
23:1548,1979)(これを引用によりこの明細
書に組み入れる)により開示されたように酵素ヒポキサ
ンチングアニジンホスホリボシルトランスフェラーゼ
(HGPRT−,EC2,4,2,8)を欠損した免疫
グロブリン非分泌性マウス形質細胞腫細胞(P3−X6
3−Ag8.653)を用いた。この細胞系は、アメリ
カン・タイプ・カルチュア・コレクション、ロックビ
レ、メリーランドから入手することができ、ここではA
TCC CRL−1580と称される。
【0063】形質細胞腫細胞系は、10%ウシ胎児血清
を含有しそしてさらに2mM L−グルタミン、1%ピル
ビン酸ナトリウム、1%非必須アミノ酸類、100IU/
mlペニシリン及び100μg/mlストレプトマイシンが
補充されたRPMI 1640培地中で維持した。HG
PRT+復帰変異株を殺すため、融合の3日前に0.1
mM8−アザグアニンを形質細胞腫細胞に加えた。
【0064】融合の日、形質細胞腫細胞を75cm2 の培
養フラスコから収得し、血清不含RPMI 1640培
地中で1回洗浄しそして再懸濁した。この形質細胞腫細
胞及びあらかじめ集めた脾細胞を計数し、そしてこれら
の生存の程度をトリパンブルー色素排除によって測定し
た。融合技法はGefter等(Somatic Ce
ll Genetics:231,1977)のそ
れから変形した。引用によりこれらをこの明細書に組み
入れる。次に、J5−1ハイブリドーマクローンを得た
融合実際を記載する。第二の融合実験は同じ方法で行い
J5−2ハイブリドーマクローンを得た。殺菌した50
mlの円錐形プラスチックチューブに1.0×108 個の
脾臓細胞及び1.0×107 の形質細胞腫細胞を加え
た。
【0065】形質細胞腫−脾臓細胞懸濁液を250×g
にて10分間室温にて遠心分離し、そして次に培地をほ
とんど乾燥するようにデカントした。細胞ペレットを、
軽く打つことによって少しゆるめ、そして血清を含まな
いRPMI 1640中50%のポリエチレングリコー
ル(MW1400)1mlを45秒間にわたって滴加し
た。この過程でチューブをゆるやかに撹拌した。
【0066】1分間後、さらに2mlのRPMI 164
0を2分間にわたって加えた。追加の20mlのRPMI
1640を次の2分間にわたって加え、そして室温に
て250×gで10分間遠心分離することにより細胞を
ペレット化した。液をデカントし、そして40mlの富化
された選択培地を加えた。この培地は、10%ウシ胎児
血清を含有しそして2mM L−グルタミン、1%ピルビ
ン酸ナトリウム、1%非必須アミノ酸、100IU/mlペ
ニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、1mMオ
キサロ酢酸、10%NCTC109、及び0.2μg/
mlウシ膵臓インシュリンが補充されたドゥブレコMEM
から成る。
【0067】この培地はさらに1.0×10-4Mヒポキ
サンチン、4.0×10-7Mアミノプテリン、及び1.
6×10-5Mチミジン(HAT)から成る。アミノプテ
リンは酵素HGPRTを欠く細胞に対して毒性を有し、
そしてそれ故に未融合の形質細胞腫細胞を殺す。融合細
胞(ハイブリドーマ)は、Bリンパ球(脾臓細胞)融合
相手からHGPRTを得るためにHAT中で生存する。
【0068】5.0×105 個の細胞を含有する0.2
mlのアリコートを上記の混合物から複数の殺菌した平底
ミクロタイタープレートの個々のウエルに移した。この
プレートを6%のCO2 と94%の空気とから成る加湿
した雰囲気中で37℃にてインキュベートした。次の1
1日間にわたり1日おきに新鮮な選択培地を加えた。1
1日目にミクロカルチュアーの上清液を、E.コリJ5
エンドトキシンコアーと反応性の抗体について、前記し
たELISAアッセイにより試験した。陽性の培養物を
数において拡大し、そして35cm2 のフラスコに移し
た。これらの培養物からの培地を再試験し、そして抗体
の分泌を維持しているものを凍結し、そして液体窒素蒸
気相中で−179℃にて貯蔵した。
【0069】上記の陽性ハイブリドーマ培養物の1つ、
及び第二の融合実験に由来する1つを限界稀釈法による
クローニングのために選択した。0〜1個の細胞を含有
する100lのアリコートを、ウエル当り1.0×10
5 個のマウスマクロファージ(p388D1)をあらか
じめ接種しておいた無菌平底ミクロタイタープレート上
の数百個の個々のウエル中に移した。
【0070】マクロファージは幾つかの商業的供給者か
ら入手可能である。これらはハイブリドーマのための
「フィーダー(feeder)」細胞として機能し、そ
して培養中に増加するのを防止するため使用に先立って
放射(コバルト60源、1000ラド)されている。1
4日後、クローン化培養物を、ELISAアッセイによ
りエンドトキシンコアーと反応性の抗体について再度試
験し、そして2つの親培養物のそれぞれからの1個ずつ
の陽性クローンをその後の研究のために選択した。J5
−1(ATCC HB8297)及びJ5−2(ATC
C HB8298)と称するこれらのクローン化ハイブ
リドーマを数において拡大し、凍結し、そしてこれらを
誘導した親細胞系と同様にして貯蔵した。
【0071】J5−1及びJ5−2ハイブリドーマから
モノクローナル抗体の有用な量の製造が可能であること
を2つの方法を用いて証明した。イン−ビトロ法は、上
記のように補充されたRPMI 1640培地を収容す
る75cm2 培養フラスコ中に増殖した両細胞系の静置培
養を用いた。6%CO2 のもとでの37℃における約5
〜7日間のインキュベーションの後、約10μg/mlの
J5−1抗体及び1μg/mlのJ5−2抗体を含有する
1〜2lの培養液を得るのが便利であった。
【0072】第2に、多量のモノクローナル抗体を得る
ためのイン−ビボ法は、J5−1及びJ5−2細胞系を
「腹水」腫瘍として増殖せしめることを含む。雌性のB
ALB/Cマウスを、0.5mlのプリスタン(2,6,
10,14−テトラメチルペンタデカン)を腹腔内注射
することによりプライム(prime)した。プリスタ
ンは、マウスの腹腔中の漿液性分泌物(腹水)(培地とし
て機能する)を生じさせる無菌の刺激剤である。
【0073】プリスタンを注射した約7〜10日後、イ
ン−ビトロ培養(上記)から集めた1.0×106 個の
活発に増殖中のハイブリドーマ細胞を含有するアリコー
トをプライムされたマウスの腹腔に接種した。ハイブリ
ドーマ細胞を、1〜2週間の間隔で、新しくプライムさ
れたマウスに逐次的に継代した。このような継代を3〜
4回行った後、J5−1ハイブリドーマ及びJ5−2ハ
イブリドーマはよく適合した腹水腫瘍となり、マウス腹
腔の微小環境中で急速に増殖し、そしてエンドトキシン
コアーと反応性の多量(約2〜10mg/ml)のモノクロ
ーナル抗体を分泌した。日常的に20〜30mlの腹水が
各マウスから吸引によって取り出された。抗体産生腫瘍
細胞を抗体含有液相から分離し、そして他のプライムさ
れたマウスに再注射し、そしてこの工程を反復した。
【0074】エンドトキシンコアーと反応性のモノクロ
ーナル抗体を大規模に製造することができる第3の方法
は、この発明のハイブリドーマ及びモノクローナル抗体
の先行する調製により可能となり、そしてそれを必要と
する。この方法に従えば、エンドトキシンコアーと反応
性のモノクローナル抗体をコードする遺伝子をこれらを
産生するハイブリドーマから一層急速に増殖する微生
物、例えば細菌又は酵母に移転し、そしてこれらの遺伝
子の抗体生成物を微生物自体から、又は微生物が増殖し
た培地から回収する。
【0075】この方法は、最初にCohen等Proc
eedings of the National A
cademy of Science,USA70
3240,1973(これを引用によりこの明細書に組
み入れる)により記載された組換DNA技法に基礎を置
いている(さらに米国特許第4,237,224号を参
照のこと)。
【0076】この方法を実施するために用いられる技法
はUllrich等、Science196:131
3,1977;及びGoeddel等、Proceed
ings of the National Acad
emy of Science,USA76:10
6,1979により(彼らはラットインシュリン及びヒ
ト成長ホルモンをそれぞれ細菌にクローン化した)、及
びHitzeman等、Nature(ロンドン)、
93:717,1981(彼らはヒトα−1インターフ
ェロン遺伝子を酵母に移転した)により記載されてい
る。これらの公表を引用によりこの明細書に組み入れ
る。
【0077】J5−1(ATCC HB8297)及び
J5−2(ATCC HB8298)と称するクローン
は2つの異るハイブリドーマ細胞系に由来し、そして上
記のようにして調製された。両クローンは組織培養にお
いて安定であり、J5−1(ATCC HB8297)
は約10μg/mlの抗体蛋白質を産生し、そしてJ5−
2(ATCC HB8298)は約1μg/mlを分泌す
る。両クローンはさらにマウス腹水腫瘍として馴養さ
れ、そしてこの系において2〜10mg/mlの抗体を産生
した。
【0078】J5−1ハイブリドーマ及びJ5−2ハイ
ブリドーマによって産生される免疫グロブリン(抗体)
はいずれもIgGlアイソタイプ及びサブクラスであ
り、このことは免疫精製された抗−免疫グロブリンクラ
ス−及びサブクラス−特異的試薬を用いる二重ゲル免疫
拡散(Ouchterlony)分析により証明され
る。
【0079】J5−1抗体及びJ5−2抗体のモノクロ
ーナル性をこれを産生するハイブリドーマの再クローン
化によってあらかじめ保証されており、SDS−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動及び生合成的にラベルされた
抗体サンプルを用いるオートラジオグラフィーにより確
認された。エンドトキシンコアーによるJ5−1抗体及
びJ5−2抗体の結合を前記のエンザイム−リンクドイ
ムノソルベントアッセイ(ELISA)を用いて試験し
た。精製されたE.コリJ5コアー抗原を用いてミクロ
タイタープレートのウエルを被覆し、このウエル中でア
ッセイを行い、そして得られた発色反応を測定した。
【0080】第2図に示す代表的な「結合曲線」は、J
5−1ハイブリドーマの培養上清からの、硫酸アンモニ
ウム沈澱されそして再溶解された蛋白質の稀釈物をEL
ISAにより測定した場合に得られた。わずかに異なる
勾配を有する類似の結合曲線がJ5−2培養上清液のア
ッセイによっても得られた。J5−1抗体分泌性腹水腫
瘍を腹腔内注射されたマウスからの腹水のELISAア
ッセイにより得られた結合曲線を第3図に示す。この図
中の平行な結合曲線は、未処理腹水液(○)、同じ腹水
液からの硫酸アンモニウム沈澱されそして再溶解された
蛋白質(△)、及び精製E.コリJ5エンドトキシンが
あらかじめ結合されたセファロース4Bカラムに腹水を
通すことによって調製されたアフィニティー精製J5−
1モノクローナル抗体(●)の逐次稀釈物を測定するこ
とにより得られた。腹水液中に産生されたJ5−1抗体
の特異性はこの免疫吸着法の結果により、及び精製エン
ドトキシンコアーにより吸着された材料からの抗体活性
の観察される除去により示された〔例3中(●)〕。
【0081】抗体活性は、イン−ビボ製造法により得ら
れる高い抗体濃度を反映して、J5−1培養上清に比べ
てJ5−1腹水液の約1000倍高い稀釈において、E
LISAにより検出した。類似の抗体量及び類似の結合
曲線がJ5−2ハイブリドーマにより産生された腹水液
の場合に得られた。エンドトキシンコアーと反応性のモ
ノクローナル抗体の2つの顕著な特徴は、異なるグラム
陰性細菌のエンドトキシンコアー構造の部分に対するそ
れらの特異性、及びそれらの交差反応性である。これら
の特徴は、J5−1ハイブリドーマ(第4図中左パネ
ル)及びJ5−2ハイブリドーマ(第4図中右パネル)
の両者により産生された抗体の競争阻害ELISAアッ
セイにより確認された。
【0082】両抗体と精製E.コリJ5エンドトキシン
コアーとのプレインキュベーション(□)は、ELIS
Aアッセイにおけるそれらの反応性を量依存的に廃止し
た。これによりエンドトキシンコアーに対する両抗体の
特異性が確認された。さらに、J5−1抗体及びJ5−
2抗体と、「ラフ」及び「スムース」の両方の生物から
得られ、そして細菌の異なる種及び属〔例えばエセリヒ
ア・コリEscherichia coli K23
5(▽)、シュードモナス・エルギナーサ(Pseud
omonas aeruginosa)フィッシャータ
イプ2(○)、及びサルモネラ・ミネソタSalmo
nela minesota)R595Re変異株
(◇)〕を代表するエンドトキシンを包含する他の外来
性エンドトキシンとのプレインキュベーションによりE
LISAアッセイにおける両抗体の反応性が阻害され
た。
【0083】二重ゲル免疫拡散アッセイにより確認され
たこれらのデーターにより、種々の由来からのエンドト
キシンに対する両モノクローナル抗体の交差反応性が確
立される。J5−1モノクローナル抗体及びJ5−2モ
ノクローナル抗体の機能的活性を、Bリンパ球の増殖及
び分化を刺激するエンドトキシンの能力を測定するイン
−ビトロ測定により評価した。このマイトゼン活性はほ
とんどのエンドトキシンが共通に持って、そしてエンド
トキシンコアーのリピドA部分によって介在される。
【0084】リピドAはまた、エンドトキシンのその他
のほとんどの生物学的活性に介在する。マウス脾細胞を
用いる非常に感度の高いそして広く用いられているイン
−ビトロアッセイにおいてマイトゼン活性を定量するの
が便利である。我々は、E.コリ(J5)及び他のグラ
ム陰性細菌からのエンドトキシンのマイトゼン活性を中
和するJ5−1モノクローナル抗体及びJ5−2モノク
ローナル抗体の能力を評価するために、このようなイン
−ビトロアッセイを使用した。
【0085】下記の表に示されるように、同種性の又は
外来性のエンドトキシンとJ5−1抗体とのプレインキ
ュベーションにより、48時間にわたる組織培養におい
てエンドトキシンに暴露されたマウス脾細胞により取り
込まれる3H−チミジンの減少により表わされるマイト
ゼン活性の阻害が生ずる。
【0086】
【表1】
【0087】上記の阻害の特異性は、エンドトキシン誘
導B細胞マイトゼネシスがエンドトキシンコアー以外の
抗原に対して向けられたIgGlサブクラスのモノクロ
ーナル抗体によって影響されないという観察、及びJ5
−1抗体によるエンドトキシン誘導マイトゼネシスの中
和が、C3H/Fejマウスからのエンドトキシン反応
性Bリンパ球を用いる場合は顕著であるがC3H/He
jマウスからのエンドトキシン非反応性Bリンパ球を用
いる場合は顕著でない事実から確立された。
【0088】第1表に示されたデータは、J5−1ハイ
ブリドーマにより産生されたモノクローナル抗体がエン
ドトキシンの生物学的活性を中和する事実を確立する。
これらのデータはさらに、J5−1抗体と、グラム陰性
細菌の異なる属及び種に由来するエンドトキシンとの交
差反応性を確認する。J5−2クローンにより産生され
る、同種性の又は外来性のエンドトキシンのマイトゼン
活性を特異的に阻害する抗体を用いる場合にも類似の結
果が得られた。
【0089】J5−1モノクローナル抗体及びJ5−2
モノクローナル抗体により分泌された抗体はその活性に
おいて類似するが、これらは異る勾配の結合曲線を形成
し、そしてそれらのエンドトキシン中和能は量的に異
り、これら2つのモノクローナル抗体はエンドトキシン
コアー構造上の2つの別の部位(エピトープ)に対して
向けられることを示唆している。
【0090】このことは今度は、異なるエピトープに向
けられた、異なる結合親和性を有する、そしておそらく
異なる機能的活性を有するが、しかしエンドトキシンコ
アーとの共通の反応性を有するモノクローナル抗体を産
生する多数の異なるBリンパ球クローンの存在を示す。
従って、J5−1抗体及びJ5−2抗体は、エンドトキ
シンコアーのある部分との反応性により定義される抗体
のこの大きな群の単に2つの例を示すに過ぎない。この
発明は抗体のこの全群、及びこれらをコードする遺伝
子、これらを産生する自己増殖キャリャー細胞等を含
む。
【0091】我々は次に、E.コリJ5株と遺伝的に異
なる生物により惹起される実際のグラム陰性細菌感染に
対するJ5−1モノクローナル抗体の交差保護活性を評
価した。J5−1ハイブリドーマのイン−ビトロ培養か
らの培養上清液の硫酸アンモニウム沈澱により得られた
モノクローナル抗体を、20gのスイス−ウエブスター
マウスに、20μg/マウスの投与量で腹腔内注射し
た。対照動物には同じ投与量のウシ血清アルブミン(B
SA)を投与した。
【0092】18時間後、マウスに6.25cm2 の炎に
10秒間当て、次に火傷の部位に、洗浄された対数期の
シュードモナス・エルギノーサ(フィッシャータイプ
1)細菌の6倍及び10倍稀釈物を、各稀釈につき5匹
のマウスに皮下投与した。3日間死亡を記録し、そして
細菌の中間致死量(LD50)をSpearman−Ka
rberの方法(D.J.Finney,Statis
tical Method in Biologica
l Assay,第3版、マクミラン、ニューヨーク、
1978,394−401頁)によりJ5−1及び対照
群についてそれぞれ計算した。得られたデータを次に示
す。
【0093】
【表2】
【0094】J5−1モノクローナル抗体を投与された
マウスにおいて保護が観察され、このことはこの群にお
ける動物の50%を殺すのに必要な細菌接種量が10倍
以上多いことによって示された。これらの及び同様の研
究により、グラム陰性細菌感染による死亡の防止におけ
るエンドトキシンコアーに対するモノクローナル抗体の
イン−ビボの有効性が証明される。
【0095】このケースにおいて、E.コリJ5株のエ
ンドトキシンコアーに対するモノクローナル抗体がシュ
ードモナス・エルギノーサ生物により惹起される致死的
感染に対する保護効果を示し、従って種類の異るグラム
陰性細菌に対するこの抗体の交差保護効果が証明され
た。要約すれば、エンドトキシンコアーと反応性のモノ
クローナル抗体を、マウスBリンパ球と形質細胞腫細胞
とを融合せしめ、そしてこれらの特異的抗体を分泌する
ハイブリドーマを選択することによって製造した。
【0096】2つの別個の融合から得られた異なるハイ
ブリドーマクローンに由来する、エンドトキシンコアー
と反応性の2種類の異なるモノクローナル抗体を組織培
養及びマウスの腹水において大量製造し、こうしてこれ
らの抗体をイン−ビボ技法及びイン−ビトロ技法により
大量に製造することができることが示された。我々がJ
5−1及びJ5−2と称する。こうして製造された2種
類のモノクローナル抗体は上記のように特徴付けられ
た。
【0097】同種性及び異種性エンドトキシンとのこれ
らの特異的反応性が結合測定により証明された。すなわ
ち、異なるグラム陰性細菌由来のエンドトキシンのリピ
ドA介在生物学的活性を中和するこれらの能力がマイト
ゼネシスアッセイの結果により示され、そしてグラム陰
性細菌感染に対するそれらの示差保護活性が、ネズミの
シュードモナス火傷感染モデルで行われた受動保護試験
により示唆された。
【0098】この発明の新規な特徴は、この明細書にお
いて広く定義したエンドトキシンコアーの任意の部分と
反応性のモノクローナル抗体の産生を特定する遺伝子の
分離及び再生に由来する。単なる例により、この発明は
エンドトキシンコアーの任意の部分、例えばリピドA成
分又はその置換基、又は抗原部位、例えばリピドAと密
接に関連するがそれとは異なるコアー糖又はその置換基
と反応性であるモノクローナル抗体を含む。
【0099】さらに、この発明はこれらの抗体の実際の
製造に向けられる。上に例示した特定の方法、及び得ら
れた特異抗体は、この発明をいかにして便利に実施する
か、及び適当な生成物をいかにして得るかの単なる例に
過ぎない。エンドトキシンコアーの任意の部分と反応性
のモノクローナル抗体の産生を明記する遺伝子の増殖を
導く任意の方法又は技法、及びこうして製造される任意
の抗体がこの発明に含まれる。
【0100】この発明の範囲は、モノクローナル抗体そ
れ自体及び調製方法に加えて、該抗体を製造するための
イン−ビトロ及びイン−ビボ法、この抗体を用いる免疫
診断法及び組成物、この抗体を用いる免疫予防法及び治
療法及び組成物、この抗体を用いる研究方法及び組成
物、この抗体を用いる精製方法及び組成物、この抗体を
用いる他の方法及び組成物、この抗体とエンドトキシン
コアーとの間の特異的相互作用に基いて予想される方法
及び組成物が含まれる。
【0101】この発明を説明するために前記の例はハイ
ブリドーマについて記載し、そして実際に説明された例
の場合には、これらのハイブリドーマはマウスBリンパ
球とマウス形質細胞腫細胞との融合により生じた。しか
しながらこの発明の本質的且つ新規な特徴は、エンドト
キシンコアーの任意の部分と反応性の特異抗体の産生を
コードする遺伝子の使用、及びこれらの遺伝子を使用す
る、エンドトキシンコアーのいずれかの部分と反応する
モノクローナル抗体の製造である。
【0102】示されるように、使用される遺伝子及び使
用されるキャリャー細胞は、エンドトキシンコアーのい
ずれかの部分と反応性のモノクローナル抗体の産生をも
たらす限り、ヒトを含む任意の動物種から得られるであ
ろう。同様に、エンドトキシンコアーのいずれかの部分
と反応するモノクローナル抗体が得られる限り、任意の
イン−ビトロ又はイン−ビボ法及び組成物がこれらの抗
体の大規模製造のために使用されるであろう。
【0103】この発明においてキャリャー細胞が使用さ
れる場合、これらは特に、自己複製可能であることによ
って、及びエンドトキシンコアーのいずれかの部分と反
応性のモノクローナル抗体の産生をコードする遺伝子を
有することによって特徴付けられる。他のモノクローナ
ル抗体に関して示されているように、これらのキャリャ
ー細胞はヒト−ヒト(Hunter等、Lancet
2:798:1982)、ヒト−非ヒト(Nowins
ki等、Science,210:537,198
0)、又は全体的に非ヒトハイブリドーマ(Kohle
r及びMilstein,Nature265:49
5,1975)又は形質転換された親リンパ腫細胞(S
teinitz等、Nature269:420,1
977)のごとき細胞系であってよい。
【0104】上記4つの公表のそれぞれを引用によりこ
の明細書に組み入れる。これらの参照文献は、この特許
の詳細な記載と相まって、当業者が、エンドトキシンコ
アーと反応性のモノクローナル抗体の産生をコードする
ヒト又は非ヒト由来の遺伝子を含有する、ヒト又はヒト
以外の動物のキャリャー細胞を調製することを可能にす
るであろう。
【0105】例えば、エンドトキシンコアーと反応性の
ヒト抗体を産生するヒト−ヒトハイブリドーマは、マウ
スハイブリドーマについて上記した方法と同様にして、
但しエンドトキシンコアーにより免疫された、又はあら
かじめこれに暴露されたヒト供与体から得られた脾臓細
胞又は末梢血リンパ球と、ヒトミエローマ融合パートナ
ー、例えばHFB−1細胞系(Hunter等、Lan
cet:798:1982)とをそれぞれマウス脾
臓細胞と形質細胞腫細胞との代りに用いて、調製するこ
とができる。
【0106】同様にして、エンドトキシンコアーにより
免疫された又はそれに暴露されたヒト供与体から得られ
た脾臓細胞又は末端血リンパ球細胞をマウスミエローマ
融合パートナー、例えばPB−X63−Ag8.653
細胞系(マウス−マウスハイブリドーマの調製において
前記した)と融合せしめて、エンドトキシンコアーと反
応性のヒトモノクローナル抗体を産生する自己複製性ヒ
ト−マウスハイブリドーマを得ることができる。
【0107】エンドトキシンコアーと反応性のヒト又は
非ヒトモノクローナル抗体を分泌する自己複製キャリャ
ー細胞の調製の他の方法は、適当なBリンパ球クローン
のウイルス形質転換が含まれる。Steinitz等
Nature269:420,1977)は、合成
ハプテンNNP(4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロフ
ェナセチン酸)に対する特異的ヒト抗体を製造するため
にこの方法を用いた。
【0108】例えば、この技法に従えば、エンドトキシ
ンコアーで免疫された又はこれにあらかじめ暴露された
ヒト供与体からの末梢血リンパ球をフィコール−ハイパ
ク(Ficoll−Hypaque)上で分離すること
ができる。エンドトキシンコアーと反応性の抗体の産生
について濃縮されたBリンパ球集団を、エンドトキシン
をコートした赤血球上でのロゼット形質のような方法に
より調製する。
【0109】ロゼット形成された細胞をフィコール−ハ
イパク上での遠心分離により非ロゼット細胞から分離
し、組織培養培地に入れ、そして例えばマイコプラズマ
不含B95−8細胞培養物からの上清液から得られたエ
プスタイン−バールウイルス(EBV)を感染せしめ
る。EBV感染Bリンパ球は連続的に増殖する細胞系
(不滅化されている)に形質転換され、そしてエンドト
キシンコアーと反応性の抗体を分泌する細胞系を、ハイ
ブリドーマについて上記した方法と実質上同様にして、
ELISA又は他の適当なアッセイ法により同定し、そ
してクローン化する。エンドトキシンコアーと反応性の
ヒトモノクローナル抗体を産生する、こうして得られた
永久細胞系はRPMI 1640+20%ウシ胎児血清
又は匹敵する培地中で増殖することができ、そして抗体
産生を無限に維持することができる。
【0110】エンドトキシンコアーと反応性のヒト又は
非ヒトモノクローナル抗体を得るための、上に概略を記
載した、腫瘍細胞と融合したBリンパ球(ハイブリドー
マ)を用いる方法、及びウイルスで形質転換されたBリ
ンパ球を用いる方法は、適当なBリンパ球クローンの
「不滅化」を達成する方法を除き、すべての点で類似す
る。
【0111】いずれの技法も、精製されたエンドトキシ
ンコアーの調製、Bリンパ球供与体の免疫、エンドトキ
シンコアーと反応性のモノクローナル抗体の産生をコー
ドする遺伝子を含有する自己増殖キャリャー細胞の選択
及びクローニング、連続培養でのこれらの細胞の増殖、
並びに産生されたモノクローナル抗体の回収を伴う。エ
ンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体の産
生を明記する遺伝子を含有する自己複製キャリャー細胞
の調製のために有用な他の方法は、これらの抗体の大規
模製造と関連させて明細書中に前に記載された。
【0112】エンドトキシンコアーと反応性の抗体の産
生をコードする遺伝子の、急速に分裂する微生物への組
換DNA技法を用いるクローニングを用いるこの方法
は、これらの遺伝子を含有しそしてこの発明のモノクロ
ーナル抗体を産生する自己複製キャリャー細胞(例えば
ハイブリドーマ)があらかじめ存在することを必要とす
る。
【0113】エンドトキシンコアーと反応性のモノクロ
ーナル抗体の産生を明記する遺伝子を選択しそして複製
するために種々の異なる系及び方法が用いられるに従っ
て、前記の2種類の抗体とは異なるがなお明らかにこの
発明の定義内にある種々の抗体が、それらの方法から得
られるであろう。この発明のためのこれらの抗体の顕著
な特徴はそのモノクローナル性のほかにエンドトキシン
コアーのいずれかの部分に対するその反応性である。す
なわち、この発明は、由来する種、アイソタイプ、分子
特性、親和性、製造方法(イン−ビトロかイン−ビボ
か)、又はその製造に使用されるキャリャー細胞のタイ
プに関連なく、エンドトキシンコアーのいずれかの部分
と反応する任意のモノクローナル抗体を含む。
【0114】すでに検討したように、エンドトキシンコ
アーと反応性のポリクローナル抗体に対するモノクロー
ナル抗体の大きな利点の幾つかはその顕著な特異性、及
びそれらが製造される実質的に無限な量に由来する。エ
ンドトキシンコアーに対するモノクローナル抗体のこれ
らの特徴は、種々のグラム陰性細菌からのエンドトキシ
ンとのその証明された交差反応性、エンドトキシンの生
物学的活性を中和するその能力、及びグラム陰性感染を
有する動物への投与後のその保護活性と相まって、抗体
が使用される多数の用途及び便利な形態を示唆する。こ
れらの用途は、次に概略を示すように4つの大きな分野
に属する。
【0115】この発明のモノクローナル抗体は、エンド
トキシンを担持する微生物に感染した患者(又は動物)
の組織又は体液中のエンドトキシン又はエンドトキシン
を担持する微生物を同定するために使用することができ
る試薬であり、従って、これらの感染の迅速で正確な免
疫学的診断を可能にする。この形の診断は部分的には、
エンドトキシンコアーと反応性の常用のポリクローナル
抗体と比べた場合の、この発明のモノクローナル抗体の
大きな特異性によって可能にされる。
【0116】モノクローナル抗体を用いる免疫学的診断
の他の利点は、標準的微生物学的又は培養的方法に基く
診断に比べた場合の、この形の診断を行うことができる
スピード(例えば数時間)である。モノクローナル抗体
を用いる免疫学的診断の他の利点は、標準的微生物学的
診断法の場合のように感染を受けた患者の先行する抗生
物質治療により診断が必然的に妨害され又は回避される
ことがないことである。
【0117】エンドトキシンコアーと反応性のモノクロ
ーナル抗体は、水、生物体、医薬又は他の材料中に汚染
物として存在するエンドトキシン又はエンドトキシン担
持微生物の免疫学的検出のためにも有用である。検出は
便利であり、迅速であり、鋭敏であり、そして高度に特
異的である。さらに、エンドトキシンコアーに対するモ
ノクローナル抗体を用いるエンドトキシンの免疫学的検
出は、エンドトキシンのための最近用いられているリム
ルスリゼートアッセイ(limulus lysate
assay)又はポリクローナル抗体を用いるアッセ
イに比べてはるかに特異的である。
【0118】この発明の診断組成物、又はエンドトキシ
ンの検出に有用な組成物は感染を診断するため、エンド
トキシンを検出するため、又はエンドトキシン担持微生
物を示すために有効な濃度の抗体を含有する。抗体は凍
結乾燥形又は診断用として許容される他の形で包装しそ
して販売することができる。これは免疫学的方法が用い
られる対象に依存して、適当な担体と混合され、適当な
固相(例えば、ラテックス粒子、プロテインA担持スタ
フィロコッカス・アウレウス、又はプラスチックミクロ
タイタープレート)に付着され、酵素又は色素と接合さ
れ、又は放射性ラベルされる。
【0119】この発明の診断又は検出方法において、こ
の発明の抗体は、エンドトキシン担持微生物に感染した
ヒト(又は動物)から取り出された体液、血液又は組織
のサンプル、あるいはエンドトキシン又はエンドトキシ
ン担持微生物で汚染された水、生物体、医薬又は他の材
料のサンプルと混合され、そして得られた混合物中での
反応の程度が測定される。
【0120】診断を実施するため又は検出を達成するた
めに必要とされる抗体の量は、試験すべきサンプルの
量、存在するエンドトキシンの量もしくは微生物の数、
及び使用するアッセイのタイプを含む因子に依存する。
この発明のモノクローナル抗体は上記のように、免疫螢
光測定法、放射免疫測定法、及びエンザイムリンクドイ
ムノソルベントアッセイが例として挙げられる実質上す
べての免疫学的測定系において、診断又は検出のために
使用することができる。
【0121】さらに、この発明のモノクローナル抗体
は、エンドトキシンコアーと反応性の他の抗体(モノク
ローナル抗体又はポリクローナル抗体)を測定するため
に使用することができる。従って、エンドトキシンコア
ーと反応性のモノクローナル抗体を用いるすべての測定
系がこの発明に含まれる。この発明のモノクローナル抗
体は、グラム陰性感染、又は敗血ショックを含むその結
果の免疫的予防又は治療のために使用することができ
る。この発明のモノクローナル抗体のこのような臨床的
用途は、エンドトキシンコアーに対するその特異性・ほ
とんどのグラム陽性細菌とのその交差反応性、エンドト
キシンの生物学的活性を中和するためのその能力、実験
的グラム陰性感染におけるその交差保護効果、及び実質
上無限の供給におけるその生産性により支持され、従っ
てポリクローナル抗体の主要な欠点が克服される。
【0122】この発明の組成物は、エンドトキシン担持
微生物によって惹起される感染、又は敗血ショックを含
むこの感染の結果を予防し又は治療する(改善する)の
に効果的な濃度の抗体を含有する。抗体は、凍結乾燥形
又は他の許容される形で、及び/又は療法剤として許容
される担体、例えば全量にする塩水溶液と混合して包装
され、そして販売される。
【0123】この発明の免疫的予防又は治療法は、療原
性のエンドトキシン担持微生物により惹起される感染の
開始の前(予防)又は後(治療)に注射又は注入するこ
とによるこの発明のモノクローナル抗体の投与を用い
る。このような感染又はその結果を予防し又は治療する
ために必要な抗体の量は感染のタイプ及び感度、感染患
者のサイズ及び体重、並びに予防又は治療の、他の付随
的に用いられる態様の効果のごとき因子に依存する。
【0124】この発明のモノクローナル抗体は、細菌エ
ンドトキシンの構造及び機能に関する研究のための有用
な試薬である。これらの顕著な特異性のために、これら
はエンドトキシンの免疫化学的分析及び構造−活性分析
のために使用することができ、そしてこれらの用途にお
いて特異性の低い常用のポリクローナル抗体よりさらに
有用である。さらに、この発明のモノクローナル抗体と
種々の細菌からのエンドトキシンとからの証明された交
差反応性は、これらに研究用試薬としての大きな多能さ
を与える。研究用試薬として有用なこの発明の組成物
は、エンドトキシンとの混合及びその後の分析の後に情
報をもたらすのに有効な量の抗体を含有する。特定の研
究目的を完成するために必要な抗体量の決定は関与する
研究の特定のタイプに依存し、そしてこのような研究を
行う者の技能の範囲内で容易である。
【0125】同様に、この発明の研究方法は、この発明
の抗体とエンドトキシンとを、特異的免疫決定基及びそ
の生物学的又は生化学的性質を同定する方法で混合する
ことを含む。使用される抗体の濃度及びこのような研究
の正確な実験方式は、関連する研究のタイプに依存し、
そしてこのような研究を行う当業者によって容易に決定
され得る。
【0126】この発明のモノクローナル抗体は、複雑な
混合物中に含まれるエンドトキシンの分離及び精製のた
め、並びにこれらを含有する溶液からエンドトキシンを
中和及び/又は除去するために使用することができる試
薬である。エンドトキシンコアーと反応性のモノクロー
ナル抗体の新規な属性であってモノクローナル抗体をこ
のような用途のために特に有用なものとしているのは、
ポリクローナル抗体と比較した場合のその大きな特異
性、及び実質的に無限な量でのその入手可能性であり、
後者が工業的又は商業的な大きな規模でのモノクローナ
ル抗体の使用を可能にする。
【0127】複雑な混合物からエンドトキシンを精製し
又は除去するのに有用なこの発明の組成物は、エンドト
キシンの特異的結合を可能にする量の、適当な溶液に含
まれ又は適当なマトリクスに連結された抗体を含有す
る。複雑な混合物からエンドトキシンを精製し又は除去
するのに有効なこの発明の免疫学的方法は、適当なマト
リクス(例えば、ファルマシアファインケミカルス、ピ
スカタウエイ、NJから入手できるシアノゲンブロミド
−活性化セファロース4B)へのこの発明の抗体の結合
を用いる。エンドトキシンを含有する複雑な混合物を、
マトリクスに結合したモノクローナル抗体から成るクロ
マトグラフカラムに通すことができる。
【0128】この方法の結果として、もとの混合物に含
まれていた、又は溶液中に汚染物として存在したエンド
トキシンがモノクローナル抗体に特異的に結合し、そし
てこれが固体担体上に固定化される。複雑な混合物又は
汚染された溶液中に含まれるすべてのものは、エンドト
キシンそれ自体を除き、洗浄によって固体マトリクスか
ら容易に除去することができ、そしてそのために強く結
合したままのエンドトキシンから分離される。
【0129】最後に、今固体マトリクス上に分離された
結合エンドトキシンの回収を希望する場合には、このエ
ンドトキシンを抗−エンドトキシン抗体から解放するた
めに種々の物理化学的方法(例えば、低pH、高イオン強
度、チオシアネートのごときチャオトロピックイオンの
使用)を用いることができる。こうして放出されたエン
ドトキシンは、これがはじめに含まれていた複雑な混合
物の他の成分から効果的に分離されたおり、そしてこの
発明のモノクローナル抗体を用いるこの「アフィニティ
ー精製法」又は「免疫吸着法」の結果として今や高度に
精製されるであろう。
【0130】この発明の他の態様及び使用はこの明細書
の考慮及びここに開示された発明の実施から当業者にと
って明らかであろう。明細書及び例は単なる例示的なも
のとして考え、請求の範囲の真の範囲及び精神は次の請
求の範囲により示されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、14%SDSポリアクリルアミドゲル
上での電気泳動による精製エンドトキシンコアーの分析
を示す図である。
【図2】図2は、J5−1ハイブリドーマ培養上清から
得られたモノクローナル抗体と精製エセリヒア・コリJ
5エンドトキシンコアーとのELISAアッセイにおけ
る結合を示すグラフである。
【図3】図3は、J5−1腹水腫瘍により産生されたモ
ノクローナル抗体と精製エセリヒア・コリJ5エンドト
キシンコアーとのELISAアッセイにおける結合を示
すグラフである。
【図4】図4は、競争阻害ELISAアッセイの結果を
示すものであり、均一エンドトキシン及び不均一エンド
トキシンによりJ5−1及びJ5−2モノクローナル抗
体の特異的結合活性の濃度依存阻害を例示するグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/08 8214−4B G01N 33/569 F 9015−2J // G01N 33/577 B 9015−2J (C12N 5/12 C12R 1:91) (C12N 15/06 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラム陰性細菌のエンドトキシンコアー
    の少なくとも部分と反応性のモノクローナル抗体の産生
    をコードする遺伝子を含有する、任意の動物種に由来す
    る自己複製キャリャー細胞。
  2. 【請求項2】 前記キャリャー細胞がハイブリドーマで
    ある請求項1記載のキャリャー細胞。
  3. 【請求項3】 前記キャリャー細胞がATCC HB8
    297の特徴を有するハイブリドーマである請求項1記
    載のキャリャー細胞。
  4. 【請求項4】 前記キャリャー細胞がATCC HB8
    298の特徴を有するハイブリドーマである請求項1記
    載のキャリャー細胞。
  5. 【請求項5】 前記キャリャー細胞がウイルスで形質転
    換されている請求項1記載のキャリャー細胞。
  6. 【請求項6】 前記キャリャー細胞が微生物である請求
    項1記載のキャリャー細胞。
JP5116567A 1983-05-06 1993-04-20 エンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ Pending JPH0662844A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US49237483A 1983-05-06 1983-05-06
US492374 1983-05-06

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59502023A Division JPH0776240B2 (ja) 1983-05-06 1984-05-04 エンドトキシンコア−と反応性のモノクロ−ナル抗体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0662844A true JPH0662844A (ja) 1994-03-08

Family

ID=23956011

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59502023A Expired - Lifetime JPH0776240B2 (ja) 1983-05-06 1984-05-04 エンドトキシンコア−と反応性のモノクロ−ナル抗体
JP5116567A Pending JPH0662844A (ja) 1983-05-06 1993-04-20 エンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59502023A Expired - Lifetime JPH0776240B2 (ja) 1983-05-06 1984-05-04 エンドトキシンコア−と反応性のモノクロ−ナル抗体

Country Status (5)

Country Link
EP (2) EP0286099A3 (ja)
JP (2) JPH0776240B2 (ja)
AU (1) AU585200B2 (ja)
DE (1) DE3484773D1 (ja)
WO (1) WO1984004458A1 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4689299A (en) * 1982-09-30 1987-08-25 University Of Rochester Human monoclonal antibodies against bacterial toxins
CA1262238C (en) * 1982-09-30 1989-10-10 HUMAN MONOCLONAL ANTIBODIES AGAINST BACTERIAL TOXINS
US5179018A (en) * 1983-10-14 1993-01-12 Centocor, Inc. Mamalian monoclonal antibodies against endotoxin of gram-negative bacteria
US4834975A (en) * 1984-05-25 1989-05-30 Genetics Corporation Human monoclonal antibodies to serotypic lipopolysaccharide determinants on gram-negative bacteria and their production
FI853395L (fi) * 1984-09-05 1986-03-06 Cetus Corp Monoklonala antikroppar som blockerar gram-negativ bakterieendotoxin.
GB8422653D0 (en) * 1984-09-07 1984-10-10 Technology Licence Co Ltd Monoclonal antibodies
JPS61130300A (ja) * 1984-11-27 1986-06-18 ザ ボ−ド オブ トラステイ−ズ オブ ザ レランド スタンフオ−ド ジユニア ユニバ−シテイ ヒトモノクロ−ナル抗体
EP0233289B1 (en) * 1984-12-26 1993-03-10 Teijin Limited Hybridomas producing anti-pseudomonas aeruginosa human monoclonal antibody
EP0215131B1 (en) * 1985-03-11 1992-06-17 Teijin Limited E87ag antigen of pseudomonas aeruginosa, monoclonal antibody against it, and hybridoma
US4918163A (en) * 1985-09-27 1990-04-17 Pfizer Inc. Monoclonal antibodies specific for lipid-A determinants of gram negative bacteria
US5179001A (en) * 1985-09-27 1993-01-12 The Regents Of The University Of California Detection and monitoring of chronic and gram-negative infection
EP0494085A1 (en) * 1985-09-27 1992-07-08 The Regents Of The University Of California Monoclonal antibodies binding determinants of gram negative bacteria
US4777136A (en) * 1985-09-27 1988-10-11 The Regents Of The University Of California Monoclonal antibody reactive with Pseudomonas Aeruginosa
NZ218499A (en) * 1985-12-10 1990-04-26 Genetic Systems Corp Monoclonal antibodies against pseudomonas aeruginosa, pharmaceutical compositions and detection methods
ES2009365A6 (es) * 1986-04-24 1989-09-16 Univ California Procedimiento de otencion de anticuerpos monoclonales para bacterias gram-negativas.
ES2054667T3 (es) * 1986-04-28 1994-08-16 Cetus Oncology Corp Anticuerpos monoclonales contra c5a y des-arg74-c5a, su produccion y uso.
FR2606421B1 (fr) * 1986-11-12 1990-01-26 Roussel Uclaf Anticorps monoclonaux antigram (-) procede de preparation et applications
ZA878610B (en) * 1986-11-20 1989-06-28 Minnesota Mining & Mfg Method for the evaluation of oral microbes
GB2218703B (en) * 1988-05-10 1992-10-28 Sumitomo Chemical Co Human monoclonal antibody to p.aeruginosa: its production and use
US5888519A (en) * 1988-06-02 1999-03-30 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Encapsulated high-concentration lipid a compositions as immunogenic agents to produce human antibodies to prevent or treat gram-negative bacterial infections
DE3843784A1 (de) * 1988-12-24 1990-06-28 Battelle Institut E V Verfahren zum nachweis von gramnegativen mikroorganismen sowie hierfuer geeignete dna-proben und antikoerper
WO1992006709A1 (en) * 1990-10-22 1992-04-30 Alving Carl L Lipid a composition as immunogenic agents to prevent or treat gram-negative bacterial infections
US5858728A (en) * 1991-03-13 1999-01-12 Common Services Agency Monoclonal antibody against LPS core
GB9105292D0 (en) * 1991-03-13 1991-04-24 Sandoz Ltd Improvements in or relating to organic compounds
US6790661B1 (en) 1999-07-16 2004-09-14 Verax Biomedical, Inc. System for detecting bacteria in blood, blood products, and fluids of tissues
US20100030557A1 (en) * 2006-07-31 2010-02-04 Stephen Molloy Voice and text communication system, method and apparatus
EP3717632B1 (en) 2017-11-30 2022-10-26 F. Hoffmann-La Roche AG B-cell cultivation method

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4237224A (en) * 1974-11-04 1980-12-02 Board Of Trustees Of The Leland Stanford Jr. University Process for producing biologically functional molecular chimeras
US4196265A (en) * 1977-06-15 1980-04-01 The Wistar Institute Method of producing antibodies
DK462182A (da) * 1981-10-19 1983-04-20 Molecular Genetics Inc Fremgangsmaade til fremstilling af antiadhaesin-antistoffer og antipilus-antistoffer samt kontinuerlig cellelinie til brug herved
US5179018A (en) * 1983-10-14 1993-01-12 Centocor, Inc. Mamalian monoclonal antibodies against endotoxin of gram-negative bacteria
GB9105292D0 (en) * 1991-03-13 1991-04-24 Sandoz Ltd Improvements in or relating to organic compounds

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
EUR J IMMUNOL=1982 *
INFECTION AND IMMUNITY=1981 *
INFECTION AND IMMUNITY=1982 *
JAPAN J EXP MED=1976 *
JOURNAL OF CLINICAL INVESTIGATION=1982 *
PROC NATL ACAD SCI USA=1982 *

Also Published As

Publication number Publication date
EP0286099A2 (en) 1988-10-12
EP0286099A3 (en) 1988-12-21
WO1984004458A1 (en) 1984-11-22
AU585200B2 (en) 1989-06-15
DE3484773D1 (de) 1991-08-08
EP0151128A1 (en) 1985-08-14
EP0151128B1 (en) 1991-07-03
AU2869884A (en) 1984-12-04
JPH0776240B2 (ja) 1995-08-16
EP0151128A4 (en) 1985-09-09
JPS60501242A (ja) 1985-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0662844A (ja) エンドトキシンコアーと反応性のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
US5057598A (en) Monoclonal antibodies reactive with endotoxin core
Teng et al. Protection against gram-negative bacteremia and endotoxemia with human monoclonal IgM antibodies.
EP0648127B1 (en) Type i surface antigens associated with staphylococcus epidermidis
FI86377B (fi) Foerfarande foer framstaellning av terapeutiskt aktiva humana monoklonala antikroppar eller deras bindande fragment.
US4455296A (en) Hybrid cell lines producing monoclonal antibodies directed against Haemophilus influenzae
JPS5929622A (ja) モノクロ−ナル抗体、その製造法およびその用途
Morrison-Plummer et al. Biological effects of anti-lipid and anti-protein monoclonal antibodies on Mycoplasma pneumoniae
JPS5989697A (ja) ポリリボシルリビト−ルホスフエ−トと反応性のヒトモノクロ−ナル抗体
EP0203088A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
EP0093775A1 (en) Monoclonal antibodies against brugia malayi
EP0193576A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
US4707442A (en) Hybrid cell line producing monoclonal antibody cytolytic to Trichomonas vaginalis
JP2565303B2 (ja) 緑膿菌感染症の予防治療剤
WO1992014155A1 (en) Monoclonal antibodies directed towards mycobacterial antigens
JP2725041B2 (ja) ヒトモノクローナル抗体とそれを有効成分とする感染症の予防、治療剤
EP0229146A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
JPS60156383A (ja) 膣トリコモナス決定因子に対して向けられたモノクロ−ナル抗体を産生するハイブリツド細胞系統
JP2587770B2 (ja) 形質転換細胞
EP0201520A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
EP0229811A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
JPS5899423A (ja) 細菌性アドヒシンに対するモノクロ−ン抗体の製造方法
Pollock RNA transfer of immunity between inbred strains of mice
EP0201519A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
JPS61152280A (ja) 抗緑膿菌ヒト抗体を産生する形質転換細胞及びその製造法並びにその使用方法