JPH0662017B2 - 熱転写記録シート - Google Patents

熱転写記録シート

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JPH0662017B2
JPH0662017B2 JP59227155A JP22715584A JPH0662017B2 JP H0662017 B2 JPH0662017 B2 JP H0662017B2 JP 59227155 A JP59227155 A JP 59227155A JP 22715584 A JP22715584 A JP 22715584A JP H0662017 B2 JPH0662017 B2 JP H0662017B2
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thermal transfer
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、サーマル記録ヘッドやレーザ光ビーム等を利
用して単色階調画像やカラー画像等を連続階調で記録媒
体に熱転写記録するに有用な熱転写記録シートに関する
ものである。
従来例の構成とその問題点 従来、熱転写記録シートとしては、コンデンサ紙やポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルム等の耐熱性
の基体シートの一表面上に、ホットメルトワックス等の
バインダー材料に顔料色材を混合して、ホットメルトコ
ーティング法で熱転写性のインク層を形成したいわゆる
溶融転写型の熱転写記録シートが公知である。
この熱転写記録シートを用いての熱転写は、記録紙など
の記録媒体と熱転写記録シートを圧接した状態で、イン
ク層が形成されていない側の基体シート面、すなわち基
体シート裏面側から例えば公知のサーマル記録ヘッド等
により選択的に昇温記録制御し、バインダ材料の溶融に
伴なう実質的なインク材料の粘性低下を利用して記録媒
体に転写,付着させる。
然しこの場合のいわゆるインク溶融は、基体シートと接
するインク層裏面側から始まり、昇温書き込み熱エネル
ギーの増加と共にインク層厚み方向に進行し、インク層
表面部が溶融されて初めてこれに接する記録媒体に、厚
み方向に溶融したインク材料のほとんど全てが一度に転
写される特徴を有している。
従って、熱転写記録には、熱的にはインク層の厚み方向
に完全に溶融させるに必要な一定の融解エネルギーを必
要とし、この場合、不連続的にインク材料が熱転写され
るため、文字などの二値濃度記録には有用であるが、昇
温書き込み熱エネルギーに対応して記録濃度が変化する
いわゆる連続階調記録が困難という、難点を有してい
る。
そのため、この難点を改良するため、ディザ法や濃度パ
ターン法などのディジタル擬似階調法が広く検討されて
いるが、実質的な解像度が低下し、方式的にも複雑にな
り、その改良が望まれていた。
この観点から本発明者等は、インク層に多数の貫通孔を
配置して多孔性に構成し、溶融したインクを直ちにこの
貫通孔を浸透せしめて記録媒体に転写するいわゆる熱浸
透方式とも称されるべき熱転写記録方法(特願昭59−
110024号)を提示した。
上記の記録方式によると連続階調記録が可能であるが。
初期の連続階調特性を得るには、貫通孔の孔径や配置密
度、更にはインク層面と記録媒体面との接触条件等に細
心の配慮が必要である。この接触条件の改良に、多孔性
インク層に更にスペーサー粒子を混入した熱転写シート
(特願昭59−110023号)も提示されているが、
スペーサー粒子の粒径がインク層よりも小なる場合に
は、貫通孔の粒径や配置密度による制限が厳しい。従っ
て必ずしもこのような熱浸透方式によらず、製造上、動
作上にも容易に、且つ安定した連続階調記録ができる改
良された熱転写記録シートが望まれる所である。
発明の目的 本発明は上述の技術的難点を背景としてその改良を検討
した結果、上述のスペーサー粒子の粒径を一定以上に限
定することにより、必ずしも上述の熱浸透方式によら
ず、容易に安定した連続階調記録が行えることを見出し
たことに基くもので、製作も容易で、且つ安定にモノク
ロ画像やフルカラー画像等の階調記録が行える改良され
た熱転写記録シートの提供を目的とする。
発明の構成 本発明の原理とする所は、昇温記録制御によってその粘
性が減少制御され、記録媒体への転写性が付与される関
係にあるインク材料を有し、且つこのインク材料の構成
成分にして昇温によりその粘性が減少制御される関係に
あるバインダー材料よりも高い融点乃至は流動点を有す
ると共に、このインク材料から成る層の厚さ以上の粒径
を有するインク転写補助粒子を前記インク材料に混入せ
しめた熱転写層を、シート状の耐熱性基体の一方の面側
に設置した熱転写記録シートにある。
ここにインク材料とは、記録媒体に転写すべき所期の記
録材料を意味し、それらは着色,非着色を問わないが、
通常の転写記録では顔料,染料,或いはこれらの混合材
料から成る色材を含んで構成される。また、バインダー
材料とは昇温によって粘性が低下し記録媒体への転写性
が付与される材料を一括して意味し、これらは単一材料
に所定されず複数種の材料で構成することができ、必要
に応じて加えられる可塑剤,柔軟剤,表面活性剤,チキ
ソトロピー剤その他の助剤もバインダー材料に包含して
意味するものとする。
また、インク転写補助粒子の粒形は球状が好しいが、時
にその粒形は問わず、この場合その粒径は平均粒径で表
示することができる。インク転写補助粒子は、必要に応
じて透明,不透明材料が使用でき、また着色,非着色材
料も適宜に選択できる。そしてバインダー材料溶融時に
おいて、バインダー材料と非相溶性であっても、部分相
溶性乃至は相溶性であっても良く、適宜、複数種を混合
して使用することもできる。
また、前記熱転写記録シートを製造するに際し、前記イ
ンク材料と前記インク転写補助粒子と、前記バインダー
材料を溶解する溶媒材料とを含む混合材料を前記耐熱性
基体の一方の表面側に所定の厚さに塗布成層した後で、
前記溶媒材料を蒸発,除去せしめ、前記インク材料から
成る層の厚さを前記インク転写補助粒子の粒径以下に構
成すればよい。
実施例の説明 第1図は、本発明にかかる熱転写記録シートの一実施例
の断面構造、第2図は熱転写記録シートの熱転写層の表
面平面図、第3図a,bは第1図の熱転写記録シーを例
に取っての転写原理説明図である。
100は熱転写記録シート(略して転写体)、200は
記録紙などの記録媒体、300は熱乃至はレーザー光等
の昇温記録信号、400は転写体100と記録媒体20
0とを圧接するための押圧力で、密着性を良くし良好な
転写記録を得るために、例えば1〜5Kg/cm2程度の高
圧力に設定される。
転写体100は、耐熱性更には透光性である薄いフィル
ムやシート状の基体110の表面110a側に、顔料乃至は
染料の少くとも何れかを含む着色色材122と、昇温に
よってその粘度が低下する関係にあるバインダ材12
2,例えばホットメルトバインダ材との混合材料から或
る薄い圧さのインク材料120から成る層が形成され
る。
インク材料層120には、昇温記録信号301,302に
対応した記録画素310夫々に対応してその面内に、単
数乃至は図に例示した如く複数個のインク転写補助粒子
(以下補助粒子と略称する)123が設置されて熱転写
層130が構成される。本例では補助粒子123は球状
の場合が例示され、その粒径φは、粒子123間に位置
するインク材料層120部の厚さt以上に選ばれる。従
って、補助粒子123は、粒子123が存在しない部分
のインク材料層表面12aよりも部分的に突出し、熱転
写層130表面は微細な凹凸を形成する。なお、本例で
は補助粒子123の突出表面123b上にも薄くインク
材料120′が位置しているが、これは必ずしも存在し
ていなくても良く、この部分の補助粒子表面123bは
露出させることもできる。
昇温記録信号300の発生源としては、例えばパルス幅
変調の電気信号500で、その発熱量がパルス幅変調さ
れる抵抗発熱体素子を有する公知のサーマル記録ヘッド
や、照射光量がパルス幅変調されるレーザー光照射装置
等を用いる。以下、サーマル記録ヘッドによる場合は、
記録ヘッドを基体裏面110bに圧接しせめ、基体11
0を介して熱伝導でインク材料層120を昇温記録制御
する。
レーザー光照射装置による場合は、基体110b側から非接
触で、基体110を介してインク材料層120にレーザ
ー光を照射し、その光吸収による熱エネルギーでインク
材料層120を昇温記録制御する。以下、サーマル記録
ヘッドで昇温記録制御する場合を例に取り説明する。
昇温記録信号300の印加によって、インク材料層12
0は裏面120b側から昇温し、融点に達してなお所要の融
解熱が供給されると、この一定の融点温度下においてホ
ットメルトバインダ材121は溶融,液状化し、実質的
に粘性が低下したいわゆる溶融インク材料140aを生成す
る。
更に記録信号300が印加された状態では、この溶融イ
ンク材料140aの温度は、層裏面(すなわち基体表面11
0a)側から、融点を越えて再び上昇を開始し、その昇
温に対応して材料140は更に粘度が低下し、流動性が
付与されると同時に、この溶融インク材料140aを介
しての熱伝導により、溶融はインク材料層表面120a
側へと進行する。
一方、補助粒子123としてバインダー材料121より
もその融点(乃至は流動点)を高く選んでおくと、基体
表面110a、更には溶融インク材料140aからの熱
伝導による昇温は、その融点近は連続的である。
斯くして、補助粒子123において、インク材料層12
0に埋設されている部分の表面123a、及び層表面1
20aより突出した部分の表面123bに接する未溶融のイ
ンク材料120、及び120′は夫々、最高温度でも融
点温度である。そのため、これより高い融温点度を有す
る補助粒子表面123a,123bからの加熱によって融解
熱が供給される。したがって第3図aの如くその表面1
23a,123bに沿って溶融インク材料140b,140
cが発生し、記録信号300の印加パルス幅と共に、そ
の溶融部分が拡大し、また溶融部は更に粘度が低下し、
流動性が増加する。
一般に、固体から液体に変移する時、その体積膨張率は
不連続的に増大する。この傾向はワックス材料が特に顕
著で、体積膨張は20%程度に迄達する。
斯くして、溶融インク材料140a、更には140b
は、その熱膨張によって、補助粒子表面123aを伝わ
って矢印150の如く、浸透、押し出しされ、補助粒子
表面123bと記録媒体表面200aとの狭い間隙を介
してその一種の毛細管現象により、補助粒子表面123
bを伝わって、記録媒体表面200aに付着,転写され
る。
この場合、記録媒体200が多孔質紙等の如く吸インク
性が大なる場合には、上記の付着,転写が促進され、ま
た、押圧力400が適当に大であると、補助粒子123
と基体表面110a間に介在する溶融インク材料140
aがこの押圧力400で強制的に表面123a,123b
を介して、より効果的な浸透、押し出されることにな
る。
記録媒体表面200aに、付着した溶融インク材料は記
録媒体200により熱を奪われ、粘性が増大したり、更
には固化する。
記録信号300のパルス幅Pが適当に小なる場合に
は、そのパルス幅Pに対応して付着,転写量も少ない
が、第3図aにおいてパルス幅P=PW1の如く、P
が適当に大きく、低粘性化した溶融インク材料140
a,140bの存在によって補助粒子123に可動性が
付与される場合には、上記の浸透、押し出し150に連
なって、信号301印加終了後、溶融インク材料140
a,140bが冷却して元の例えば固体状態に復帰する
以前、すなわち未だ流動状態を保持し、且つ補助粒子1
23が可動性を失なわない状態で、記録媒体200と記
録シートを剥がすと、第3図bに例示する如く、溶融イ
ンク材料140a,140b,140cの残部は、補助粒子
表面に付着して補助粒子123と共に記録媒体表面20
0aへ付着,転着され、色材122を含んだ転写記録1
61が得られる。
記録信号300のパルス幅PがP=PW2と更に広く
なると、溶融は遂にはインク材料層表面120aに迄達
し、インク材料層120の全厚み部分が補助粒子123
と共に媒体表面200に付着,転写し、この場合の転写
記録162が転写光学記録濃度の最大値となる。
斯くして、記録信号300に対応してインク材料層12
0が溶融,低粘度化し、この低粘度化に対応して補助粒
子123と共に、記録媒体表面200aに転写記録16
0を生ずるので、パルス幅Pに対応して補助粒子12
3を単位としてその光学濃度が、濃度変調と面積変調が
共存した形で、連続階調で転写記録できる。この場合、
補助粒子123の密度を適当に高く選ぶと、視覚的には
記録画素310そのものが濃度階調で制御される利点が
ある。
以上は、バインダー材料121が明確な融点をもち、し
かもその溶融時に粘度が急激に低下する場合の例につい
て説明したが、バインダー材料121が例えば天然のワ
ックス材の如く多種材料の混合体から成り、明確な融点
をもたず昇温に対する粘度の低下が緩やかで、或いは針
入度が大きく常温固形,乃至は半固形材料である場合に
も階調記録できる。更には融点が常温(例えば25゜)
以上であって例えばポリブタンの如く常温粘着性のバイ
ンダー材料121においても、その粘着によるインク材
料120のかぶり転写(熱転写層120と記録媒体20
0を圧接しただけインク材料120が転写する現象)を
防止するため、常温(例えば25℃)における粘度を例
えば2×104センチポアズ以上、好ましくは5×104センチ
ポアズ以上に高く選び、補助粒子123の配置密度を適
当に高く選ぶことにより、同様にパルス幅Pに対応し
て連続階調で転写記録160が得られる。
これらの場合、記録信号300のパルス幅Pに対応し
てインク材料120,120′が粘性低下しこれらの全
体が流動性になると、この粘性低下に対応して記録媒体
表面200aと粒子表面123b間の一種の毛細管現象によ
り、補助粒子表面123b、更には123aを介して、イン
ク材料120′,120が記録媒体表面200aへと浸
透付着,転写される。また、インク材料層120部にお
ける流動性化したインク材料が流動状態を失なわない状
態で、記録媒体200と転写シート100とを剥離する
と、低粘性化したインク材料を表面123a,123bに付
着した補助粒子123が転写されて、パルス幅Pに対
応した連続階調の転写記録160が記録媒体表面200a
に得られる。
本発明にかゝる熱転写記録シート100を用いた記録方
法では以上の動作説明からも明らかな如く溶融,低粘性
化インク材料に対して、補助粒子表面123a,123
b及び記録媒体表面200aは、良好な濡れ性が必要で、こ
れらの表面に対する濡れ角(接触角)は少くとも90゜
以内で、可能な範囲で小なるよう設定される。
なお、第1図において、補助粒子123の粒径φがイン
ク材料層120の厚さtよりも小であると、第3図aに
おいて記録媒体表面200aにインク材料層表面120
aが密着される。この場合、例え、基体表面110a側
に、或いは補助粒子表面に、低粘度化,或いは陽融した
インク材料が存在しても、インク材料層表面120が溶
融乃至は低粘度化せぬ限り転写記録160を生じ得な
い。一方、層表面120aが溶融乃至は低粘度化した状
態では、層120内部に存在する溶融乃至は低粘度変化
したインク材料迄も媒体表面200aに一度に付着し転
写されてしまい、高濃度の転写記録160を生じる。そ
のため、階調性に乏しい転写記録特性となる。
補助粒子123の粒形は必ずしも球状に限定されず、多
角形状等その粒形は必ずしも問わない。また粒径φも全
て単一径である必要もなく、適当な粒径分布をもってい
ても良い。この場合、インク層面120aの厚さt以上
の粒径φを持ち、インク層面120a以上に突出した補
助粒子123が連続階調の転写記録に寄与し、それ以下
の粒径の補助粒子123は、色材122としての顔料と
類似の挙動を示す。
従って実用的には、粒径φは平均孔径で表示するのが便
利である。
補助粒子123の平均粒径φは、インク材料層120の
厚さtとの相関の下に、連続階調転写特性や転写記録最
高濃度の両方から、好しい範囲が実用的に選定される。
平均粒径φが1.5μm未満では、インク材料層12
0の厚さtが過小となり、転写記録160の最高濃度が
大きく取れず、また製作的に均一な熱転写層120が困
難となり、かぶり転写を生じ易くなる。一方、補助粒子
123の平均粒径φが15μmを越えると、補助粒子
123の熱容量が過大となり、所期の昇温が困難となる
と共に、浸透、押し出し150の経路が過度に長くなっ
て低感度化し、最高記録濃度も低下する。
従って好しい平均粒径φの範囲は1.5μm〜15μ
mである。時に平均粒径φを2μm〜10μmの範囲
内に選ぶと、かぶり転写が容易に防止でき、連続階調性
や記録感度等も良好にできるため推奨される。この場
合、粒径分布において最大粒径値が15μmを越えぬこ
とが望ましい。
一方、補助粒子123の配置密度は、記録画素310の
密度及び熱転写記録特性を考慮して選定される。
補助粒子123の最低の配置密度は記録画素310夫々
に対して単数個、位置する場合である。
通常、公知のリニヤ型サーマル記録ヘッドを利用して階
調画桑を記録する場合、画質の点から記録密度、すなわ
ち記録画素310の密度dは4ドット/mm以上に選ばれ
る。
それ故、φ>tを満足する本発明に有効な補助粒子12
3に限定したその隠蔽率(基体表面110aの単位面積に占
める粒子123の面積率)Sの最小値は、その粒径φの
好ましい最小値、φ=φmin(=1.5μm)は(πφ
mind2)/4で与えられ、d=4ドット/mmでは1.89
×10-2(1.89%)となる。
一方、Sの最大値は、φ>tの補助粒子123が互に重
なることなく基体表面110aに最稠密に配置された場
合で、π/4=0.785(78.5%)で与えられる。
Sは上記の範囲内で適宜、選択できる。
上記において補助粒子123の配置密度が少な過ぎる
と、粒子123を介しての転写記録160の濃度が不充
分となり、また記録画像も粗く見える。これらの防止に
は、粒子123の配置密度は16個/mm(265個/mm
2)以上に選ぶことが望ましい。第2図には記録画素3
10夫々に補助粒子123が4個配置された場合が例示
されている。
補助粒子123は、転写記録160の色彩鮮明度から無
色透明乃至は白色であることが望ましいが、着色してい
ても良い。この場合、その色彩を色材122と同色に選
ぶと転写記録160の濃度改善に有効である。異なる色
彩に選ぶと転写記録160の色彩はインク材料120と
粒子123の混色となるため、パルス幅Pに応じて転
写記録160の色彩が変化し、多色記録ができる利点が
ある。
補助粒子123は非多孔質粒子に限定されず、多孔質粒
子も使用できる。
無色透明乃至は白色の粒子123としては、例えば透明
ガラス粉末溶融石英粉末,エポキシ樹脂などの熱硬化性
樹脂粒子や、ポリアミド,ポリカーボネート樹脂などの
熱可塑性樹脂粒子,酸化アルミニウム(Al2O3),酸化
チタン,酸化珪素(SiO2),酸化錫,硫酸バリウム等の
無機粉末粒子等が用いられる。
着色の粒子123としては、例えばベンガラ等の無機顔
料,ジスアゾエロー10G等の二次粒子径が大きな有機
顔料(この場合、色材122と同種の顔料であっても良
い),アシッドダイレーキ,ベーシックダイレーキ,ア
シドアゾレーキ等の染色レーキ粒子や、色材で着色され
たプラスチック粒子、珪燥土,また色材122が黒色染
料乃至はカーボンブラック等黒色顔料である時は、粒子
123として人造黒鉛等の黒色材料を用いることができ
る。
補助粒子123としては、常温乃至はインク材料層12
0製作時にバインダー材料121と完全相溶しないか溶
媒に完全溶解しないホットメルト材料、例えばカルナウ
バワックスやサゾールワックス粒子を用いることもでき
る。この場合、熱転写時にバインダー材料121と相溶
するように選ぶと転写感度が改良され、強固な転写記録
160が得られる利点がある。
これらの補助粒子123は複数種を混合して用いること
もできる。
インク材料層120を構成するバインダー材料121
は、昇部記録制御によってその粘性が低下し、転写付着
性が付与されることが条件で、常温(例えば25℃)で
必ずしも固体である必要はないが、転写記録160の保
存性から常温固形のホットメルト材料の使用が好まし
い。
ホットメルト材料としては、例えばカルナバワックス,
ミツロウ,パルフィン,マイクロクリスタルワックス等
のワックス類、あるいは低分子量ポリエチレン,低分子
量ポリスチレン,ポリステアリン酸ビニル,石油樹脂等
ポリアミド樹脂,脂環族飽和炭化水素樹脂,ロジン変性
マレイン酸樹脂等が挙げられるが、転写感度や転写記録
物の堅ろう性等から、融点または流動点は50〜170
℃、好ましくは60〜120℃が選ばれる。また、柔軟
性をバインダ剤に持たせるため混合させる柔軟剤も同様
に、たとえばポリ酢酸ビニル,セルロースエステル類,
アクリル系樹脂類、あるいはステアリン酸,ラノリンな
どからそれらの溶融または軟化温度に基づいて適宜使用
される。バインダー剤として、それ自体柔軟性に富む、
たとえば石油樹脂,低分子量ポリスチレン等が使用され
る場合には、特に、柔軟剤を加えないこともある。さら
にまた、昇温と共に粘度が低下し粘着性が増大する関係
にあって且つ常温で流動性の粘着材料をバインダー剤に
含むことにより、より一層、昇温に対する粘度の低下お
よび転写効率を上げることができ、例えばポリブテン,
ポリイソプチレン,ポリブタジェン,シリコンオイルな
ど粘着材料をホットメルト材料に混合して熱特性を調整
し、バインダー剤として使用することもできる。
色剤122としては、着色記録においては、通常の印刷
用インク,塗料等に用いられる有機乃至無機顔料や染
料、更にはこれらの混合色剤が、適宜に選択して使用で
きる。
例えば黒色転写記録において顔料としてはカーボンブラ
ック,ダイヤモンドブラック,染料としてはCI Solve
nt Black 3等を用いる。
また、フルカラー転写記録には上記の多に、シアン色と
してはCI Pigment Blue 15(顔料),CI Solvent
Blue25(染料),マゼンタ色にはCI Pigment Red
57(顔料),CISoluent Red 49,イエロー色には
CI Pigment Yellow12(顔料),CI Pigment Yell
ow 17(顔料),CI Solutnt Yellow 16等、顔
料,染料乃至はこれらの混合物の3原色乃至は黒を加え
た4原色のインク材料120をもって、熱転写層130
を同一の基体シート110上にフレーム順次で順番に配
設し、これらをフレーム順次で重ね転写するか、上記原
色熱転写層を原色毎に別の転写シート100を形成し、
夫々の原色転写シート毎に公知のリニヤ型サーマル記録
ヘッドを配し、3乃至は4色の原色記録信号を夫々の記
録ヘッドの配設位置に対応して遅延させ、線順次で重ね
転写させてフルカラー記録が達成される。これら色剤1
22とバインダー材料121との混合重量%は、転写記
録特性を考慮して定められる。
色剤122として例えば染料を用いる場合、インク材料
層120に占める重量%が、2%以下であると転写記録
濃度が不足し、一方、色材122が顔料である場合、重
量%が60%を越えるとインク材料120全体としての
溶融時の粘性低下が不足し、記録媒体表面200への転
写が困難となり、転写記録濃度が不足する。従って色材
122の重量%は2〜60%の範囲内で適当に選び、そ
れ故バインダー材料121はこれに対応して98〜40%
の範囲内に選ぶのが望ましい。
特に、色材122を10〜50%、バインダー材料12
1を90〜50%の範囲内としたインク材料120は、
転写記録濃度や連続階調性に優れ、推奨される範囲であ
る。この範囲は、色材122として顔料を用いる時に特
に有効である。
シート状基体2としては、例えば厚さが3.5〜15μm
程度のポリエチレンテレフタレート,ポリイミド,セロ
ファン,ポリカーボネイト,トリアセチルセルロース,
ナイロンなどの樹脂フィルムあるいは上質紙、グラシン
紙,トレーシング紙,コンデンサ紙などの耐熱紙を用い
ることができる。
記録媒体200としては、上質紙,コート紙,アート
紙,合成紙等の紙類やポリエチレンテレフタレート,ポ
リプロピレン,セロファン等のプラスチックフィルム等
を使用することができる。
熱転写シート100は、以上の構成を適宜、組み合わせ
て例えばホットメルトコーティング法やソルベントコー
ティング法によって基体シート表面110a状に熱転写
層130を塗布,成層して製造できる。
例えばホットメルトコーティング法による場合、第1の
方法は、バインダー材料121、色材122、補助粒子1
23から成る混合材料を、バインダー材料121の融点
以上に適当に加熱して流動性にし、これを補助粒子12
3の粒径と等しい厚さに表面110a上に塗布する。こ
の熱転写層130は常温に冷却されるとバインダー材料
121の固化に伴なう熱収縮により、粒子123の粒径
φに比較してインク材料層120の厚さtは小になりφ
>tの関係を満足し、この粒子123が前述の熱転写記
録に有効に寄与する。
第2の方法は、基体表面110aに予めインク材料層1
20を薄くホットメルトコーティング法等で塗布してお
き、その表面に高融点の補助粒子123を均一に散布塗
布した後、この表面に4弗化エチレンで被覆したローラ
や4弗化エチレンフィルム等、溶融したバインダー材料
121に対する非接着体を圧接した状態で加熱し、バイ
ンダー材料121を溶融せしめ、この材料121の軟化
状態で補助粒子123を、インク材料層120内に一部
を進入せしめφ>tの関係を満足させる。
第3の方法は、高融点の補助粒子123を芯材としてそ
の表面にインク材料120を薄く被覆した複合粒子を表
面120aに一様に散布,配設した後、第2の方法と同
様に非接着体を圧接して加熱し、インク材料120を溶
融せしめ、φ>tの関係を満足させる。
この種のホットメルトコーティング法では、補助粒子1
23としてホットメルト材料を用いるのが困難であると
共に、製造法的にφ>tの関係を満足させるのに配慮が
必要となる。これらの改良は、ソルベントコーティング
法によると改良される。
すなわち、バインダー材料121,色材122,補助粒
子123の混合材料において、常温において補助粒子1
23を溶解せず、またバインダー材料121、更には色
材122が染料を含む時はこの染料をも溶解する溶媒を
選択し、この溶媒を上記混合材料に加えて混合練肉した
溶解懸濁材料液を作る。この場合、補助粒子123の過
度の粉砕を防止するため、インク材料液を予め混合練肉
し、その後で補助粒子123を混合分散せしめることも
できる。
これらの材料液をバーコータやオフセット印刷、グラビ
ヤ印刷法等で基体表面110a上に所定の厚みに薄く塗
布,成層する。この成層により補助粒子123は表面1
10a面に沈着して平面状に配置され、溶媒を蒸発,乾
燥させることにより塗布層の内、インク材料120の溶
解液は厚さが減少する。従って加える溶媒量を制御する
ことにより、φ<tを満足するインク材料層120の厚
さtを任意に制御できるのみならず、補助粒子123とし
てホットメルト材料も使用することができる等、優れた
効果を有す。
この場合、色材122としての顔料はその二次粒子の粒
径が、インク材料層120の厚さtよりも小に選ばれる
ことは述べる迄もない。
第4図は、本発明にかゝる熱転写記録シートの他の実施
例の断面構造図である。
本例は、第1図と比較して記録媒体200圧接時におけ
るかぶり転写を改良すると共に、更に良好な階調記録特
性を得ることを目的としている。
第1図においては、補助粒子123の突出部表面123
b上に、色材122を含むインク材料120′が付着し
ていた。このような場合、バインダー材料121が柔か
い(針入度が大きい)場合には、記録媒体面200によ
る圧接において色材122を含むインク材料120′が
転写し、このかぶり転写により記録画像の品質を低下さ
せる場合がある。一方、粒子表面123bを介しての溶
融インク材料の浸透150を容易にするためや、粒子1
23の記録媒体表面200aへの付着,転写には、表面
123bは予めインク材料120′で濡れていることが
望ましい。
斯くして上記の条件を満足し、且つかぶり転写を改良す
るため、第4図では、粒子表面123bに付着するイン
ク材料を120bの如く、材料120部より色材122
の含有量が少ないか、或いは全く含まないいわゆるバイ
ンダー材料121リッチなインク材料で構成する。更
に、低転写記録濃度域(すなわちパルス幅Pが狭い領
域)の改善には粒子表面123a部に位置する溶融イン
ク材料140b(第3図b参照)は効果的に低粘性化す
ることがより効果的である。
斯くして上記の改善に、本実施例でインク材料120c
で例示した如く、粒子123近傍すなわち表面123a
部に位置するインク材料の色材122含有量を少くとも
粒子123間中央部に位置する材料120部より少なく
したいわゆるバインダーがリッチなインク材料で構成す
る。斯くすることにより、120cは、バインダー材料
121本来の熱粘性特性に基き昇温書き込みにより有効に
低粘性化し、表面123a,123bを介して効果的に
記録媒体表面200aへの浸透150を開始すると共
に、表面200aへの粒子123の付着,転写よりも効
果的に行え、高転写濃度で、階調性に優れた記録特性が
得られる利点がある。
このようなバインダー含有量の多いインク材料120
b、更には120cは、色材122として顔料を用い、
前述のソルベントコーティング法で溶媒を多くして熱転
写層130を形成すると容易に製作できる。
すなわち、前述の溶解懸濁材料液を基体表面110a上
に所期の厚さに成層し、その溶媒を蒸発,乾燥させる
と、その蒸発量の増加と共に懸濁材料液層の厚さは徐々
に減少する。
いま、懸濁材料液の粒子表面123bに対する濡れ角
(接触角)を90゜以下に小に選んでおくと、懸濁材料
液層はその厚さが粒子123の径φ以下では常に上述の
濡れ角を保持して懸濁材料液面と粒子表面123bの接
触縁端が乾燥,固化する。すなわち溶解混濁材料液の
内、バインダー材料溶解液は、この乾燥、固化に対応し
て選択的に粒子表面123b、更には123aに移動、
引き寄せられて乾燥,固化されるため、結果として粒子
123間の中央部に位置するインク材料層120と比較
して、バインダー材料121の含有量が大なるインク材
料120b、更には120cが形成される。この場合、
材料構成を適当に選ぶと、120b,120cの顔料含
有量は無視出来る程度に迄低下させることができる利点
がある。
斯くして、ソルベントコーテイング法によるとかぶり転
写及び階調特性が改善された熱転写記録ミートが製造で
きる優れた効果がある。なお、この場合、顔料と共に染
料を混合した色材122の構成では染料はバインダー溶
液に含まれて移動するために材料120b,120c内
に含有され得るが、染料混入量を適当に小に選ぶことに
より、低パルス幅領域の階調性と転写濃度が改善される
利点がある。この場合、染料と顔料の色彩を異ならせる
とパルス幅Pに対応して、低パルス幅域では染料色
彩,高パルス幅域ではこれに顔料色彩が混色してマルチ
カラーの転写記録160が得られる利点があり、転写記
録160の色彩調節に使用することもできる。
なお、図の111の如く、基体裏面1110b面に、例えば
ポリサルフォン樹脂等の耐熱性樹脂にシリカ微粉末等の
高融点無機粉末を混入した耐熱性滑剤層を設け、サーマ
ル記録ヘッドの昇温制御による基体シート110のステ
ィックや耐熱性を改良することもできる。
第5図は、本発明にかゝる熱転写記録シートの他の実施
例の断面構造図である。
本例においても第4図で説明したと同様に熱転写層13
0はソルベントコーティング法で製造される。
図で例示する如く、φ>tを満足する補助粒子123の
粒径φは適当なる分布を有している。基体裏面110b
からの昇温書き込みによる各粒子123の受け取る熱エ
ネルギーはその断面積、従ってφに比例する。然るに
各粒子123の熱容量はその体積、それゆえφに比例
する。そのため、粒径φの小なる程、所要の温度上昇を
示し、記録信号のパルス幅Pの小なる領域で溶融イン
クの浸透、押し出し150及び粒子123の記録媒体面
200aへの付着,転写が起るのに対し、φの大なる粒
子123では、これらはPの大なる領域で生ずる。
従って、粒子123の粒径φを適当に分布をもたせ異ら
せておくと、パルス幅Pの増加と共にφに小なる粒子
123からφの大なる粒子123へと順次Pに対応し
て転写記録160を生じるため、適当に広いP領域に
亘っ連誘階調性に優れた転写記録特性が得られる利点が
あると共に、この粒径分布を変えることにより、ガンマ
特性等の転写記録特性を調節することもできる。
なお、第5図に例示する如く、インク材料層120に、
その裏面120a′から表面120a側に実質的に貫通
する微細な貫通孔124を配し、インク材料層120を
多孔性に構成すると溶融インク材料140a(第3図a
参照)はその溶融時な熱膨張や毛管現象等により、その
溶融量及び粘性低下に対応して貫通孔124を矢印15
1の如く浸透し、貫通孔124の内壁更には表面120a部
のインク材料120を溶融し、記録媒体表面に付着,転
写されるため、前期、補助粒子表面123b,123aを介
しての浸透150と相俟って連続階調記録特性を更に改
良することができる。
この改良は、補助粒子123の粒子配置密度が少なく、
記録媒体表面200aがインク材料層表面120aに直
接,圧接されるような場合に顕著である。
貫通孔124の孔径は溶融インク材料140aの内、少
くとも溶融したバインダー材料121が浸透可能であれ
ば良く、0.1μm以上に選ばれる。例えば色剤122
として通常の印刷インクに使用される顔料を使用する場
合、その平均二次粒径は最高でも1.2μm以下である
ので、この顔料も透過可能なようにこの粒径1.2μm
よりも大なる平均孔径に貫通孔151を構成することが
望ましい。特にこの場合、顔料の粒径分布の最大値が通
常5μm以下であることを考慮すると、貫通孔151の
平均孔径は5μm以上に選ぶと、更に顔料色材122の
浸透151を容易にする。
貫通孔124は、第4図に既述の如く、熱転写層130
をソルベントコーティング法で製造する場合、バインダ
ー材料121に対する溶媒更にはこれに非溶媒を加え、
これらの乾燥乃至は蒸発の速度を制御し、インク材料層
120に発生するピンホールを制御することにより容易
に形成できる。
第6図は、本発明にかゝる熱転写記録シートの更に他の
実施例の断面構造図である。
本実施例では、基体110とインク材料層120との間に
中間層124が設けられ、補助粒子123はこの中間層1
24により基体表面110aから浮いて配置される。
中間層124の厚さt′は、通常、インク材料層120
の厚さtよりも薄く、例えば1.5μm以下に構成され
る。
中間層124は、例えばインク材料層120と同種のイ
ンク材料層、乃至はこれよりも低い融点乃至は流動点を
有するホットメルト材料層乃至はインク材料層で構成す
ることができる。この場合、層120と同色彩乃至は異
なる色彩の色材を含有させることもできる。
上記の構成で、補助粒子123の粒径φをt+t′以上に
選んでおくと、第3図aの如く記録媒体200からの押
圧力400により、溶融、低粘性化した高温の中間層材
料124は補助粒子123を介して圧力が掛けられ、粒
子表面123a,123b、更には貫通孔150を介して記録媒
体200側に浸透,押し出される。
この浸透する中間層材料124は一種の熱伝導媒体とし
ても働き、この浸透,押し出し過程でインク材料層12
0に溶解熱を供給することができ、インク材料層120
の記録媒体200への転写を助勢し、転写記録特性を改
善することができる。この場合、色材122と同色彩の
染料乃至は顔料色材で中間層124を着色しておくと、
転写記録160の記録濃度が改良され、一方、更に異な
る色彩に選択すると記録信号のパルス幅Pに対応して
転写記録160の色彩を変化させることができる。
また、中間層124として、バインダー材料121より
も高融点の例えばポリビニルブチラール,エチルセルロ
ーズ,ポリエステル樹脂等を基体表面に塗布して、この
上にインク材料層120を配して接着強度の改良を行な
うこともできる。
中間層124はホットメルト法やソルベントコーティン
グ法で作り、この上に層124を著しく溶解しないよう
溶媒を選び、ソルベントコーティング法で熱転写層13
0を形成して第6図の熱転写記録シートが製造できる。
第7図は、本発明にかゝる一実施例の熱転写記録シート
を用いた熱転写記録装置のシステム構成図である。
510はリニア型ターマル記録ヘッドで、昇温記録51
1には、抵抗発熱素子が例えば4ドット/mmの密度で配
置される。この昇温記録部511と金属や耐熱プラテン
610との間に、記録媒体200と熱転写層130を有
する熱転写記録シート(転写体)100とを介挿・圧接
し、プラテン610の矢印611の如き回転により矢印
612,613の如く紙送りする。621,622は夫々
記録媒体ロール,巻き取りロール,631,632は夫々転写
体ロール,巻き取りロールである。520は、記録ヘッ
ド510の抵抗発熱素子夫々に入力画像信号500Bに
対応してパルス幅変調された発熱制御電気信号500A
を、紙送り612,613に同期して線順次で変換供給す
る変調電源装置である。記録ヘッド510により、記録
部511に対応した熱転写層130Aを、基体110を
介して線順次で昇温記録制御する。本例では記録画素夫
々の内に多数個の補助粒子123が位置し、電気信号5
00Aのパルス幅Pに対応して発熱抵抗素子の発熱が
制御され、この昇温記録制御によって、溶融したインク
材料140が微細な多数個の補助粒子123を介して浸
透し、補助粒子123と共に記録媒体表面200aに転
写され、信号500Aのパルス幅Pに対応した連続階
調の記録濃度で、記録画素全面に亘って転写記録160
が得られる。
この場合、所期の転写記録濃度を得るには、或る一定以
上のパルス幅Pに対しては、溶融インク材料140が
付着した補助粒子123が、記録媒体表面200へ付
与、転写する必要のあることは既述の如くである。その
ため、上記のP領域においては、記録信号パルス50
0A印加後、溶融インク材料140が冷却し、元の固形
形態に復帰以前にあって、粒子123表面部における溶
融インク材料140が流動性を或る程度保持し、粒子1
23が媒体表面200aへの転写性を保持している状態
で素早く記録媒体200と熱転写記録シート100とを
剥離する手段を付与する。この剥離は、記録画像の剥離
むらを防止するため記録部511から一定距離(一定時
間)走行した後で行なう。
本例では紙送り612,613の張力を強くし、記録部
511を過ぎた状態で、例えばストリッパー700によ
って素早くシート100と媒体200を剥離し、上記の
条件を満足させる。
また、本発明においては、微細な補助粒子123、更には
貫通孔124を介して粘性低下したインク材料120、
更には補助粒子123を記録媒体200に付着,転写さ
せる。従って高画質の階調画像の転写には、これらの転
写を保証する平滑度が記録媒体表面200aに要求され
る。実験によると、ベック平滑度が104秒以上の滑ら
かな表面を持つ、記録紙やプラスチックシートが記録媒
体200として望ましい。
フルカラー画像記録では、シアン,マゼンタ,イエロ
ー,更には黒色のインク材料120を重ね転写するが、
本発明の熱転写記録シート100においては、シート1
00に補助粒子123が存在し、また記録媒体表面20
0aにも粒子123が転写されるため、先行した転写記
録160の表面160aと、後行するシート100のイ
ンク材料表面120aが上記の補助粒子123がスペー
サーとなり、更に圧着する確率が減少し、先行転写記録
による後行インク材料層120aへのバック転写や、後
行のインク材料120の過度の転写記録が防止され、良
好なフルカラー転写記録が行える利点がある。
以下、本発明にかゝる熱転写記録シートの実験構成例に
ついて述べる。
記録ヘッド510としては、4ドット/mmで512総ド
ット数のリニヤ型サーマルに記録ヘッドを用い、断りの
無い限りその1ドット当りの記録印加電力は0.6W/
ドット、主走査記録速度は16.6ミリ秒/ライン,副
走査線密度4ライン/mm,記録信号500Aは6ビット
でパルス幅P変調,最大変調パルス幅は4ミリ秒であ
る。
シート状の基体110は裏面に活性耐熱層111を設けた
厚さ9μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルムを用いた。
記録媒体200としては、厚さ150μmのポリプロピ
レン合成紙を用い、その表面200aはベック平滑度は
104秒以上に構成されている。熱転写シート100と
記録媒体200の圧接圧力400は3.5Kg/cm2であ
る。
バインダー材料121としては、脂環族飽和炭化水素樹
脂及び固体パラフィンから成るホットメル材料の内、少
くとも前者、乃至は前者と後者の両方をインク材料12
0に含有させることにより、極めて良好な連続階調転写
記録が行える。
〔構成例1〕 バインダー材料121として融点が約70℃の脂環族飽
和炭化水素樹脂50部(以下全て重量),融点が50〜
52℃の固定パラフィン20部,色材122としてカー
ボンブラック30部,分散剤2.5部,補助粒子123
として平均径φが3μmの酸化アルミニウム(Al
2O3)粉末粒子100部,溶媒としてキシレン400部
を加えて混練した懸濁溶液を#3の市販のバーコーター
で基体表面110aに、ソルベントコーティングする。
引き続いてキシレン溶媒を乾燥させて厚さ約3μmの熱
転写層130を形成した。なお、この場合、補助粒子1
23は粒子123の粉砕による粒径の減少及び不透明性
の増加を防止するため、コーティング前に懸濁溶液に混
合分散させても良い。
第8図に、記録信号500Aの変調パルス幅Pと転写
記録160の光学濃度Dとの関係を示す実験特性を記し
た。図からも明らかなる如く、Pの増加に対応して記
録媒体表面200aの光学濃度Dから転写記録濃度D
は滑らかに立ち上り、極めて優れた連続階調特性を有す
ることが明らかである。なお、本例における熱転写層1
30の塗工量は約1.6g/m2であった。
〔構成例2〕 構成例1においてカーボンブラックの替りに色材122
としてシアン色顔料(CI Pigment Blue 15)30部
を加え、Al2O3粒子に替え補助粒子123として平均粒
径3μmの溶融石英粉末粒子を30部加え、分散剤を1
部とした厚さ約3μmの熱転写層130を有する熱転写
記録シート100は、第7図と同様にPが0〜4ミリ
秒の間で良好な連続階調の転写記録特性が得られた。
〔構成例3〕 構成例2において、シアン色顔料の替りに、色材122
としてイエロー色顔料(CI Pigment Yellow12)を
30部加えた厚さ約3μmの熱転写層130を有する熱
転写記録シート100は、第7図と同様にPが0〜4
ミリ秒の間で良好な連続階調記録特性が得られた。
〔構成例4〕 構成例2において、シアン色顔料の替りに、色材122
としてマゼンタ色顔料(CI Pigment Red 57:1)
30部を加えた厚さ約3μmの熱転写層130を有する
熱転写記録シート100は、第7図と同様にPが0〜
4ミリ秒の間で良好な連続階調記録特性が得られた。
〔構成例5〕 構成例2において、補助粒子123として平均粒径約5
μmのカルナウバワックス(融点約83℃)粒子25
部,平均粒径約5μmの溶融石英粉末粒子12.5部か
ら成る混合材料で形成し、#5のバーコーターでソルベ
ントコーティングして厚さ約5μmの熱転写層130を
形成した熱転写記録シート100は、第7図と同様にパ
ルス幅Pが0〜4ミリ秒で良好な連続階調の転写記録
特性が得られた。
補助粒子123としてのカルナウバワックスは、常温
(例えば25℃)ではキシレン溶媒に殆んど溶解せず、
また構成例2,従って構成例1のバインダー材料121
とは常温では殆んど相溶しない。従って常温でソルベン
トコーティングするとカルナウバワックスはバインダー
材料121よりも高融点のホットメルト型の補助粒子1
23を形成でき、高P域ではインク材料120と共
に、溶融乃至はバインダー材料121と相溶して記録媒
体表面200aに転写されるため、高感度の熱転写記録
シートが構成できる利点がある。
なお、本例において溶融石英粉末粒子を除去し、カルナ
ウバワックス単独で補助粒子123を形成させても良
い。
なお、以上において、既述の種々の材料を適宜利用する
こともできる。
第9図は、本発明にかゝる熱転写記録シートを用いた熱
転写記録装置の他の実施例のシステム構成図である。な
お、説明の便宜上、タイミング機構は図示省略されてい
る。
本実施例は、記録媒体200としてカット紙を、またイ
ンク材料層として、シアン色120C,マゼンタ色12
0M,イエロー色120Yをダンダラ状に基体110上
に面順次で順次配置した転写体100を用いて、フルカ
ラー画像の熱転写記録を行う例で、631は転写体ロー
ル,632は転写体巻取りロールである。
リニヤサーマル記録ヘッド510を矢印512Bの如く移動
し、記録プラテン610Bから離す。巻き取りローラー
632を矢印632Aの如く回転し、転写体100を矢
印613の如く紙送りし、シアン記録材料層120cの
先端をヘッド500の記録部511に頭出しする。
プラテン610Bを矢印611Aの如く回転させ、紙ロ
ック機構610bが給紙台640に対応する位置に来た
状態で、紙送りローラー641によってカット紙200
を給紙し、その先端をロック機構610bにより固定す
る。そしてプラテン610Bの回転611Aによって、カッ
ト紙200の先端がヘッド510の記録部511を少し
過ぎた状態で、ヘッド510を矢印512Aの如く移動
し、記録部511とカット紙200との間にシアン記録
材料層120cを有する転写体100を圧接する。
この状態で、入力画像信号500Bのシアン信号を変調
電源装置520で記録階調に対応してパルス幅変調し、
このシアン信号を発熱制御電気信号500Aとして線順
次でヘッド510に加える。この線順次周期に同期せし
めてプラテン610Bを611Aの如く回転してカット
紙200を紙送りすると共に、転写体100を矢印61
3の如く紙送りする。
斯くすることにより、シアン記録材料層120cは、基体1
10を介して線順次で昇温記録制御され、そのパルス幅
に対応して、各画素では溶融したインク材料120更に
は補助粒子123がカット紙200に浸透,転写し、連
続階調でシアン色の転写記録160Cが線順次で得ら
れ、シアン色画像が階調転写記録される。
斯くして、ロック機構610bが再び記録部511に近
づくと、ヘッド510を矢印512の如く移動して離
し、マゼンタ記録材料層120Mの頭出しをする。機構
610bが記録部220を通過すると、再び矢印512
Aの如く圧接する。そしてシアン転写記録画素160C
に所定の位置合わせをした状態で、信号500Bのマゼ
ンタ成分に対応したマゼンタ信号500Aをヘッド510
に線順次印加し、シアン転写記録160Cへマゼンタ転
写記録材料層120Mを線順次で重ね記録して、マゼン
タ転写画像を得る。
以下、同様にしてイエロー転写記録160Yを、重ね転
写記録を行ない、これが終了した状態でヘッド510を
矢印512bの如く離し、プラテン610Bを矢印61
1Bの如く逆回転させると、カット紙300はその後端
から給紙台640に紙戻しされて出て来る。
斯くして、カット紙から成る記録媒体200には、転写
記録160C,160M,160Yが重ね転写され、フ
ルカラー画像がいわゆる熱浸透転写記録される。
以上は、シアン,マゼンタ,イエローの3原色によりカ
ラー記録したが、これに更に黒を加えて4原色でカラー
記録することもでき、また、その転写順位は必要に応じ
て任意に変えることができる。
本発明にかゝる熱転写記録シート100を用いた熱転写
記録装置では、第7図で説明したように、補助粒子12
3の存在により、安定な重ね転写記録ができ、良好なフ
ルカラー画像の転写記録が行える。
例えば、リニヤ型サーマル記録ヘッド510の記録密度
4ドット/mm(総数512ドット)、押圧力3.5Kg/
cm2,印加記録電力0.6W/ドットにおいて、シア
ン,マゼンタ,イエローの順に面順次でビディオ静止画
像をフルカラー転写記録すると、信号500Aの最大パ
ルス幅4ms,そのパルス幅変調が6bit主走査画像数
480ドット,主走査線記録速度16ms/線,副走査
線密度4線/mm,副走査線総数620線において、夫々
の原色色彩画像は9.92秒で転写記録でき、紙送り等
の時間も含めて1枚のカラービディオ画像が40秒で、
高速度,高記録濃度,且つ良好な階調のフルカラー画像
記録ができた。なお、フルカラー記録においては、シア
ン,マゼンタ,イエロー,更には黒を加えた3乃至4原
色色彩の独立した転写体と3乃至は4個のリニヤサーマ
ル記録ヘッドを用い、原色色彩を独立に重ね転写記録す
ることもできる。
以上の如く、昇温制御によってその粘性が減少制御さ
れ、記録媒体への転写性が付与される関係にあるインク
材料を有し、且つこのインク材料の構成成分たるバイン
ダー材料よりも高い融点乃至は流動点を有すると共に、
このインク材料から成る層の厚さ以上の粒径を有するイ
ンク転写補助粒子を前記のインク材料に混入せしめた熱
転写層を、シート状の耐熱性基体の一方の面側に設置し
た本発明にかゝる熱転写インクシートを用い、この熱転
写インクシートと記録媒体とをサーマル記録ヘッドの記
録部と、これに対向する記録プラテンとの間に重ねて介
挿,圧接させると共に、前記熱転写インクシートと記録
媒体とを同時に同方向に紙送りする関係にあって、前記
耐熱性基体の他方の面側に前記サーマル記録ヘッドが圧
接され、前記熱転写表面に記録媒体を圧接した状態で、
前記基体を介して熱転写層をサーマルヘッドで昇温記録
制御し、この昇温記録制御が終了すると共に、この昇温
記録制御された熱転写層が、前記記録部を通過し、且つ
前記バインダー材料の粘性が元の状態に復帰する以前に
おいて、前記熱転写記録シートと記録媒体とを剥離し、
前記インク転写粒子表面にインク材料が付着した状態
で、前記インク転写粒子を、前記記録媒体に付着,転写
せしめることを原理とする熱転写記録方法、及び熱転写
記録装置によると、連続階調の良好な熱転写記録が実現
できる。
特に、中間調画像の熱転写記録において、上記の熱転写
記録シートと記録媒体の剥離条件を満足した状態で、且
つ熱転写記録シートと記録媒体の各部が、前記記録部か
ら一定の距離(すなわち上昇記録制御から一定の経過時
間後)遠去かった状態で、剥離するように構成すると低
階調部でもむらのない極めて良好な中間調画像が得られ
る利点がある。
なお、例えば第6のの如く、厚さt′の中間層124を
有する構造の熱転写記録シート100において、φ>t
+t′の関係に粒径φを選んだ補助粒子123を、基体
表面110a上にソルベントコーティング法やホットメ
ルト法等で中間層124を成層する時、中間層124の構
成材料に混合し、粒径φの一部が中間層124内に埋設
されるよう成層し、この粒子123が突出した中間層1
24の凹凸形成面にインク材料120のみをソルベント
コーティング法等で塗布して厚さtの層120を形成す
ることもできる。
なお、この場合、中間層124及び補助粒子123の両
方を、共に高融点,非熱転写性に構成することもでき
る。この場合には、補助粒子123は記録媒体面200a
に付着,転写されず、インク材料120のみがその粘性
低下に対応して補助粒子表面を伝わって記録媒体表面2
00へ浸透し、付着,転写されることになる。従って、
転写記録160は補助粒子123を含まないため、カラ
ー転写記録等の場合、色純度の良いカラー転写記録等が
行える。
なお、構成例1において、補助粒子123のAl2O3粉末
粒子を溶融石英粉末粒子に、また構成例2〜5における
補助粒子123の溶融石英粉末粒子をAl2O3粉末粒子に
替えても同様に良好な転写記録が行える。
これらの補助粒子123は必要に応じて既述の条件を満
足する限りにおいては他の無機乃至は有機粉末粒子に替
えることができる。
なお、昇温記録制御を主としてサーマル記録ヘッドで行
なう場合について例述したが、中間層124、更には補
助粒子123等を光吸収性にし、これらに光熱変換効果
をもたせることにより、基体裏面110b側から、レー
ザービーム等の光エネルギーで昇温記録制御しても、同
様に転写記録できることは明らかである。
発明の効果 以上述べたように、本発明は昇温記録制御によって粘性
低下したインク材料を、インク転写補助粒子を介して浸
透せしめると共に、インク補助粒子と共に記録媒体に転
写せしめる熱転写記録シートであって、従来の溶融転写
記録方式では困難であった時に顔料色材による連続階調
の転写記録を可能とし、OA,HA,ニューメディア,
ファクシミリ分野等のモノクロ乃至はフルカラープリン
ターとして、その産業上の効果は極めて大なるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかゝる熱転写記録シートの一実施例
の断面構造図、第2図は第1図の熱転写記録シートの熱
転写層の表面平面図、第3図a,bは第1図の熱転写記
録シートを例に取っての転写原理説明図、第4図は本発
明にかゝる熱転写記録シートの他の実施例の断面構造
図、第5図は本発明にかゝる熱転写記録シートの他の実
施例の断面構造図、第6図は本発明にかゝる熱転写記録
シートの更に他の実施例の断面構造図、第7図は本発明
にかかる熱転写記録シートを用いた熱転写記録装置の一
例のシステム構成図、第8図は本発明にかゝる熱転写記
録シートの一実施例の実験特性図、第9図は本発明にか
ゝる熱転写記録シートを用いた熱転写記録装置の他の例
のシステム構成図である。 100……熱転写記録シート、110……耐熱性基体、
120……インク材料、121……バインダー材料、1
22……色材、123……インク転写補助粒子、130
……熱転写層、200……記録媒体、300……昇温記
録信号、310……記録画素、400……押圧力、50
0A,500B……電気信号、510……サーマル記録ヘッ
ド。
フロントページの続き (72)発明者 江崎 弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−131495(JP,A) 特開 昭59−131496(JP,A) 特開 昭59−101399(JP,A) 特開 昭59−101398(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色材と昇温によって粘性が低下して記録媒
    体への転写性が付与されるバインダー材料とからなるイ
    ンク材料を有し、且つ前記バインダー材料よりも高い融
    点乃至は流動点を有すると共に、前記インク材料からな
    る層の厚さ以上の粒径を有するインク転写補助粒子を前
    記インク材料に混入せしめた熱転写層を、シート状の耐
    熱性基体の一方の面側に設置したことを特徴とする熱転
    写記録シート。
  2. 【請求項2】シート状の耐熱性基体と熱転写層との間
    に、インク転写補助粒子を含まないインク材料から成る
    層を介在せしめたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の熱転写記録シート。
  3. 【請求項3】インク材料層に埋設されているインク転写
    補助粒子の周囲、及び耐熱性基体に対して反対側のイン
    ク転写補助粒子表面に、インク材料からなる層よりも色
    材含有率の小なる前記インク材料を形成せしめたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の熱転写記録シー
    ト。
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EP19850106604 EP0163297B1 (en) 1984-05-30 1985-05-29 Thermal transfer sheet and method for fabricating same
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