JPH0710626B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents

熱転写記録方法

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JPH0710626B2
JPH0710626B2 JP59110024A JP11002484A JPH0710626B2 JP H0710626 B2 JPH0710626 B2 JP H0710626B2 JP 59110024 A JP59110024 A JP 59110024A JP 11002484 A JP11002484 A JP 11002484A JP H0710626 B2 JPH0710626 B2 JP H0710626B2
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/382Contact thermal transfer or sublimation processes
    • B41M5/38207Contact thermal transfer or sublimation processes characterised by aspects not provided for in groups B41M5/385 - B41M5/395

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、サーマル記録ヘッドやレーザー光等を利用し
て、連続階調でモノクロ画像やフルカラー画像等を熱転
写記録する熱転写記録法に関するものである。
従来例の構成とその問題点 記録媒体と、この媒体に転写すべき記録材料の層を耐熱
性基体の一方の面側に有する転写体とを用い。この記録
材料層と記録媒体を圧接した状態で、サーマル記録ヘッ
ドで基体の他方の面側すなわち裏面側から前記々録材料
を選択的に昇温書き込みし、その記録材料を記録媒体に
選択的に転写記録する熱転写記録方法及び熱転写記録装
置は公知である。
この種の従来の熱転写記録法においては、記録材料は、
顔料色材々料5〜20重量部程度を、カルナウバワックス
を主体とし、これに融点調節剤や柔軟剤等を加えて融点
が65〜85℃程度のホットメルト固形材料を形成せしめた
95〜80重量部程度のバインダ材に混合して構成される。
なお、本説明において特に断りがない限り、バインダ材
とは記録材料構成々分の内、色材以外の成分材料の総称
を意味するものとする。
従来、上述の記録材料は、その構成々分たる色材とバイ
ンダ材の混合材料を、溶媒を使用することなく乾式法
で、バインダ材の融点よりも高温に加熱し、その溶融低
粘度混合材料を、厚さが6〜15μm程度のポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムやコンデンサ紙等の薄
い耐熱性のシート状基体面に、いわゆるホットメルト法
で、加熱ローラコータ等により4〜10μm程度の厚さに
薄く塗布成層して、シート状の転写体が形成される。斯
くして得られた記録材料層の表面は平坦、滑らかで光沢
のある鏡面状を呈し、記録材料層そのものは非多孔質で
ある。
この転写シートの基体裏面に、電気的に発熱が制御され
る抵抗発熱体素子を有するサーマル記録ヘッドを圧接
し、この発熱体素子の発熱によって基体シートを介して
選択的に記録材料を昇温記録制御してホットメルトバイ
ンダ材を溶融せしめ、紙等の記録媒体に記録材料を選択
的に転写記録する。
この種のいわゆる熱溶融転写記録法では、ホットメルト
固体材料の融点よりも低い温度状態、通常な常温雰囲気
において、記録材料層は昇温記録制御される。そして基
体を介して記録材料層の裏面側から昇温記録制御される
ため、記録材料を構成するホットメルトバインダ材の溶
融は記録材料層の裏面側から始まる。その溶融は供給さ
れる熱エネルギー量に対応して記録材料層の厚み方向に
進行し、記録媒体側の記録材料層表面部が溶融された状
態で、初めてこれら層厚み方向に溶融した記録材料の殆
んど全てが、一度に記録媒体に転写記録されるという特
徴をもっている。
従って記録材料層において、その厚み方向の記録材料が
全て溶融されるに足る或る一定値以上の昇温記録熱エネ
ルギー量の供給によって、初めて閾値をもって不連続的
に記録材料が転写記録されるため、二値濃度記録には適
するが、昇温記録熱エネルギー量に対応した連続的な転
写記録濃度での中間調を有する転写記録が不可能である
と言う本質的な問題点を含んでいる。
そのため、従来の熱溶融転写記録装置では、現今の拡大
するビディオイメージ記録等の多階調記録の用途に対応
するため、濃度パターン法やディザ法等、二値濃度記録
によって多階調濃度記録を行なうためのディジタル階調
記録処理方式が検討されている。
然し、この種の階調処理方式では複雑な画像信号処理回
路を必要とし、加うるにその記録解像度や記録速度は、
濃度パターンやディザ処理のマトリクス内に含まれる二
値濃度記録ドット数に反比例して低下する。
また、二値ドット濃度を単位としてそのドット数をもっ
て濃度表示するため、多階調ではあるがその濃度階調は
不連続ディジィタルで、連続的なアナログ階調濃度の転
写記録は不可能である。
発明の目的 本発明は、上記の如き熱溶融転写記録を原理とする従来
の記録方法及び記録装置の本質的な難点を解決し、転写
記録ドットそのものゝ濃度が、サーマル記録ヘッドやレ
ーザー光線等によって記録材料に加えられる昇温記録エ
ネルギー量に対応して連続的に制御でき、中間調を有す
るモノクロ画像やフルカラー画像の転写記録を可能とす
る熱浸透転写記録法とも称される可きアナログ階調熱転
写記録法の提供を目的とする。
発明の構成 本発明の熱転写記録法は、昇温制御によってその粘性が
減少制御され、記録媒体への転写性が付与される関係に
ある記録材料を有し、且つその層の厚み方向に貫通する
と共に、その層の表面部に開孔する単数または複数個の
貫通孔を記録画素夫々に対応して有する多孔質の記録材
料層を、シート状基体の一方の面側に具えた転写体を用
い、この転写体の記録材料層と記録媒体とを圧接した状
態で、前記基体の他方の面側から前部基体を介して前記
々録材料層を昇温記録制御し、この昇温記録エネルギー
量に対応して、前記々録材料層の記録材料を、前記貫通
孔を介して前記々録媒体へ付着,転写せしめると共に、
その粘性が元の状態に復帰する以前において前記転写体
と前記々録媒体とを剥離することを特徴とする熱転写記
録方法にある。
茲にエネルギー量とは、単位時間当りのエネルギー、す
なわちエネルギー強度と時間との積を意味するものとす
る。
記録材料とは、記録媒体に転写記録される可き材料を意
味し、着色,非着色を問わないものとする。文字や画像
等を記録媒体に転写記録する通常の用途では、普通の印
刷等に用いられる顔料,染料の何れか一方、またはこれ
らの両方を含む着色々材を含有し、これらはバインダ材
に混合及至は溶解される。
茲にバインダ材とは、特に断りのない限り、記録材料に
おいて、上記色材を除く構成々分材料の総称を意味する
ものとする。
バインダ材は、通常、融点や軟化点が、常温(例えば25
℃)以上にある常温固形状のいわゆるホットメルト固形
材や、融点や軟化点が常温以下の常温液状材の少くとも
何れかを構成々分として含有し、昇温によってその閾値
を有するか,有さざるかを問わずバインダ材、従って記
録材料全体としての実質的な粘性が低下制御され、記録
媒体への記録材料の付着,転写性が制御される関係にあ
る。
本発明においては、バインダ材としてホットメルト材を
含む場合、基体を介して記録材料層をその裏面側から昇
温記録制御すると、従来と同様にホットメルトバインダ
材の溶融に基く記録材料の粘性低下は記録材料層の裏面
側から始まる。然しこの低粘性化に伴ってその粘度が一
定以上に低下すると、いわゆる溶融記録材料は、貫通孔
の毛管現象や記録媒体の押圧等によって、記録材料層の
貫通孔を介して記録媒体が圧接されている記録材料層表
面側へ浸透し、記録媒体に付着,転写記録される。この
記録材料の浸透量は、記録材料の溶融量及びその熱膨
張、並びにその粘性低下と共に連続性をもって増し、昇
温記録エネルギー量の増加函数である。遂には記録材料
層の厚み方向全体が溶融及至は粘性低下を来たして、記
録媒体に付着,転写記録される。バインダ材に常温液状
材,更にはホットメルト材を含む場合には、昇温制御に
よってただちに常温液状材が先ず粘性低下し、その粘性
が或る一定値以下になると記録材料が浸透,転写され、
次いでホットメルト材の溶融,粘性低下が付加され記録
材料の浸透,転写が加速される。
斯くして、本発明にかかる熱転写記録方法によると、或
る一定以上のエネルギー量領域においては昇温記録エネ
ルギー量に対応して連続階調で中間調画像の熱転写記録
ができる。
実施例の説明 以下に、実施領について本発明の態様を詳述する。
第1図は、本発明にかかる熱転写記録法の一実施例を示
すもので、本発明の転写原理工程を模型的に示したもの
である。
第1図(a)は、昇温記録制御による熱転写記録時の断
面構造図、第1図(b)はシート状の転写体の記録材料
層の表面平面図である。
100はシート状の転写体、200は記録紙などの記録媒体、
300は熱及至はレーザー光等の昇温記録信号、400は転写
体100と記録媒体200とを圧接するための押圧力で、密着
性を良くし良好な転写記録を得るために、例えば0.8〜3
Kg/cm2程度の高圧力に設定される。
転写体100は、耐熱性更には透光性の薄いフィルムやシ
ート状の基体110の表面110a側に、顔料及至は染料の少
くとも何れかを含む着色々材121と、昇温によってその
粘度が低下する関係にあるバインダ材122,例えばホット
メルトバインダ材との混合材料から成る薄い厚さの記録
材料層120を成層して形成される。
記録材料層120には、昇温記録信号301,302に対応した記
録画素310夫々に対応してその面内に記録材料層120の裏
面120b側から表面120a側に実質的に連続し、表面120aに
開孔する単数個(本図の例がこれに該当する)または複
数個の貫通孔130を形成位置せしめて記録材料層120を多
孔質に構成する。
昇温記録信号300の発生源としては、例えばパルス
(PW)変調の電気信号500でその発熱量や照射光エネル
ギー量がパルス幅変調制御される公知の抵抗発熱体素子
を有するサーマル記録ヘッドやレーザー光照射装置等を
用いる。
サーマル記録ヘッドによる場合は、記録ヘッドを基体裏
面110bに圧接せしめ、基体110を介して熱伝導で記録材
料層120を昇温記録制御する。
レーザー光照射装置による場合は、基体110b側から非接
触で、基体110を介して記録材料層120にレーザー光を照
射し、その光吸収による熱エネルギーで記録材料層120
を昇温記録制御する。
昇温記録信号300の印加によって、記録材料層120は裏面
120b側から昇温し、融点に達してなお所要の融解熱が供
給されると、ホットメルトバインダ材122は溶融,液状
化し、実質的に粘性が低下したいわゆる溶融記録材料14
0を生成する。
更に記録信号300が印加された状態では、この溶融記録
材料140の温度は、層裏面120b(すなわち基体表面110
a)側から、融点を越えて再び上昇を開始し、その昇温
に対応して材料140は更に粘度が低下し、流動性が付与
される。
斯くして、基体表面110a側に位置する高温、流動性の溶
融記録材料140は、その熱膨張、押圧力400及び貫通孔13
0の毛管現象によって記録材料層裏面120b側から記録材
料層表面120a側へと、貫通孔130を伝わって、またその
高温によりその孔壁を溶融しつつ、第1図(a)の矢印
150で例示する如く、浸透,押し出される。
この浸透,押し出しによる溶融記録材料140は、記録媒
体表面200aに付着,転写されると共に、記録媒体200が
多孔質である場合には、その一部がその中に浸透,転写
される。また、貫通孔130を浸透する記録材料140が充分
に多い場合には、記録媒体表面200aと記録材料層表面12
0aとの圧接界面200bを介して、表面120aを溶融しつつ浸
透,拡散し、記録媒体表面200aに付着,転写される。
これらの浸透,付着,拡散により、記録媒体200に転写
される溶融記録材料の量は、昇温記録エネルギー量、す
なわち変調電気信号300のパルス幅PW,換言すれば昇温記
録信号300の印加パルス幅と共に増加する。
従って、第1図(a)において、昇記記録信号301の如
くにパルス幅がPW=PW1と狭く、たとえ記録材料層表面1
20aが未溶融の固定状態にあっても、パルス幅PW=PW1
対応して記録媒体200に転写される溶融記録材料140の
量、すなわち転写記録濃度は濃度変調と共に更には面積
変調を伴なって連続的に制御されることになる。パルス
幅PWの増加につれて記録材料層120の溶融低粘度化は表
面部120a側へと進行する。遂には例示した昇温記録信号
302の如く,パルス幅をPW=PW2と充分広く取ると、表面
部120a迄が完全に溶融低粘度化し、これが記録媒体200
への記録材料140の転写記録濃度の最大値を与える。
斯くして、昇温記録信号300の印加が終わり、且つ、圧
接界面200bに位置する記録材料140が冷却して元の例え
ば固体状態に復帰する以前、すなわち記録材料140が流
動状態を保持している間に、記録媒体200と転写体100を
第1図(c)に例示せる如く剥離すると、未溶融固体状
の記録材料層120が基体表面110aから剥離して記録媒体2
00へ転写されることなしに、パルス幅PW1,PW2に対応し
た光学記録濃度を有し、且つ濃度変調、更には面積変調
が付加されて、溶融記録材料140による転写記録161,162
が記録媒体200に得られ、記録画素310夫々は連続した階
調すなわちアナログ階調性を有し、中間調画像の転写記
録が行える。
本例では、記録画素310当り、単数個の貫通孔130を有す
る場合を例示したが、多数個の貫通孔130を記録画素310
夫々に配置すると、記録画素310夫々は多数個の点状の
転写記録160から構成され、さらに適当に貫通孔130の配
置密度を増加すると、視覚的には、記録画素310内はほ
ゞ一様な転写記録濃度を示し、いわゆる面積変調を伴な
わずに濃度変調が行え、低転写濃度域においてもざら付
きのない良好な中間調画像が転写記録できる。
なお、本例ではパルス幅変調の例を説明したが、振幅変
調或いはパルス幅振幅変調によって、昇温記録制御して
も同様に階調転写記録ができる。
記録材料層120の厚さは、厚過ぎると溶融記録材料140が
貫通孔130を浸透して記録媒体表面200aに接触するに長
い時間を要し、また、この間に貫通孔130壁面から融解
熱をうばわれ粘性増加を生じ、浸透が困難になると共
に、多量の溶融記録140の生成を必要とし、転写記録感
度並びに速度、及び階調性を低下させる。
一方、記録材料層120はその厚さが薄過ぎると層120の厚
み方向の全てが記録媒体200に転写しても充分な転写記
録濃度が得られない。
斯くして、記録材料層120の厚さは1〜15μmの範囲内
に選ばれ、特に2〜5μmの厚さが推奨できる範囲であ
る。
また、貫通孔130の孔径に関しては、その下限は溶融記
録材料140の粘性すなわち流動性と色材121の粒径から制
限される。
例えば色材121として染料を用い、バインダー材122に完
全溶融状態では、貫通孔130の平均孔径が0.1μ未満では
その粘性抵抗によって浸透150が困難となり0.1μ以上に
選ばれる。
一方、色材121として通常の印刷に用いられるような顔
料を用いるような場合には、貫通孔130の孔径は、この
色材121が通過し得る大きさ以上に選ばれる。通常の顔
料ではその最大粒径は5μm未満であるので孔130の平
均孔径は5μm以上に選ばれる。
色材121としては、顔料と染料の混合体も用いられる。
従って、貫通孔130の平均孔径は以上を総合すると5μ
m以上が特に推奨される。
貫通孔130の孔径の上限は、隣接する記録画素310を区別
するため、少くとも記録画素310内に孔130が収容される
範囲内に選ばれる。記録画素310の短径または短辺(第
1図(a)の例では画素310は正方形であるのでその一
辺)と比較して、貫通孔130の長径または長辺(第1図
(a)の例では孔130は円状であるので直径)は同等ま
たはそれ以下に選ばれる。
以上を空孔率(Porosity)で表現すると以下のようにな
る。
通常、抵抗発熱体素子の複数個を直線状に配列したリニ
ヤサーマル記録ヘッド等を利用するモノクロ画像やフル
カラー画像の階調記録においては、記録画素310の密度
は、画質を考慮して例えば4〜16ドット/mmの範囲内に
選ばれる。
今、記録画素310の形状を方形状,貫通孔130の円状断面
とすると、記録材料層120の空孔率(Porosity)の下限
は、前述の如く貫通孔130の下限孔径が固定されるので
記録画素密度の低下と共に減少し、4ドット/mmの記録
画素密度(すなわち面積250μm×250μm)当り貫通孔
130が1個存在する場合が最小で、前述の5μmの孔径
では3.14×10-2%の空孔率となり、この値以上が推奨さ
れる空孔率である。
一方、空孔率の上限は方形状の記録画素310に円形断面
の貫通孔130が1個,内接する場合で、記録画素密度と
は無関係に78.5%の空孔率となる。以上を綜合すると、
記録画素310内に貫通孔130が単数個或いは複数個ある場
合とを問わず、記録材料層120の空孔率は0.0314%以上,
78.5%以下が推奨される範囲である。
貫通孔130の形状は、円形状,楕円形状,三角形状,四
角形状,多角形状等、特に限定されないが、溶融記録材
料140の浸透の容易性からは円形または楕円形状等が推
奨される。
また、貫通孔130は記録材料層120の厚み方向に実質的に
連続して貫通し、表面部120aに開孔していれば必ずしも
その貫通経路は問わない。
色材121としては、通常の記録インクに用いられる顔料
や染料が適宜、選択できる。
例えば黒色転写記録には、カーボンブラック,ダイアモ
ンドブラック,CI Solvent Black3等を用いる。また、フ
ルカラー画像転写記録は、上記の他にシアン色には、CI
Pigment Blue15,CI Solvent Blue25,マゼンタ色にはCI
Piment Red57,CI Solvent Red49,イエロー色にはCI Pi
gment Yellow17,CI Solvent Yellow16等,顔料または染
料の少くとも何れかの3原色を用い、これらの3原色及
至は黒を加えた4原色の記録材料層を同一基体上に順次
に配設し、これらを順次に重ね転写記録して達成され
る。
バインダ材122としては、例えばパラフィン,マイクロ
クリスタリンワックス,低分子量ポリスチレン,石油樹
脂等のホットメルト材料が用いられ、転写感度や堅ろう
性等からその融点または軟化点は50〜170℃,好しくは6
0〜120℃に選ばれる。
バインダ材122には柔軟性をもたせるため例えばポリ酢
酸ビニルやラノリン等を適宜含有させることができる。
また、バインダ材122には、昇温と共に粘度が低下し粘
着性が増大する常温液状の例えばポリブテン,ポリイソ
ブチレン等の粘着材料を、ホットメルト材料と相溶また
は非相溶状態で含ませ、昇温に対するより優れた粘性低
下特性を付与し、転写効率を改良することができる。ま
た必要に応じて例えば鉱物油や色材分散剤,表面活性剤
等の助剤をバインダ材122に含有させることもできる。
色材121とバインダ材122の重量組成は、記録材料層120
の機械的強度の確保のため、バインダ材122は50重量%
以上が必要であり、また、充分な転写記録濃度を得るた
め10重量%以上の色材が必要である。
それ故、記録材料層120では、色材121が10〜50重量%,
バインダ材122が90〜50重量%の範囲内に選ばれる。
記録材料層120が容易に多孔質に形成され、転写時のタ
ック強度が適当に弱く良好な階調記録特性を得るには、
色材121が25〜40重量%と従来の溶融転写用インクシー
トに比して大に選び、バインダ材122を80〜60重量%の
範囲に選ぶことが特に推奨され、この範囲は色材121と
して顔料を用いる場合に特に有効である。
シート状の基体110としては、例えば厚さが4〜15μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム,ポリ
カーボネィトフィルム,コンデンサー紙等が用いられ
る。
貫通孔130を有するいわゆる多孔質の記録材料層120は、
例えば以下のようにして容易に形成できる。
一般にグラビヤ方式やオフセット方式でインク印刷する
場合、網点パーセントが50〜60%以上においては、印刷
ドットの中央部にインクのドット状の非印刷部を設けて
印刷濃度を調節する。この非印刷部径は網点パーセント
の増加と共に減少し、100%ではこの非印刷部径は零と
なり、いわゆるベタ印刷となる。
そこで、この非印刷部を貫通孔130として用い、その孔
径は、網点パーセントの調節により制御し、非印刷部が
つぶれない範囲でこれら適当に大に選ぶことにより孔径
が小に設定できる。
通常、公知のリニヤサーマル記録ヘッドを用いてモノク
ロやフルカラーの階調画像記録する場合、抵抗発熱体素
子の配列密度すなわち記録画素密度は100ドット/イン
チ(約4ドット/mm)程度に選ばれる。そこで常温で溶
媒溶解性のバインダ材を用い、色材121とバインダ材122
を含む液状インクをグラビヤ印刷やオフセット印刷でシ
ート状の基体110に印刷する場合に、網点パーセントを8
0%以上100%未満に選び、網点密度を100メッシュ/イ
ンチに選ぶと、第1図に例示した如く記録画素310夫々
に貫通孔130が単数個設置された記録材料層120が形成さ
れる。
この場合、網点密度を記録画素密度以上に選ぶと複数個
の貫通孔130が設置される。この時、密度の比を適当に
選ばぬと、ビートを発生し記録画像の品質を低下させる
ので、記録画素310夫々に等しい数の貫通孔130が位置す
るよう、記録画素密度に対して網点密度を整数倍に選ぶ
ことが推奨される。
例えば整数比を2とし、網点密度を200メッシュ/イン
チとすると、記録画素310内には貫通孔130は夫々4個が
位置することになる。
上述の如く網点パーセントを80%以上100%未満に選ぶ
と、貫通孔130の平均孔径は網点%の調節により10〜1
μmオーダーの範囲内で、任意に選択できる。
一方、液状印刷インクとして例えば弗素樹脂等の公知の
オイルバリヤーを、網点パーセントを例えば0%よりも
大きく且つ20%以下に選んで、上述と同様に基体110上
にドット状に印刷した後、液状の記録材料インクを一様
にコーティングすると、ドット状オイルバリヤーで記録
材料インクは溌かれ、ドット状に非塗布部を生じ、これ
が貫通孔130を形成する。網点パーセントの減少により
貫通孔130の平均孔径は小に選定され、前述と同様に多
孔質の記録材料層120が形成される。
転写記録画像の品質向上のため、記録画素310内に多数
個の微細な貫通孔130を形成したいわゆるマイクポーラ
スな記録材約層120の製作には以下の方法が有効であ
る。
色材121,バインダ材122から成る記録材料において、バ
インダ材122として常温で溶媒溶解性の材料を選び、こ
れらに適当に溶媒を加えて充分分散,混練後、その液状
インクを基体110上に所要の厚さに塗布した後、減圧し
て急速に溶媒を蒸発せしめ、強制的に無数のピンホール
を発生せしめ、これを貫通孔130とする記録材料層120を
得る。
或いは、バインダ材122に対する真溶媒と非溶媒とを適
当に記録材料に加え、分散,混練後、その液状インクを
基体110上に所要の厚さに塗布した後、溶媒蒸発雰囲気
内の溶媒蒸気濃度等を調節して、非溶媒更には真溶媒の
蒸発,乾燥速度を制御する。
これらの製法により平均孔径が0.1〜20μm程度の多数
個の貫通孔130を記録画素310内に有するマイクロポーラ
スな記録材料層120が得られる。
記録媒体200としては、例えば通常のコート紙の他、合
成紙,PETやポリプロピレンフィルム等が用いられ、その
表面は非塗工,塗工の何れをも問わない。
第2図は、本発明にかゝる熱転写記録方法の一実施例た
るシステム構成図である。
510はリニヤサーマル記録ヘッドで、昇温記録部510に
は、抵抗発熱素子が例えば100ドット/インチの密度で
配置される。この昇温記録部510と金属や耐熱プラテン6
10との間に、記録媒体200と多孔質の記録材料層120を有
するシート状の転写体100とを介挿・圧接し、プラテン6
10の矢印611の如き回転により矢印612,613の如く紙送り
する。621,622は夫々記録媒体ロール,巻き取りロール,
631,632は夫々転写体ロール,巻き取りロールである。5
20は、記録ヘッド510の抵抗発熱素子夫々に入力画像信
号500Bに対応してパルス幅変調された発熱制御電気信号
500Aを、紙送り612,613に同期して線順次で変換する変
調電源装置である。記録ヘッド510により、記録部511に
対応した多孔質の記録材料層120Aを、基体110を介して
線順次で昇温記録制御する。本例では記録画素夫々の内
に多数個の貫通孔130が位置し、電気信号500Aのパルス
幅に対応して発熱抵抗素子の発熱が制御され、この昇温
記録制御によって、溶融記録材料140が微細な多数個の
貫通孔130を介して浸透,転写され、信号500Aのパルス
幅に対応した記録濃度で、記録画素全面に亘って転写記
録160が得られる。
例えば、4ドット/mm(約100ドット/インチ)のリニヤ
サーマル記録ヘッドをヘッド510として用い、色材121と
してCI Pigment Blue15を30重量%,融点が70℃の芳香
族系石油樹脂を主成分とするバインダ材122を70重量
%,厚さ3μmのマイクロポーラスな記録材料層120を
厚さ9μmのPETフィルムに成層した転写体100,ポリプ
ロピレンフィルムをベースとした厚さ110μmの塗工合
成紙を記録媒体200とし、記録押圧力(前述の400)1Kg/
cm2,印加電力0.7W/ドット,信号500Aをパルス幅変調し
て線順次で昇温記録制御すると、パルス幅の増加に対し
て転写記録160の濃度が紙面濃度から連続的に立ち上が
り、パルス幅6msecで飽和濃度が得られ、パルス幅変調
で良好なアナログ階調ができた。色材121をCI Pigment
Red57,やCI Pigment Yellow17に変えても同様の良好な
アナログ階調転写記録が行えた。
また、上記顔料色材に替えて油溶性染料を色材121とし
た場合には、更に均一性の良いアナログ階調記録ができ
た。
第3図は、本発明にかかる熱転写記録方法の他の実施例
のシステム構成図である。
本例は、昇温記録制御がレーザー光線で行われる場合の
一実施例である。
金属や耐熱ゴム等の記録プラテン610Aとレーザー光透過
性の圧接板610Bたる例えば透明ガラスや磁器板との間
に、多孔質の記録材料層120を有する転写体100と記録媒
体200とを圧接せしめる。522はHe−Neガスレーザー等の
レーザー装置、523は音響光学変調器等のレーザービー
ムの光強度やパルス幅を変調制御する光変調器、524は
回転多面鏡、525は回転制御系、521は変調電源装置で、
入力画像信号500Dに対応して光強度や光パルス幅変調用
の電気信号500Cを光変調器523に供給すると共に、回転
多面鏡524の回転を制御するための制御信号525aを回転
制御系525に供給する。レーザー装置522からのレーザー
光ビーム303は、光変調器523で入力画像信号500に対応
して光強度変調や光パルス幅変調を受け、この変調光ビ
ーム304は、回転多面鏡524で矢印304Aの如く偏向光走査
される。この光走査に同時せしめて矢印611Aの如く記録
プラテン610Aを回転させ、記録媒体200,転写体100を夫
々矢印612A,613Aの如く紙送りさせる。変調光ビーム304
は、圧接板610B,基体110を透過して記録材料層裏面120b
に吸収され、変調光ビーム304のエネルギー量に応じて
昇温記録制御され、既述の如く粘性が低下した溶融記録
材料を生ずる。この記録材料は貫通孔130を介して記録
媒体表面200a側へと浸透,転写されるので、偏向光走査
が終了し、且つ浸透,転写された溶融記録材料が流動性
を失わない状態で、プラテン610aの回転611Aによって、
記録媒体表面200aから転写体100を剥離する。
斯くすることにより、入力画像信号500Dに対応した連続
階調で、且つ線順次で転写記録160が記録媒体200に転写
記録され、中間調画像の転写記録が行える。
なお、光変調器523はレーザー装置522内に組み込むこと
ができ、回転多面鏡524をガルバノメータや音響光学素
子に替えて偏向走査することができる。なお、レーザー
装置522としては、公知の他のガスレーザーや半導体レ
ーザーに替えることもできる。
なお、フルカラー画像の転写記録においては、転写体10
0の同一基体上にシアン,マゼンタ,イエロー,更には
黒色の色材を用いた記録材料層120を順次に配置し、入
力画像信号500Dとして夫々の記録材料層の色数に応じた
原色信号を供給し、面順次で3原色法、更には4原色法
で重ね転写記録することにより、容易に達成される。
第4図は、本発明にかゝる熱転写記録法の他の実施例の
システム構成図である。なお、説明の便宜上、タイミン
グ機構は図示省略されている。
本実施例は、記録媒体200としてカット紙を、また貫通
孔を有する多孔質の記録材料層として、シアン色120C,
マゼンタ色120M,イエロー色120Yをダンダラ状に基体110
上に面順次で順次配置した転写体100を用いて、フルカ
ラー画像の熱転写記録を行う例で、631は転写体ロール,
632は転写体巻取りロールである。
リニヤサーマル記録ヘッド510を矢印512Bの如く移動
し、記録プラテン610Bから離す。巻き取りローラー632
を矢印632Aの如く回転し、転写体100を矢印613の如く紙
送りし、シアン記録材料層120cの先端をヘッド500の記
録部511に頭出しする。
プラテン610Bを矢印611Aの如く回転させ、紙ロック機構
610bが給紙台640に対応する位置に来た状態で、紙送り
ローラー641によってカット紙200を給紙し、その先端を
ロック機構610bにより固定する。そしてプラテン610Bの
回転611Aによって、カット紙200の先端がヘッド510の記
録部511を少し過ぎた状態で、ヘッド510を矢印512Aの如
く移動し、記録部511とカット紙200との間にシアン記録
材料層120cを有する転写体100を圧接する。
この状態で、入力画像信号500Bのシアン信号を変調電源
装置520で記録階調に対応してパルス幅変調し、このシ
アン信号を発熱制御電気信号500Aとして線順次でヘッド
510に加える。この線順次周期に同期せしめてプラテン6
10Bを611Aの如く回転してカット紙200を紙送りすると共
に、転写体100を矢印613の如く紙送りする。
斯くすることにより、シアン記録材料層120cは、基体11
0を介して線順次で昇温記録制御され、そのパルス幅に
対応して、各画素では貫通孔を介して溶融記録材料がカ
ット紙200に浸透,付着し、アナログ階調でシアン色の
転写記録160Cが線順次で得られ、シアン色画像が階調転
写記録される。
斯くして、ロック機構610bが再び記録部511に近づく
と、ヘッド510を矢印512の如く移動して離し、マゼンタ
記録材料層120Mの頭出しをする。機構610bが記録部220
を通過すると、再び矢印512Aの如く圧接する。そしてシ
アン転写記録画素160Cに所定の位置合わせをした状態
で、信号500Bのマゼンタ成分に対応したマゼンタ信号50
0Aをヘッド510に線順次印加し、シアン転写記録160Cへ
マゼンタ転写記録材料層120Mを線順次で重ね記録して、
マゼンタ転写画像を得る。
以下、同様にしてイエロー転写記録160Yを、重ね転写記
録を行ない、これが終了した状態でヘッド510を矢印512
bの如く離し、プラテン610Bを矢印611Bの如く逆回転さ
せると、カット紙300はその後端から給紙台640に紙戻し
されて出て来る。
斯くして、カット紙から成る記録媒体200には、転写記
録160C,160M,160Yが重ね転写され、フルカラー画像がい
わゆる熱浸透転写記録される。
以上は、シアン,マゼンタ,イエローの3原色によりカ
ラー記録したが、これに更に黒を加えて4原色でカラー
記録することもでき、また、その転写順位は必要に応じ
て任意に変えることができる。
本発明にかゝるいわゆる熱浸透転写記録法において、良
好な階調性を有し、また高記録濃度の画像を得るには、
特に低記録濃度域における浸透溶融記録材料の記録媒体
への付着,転写性に配慮が望まれる。
この浸透溶融記録材料から成るいわゆるインクの付着転
写性は、記録媒体表面のインク受理性と、記録媒体表面
と記録材料層表面とのいわゆる平面密着性を改良して更
に改善することができる。
この改良は、第4図に例示せる如く、紙やプラスチック
フィルム等の記録媒体用基体201表面に、例えばプラス
スチックやワックス(ホットメルト材)等のインク受理
性性の良い材料を成層或いは含浸させて塗工層202を形
成することにより、平面密着性を改善して達成される。
この場合、塗工材料202のインク受理性の著しい改善
は、記録材料層のバインダ材及至はその構成々分材料に
対して、相溶性のある樹脂やプラススチックやワックス
材料を選択して達成される。これらの成層及至は含浸法
は、溶融塗工法によってもソルベントコーティング法に
よって良い。
塗工材料202の材質は、必要に応じて自由に選択でき
る。またその融点や軟化点も記録材料層のバインダ材の
それと同報度であっても、それ以上及至はそれ以下の何
れであっても良いが、記録物の耐熱性を考慮すると50℃
以上が好しい。
好しい塗工材料202は、記録材料層のバインダ材と同系
統の材料、特にワックス(ホットメルト材)の使用が推
選される。
特に、記録材料層のバインダ材と同じホットメルト材を
塗工材料202とする時は、融点や軟化点も同じで、相溶
性にも問題がなく、高転写濃度の良好な階調転写記録が
得られ、推奨される方法である。
例えば、第4図において、厚さ110μmの耐熱性のポリ
プロピレン合成紙を記録媒体用基体201とし、融点70℃
の脂環族飽和炭化水素樹脂から成るホットメルト材を塗
工材料202として用いいわゆる溶媒を用いたソルベント
コーティング法や溶媒を用いず加熱溶融して塗布するホ
ットメルトコーティング法で、基体201に薄く塗布,成
層し、記録媒体200を構成する。
一方、厚さ9μmのPETフィルムを基体110として、その
表面にバインダ材122として前述の融点70℃の脂環族飽
和炭化水素樹脂70重量%、色材121としてCI Pigment Bl
ue15,CI Pigment Red57,CI Pigment Yellow17有機顔料
が夫々30重量%から成り、貫通孔130を有するシアン
色,マゼンタ色,イエロー色のマイクロポーラスな記録
材料層120C,120M,120Yを、夫々厚さ3μmで面順次で成
層して転写体100を形成する。
リニヤサーマル記録ヘッド510の記録密度4ドット/mm,
(総数512ドット)、押圧力1Kg/cm2,印加電力0.7W/ドッ
トにおいて、シアン,マゼンタ,イエローの順に面順次
でビディオ静止画像をフルカラー転写記録すると、信号
500Aの最大パルス幅4ms,そのパルス幅変調が6bit主走査
画素数480ドット,主走査線記録速度16ms/線,副走査線
密度4線/mm,副走査線総数620線において、夫々の原色
々彩画像は9.92秒で転写記録でき、紙送り等の時間を含
めて1枚のカラービディオ画像が40秒で、高速,高記録
濃度,且つ良好な階調のフルカラー画像記録ができた。
なお、フルカラー記録においては、シアン,マゼンタ,
イエロー,更には黒を加えた3または4原色々彩の独立
した転写体と3または4個のリニヤサーマル記録ヘッド
を用い、原色々彩を独立に重ね転写記録することもでき
る。
発明の効果 以上述べたように、本発明は粘性低下した記録材料を貫
通孔を介して浸透転写させる熱浸透転写記録方式とも呼
称される可き熱転写階調記録法であって、従来の溶融転
写記録方式では不可能であったアナログ連続階調の転写
記録を可能とし、OA,HA,ニューメディア,ファクシミリ
分野等のモノクロ及至はフルカラープリンターとして、
その産業上の効果は極め、大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかゝる熱転写記録方法を実施した装置
の転写原理工程を模型的に示した図で、第1図(a)は
昇温記録制御による熱転写記録時の断面構造図、第1図
(b)はシート状の転写体の記録材料層の表面平面図、
第1図(c)は記録媒体と転写体とを剥離後のそれらの
断面構造図、第2図は本発明にかゝる熱転写記録方法の
他の実施例のシステム構成図、第3図は本発明にかゝる
熱転写記録方法の更に他の実施例のシステム構成図、第
4図は本発明にかゝる熱転写記録法の他の実施例のシス
テム構成図である。 100……転写体、110……基体、120,120C,120M,120Y……
記録材料層、121……色材、122……バインダ材、130…
…貫通孔、140……溶融記録材料、160,160C,160M,160Y
……転写記録、200……記録媒体、300……昇温記録信
号、400……押圧、500,500A,500B,500C,500D……電気信
号。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昇温制御によってその粘性が減少制御され
    記録媒体への転写性が付与される関係にある記録材料を
    有し、且つその層の厚み方向に貫通すると共に、その層
    の表面部に開孔する単数または複数個の貫通孔を記録画
    素夫々に対応して有する多孔質の記録材料層を、シート
    状基体の一方の面側に具えた転写体を用い、この転写体
    の記録材料層と記録媒体とを圧接した状態で、前記基体
    の他方の面側から前記基体を介して前記記録材料層を昇
    温記録制御し、この昇温記録エネルギー量に対応して、
    その粘性かつ減少制御された前記記録材料層の記録材料
    を、前記貫通孔を介して浸透せしめ、前記記録媒体へ付
    着、転写せしめると共に、その粘性が元の状態に復帰す
    る以前において前記転写体と前記記録媒体とを剥離する
    ことを特徴とする熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】記録材料層が、顔料または染料の何れかま
    たは両方を含む色材と、昇温制御によって溶融またはそ
    の粘性が減少制御される常温固形または常温液状の少く
    とも何れかのバインダ材とを含有することを特徴とする
    特許請求の範囲第(1)項記載の熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】記録材料層の昇温記録制御が、記録電気信
    号でその発熱量が変調される抵抗発熱体素子を有するサ
    ーマル記録ヘッドでなされることを特徴とする特許請求
    の範囲第(2)項記載の熱転写記録方法。
  4. 【請求項4】記録材料層の昇温記録制御が、記録電気信
    号で、その照射光量が変調されるレーザー光でなされる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(2)項記載の熱転
    写記録方法。
  5. 【請求項5】記録電気信号が、記録媒体への熱転写記録
    濃度に対応せしめてパルス幅変調され、記録媒体へ記録
    材料を階調転写記録することを特徴とする特許請求の範
    囲第(3)項若しくは第(4)項記載の熱転写記録方
    法。
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