JPH078597B2 - 熱転写記録方法、熱転写記録装置および記録媒体 - Google Patents

熱転写記録方法、熱転写記録装置および記録媒体

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JPH078597B2
JPH078597B2 JP2338160A JP33816090A JPH078597B2 JP H078597 B2 JPH078597 B2 JP H078597B2 JP 2338160 A JP2338160 A JP 2338160A JP 33816090 A JP33816090 A JP 33816090A JP H078597 B2 JPH078597 B2 JP H078597B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、サーマルヘッド等を利用して熱転写記録する
方法、記録装置および記録媒体の改良に関するものであ
る。
従来の技術 記録媒体と、この媒体に転写すべき記録材料の層を基体
の一方の面側に有する転写体とを用い、この記録材料層
と記録媒体とを圧接した状態で、加熱手段により記録材
料を選択的に昇温させて、その記録材料を記録媒体に選
択的に転写し、記録を得る記録方法は公知である。
この種の転写記録においては、上記記録材料の構成材料
の一部の融点を昇温温度よりも低く選び、その溶融によ
って、記録媒体に転写する。例えば、記録材料を色材と
低融点の結着剤等を含んで構成し、これを薄いコンデン
サ紙やポリエチレンテフタレートシート等の耐熱性基体
シート表面に塗布したいわゆるワックス型転写シートを
転写体とし、この転写シートの裏面に、電気的に発熱が
制御される抵抗発熱体素子を有するサーマルヘッドを圧
接し、この発熱体素子の発熱によって基体シートを通し
て選択的に結着剤を融解(溶融)せしめ、紙などの記録
媒体に記録材料を転写付着せしめ、文字、図形、画像等
を記録する熱溶融転写記録装置がある。
しかし、この記録装置では、基体背面側から記録材料を
昇温させるため、記録材料の融解は基体側の接触界面か
ら始まり、そして記録媒体側が融解して初めて、記録媒
体表面に融解記録材料が転写記録され得る状態となる。
従って、ある一定値以上の外部発熱エネルギーによって
閾値をもって不連続的に転写されるため、中間調を有し
ない二値濃度記録には適するが、加えられる発熱エネル
ギー量に対応した連続的な記録濃度での中間調を有する
記録が困難であると言う本質的な問題点を含んでいる。
また、特開昭59−201896号公報では、サーマルヘッドの
加熱量を可変にすることにより、階調記録ができる記録
方法が示されている。
この記録方法は、記録材料層を構成するバインダ材より
も色材の溶解度が高い熱溶融性物質を有する記録媒体を
使用する。記録は、記録媒体と記録材料を圧接して、サ
ーマルヘッドの加熱により熱溶融性物質を溶融させ、色
材を溶解、または分散させて記録媒体へ転写記録するも
のである。
しかし、この記録方法では、熱溶融性物質に溶解性の色
材が必要であり、化学的に不活性な顔料の使用ができ
ず、色材の選択範囲も少なくなる。また、色材は熱溶融
性物質に溶解するため、記録物の長期保存中に色材が記
録媒体の熱溶融性物質内で拡散し、画質が低下しやす
い。
本発明は、上記の熱転写記録方法における本質的な難点
を解決し、保存性の良好な連続階調画像の記録を可能と
すると記録方法、記録装置および記録媒体の提供を目的
とする。
課題を解決するための手段 本発明にかかる記録方法は、基体の一方の面側に色材と
バインダ材からなる常温固形の記録材料を有する転写体
と、バインダ材の溶融転写温度よりも融点が低く、且つ
液状状態でバインダ材の構成成分の内の少くとも一成分
を溶解すると共に、その溶解度が昇温と共に増加する特
性を有する溶媒材料を含んで記録媒体とを用い、この記
録媒体に記録材料を圧接すると共に、選択的に昇温書き
込み制御し、バインダ材を溶媒材料に溶解させ、記録媒
体へ選択的に記録材料を転写記録することを特徴とす
る。
記録材料の選択的な昇温書き込み制御(略して昇温記録
制御)は、基体側または記録媒体側からこれらを介し
て、赤外線やレーザ−ビームなど光線エネルギーやサー
マルヘッド等からの熱伝導など、外部入射エネルギーを
利用して行う。
本発明は、熱転写記録時に、記録媒体の溶媒材料を液状
にし、昇温記録制御された記録材料部と接触させ、液状
の溶媒材料により記録材料に含まれるバインダ材の少く
とも一成分を熱溶解させて、記録媒体へ転写記録する。
本発明は、記録材料の溶媒材料に対する熱溶解特性にお
いて、溶解度が温度と共に増加する言わゆる正の温度溶
解特性を利用することにより、バインダ材、つまり記録
材料の連続的な溶解量変化を得る。
また、バインダ材を溶解するため、溶媒材料に溶解する
色材を必ずしも用いる必要がなく、各種色材を使用する
ことができ、顔料の使用により保存性の良好な記録物を
得ることが容易にできる。
なお、溶媒材料は、入射エネルギーによる昇温書き込み
制御工程においては流動性ある液状状態が既に形成され
ていて、昇温した記録材料と接触すると共に記録材料を
構成する少くとも一成分を溶解するもので、常温では固
体状、すなわち固形である。
また、溶媒材料は単一材料で構成されても、複数材料で
構成されても良い。
更に、前記の昇温状態で流動性を示す限りにおいては、
完全液体であることが好ましいが、必ずしもこれに限定
されず、固体材料を含んだ混合材料であっても、ゾルや
ゲル状であっても良い。
また、記録材料は、文字や画像等をインク記録する通常
の用途では、着色材料を構成するが、他の特殊な記録に
は必要に応じて非着色材料も使用できる。
実施例 第1図は本発明にかかる記録方法及び記録装置の実施例
を示す部分断面構成図である。
10はシート状の基体、11は常温固形の記録材料、12は基
体10上に記録材料11からなる層を配置した転写体、20は
基紙、21は溶媒材料、22は基紙20上に溶媒材料21からな
る層を形成した記録媒体、30はサーマルヘッド、40は発
熱体41を内蔵した加熱制御ができる記録プラテン、50は
記録媒体22を記録プラテン40に圧接する補助ローラ、51
は記録媒体22から転写体12の剥離を開始する剥離開始ロ
ーラである。
記録過程を示すと、まず、補助ローラ50により、シート
状の記録媒体22は記録プラテン40の表面に圧接され、圧
接記録部60に到る迄の間に、記録プラテン40の発熱体41
により、基紙20側から加熱され、溶媒材料21が溶融、軟
化される。このとき、圧接記録部60でサーマルヘッド30
が発熱しない場合は、記録材料11による熱溶解のためか
ぶり転写を生じないよう、発熱体41からの加熱量が制御
される。この溶媒材料21は、液状では昇温と共に記録材
料11に含まれるバインダ材の溶解度が向上する材料で構
成される。
次に、サーマルヘッド30による選択的な昇温書き込み制
御により、圧接記録部60において、その昇温温度に対応
して記録材料11は液状の溶媒材料21に熱溶解し、この熱
溶解した記録材料11が記録媒体22に転写されて記録像70
を得る。このとき、サーマルヘッド30を画像信号に応じ
て発熱量を変化させることにより、連続階調記録ができ
る。
なお、溶媒材料21の固化を防止し、液状状態の溶媒材料
21に対する記録材料11の必要な熱溶解時定数を確保する
ために、その時定数に対応して、例えば図の如く剥離開
始ローラ51を設置して、サーマルヘッド30による圧接記
録部60から、転写体12と記録媒体22との剥離位置までの
走行時間を、適当に選ぶことができる。
記録媒体22から転写体12が剥離され、記録像70が形成さ
れた後、溶媒材料が冷却されて光沢のある記録像70とな
る。
なお、かぶり転写を防止するため、その加熱溶融温度
は、溶媒材料21の融点よりも若干高い程度に選ぶ。な
お、溶媒材料12が厚く、容易に熱溶融できない場合、記
録媒体22の基紙20が厚く溶媒材料21の溶融が不充分な場
合には、補助ローラー50の内部に発熱体を設け、記録プ
ラテン40に記録媒体を圧接すると共に、発熱してこれを
改善する。
記録材料11としては、色材とバインダ材からなり、染料
型,顔料型,染料・顔料混合型の何れも用いることがで
きる。バインダ材は、複数種の材料を含んでいても、ま
た、バインダ材そのものに表面活性剤,可塑剤,柔軟
剤,その他の補助剤を含んでいても良い。すなわち記録
材料11においてバインダ剤とは色材を除く材料と解釈さ
れる。
これらの4つのインク型式において、バインダ材の少く
とも一成分が液状状態の溶媒材料21に対して溶解し、昇
温につれて溶解度(相溶度を含む)が増加すれば良い。
記録材料11はバインダ材の少なくとも一成分が溶解され
ることにより、記録媒体22への転写性が付与され、溶解
したバインダ材と共に色材も転写し、記録媒体22への記
録材料11の転写・付着が可能となる。
色材は、一般に使用する塗料、印刷インクなどに用いら
れる染料、顔料を使用できる。
基体10としては、転写時のずれや機械的強度を考慮して
厚さが3.5〜15μm程度のプラスチックフィルム、セル
ローズ繊維紙やプラスチック繊維紙等のシート状の基体
10が使用される。これらの基体10に要求される条件は、
熱や輻射エネルギー等、入射エネルギーに対する伝導
性,透過性が良好なること、少くとも記録材料11の昇温
温度以上の高融点を有すること、溶媒材料21が液状状態
にある場合においてこれに著しく溶解されないか、好し
くは全く溶解されないこと、溶媒材料21により熱溶解さ
れた記録材料11が記録紙等の記録媒体22に容易に転写さ
れるよう、記録媒体22と比較していわゆるインク受理性
が低いこと等で、これらの条件を満足する限りにおいて
は、基体材料は自由に選択でき、非多孔質、多孔質を問
わない。基体10として、これらの条件を考慮して、例え
ば、コンデンサ紙やグラシン紙あるいはポリエルテル
(PET),ポリイミド,セロファン等のフィルムが使用
される。
記録材料11は、適当な溶剤を使用していわゆる液状イン
クを形成したり、バインダ材としてホットメルト材料を
用い、加熱溶融させたりした状態で基体に塗布され、シ
ート状の転写体13が形成される。
記録材料11を構成するバインダ材は、通常の塗料,オフ
セットインク,グラビアインクに使用されるバインダ材
が使用できる。
なお、記録材料11が塗布設置される基体10表面に他の合
成樹脂を塗布、若しくはラミネートして、記録材料11の
基体10表面への接着強度、或いは溶媒材料21に対する基
体10の耐熱溶解性を改善することができる。
また、基体10表面から記録材料11が自然剥離することを
防止するため、溶媒材料21に溶解せず、基体10表面との
接着性に優れた樹脂を混入したり、或いは記録材料11表
面に微細な凹凸(例えば1〜5μ程度)を付与し、溶解
接触面積を増大させたり、熱溶解特性を改善するため
に、溶媒材料21に対して熱溶解性のあるバインダ材の他
に、このバインダと相溶性のない第2のバインダを溶液
状態で混入したり、固体粉末を混入することができる。
転写体13に被着される記録材料11の量は厚み換算におい
て、乾燥状態で例えば1〜15μm程度に選ぶことが望ま
しい。この厚さが小さ過ぎると、記録媒体22に熱溶解転
写される着色剤の過少により記録濃度が取れず、また厚
過ぎると、入射エネルギーに対する温度上昇が非効率的
で、熱溶解量不充分のために記録材料11の転写記録が困
難になる場合がある。
記録材料11は、染料及びバインダ材が共に液状状態の溶
媒材料21に溶解される染料型記録材料を使用しても良
い。なお、耐候性や耐にじみ性が要求される場合には、
顔料型や染料・顔料混合型の記録材料構成が推奨され
る。
上記の構成は、熱溶解転写記録と入射エネルギーによる
昇温書き込み制御でバインダが溶融する熱溶融転写記録
とを併用する場合にも同様に適用できる。
記録材料11の構成において、色材たる染料・顔料とバイ
ンダ材の混合重量比は、好しくは色材:バインダ材が通
常1:50から1:1の範囲内に選ばれる。色材の過少は記録
反射濃度の過小を招き、また色材の過多は相対的なバイ
ンダ材不足から記録画像の艶不足と耐候性の劣化を招
く。
基紙20は、液状状態の溶媒材料21によって著しく溶解さ
れない限りは必ずしも材質を問わず、プラスチックフィ
ルムや通常の記録紙や印刷用紙などが用いられる。基紙
20が紙から構成される場合、普通紙、コート紙の何れも
適宜に選択できる。
溶媒材料21に必要とされる条件は、圧接記録部60におい
て流動性ある液体状態にあって、記録材料11を構成する
バインダ材の内の少なくとも一成分を溶解し、且つその
溶解度が温度上昇に対して増加する正の熱溶解特性を有
することである。
転写記録時に、溶媒材料21の沸騰または熱分解により熱
溶融を妨げぬよう、バインダ材の融点すなわち記録材料
11の熱溶融転写温度よりも、溶媒材料21の沸点または熱
分解点を高く選ぶ必要がある。
溶媒材料21の融点または軟化点は、入射エネルギーによ
り選択的に昇温書き込み制御された際の記録材料11の表
面最低温度を最高値とする範囲内で適宜選択できる。従
って、この条件を満足する限りでは原理的に常温(例え
ば0℃〜35℃程度)で固体である例えば固形パラフィ
ン,カルナバワックス,酸化ワックス,エステルワック
ス,石油樹脂等の固形ワックスや有機樹脂等のホットメ
ルト材料も使用できる。但し、記録材料11の熱溶融転写
も併用する場合には、溶媒材料21の融点または軟化点
は、記録材料11のバインダ材の融点すなわち熱溶融転写
温度よりも低く選ばれる。
更に、本実施例ではサーマルヘッド30を利用して接触法
により昇温制御記録するので、サーマルヘッド30の熱定
格をも考慮して、溶媒材料21の温度上限が定められる。
例えば、サーマルヘッド30にはラッチ回路やドライバ等
種々の半導体素子が実装されていて、その本体の上限定
格温度は例えば80℃程度にある。従って、溶媒材料21の
融点または軟化点は、少くともこの上限定格温度80℃以
下に選ばれる。しかし、発熱抵抗素子は通常、単一素子
当り最大で1Wの記録信号電力が印加され、瞬間的には抵
抗発熱素子は300℃以上に昇温する。この電力によって
記録ヘッド本体は、通常の熱拡散冷却寸法では約20℃の
温度上昇を生ずる。従って、連続動作中のサーマルヘッ
ド30の本体温度は非記録時で最大60℃程度に抑える必要
がある。溶媒材料21はこの温度で、既に液状でなければ
ならない。
そのため溶媒材料21の融点または軟化点は、常温(例え
ば最大で35℃)で固体であることを考慮すると、35℃〜
60℃の範囲内、好しくは45℃〜55℃が推奨できる範囲で
ある。勿論、これらの場合においても、熱溶融転写をも
併用する時は、溶媒材料21の融点または軟化点は、記録
材料の溶融転写温度(例えば60℃〜90℃程度)よりも低
く選ばれる。
このような温度範囲を含めて一般に溶媒材料21の温度
は、溶解転写濃度に直接的な影響を及ぼすので、その温
度制御は重要である。
本実施例では、溶媒材料21の温度制御を、記録媒体22の
裏側から、記録プラテン40の内部の発熱体41から加熱制
御しているが、そのほかに、或いはサーマルヘッド30本
体を温度制御したり、或いはその本体温度を利用して転
写体13を介してこれに接する溶媒材料21を温度制御した
り、これらの単数または複数を適当に組合せて行うこと
ができる。
これらの内、本実施例で示している記録プラテン40から
記録媒体22を介して溶媒材料21を温度制御する方法は、
装置構成上、最も容易で推奨できる方法である。
溶媒材料21の色彩は、転写記録画像の色彩変化を防止す
る意味から白色または透明であることが望ましい。溶媒
材料21の塗布量は、記録材料11の熱溶解度を考慮して適
宜決められる。
熱溶解転写記録された記録媒体22は、必要に応じて、溶
媒材料21を適当な温度で、再度、加熱できる。これは転
写された記録材料の定着性を向上したり、表面の光沢性
を上げることができ、推奨される方法である。
記録媒体22からの転写体12の剥離は、紙むけや記録材料
11むけを防止する観点から、溶媒材料21が液状状態また
は流動性を失なわない期間中に行われることが望まし
い。
溶媒材料21が記録媒体22上に配置しているので、記録材
料11と接触することが圧接記録部60付近に限定され、非
昇温部のかぶり転写を防止し易く、良好な記録画像を得
ることができる。
記録媒体22が、記録紙の如く多孔質を用いる時は、過度
に溶媒材料21が含浸されたり、或いは熱溶解した記録材
料11が記録紙の奥深く浸透し、転写記録濃度を低下せし
めたり、更には、溶媒材料21、熱溶解した記録材料11が
裏側に透過したりする。
この防止には、第2図に断面図を示す如く、記録媒体22
は、多孔質体である基紙20の背面に、PVAや澱粉等を塗
布、含浸せしめこれをスーパータレンダ処理等をしたり
或いは弗素樹脂等のオイルバリヤー(例えば3M社Fluora
d FC-721等)を塗布して溶媒材料21に不溶の溶媒透過防
止コーティング23を施こすことが好しい。特にオイルバ
リヤー処理は、記録媒体20の多孔性を消失しない程度の
僅かの量の塗布で済むため、熱容量の増加は無視できる
程度で、特に高濃度の熱溶解転写記録に適している。
本方式では、常温では実質的に乾式の簡便な熱溶解転写
記録装置が実現できる。塗布更には含浸される固形の溶
媒材料21の実質的な厚みは(すなわち量は)、記録材料
11との熱溶解度を考慮して決定されるが、通常、厚み換
算で、記録材料11の厚みと同様、またはそれ以上の量に
選ばれる。
本実施例で、バインダ材が例えば平均分子量が1200,軟
化点が100℃の脂肪族系炭化水素樹脂(例えば三井石油
化学社のハイレッツG-100X)にマゼンタ,シアン,イエ
ロー,黒の顔料を夫々14〜20重量%混入した記録材料11
と、常温で固形で例えば融点が44〜46℃の固形パラフィ
ンを溶媒材料21をパルプ紙に塗工した記録媒体22を用い
ると、固形パラフィンが液状化した50℃では2秒間の接
触時間では殆んど溶解せず、70℃以上で転写記録ができ
た。70℃以上では、温度に応じて記録材料11の転写量が
増大し、階調記録ができた。
なお、バインダ材は溶媒材料21よりも高融点例えば融点
が66〜70℃の固形パラフィンや、高軟化点のマイクロク
リスタリンワックス(例えば日本精蝋社のHi-Mic-+209
5(軟化点96℃)やエッソ石油社のEsmac+180(軟化点8
4℃)に替え、溶媒材料21たる固形パラフィンが液化し
た状態で熱溶解転写記録が行えた。
以上、サーマルヘッドを利用した場合を例に取り説明し
たが、以上の実施例は、レーザ光線や発光ダイオードア
レイを用いた光線による昇温記録制御についても同様に
適用でき、また実施例及び本明細書の記載は適宜、組合
せて実施できるものとする。
発明の効果 以上述べたように、本発明は、色材とバインダ材から構
成される記録材料を有する転写体と、液状状態でバイン
ダ材を溶解する常温固形の溶媒材料を含んだ記録媒体を
用い、溶媒材料を液状化した状態で記録材料を圧接、昇
温させて熱溶解転写させる記録方法及び記録装置であっ
て、従来の熱転写記録法では不可能であった保存性の良
好な連続階調転写記録を実現し、その産業上の効果は極
めて大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる記録方法及び記録装置の実施例
を示す断面構造図、第2図は本発明にかかる記録方法及
び記録装置に用いられる記録媒体の他の実施例の断面図
である。 10……基体、11……記録材料、 12……転写体、20……基紙、 21……溶媒材料、22……記録媒体、 23……溶媒透過防止コーティング 30……サーマルヘッド、40……記録プラテン、 41……発熱体、50……補助ローラ、 51……剥離開始ローラ、 60……圧接記録部、 70……記録像。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の一方の面側に色材とバインダ材から
    なる常温固形の記録材料を有する転写体と、前記バイン
    ダ材の溶融転写温度よりも融点が低く、且つ液状状態で
    前記バインダ材の構成成分の内の少くとも一成分を溶解
    すると共に、その溶解度が昇温と共に増加する特性を有
    する溶媒材料を含んで記録媒体とを用い、この記録媒体
    に前記記録材料を圧接すると共に、選択的に昇温書き込
    み制御し、前記溶媒材料に前記バインダ材を溶解させ、
    前記記録媒体へ選択的に前記記録材料を転写記録するこ
    とを特徴とする熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】溶媒材料が液状状態を保持した状態で、転
    写体と記録媒体とを剥離することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の記録方法。
  3. 【請求項3】基体の一方の面側に色材とバインダ材から
    なる常温固形の記録材料層を有する転写体と、前記バイ
    ンダ材の溶融転写温度よりも融点が低く、且つ液状状態
    で前記バインダ材の構成成分の内の少くとも一成分を溶
    解すると共に、その溶解度が昇温と共に増加する特性を
    有する溶媒材料を含んだ記録媒体と、この記録媒体に前
    記転写体を圧接する手段と、この圧接時に前記記録材料
    に選択的な昇温記録制御を行う手段とを有し、前記昇温
    記録時に前記溶媒材料により前記バインダ材を溶解し、
    前記記録媒体へ記録材料を転写することを特徴とする記
    録装置。
  4. 【請求項4】溶媒材料が液状状態を保持した状態で転写
    体と記録媒体とを剥離する手段を付与したことを特徴と
    する特許請求の範囲第3項記載の記録装置。
  5. 【請求項5】溶媒材料を加熱溶融せしめて液状状態を形
    成すると共に、所定の温度に設定する手段を付与したこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の記録装置。
  6. 【請求項6】シート状記録媒体の一方の面側に、常温固
    形にして且つ昇温液状状態においてバインダ材の構成成
    分の内の少くとも一成分を溶解すると共に、その溶解度
    が昇温と共に増加する関係にあるホットメルト材料から
    成る常温固形の溶媒材料を配置したことを特徴とする記
    録媒体。
  7. 【請求項7】シート状記録媒体は多孔質であって、一方
    の面側には溶媒材料が設置、含浸され、他方の面側には
    前記昇温液状状態における溶媒材料の透過を防止する透
    過防止剤を塗布、含浸せしめたことを特徴とする記録媒
    体。
JP2338160A 1990-11-30 1990-11-30 熱転写記録方法、熱転写記録装置および記録媒体 Expired - Lifetime JPH078597B2 (ja)

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