JPH0660537A - ビデオディスクプレーヤ - Google Patents

ビデオディスクプレーヤ

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Publication number
JPH0660537A
JPH0660537A JP23524392A JP23524392A JPH0660537A JP H0660537 A JPH0660537 A JP H0660537A JP 23524392 A JP23524392 A JP 23524392A JP 23524392 A JP23524392 A JP 23524392A JP H0660537 A JPH0660537 A JP H0660537A
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JP
Japan
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drive current
deceleration
circuit
video disc
acceleration
Prior art date
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JP23524392A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Yamashita
紀之 山下
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビデオディスクプレーヤにおいて、再生信号
のフレーム位相が基準位相になるまでの時間を短縮す
る。 【構成】 ビデオディスクを回転駆動するスピンドルモ
ータ21に、加速用ドライブ電流と、減速用ドライブ電
流とを順に供給するドライブ回路34を設ける。スピン
ドルモータ21に流れるドライブ電流I21の大きさを検
出する電流検出回路54を設ける。この電流検出回路5
4の検出出力にしたがって、スピンドルモータ21の定
常時のドライブ電流の値と、加速用ドライブ電流の値と
を演算して減速用ドライブ電流の値を設定する演算回路
532を設ける。加速用ドライブ電流によりビデオディ
スクに生じる加速トルクと、減速用ドライブ電流により
ビデオディスクに生じる減速トルクとを等しくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はビデオディスクプレー
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
[ビデオディスクプレーヤの一例の説明]現行の標準テ
レビジョン方式には、NTSC方式、PAL方式、SE
CAM方式などがあるが、NTSC方式の場合、その規
格は、 水平周波数fHN =4.5 MHz/286 =約15.734kHz 垂直周波数fVN =2fHN/525 =約59.94Hz フレーム周波数fFN=fVN/2 縦横比 =3:4 である。
【0003】そして、このNTSC方式よりも高品位の
テレビジョン方式として、ハイビジョン方式が開発され
ているが、その規格は、 垂直周波数fVM =60Hz フレーム周波数fFM=fVM/2 水平周波数fHM =1125×fFM =33.75 kHz 縦横比 =9:16 である。
【0004】したがって、ハイビジョン方式によるビデ
オ信号は、NTSC方式によるビデオ信号に比べ、情報
量が約5倍となり、ハイビジョン方式によるビデオ信号
を、放送衛星、ビデオディスクなどにより、そのまま伝
送することはできない。
【0005】そこで、ハイビジョン方式によるビデオ信
号は、いわゆるMUSE方式(多重サブナイキスト・サ
ンプリング方式)により、ベースバンド幅が8MHz程度
となるように、データ圧縮してから伝送している。この
MUSE方式は、基本的には、ドットインタレース伝送
であり、サンプリングパターンは、フレーム間、フィー
ルド間、ライン間オフセットで、4フィールド周期で繰
り返されている。
【0006】また、このMUSE方式においては、ビデ
オ信号(輝度信号及び色信号)と、準瞬時圧伸DPCM
方式でエンコードされた音声データと、独立の付加情報
信号とが、時間軸上で多重化されている。ただし、MU
SE方式によりデータ圧縮されたハイビジョン方式のビ
デオ信号においても、水平周波数及びフレーム周波数
(及び垂直周波数)は、もとのハイビジョン方式のビデ
オ信号の水平周波数fHM及びフレーム周波数fFM(及び
垂直周波数fVM)と等しい。
【0007】なお、以下の説明においては、簡単のた
め、MUSE方式によりデータ圧縮されたハイビジョン
方式のビデオ信号を、「MUSE方式のビデオ信号」と
呼ぶ。また、NTSC方式のビデオ信号の記録されたビ
デオディスクを「NTSC方式のビデオディスク」、M
USE方式のビデオ信号の記録されたビデオディスクを
「MUSE方式のビデオディスク」と呼ぶ。
【0008】そして、MUSE方式のビデオディスクを
再生するビデオディスクプレーヤ、特にそのディスクの
回転駆動系の一例を、図4及び図5を使用して説明する
と、以下のとおりである。ただし、図のビデオディスク
プレーヤは、NTSC方式のビデオディスクも再生でき
るコンパチブルプレーヤである。また、図4の右側に図
5の左側が続く。
【0009】すなわち、これらの図において、VDは光
学式のビデオディスクを示し、このディスクVDには、
NTSC方式のビデオ信号SNTあるいはMUSE方式の
ビデオ信号SMSが記録されている。
【0010】この場合、ディスクVDがNTSC方式の
ビデオディスクのときには、ビデオ信号SNTがFM信号
に変換されるとともに、そのFMビデオ信号と、FMオ
ーディオ信号と、デジタルオーディオ信号とが周波数多
重化され、その周波数多重化信号SN が記録されてい
る。
【0011】また、ディスクVDがMUSE方式のビデ
オディスクのときには、ビデオ信号SMSがFM信号に変
換されるとともに、そのFM信号と、パイロット信号S
P とが周波数多重化され、その周波数多重化信号SM が
記録されている。なお、パイロット信号SP の周波数f
P は、 fP =135 fHM/2 =約2.28MHz ・・・・・ (1) である。
【0012】さらに、11は光学ヘッドを示し、このヘ
ッド11によりディスクVDからビデオ信号が再生され
る。そして、その再生信号がMUSE方式のビデオ信号
SMのときには、その再生信号SM が復調回路12に供
給されてもとのベースバンドのビデオ信号SMSが復調さ
れ、この復調されたビデオ信号SMSが、TBC13を通
じて通じてMUSE出力端子14に取り出される。な
お、このビデオ信号SMSが再生されているときには、ヘ
ッド11から、パイロット信号SP も同時に出力されて
いる。また、端子14には、ビデオ信号SMSをもとのハ
イビジョン方式のビデオ信号にデコードするデコーダ1
が接続される。
【0013】また、光学ヘッド11の再生信号がNTC
S方式のビデオ信号SN のときには、その再生信号SN
が復調回路16に供給されてFM信号からもとのベース
バンドのビデオ信号SNTが復調され、この復調されたビ
デオ信号SNTが、TBC17を通じてNTSC出力端子
18に取り出される。なお、このとき、ヘッド11から
は、FMオーディオ信号及びデジタルオーディオ信号も
同時に出力されるが、これらのオーディオ信号はオーデ
ィオ再生回路19に供給されてもとのオーディオ信号が
取り出される。
【0014】さらに、21はスピンドルモータを示し、
定常時には、このモータ21によりディスクVDは所定
の速度で回転させられるとともに、モータ21に例えば
直結して周波数発電機22が設けられ、ディスクVDの
1回転につき24サイクルの交番信号S22が取り出され
る。
【0015】また、光学ヘッド11は、スレッド送り機
構23により支持されてディスクVDの半径方向におけ
る位置が制御されるとともに、送り機構23に設けられ
たポテンショメータ(図示せず)からヘッド11の半径
方向における位置に比例した値の直流電圧V23が取り出
される。
【0016】さらに、31はFGサーボ回路を示し、こ
れは、ディスクVDの再生時、ディスクVDの回転速度
を規定値(正常値)の例えば±20%の範囲に追い込むた
めのものである。また、サーボ回路31からは、スイッ
チ回路32の制御信号S31も取り出される。このため、
このサーボ回路31は、例えば図6に示すように構成さ
れる。
【0017】すなわち、周波数発電機22の出力信号S
22が周波数弁別回路(周波数/電圧変換回路)311に
供給されて信号S22の周波数に比例した値の直流電圧V
22とされ、この電圧V22が電圧比較回路312〜314
に供給される。また、ディスクVDがCLVディスクの
場合、スレッド送り機構23からのヘッド11の位置電
圧V23が分圧回路315に供給されて基準電圧VR+、V
R 、VR-(VR+>VR>VR-)が形成され、これら電圧
が比較回路312〜314にそれぞれ供給される。
【0018】この場合、電圧VR の値は、ディスクVD
の回転速度が規定値のときの電圧V22の値に対応し、電
圧VR+の値は、ディスクVDの回転速度が規定値よりも
+20%だけ速いときの電圧V22の値に対応し、電圧VR-
の値は、ディスクVDの回転速度が規定値よりも−20%
だけ遅いときの電圧V22の値に対応する。
【0019】そして、比較回路313の比較出力がエラ
ー電圧V31として出力される。
【0020】また、比較回路313の比較出力が、Tフ
リップフロップ回路318のT入力に供給されるととも
に、比較回路312、314の比較出力が、ノア回路3
17を通じてフリップフロップ回路318のリセット入
力!Rに供給される(!Rは否定を示す。以下同様)。
【0021】そして、フリップフロップ回路318のQ
出力が、スイッチ回路32にその制御信号S31として供
給され、スイッチ回路32は、ディスクVDの回転速度
が規定値の±20%の範囲に収まっていないときには、図
の状態に接続され、±20%の範囲に収まっているときに
は、図とは逆の状態に接続される。
【0022】また、図示はしないが、ディスクVDがC
AVディスクの場合には、位置電圧V23に代わって基準
の回転速度に対応する一定の基準電圧が分圧回路315
に供給されて電圧V31及び信号S31が出力される。さら
に、ディスクVDがMUSE方式のディスクのときと、
NTSC方式のディスクのときとで、例えば周波数弁別
回路311の周波数弁別特性が最適特性に変更される。
【0023】また、40はPLL、47、48はバンド
パスフィルタを示す。これらは、ディスクVDがMUS
E方式のディスクのとき、有効となるものであるが、ヘ
ッド11からの再生信号SM が、バンドパスフィルタ4
7、48に順次供給される。そして、この場合、これら
フィルタ47、48の通過帯域は、例えば、フィルタ4
7がfP ±500 kHz(=fP ±20%)、フィルタ48が
fP ±20kHzとされる。
【0024】したがって、ディスクVDが正規の回転速
度の±20%の範囲内で回転しているときには、フィルタ
47からパイロット信号SP を得ることができ、ディス
クVDが正規の回転速度(あるいはこれに十分近い回転
速度)で回転しているときには、フィルタ48からもパ
イロット信号SP を得ることができる。
【0025】そして、PLL40により、フィルタ48
からのパイロット信号SP に同期した交番信号が形成さ
れる。すなわち、VCO43から周波数が、パイロット
信号SP の周波数fP の例えば12倍の発振信号S43が取
り出され、この信号S43が、分周回路44に供給されて
1/12の周波数、すなわち、周波数fP に分周され、こ
の分周信号S44が、位相比較回路41に供給されるとと
もに、フィルタ48からのパイロット信号SP が比較回
路41に供給される。そして、比較回路41の比較出力
が、ループフィルタ用のローパスフィルタ42を通じて
VCO43にその制御電圧として供給される。
【0026】したがって、フィルタ48からPLL40
にパイロット信号SP が供給されると、VCO43から
は、パイロット信号SP の12倍の周波数で、かつ、同期
した位相の発振信号S43が取り出され、分周回路44か
らは、パイロット信号SP に等しい周波数で、かつ、同
期した位相の交番信号S44が取り出される。
【0027】また、このとき、比較回路41の比較出力
の一部が、ロック検出回路45に供給され、PLL40
がパイロット信号SP にロックしているかどうかを示す
検出信号S45が取り出される。
【0028】さらに、51はマイクロコンピュータによ
り構成されたシステムコントローラ、56は同期分離回
路、57は基準となる各種のタイミングの信号を形成す
る基準信号形成回路を示す。また、63はパイロット信
号SP の周波数を1/135 に分周する分周回路、65は
位相比較回路、66はループフィルタ用のローパスフィ
ルタを示す。そして、これらの回路は、スピンドルモー
タ21の回転速度が規定値の±20%以内になったとき、
モータ21に対してサーボ回路31よりも高精度のサー
ボ制御を実現するためのものである。
【0029】すなわち、詳細は後述するが、ディスクV
DがMUSE方式で、スピンドルモータ21の回転速度
が規定値の±20%以内のときには、分周回路63、比較
回路65及びパイロット信号SP 、分周信号S44によ
り、サーボ制御が実行される。また、ディスクVDがN
TSC方式で、スピンドルモータ21の回転速度が規定
値の±20%以内のときには、比較回路65及び水平同期
信号により、サーボ制御が実行される。
【0030】さらに、68はロック検出回路を示し、こ
の検出回路68は、位相比較回路65を含むサーボルー
プのサーボがロックしたとき、これを検出するものであ
る。また、シスコン51によりスイッチ回路64、66
が制御され、スイッチ回路64、66は、ディスクVD
がMUSE方式のディスクのときには図の状態、NTS
C方式のディスクのときには図とは逆の状態に接続され
る。
【0031】そして、プレーヤにMUSE方式のディス
クVDをセットすると、 FGサーボ(サーボ回路31によるサーボ制御) パイロットサーボ(パイロット信号SP を使用した
サーボ制御) が順に実行されてディスクVDは規定の回転速度とさ
れ、目的とするMUSE方式のビデオ信号SMSが再生さ
れる。
【0032】また、プレーヤにNTSC方式のディスク
VDをセットすると、 FGサーボ Hサーボ(水平同期信号を使用したサーボ制御) が順に実行されてディスクVDは規定の回転速度とさ
れ、目的とするNTSC方式のビデオ信号SNTが再生さ
れる。そして、これら〜のサーボ制御は、以下のよ
うに実行される。
【0033】 FGサーボ プレーヤに例えばMUSE方式のディスクVDをセット
すると、シスコン51により各種の検出が行われるとと
もに、フォーカスサーボ回路及びトラッキングサーボ回
路(どちらも図示せず)が動作状態とされる。また、シ
スコン51からの回転許可信号SPDLが“H”とされると
ともに、この信号SPDLがドライブ回路34に供給されて
ドライブ回路34から所定のドライブ電圧がスピンドル
モータ21に供給される。こうして、ディスクVDは回
転を始める。
【0034】そして、ディスクVDが回転を始めたとき
には、その回転速度は、まだ、規定値の±20%の範囲内
になく、スイッチ回路32は図の状態に接続されている
ので、サーボ回路31から出力されるエラー電圧V31
が、スイッチ回路32及び加算回路33のラインを通じ
てドライブ回路34に供給される。
【0035】したがって、FGサーボ回路31によりデ
ィスクVDの回転速度は次第に上昇するとともに、規定
値へと近づいていく。
【0036】 パイロットサーボ このパイロットサーボは、ディスクVDがMUSE方式
のディスクの場合に実行されるが、最初はパイロット信
号SP を使用して、その後、分周信号S44を使用して実
行される。
【0037】すなわち、ディスクVDの回転速度が規定
値の±20%の範囲に収まったとき、FGサーボ回路31
からの制御信号S31によりスイッチ回路32は図とは逆
の状態に切り換えられる。したがって、まず、サーボ回
路31によるFGサーボがオフとなる。
【0038】また、この状態では、PLL40がまだロ
ックしていないので、ロック検出信号S45は“L”であ
り、この信号S45がアンド回路62を通じてスイッチ回
路61にその制御信号として供給され、スイッチ回路6
1は図とは逆の状態に接続される。
【0039】そして、このとき、ディスクVDの回転速
度は規定値の±20%の範囲に収まっているので、フィル
タ47からパイロット信号SP が出力されるが、このフ
ィルタ47からのパイロット信号SP が、スイッチ回路
61を通じて分周回路63に供給されて1/135 の周波
数の信号S63に分周される。なお、このとき、ディスク
VDの回転速度が規定値であれば、パイロット信号SP
の周波数fP は(1) 式で示す値となっているので、分周
信号S63の周波数f63は、 f63=fP /135 =fHM/2 =16.875kHz ・・・・・ (2) である。
【0040】さらに、ディスクVDがMUSE方式のデ
ィスクであり、スイッチ回路64、66は図の状態に接
続されているので、分周信号S63がスイッチ回路64を
通じて位相比較回路65に供給される。また、形成回路
57において、周波数がfHM/2で、基準位相の信号RE
FH2Mが形成され、この信号REFH2Mがスイッチ回路66を
通じて比較回路65に基準信号として供給される。
【0041】こうして、比較回路65において、パイロ
ット信号SP から分周された分周信号S63と、基準信号
REFH2Mとが位相比較され、その比較出力電圧V65が、ロ
ーパスフィルタ67→図とは逆の状態に接続されている
スイッチ回路32→加算回路33のラインを通じてドラ
イブ回路34に供給される。
【0042】したがって、今の場合、サーボ回路31に
よるFGサーボがオフになると同時に、パイロット信号
SP を使用したサーボ、すなわち、パイロットサーボが
かかることになるので、このパイロットサーボにより、
ディスクVDの回転速度は規定値へとさらに近づいてい
き、やがて規定値に達する。
【0043】そして、ディスクVDの回転速度が規定値
に達すると、このとき、パイロットサーボはロックする
が、これがスピンドルロック検出回路68により検出さ
れ、その検出出力S68=“H”となる。さらに、このと
き、フィルタ48からパイロット信号SP が得られると
ともに、このパイロット信号SP にPLL40はロック
するので、S45=“H”となる。
【0044】そして、S68=“H”、S45=“H”にな
ると、アンド回路62の出力が“H”となるので、スイ
ッチ回路61は図とは逆の状態に接続され、PLL40
からの分周信号S44が、スイッチ回路61を通じて以降
の回路に供給される。
【0045】したがって、以後、パイロット信号SP に
同期した分周信号S44により、パイロットサーボが続行
され、ディスクVDの回転速度は規定値にサーボ制御さ
れる。
【0046】また、このとき、PLL40からの信号S
43がTBC13に書き込み用のクロックとして供給され
るとともに、形成回路57において、信号S43と等しい
周波数で、基準となる位相のクロックが形成され、この
クロックがTBC13にその読み出し用のクロックとし
て供給される。こうして、TBC13において、再生さ
れたMUSE方式のビデオ信号SMSの時間軸補正が行わ
れる。
【0047】 Hサーボ このHサーボは、ディスクVDがNTSC方式のディス
クの場合に、のFGサーボに続いて実行される。
【0048】すなわち、ディスクVDの回転速度が規定
値の±20%の範囲に収まったとき、FGサーボ回路31
からの制御信号S31によりスイッチ回路32は図とは逆
の状態に切り換えられる。したがって、まず、サーボ回
路31によるFGサーボがオフとなる。
【0049】また、ディスクVDがNTSC方式のディ
スクであり、スイッチ回路64、66は図とは逆の状態
に接続されている。
【0050】そして、復調回路16からのビデオ信号S
NTが、同期分離回路56に供給されて水平同期信号PBHN
が取り出され、この同期信号PBHNが、スイッチ回路64
を通じて位相比較回路65に供給されるとともに、形成
回路57において水平周波数fHNで、基準位相の信号RE
FHN が形成され、この信号REFHN がスイッチ回路66を
通じて比較回路65に供給される。
【0051】こうして、比較回路65において、ビデオ
信号SNTから分離された水平同期信号PBHNと、基準信号
REFHN とが位相比較され、その比較出力電圧V65が、ロ
ーパスフィルタ67を通じて以降の回路に供給される。
【0052】したがって、今の場合、サーボ回路31に
よるFGサーボがオフになると同時に、水平同期信号PB
HNを使用したサーボ、すなわち、Hサーボがかかること
になるので、このHサーボにより、ディスクVDの回転
速度は規定値へとさらに近づいていき、やがて規定値に
達する。
【0053】そして、以後、このHサーボによりディス
クVDの回転速度は規定値にサーボ制御される。
【0054】また、このとき、同期分離回路56からの
水平同期信号PBHNがPLL58に供給されて信号PBHNに
同期した所定の周波数の信号が形成され、この信号がT
BC17に書き込み用のクロックとして供給されるとと
もに、形成回路57において、所定の周波数の基準とな
る位相のクロックが形成され、このクロックがTBC1
7にその読み出し用のクロックとして供給される。こう
して、TBC17において、再生されたNTSC方式の
ビデオ信号SNTの時間軸補正が行われる。
【0055】◎ まとめ 上述のプレーヤによれば、MUSE方式のビデオディス
クVDと、NTSC方式のビデオディスクVDとに対し
てコンパチブルであり、どちらの方式のビデオディスク
VDでも再生することができる。
【0056】しかも、この場合、MUSE方式のディス
クVDに対するパイロットサーボを行うとき、位相比較
回路65に供給される分周信号S63の周波数f63は、
(2) 式にも示すように、16.875kHzである。また、NT
SC方式のディスクVDに対するHサーボを行うとき、
位相比較回路65に供給される水平同期信号PBHNの周波
数fHNは約15.734kHzである。
【0057】したがって、パイロットサーボ時の分周信
号S63の周波数f63と、Hサーボ時の再水平同期信号PB
HNの周波数fHNとはほぼ等しいので、上述のように、ロ
ーパスフィルタ67をパイロットサーボとHサーボとに
兼用することができるとともに、その特性を切り換える
必要もない。したがって、パイロットサーボ及びHサー
ボのサーボループの構成、特にループフィルタであるロ
ーパスフィルタ67を簡略化することができる。
【0058】さらに、MUSE方式のディスクVDの再
生時、パイロット信号SP はドロップアウトなどの影響
を受けやすく、波形が欠けたり、抜けたりすることがあ
るので、フィルタ47からのパイロット信号SP を常に
分周回路63に供給してパイロットサーボを行っている
と、パイロット信号SP のドロップアウトにより、分周
回路63の分周動作が乱れ、分周信号S63には、パイロ
ット信号SP の1サイクルにつき約4.4 μ秒(=1/f
P )の位相誤差を生じるとともに、以後、その位相誤差
が累積されていく。
【0059】しかし、上述のパイロットサーボにおいて
は、パイロットサーボがロックすると、PLL40から
の、パイロット信号SP に同期した分周信号S44に切り
換えてパイロットサーボを続行しているので、パイロッ
ト信号SP にドロップアウトなどがあっても、分周信号
S63に位相誤差を生じることがなく、パイロットサーボ
に悪影響を与えることがない。
【0060】しかも、このとき使用するPLL40は、
本来はTBC13の書き込みクロックを形成するための
ものであり、したがって、コストアップにならない。す
なわち、コストアップを招くことなく、ドロップアウト
に強いパイロットサーボを実現することができる。
【0061】[上述したプレーヤの問題点]上述したプ
レーヤにおいて、MUSE方式のディスクVDの再生
時、通常の再生モードが続けられているかぎり、MUS
Eデコーダ1から見て再生されたビデオ信号SMSのフレ
ーム位相は一定であり、変化することはない。
【0062】しかし、例えば、再生モードから停止モー
ドとし、その後、再び再生モードにしたとき、上述のよ
うに、まず、FGサーボが行われ、次にパイロットサー
ボが行われるが、このパイロットサーボになったとき、
MUSEデコーダ1から見て再生されたビデオ信号SMS
のフレーム位相は、前回、再生を行っていたときのフレ
ーム位相から変化してしまう。
【0063】そして、このように再生されたビデオ信号
SMSのフレーム位相が変化しても、TBC13の補正レ
ンジが±1フレーム期間以上であれば、TBC13にお
いて、そのフレーム位相を、以前のフレーム位相に補正
することができ、MUSEデコーダ1には、常に一定の
フレーム位相のビデオ信号SMSを供給することができ
る。
【0064】ところが、実際には、コストなどの都合に
より、TBC13(及び17)の補正レンジは、例えば
74μ秒p-p (=2.5 Hp-p 。1Hは1水平期間)と小さ
いので、再生されたビデオ信号SMSのフレーム位相の変
化が大きいと、TBC13において、そのフレーム位相
の変化を完全に補正することができない。
【0065】したがって、TBC13に供給されるビデ
オ信号SMSのフレーム位相を、TBC13の補正レンジ
に対応して、数μ秒以内に抑えておく必要がある。
【0066】[上述の問題点を解決したプレーヤ]ここ
で、ディスクVDの回転位相の制御に要する時間につい
て、考察すると、以下のようになる。
【0067】今、ディスクVDがCAVディスクである
とする。また、ディスクVDの回転時の風切りの影響は
無視できるものとする。
【0068】そして、ある加速度で、ディスクVD及び
モータ21を加速したとき、TA 秒後に、再生されたビ
デオ信号SMSのフレーム同期信号PBFMのフレーム周波数
が、正規の値fFMに達したとする。すると、 F(t) :フレーム周波数fFMの瞬時値 とすれば、 F(t) =fFM/TA ・t ・・・・・ (11) となる。
【0069】また、θ[rad ]:ディスクVDの回転位
相とすれば、 θ=2π×(F(t) をtについて積分した値) ・・・・・ (12) となるので、この(12)式に(11)式を代入して積分する
と、 θ=πfFM/TA ・t**2 ・・・・・ (13) (x**yは、xのy乗を示す。以下同様) となる。
【0070】そして、この(13)式を変形して、 t=(TA θ/(πfFM))**0.5 ・・・・・ (14) となるが、この(14)式は、上記の加速度で、ディスクV
Dの回転位相をθ[rad]だけ変化させるのに必要な時
間が、t秒であることを示している。
【0071】一方、形成回路57において、基準位相の
フレーム信号REFFM を形成した場合、すなわち、プレー
ヤの動作モードにかかわらずフレーム位相が常に一定の
フレーム信号REFFM を形成した場合、そのフレーム信号
REFFM に対する、ディスクVDから再生されるビデオ信
号SMSのフレーム同期信号PBFMの位相のずれは、最大で
±π[rad ]である。
【0072】そして、ディスクVDがCAVディスクの
場合、ビデオ信号SMSの1フレームがディスクVDの1
回転に記録され、フレーム同期信号PBFMは、ディスクV
Dの1回転ごとに1個再生される。したがって、再生さ
れたフレーム同期信号PBFMを、基準位相のフレーム信号
REFFM に合わせるとすれば、ディスクVDの回転位相θ
を、最大でπ[rad ]ずらす必要がある。
【0073】そして、ディスクVDの回転位相θをπ
[rad ]ずらすためには、図7Aに示すようなドライブ
電流I21をスピンドルモータ21に供給し、図7Bに示
すように、ディスクVDの回転を、t=0〜π/2[ra
d ]の期間には加速し、t=π/2〜π[rad ]の期間
には同じ大きさの加速度で減速することになる。すなわ
ち、そのようにすれば、図7Cに示すように、ディスク
VDの回転速度を変えずに、回転位相をπ[rad ]だけ
変えることができ、再生されたビデオ信号SMSのフレー
ム位相もπ[rad ]だけ変更することができる。
【0074】例えば、 TA =6秒、θ=π/2、fFM=30Hz とすると、(14)式から t=(6・(π/2)/(π・30))**0.5 =約0.32秒 となり、図7に示すように、t=0.32秒だけ加速し、そ
の後、t=0.32秒だけ減速をすれば、回転位相θをπ
[rad ]だけ変更することができ、再生されたビデオ信
号SMSのフレーム位相もπ[rad ]だけ変更することが
できる。
【0075】これに対して、ディスクVDがCLVディ
スクの場合、その内周では、CAVディスクの場合より
も、多くの時間がかかる。
【0076】すなわち、CLVディスクVDの内周で
は、1フレームが1回転ではなく1.33〜1.47回転となる
ので、再生されるフレーム同期信号PBFMの位相をπ[ra
d ]変化させるときには、ディスクVDの回転位相θを
1.33π〜1.47π[rad ]、すなわち、約1.5 π[rad ]
変化させる必要がある。
【0077】また、CLVディスクの内周を再生してい
るときには、ディスクVDの回転数が2700rpm もあり、
風損のため、スピンドルモータ21の定常時のドライブ
電流I21が例えば0.8 Aにも達する。このため、強制加
速時、モータ21のドライブ電流I21を2Aにして加速
をしても、加速トルクは1.2 A分(=2−0.8 )にしか
ならず、ディスクVDの回転位相θを変化させる速さ
が、上述のほぼ2/3に遅くなってしまう。
【0078】この2つの理由により、CLVディスクの
内周では、CAVディスクに比べて、約1.8 倍(=(1.
5**0.5)×(3/2))の時間がかかる。
【0079】こうして、以上のような強制的な加速及び
減速を行えば、ビデオ信号SMSのフレーム位相を、目標
とする位相、すなわち、基準のフレーム信号REFFM の位
相に合わせることができる。しかも、この位相制御は、
オープンループなので、短時間のうちにフレーム位相を
合わせることができる。
【0080】図4及び図5のプレーヤにおいては、上述
したように、ディスクVDの回転をオープンループによ
り強制的に加減速してビデオ信号SMSのフレーム位相
を、基準のフレーム信号REFFM の位相に合わせるように
されている。
【0081】すなわち、図4及び図5において、52は
フレーム位相制御回路、53はトルク制御回路を示す。
【0082】そして、MUSE方式のディスクVDの再
生時、復調回路12からのビデオ信号SMSが、同期分離
回路55に供給されてフレーム同期信号PBFMが取り出さ
れ、この信号PBFMが位相制御回路52に供給される。ま
た、信号形成回路57において、フレーム周波数fFM
で、基準位相のフレーム信号REFFM が形成され、この信
号REFFM が位相制御回路52に基準信号として供給され
る。
【0083】そして、位相制御回路52により、ディス
クVDの回転に対して、例えば図8に示すようなアルゴ
リズムの強制加減速処理が実行される。すなわち、ま
ず、ステップ101において、検出回路68の検出信号
S68をチェックすることによりパイロットサーボがロッ
クしているかどうかがチェックされ、ロックするまで、
すなわち、S68=“H”になるまで待機される。
【0084】そして、パイロットサーボがロックしてS
68=“H”になると、ステップ102において、例えば
図9A、Bに示すように、再生フレーム同期信号PBFM
と、基準位相のフレーム信号REFFM との位相差θが計測
され、次にステップ103において、|θ|≦360 μ秒
(=12水平期間)であるかどうかがチェックされ、|θ
|>360 μ秒のときには、ステップ104において、再
生フレーム同期信号PBFMが基準位相のフレーム信号REFF
M に対して進んでいるか遅れているかがチェックされ
る。
【0085】そして、再生フレーム同期信号PBFMが基準
位相のフレーム信号REFFM に対して遅れているときに
は、ステップ111において、ディスクVDの回転の加
速が開始される。すなわち、図9Cに示すように、加速
信号ACCEL が、ACCEL =“H”とされ、この信号ACCEL
がトルク制御回路53に供給されて加速方向のドライブ
電圧V53が形成され、この電圧V53が加算回路33及び
ドライブ回路34を通じてスピンドルモータ21に供給
される。こうして、ディスクVDの回転の加速が開始さ
れる。また、このステップ111の時点からパイロット
サーボは、禁止される。
【0086】そして、ディスクVDの回転の加速が開始
されると、位相差θは次第に小さくなっていくが、位相
差θが1/2に改善されると、この1/2の時点がステ
ップ112において検出される。そして、この1/2の
時点が検出されると、ステップ113において、図9
C、Dに示すように、ACCEL =“L”とされるととも
に、減速信号BRK が、BRK =“H”とされ、この信号BR
K がトルク制御回路53に供給されて減速方向のドライ
ブ電圧V53が形成され、この電圧V53が加算回路33及
びドライブ回路34を通じてスピンドルモータ21に供
給される。こうして、ディスクVDの回転の減速が開始
される。
【0087】そして、減速が開始されると、再生フレー
ム同期信号PBFMと、基準位相のフレーム信号REFFM との
速度差(周波数差)が「0」に近づいていくが、この
「0」の時点がステップ114において検出される。そ
して、この「0」の時点が検出されると、ステップ11
5において、図9Dに示すように、BRK =“L”とされ
て減速方向のドライブ電圧V53も形成されなくなる。ま
た、パイロットサーボが再開される。
【0088】そして、再びステップ102において、位
相差θがチェックされ、以後、|θ|≦360 μ秒となる
まで、ステップ102〜104、111〜115に示す
処理が実行される。
【0089】また、ステップ104において、再生フレ
ーム同期信号PBFMが基準位相のフレーム信号REFFM に対
して進んでいるときには、ステップ121において、デ
ィスクVDの回転の減速が開始される。すなわち、BRK
=“H”とされ、この信号BRK がトルク制御回路53に
供給されて減速方向のドライブ電圧V53が形成され、こ
の電圧V53が加算回路33及びドライブ回路34を通じ
てスピンドルモータ21に供給される。こうして、ディ
スクVDの回転の減速が開始される。また、このステッ
プ121の時点からパイロットサーボは、禁止される。
【0090】そして、ディスクVDの回転の減速が開始
されると、位相差θは次第に小さくなっていくが、位相
差θが1/2に改善されると、この1/2の時点がステ
ップ122において検出される。そして、この1/2の
時点が検出されると、ステップ123において、BRK =
“L”とされるとともに、ACCEL =“H”とされ、この
信号ACCEL がトルク制御回路53に供給されて加速方向
のドライブ電圧V53が形成され、この電圧V53が加算回
路33及びドライブ回路34を通じてスピンドルモータ
21に供給される。こうして、ディスクVDの回転の加
速が開始される。
【0091】そして、加速が開始されると、再生フレー
ム同期信号PBFMと、基準位相のフレーム信号REFFM との
速度差が「0」に近づいていくが、この「0」の時点が
ステップ124において検出される。そして、この
「0」の時点が検出されると、ステップ125におい
て、ACCEL =“L”とされて加速方向のドライブ電圧V
53も形成されなくなる。また、パイロットサーボが再開
される。
【0092】そして、再びステップ102において、位
相差θがチェックされ、以後、|θ|≦360 μ秒となる
まで、ステップ102〜104、121〜125に示す
処理が実行される。
【0093】こうして、以上の処理により、基準位相の
フレーム信号REFFM に対する再生フレーム同期信号PBFM
の位相差θが、|θ|≦360 μ秒となると、ステップ1
03に示すように、上記の強制加減速の処理を終了し、
以後、ステップ131に示すように、微調整モードに入
る。
【0094】この微調整モードは、この発明の要旨では
ないので、詳細は省略するが、パイロットサーボにより
ディスクVDの回転速度を制御するとともに、基準位相
のフレーム信号REFFM に対して、再生フレーム同期信号
PBFMの位相差が進んでいるか遅れているかを検出し、こ
の検出結果にしたがってパイロットサーボを補正して|
θ|≦5μ秒の状態に保持するものである。
【0095】こうして、図8の強制加減速処理によれ
ば、基準位相のフレーム信号REFMと、再生フレーム同期
信号PBFMとの位相差θが1/2になるまでディスクVD
の回転を加速(あるいは減速)し、位相差θが1/2に
なったら、以後、速度差が0になるまでディスクVDの
回転を減速(あるいは加速)しているので、この減速
(あるいは加速)が終了したとき、ディスクVDから再
生されるビデオ信号SMSは、フレーム信号REFFM の位相
を基準とした一定のフレーム位相とすることができる。
【0096】しかも、このとき、その再生ビデオ信号S
MSのフレーム位相の制御は、最初にフレーム信号PBFM、
REFFM の位相差θを検出し、以後、オープン制御により
行うので、動作が速く、短時間のうちにTBC13に供
給されるビデオ信号SMSのフレーム位相を安定化するこ
とができる。
【0097】さらに、再生ビデオ信号SMSのフレーム周
波数が、基準信号REFFM のフレーム周波数に一致した状
態で、それら信号の位相も一致しているので、パイロッ
トサーボへの切り換えを行ってもトランジェントを生じ
ることがない。
【0098】また、ステップ103において、再生フレ
ーム同期信号PBFMと、基準フレーム信号REFFM との位相
差θが、|θ|>360 μ秒のときには、ステップ104
〜125が繰り返されるので、加速信号ACCEL による加
速と、減速信号BRK による減速とにアンバランスがあっ
ても、正しい位相に収束する。
【0099】なお、以後の説明において、 IAV:定常時におけるモータ21の平均のドライブ電流 IP :加速時におけるモータ21のドライブ電流 IM :減速時におけるモータ21のドライブ電流 とする。
【0100】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4及び図
5のプレーヤにおいては、ディスクVDがCLVディス
クの場合、再生トラックの位置に対応してディスクVD
は、いろいろな回転速度で回転している。また、ディス
クVDのサイズにより、回転に必要なトルクが異なる。
【0101】このため、実際には、モータ21の加速時
のドライブ電流IP と、減速時のドライブ電流IM とが
等しくても、加速トルクと減速トルクとは等しくなら
ず、加速トルクが小さくなる傾向がある。
【0102】この発明は、このような問題点を解決しよ
うとするものである。
【0103】
【課題を解決するための手段】このため、この発明にお
いては、各部の参照符号を後述の実施例に対応させる
と、ビデオディスクVDの回転を加速及び減速してビデ
オディスクVDから再生されるフレーム信号PBFMを、基
準のフレーム信号REFFM に対して所定の位相関係に制御
するビデオディスクプレーヤにおいて、ビデオディスク
VDを回転駆動するスピンドルモータ21と、このスピ
ンドルモータ21に、ビデオディスクVDの回転を加速
する加速用ドライブ電流IP と、ビデオディスクVDの
回転を減速する減速用ドライブ電流IM とを順に供給す
るドライブ回路34と、スピンドルモータ21に流れる
ドライブ電流I21の大きさを検出する電流検出回路54
と、この電流検出回路54の検出出力V54にしたがっ
て、スピンドルモータ21の定常時のドライブ電流IAV
の値と、加速用ドライブ電流IP の値とを演算して減速
用ドライブ電流IM の値を設定する演算回路532とを
設ける。そして、加速用ドライブ電流IP によりビデオ
ディスクVDに生じる加速トルクと、演算回路532の
設定した減速用ドライブ電流IM によりビデオディスク
VDに生じる減速トルクとを等しくするようにしたもの
である。
【0104】
【作用】加速用のドライブ電流IP はスピンドルモータ
21の定常時のドライブ電流IAVに依存しないが、減速
用のドライブ電流IM はスピンドルモータ21の定常時
のドライブ電流IAVに対応して変化し、加速用のドライ
ブ電流IP によりビデオディスクVDに生じる加速トル
クと、減速用のドライブ電流IM によりビデオディスク
VDに生じる減速トルクとが等しくなる。
【0105】
【実施例】図1において、加算回路33が、抵抗器33
1、332及び位相反転アンプ333により構成され
る。
【0106】また、この例においては、スピンドルモー
タ21は3相モータとされるとともに、ドライブ回路3
4からモータ21に供給されるドライブ電流121は3相
とされる。そして、そのドライブ電流I21の相の順序を
変更することにより、モータ21の回転方向が加速方向
あるいは減速方向に変更され、ドライブ電流I21の大き
さを変更することにより、モータ21の回転速度(回転
トルク)が変更される。なお、モータ21は、アンプ3
33の入力電圧が負のとき、加速方向(正回転方向)に
ドライブされ、正のとき、減速方向(逆回転方向)にド
ライブされるものとする。
【0107】さらに、図5にも示すように、ドライブ電
流I21の大きさを検出する電流検出回路54が設けられ
る。すなわち、ドライブ回路34と、スピンドルモータ
21との間のドライブ電流ラインに、小さな値の抵抗器
541が直列接続されてモータ21のドライブ電流I21
が検出されるとともに、この抵抗器541の降下電圧が
オペアンプ542に供給される。したがって、オペアン
プ542からは、モータ21のドライブ電流I21に比例
した大きさの電圧V54が取り出される。
【0108】そして、この出力電圧V54がドライブ回路
34に供給されて電流負帰還が行われる。
【0109】さらに、トルク制御回路53として、ロー
パスフィルタ531、オペアンプ532、オア回路53
6、スイッチ回路537〜539などが設けられる。こ
の場合、ローパスフィルタ531は、これに供給された
電圧を平均化するとともに、スイッチ回路537と一緒
にサンプリング・ホールド回路を構成するものでもあ
る。また、オペアンプ532は、後述する所定の演算を
実行するものである。
【0110】また、フレーム制御回路52からの信号AC
CEL 、BRK が、スイッチ回路538、539にそれらの
制御信号としてそれぞれ供給されるとともに、オア回路
536を通じてスイッチ回路537にその制御信号とし
て供給される。そして、スイッチ回路537〜539
は、それらに供給されている制御信号が“L”のときに
は、図の状態に接続され、“H”のときには、図とは逆
の状態に接続される。
【0111】そして、スイッチ回路539の出力が、電
圧V53として取り出されて加算回路33に供給される。
【0112】このような構成によれば、以下のような動
作が行われる。
【0113】[定常時]定常時には、ACCEL =“L”、
BRK =“L”であり、スイッチ回路538、539が図
の状態に接続されているので、制御回路53の出力電圧
V53は、V53=0である。したがって、上述のように、
モータ21の回転に対して、FGサーボあるいはパイロ
ットサーボが実行され、このとき、制御回路53はモー
タ21の回転に作用していない。
【0114】また、この場合、スイッチ回路537が図
の状態に接続されているので、アンプ542からの電圧
V54が、スイッチ回路537を通じてローパスフィルタ
531に供給される。したがって、フィルタ531から
は、定常時におけるモータ21のドライブ電流I21の平
均値に比例する直流電圧VAV、すなわち、定常時におけ
る平均ドライブ電流IAVを示す直流電圧VAVが出力され
ている。
【0115】[加速時]加速時には、ACCEL =“H”と
なり、スイッチ回路538が図とは逆の状態に接続さ
れ、スイッチ回路538からは、加速時のドライブ電流
IP の最大値に対応した大きさの一定電圧VP (例え
ば、VP =−5V)が取り出される。そして、この電圧
VP が、スイッチ回路539を通じて出力電圧V53とし
て取り出され、加算回路33に供給される。
【0116】したがって、モータ21には、ドライブ電
流I21として、電圧VP に対応した加速用の最大値のド
ライブ電流IP (例えば、IP =2A)が供給され、加
速が行われる。
【0117】また、この加速期間には、ACCEL =“H”
なので、スイッチ回路537は、ACCEL =“H”となっ
た時点から図とは逆の状態に接続され、ACCEL =“H”
となった直前の時点の平均電圧VAVが、フィルタ531
にホールドされる。
【0118】[減速時]減速時には、BRK =“H”とな
り、スイッチ回路537は、BRK =“H”となった時点
から図とは逆の状態に接続され、BRK =“H”となった
直前の時点の平均電圧VAVが、フィルタ531にホール
ドされる。また、BRK =“H”なので、スイッチ539
が図とは逆の状態に接続される。
【0119】こうして、フィルタ531にホールドされ
ている、BRK =“H”となった直前の時点の平均電圧V
AVが、アンプ532に供給されるとともに、電圧VP が
アンプ532に供給され、アンプ532において、 |IM |=IP −2IAV ・・・・・ (21) に対応する演算が、電流IP 、IAVに対応する電圧VP
、VAVを使用して実行され、電流IM に対応する電圧
VM が取り出される。
【0120】そして、この電圧VM が、トランジスタ5
33及びスイッチ回路539を通じて取り出され、加算
回路33に供給される。
【0121】したがって、モータ21には、ドライブ電
流I21として、電圧VM に対応した減速用のドライブ電
流IM が供給され、減速が行われる。
【0122】[加速トルク及び減速トルク]以上の加速
動作及び減速動作において、定常時には、モータ21
に、ドライブ電流I21として平均電流IAVが流れている
のであるから、 IA :実際に加速に作用するドライブ電流I21の大きさ IB :実際に減速に作用するドライブ電流I21の大きさ とすれば、図2から明らかなように、 IA =IP −IAV ・・・・・ (22) IB =|IM |+IAV ・・・・・ (23) となる。なお、図2AはIAV=0.25Aのとき、図2Bは
IAV=0.8 Aのときを示す。
【0123】すなわち、図3に示すように、加速用のド
ライブ電流IP は、平均ドライブ電流IAVの大きさにか
かわらず、例えば2Aで一定であるが、減速用のドライ
ブ電流IM は、(21)式にも示すように、平均ドライブ電
流IAVに対応して変化するので、実際に加速あるいは減
速に作用するドライブ電流IA あるいはIB は、図3及
び(22)、(23)式に示すように、平均ドライブ電流IAVに
対応して変化する。
【0124】しかし、この場合、(23)式に(21)式を代入
すると、 IB =|IM |+IAV =(IP −2IAV)+IAV =IP −IAV =IA となる。すなわち、実際に加速に作用するドライブ電流
IA と、実際に減速に作用するドライブ電流IB とは、
等しい。
【0125】そして、モータ21の加速トルク及び減速
トルクは、それぞれ電流IA 、IBに比例するので、モ
ータ21に生じる加速トルクと減速トルクとは、互いに
等しくなる。
【0126】したがって、加速及び減速が終了したと
き、ディスクVDから再生されるビデオ信号SMSを、基
準のフレーム信号REFFM の周波数及び位相に一致させる
ことができる。
【0127】なお、上述においては、加速後、減速する
場合であるが、減速後、加速することもできる。
【0128】
【発明の効果】スピンドルモータ21に供給される、加
速用のドライブ電流IP は、その最大値で一定とする
が、減速用のドライブ電流IM は、平均ドライブ電流I
AVに対応して変更し、実際に加速に作用するドライブ電
流IA と、実際に減速に作用するドライブ電流IB と
を、等しくしている。
【0129】したがって、スピンドルモータ21の加速
トルクと減速トルクとを等しくすることができ、加速及
び減速が終了したとき、ディスクVDから再生されるビ
デオ信号SMSを、基準のフレーム信号REFFM の周波数及
び位相に一致させることができる。
【0130】また、加速時、ドライブ回路34のドライ
ブ能力をフルに使用することができるので、再生された
ビデオ信号SMSのフレーム位相を、最短の時間で基準位
相に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例の要部を示す系統図である。
【図2】この発明を説明するための波形図である。
【図3】この発明を説明するための特性図である。
【図4】この発明の一例の一部を示す系統図である。
【図5】図4の続きを示す系統図である。
【図6】この発明の一部の一例を示す系統図である。
【図7】位相処理を説明するための図である。
【図8】位相処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図8の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
11 光学ヘッド 12 復調回路 13 TBC 16 復調回路 17 TBC 21 スピンドルモータ 22 周波数発電機 31 FGサーボ回路 34 ドライブ回路 40 PLL 45 ロック検出回路 47 広帯域バンドパスフィルタ 48 狭帯域バンドパスフィルタ 51 システムコントローラ 52 フレーム位相制御回路 53 トルク制御回路 54 電流検出回路 55 同期分離回路 56 同期分離回路 57 基準信号形成回路 58 PLL 63 分周回路 65 位相比較回路 67 ローパスフィルタ 68 ロック検出回路 333 位相反転アンプ 531 ローパスフィルタ 532 オペアンプ 542 オペアンプ VD ビデオディスク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオディスクの回転を加速及び減速し
    て上記ビデオディスクから再生されるフレーム信号を、
    基準のフレーム信号に対して所定の位相関係に制御する
    ビデオディスクプレーヤにおいて、 上記ビデオディスクを回転駆動するスピンドルモータ
    に、上記ビデオディスクの回転を加速する加速用ドライ
    ブ電流と、 上記スピンドルモータに、上記ビデオディスクの回転を
    減速する減速用ドライブ電流とを順に供給するととも
    に、 上記スピンドルモータの定常時のドライブ電流の値と、
    上記加速用ドライブ電流の値とを演算して上記減速用ド
    ライブ電流の値を設定し、 この設定により上記加速用ドライブ電流により上記ビデ
    オディスクに生じる加速トルクと、上記減速用ドライブ
    電流により上記ビデオディスクに生じる減速トルクとを
    等しくするようにしたビデオディスクプレーヤ。
  2. 【請求項2】 ビデオディスクの回転を加速及び減速し
    て上記ビデオディスクから再生されるフレーム信号を、
    基準のフレーム信号に対して所定の位相関係に制御する
    ビデオディスクプレーヤにおいて、 上記ビデオディスクを回転駆動するスピンドルモータ
    に、上記ビデオディスクの回転速度にかかわらず一定値
    の加速用ドライブ電流と、 上記スピンドルモータに、平均ドライブ電流に対応した
    値の減速用ドライブ電流とを順に供給し、 上記スピンドルモータの定常時のドライブ電流の値と、
    上記加速用ドライブ電流の値とを演算して上記減速用ド
    ライブ電流の値を設定し、 この設定により上記加速用ドライブ電流により上記ビデ
    オディスクに生じる加速トルクと、上記減速用ドライブ
    電流により上記ビデオディスクに生じる減速トルクとを
    等しくするようにしたビデオディスクプレーヤ。
  3. 【請求項3】 ビデオディスクの回転を加速及び減速し
    て上記ビデオディスクから再生されるフレーム信号を、
    基準のフレーム信号に対して所定の位相関係に制御する
    ビデオディスクプレーヤにおいて、 上記ビデオディスクを回転駆動するスピンドルモータ
    と、 このスピンドルモータに、上記ビデオディスクの回転を
    加速する加速用ドライブ電流と、上記ビデオディスクの
    回転を減速する減速用ドライブ電流とを順に供給するド
    ライブ回路と、 上記スピンドルモータに流れるドライブ電流の大きさを
    検出する電流検出回路と、 この電流検出回路の検出出力にしたがって、上記スピン
    ドルモータの定常時のドライブ電流の値と、上記加速用
    ドライブ電流の値とを演算して上記減速用ドライブ電流
    の値を設定する演算回路とを有し、 上記加速用ドライブ電流により上記ビデオディスクに生
    じる加速トルクと、上記演算回路の設定した上記減速用
    ドライブ電流により上記ビデオディスクに生じる減速ト
    ルクとを等しくするようにしたビデオディスクプレー
    ヤ。
  4. 【請求項4】 ビデオディスクの回転を加速及び減速し
    て上記ビデオディスクから再生されるフレーム信号を、
    基準のフレーム信号に対して所定の位相関係に制御する
    ビデオディスクプレーヤにおいて、 上記ビデオディスクを回転駆動するスピンドルモータ
    と、 このスピンドルモータに、上記ビデオディスクの回転速
    度にかかわらず一定値の加速用ドライブ電流と、減速用
    ドライブ電流とを順に供給するドライブ回路と、 上記スピンドルモータに流れるドライブ電流の大きさを
    検出する電流検出回路と、 この電流検出回路の検出出力にしたがって、上記スピン
    ドルモータの定常時のドライブ電流の値と、上記加速用
    ドライブ電流の値とを演算して上記減速用ドライブ電流
    の値を設定する演算回路とを有し、 上記加速用ドライブ電流により上記ビデオディスクに生
    じる加速トルクと、上記演算回路の設定した上記減速用
    ドライブ電流により上記ビデオディスクに生じる減速ト
    ルクとを等しくするようにしたビデオディスクプレー
    ヤ。
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