JPH0659315U - 天井走行車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １度に複数の荷物を取り扱うことができ、効
率の良い荷物搬送等を行なうことができる天井走行車装
置を提供する。 【構成】 ステーションＳとの間で荷物Ｗを受け渡す天
井走行車装置において、天井走行車１０の昇降台１１
に、複数の荷物Ｗを搭載することが可能な受け台２０を
設け、この受け台２０の荷物Ｗの支持部にスリット孔２
５をそれぞれ形成し、昇降台１１のステーションＳへの
下降により、スリット孔２５に貫通し、受け台２０上の
荷物Ｗを受け台２０から外へ１度に押し出す突片３０を
ステーションＳ側に設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、工場や倉庫等に配設される天井走行車装置に関する。特に、複数の 荷物を一度に搬送することができるとともに、その受け渡しも一度に行なうこと ができる天井走行車装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、天井に設けられたレールに沿って走行する天井走行車と、この天井走 行車に対してベルト等により昇降可能に設けられた昇降台とを備えた天井走行車 装置が知られている。

【０００３】 このような天井走行車装置は、工場や倉庫等に配設され、昇降台に設けられた チャッキング装置により荷物を把持し、所定のステーションからステーションへ と荷物を搬送するようになっている。

【０００４】 チャッキング装置は、荷物を１つづつ把持するようになっており、ステーショ ンとの間における荷物の受け渡しは１つづつ行なわれるようになっていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の天井走行車装置には、次のような問題があった。

【０００６】 荷物は、昇降台のチャッキング装置により１つづつ受け渡されるようになって いた。このため、１度に複数の荷物を取り扱うことができず、作業効率が悪いと いう問題があった。

【０００７】 本考案の目的は、以上のような問題点を解決し、１度に複数の荷物を取り扱う ことができ、効率の良い荷物搬送等を行なうことができる天井走行車装置を提供 することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、ステーションとの間で荷物を受け渡す天 井走行車装置において、天井走行車の昇降台に、複数の荷物を搭載することが可 能な受け台を設け、この受け台の荷物の支持部にスリット孔をそれぞれ形成し、 昇降台のステーションへの下降により、スリット孔に貫通し、受け台上の荷物を 受け台から外へ１度に押し出す突片をステーション側に設けた構成とした。

【０００９】

【作用効果】

本考案は上記の構成としたので、次のような作用効果を奏する。

【００１０】 すなわち、天井走行車の昇降台には、複数の荷物を搭載することが可能な受け 台が設けられているので、複数の荷物を１度に搭載して搬送することができる。

【００１１】 受け台の荷物の支持部には、スリット孔がそれぞれ形成され、また、ステーシ ョン側には、昇降台のステーションへの下降によりスリット孔に貫通し、受け台 上の荷物を受け台から外へ１度に押し出す突片が設けられているので、受け台上 の荷物の受け渡しを１度に行なうことができる。

【００１２】 これにより、本考案の天井走行車装置によれば、１度に複数の荷物を取り扱う ことができ、効率の良い荷物の搬送等を行なうことができるという効果がある。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面を参照して説明する。

【００１４】 図１は本考案に係る天井走行車装置の実施例を示す正面図、図２は同じく右側 面図、図３は受け台の平面図である。

【００１５】 これらの図面において、１０は建物の天井Ｔより吊設された走行レールＲに沿 って走行する天井走行車、１１は天井走行車１０に対して図示しない吊り下げベ ルトで昇降可能に設けられた昇降台である。天井走行車１０内には、図示しない 巻取り機構があり、この巻取り機構によってベルトが巻き取られ、あるいは送り 出されることにより昇降台１１が昇降する。

【００１６】 ２０は昇降台の下部に設けられ、複数の荷物Ｗを搭載することが可能な受け台 である。受け台２０は、左右のフレーム２１，２２と、このフレーム２１，２２ 間に渡された上下２段の搭載板２３，２４とからなっている。なお、本実施例の 天井走行車により搬送される荷物Ｗは、糸状の線状部材をボビンに巻いた、全体 として円筒形状をなす物品である。

【００１７】 搭載板２３，２４は、図２に示すように、側面視Ｖ字形に形成されており、中 心部２３ａ，２４ａ付近に荷物Ｗが支持されるようになっている。

【００１８】 図３において、２５は搭載板２３に設けられたスリット孔である。このスリッ ト孔２５は、搭載板２３上における荷物Ｗの支持部に設けられており、それぞれ のスリット孔２５は、荷物Ｗの搬送方向Ｘに対して直角の方向に形成されている 。このようなスリット孔２５は、搭載板２４にも同様に形成されている。

【００１９】 図１，４において、３０はステーションＳに複数枚並べて立設された突片であ る。この突片３０は、昇降台１１のステーションＳへの下降により、受け台２０ の各スリット孔２５に貫通することが可能な大きさに形成されたいる。各突片３ ０の上部３１は、受け台２０側からコンベアＣ側へ向けて下り傾斜状に形成され ている。

【００２０】 次に、上述した構成を有する天井走行車装置の荷物受け渡し時の作用を図４を 参照して説明する。なお、図中Ｃ１は荷物搬入用のコンベア、同じくＣ２は荷物 搬出用のコンベアである。

【００２１】 はじめに、コンベアＣ１からの荷物Ｗの受け入れを説明する。

【００２２】 まず、図４に示すように、コンベアＣ１の側方に受け台２０の上段の搭載板２ ３が配置されるように、昇降台１１を下降させる。その後、コンベアＣ１側から 先端部に板Ｐ１を設けたプッシュロッドＰ等によりコンベアＣ１上にある複数個 の荷物Ｗを受け台２０の搭載板２３へ向けて１度に押し込む。すると、複数個の 荷物Ｗは、受け台２０の搭載板２３上に１度に転がって、搭載板２３の中心部２ ３ａにそれぞれ支持される。

【００２３】 その後、コンベアＣ１の側方に受け台２０の下段の搭載板２４が配置されるよ うに、昇降台１１を上昇させる。その後、搭載板２３の場合と同様にして搭載板 ２４上に複数の荷物Ｗを搭載する。このようにして、受け台２０の上下の搭載板 ２３，２４に荷物Ｗをそれぞれ搭載することができる。これにより、複数の荷物 Ｗを受け台２０によって同時に搬送することができる。なお、コンベアＣ１を受 け台２０へ向けて傾斜させることにより、コンベアＣ１上の荷物Ｗを受け台２０ へ搭載するようにしてもよい。

【００２４】 次に、受け台２０からコンベアＣ２への荷物Ｗの受け渡しを説明する。

【００２５】 まず、図４に示すように、受け台２０の下段の搭載板２４がコンベアＣ２の側 方に配置されるように、昇降台１１を下降させる。すると、ステーションＳの突 片３０が搭載板２４のスリット孔２５に貫通して荷物Ｗが突片３０により押し上 げられる。突片３０の上部は、受け台２０側からコンベアＣ２側へ下り傾斜状に 形成されているので、突片３０により押し上げられた荷物Ｗは、コンベアＣ２に 向けて転がる。これにより、搭載板２４上に支持されていた複数個の荷物Ｗは、 複数枚の突片３０によって１度にコンベアＣ２上に押し出されることとなる。

【００２６】 ここで一旦、コンベアＣ２を作動させて荷物Ｗを搬送する。

【００２７】 その後、受け台２０の上段の搭載板２３がコンベアＣ２の側方に配置されるよ うに、昇降台１１を下降させる。すると、ステーションＳの突片３０が搭載板２ ３のスリット孔２５に貫通して荷物Ｗが突片３０により押し上げられ、上述した 作用により、荷物ＷがコンベアＣ２上に１度に押し出される。

【００２８】 このように、スリット孔２５に貫通する突片３０の作用によって、受け台２０ 上の荷物Ｗの受け渡しを搭載板２３，２４ごとに１度に行なうことができる。

【００２９】 このように、本実施例の天井走行車装置によれば、１度に複数の荷物を取り扱 うことができ、効率の良い荷物の搬送等を行なうことができる。

【００３０】 以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案は上記実施例に限定され るものではなく、本考案の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る天井走行車の正面図。

【図２】同じく右側面図。

【図３】受け台の平面図。

【図４】作用説明図。

【符号の説明】

１０ 天井走行車 １１ 昇降台 ２０ 受け台 ２５ スリット孔 ３０ 突片 Ｗ 荷物

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６６Ｃ 1/22 Ｂ 8709−3Ｆ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ステーションとの間で荷物を受け渡す天
   井走行車装置において、天井走行車の昇降台に、複数の
   荷物を搭載することが可能な受け台を設け、この受け台
   の荷物の支持部にスリット孔をそれぞれ形成し、昇降台
   のステーションへの下降により、スリット孔に貫通し、
   受け台上の荷物を受け台から外へ１度に押し出す突片を
   ステーション側に設けた天井走行車装置。