JPH0120325Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、中量級の物品の運搬に用いられる運
搬台車に関するものである。

一般に物品を運搬する場合、入力では動かせな
いような重量物は動力付のフオークリフトが用い
られ、入力で容易に持ち上げられる軽量物は手押
車で運搬されるが、中量級の物品の運搬には昇降
テーブル付運搬台車が便利である。

〔従来の技術〕

従来の昇降テーブル付運搬台車は第３図に示す
ように固定台１にＸ型の腕２を有する昇降テーブ
ル３が設けられており、ペダル４により昇降テー
ブル３を上下することができるようになつてい
る。第４図ａは昇降テーブル３を下げた状態、第
４図ｂは昇降テーブル３を上げた状態を示す。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記構成のものにあつては、物品の積み卸し時
に昇降テーブル３上を滑らせることが困難であ
る。なお昇降テーブル上にコロコンベアを設置す
れば物品の移動は容易となるが運搬中に物品が転
がり出す恐れがある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記問題点を解消した運搬台車を提
供するもので、その手段は、接離可能な２層構造
のテーブルを有する昇降テーブルが台車の上に設
けられ、且つ前記２層構造のテーブルの下方のテ
ーブルにはローラコンベア又はボールコンベア等
の搬送手段が設けられ、上方のテーブルには前記
搬送手段に対向した位置に該搬送手段が突出でき
る窓が設けられ、さらに該昇降テーブルが最下降
位置に達する前に前記上方のテーブルを支承する
ストツパが台車に設けられ、前記昇降テーブルが
最下降位置にあるときは前記搬送手段が上方のテ
ーブルの表面より下に引込まれることを特徴とす
る運搬台車によつてなされる。

〔作用〕

上記運搬台車は、昇降テーブルを上昇せしめれ
ば上方のテーブルの窓からローラコンベア又はボ
ールコンベア等の搬送手段が顕われ、物品の積み
卸し時に該搬送手段上を滑らせることができる。
また物品を運搬するときは昇降テーブルを最下降
位置にすれば、その前に上方のテーブルがストツ
パーに支承され、搬送手段は該テーブル表面より
下に引き込まれるため物品は上方のテーブル上に
載置されることになり運搬中に転り出すようなこ
とは防止される。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本考案の実施例を詳細に
説明する。

第１図に本考案の一実施例を側面図として示
す。同図において、１０は台車、１１は昇降テー
ブル、１２は昇降テーブルの下方のテーブル、１
３は昇降テーブルの上方のテーブル、１４はボー
ルコンベア、１５は上方のテーブルに設けた窓、
１６はストツパをそれぞれ示す。

本実施例は第１図に示す如く、下方のテーブル
１２と、該テーブルに接離可能なように引張ばね
（図示省略）にて接続された上方のテーブル１３
とよりなる２層構造のテーブルを有する昇降テー
ブル１１が台車１０の上に設けられ、該昇降テー
ブルの下方のテーブル１２には搬送手段としての
ボールコンベア１４が、上方のテーブル１３には
前記ボールコンベア１４に対向する位置に窓１５
がそれぞれ設けられ、さらに該昇降テーブル１１
が最下降位置に達する手前で前記上方のテーブル
を支承することができるストツパ１６が台車１０
に設けられている。

このように構成された本実施例の動作を第２図
を用いて説明する。第２図ａは物品の積み卸し時
の状態を示す図であり、昇降テーブル１１を上昇
せしめると、下方のテーブル１２は上昇し、その
ボールコンベア１４は上方のテーブル１３の窓１
５から突出する。この状態でボールコンベア１４
は機能する。さらに昇降テーブル１１を上昇せし
めれば上方のテーブル１３はストツパ１６を離れ
下方のテーブル１２と共に上昇する。従つて昇降
テーブル１１を適当の位置で停止させ物品１７の
積み卸しを行うことができる。この場合ボールコ
ンベア１４により積荷の移動、方向転換は容易で
ある。第２図ｂは搬送時の状態を示す図であり、
昇降テーブル１１を最下降位置に降下させた状態
である。昇降テーブル１１を下降させていくと、
最下降位置に達する手前で上方のテーブル１３は
ストツパ１６に支承される。そして下方のテーブ
ル１２がさらに下降するためボールコンベア１４
は下方のテーブル１３の窓１５から引込む。この
ためボールコンベア１４は機能しなくなり物品１
７は上方のテーブル１３に載置され拘束状態とな
る。従つて運搬中に物品が台車上で移動すること
はない。なおテーブル１２と１３とを接続する引
張ばねは第２図ｂの状態のとき昇降テーブルの降
下力よりも弱いことが必要である。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、テーブル
上に搬送手段を設けた昇降テーブルと、該搬送手
段の機能を停止または解除することができるテー
ブルとを台車に設けることにより、物品の積み卸
しが容易となり、且つ運搬中は物品を拘束して安
全に搬送することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の運搬台車の一実施例を示す側
面図、第２図は本考案実施例の動作を説明するた
めの図、第３図は従来の運搬台車を示す斜視図、
第４図はその動作を説明するための図である。 図中、１０は台車、１１は昇降テーブル、１２
は下方のテーブル、１３は上方のテーブル、１４
はボールコンベア、１５は窓、１６はストツパを
それぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接離可能な２層構造のテーブルを有する昇降テ
   ーブルが台車の上に設けられ、且つ前記２層構造
   のテーブルの下方のテーブルにはローラコンベア
   又はボールコンベア等の搬送手段が設けられ、上
   方のテーブルには前記搬送手段に対向した位置に
   該搬送手段が突出できる窓が設けられ、さらに該
   昇降テーブルが最下降位置に達する前に前記上方
   のテーブルを支承するストツパが台車に設けら
   れ、前記昇降テーブルが最下降位置にあるときは
   前記搬送手段が上方のテーブルの表面より下に引
   き込まれることを特徴とする運搬台車。