JPH065898A - 有機太陽電池 - Google Patents

有機太陽電池

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JPH065898A
JPH065898A JP4162945A JP16294592A JPH065898A JP H065898 A JPH065898 A JP H065898A JP 4162945 A JP4162945 A JP 4162945A JP 16294592 A JP16294592 A JP 16294592A JP H065898 A JPH065898 A JP H065898A
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JP
Japan
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group
solar cell
formula
layer
substituent
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JP4162945A
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English (en)
Inventor
Yuichi Hashimoto
雄一 橋本
Yoshirou Kashizaki
好郎 樫▲崎▼
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Publication of JPH065898A publication Critical patent/JPH065898A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 変換効率や繰り返し使用時の安定性に優れた
特性をもつ有機太陽電池の提供。 【構成】 光導電層の結着樹脂として、次式で示される
構造を有する特定のポリビニルアセタール樹脂を用いた
有機太陽電池 (式中、Aは(置換)芳香族炭化水素基(置換)複素環
基又は、−CHR (但しn=0のときは(置換)複素環基);Rは(置
換)芳香族炭化水素基、又は(置換)複素環基;R
H、(置換)低級アルキル基、(置換)芳香族炭化水素
基又は、(置換)複素環基;RはH又は(置換)低級
アルキル基;nは0又は1〜3の整数を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機太陽電池に関し、
詳しくは特定の構造の樹脂を含有する光導電層を有する
有機太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は、その高い変換効率を活かし
て、無機半導体の単結晶にpn接合を形成させたものが
用いられてきた。例えばシリコンを用いた場合にはその
変換効率は、12〜15%にも達する。
【0003】しかし、これら無機半導体の単結晶を用い
た太陽電池では、単結晶の作製、ドーピングプロセス等
多くのプロセスが電池作製に必要である。そのため、生
産コストが高くなるという問題がある。このような太陽
電池の生産コストを低減するために、蒸着やキャスティ
ング等によって容易に薄膜作製が可能な有機太陽電池が
研究されてきた。
【0004】従来から、有機太陽電池材料としてはクロ
ロフィルなどの天然色素、メロシアニン、フタロシアニ
ンなどの合成色素、ポリアセチレンなどの導電性高分子
材料あるいはそれらの複合材料などが知られている。こ
れらの材料を真空蒸着やキャスト法によって、薄膜化し
て、有機太陽電池を得ることが出来る。
【0005】しかしながら、これ迄考案された有機太陽
電池では、光電変換効率が非常に低い。また、極端に強
い光を照射すると効率が更に低下するため、実用化には
問題があった。
【0006】ここで、従来、クリスタルバイオレットを
用いた米国特許第3844843号,第3009006
号及び第3057947号やメロシアニン染料層を用い
た特開昭51−122389号公報,特開昭53−13
1782号公報やフタロシアニン蒸着層又はペリレン等
の電子供与体層とピリリウム系染料等の電子受容体層を
積層した特開昭54−27787号公報,特開昭60−
201672号公報やピリリウム系染料とポリカーボか
ら生成する共晶錯体層を用いた特開昭54−27387
号公報やn型シリコンとp型ドープされたポリアセチレ
ン薄膜を積層した特開昭55−130182号公報,特
開昭55−138879号公報等が挙げられるが、これ
らいずれの発明においても効率の低さから実用化には至
っていない。
【0007】一般に、有機光導電材料においては、光照
射での光電変換の際の量子効率は個々の分子配列状態に
強く依存する。したがって、有機光導電材料を太陽電池
に用いる場合にも、ある特定の結晶形の有機光導電材料
を用いることが太陽電池の変換効率を上げる上で非常に
重要となる。前述のように有機光導電材料の薄膜を得る
方法として真空蒸着、有機材料溶液のキャスト,ディッ
ピングや有機材料粒子の分散液のキャスト,ディッピン
グ等がある。しかし、ここで有機材料の真空蒸着では目
的の結晶形を選択的に得ることは非常に困難であり、目
的の結晶形を得るためには後処理等の複雑な工程を必要
とすることが多い。
【0008】また、安価で大面積の有機太陽電池を作る
という視点から考えて装置コストの高い工程の複雑な真
空蒸着はキャスト法やディッピング法と比較して不利な
点が多い。
【0009】また、有機材料の溶液系でのキャストやデ
ィッピングでは前述の真空蒸着と同様に所望の結晶形の
有機光導電材料薄膜を得ることが非常に困難であり、従
ってこれを太陽電池とした場合には高い変換効率は得ら
れないのが現状である。ここで所望の結晶形の有機光導
電材料を得るという目的から、あらかじめ種々の処理に
より得た所望の結晶形の有機光導電材料微粒子と結着樹
脂の分散液を用いて、キャスト法やディッピング法によ
って薄膜を得る方法が注目される。しかし、単に有機光
導電材料の結晶微粒子を結着樹脂中に分散した膜を太陽
電池として用いた場合には光照射によって生じた光キャ
リアが結着樹脂にトラッピングされ、良好な変換効率や
良好な連続安定性が得られなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、太陽光程度の強い光照射下における低い光電変換
効率及び連続使用時における低い安定性の点である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記は、光導電層が下記
式〔1〕
【0012】
【外3】 で示される構造を有する樹脂を含有することを特徴とす
る有機太陽電池によって達成される。
【0013】式中、Aは置換基を有してもよい芳香族炭
化水素基、置換基を有してもよい複素環基又は、
【0014】
【外4】 を示す。但しn=0のときは置換基を有してもよい複素
環基である。R1 としては置換基を有してもよい芳香族
炭化水素基、置換基を有してもよい複素環基が挙げら
れ、R2 としては水素原子、置換基を有してもよいメチ
ル基、エチル基などの低級アルキル基、置換基を有して
もよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい複素環
基が挙げられる。R3 としては水素原子又は置換基を有
してもよいメチル基、エチル基などの低級アルキル基を
が挙げれれる。nは0又は1〜3の整数を表す。
【0015】本発明においては、式〔1〕で示される構
造を有するポリビニルアセタール樹脂を光導電層に使用
することによって顕著な変換効率の向上、繰り返し使用
時の安定性が認められる。これは、有機光導電材料の結
晶微粒子と式〔1〕で示される構造を有するポリビニル
アセタール樹脂との電子的相互作用による光キャリア生
成効率の向上に起因するものと考えられる。
【0016】つまり、本発明に用いられるポリビニルア
セタール樹脂も一種の電子受容性物質として作用し、光
キャリア発生物質である有機光導電材料との電子的相互
作用でキャリア解離効率が促進され、かつキャリアの再
結合が抑制されることによって自由キャリアの生成に有
利に作用していると考えられる。
【0017】上記式〔1〕における芳香族炭化水素基と
してはフェニル基、スチリル基、ビフェニル基、ナフチ
ル基、アンスリル基、フェナンスリル基などが挙げら
れ、複素環基としては2−チエニル、3−チエニル、2
−フリル、3−フリル、2−ピロリル、3−ピロリル、
2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピリジン
−N−オキシド−4−イル、ピペリジノ、モルホリノな
どが挙げられる。
【0018】また、上記式〔1〕における置換基として
は、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素、などのハロゲン原子、アセチ
ル、ベンゾイルなどのアシル基、メトキシ、エトキシな
どのアルコキシ基、フェノキシ、トリルオキシなどのア
リールオキシ基、ベンジル、ナフチルメチルなどのアリ
ールアルキル基、ベンジルオキシなどのアリールアルコ
キシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのアルキ
ルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル
などのハロアルキル基などが挙げられる。本発明に用い
られる式〔1〕で示される構造を有するポリビニルアセ
タール樹脂は重量平均分子量が10,000〜1,00
0,000であることが好ましく、特には100,00
0〜500,000であることが好ましい。また、アセ
タール化度は30モル%以上が好ましく、特には50〜
90%が好ましい。
【0019】また、アセタール化されていない残基とし
ては、水酸基の他、アセチル基、プロピオニル基、ベン
ゾイル基、アニシルカルボニル基などを含んでいても良
い。上記ポリビニルアセタール樹脂の原料としてはポリ
ビニルアルコールが用いられ、そのケン化度は60%以
上が好ましく、特には85%以上が好ましい。
【0020】以下に本発明に使用されるポリビニルアセ
タール樹脂の代表例をアセタール構造部分により例示す
る。
【0021】
【外5】
【0022】
【外6】
【0023】
【外7】
【0024】
【外8】
【0025】
【外9】
【0026】
【外10】
【0027】
【外11】
【0028】
【外12】
【0029】本発明のポリビニルアセタールは公知のア
セタール化反応により製造することができる。
【0030】アルコール成分としては、完全ケン化及び
部分ケン化のポリビニルアルコール、及びこれらと各種
ビニル化合物の共重合体が用いられる。アルデヒド成分
としては、対応するアルデヒド又はアルデヒドのジメチ
ルアセタール、ジエチルアセタール等のアセタール類が
用いられる。
【0031】アセタール化反応は、上記ポリビニルアル
コールとアルデヒド又はアセタールとを有機溶媒中、酸
触媒の存在下で進行する。
【0032】有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール2−メトキシエタノール等のアルコー
ル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリド
ン、スルホラン、アセトニトリル等の非プロトン性極性
溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、メチ
ルセロソルブアセテート等のエステル類が挙げれれ、こ
れらの混合系や水との混合系などが用いられる。
【0033】触媒として用いられる酸としては、塩酸、
硫酸等の鉱酸類、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸等のスルホン酸類、塩化亜鉛、トリフルオロ酢
酸等が挙げられる。
【0034】反応温度としては20〜100℃が好まし
く、特には20〜60℃が好ましい。
【0035】次に、本発明に用いられるポリビニルアセ
タール樹脂の合成例を示す。
【0036】(合成例)ポリビニルアルコール(重合度
1000、ケン化度98.5%(株)クラレ製)3.5
gをジメチルスルホキシド60mlに懸濁し、フェニル
アセトン23.2gを加えた後、p−トルエンスルホン
酸・1水和物0.4gを加えて40℃で6時間加熱攪拌
した。反応液を水酸化ナトリウム0.1gを溶かしたメ
タノール2lに滴下し、析出したポリビニルアセタール
を濾取した。このポリマーをN、N−ジメチルホルムア
ミド50mlに溶解し、不溶物を濾別し、濾液をメタノ
ール2lに滴下し、ポリマーを析出させた。析出したポ
リマーを濾取し、乾燥して例示化合物No.1のポリビ
ニルアセタール4.9gを得た。このポリマーのアセタ
ール化度を日本工業規格K6728(ポリビニルブチラ
ール試験方法)記載の方法に準じて測定したところアセ
タール化度は61.5%であった。
【0037】図1に、本発明の太陽電池の基本的な構成
例を示す。
【0038】図1中で示す透光性導電層1の側から光照
射を行うが、4の側から光照射を行うことも可能であ
る。尚、その場合には1の導電層が透光性である必要は
ない。
【0039】また、本発明において3の対向電極と2の
光導電層との密着性向上のため、2と3の層間に下引き
層を設けることもできる。
【0040】本発明の有機太陽電池を製造する場合、図
1中の基体4としては、特に材料を限るものではなく、
アルミニウム、ステンレスなどの金属あるいは合金や
紙、プラスチックなど用途、使用、形状に合わせて多種
多様な材料が使用可能である。但し、基体側から光照射
する場合には、基体が透光性である必要があり、この場
合にはガラス、透明プラスチック等が有用である。
【0041】導電層としては、導電性を有するものであ
れば何れのものでも良く、導電性高分子、金属、ITO
等の酸化物など種々の導電材料が使用可能である。但
し、ここで少なくとも光照射側の導電層に関しては、透
光性が必要であるため、金属の半透明薄膜、透明導電性
酸化物等の透光性を有するものを用いる必要がある。
【0042】下引き層の材料としては、カゼイン、ポリ
ビニルアルコール、ニトロセルロース、ポリアミド(ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイ
ロン、アルコキシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタ
ンなどによって形成できる。
【0043】下引き層の膜厚は5μm以下が好ましく、
特には0.01〜1μmが好ましい。
【0044】本発明における光導電層は光キャリア発生
物質を含有する電荷発生層と光キャリア輸送物質を含有
する電荷輸送層に機能分離された積層型でも、光キャリ
ア発生物質と光キャリア輸送物質を同一層に含有する単
層型あるいは光キャリア発生物質のみを含有する単層型
でも良い。
【0045】また、積層型の場合、本発明に用いられる
ポリビニルアセタール樹脂は、少なくとも電荷発生層に
含有されていることが好ましい。
【0046】本発明に用いられるポリビニルアセタール
樹脂は、光導電層に対して1〜90重量%含有されてい
ることが好ましく、特には、10〜50重量%含有され
ていることが好ましい。
【0047】また、本発明に用いられるポリビニルアセ
タール樹脂は、他の樹脂と共に用いられても良い。他の
樹脂としてはポリビニルブチラール、ポリビニルヘンザ
ール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミ
ド、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン及びアク
リロニトル−スチレンコポリマーなどの樹脂、あるい
は、ポリ−N−ビニルカルバゾールやポリビニルアント
ラセンなどの有機光導電性ポリマーなどが挙げられる。
【0048】本発明に使用される光キャリア発生物質と
しては、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾなどのアゾ系
顔料、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなど
のフタロシアニン系顔料、インジゴ、チオインジゴなど
のインジゴ系顔料、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミ
ドなどのペリレン系顔料、アントアントロン、ピレンキ
ノンなどの多環キノン系顔料、スクワリリウム系色素、
ピリリウム、チオピリウム塩類、トリフェニルメタン系
色素などが挙げられる。
【0049】また、光キャリア輸送物質は電子輸送物質
と正孔輸送物質があり、電子輸送物質としては、例えば
2、4、7−トリニトロフルオレノン、2、4、5、7
−テトラニトロフルオレノン、クロラニル、テトラシア
ノキノジメタンなどの電子受容性物質やこれら電子受容
性物質を高分子化したものがある。
【0050】正孔輸送物質としては、ピレン、アントラ
センなどの多環芳香族化合物;カルバゾール、インドー
ル、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサ
ジアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾ
ール、ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリ
アゾールなどの複素環化合物;p−ジエチルアミノベン
ズアルデヒド−N、N−ジフェニルヒドラゾン、N,N
−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチル
カルバゾールなどのヒドラゾン系化合物;α−フェニル
−4′−N、N−ジフェニルアミノスチルベン、5−
[4−(ジ−p−トリルアミノ)ベンジリデン]−5H
−ジベンゾ[a,d]ジクロヘプテンなどのスチリル系
化合物;ベンジジン系化合物;トリアリールメタン系化
合物;トリフェニルアミンあるいは、これらの化合物か
ら成る基を主鎖又は側鎖に有するポリマー(例えばポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンな
ど)が挙げられる。
【0051】用いられる溶剤としては、テトラヒドロフ
ラン、1、4−ジオキサンなどのエーテル類、シクロヘ
キサノン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエン、キシレ
ン、モノクロルベンゼンなどの芳香族類、メタノール、
エタノールなどのアルコール類、クロロホルム、塩化メ
チレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類、N、N−ジ
メチルホルムアミドなどのアミド類などが挙げられる。
【0052】積層型の場合、電荷発生層の膜厚は10μ
m以下が好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。
電荷輸送層は電荷発生層の上又は下に積層され、電荷発
生層からキャリアを受取りこれを輸送する機能を有して
いる。電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて適当な
結着樹脂と共に溶剤中に溶解し塗布することによって形
成される。その膜厚は10μm以下が好ましく、特には
0.1〜5μmが好ましい。
【0053】単一層型の場合、感光層の膜厚は20μm
以下が好ましく、特には0.1〜10μmが好ましい。
【0054】上述した光導電層及び下引き層は任意の塗
布方法、例えばディッピング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法な
どによって塗布することができる。
【0055】以下、本発明を実施例にしたがって説明す
る。
【0056】
【実施例】(実施例1)100×100[mm]のガラ
ス板に半透明アルミニウム導電層(600mm光の透過
率79%)を真空蒸着法により作成した。
【0057】次に、下記構造のビスアゾ顔料
【0058】
【外13】 を5gにシクロヘキサノン90gを加えてサンドミルで
20時間分散した。更にこの液に例示樹脂No.1のポ
リビニルアセタール樹脂2gをシクロヘキサノン20g
に溶かした液を加え更に2時間分散した。
【0059】この分散液にメチルエチルケトン200g
を加えて希釈し、先に形成した導電層上に膜厚が0.5
μmとなるようにマイヤーバーで乾燥塗布し、光導電層
を形成した。
【0060】次いで、前記光導電層上に20×20[m
m]の金電極をスパッタ法によって蒸着し、有機太陽電
池を得た。
【0061】このようにして作製した有機太陽電池に、
タングステンランプを光源としてコーニング社製338
4フィルターにて500mm以下の光をカットした光
を、100mw/cm2 の光量で該太陽電池に照射し
た。このとき開放電圧(Voc)は1.3[V]、短絡
電流(Isc)は1.0[mA]、最大電力は1.1
[kΩ]の負荷で得られ、変換効率(Emax)は0.
70[%]であった。
【0062】次に、同光量で1.1[kΩ]の負荷をも
たせた回路において10時間連続照射した後の変換効率
(Emax・10hrs)は0.67[%]と良好であ
った。
【0063】(実施例2)実施例1で用いたビスアゾ顔
料のかわりに下記構造式
【0064】
【外14】 で示されるビスアゾ顔料を用い、結着樹脂として例示顔
料No.28のポリビニルアセタール樹脂を用いた以外
は、実施例1と同様にして有機太陽電池を作製し、同様
の光照射実験を行い以下の結果を得た。 Voc=1.4[V] Isc=0.8[mA] Emax=0.60[%] Emax・10hrs=0.55[%]
【0065】(実施例3)実施例1で用いたビスアゾ顔
料のかわりに下記構造式
【0066】
【外15】 で示されるビスアゾ顔料5gにテトラヒドラフラン90
gを加えてサンドミルで20時間分散した。更にこの液
に例示樹脂No.4のポリビニルアセタール樹脂2gを
テトラヒドラフラン20gに溶かした液を加え更に2時
間分散した。
【0067】この分散液に、下記構造式で示される
【0068】
【外16】 トリアリールアミン5gを混入し、これが完全に溶解す
るまで、更に2時間サンドミルで分散した。
【0069】この分散液にシクロヘキサノンとテトラヒ
ドロフランの1:1の混合溶剤150gを加えて希釈
し、実施例1と同様の導電層上に膜厚が2.5μmとな
るようにマイヤーバーで乾燥塗布し、光導電層を形成し
た。
【0070】次いで、前記光導電層上に20×20[m
m]の金電極をスパッタ法によって蒸着し、有機太陽電
池を得た。
【0071】この太陽電池について、実施例1と同様の
光照射実験を行い以下の結果を得た。 Voc=1.6[V] Isc=2.2[mA] Emax=1.5[%] Emax・10hrs=1.1[%]
【0072】(実施例4)実施例1で用いた光導電層用
分散液として、無金属フタロシアニン10gにテトラヒ
ドロフラン350gを加え、この液に例示樹脂No.5
2のポリビニルアセタール樹脂3gをテトラヒドロフラ
ン50gに溶解した液をサンドミルで10時間分散し
た。分散液を用いた以外は実施例1と同様にして有機太
陽電池を作製し、同様の光照射実験を行い以下の結果を
得た。 Voc=1.0[V] Isc=0.9[mA] Emax=0.59[%] Emax・10hrs=0.50[%]
【0073】(実施例5)実施例4で用いた無金属フタ
ロシアニンのかわりにチタニルオキシフタロシアニンを
用いた他は実施例1と同様にして有機太陽電池を作製
し、同様の光照射実験を行い以下の結果を得た。 Voc=1.5[V] Isc=1.9[mA] Emax=1.4[%] Emax・10hrs=1.0[%]
【0074】(比較例1〜4)実施例1で用いたポリビ
ニルアセタール樹脂のかわりに下記構造式
【0075】
【外17】 (式中、Xは水素原子、メトキシ基、メチル基及びジメ
チルアミノ基を示す。)で示される構造を有するポリビ
ニルアセタール樹脂(アセタール化度75〜80%)を
用いた以外は実施例1と同様にして有機太陽電池を作製
し、評価した。結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】(比較例5)実施例3で用いたポリビニル
アセタール樹脂にかえて比較例2で用いたポリビニルア
セタール樹脂を用いた以外は実施例3と同様にして有機
太陽電池を作製し評価した。
【0078】その結果、 Voc=1.4[V] Isc=0.5[mA] Emax=0.30[%] Emax・10hrs=0.07[%] であった。
【0079】(実施例6)実施例1で用いたビスアゾ顔
料4gにシクロヘキサノン90gを加えてサンドミルで
20時間分散した。この分散液に、例示樹脂No.1の
ポリビニルアセタール樹脂20gをテトラヒドロフラン
300gに溶解した液を加え、2時間振とうした。
【0080】この分散液にメチルエチルケトン180g
を加えて希釈し、実施例1と同様の導電層上に膜厚が
0.6μmとなるようにマイヤーバーで乾燥塗布し、発
生層を形成した。
【0081】更に、下記構造式
【0082】
【外18】 で示されるスチリル化合物5gとポリカーボネート樹脂
(数平均分子量55000)5gをモノクロルベンゼン
400gに溶解し、これを電荷発生層の上にマイヤーバ
ーで乾燥塗布して、0.2μmの電荷輸送層を形成し、
光導電層を得た。
【0083】次いで、前記光導電層上に20×20[m
m]の金電極をスパッタ法によって蒸着し、有機太陽電
池を得た。
【0084】この太陽電池について実施例1と同様の光
照射実験を行い、以下の結果を得た。 Voc=1.7[V] Isc=2.0[mA] Emax=1.3[%] Emax・10hrs=1.0[%]
【0085】(比較例6)実施例6で用いたポリビニル
アセタール樹脂にかえて比較例4で用いたポリビニルア
セタール樹脂を用いた以外は実施例6と同様にして有機
太陽電池を作製し、評価した。
【0086】その結果、Voc=1.5[V] Isc=0.6[mA] Emax=0.33[%] Emax・10hrs=0.09[%] であった。
【0087】
【発明の効果】以上のように、本発明の有機太陽電池
は、光導電層の結着樹脂として、式〔1〕で示される構
造を有する特定のポリビニルアセタール樹脂を用いるこ
とによって、変換効率や繰り返し使用時の安定性に優れ
た特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機太陽電池の基本的な構成を表す説
明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電層が下記式〔1〕 【外1】 (式中、Aは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基
    は、置換基を有してもよい複素環基又は、 【外2】 を示す。但しn=0のときは置換基を有してもよい複素
    環基を示す。R1 は置換基を有してもよい芳香族炭化水
    素基、又は置換基を有してもよい複素環基を示し、R2
    は水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置
    換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は、置換基を有
    してもよい複素環基を示し、R3 は水素原子又は置換基
    を有してもよい低級アルキル基を示し、nは0又は1〜
    3の整数を表す)で示される構造を有する樹脂を含有す
    ることを特徴とする有機太陽電池。
JP4162945A 1992-06-22 1992-06-22 有機太陽電池 Pending JPH065898A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6727521B2 (en) 2000-09-25 2004-04-27 Foveon, Inc. Vertical color filter detector group and array
US6864557B2 (en) 2001-06-18 2005-03-08 Foveon, Inc. Vertical color filter detector group and array
US6960757B2 (en) 2001-06-18 2005-11-01 Foveon, Inc. Simplified wiring schemes for vertical color filter pixel sensors
US9931758B2 (en) 2015-08-05 2018-04-03 Totani Corporation Plastic film punching apparatus

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