JP2652452B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2652452B2 JP32715989A JP32715989A JP2652452B2 JP 2652452 B2 JP2652452 B2 JP 2652452B2 JP 32715989 A JP32715989 A JP 32715989A JP 32715989 A JP32715989 A JP 32715989A JP 2652452 B2 JP2652452 B2 JP 2652452B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは特定の構造
を有するジスアゾ顔料を感光層中に含有する電子写真感
光体に関する。
[従来の技術] 従来、電子写真感光体としては、セレン、硫化カドミ
ウム、酸化亜鉛などを主成分とする感光層を有する無機
系電子写真感光体が広く用いられてきた。
一方、有機光導電性物質を主成分とする感光層を有す
る電子写真感光体としては、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ールに代表される光導電性ポリマーや2,5−ビス(p−
ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール
のような低分子の有機光導電性物質を用いたもの、さら
にはこのような有機光導電性物質と各種の染料や顔料を
組み合せたものなどが知られている。
有機光導電性物質を用いた電子写真感光体は成膜性が
良く、塗工によって生産できるため、極めて生産性が高
く安価な感光体を提供できる利点を有している。また、
使用する染料や顔料などの選択により、感色性を自在に
コントロールできるなどの利点を有し、これまで幅広い
検討が成されてきた。特に最近では、有機光導電性染料
や顔料を含有した電荷発生層と前述の光導電性ポリマー
や低分子の有機光導電性物質を含有した電荷輸送層を積
層した機能分離型感光体の開発により、従来の有機電子
写真感光体の欠点とされていた感度や耐久性に著しい改
善が成されてきた。
アゾ顔料は優れた光導電性を示し、しかもアゾ成分と
カプラー成分の組み合せ方で様々な特性を有する化合物
が容易に得られることから、これまでに数多くの化合物
が提案されており、例えば特開昭63−37353号公報、特
開昭63−68843号公報、特開昭64−2059号公報に記載さ
れる化合物などは既に公知である。
しかしながら、従来のジスアゾ顔料を用いた電子写真
感光体は、感度や繰り返し使用時の電位安定性の面で必
ずしも十分なものとは言えず、実用化されているのはご
くわずかな材料のみである。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、新規な光導電性材料を提供するこ
と、実用的な高感度特性と繰り返し使用時の安定した電
位特性を有する電子写真感光体を提供することである。
[課題を解決する手段、作用] 本発明は、導電性支持体上に下記一般式(1)で示す
ジスアゾ顔料を含有する感光層を有することを特徴とす
る電子写真感光体から構成される。
一般式 式中、Ar1、Ar2およびAr3は同一または異なって、置
換基を有してもよい2価の芳香族炭化水素基または芳香
族複素環基を表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表
わし、Cp1およびCp2は同一または異なるフェノール性水
酸基を有するカプラー残基を表わす。
具体的には、Ar1、Ar2およびAr3としては、2価の置
換基を有してもよい芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニレン、ビフェニレン、ターフェニレン、ナフチレ
ン、アンスリレン、ピレニレンおよびフェナンスレンな
どの基が挙げられ、芳香族複素環化合物としては、例え
ばフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソ
オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾ
ール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、インドー
ル、カルバゾール、アクリジンおよびフェナジンから誘
導される置換基を有してもよい2価の官能基が挙げられ
る。
好ましい例として下記一般式(2)〜(23)で示す化
合物が挙げられる。
一般式 一般式(2)〜(23)中のQはメチル、エチル、、n
−ブチル、n−プロピルなどのアルキル基、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、フェニル、ナフ
チル、ピレニル、アンスリルなどのアリール基、ベンジ
ル、フェネチル、ナフチルメチルなどのアラルキル基、
メトキシ、エトキシ、ブトキシ、フェノキシなどのアル
コキシ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基
などを表わし、上記アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基などは置換基を有してもよく、その置換基としては
上記のようなハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、
シアノ基、トリフルオロメチル基など挙げられ、kは0
〜3の整数を表わす。
なお、本発明は上記の例に限定されるものではない。
Cp1およびCp2の好ましい例としては、下記一般式(2
4)〜(28)で示すカプラー残基が挙げられる。
一般式 一般式(24)、(25)および(26)中、Xはベンゼン
環と縮合して置換基を有してもよいナフタレン環、アン
トラセン環、カルバゾール環、ベンズカルバゾール環、
ジベンゾフラン環などの多環芳香環または複素環を形成
するのに必要な残基を示す。
一般式(24)中のTは酸素原子または硫黄原子を示
し、lは0または1の整数である。
一般式(24)および(25)中のR1およびR2は水素原
子、置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、複素環基またはR1とR2の結合する窒素原子
を含む環状アミノ基を示す。
一般式(26)中のR3は水素原子、置換基を有してもよ
いアルキル基、アリール基、アラルキル基または複素環
基を示す。
一般式(27)中のR4は置換基を有してもよいアルキル
基、アリール基、アラルキル基または複素環基を示す。
上記表現のアルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチルなどの基、アリール基としてはフェニ
ル、ジフェニル、ナフチル、アンスリルなどの基、アラ
ルキル基としてはベンジル、フェネチル、ナフチルメチ
ルなどの基、複素環基としては、ピリジル、チエニル、
チアゾリル、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベン
ゾチアゾリルなどの基、窒素原子を含む環状アミノ基と
してはピロール、ピロリン、ピロリジン、ピロリドン、
インドール、インドリン、カルバゾール、イミダゾー
ル、ピラゾール、ピラゾリン、オキサジン、フェノキサ
ジンなどから誘導される環状アミノ基が挙げられる。
一般式(28)中のYは、置換基を有してもよい2価の
芳香族炭化水素基ないしは窒素原子を環内に含む2価の
複素環基を示し、具体的には、o−フェニレン、o−ナ
フチレン、ペリナフチレン、1,2−アンスリレン、3,4−
ピラゾールジイル、2,3−ピリジンジイル、4,5−ピリジ
ンジイル、6,7−インダゾールジイル、6,7−キノリンジ
イルなどの基が挙げられる。
さらにR1〜R4、XおよびYの有してもよい置換基とし
ては、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基、メ
トキシ、エトキシなどのアルコキシ基、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子ジメ
チルアミノ、ジエチルアミノなどのアルキルアミノ基、
フェニルカルバモイル基、ニトロ基、シアノ基、トリフ
ルオロメチルなどのハロメチル基などが挙げられる。
なお、一般式(1)中、Cp1およびCp2が一般式(2
4)、(25)または(26)であり、式中のXがベンゼン
環と縮合してベンズカルバゾール環を形成しているカプ
ラー残基であるジスアゾ顔料は、その吸収域が近赤外領
域付近まで広がるため、半導体レーザー用の電荷発生材
料としても好適である。
以下に一般式(1)で示すジスアゾ顔料の代表例を列
挙するが、本発明に用いる一般式(1)で示すジスアゾ
顔料は、これらに限定されるものではない。
例示顔料(1) 例示顔料(2) 一般式(1)で示すジスアゾ顔料は、相当するジアミ
ンを常法によりテトラゾ化し、アルカリの存在下カプラ
ーと水系でカップリングするか、テトラゾニウム塩をホ
ウフッ化塩や塩化亜鉛複塩などに変換した後、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機
溶剤中で、酢酸ソーダ、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリンなどの塩基の存在下、カプラーとカップリン
グすることによって容易に合成できる。
一般式(1)中のCp1、Cp2が相異なるカプラー残基で
あるジスアゾ顔料を合成する場合は、前述のテトラゾニ
ウム塩1モルに対し初めに一方のカプラー1モルをカッ
プリングさせ、次いでもう一方のカプラー1モルをカッ
プリングさせて合成するか、あるいはジアミンの一方の
アミノ基をアセチル基などを保護しておき、これをジア
ゾ化して一方のカプラーをカップリングさせた後、保護
基を塩酸などで加水分解し、これを再びジアゾ化しもう
一方のカプラーをカップリングさせて合成することがで
きる。
合成例(例示顔料(1)の合成) 300mlビーカーに水150ml、濃塩酸20ml(0.23モル)と (0.032モル)を入れ、0℃まで冷却し、次いで亜硝酸
ソーダ4.6g(0.067モル)を水10mlに溶かした液を液温
を5℃以下に保ちながら10分間で滴下した。15分間撹拌
した後、生成した黄色懸濁液にホウフッ化ソーダ10.5g
(0.096モル)を水90mlに溶かした液を撹拌下滴下し、
析出した赤色のホウフッ化塩を濾取し、冷水で洗浄した
後、アセトニトリルで洗浄し、室温で減圧乾燥した。
収量12.76g、収率73.3% 次に1ビーカーにN,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)500mlを入れ、 11.06g(0.042モル)を溶解し液温を5℃に冷却した後
先に得たホウフッ化塩10.88g(0.020モル)を溶かし、
次いでトリエチルアミン5.1g(0.050モル)を5分間で
滴下した。2時間撹拌した後、析出した顔料を濾取し、
DMFで4回、水で3回洗浄した後、凍結乾燥した。
収量16.36g、収率91.4% 元素分析 計算値(%) 実測値(%) C 72.47 72.36 H 4.28 4.21 N 12.52 12.60 O 10.73 10.83 本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に一般式
(1)で示すジスアゾ顔料を含有する感光層を有する。
感光層の形態は公知のいかなる形態を取っていてもか
まわないが、一般式(1)で示すジスアゾ顔料を含有す
る感光層を電荷発生層とし、これに電荷輸送物質を含有
する電荷輸送層を積層した機能分離型の感光層が特に好
ましい。
電荷発生層は、一般式(1)で示すジスアゾ顔料を適
当な溶剤中でバインダー樹脂と共に分散した塗布液を、
導電性支持体上に公知の方法によって塗布することによ
って形成することができ、その膜厚は例えば5μm以
下、好ましくは0.1〜1μmの薄膜層とすることが望ま
しい。
この際用いられるバインダー樹脂は、広範な絶縁性樹
脂あるいは有機光導電性ポリマーから選択されるが、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルベンザール、ポリアリ
レート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ
樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン
などが好ましく、その使用量は電荷発生層中の含有率で
80重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
また使用する溶剤は前記の樹脂を溶解し、後述の電荷
輸送層や下引層を溶解しないものから選択することが好
ましい。
具体的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン
などのエーテル類、シクロヘキサノン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミドなど
のアミド類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル
類、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族
類、メタノール、エタノール、2−プロパノールなどの
アルコール類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロル
エチレン、四塩化炭素、トリクロルエチレンなどの脂肪
族ハロゲン化炭化水素類など挙げられる。
電荷輸送層は電荷発生層の上または下に積層され、電
界の存在下電荷発生層から電荷キャリアを受取り、これ
を輸送する機能を有している。
電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて適当なバイ
ンダー樹脂と共に溶剤中に溶解し塗布することによって
形成され、その膜厚は一般的には5〜40μmであるが15
〜30μmが好ましい。
電荷輸送物質は電子輸送性物質と正孔輸送性物質があ
り、電子輸送性物質としては、例えば2,4,7−トリニト
ロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノ
ン、クロラニル、テトラシアノキノジメタンなどの電子
吸引性物質やこれら電子吸引性物質を高分子化したもの
などが挙げられる。
正孔輸送性物質としてはピレン、アントラセンなどの
多環芳香族化合物、カルバゾール系、インドール系、イ
ミダゾール系、オキサゾール系、チアゾール系、オキサ
ジアゾール系、ピラゾール系、ピラゾリン系、チアジア
ゾール系、トリアゾール系化合物などの複素環化合物、
p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチ
リデン−9−エチルカルバゾールなどのヒドラゾン系化
合物、α−フェニル−4′−N,N−ジフェニルアミノス
チルベン、5−[4−(ジ−p−トリルアミノ)ベンジ
リデン]−5H−ジベンゾ[a,b]シクロヘプテンなどの
スチリル系化合物、ベンジジン系化合物、トリアリール
メタン系化合物、トリフェニルアミンあるいは、これら
の化合物から成る基を主鎖または側鎖に有するポリマー
(例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルア
ントラセンなど)が挙げられる。
これらの有機電荷輸送物質の他にセレン、セレン−テ
ルル、アモルファスシリコン、硫化カドミウムなどの無
機材料も用いることができる。
また、これらの電荷輸送物質は1種または2種以上組
合せて用いることができる。
電荷輸送物質が成膜性を有していないときには適当な
バインダーを用いることができ、具体的には、アクリル
樹脂、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレンコポリ
マー、ポリアクリルアミド、ポリアミド、塩素化ゴムな
どの絶縁性樹脂あるいはポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアントラセンなどの有機光導電性ポリマ
ーなとが挙げられる。
感光層が形成される導電性支持体としては、例えばア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレ
ス、チタン、ニッケル、インジウム、金や白金などが用
いられる。またこうした金属あるいは合金を、真空蒸着
法によって被膜形成したプラスチック(例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、アクリル樹脂など)や、導電性粒子
(例えばカーボンブラック、銀粒子など)を適当なバイ
ンダー樹脂と共にプラスチックまたは金属基板上に被覆
した支持体あるいは導電性粒子をプラスチックや紙に含
浸した支持体などを用いることができる。
導電性支持体と感光層の中間にバリヤー機能と接着機
能をもつ下引き層を設けることもできる。
下引き層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロ
セルロース、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイ
ロンなど)、ポリウレタン、酸化アルミニウムなどによ
って形成できる。
下引き層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜3μ
mが適当である。
本発明の別の具体例として、一般式(1)で示すジス
アゾ顔料と電荷輸送物質を同一層に含有させた電子写真
感光体を挙げることができる。
この際、電荷輸送物質としてポリ−N−ビニルカルバ
ゾールとトリニトロフルオレノンからなる電荷移動錯体
を用いることもできる。
この例の電子写真感光体は、一般式(1)で示すジス
アゾ顔料と電荷移動錯体を適当な樹脂溶液中に分散させ
た液を塗布乾燥して形成することができる。
いずれの電子写真感光体においても用いる顔料は一般
式(1)で示すジスアゾ顔料の結晶形は結晶質であって
も非晶質であってもよい。
また一般式(1)で示すジスアゾ顔料を2種類以上組
み合せたり、公知の電荷発生物質と組み合せて使用する
ことも可能である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用する
のみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンタ
ー、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版な
どの電子写真応用分野にも広く用いることができる。
[実施例] 実施例1〜8 アルミニウム支持体上にメトキシメチル化ナイロン
(平均分子量3万2千)5gとアルコール可溶性共重合ナ
イロン(平均分子量2万9千)10gをメタノール95gに溶
解した液をマイヤーバーで塗布し、乾燥後の膜厚が1μ
mの下引き層を設けた。
次に、例示顔料(2)の5gをシクロヘキサノン95mlに
ブチラール樹脂(ブチラール化度63モル%)2gを溶かし
た液に加え、サンドミルで20時間分散した。この分散液
を先に形成した下引き層の上に乾燥後の膜厚が0.1μm
となるようにマイヤーバーで塗布し、乾燥して電荷発生
層を形成した。
次に、下記構造式のヒドラゾン化合物5g とポリメチルメタクリレート(数平均分子量10万)5gを
クロロベンゼン40gに溶解し、これを電荷発生層の上に
マイヤーバーで塗布乾燥し、膜厚が19μmの電荷輸送層
を形成し、実施例1の電子写真感光体を作成した。
例示顔料(2)に代えて下記の例示顔料を用い、他の
条件は実施例1と同様にして、実施例2〜8に対応する
電子写真感光体を作成した。
このようにして作成した電子写真感光体を静電複写紙
試験装置(川口電機(株)製Model SP−428)を用いて
−5KVのコロナ放電で負に帯電し、暗所で1秒間保持し
た後、ハロゲンランプを用いて照度10ルックスの光で露
光し、帯電特性を評価した。
帯電特性としては表面電位(V0)と暗所放置後の表面
電位が1/2に減衰するに必要な露光量(E1/2)を測定し
た。結果を示す。実施例 例示顔料 V0(−V) E1/2(lux・sec) 1 (2) 705 1.8 2 (3) 710 1.8 3 (5) 675 3.2 4 (7) 700 1.6 5 (9) 670 3.9 6 (17) 680 3.5 7 (23) 720 2.0 8 (27) 710 1.9 比較例1〜3 下記構造式のジスアゾ顔料を用いた他は、実施例1と
同様にして電子写真感光体を作成し、実施例1と同様に
帯電特性を評価した。
結果を示す。
(比較例1) (比較例2) 比較例 比較顔料 V0(−V) E1/2(lux・sec) 1 (1) 630 5.4 2 (2) 620 5.5 3 (3) 630 5.2 この結果から、本発明の電子写真感光体はいずれも十
分な帯電能と優れた感度を有することが分る。
実施例9〜11 実施例1、2および4で作成した電子写真感光体を用
い、繰り返し使用時の明部電位と暗部電位の変動を測定
した。
方法としては、上記電子写真感光体をそれぞれ−6.5k
Vのコロナ帯電器、露光光学系、現像器、転写帯電器、
除電露光光学系およびクリーナーを備えた電子写真複写
機のシリンダーに貼り付けた。この複写機はシリンダー
の駆動に伴ない転写紙上に画像が得られる構成になって
いる。
この複写機を用いて、初期の暗部電位VDと明部電位VL
をそれぞれ−700V、−200V付近に設定し、5千回繰り返
し使用した際の暗部電位の変動量(△VD)と明部電位の
変動量(△VL)を測定した。
なお、電位の変動量における負記号は、電位の絶対値
の低下を表わし、正記号は電位の絶対値の増加を表わ
す。
結果を示す。
比較例4および5 比較例1、2で作成した電子写真感光体を実施例9と
同じ方法で繰り返し使用時の電位変動量を測定した。結
果を示す。
上記の結果から、本発明の電子写真感光体は、繰り返
し使用時の電位変動が少ないことが分る。
実施例12 アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムのア
ルミ面上に膜厚0.5μmのポリビニルアルコールの下引
き層を形成した。
この上に実施例1で用いたジスアゾ顔料の分散液をマ
イヤーバーで塗布乾燥し、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。
次いで、下記構造式のスチリル化合物5gト ポリカーボネート(数平均分子量5万5千)5gをテトラ
ヒドロフラン40glに溶かした液を電荷発生層の上に塗布
乾燥して、膜厚が21μmの電荷輸送層の形成した。
こうして作成した電子写真感光体の帯電特性と耐久特
性を実施例1と実施例9と同様の方法によって評価し
た。結果を示す。
V0:−710V E1/2:1.4lux・sec △VD:−13V △VL:+8V 実施例13 実施例12で作成した電子写真感光体の電荷発生層と電
荷輸送層を逆の順番で塗布した電子写真感光体を作成
し、実施例1と同じ方法で帯電特性を評価した。ただ
し、帯電は正帯電とした。
V0:+685V E1/2:2.3lux・sec 実施例14 実施例1で作成した電荷発生層の上に、2,4,7−トリ
ニトロ−9−フルオレノン5gとポリ−4−4′−ジオキ
シジフェニル−2,2−プロパンカーボネート(分子量30
万)5gをテトラヒドロフラン50gに溶解して調製した塗
布液をマイヤーバーで塗布乾燥して、膜厚が18μmの電
荷輸送層を形成した。
こうして作成した電子写真感光体を実施例1と同様の
方法で帯電特性を測定した。
ただし、帯電は正帯電とした。結果を示す。
V0:+650V E1/2:3.5lux・sec 実施例15 例示顔料(4)の0.5gをシクロヘキサノン9.5gと共に
ペイントシェイカーで5時間分散した。ここへ実施例1
で用いた電荷輸送材料5gとポリカーボネート5gのテトラ
ヒドロフラン40gに溶かした液を加え、さらに1時間振
とうした。こうして調製した塗布液をアルミ支持体上に
マイヤーバーで塗布乾燥して、膜厚が19μmの感光層を
形成した。
こうして作成した電子写真感光体を実施例1と同じ方
法で帯電特性を評価した。ただし、帯電は正帯電とし
た。
V0:+685V E1/2:2.4lux・sec [発明の効果] 本発明の電子写真感光体は、感光層に特定構造のジス
アゾ顔料を用いることにより、感光層内部における電荷
キャリアの発生効率ないしは注入効率のいずれか一方ま
たは双方が改善され、感度や繰り返し使用時における電
位安定性に優れた特性が得られる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に下記一般式(1)で示す
    ジスアゾ顔料を含有する感光層を有することを特徴とす
    る電子写真感光体。 一般式 式中、Ar1、Ar2およびAr3は同一または異なって、置換
    基を有してもよい2価の芳香族炭化水素基または芳香族
    複素環基を表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表わ
    し、Cp1およびCp2は同一または異なるフェノール性水酸
    基を有するカプラー残基を表わす。
  2. 【請求項2】一般式(1)中のAr1、Ar2およびAr3が置
    換基を有してもよいフェニレン、ビフェニレン、ターフ
    ェニレン、ナフチレン、アンスリレン、ピレニレンおよ
    びフェナンスレンから選ばれる2価の芳香族炭化水素基
    ないしはフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾー
    ル、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、
    イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、イ
    ンドール、カルバゾール、アクリジンおよびフェナジン
    から選ばれる芳香族複素環化合物の2価の官能基である
    請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】感光層が、一般式(1)で示すジスアゾ顔
    料を含有する電荷発生層と電荷輸送層の少なくとも二層
    からなる請求項1記載の電子写真感光体。
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