JPH0658000A - Pc防液堤と基礎版の結合構造 - Google Patents

Pc防液堤と基礎版の結合構造

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JPH0658000A
JPH0658000A JP4233126A JP23312692A JPH0658000A JP H0658000 A JPH0658000 A JP H0658000A JP 4233126 A JP4233126 A JP 4233126A JP 23312692 A JP23312692 A JP 23312692A JP H0658000 A JPH0658000 A JP H0658000A
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亮一 金澤
Masamichi Yasunaga
正道 安永
Naoki Furukawa
直樹 古川
Hirohide Sano
演秀 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ安価な構成を付加するだけで、PC
防液堤と基礎版の結合部付近に引張応力を生じないよう
にして、これにより、PC防液堤に配置するプレストレ
スにより容易に圧縮状態に保つことができ、クラックを
防止できる。 【構成】 金属製殻の貯液タンク1の底部に設ける基礎
版5と、この基礎版5から前記貯液タンク1の側部を囲
うように立上げるPC(プレストレスコンクリート)防
液堤7との結合構造において、基礎版5のみならず、P
C防液堤7と基礎版5の結合部付近にもヒーター6を設
置し、かつ、この結合部外側を断熱材8で被覆した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PC防液堤と基礎版の
結合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先に、PC(プレストレスコンクリー
ト)防液堤について説明する。図2に示すように、図中
1はLNG等の低温液化ガスの貯液タンクであり、これ
は金属製の内殻2と同じく金属製の外殻3との間に保冷
材4を配設した金属二重殻タンクである。
【0003】この貯液タンク1は支持杭11で支承された
PCコンクリート製の基礎版5上に載置され、かつ、貯
液タンク1からの冷熱が地盤に伝わり、地盤凍結による
隆起現象等を生じないように、前記基礎版5にはヒータ
ー6を埋設している。
【0004】また、この基礎版5からはPC(プレスト
レスコンクリート)防液堤7を立上げ、この防液堤7で
貯液タンク1の側部外周を囲うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このPC防液堤7の壁
厚は一般的にt=300 〜500 程度とかなりに薄く、季節
毎に大きく変動する外気温の影響を大きく受ける。それ
に対して、基礎版5は前記ヒーター6の運行によりほぼ
一定の温度に保たれている。その結果、図3に示すよう
に、冬場においてPC防液堤7は外気の影響により縮も
うとするのを基礎版5が拘束するため、PC防液堤7の
基礎版5への結合部付近には、大きな円周方向引張応力
αが生じる。この引張応力αはPC防液堤7に配置する
プレストレスによる圧縮状態を低下させることになり、
クラック発生の原因ともなる。
【0006】この引張応力αを打ち消すためには、PC
防液堤7および基礎版5の外周部に大量のPC鋼材が必
要となり、かなりのコスト高となってしまう。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、簡単かつ安価な構成を付加するだけで、PC防液堤
と基礎版の結合部付近に引張応力を生じないようにする
ことができるPC防液堤と基礎版の結合構造を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基礎版
と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うように
立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤との
結合構造において、基礎版のみならず、PC防液堤と基
礎版の結合部付近にもヒーターを設置すること、もしく
はこの結合部外側を断熱材で被覆したこと、さらに、そ
の両方を行うことを要旨とするものである。
【作用】
【0009】請求項1記載の本発明によれば、基礎版の
みならず、PC防液堤と基礎版の結合部付近にもヒータ
ーを設置したので、図4に示すように結合部付近に発生
する両者の相対温度差を小さくすることがで、これでP
C防液堤下部に温度差による引張応力の発生を防止する
ことができる。
【0010】請求項2記載の本発明によれば、PC防液
堤と基礎版の結合部外側を被覆する断熱材は、この部分
が外気温の影響を受けにくくすることができ、これでP
C防液堤下部に温度差による引張応力の発生を防止する
ことができる。
【0011】請求項3記載の本発明によれば、前記請求
項1と請求項2の作用を合わせてより確実にPC防液堤
下部に温度差による引張応力の発生を防止し、PC防液
堤に配置するプレストレスにより容易に圧縮状態に保つ
ことができ、クラックを防止できる。
【0012】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明のPC防液堤と基礎版の結合構
造の1実施例を示す要部の縦断正面図である。
【0013】図中5はPCコンクリート製の基礎版、7
はこの基礎版5から立ち上がるPC防液堤であり、これ
らの配置は前記図2に示した通りである。
【0014】すなわち、金属製の内殻2と同じく金属製
の外殻3との間に保冷材4を配設した金属二重殻タンク
である貯液タンク1を載置する基礎版5には、ヒーター
6が埋設され、この基礎版5からPC(プレストレスコ
ンクリート)防液堤7を立上げ、この防液堤7で貯液タ
ンク1の側部外周を囲うようにしている。
【0015】本発明は、この基礎版5のみならず、PC
防液堤7と基礎版5の結合部付近にもヒーター6を設置
する。
【0016】さらに、前記PC防液堤7と基礎版5の結
合部の外側を断熱材8で被覆した。
【0017】このようにして本発明は基礎版5のみなら
ず、PC防液堤7と基礎版5の結合部付近にもヒーター
6を設置することで、図4の実線に示すように、結合部
付近に発生する両者の温度変化はほぼ同一のものとして
相対温度差を小さくすることができる。図4で破線は従
来例の場合である。
【0018】また、PC防液堤7と基礎版5の結合部外
側を被覆する断熱材8は、この結合部部分が外気温の影
響を受けにくくすることができる。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように本発明のPC防液堤と
基礎版の結合構造は、簡単かつ安価な構成を付加するだ
けで、PC防液堤と基礎版の結合部付近に引張応力を生
じないようにして、これにより、PC防液堤に配置する
プレストレスにより容易に圧縮状態に保つことができ、
クラックを防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本発明のPC防液堤と基礎版の結合構
造の1実施例を示す要部の縦断正面図である。
【図2】貯液タンクの全体を示す一部切欠いた側面図で
ある。
【図3】PC防液堤と基礎版の結合構造の従来例を示す
要部の縦断正面図である。
【図4】本発明と従来例との効果の違いを示す温度応力
分布図である。
【符号の説明】
1…貯液タンク 2…内殻 3…外殻 4…保冷材 5…基礎版 6…ヒーター 7…PC防液堤 8…断熱材 11…支持杭
フロントページの続き (72)発明者 佐野 演秀 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基
    礎版と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うよ
    うに立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤
    との結合構造において、基礎版のみならず、PC防液堤
    と基礎版の結合部付近にもヒーターを設置したことを特
    徴とするPC防液堤と基礎版の結合構造。
  2. 【請求項2】 金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基
    礎版と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うよ
    うに立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤
    との結合構造において、PC防液堤と基礎版の結合部外
    側を断熱材で被覆したことを特徴とするPC防液堤と基
    礎版の結合構造。
  3. 【請求項3】 金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基
    礎版と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うよ
    うに立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤
    との結合構造において、基礎版のみならず、PC防液堤
    と基礎版の結合部付近にもヒーターを設置し、かつ、こ
    の結合部外側を断熱材で被覆したことを特徴とするPC
    防液堤と基礎版の結合構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005247324A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Ohbayashi Corp 低温pcタンク、低温pcタンクの構築運用方法
JP2011149510A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Taisei Corp プレストレストコンクリート構造物
JP2014015963A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Shimizu Corp 低温液体貯蔵用タンク

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