JP2576929B2 - Pc防液堤と基礎版の結合方法 - Google Patents
Pc防液堤と基礎版の結合方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PC防液堤と基礎版の
結合方法に関するものである。
結合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先に、PC(プレストレスコンクリー
ト)防液堤について説明する。図2に示すように、図中
1はLNG等の低温液化ガスの貯液タンクであり、これ
は金属製の内殻2と同じく金属製の外殻3との間に保冷
材4を配設した金属二重殻タンクである。
ト)防液堤について説明する。図2に示すように、図中
1はLNG等の低温液化ガスの貯液タンクであり、これ
は金属製の内殻2と同じく金属製の外殻3との間に保冷
材4を配設した金属二重殻タンクである。
【0003】この貯液タンク1は支持杭11で支承された
コンクリート製の基礎版5上に載置され、かつ、貯液タ
ンク1からの冷熱が地盤に伝わり、地盤凍結による隆起
現象等を生じないように、前記基礎版5にはヒーター6
を埋設している。
コンクリート製の基礎版5上に載置され、かつ、貯液タ
ンク1からの冷熱が地盤に伝わり、地盤凍結による隆起
現象等を生じないように、前記基礎版5にはヒーター6
を埋設している。
【0004】また、この基礎版5からはPC(プレスト
レスコンクリート)防液堤7を立上げ、この防液堤7で
貯液タンク1の側部外周を囲うようにしている。
レスコンクリート)防液堤7を立上げ、この防液堤7で
貯液タンク1の側部外周を囲うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このPC防液堤7の壁
厚は一般的にt=300 〜500 程度とかなりに薄く、季節
毎に大きく変動する外気温の影響を大きく受ける。それ
に対して、基礎版5は前記ヒーター6の運行によりほぼ
一定の温度に保たれている。その結果、図3に示すよう
に、冬場においてPC防液堤7は外気の影響により縮も
うとするのを基礎版5が拘束するため、PC防液堤7の
基礎版5への結合部付近には、大きな円周方向引張応力
αが生じる。この引張応力αはPC防液堤7に配置する
プレストレスによる圧縮状態を低下させることになり、
クラック発生の原因ともなる。
厚は一般的にt=300 〜500 程度とかなりに薄く、季節
毎に大きく変動する外気温の影響を大きく受ける。それ
に対して、基礎版5は前記ヒーター6の運行によりほぼ
一定の温度に保たれている。その結果、図3に示すよう
に、冬場においてPC防液堤7は外気の影響により縮も
うとするのを基礎版5が拘束するため、PC防液堤7の
基礎版5への結合部付近には、大きな円周方向引張応力
αが生じる。この引張応力αはPC防液堤7に配置する
プレストレスによる圧縮状態を低下させることになり、
クラック発生の原因ともなる。
【0006】この引張応力αを打ち消すためには、PC
防液堤7および基礎版5の外周部に大量のPC鋼材が必
要となり、かなりのコスト高となってしまう。
防液堤7および基礎版5の外周部に大量のPC鋼材が必
要となり、かなりのコスト高となってしまう。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、簡単かつ安価にPC防液堤に配置するプレストレス
を有効に保持してクラックを防止できるPC防液堤と基
礎版の結合方法を提供することにある。
し、簡単かつ安価にPC防液堤に配置するプレストレス
を有効に保持してクラックを防止できるPC防液堤と基
礎版の結合方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基礎版
と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うように
立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤との
結合構造において、基礎版に予めアンカーバーの下端部
を埋込んで立上げ、このアンカーバーの立上げ部に余裕
のあるシースを被せ、次にPC防液堤のコンクリートを
打設し、PC防液堤と基礎版の拘束を解除した状態でプ
レストレスを導入し、その後、シース内にグラウトを行
い、PC防液堤と基礎版の一体化を図ることを要旨とす
るものである。
するため、金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基礎版
と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うように
立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤との
結合構造において、基礎版に予めアンカーバーの下端部
を埋込んで立上げ、このアンカーバーの立上げ部に余裕
のあるシースを被せ、次にPC防液堤のコンクリートを
打設し、PC防液堤と基礎版の拘束を解除した状態でプ
レストレスを導入し、その後、シース内にグラウトを行
い、PC防液堤と基礎版の一体化を図ることを要旨とす
るものである。
【0009】本発明によれば、PC防液堤下端部の基礎
版との結合部付近は、プレストレス導入時には基礎版の
拘束がないため、有効にプレストレスが導入できる。ま
た、完成時に温度荷重により発生する引張応力を上回る
プレストレスを予めPC防液堤のコンクリートに導入し
ておくことにより、クラックを生じさせない構造とでき
る。
版との結合部付近は、プレストレス導入時には基礎版の
拘束がないため、有効にプレストレスが導入できる。ま
た、完成時に温度荷重により発生する引張応力を上回る
プレストレスを予めPC防液堤のコンクリートに導入し
ておくことにより、クラックを生じさせない構造とでき
る。
【0010】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明のPC防液堤と基礎版の結合方
法の1実施例を示す要部の断面図である。
説明する。図1は本発明のPC防液堤と基礎版の結合方
法の1実施例を示す要部の断面図である。
【0011】図中5はコンクリート製の基礎版、7はこ
の基礎版5から立ち上がるPC防液堤であり、これらの
配置は前記図2に示した通りである。
の基礎版5から立ち上がるPC防液堤であり、これらの
配置は前記図2に示した通りである。
【0012】すなわち、金属製の内殻2と同じく金属製
の外殻3との間に保冷材4を配設した金属二重殻タンク
である貯液タンク1を載置する基礎版5には、ヒーター
6が埋設され、この基礎版5からPC(プレストレスコ
ンクリート)防液堤7を立上げ、この防液堤7で貯液タ
ンク1の側部外周を囲うようにしている。
の外殻3との間に保冷材4を配設した金属二重殻タンク
である貯液タンク1を載置する基礎版5には、ヒーター
6が埋設され、この基礎版5からPC(プレストレスコ
ンクリート)防液堤7を立上げ、この防液堤7で貯液タ
ンク1の側部外周を囲うようにしている。
【0013】本発明は、基礎版5と防液堤7とを施工す
るに際して、基礎版5に予めアンカーバー8の下端部を
埋込んで立上げる。
るに際して、基礎版5に予めアンカーバー8の下端部を
埋込んで立上げる。
【0014】このアンカーバー8の立上げ部8aに余裕
のあるシース9を被せ、次に、PC防液堤7のコンクリ
ートを打設する。
のあるシース9を被せ、次に、PC防液堤7のコンクリ
ートを打設する。
【0015】そして、PC防液堤7と基礎版5の拘束を
解除した状態でPC防液堤7のプレストレスを導入し、
その後、シース9内にグラウト10を行い、PC防液堤と
基礎版の一体化を図るものである。
解除した状態でPC防液堤7のプレストレスを導入し、
その後、シース9内にグラウト10を行い、PC防液堤と
基礎版の一体化を図るものである。
【0016】このようにすることで、PC防液堤7の下
部の基礎版5との結合部付近は、プレストレス導入時に
は基礎版5の拘束がないため、PC防液堤7では有効に
プレストレスが導入できる。
部の基礎版5との結合部付近は、プレストレス導入時に
は基礎版5の拘束がないため、PC防液堤7では有効に
プレストレスが導入できる。
【0017】また、完成時に温度荷重により発生する引
張応力を上回るプレストレスを予めPC防液堤7のコン
クリートに導入しておくことにより、クラックを生じさ
せない構造とできる。
張応力を上回るプレストレスを予めPC防液堤7のコン
クリートに導入しておくことにより、クラックを生じさ
せない構造とできる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明のPC防液堤と
基礎版の結合方法は、簡単かつ安価にPC防液堤に配置
するプレストレスを有効に保持してクラックを防止でき
るものである。
基礎版の結合方法は、簡単かつ安価にPC防液堤に配置
するプレストレスを有効に保持してクラックを防止でき
るものである。
【図1】本発明の本発明のPC防液堤と基礎版の結合方
法の1実施例を示す要部の断面図である。
法の1実施例を示す要部の断面図である。
【図2】貯液タンクの全体を示す一部切欠いた側面図で
ある。
ある。
【図3】従来例を示す要部の縦断正面図である。
1…貯液タンク 2…内殻 3…外殻 4…保冷材 5…基礎版 6…ヒーター 7…PC防液堤 8…アンカー 8a…立上げ部 9…シース 10…グラウト 11…支持杭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 演秀 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−98575(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】 金属製殻の貯液タンクの底部に設ける基
礎版と、この基礎版から前記貯液タンクの側部を囲うよ
うに立上げるPC(プレストレスコンクリート)防液堤
との結合構造において、基礎版に予めアンカーバーの下
端部を埋込んで立上げ、このアンカーバーの立上げ部に
余裕のあるシースを被せ、次にPC防液堤のコンクリー
トを打設し、PC防液堤と基礎版の拘束を解除した状態
でプレストレスを導入し、その後、シース内にグラウト
を行い、PC防液堤と基礎版の一体化を図ることを特徴
とするPC防液堤と基礎版の結合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4233127A JP2576929B2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | Pc防液堤と基礎版の結合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4233127A JP2576929B2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | Pc防液堤と基礎版の結合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0658001A JPH0658001A (ja) | 1994-03-01 |
JP2576929B2 true JP2576929B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=16950173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4233127A Expired - Fee Related JP2576929B2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | Pc防液堤と基礎版の結合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576929B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5085312B2 (ja) * | 2007-12-28 | 2012-11-28 | 鹿島建設株式会社 | タンク |
KR101111887B1 (ko) * | 2009-09-17 | 2012-02-13 | 주식회사 에스엠텍 | 화재 피난을 위한 회전 사다리형 안전 난간대 |
JP6008267B2 (ja) * | 2011-08-03 | 2016-10-19 | 株式会社石井鐵工所 | 鋼製タンクのプレハブコンクリート防液堤 |
JP2012215302A (ja) * | 2012-08-01 | 2012-11-08 | Kajima Corp | タンク及びタンクの施工方法 |
JP6059689B2 (ja) * | 2014-08-01 | 2017-01-11 | 鹿島建設株式会社 | タンク及びタンクの施工方法 |
JP5957491B2 (ja) * | 2014-08-01 | 2016-07-27 | 鹿島建設株式会社 | タンク |
-
1992
- 1992-08-06 JP JP4233127A patent/JP2576929B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0658001A (ja) | 1994-03-01 |
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