JPH0656986A - 有機重合体 - Google Patents

有機重合体

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JPH0656986A
JPH0656986A JP6380093A JP6380093A JPH0656986A JP H0656986 A JPH0656986 A JP H0656986A JP 6380093 A JP6380093 A JP 6380093A JP 6380093 A JP6380093 A JP 6380093A JP H0656986 A JPH0656986 A JP H0656986A
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sulfuric acid
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Shohei Tamura
正平 田村
Sadamitsu Sasaki
貞光 佐々木
Masao Abe
正男 阿部
Jun Nakazawa
準 中沢
Takashi Ichinose
尚 一瀬
Keiji Nakamoto
啓次 中本
Keishi Yumoto
恵視 湯本
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電子受容体をドーパントとして含むとき、高導
電性の組成物を形成する新規な有機重合体を提供するこ
とにある。 【構成】本発明による有機重合体は、実質的に、一般式 【化1】 で表わされるキノンジイミン構造体からなる繰返し単位
からなり、硫酸をドーパントとして含むとき、0.5g/dl
濃硫酸溶液が30℃において0.38dl/g以上の対数粘度
を有する実質的に線状の重合体であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な有機重合体に関
し、詳しくは、アニリンの酸化重合により得られる新規
な高分子量有機重合体であつて、ドーパントとしての電
子受容体を含む有機重合体組成物であるとき、高導電性
を示す有機重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】殆どの有機物質は電気的に絶縁性である
が、しかし、有機半導体として知られる導電性を有する
有機重合体の一群が近年、注目を集めている。一般にそ
れ自体が導電性である有機物質は3種類に分類される。
第1はグラフアイトである。グラフアイトは厳密には有
機物質とはみなされていないが、有機共役系の極限構造
を有するとみることもできる。このグラフアイトはそれ
自体で既にかなり高い導電性を有するが、これに種々の
化合物をインターカレートすることにより、一層高い導
電性を有せしめることができ、遂には超電導体となる。
しかし、グラフアイトは二次元性が強く、成形加工が困
難であるので、その応用面において障害となつている。
【0003】第2は電荷移動錯体であつて、例えば、テ
トラチアフルバレンとテトラシアノキノジメタンをそれ
ぞれ電子供与体及び電子受容体として得られる結晶性物
質は、室温で400〜500S/cmという非常に大きい
電導性を有するが、このような電荷移動錯体は重合体で
ないために、実用的な応用を図るにはグラフアイトと同
様に成形加工性に難点がある。
【0004】第3はポリアセチレンによつて代表される
ように、ドーピングによつて高導電性を有するに至るπ
電子共役系有機重合体である。ドーピング前のポリアセ
チレンの電導度は、トランス型が10-5S/cm、シス型
が10-9S/cmであり、半導体乃至絶縁体に近い性質を
有している。しかし、このようなポリアセチレンに五フ
ツ化ヒ素、ヨウ素、三酸化イオウ、塩化第二鉄等のよう
な電子受容性化合物或いはアルカリ金属のような電子供
与性化合物をドーピングすることにより、それぞれp型
半導体及びn型半導体を形成させることができ、更には
103 S/cmもの導体レベルの高い導電性を与えること
もできる。上記ポリアセチレンは理論的には興味深い導
電性有機重合体であるが、反面、ポリアセチレンは極め
て酸化を受けやすく、空気中で容易に酸化劣化して性質
が大幅に変化する。ドーピングされた状態では一層酸化
に対して敏感であり、空気中の僅かな湿気によつても電
導度が急激に減少する。この傾向はn型半導体に特に著
しい。
【0005】また、ポリ(p−フエニレン)やポリ(p
−フエニレンサルフアイド)もドーピング前はその電導
度がそれぞれ10-9S/cm及び10-16 S/cmである
が、例えば前記した五フツ化ヒ素をドーピングすること
により、それぞれ電導度は500S/cm及び1S/cmで
ある導電性有機重合体組成物とすることができる。これ
らのドーピングされた有機重合体組成物の電気的性質
も、程度の差こそあれ、やはり不安定である。
【0006】このようにドーピングされた導電性有機重
合体組成物の電気的性質が一般に環境に対して非常に不
安定であることは、この種の導電性有機重合体組成物に
共通する現象であつて、これらの実用的な応用の障害と
なつている。以上のように、従来より種々の有機導電性
物質が知られているが、その実用的な応用を展開する観
点からは成形加工性にすぐれる重合体形態が好ましい。
【0007】一方、酸化染料としてのアニリンの酸化重
合体に関する研究も、アニリンブラツクに関連して古く
より行なわれている。特にアニリンブラツク生成の中間
体として、式(I)で表わされるアニリンの8量体がエ
メラルデイン(emeraldine)として確認されており(A.
G. Green et al., J. Chem. Soc.,97, 2388(1910);10
1, 1117 (1912)) 、これは80%酢酸、冷ピリジン及び
N,N−ジメチルホルムアミドに可溶性である。また、こ
のエメラルデインはアンモニア性媒体中で酸化されて、
式(II)で表わされるニグラニリン(nigraniline) を生
成し、これもエメラルデインと類似した溶解特性を有す
ることが知られている。
【0008】更に、近年になつて、R. Buvetらによつて
このエメラルデインの硫酸塩が高い導電性を有すること
が見い出されている(J. Polymer Sci., C, 16, 2931;
2943(1967); 22, 1187(1969)) 。
【0009】
【化2】
【0010】また、既に、アニリンの電解酸化重合によ
つて、エメラルデイン類似の有機物質を得ることができ
ることも知られている(D. M. Mohilner et al., J. Am
er.Chem. Soc., 84, 3618(1962)) 。即ち、これによれ
ば、アニリンの硫酸水溶液を白金電極を用い、水の電気
分解を避けるために、標準カロメル電極に対して+0.8
Vの酸化電位にて電解酸化重合し、80%酢酸、ピリジ
ン及び N,N−ジメチルホルムアミドに可溶性である物質
が得られる。
【0011】そのほか、Diazら (J. Electroanal. Che
m., 111, 111 (1980)や、小山ら(高分子学会予稿集,3
0, (7), 1524(1981); J. Electroanal. Chem., 161, 39
9 (1984) )もアニリンの電解酸化重合を試みている
が、いずれも高分子被覆化学修飾電極を目的としたもの
であつて、電解は1V以下の電位で行なつている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、安定で
高導電性を有する有機材料、特に、導電性有機重合体組
成物を得るために、アニリンの酸化重合に関する研究を
鋭意重ねた結果、アニリンの酸化重合の反応条件を選択
することにより、上記エメラルデインよりも遥かに高分
子量を有し、且つ、既にその酸化重合段階でドーピング
されているために、新たなドーピング操作を要せずして
安定で且つ高導電性を有する有機重合体組成物を得るこ
とができることを見出した(特願昭58−212280
号及び特願昭58−212281号)。その後、本発明
者らは更に鋭意研究した結果、この有機重合体組成物に
おける有機重合体が実質的にキノンジイミン構造からな
る繰返し単位からなる実質的に線状の高分子量重合体で
あることを見出して、本発明に至つたものである。
【0013】従つて、本発明は新規な有機重合体を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による有機重合体
は、実質的に、一般式(III)
【0015】
【化3】
【0016】で表わされるキノンジイミン構造体からな
る繰返し単位からなり、硫酸をドーパントとして含むと
き、0.5g/dl濃硫酸溶液が30℃において0.38dl/g以
上の対数粘度を有する実質的に線状の重合体であること
を特徴とする。このような本発明による有機重合体は、
硫酸をドーパントとして含む導電性有機重合体組成物と
して、乾燥した粉末状態において、通常、緑色乃至黒緑
色を呈し、一般に導電性が高いほど、鮮やかな緑色を呈
している。しかし、加圧成形した組成物の成形物は、通
常、光沢のある青色を示す。
【0017】本発明による有機重合体の組成物は、水及
び殆どの有機溶剤に不溶性であるが、通常、濃硫酸に僅
かに溶解し、又は溶解する部分を含む。濃硫酸への溶解
度は、重合体を生成させるための反応方法及び反応条件
によつても異なるが、後述するように、アニリンを化学
酸化剤で酸化重合して得られる導電性有機重合体組成物
は、通常、0.2〜10重量%の範囲であり、殆どの場
合、0.25〜5重量%の範囲である。但し、この溶解度
は、特に高分子量重合体の組成物の場合には、組成物が
上記範囲の溶解度を有する部分を含むとして理解される
べきである。前記したように、エメラルデインが80%
酢酸、冷ピリジン及び N,N−ジメチルホルムアミドに可
溶性であるのと著しい対照をなす。
【0018】本発明による有機重合体の組成物は、97
%濃硫酸の0.5g/dl溶液が30℃において0.38〜1.0
dl/gの範囲の対数粘度を有する。この場合においても、
特に高分子量の組成物の場合には、濃硫酸に可溶性の部
分が上記範囲の対数粘度を有するとして理解されるべき
である。これに対して、同じ条件下でのエメラルデイン
及びアニリンブラツクの対数粘度はそれぞれ0.02及び
0.005である。従つて、本発明による有機重合体が高
分子量を有することが示される。更に、示差熱分析結果
も、本発明による有機重合体が高分子量を有する重合体
であることを示している。
【0019】本発明による有機重合体の導電性組成物の
代表例として、アニリンの酸化重合によつて得られた導
電性重合体組成物の赤外線吸収スペクトルを図1に示
し、比較のためにエメラルデイン及びアニリンブラツク
(市販顔料としてのダイヤモンド・ブラツク)の赤外線
吸収スペクトルをそれぞれ図2及び図3に示す。本発明
による有機重合体の導電性組成物の赤外線吸収スペクト
ルは、エメラルデインのそれに類以するが、一方におい
て、本発明による有機重合体の導電性組成物において
は、エメラルデインに明瞭に認められる一置換ベンゼン
のC−H面外変角振動に基づく吸収が殆どみられないの
に対して、パラ置換ベンゼンに基づく吸収が相対的に大
きい。しかし、本発明による有機重合体の導電性組成物
のスペクトルはアニリンブラツクとは大幅に異なる。従
つて、本発明による有機重合体の導電性組成物、延いて
は、本発明による有機重合体は、パラ置換ベンゼンを多
数含むエメラルデイン類以の構造を有する。
【0020】本発明による有機重合体は、アニリンの酸
化重合の段階で反応系中に存在する電子受容体によつて
ドーピングされており、その結果として、そのような電
子受容体をドーパントとして含む組成物として、高導電
性を有する。即ち、アニリンの酸化重合体から電子受容
体への電荷移動が生じて、アニリンの重合体と電子受容
体との間に電荷移動錯体を形成している。このような本
発明による有機重合体の導電性組成物を例えばデイスク
状に成形して、これに一対の電極を取付け、これら電極
間に温度差を与えて半導体に特有の熱起電力を生ぜしめ
るとき、低温電極側がプラス、高温電極側がマイナスの
起電力を与えるので、本発明による有機重合体の導電性
組成物は、p型半導体であることが示される。
【0021】更に、上述したような本発明による有機重
合体の導電性組成物は、これをアンモニア等にて化学補
償することによつて、その電導度が大幅に減少し、ま
た、外観的にも黒緑色から紫色に変化し、これを再度、
硫酸等の電子受容体にてドーピングすることにより、色
も黒緑色に戻ると共に、当初の高電導度を回復する。こ
の変化は可逆的であり、化学補償及びドーピングを繰り
返して行なつても同じ結果が得られる。
【0022】図4にこの化学補償及び再ドーピングによ
る組成物及び本発明による有機重合体の赤外線吸収スペ
クトルの変化を示す。Aは当初の組成物、Bは化学補償
によつて得られた本発明による有機重合体、及びCはこ
れを再ドーピングした組成物を示す。Cのスペクトルが
Aとほぼ完全に一致することが明らかであり、従つて、
上記化学補償及び再ドーピングは、組成物に含まれる有
機重合体の骨格構造の変化ではなく、有機重合体と化学
補償試薬或いは電子受容体との間の電子の授受である。
このようにして、本発明によれば、アニリンの酸化によ
つて得られる有機重合体がその酸化重合の段階で電子受
容体にてドーピングされ、かくして、そのようなドーパ
ントを含む導電性組成物を化学補償すれば、本発明によ
る有機重合体を得ることができることが示される。
【0023】本発明による有機重合体の導電性組成物が
含むドーパントとしては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素
等のハロゲン、塩化第二鉄、四塩化スズ、二塩化銅等の
ルイス酸、塩化水素、臭化水素、硫酸、硝酸等の無機酸
やピクリン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を挙
げることができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0024】本発明による有機重合体の化学構造は、前
述したその導電性組成物の赤外線吸収スペクトルのほ
か、組成物の元素分析によつて確認され、また、前述し
たようにその導電性組成物をアンモニア等で化学補償し
た重合体(以下、補償重合体という。)の元素分析から
も確認される。即ち、本発明による有機重合体の導電性
組成物は、実質的に、前記繰返し単位からなる線状高分
子重合体とドーパントとからなり、π電子共役系がドー
パントを含むことによつて高導電性を有するとみられ
る。
【0025】しかしながら、本発明による有機重合体
は、前記キノンジイミン構造からなる繰返し単位と共
に、その還元構造である次の繰返し単位(IV)
【0026】
【化4】
【0027】を含んでいてもよい。このような還元構造
は、本発明による有機重合体の組成物を部分的に還元す
ることによつて容易に得ることができる。以上のよう
に、本発明によるアニリンの酸化重合によつて得られる
有機重合体は、実質的に前記繰返し単位からなり、その
重合段階で既にプロトン酸によつてドーピングされてい
るために、新たなドーピング処理を要せずして高導電性
を有し、しかも、長期間にわたつて空気中に放置して
も、その導電性は何ら変化しない組成物を与える。従つ
て、そのような有機重合体の組成物は、従来より知られ
ているドーピングした導電性有機重合体組成物に比較し
て、特異的に高い安定性を有している。
【0028】本発明による有機重合体の導電性組成物
は、例えば、アニリン又はその水溶性塩をプロトン酸と
酸化剤とを含有する反応媒体中で酸化重合させることに
よつて得ることができる。アニリンの水溶性塩として
は、通常、塩酸、硫酸等の鉱酸塩が好適であるが、これ
らに限定されるものではない。また、酸化剤も特に制限
されるものではないが、酸化クロム(IV)や、重クロム
酸カリウム、重クロム酸ナトリウム等の重クロム酸塩が
好適であり、特に、重クロム酸カリウムが最適である。
しかし、クロム酸、クロム酸塩、酢酸クロミル等のクロ
ム系酸化剤や過マンガン酸カリウムのようなマンガン系
酸化剤も必要に応じて用いることができる。
【0029】また、プロトン酸としては、硫酸、塩酸、
臭化水素酸、テトラフロオロホウ酸(HBF4)、ヘキサ
フルオロリン酸(HPF6)等が用いられるが、特に硫酸
が好適である。アニリンの水溶性塩を形成するために鉱
酸を用いるとき、この鉱酸は上記プロトン酸と同じで
も、異なつてもよい。反応媒体としては水、水混和性有
機溶剤及び水非混和性有機溶剤の1種又は2種以上の混
合物を用いることができるが、アニリンの水溶性塩が用
いられるときは、反応媒体には通常、これら水溶性塩を
溶解する水、水混和性有機溶剤又はこれらの混合物が用
いられ、また、アニリン自体が用いられるときは、反応
媒体としては、これらを溶解する水混和性有機溶剤又は
水非混和性有機溶剤が用いられる。尚、上記有機溶剤は
いずれも用いる酸化剤によつて酸化されないことが必要
である。例えば、水混和性有機溶剤としては、アセト
ン、テトラヒドロフラン、酢酸等のケトン類、エーテル
類又は有機酸類が用いられ、また、水非混和性有機溶剤
としては四塩化炭素、炭化水素等が用いられる。
【0030】本発明による有機重合体の組成物の特に好
ましい製造方法は、アニリン又はその水溶性塩をプロト
ン酸含有反応媒体中で酸化剤で酸化重合させる方法にお
いて、上記酸化剤を含む反応媒体におけるプロトン酸/
重クロム酸カリウムモル比を1.2以上とする。上限は特
に制限されないが、通常、50程度である。反応温度は
溶剤の沸点以下であれば特に制限されないが、反応温度
が高温になるほど、得られる組成物の導電性が小さくな
る傾向があるので、高い導電性を有する組成物を得る観
点からは常温以下が好ましい。
【0031】特に好ましい方法は、アニリンの有機溶液
又はアニリン水溶性塩の水溶液中に攪拌下にプロトン酸
酸性の酸化剤水溶液を滴下し、又は一括添加して反応を
行なわせるものである。通常、数分程度の誘導期間を経
た後、直ちに組成物が析出する。このように反応は直ち
に終了するが、通常、その後数分乃至数時間、熟成のた
めに攪拌する。次いで、反応混合物を大量の水中又は有
機溶剤中に投入し、組成物を濾別し、濾液が中性になる
まで水洗した後、アセトン等の有機溶剤にてこれが着色
しなくなるまで洗滌し、真空乾燥して、本発明による有
機重合体の組成物を得る。
【0032】上記のような方法において、得られる有機
重合体の組成物の導電性は、アニリン又はその水溶性塩
の酸化重合が行なわれるプロトン酸と酸化剤とを含有す
る反応媒体の組成に密接に関連しており、高導電性の組
成物を得るためには、上記反応媒体の組成を最適に選択
することが必要であり、電導度が10-6S/cm以上の高
導電性の組成物を得るためには、反応の行なわれる反応
媒体におけるプロトン酸/重クロム酸カリウムモル比を
1.2、好ましくは2〜50とすることが必要である。通
常、このような条件下での酸化重合によつて電導度が1
-3〜101 S/cmである高導電性組成物を得ることが
できる。尚、前記のように、アニリンの有機溶液又はそ
の水溶性塩の水溶液にプロトン酸酸性の酸化剤水溶液を
添加して反応を行なわせる場合、酸化剤水溶液における
プロトン酸の濃度は特に制限されるものではないが、通
常、1〜10Nの範囲である。
【0033】上記の方法においては、このようにアニリ
ンの酸化重合が行なわれる反応媒体中におけるプロトン
酸/重クロム酸カリウムモル比が一定であれば、得られ
る有機重合体の組成物の導電性は実質的に同じであり、
上記したような方法によれば、再現性よく所定の導電性
を有する組成物を得ることができる。他方、アニリンに
対する重クロム酸カリウムの量は、得られる組成物の収
率を決定する。しかし、組成物の導電性は、用いる重ク
ロム酸カリウムの量によつては実質的に影響を受けな
い。従つて、所定のプロトン酸/重クロム酸カリウムモ
ル比の酸化剤水溶液を用い、且つ、重クロム酸カリウム
をアニリン又はその水溶性塩に対して当量若しくはそれ
以上用いるとき、所定の導電性を有する組成物をほぼ定
量的に得ることができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0035】実施例1 (1) 有機重合体の導電性組成物の製造 300ml容量のフラスコ中に水45gを入れ、濃塩酸4
mlを加え、更にアニリン5g(0.0537モル)を溶解
させ、アニリン塩酸塩水溶液を調製し、氷水でフラスコ
を冷却した。別に、水28.8gに濃硫酸4.61g(0.0
47モル)を加え、更に重クロム酸カリウム1.84g
(0.00625モル)を溶解させた酸化剤水溶液(プロ
トン酸/重クロム酸カリウムモル比7.5)を調製し、こ
れを氷水で冷却した上記アニリンの塩酸塩水溶液中に攪
拌下、滴下ろうとから30分間を要して滴下した。滴下
開始後、最初の2〜3分間は溶液が黄色に着色したのみ
であつたが、その後、速やかに緑色固体が析出し、反応
液は黒緑色を呈した。
【0036】滴下終了後、更に30分間攪拌し、この
後、反応混合物をアセトン400ml中に投じ、2時間攪
拌し、次いで、導電性重合体組成物を濾別した。得られ
た組成物を蒸留水中で攪拌洗滌し、濾別し、このように
して濾液が中性になるまで洗滌を繰り返した。次いで、
濾別した組成物をアセトンにより濾液が着色しなくなる
まで洗滌を繰り返した。濾別した組成物を五酸化リン
上、室温で10時間真空乾燥し、本発明による有機重合
体の導電性組成物を緑色粉末として得た。
【0037】(2) 有機重合体の導電性組成物の物性 上で得た有機重合体の導電性組成物を室温において濃度
97%の濃硫酸に加え、攪拌して、その溶解度を調べた
ところ、溶解量は1.2重量%であつた。また、濃度0.5
g/dlとしたこの組成物の97%濃硫酸溶液の温度30℃
における対数粘度は、0.46dl/gであつた。比較のため
に、エメラルデイン及びダイヤモンド・ブラツクの同じ
条件下での粘度を測定したところ、それぞれ0.02dl/g
及び0.005dl/gであつた。更に、本発明による上記有
機重合体の導電性組成物及びエメラルデインについての
空気中における熱重量分析の結果を図5に示す。昇温速
度は10℃/分である。
【0038】次に、上で得た有機重合体の導電性組成物
の粉末約120mgを瑪瑙製乳鉢で粉砕した後、赤外分光
光度計用錠剤成形器にて圧力6000kg/cm2 で直径1
3mmのデイスクに加圧成形した。幅約1mmの銅箔4本を
銀ペースト又はグラフアイトペーストでデイスクの四隅
に接着し、空気中でフアン・デル・ポウ法に従つて測定
した結果、電導度は2.0S/cmであつた。この導電性有
機重合体組成物の成形物は、10-2Torrの真空中で測定
しても、ほぼ同じ電導度を示した。このデイスクを4か
月間空気中に放置したが、電導度は実質的に変化しなか
つた。
【0039】(3) 有機重合体の導電性組成物の赤外線吸
収スペクトル 上で得た有機重合体の導電性組成物の赤外線吸収スペク
トルを図1に示す。比較のために、エメラルデイン及び
アニリンブラツクの赤外線吸収スペクトルをそれぞれ図
2及び図3に示す。尚、エメラルデインは A. G. Gree
n らの方法によつて調製した(A. G. Green et al., J.
Chem. Soc.,97, 2388(1910))。
【0040】本発明による有機重合体の導電性組成物の
赤外線吸収スペクトルは、エメラルデインのそれと類似
するが、同時に大きい差違もある。即ち、エメラルデイ
ンには一置換ベンゼンに基づくC−H面外変角振動によ
る690cm-1及び740cm-1の明瞭な吸収が認められる
が、本発明による有機重合体の組成物においては、これ
らの吸収は殆ど認められず、代わりにパラ置換ベンゼン
を示す800cm-1の吸収が強く認められる。これはエメ
ラルデインが低分子量体であるために、分子末端の一置
換ベンゼンに基づく吸収が相対的に強く現われるのに対
して、本発明による有機重合体の組成物は高分子量体で
あるために、高分子鎖をなすパラ置換ベンゼンに基づく
吸収が相対的に強く現われるからである。これに対し
て、アニリンブラツクの赤外線吸収スペクトルは、本発
明による有機重合体の組成物及びエメラルデインのいず
れとも顕著に相違し、特に、3200〜3400cm-1
近の広幅の吸収、1680cm-1にあるキノン性カルボニ
ル基と認められる吸収、1200〜1300cm-1のC−
N伸縮振動領域、600cm-1以下の領域等において異な
ることが明らかである。
【0041】本発明による有機重合体の導電性組成物に
おける赤外線吸収スペクトルの帰属は次のとおりであ
る。 1610cm-1(シヨルダー、C=N伸縮振動) 1570、1480cm-1(ベンゼン環C−C伸縮振動) 1300、1240cm-1(C−N伸縮振動) 1120cm-1(ドーパントに基づく吸収。ドーパントの
種類によらず、ほぼ同じ位置に吸収を有する。) 800cm-1(パラ置換ベンゼンC−H面外変角振動) 740、690cm-1(一置換ベンゼンC−H面外変角振
動)
【0042】また、上記導電性組成物をアンモニア補償
したときの赤外線吸収スペクトルを図4(B)に示し、
これを5N硫酸で再びドーピングした後の赤外線吸収ス
ペクトルを図4(C)に示す。この再ドーピング後のス
ペクトルは図4(A)に示す当初のそれとほぼ完全に同
じであり、更に、電導度もアンモニア補償前と同じであ
る。また、電導度の変化は、補償前(A)は0.45S/
cm、補償後(B)は1.6×10-8S/cm、再ドーピング
後(C)は0.31S/cmであつた。従つて、アニリンの
酸化重合によつて得られる本発明による有機重合体は、
その段階で用いたプロトン酸によつて既にドーピングさ
れていることが示される。
【0043】(4) 有機重合体の導電性組成物の化学構造 上で得た本発明による有機重合体の組成物の元素分析値
を示す。尚、組成物を水洗及びアセトン洗滌によつて精
製しても、元素分析後に無水酸化クロム(Cr2O 3)の緑色
粉末が残渣として残ることが認められるので、実測元素
分析値と共に、その合計を100としたときのそれぞれ
の換算値を併せて示す。換算値が理論値と一致すること
が認められる。また、アンモニアにて化学補償した本発
明による有機重合体についても結果を示す。
【0044】 (a) 硫酸をドーパントとして含む組成物 (C12H8N2(H2SO4)0.58) 理論値 測定値 換算値 C 60.79 58.11 60.99 H 3.89 4.05 4.25 N 11.81 10.80 11.34 S 7.84 7.45 7.82 O 15.66 (14.87) (15.61) 尚、理論式における硫酸量は、イオウの実測値から算出
し、この硫酸量に基づいて理論値における酸素量を算出
した。また、測定値における酸素量は、イオウの測定値
から硫酸量を算出し、この硫酸量から算出した。
【0045】
【0046】実施例2 (1) 硫酸濃度が一定である硫酸酸性の酸化剤水溶液にお
ける硫酸/重クロム酸カリウムモル比が組成物の導電性
に及ぼす影響 300ml容量のフラスコ中に水45gを加え、濃塩酸4
mlを加え、更にアニリン5g(0.0537モル)を溶解
させて、アニリン塩酸塩水溶液を調製した。
【0047】別に、重クロム酸カリウム1.84g(0.0
0625モル)を種々の量の3N硫酸に溶解し、硫酸/
重クロム酸カリウムモル比の種々異なる酸化剤水溶液を
調製した。この酸化剤水溶液を上記アニリン塩酸塩水溶
液中に攪拌下、室温で滴下ろうとから滴下した。滴下終
了後、更に30分間攪拌し、この後、反応混合物をアセ
トン400ml中に投じ、2時間攪拌し、次いで、得られ
た導電性有機重合体組成物を濾別し、乾燥した。
【0048】このようにして得た未精製の有機重合体の
組成物の電導度(σ)を図6に○印で示す。また、上の
組成物を蒸留水で洗滌し、濾別し、このようにして濾液
が中性になるまで洗滌を繰り返した。このようにして得
た精製した組成物の電導度を●印で図6に示す。尚、以
下の図面においても、同様に上記のような未精製の組成
物を○印で、精製した組成物を●印で示す。図6に示す
結果から、酸化剤水溶液においてプロトン酸/重クロム
酸カリウムモル比を1.2以上とすることにより、電導度
が10-6S/cm以上の導電性組成物を得ることができる
ことが理解される。
【0049】(2) 重クロム酸カリウム濃度が一定である
硫酸酸性水溶液における硫酸/重クロム酸カリウムモル
比が組成物の電導度及び収率に及ぼす影響 濃度が異なる一定重量の硫酸に重クロム酸カリウム1.8
4g(0.00625モル)を溶解させて、重クロム酸カ
リウム濃度が5.2重量%である水溶液を調製した。この
酸化剤水溶液を実施例1と同じくアニリン塩酸塩0.05
37モルを含む水溶液に攪拌下、室温で滴下して、本発
明による有機重合体の組成物を得た。
【0050】酸化剤水溶液における硫酸/重クロム酸カ
リウムモル比と組成物の収率及び電導度との関係を図7
に示す。上記モル比が1.2以上であるとき、電導度が1
-6S/cm以上である組成物を得ることができる一方、
アニリンに対する重クロム酸カリウムの量が一定である
とき、組成物の収率がほぼ一定であることが示される。
【0051】(3) 重クロム酸カリウム濃度が組成物の電
導度及 び収率に及ぼす影響 濃度の異なる硫酸水溶液に硫酸/重クロム酸カリウムモ
ル比が7.5となるように重クロム酸カリウムを溶解し、
種々の濃度の重クロム酸カリウム水溶液を調製した。こ
の酸化剤水溶液を重クロム酸カリウムの約9倍モル量の
アニリン塩酸塩を含む水溶液に室温で滴下し、本発明に
よる有機重合体の組成物を得た。
【0052】結果を図8に示すように、酸化剤水溶液に
おける重クロム酸カリウム濃度が異なつても、硫酸/重
クロム酸カリウムモル比が一定であり、且つ、アニリン
に対する重クロム酸カリウム量が一定であるとき、組成
物がほぼ一定の収率で得られると共に、その電導度もほ
ぼ一定であることが示される。
【0053】(4) アニリンに対する重クロム酸カリウム
量が組成物の電導度及び収率に及ぼすす影響 3N硫酸に重クロム酸カリウムを溶解し、硫酸/重クロ
ム酸カリウムモル比7.5である酸化剤水溶液を調製し
た。実施例1と同じアニリン塩酸塩水溶液に上記酸化剤
水溶液を種々の量で添加して組成物を得た。アニリンに
対する重クロム酸カリウム量が組成物の電導度及び収率
に及ぼす影響を図9に示す。尚、硫酸酸性における重ク
ロム酸カリウム1モルは3当量に相当し、図面において
重クロム酸カリウムの当量性とはアニリンに対するこの
重クロム酸カリウムの酸化剤としての当量性を意味す
る。
【0054】用いた酸化剤水溶液は、硫酸/重クロム酸
カリウムモル比が一定であるので、得られる組成物は電
導度がほぼ一定である一方、得られる組成物の収率はア
ニリンに対する酸化剤水溶液中の重クロム酸カリウム量
にほぼ比例することが理解される。
【0055】(5) アニリン濃度が組成物の電導度及び収
率に及 ぼす影響 3N硫酸に重クロム酸カリウムを溶解し、硫酸/重クロ
ム酸カリウムモル比7.5、重クロム酸カリウム濃度5.2
重量%の酸化剤水溶液を調製した。この酸化剤水溶液を
アニリンに対する重クロム酸カリウムの当量数が1/3
になるように添加し、本発明による組成物を得た。結果
を図10に示す。酸化剤水溶液における硫酸/重クロム
酸カリウムモル比が一定であり、且つ、アニリンに対す
る重クロム酸カリウムの量が一定であるとき、アニリン
濃度にかかわらずに、ほぼ一定の収率でほぼ一定の電導
度を有する組成物を得ることができる。
【0056】実施例3 アニリン塩酸塩6.48g(0.050モル)を3N硫酸8
4ml(0.126モル)に溶解したアニリン水溶液を調製
した。重クロム酸カリウム4.90g(0.0167モル)
を溶解させた水溶液に上記アニリン塩水溶液を室温で滴
下し、滴下終了後、30分間熟成した。尚、上記条件下
でのプロトン酸/重クロム酸カリウムモル比は7.5であ
る。沈殿した組成物を濾別し、実施例1と同様にして水
洗し、アセトンで洗滌した後、真空乾燥して本発明によ
る組成物を得た。この組成物の電導度を実施例1と同様
にして測定したところ、2.8×10-2S/cmであつた。
【0057】実施例4 300ml容量のフラスコにテトラヒドロフラン45gを
入れ、これにアニリン5g(0.0537モル)を溶解さ
せた。
【0058】別に、水82.2gに濃硫酸13.17g(0.
134モル)を加え、更に重クロム酸カリウム5.27g
(0.0179モル)を溶解させた酸化剤水溶液(プロト
ン酸/重クロム酸カリウムモル比7.5)を調製し、これ
を上記アニリンのテトラヒドロフラン溶液中に攪拌下、
室温で滴下ろうとから30分間を要して滴下した。滴下
開始後は溶液が黄色に着色したのみであつたが、その
後、黄緑褐色の粉末が析出し、その後しばらくしてこの
粉末は緑色に変色した。
【0059】滴下終了後、更に30分間攪拌し、この
後、反応混合物をアセトン600ml中に投じ、2時間攪
拌し、次いで、組成物を濾別した。実施例1と同様にし
て組成物を洗浄、乾燥した後、電導度を測定したとこ
ろ、0.25S/cmであつた。また、濃硫酸溶液の対数粘
度は0.38dl/gであつた。
【0060】実施例5 実施例4において、テトラヒドロフラン45gに代えて
四塩化炭素45gを用いた以外は、実施例4と全く同様
にして黒緑色粉末状の組成物を得た。この組成物は電導
度が0.21S/cm、濃硫酸溶液の対数粘度が0.41dl/g
であつた。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明による有機重合体の導電性の組成物の
赤外線吸収スペクトルである。
【図2】はエメラルデインの赤外線吸収スペクトルであ
る。
【図3】はアニリンブラツクの赤外線吸収スペクトルで
ある。
【図4】において、(A)は本発明による有機重合体の
導電性の組成物の赤外線吸収スペクトル、(B)は上記
導電性組成物をアンモニア補償して得られる本発明によ
る有機重合体の赤外線吸収スペクトル、(C)は上記
(B)の重合体を硫酸で再ドーピングして得られる導電
性組成物の赤外線吸収スペクトルである。
【図5】は本発明による有機重合体の導電性の組成物及
びエメラルデインの加熱による重量残存率を示すグラフ
である。
【図6】は、本発明による有機重合体の導電性の組成物
の製造において、硫酸濃度が一定である酸化剤水溶液の
硫酸/重クロム酸カリウムモル比と、得られる導電性の
組成物の電導度との関係を示すグラフである。
【図7】は、本発明による有機重合体の導電性の組成物
の製造において、一定濃度の重クロム酸カリウムを含む
硫酸酸性水溶液の硫酸/重クロム酸カリウムモル比と、
得られる導電性の組成物の収率及び電導度との関係を示
すグラフである。
【図8】は、本発明による有機重合体の導電性の組成物
の製造において、一定の硫酸/重クロム酸カリウムモル
比を有する硫酸酸性酸化剤水溶液の重クロム酸カリウム
濃度が、得られる導電性の組成物の収率及び電導度に及
ぼす影響を示すグラフである。
【図9】は、本発明による有機重合体の導電性の組成物
の製造において、一定の硫酸/重クロム酸カリウムモル
比を有する硫酸酸性酸化剤水溶液のアニリンに対する当
量性と、得られる導電性の組成物の収率及び電導度との
関係を示すグラフである。
【図10】は、本発明による有機重合体の導電性の組成
物の製造において、一定の硫酸/重クロム酸カリウムモ
ル比を有する酸化剤水溶液の一定量を用いたときのアニ
リン塩酸塩濃度と得られる導電性の組成物の収率及び電
導度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中沢 準 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 一瀬 尚 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 中本 啓次 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 湯本 恵視 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に、一般式 【化1】 で表わされるキノンジイミン構造体からなる繰返し単位
    からなり、硫酸をドーパントとして含むとき、0.5g/dl
    濃硫酸溶液が30℃において0.38dl/g以上の対数粘度
    を有する実質的に線状の重合体であることを特徴とする
    有機重合体。
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