JPH0653920B2 - 摺動抵抗の優れた亜鉛および亜鉛系合金溶融めっき鋼板 - Google Patents
摺動抵抗の優れた亜鉛および亜鉛系合金溶融めっき鋼板Info
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- JPH0653920B2 JPH0653920B2 JP12335790A JP12335790A JPH0653920B2 JP H0653920 B2 JPH0653920 B2 JP H0653920B2 JP 12335790 A JP12335790 A JP 12335790A JP 12335790 A JP12335790 A JP 12335790A JP H0653920 B2 JPH0653920 B2 JP H0653920B2
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Description
するものである。
き鋼板、溶融Zn−Alめっき鋼板、合金化溶融Znめっき鋼
板等が使用されており、耐食性、加工性、塗膜密着性に
優れためっき鋼板としてすでに知られている。
造管材においては、特に、造管時のスリップ防止対策な
どの観点から表面の摺動抵抗に優れることが新しく具備
すべき要件となってきた。しかしながら、従来の溶融Zn
めっき鋼板、溶融Zn−Alめっき鋼板、合金化溶融Znめっ
き鋼板は表面の摺動抵抗が不十分であり、造管時にスリ
ップを起こしやすくて造管性を確保できない。
っき鋼板を見出だすために種々検討した結果、めっき層
表面粗度、平均粒径、めっき層中Fe比率、Al比率を適正
範囲内におさめることによってめっき層表面の摺動抵抗
を著しく向上させることに成功した。
めっき層中Fe比率、Al比率を適正な範囲に規定した、表
面の摺動抵抗に優れた溶融ZnおよびZn系合金めっき鋼板
を提供することを目的とするものである。
査を実施した。結果を第1表に示した。摺動抵抗の指標
としては、表面硬度(ビッカース硬度)と静止摩擦係数
の測定値を用いた。
材が比較的良好な摺動抵抗を有することが判明した。次
にそれぞれのめっき鋼板についてめっき層の表面状態、
めっき層組成などを調査した。その結果は第2表の通り
である。ペンタイトは他のめっの鋼板に比較して表面粗
度が大であり、結晶粒径が比較的小さいことがわかり、
それが比較的良好な摺動抵抗を有する原因になっている
可能性が示唆された。これにより、めっき層表面粗度と
結晶粒径をさらに適正な範囲に改善すれば、ペンタイト
以上の摺動抵抗が得られる可能性があると考えた。そこ
で本発明者らは、このめっき表面粗度と結晶粒径の2点
に着目しながら、熱延鋼板を用いてめっき前の加熱条
件、めっき条件(浴中Al、浴温)、冷却条件、めっき後
の再加熱条件等を変化させて、表面性状、成分の異なる
種々の溶融Znめっき鋼板のサンプルを作成し調査したと
ころ、めっき層表面が特定の粗度(Ra2.2〜3.5μm)、
平均結晶粒径(50〜200μm)、ならびにめっき層
中のFe比率(平均1〜8%、表層0.1〜2%)、めっ
き層中のAl比率(0.1〜0.5%)の範囲の場合にお
いて、表面の摩擦係数が著しく向上し、摺動抵抗が極め
て高い溶融Znめっき鋼板が得られることが判明した。こ
の結果も第1表および第2表に併記している。
合金めっき鋼板でも検討したところ、表面の粗度、結晶
粒径ならびに成分を上記範囲内にコントロールしてやれ
ば、同様に表面の摺動抵抗が極めて優れためっき鋼板が
得られることを見出だし、下記の本発明を完成したもの
である。
を有する溶融Znめっき鋼板においてめっき層表面の平均
粗度Raが2.2〜3.5μm、平均結晶粒径が50〜1
00μmであり、めっき層中のFe含有率がめっき層中平
均で1〜8%、最表層で0.1〜2%、Al含有率がめっ
き層中平均で0.1〜0.5%であることを特徴とする
表面摺動抵抗の優れた溶融亜鉛めっき鋼板ならびに、Zn
めっき層中にさらに合金元素として、Sb,Mg,Sn,Ti,
Niを単独あるいは複合で0.01〜5%含有した表面摺
動抵抗の優れた亜鉛系合金溶融めっき鋼板を要旨とする
ものである。
き鋼板のめっき層表面の平均粗度Raと平均結晶粒径の表
面摺動抵抗に及ぼす影響をまとめて図示したものであ
る。
5μm、平均結晶粒径が50〜200μmの場合に表面
摺動抵抗の優れた溶融Znめっき鋼板が得られることは明
らかである。また、この摺動抵抗に優れる領域の溶融Zn
めっき層を分析したところ、めっき層中の平均Fe比率が
1〜8%、表層部で0.1〜2%であり、めっき層表層
部まである程度合金化が進行していた。本発明めっき鋼
板のめっき層断面プロフィールの1例を第2図に示す。
又、Al比率0.1〜0.5%であった。合金層の大部分
は、ζ相(FeZn13)、δ1相(FeZn7)より成ってい
た。詳細は未だ明らかではないが、摺動抵抗が向上した
のは、表面の適度な粗度と結晶の大きさによる機械的な
表面の摩擦力の増大と、適度の合金化に伴い表面の硬度
の増加と柔軟性を兼ね備えためっき層の相構成が得られ
たことが、相乗的に作用しているのではないかと考えら
れる。
径が50μm未満の場合には表面が平滑すぎて表面の摩
擦力が小であるため、摺動抵抗が増大しないものと思わ
れる。また、表面粗度が3.5μmを越える場合あるい
は平均結晶粒径が200μmを越えると、1つ1つの凹
凸の機械的強度が低下するため高摺動抵抗が得られない
ものと思われる。
の大部分が純Zn相(η相)であるため柔軟過ぎ、また8
%を越える場合にはめっき層が硬くなり過ぎ、もろくな
り易いため摺動抵抗が劣化する。さらに、めっき層表層
部でFeが0.1〜2%であると適度な柔軟性と強度が得
られる。0.1%未満では柔らかくなり過ぎ、2%を越
えると柔軟性が劣化する。
き層中のAlは、めっき反応時に地鉄と結合してZn−Fe合
金化反応に対して強固なバリヤー層を形成することが知
られている。めっき層中のAlが0.1%未満の場合に
は、Zn−Al−(Fe)バリヤー層の形成が不十分なため、合
金層のうちΓ相が発達し過ぎるため、めっき密着性が劣
化する。また、逆に0.5%を越えるとZn−Fe合金化が
進行しにくく、めっき層の硬度が増加しない。
元素として、Sb,Mg,Ti,Sn,Niを単独又は複合添加し
た浴を用いて得られるめっき層中に上記合金元素を0.
01〜5%含有するZn合金めっき鋼板の場合にも結果は
同様であった。
上)が対象であり、鋼種としては、Alキルド鋼板、Al−
Siキルト鋼板、高張力鋼板などが使用できる。
限定は受けず、従来のゼンジマー法を始めとして、溶融
Znめっき前処理としてプレめっきを利用する方法など種
々の方法が適用できる。望ましい製造条件としては、熱
延厚鋼板を450〜500℃で加熱した後、めっき浴温
450〜500℃、浴中Al0.05〜0.15%で3秒
〜5秒間めっきを行った後、引き上げ後のワイピング直
上で、450〜550℃の範囲内で合金化加熱処理を5
〜40秒行なう方法,更に好ましくは上記方法に、ワイ
ピング後、合金化処理前に水あるいは薬液吹き付けを付
加する方法が挙げられる。
500℃で前処理加熱の後、めっき浴温450〜500
℃、浴中Al0.05〜0.15%で3秒間めっきを行っ
た後、引き上げ後のワイピング直上で、450〜550
℃の範囲内で合金化加熱処理を5〜40秒行って、種々
の条件のもとで本発明品を作成した。また、前処理加熱
温度,浴温,浴中Al,合金化温度,合金化時間のうちい
ずれか1つが上記範囲よりはずれた条件のもとで比較品
を作成した。尚目付量は本発明品,比較品とも135g
/m2とした。
てめっき密着性の評価も行った。めっき密着性の評価は
ボールインパクト試験で実施し、10点法で評価した。
10点は剥離皆無であり、1点は全面剥離を示す。6点
以上が合格とする。
2.2〜3.5μm、平均結晶粒径50〜200μm、
めっき層中のFe比率が平均で1〜8%、表層部で0.1
〜2%、めっき層中のAl比率が0.1〜0.5%の範囲
である本発明鋼板は摺動抵抗、めっき密着性共に優れ
る。これに比較して、表面平均粗度、平均結晶粒径、め
っき層中Fe比率及び、Al比率が本発明範囲を逸脱する場
合(No.9〜18)には摺動抵抗が劣る。
ある。この場合にもZnめっき鋼板同様、優れた性能を示
した。
表面の摺動抵抗を示し、これにより、優れた造管性が得
られることから、その工業的意義は極めて大きい。
表面の摺動抵抗に及ぼす影響を示した図、第2図は本発
明Znめっき鋼板のめっき層の成分の断面プロフィールの
1例を示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】熱延鋼板の表面に溶融Znめっき層を有する
溶融Znめっき鋼板においてめっき層表面の平均粗度Ra
が、2.2〜3.5μm、平均結晶粒径が50〜200μm
であり、めっき層中のFe含有率がめっき層中平均で1〜
8%、最表層で0.1〜2%、Al含有率がめっき層中平均
で0.1〜0.5%であることを特徴とする表面摺動抵
抗の優れた溶融亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項2】請求項1記載のめっき鋼板のZnめっき層中
にさらに合金元素として、Sb、Mg、Sn、Ti、Niを単独あ
るいは複合で0.01〜5%含有したことを特徴とする
表面摺動抵抗の優れた亜鉛系合金溶融めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12335790A JPH0653920B2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 摺動抵抗の優れた亜鉛および亜鉛系合金溶融めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12335790A JPH0653920B2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 摺動抵抗の優れた亜鉛および亜鉛系合金溶融めっき鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0421753A JPH0421753A (ja) | 1992-01-24 |
JPH0653920B2 true JPH0653920B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=14858581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12335790A Expired - Lifetime JPH0653920B2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 摺動抵抗の優れた亜鉛および亜鉛系合金溶融めっき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0653920B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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JP4555492B2 (ja) * | 2000-03-16 | 2010-09-29 | 新日本製鐵株式会社 | 耐眩性に優れた溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板 |
JP4987510B2 (ja) * | 2007-03-01 | 2012-07-25 | 新日本製鐵株式会社 | 塗装鮮映性とプレス成形性に優れた合金化溶融亜鉛メッキ鋼板およびその製造方法 |
KR102276742B1 (ko) * | 2018-11-28 | 2021-07-13 | 주식회사 포스코 | 도금 밀착성 및 내부식성이 우수한 아연도금강판 및 이의 제조방법 |
JP2020164986A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-08 | Jfe鋼板株式会社 | 溶融Al−Zn−Mg−Si系めっき鋼板及びその製造方法、並びに、塗装鋼板及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-05-14 JP JP12335790A patent/JPH0653920B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0421753A (ja) | 1992-01-24 |
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