JP2825724B2 - 加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板 - Google Patents
加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板Info
- Publication number
- JP2825724B2 JP2825724B2 JP3293193A JP3293193A JP2825724B2 JP 2825724 B2 JP2825724 B2 JP 2825724B2 JP 3293193 A JP3293193 A JP 3293193A JP 3293193 A JP3293193 A JP 3293193A JP 2825724 B2 JP2825724 B2 JP 2825724B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- steel sheet
- corrosion resistance
- striped steel
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coating With Molten Metal (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
粧板などに用いられる縞鋼板に関し、特に加工性、耐蝕
性に優れた縞鋼板に関するものである。
熱間圧延により圧延方向に対し角度Aで、幅C、長さ
B、高さHの突起をピッチEでつけた鋼板であり、主に
床板に用いられる。
は塗装して使用されて来た。しかしながら、近年防錆を
考慮し縞鋼板上に溶融亜鉛めっきをして使用される様に
なって来た。
の溶融亜鉛めっきにより得られており、「鉛と亜鉛」第
165号「溶融亜鉛めっきの一般的な特性」の中にある
様に、脱脂処理、ブラスト処理、酸洗処理、フラックス
処理からなる前処理作業、溶融亜鉛めっき工程、冷却か
らなるめっき作業とから製造されていたが、この様にし
て得られた良耐蝕性縞鋼板は、図4に示す様に縞鋼板1
の表面に、第1層としてZn−Fe合金層5を有し、第
2層としてZn層6を有する。通常は床用鋼板の耐蝕性
を確保するために、第1層、第2層合わせて5μm以上
の厚みになる様にする。バッチ式の製造方法では、第1
層の厚みは50%以上になるため、この場合2μmを超
す事になる。
必要となるが、従来の様にバッチ式で溶融亜鉛めっきし
た縞鋼板では加工後、溶融亜鉛めっき層に割れが入り、
剥離してしまうため、溶融亜鉛めっきした後に加工する
事は極めて難しかった。これは、比較的固く、脆いZn
−Fe合金層5の厚みが厚いために生じる。
めっきをした縞鋼板を加工するには、地鉄と溶融亜鉛め
っき層の間に存在する合金層つまり従来法においては第
1層であるZn−Fe合金層5を2μm以下にする必要
がある。しかしながら、従来法で得られた縞鋼板では第
1層の厚みが50%以上あるため、第1層の厚みを2μ
m以下にしようとすると、第1層、第2層合わせためっ
き層の厚みは4μm以下となり充分な耐蝕性を確保する
ことが出来ない。
つ、且つ加工する事が出来る縞鋼板は得られなかった。
蝕性に優れた縞鋼板を提供する事にある。
を解決すべく、様々なめっき層構造よりなるめっき縞鋼
板を作成し密着性テストを行なった。
を得るには、第1層にFe−Al−Zn合金層、第2層
にZn−Fe合金層、第3層に重量換算で1%以下のA
lを有するZn−Al層からなるめっき層中の第2層で
あるZn−Fe合金層の厚みを2μm以下とし、第1
層、第2層、第3層合わせためっき層全体の厚みが5μ
m以上になる縞鋼板を得ればよい事を見出した。
る。まず図1に本発明の対象となる縞鋼板の形状を示
す。次に図2に本発明鋼板のめっき層構造を示す。本発
明鋼板は地鉄が縞鋼板1であり、第1層としてFe−A
l−Zn合金層2を有し、第2層に厚みが2μm以下の
Zn−Fe合金層3を有し、第3層に重量換算で1%以
下のAlを含むZn−Al層4を有し、第1層、第2
層、第3層合わせためっき層全体の厚みが5μm以上で
ある。ここで、第1層であるFe−Al−Zn合金層2
は第2層であるZn−Fe合金層3の成長を抑制する効
果があると同時に、地鉄の縞鋼板1と第2層のZn−F
e合金層3との一種のバインダー的効果があると考えら
れる。又、第2層のZn−Fe合金層3は比較的硬く、
脆いが2μm以下であれば加工性は良好となる。これら
の効果により、本発明鋼板は良好な加工性をえる事が出
来る。第3層であるZn−Al層4は、比較的軟らかく
加工性を悪化させる事はなく、むしろ耐蝕性を確保する
ためのものであり、第1層、第2層、第3層合わせため
っき層全体の厚みを5μm以上にする事で耐蝕性は良好
となる。この様なめっきを施した縞鋼板は、密着性テス
トの結果、同一目付量のメッキ材において従来のフラッ
クス法より優れている。
l濃度を0.3%とし、第1層、第2層、第3層合わせ
ためっき層全体の厚みを30μmとした時の、第2層で
あるZn−Fe合金層3の厚みと、めっき密着性の関係
を示す。この時、第1層であるFe−Al−Zn合金層
2の厚みは0.5μm以下である。又、めっき密着性は
表1に示す基準で評価した。めっき密着性は、第2層で
あるZn−Fe合金層3の厚みが2μm以下で良好であ
る。
−Al層4において層中のAlが重量換算で1%を超え
るとZn−Alの局部電池を形成し耐蝕性が劣化するた
め1%以下が好ましい。
や高張力鋼板等種々の物が適用出来る。
なゼンジマー法により得ることが出来る。つまり、熱間
圧延後の縞鋼板を酸洗し、雰囲気温度550℃以上、H
2 濃度10%以上の雰囲気下において鋼板表面を還元し
活性な状態にした後、重量換算で1%以下のAlを含む
溶融亜鉛浴へ侵入させ、その直上に配置された溶融亜鉛
付着量調整装置により付着量を調整し、以降冷却する事
で、加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板コイルとして得る事
が出来る。
板の第1層であるFe−Al−Zn合金層2は、溶融亜
鉛めっき後の加熱処理等、意図的に合金層を成長させな
い限り合金層の成長を抑制する効果、つまり、バリヤー
効果が有り、第2層のZn−Fe合金層3を過大成長さ
せない作用がある。又、そのため、第1層、第2層、及
び第3層を合わせためっき層を充分な耐蝕性を確保する
ために5μm以上にしても、第2層であるZn−Fe合
金層3の厚みは2μm以下となる。又、このFe−Al
−Zn合金層2は、地鉄の縞鋼板1と第2層であるZn
−Fe合金層3との一種のバインダー効果を果たすと考
えられる。第2層であるZn−Fe合金層3は、比較的
硬く、脆いが2μm以下であれば加工性は良好となる。
これらの効果により、本発明鋼板は良好な加工性をえる
事が出来る。第3層であるZn−Al層4は、比較的軟
らかく加工性を悪化させる事はなく、むしろ耐蝕性を確
保するためのものであり、第1層、第2層、第3層合わ
せためっき層全体の厚みを5μm以上にする事で耐蝕性
は良好となる。
板を実施例、及び比較例で具体的に説明する。
ルド鋼を用いた図1に示す様な角度A=45°、幅C=
5.1mm、長さB=25.3mm、高さH=2.0m
mの突起がピッチE=28.6mmで規則的に配列した
縞鋼板を、酸洗した後、雰囲気温度600℃、H2 濃度
15%の還元雰囲気中で加熱還元し、引き続いて重量換
算で0.1、0.3、0.6%のAlを添加した溶融亜
鉛浴へ浸漬させて製造した。浸漬時間は10秒とし、第
1層、第2層、第3層合わせためっき層全体の厚みは、
溶融亜鉛めっき装置出側の溶融亜鉛付着量調整装置によ
り調整した。
母材に熱延Alギルド鋼を用い本発明例の製造方法で用
いた縞鋼板と同様の形状の母材を用いて製造した。製造
方法は、「鉛と亜鉛」第165号「溶融亜鉛めっきの一
般的な特性」にある製造方法に基づいて、縞鋼板を脱
脂、酸洗した後、塩化アンモニウムでフラックス処理を
し、Alの添加されていない450℃の溶融亜鉛浴へ浸
漬させて製造した。亜鉛めっき付着量は、溶融亜鉛浴へ
の浸漬時間を変えて調整した。
より、本発明例1〜3と比較例1〜3のサンプルを作成
した。作成したサンプル鋼板より試験片を切出し、90
度曲げ試験により加工後めっき層の密着性評価を行なっ
た。めっき密着性は、表1に示す基準で評価した。その
結果を表2に示した。
は充分な耐蝕性を得るだけの溶融亜鉛めっきをしても、
加工性に優れている事がわかる。
優れるため、床鋼板その他に広く適用可能であり、その
工業的意義は非常に大きい。
(a)のG−G’断面図、(c)はF−F’断面図。
性の関係を示した図。
Claims (1)
- 【請求項1】 縞鋼板の表面に、第1層としてFe−A
l−Zn合金層、第2層にZn−Fe合金層、第3層に
重量換算で1%以下のAlを含んだZn−Al層からな
るめっき層を有し、第2層であるZn−Fe合金層の厚
みが2μm以下で、且つ第1層、第2層、第3層を合計
しためっき層全体の厚みが5μm以上である事を特徴と
する、加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3293193A JP2825724B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3293193A JP2825724B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06248409A JPH06248409A (ja) | 1994-09-06 |
JP2825724B2 true JP2825724B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=12372675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3293193A Expired - Fee Related JP2825724B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2825724B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111094613B (zh) | 2017-09-15 | 2021-08-31 | 日本制铁株式会社 | 热浸镀网纹钢板及其制造方法 |
CN111411301A (zh) * | 2020-05-06 | 2020-07-14 | 攀钢集团西昌钢钒有限公司 | 一种用作屋面的耐候钢、耐候钢板及其制备方法 |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP3293193A patent/JP2825724B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06248409A (ja) | 1994-09-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101714935B1 (ko) | 용접성 및 가공부 내식성이 우수한 아연합금도금강재 및 그 제조방법 | |
JP2783452B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPS5891162A (ja) | 溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 | |
JP3113188B2 (ja) | 高加工性溶融Zn−Mg−Al系合金めっき鋼板 | |
JP2825724B2 (ja) | 加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板 | |
JP2002356759A (ja) | 耐食性に優れる溶融Zn−Al−Cr合金めっき鋼材 | |
JPH04147955A (ja) | 溶融Zn−Mg−Alめっき鋼板及びその製造方法 | |
JP3886331B2 (ja) | めっき密着性および溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板並びにその製造方法 | |
JP3130470B2 (ja) | プレス加工性及びメッキ密着性に優れる高強度溶融亜鉛メッキ鋼板 | |
JP2776701B2 (ja) | 加工性、耐蝕性に優れた縞鋼板 | |
JPH11140587A (ja) | めっき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JP2803566B2 (ja) | 耐皮膜破壊性に優れた合金化処理亜鉛めっき鋼板 | |
JP3159135B2 (ja) | 微小スパングル溶融亜鉛合金めっき鋼板と製造方法 | |
JP2002080952A (ja) | 耐食性に優れた住宅用資材および住宅部材 | |
KR101143180B1 (ko) | 용융 아연합금 도금욕, 용융 아연합금 도금강재 및 그 제조방법 | |
JPH0711409A (ja) | 亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP3073679B2 (ja) | 耐初期白錆性の優れた溶融Zn合金めっき鋼板 | |
JP2002167657A (ja) | 溶融Zn−Al系合金めっき鋼板とその製造方法 | |
JP2002356760A (ja) | 耐食性に優れた土木用資材および土木用部材 | |
JP2000219950A (ja) | 塗装後耐食性に優れた溶融Zn―Al―Mgめっき鋼板 | |
JP2970410B2 (ja) | 接着性、プレス成形性の良好な合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP3170061B2 (ja) | 溶融アルミニウムめっきCr含有鋼帯の製造方法 | |
JP3075318B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めつき鋼板 | |
JP3142736B2 (ja) | 加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JPS60106918A (ja) | 合金化溶融亜鉛めつき鋼板の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980804 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070911 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080911 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090911 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100911 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100911 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110911 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911 Year of fee payment: 14 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |