JP2825675B2 - 加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法Info
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Description
散処理によって該めっき層をFe−Zn 系合金層化す
る主として自動車用途に使用される合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板の製造方法に関するものである。
熱合金化するいわゆる合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、そ
のすぐれた塗装性、溶接性のため自動車、家電製品など
の用途に広範に使用されその生産量は増加の傾向にあ
る。
求特性としては、耐食性、加工性、溶接性、塗装性など
がある。このうち、加工性は、特に重要な特性の1つで
ある。
パウダリング)すると加工性が低下する。この改善にあ
たって、鋼種、めっき前処理、溶融めっき条件、合金化
加熱条件等の適正化が、現在盛んに研究開発されてい
る。
性は、合金層の中で、硬くて、脆いΓ層が厚く生成する
ことにより低下することが確かめられ、その対策を行う
技術が種々提案されているが、合金層の形態そのものを
改質して高加工性を達成する発想を具現化した技術は未
だ見い出されていないのが現状である。
抑えて亜鉛めっきしたのち合金化処理した特開昭56−
13470号、亜鉛めっき前の鋼板にFeやNi等をプ
レめっきして亜鉛めっきし、合金化処理した特開昭58
−104163号、特開昭60−110859号などが
提示されてはいるものの、これらの技術から得られる合
金化溶融亜鉛めっき鋼板は全ての過酷なプレス加工に対
して該めっき層はパウダリング状又はフレーキング状に
剥離し易い難点がある。
合金層構造にあり、地鉄界面でのFe−Zn相互拡散に
よって生じる合金層の相構造が、Fe拡散率の高い地鉄
側からめっき表面に向ってΓ、δ1、ζとなりこれらが
素地面に並行して整然と階層状に生成する点にある。従
って、加工によって一定の加工応力を受けた際、その応
力集中がFe含有率の最も高く、硬くて脆いΓ相に起
り、これが根こそぎめっき層の剥離を招くことによるも
のと考えられる。
中では、所詮形成される合金層形態は素地鋼板に比較的
平行な階層構造となる。このため加工を受けた際、最も
脆い合金層部分に応力集中が起こりクラックが発生す
る。その結果めっき層は鉄素地よりパウダー状に剥離し
実用上問題を生じる。
金層の加工性の問題に対し以下の方法を適用することに
より解決できることを見い出した。即ち合金化溶融亜鉛
めっき鋼板の加工性を改善するためには、合金層の生成
形態を応力分散が可能なζ相が入り混じった不連続性の
δ1相主体に変化させることが必要と考え、種々の検討
を行った結果、溶融亜鉛めっき浴に特定量のSi、Al
を添加した浴にてめっきした後、加熱合金化処理するこ
とにより、上述したδ1相とζ相の入り乱れた合金相形
態を得ることができ、且つ、加工性が大幅に改善できる
ことを見い出し、本発明を提案するに至ったものであ
る。
想を基に成り立ったものであるが、Siのこのような挙
動はSiを添加した鋼板及びSiをコーテーングした鋼
板においても同様の作用効果のあることを本願発明の先
願として、すでに提案しているところである。本発明の
構成を以下に示す。
て、被めっき鋼板をSi:0.001〜0.2重量%、
Al:0.05〜0.20重量%、残部Zn及び不可避
的不純物からなる溶融亜鉛めっき浴を用いてめっきした
後、該めっき鋼板を加熱合金化処理することを特徴とす
る加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
法。
主体型であって、ζによってδ1が不連続状に鋼板界面
に生成させることが合金層の高靭性化をもたらし、これ
がめっき層の高加工性につながる点にあり、そのために
は溶融亜鉛めっき浴に特定量のSi、Alを添加した浴
にてめっきした後加熱合金化処理を行う方法である。
Zn合金層の生成或いは成長過程で少なくとも地鉄界面
δ1相及びその表面に濃化偏析し、このSi、Al偏析
帯がバリアーとなってδ1上層のζ相へのFeの過剰拡
散を抑制すると同時に加工応力の分散しやすいζ相への
Feの過剰拡散を抑制すると同時に加工応力の分散しや
すいζ相とδ1相の入り乱れ現象を助長促進させるため
にあり、これが少なくとも従来技術に認められる固くて
脆いΓ1相やΓ相といったFe過剰拡散合金層の生成を
防ぐと同時にその階層状への成長をも抑制させるために
ある。該Siのめっき浴中濃度が0.001重量%未満
ではこの効果が充分発揮されず。0.2重量%を越える
とめっき浴中Siはドロスの中に取り込まれて消失する
ためSi添加歩留まりが低下し経済的でない。該Alの
めっき浴中濃度が0.05重量%未満ではこの効果が充
分発揮されず。0.20重量%を越えるとAlによるF
e拡散抑制効果が強く、めっき層の合金化処理を完成す
るのに長時間を要し余り実用的でない。
グル調整元素としてしばしば用いられるPb、Cd及び
Sbが総量で0.30重量%未満の範囲で添加されてい
ても本発明の効果に対し何ら支障を与えるものではな
い。
2の範囲が好ましい。20g/m2未満では耐食性能が不
足し、100g/m2を超える場合厚膜過ぎて合金化処
理に時間が要り、生産性を損なうため余り好ましくな
い。
厚0.8mmで板幅914mmに冷間圧延した低炭素チ
タン添加鋼を焼鈍した後、溶融亜鉛めっき浴に浸漬しガ
スワイピング方式にて所定の付着量にめっきした後、直
ちに加熱処理炉内に導き板温450〜700℃、保持時
間4〜60秒間の条件にて、合金化溶融亜鉛めっき鋼板
を製造した。その際用いた溶融亜鉛めっき浴の組成及び
得られた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の合金層形態、成分
及び加工性評価結果の一覧を表1に示す。
重量% の影響、No.4,5はめっき浴Si濃度の影
響、No.6,7はめっき浴Al濃度の影響、No.
8,9は付着量の影響を調べたもので何れも合金層構造
及び加工性が良好である。またNo.10,11はスパ
ングル調整元素であるPbとCd及びSbが添加されて
いる場合の影響を調べたもので特に問題ないことがわか
る。対し比較例No.1はSi、No.2はAlが添加
されていないため、合金層構造が素地に平行した階層状
合金層となり加工性が不良である。またNo.3はAl
濃度が高過ぎるため合金化反応が生じなかった。
した階層状合金層 ××:合金化せず 加工性 60度V曲げ曲げ戻しテープ剥離テスト ○:片側剥離幅2mm未満 △:片側剥離幅2mm以上5mm未満 ×:片側剥離幅5mm以上
めっき浴にSi、Alを添加することにより合金化溶融
亜鉛めっき鋼板のめっき層構造を変化させ加工性を大幅
に改善するものであり、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の用
途を拡大し、工業的に大きな効果を奏するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 ゼンジマー式溶融亜鉛めっきラインにお
いて、被めっき鋼板をSi:0.001〜0.2重量
%、Al:0.05〜0.20重量%、残部Zn及び不
可避的不純物からなる溶融亜鉛めっき浴を用いてめっき
した後、該めっき鋼板を加熱合金化処理することを特徴
とする加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7986691A JP2825675B2 (ja) | 1990-11-14 | 1991-04-12 | 加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-308084 | 1990-11-14 | ||
JP30808490 | 1990-11-14 | ||
JP7986691A JP2825675B2 (ja) | 1990-11-14 | 1991-04-12 | 加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04218655A JPH04218655A (ja) | 1992-08-10 |
JP2825675B2 true JP2825675B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=26420858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7986691A Expired - Lifetime JP2825675B2 (ja) | 1990-11-14 | 1991-04-12 | 加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2825675B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2696758B1 (fr) * | 1992-10-13 | 1994-12-16 | France Sa Union Miniere | Procédé de galvanisation en continu. |
KR100530048B1 (ko) * | 2001-03-07 | 2005-11-22 | 주식회사 포스코 | 표면외관이 우수한 합금화 용융아연 도금강판의 제조방법 |
-
1991
- 1991-04-12 JP JP7986691A patent/JP2825675B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04218655A (ja) | 1992-08-10 |
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