JPH0651926B2 - ポリアミド▲高▼強力糸の製造方法 - Google Patents

ポリアミド▲高▼強力糸の製造方法

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JPH0651926B2
JPH0651926B2 JP61080792A JP8079286A JPH0651926B2 JP H0651926 B2 JPH0651926 B2 JP H0651926B2 JP 61080792 A JP61080792 A JP 61080792A JP 8079286 A JP8079286 A JP 8079286A JP H0651926 B2 JPH0651926 B2 JP H0651926B2
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roller
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spinning
heating
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幹男 大原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリアミド高強力糸の製造方法に関し、さら
に詳しくは、溶融紡糸と一段延伸とを組合せた紡糸直延
伸によりポリアミド高強力糸を製造する方法に関するも
のである。
(従来の技術) ポリアミドを溶融紡糸し、一旦巻取ることなく直延伸す
る方法は従来から数多く提案されている。特に産業用途
として高強力糸を得る場合は、2段又はそれ以上の多段
延伸による直延伸が行われてきた。ところが近年にな
り、高速化が進むにつれ、その設備コストを低減させる
ために、一段延伸による直延伸、更には延伸を行わない
高速紡糸に対する要請が強くなってきた。しかしなが
ら、高強力糸を得ようとする場合には、延伸を行わない
高速紡糸糸条(POY)では、十分な強力が得られず、
必ず延伸工程を必要としていた。この延伸も、製造コス
トの面から、直延伸で、しかも、一段延伸とすることが
望まれていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、紡糸直延伸の延伸を一段で行う場合に
は、高強力糸を得ようとして高倍率の延伸を行うと、断
糸が多発して生産性が著しく低下する。単に単糸繊度が
2.5de以下のナイロン6フィラメントの場合には、強度
6.5g/de以上の延伸糸を得るのが極めて難しい。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解消し、一
段延伸による紡糸直延伸で、高強力ポリアミドフィラメ
ントを得る方法を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意検討を重
ねた結果、紡出糸条の水分率を特定範囲内に調節すると
共に、加熱紡糸ローラを梨地加工、逆テーパー形状のも
のにすればよいことを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ナイロン6を溶融紡糸して油剤を
付与した後、加熱紡糸ローラへ巻回せしめて引取り、次
いで該加熱紡糸ローラと延伸ローラとの間で一段熱延伸
を行う紡糸直延伸法により単糸繊度が2.5デニール以
下、強力が6.5g/デニール以上のポリアミド高強力糸
を製造するに際し、油剤として濃度が5〜15%の水系油
剤を使用して紡出糸条の水分率を3〜7%に調節し、該
加熱紡糸ローラの表面を梨地加工すると共に、その直径
が紡出糸条の入側よりも出側の方が3〜7%大きい逆テ
ーパー形状とし、且つ該加熱紡糸ローラの温度を40〜60
℃に調節すると共に該加熱紡糸ローラへの紡出糸条の接
触時間を0.04〜0.10秒とすることを特徴とするポリアミ
ド高強力糸の製造方法である。
以下、図面に基づいて本発明方法を説明する。
図は、本発明方法を実施するための装置の一例を示す概
略正面図であり、紡糸筒1にて冷却された糸条2(本図
においては4本)にオイリングローラ3で水系油剤を付
与し、次いで、糸分けガイド4により適正に糸分けし
て、加熱紡糸ローラ5、分離ローラ6に複数回巻回させ
る。次いで加熱紡糸ローラ5を出た糸条を延伸ローラ
7、分離ローラ8に複数回巻回し、延伸ローラ7と、加
熱紡糸ローラ5との間で所望とする延伸倍率すなわち引
取り速度に応じて6.5g/d以上の高強力糸が得られる
倍率で延伸する。ここで延伸ローラ7は通常150℃〜200
℃に加熱されており、延伸糸条を熱処理した後、パッケ
ージ9に巻取る。
ここで、オイリングローラ3により付与する水系油剤の
濃度は、通常5〜15%であり、この水系油剤によって紡
出糸条の水分率を3〜7%、好ましくは3.5〜5.5%に調
節する。水分率が低すぎると、紡出糸条に水が均一に付
着せず、染色斑が発生する。一方、水分率が高すぎる
と、加熱紡糸ローラ5の上で糸条が伸長して、糸揺れが
大きくなり、その結果延伸ローラ7上での糸重なりが生
じたりして、毛羽、断糸が起こり、延伸性が悪化する。
また油剤濃度が5%未満の場合には、上記水分率では油
剤有効成分の付与量が少なく、逆に15%を越える場合に
は水系油剤の安定性が低下し易く且つ油剤の有効成分付
与量が必要以上に多くなるので好ましくない。なお、こ
こで用いられる紡糸油剤は特に限定する必要はなく、従
来ポリアミド用として公知のものを使用することができ
る。すなわち、本発明では油剤の有効成分として何をど
のくらい用いるかといったことが重要なのではなく、ポ
リアミド未延伸糸の水分率を上記範囲にすることが重要
な要件なのである。
次に加熱紡糸ローラ5は、40〜60℃に加熱されており、
またその表面が梨地加工されていることが大切である。
ポリアミド紡糸糸条を40〜60℃の加熱紡糸ローラを用い
て一段で高倍率熱延伸すると、延伸変形点(ネック点)
が加熱紡糸ローラ5上移動するが、その場合、ローラ表
面が鏡面等の表面粗度が小さく高摩擦状態であると、加
熱紡糸ローラ5へ糸条が巻付き易くなり、断糸が多発し
て強力6.5g/d以上が得られるような高倍率延伸する
ことは困難となる。これに対して、本発明のように加熱
紡糸ローラの表面を梨地加工(通常表面粗度でいうと2
〜5の範囲)することによって、糸条と加熱紡糸ロー
ラとの間の摩擦が小さくなるため、加熱紡糸ローラ5へ
の糸条の巻付きを抑制することができ断糸発生を著しく
低下させることが可能となる。
さらに本発明においては、上記加熱紡糸ローラ5とし
て、その直径が、紡糸糸条の入側よりも出側の方が3〜
7%大きい逆テーパー形状のものを使用する必要があ
る。ここで直径増加率が3%未満の場合には、水分率が
3〜7%のナイロン6紡出糸条を温度が40〜60℃の加熱
紡糸ローラ5で加熱する際、紡出糸条が伸長してローラ
上で糸揺れが生じ、一方7%を越える場合には、該加熱
紡糸ローラへの巻回毎に糸条に張力が発生してローラ上
での糸揺れが抑制されるものの、該ローラでの糸条の伸
長割合よりも紡糸ローラ径の増加割合が大きすぎて一部
糸条の延伸が起るため、6.5g/d以上を実現するため
の高倍率延伸を安定に施すことが困難となる。これに対
して本発明では、上記のごとく、その直径が紡出糸条の
伸長に対応した逆テーパーローラを使用しているので、
該ローラへの巻回毎に糸条に適度な張力が発生し、ロー
ラ上での糸揺れが抑制されて安定に延伸することが可能
となる。
また、該加熱紡糸ローラ5への紡出糸条接触時間は、短
すぎると延伸断糸が増加すると共に得られる延伸糸も染
色斑が発生し易くなり、一方長すぎると該ローラ上での
糸揺れが増大して延伸性が低下するため、0.04〜0.10秒
の範囲とする必要がある。
なお、上述の加熱紡糸ローラ5と延伸ローラ7との間で
1段熱延伸するに際しては、その延伸倍率は6.5g/d
以上の強力が得らる倍率であれば任意であるが、この具
体値は引取り速度によって変わってくる。例えば引取り
速度1100m/分では約3倍であるが、引取り速度をこれ
よりも増加させると、一般に必要とする延伸倍率は低下
する。
本発明は、特にナイロン6(ポリカプロアミド)を主た
る対象とするが、本発明の目的を阻害しない範囲で少量
の共重合成分を含有していても良く、またその他の添加
剤を含んでいても良い。
(実施例) 以下、本発明方法を実施例により詳述する。
実施例1〜18 比較例1〜10 図に示す紡糸延伸装置を用いて、ナイロン6を溶融紡糸
直延伸し、第1表及び第2表記載の単糸繊度で34フィラ
メントの延伸糸を得た。その際、紡糸速度は1100m/
分、延伸ローラ7の温度は180℃とし、加熱紡糸ローラ
の温度、その表面粗さ及びその形状、並びに紡糸油剤の
濃度を第1表又は第2表記載の如く変更し、また紡出糸
条の水分率は、オイリングローラ3の回転数を変更する
ことによって、また加熱紡糸ローラ5への糸条接触時間
は、該ローラへの糸条巻回数を変更することによって、
それぞれ、第1表又は第2表に示すように変更した。
尚、比較例1、2では、加熱紡糸ローラは鏡面ローラと
し、比較例1、3では平行ローラとした。また、実施例
17、18は紡糸速度を夫々800m/分、1400m/分に変更
した。
延伸断糸回数、延伸糸強度及び染色斑は第1表及び第2
表に示す通りであった。
加熱紡糸ローラとして、表面摩擦の大きい鏡面仕上げロ
ーラを用いた場合(比較例1、2)はローラ上での糸の
スリップは全く生じないため、延伸倍率を高くすると、
加熱紡糸ローラーへの巻付き断糸が生じる。従って、2.
65がほぼ最高の延伸倍率であり、それでも、延伸断糸は
多い。又、得られた延伸糸の強度も6.20g/deと低い。
比較例3は加熱紡糸ローラに梨地ではあるが平行ローラ
を用いたものであり、ローラ上で糸揺れが発生して延伸
断糸が多い。なお、延伸断糸としては、100kgあたり1
回以下であることが操業上望ましい。
比較例4と5は、紡糸ローラ温度が本発明の範囲外であ
るので延伸性が低下して延伸断糸が多い。
比較例6は加熱紡糸ローラーへの接触時間が短いため
に、予熱不足から延伸断糸が多く、一方比較例7は加熱
紡糸ローラーへの接触時間が長いために、該ローラ上で
の糸揺れが増大し、糸条同士の重なりが生じ、断糸が増
加してしまう欠点がある。
比較例8は、水系油剤の濃度が3%と低いために、水分
率を3〜7%の範囲とした時の油剤付着量が不充分とな
るため延伸性が低下する。
比較例9は加熱紡糸ローラへの接触時間は0.06秒と適正
であるが、水分率が低いため染色斑の点で不良である。
これれは水分の不均一付着に起因しているものと推定さ
れる。一方比較例10は水分率が高すぎるため延伸性が不
良である。
これに対して本発明の要件を満たす実施例1〜18では延
伸断糸、延伸糸の強度、並びに染色斑共良好である。な
お参考例1、2に示されているように単糸繊度が大きい
場合には、必ずしも本発明の要件を採用しなくとも高強
力糸を紡糸直延伸(一段延伸)法で得られることがわか
る。
(発明の効果) 以上に述べたように、本発明の方法によれば、単糸繊度
が2.5デニール以下のナイロン6フィラメントであって
も、紡糸直延伸法において一段熱延伸法で高倍率延伸が
可能となり、染色斑のない強力6.5g/d以上の高強力
糸を良好な操業性の下で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明を実施する装置の一例を示す概略正面図で
ある。 2……糸条、 3……オイリングローラ、 5……加熱紡糸ローラ、 7……延伸ローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−15019(JP,A) 特開 昭50−121579(JP,A) 特開 昭50−121519(JP,A) 特開 昭46−7611(JP,A) 特公 昭54−8771(JP,B1) 特公 昭58−57522(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナイロン6を溶融紡糸して油剤を付与した
    後、加熱紡糸ローラへ巻回せしめて引取り、次いで該加
    熱紡糸ローラと延伸ローラとの間で一段熱延伸を行う紡
    糸直延伸法により単糸繊度が2.5デニール以下、強力が
    6.5g/デニール以上のポリアミド高強力糸を製造する
    に際し、油剤として濃度が5〜15%の水系油剤を使用し
    て紡出糸条の水分率を3〜7%に調節し、該加熱紡糸ロ
    ーラの表面を梨地加工すると共に、その直径が紡出糸条
    の入側よりも出側の方が3〜7%大きい逆テーパー形状
    とし、且つ該加熱紡糸ローラの温度を40〜60℃に調節す
    ると共に該加熱紡糸ローラへの紡出糸条の接触時間を0.
    04〜0.10秒とすることを特徴とするポリアミド高強力糸
    の製造方法。
JP61080792A 1986-04-07 1986-04-07 ポリアミド▲高▼強力糸の製造方法 Expired - Lifetime JPH0651926B2 (ja)

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