JPH0651531A - 感光性平版印刷版処理装置 - Google Patents

感光性平版印刷版処理装置

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Publication number
JPH0651531A
JPH0651531A JP20556492A JP20556492A JPH0651531A JP H0651531 A JPH0651531 A JP H0651531A JP 20556492 A JP20556492 A JP 20556492A JP 20556492 A JP20556492 A JP 20556492A JP H0651531 A JPH0651531 A JP H0651531A
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JP
Japan
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brush roller
roller
printing plate
plate
developing
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Application number
JP20556492A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Seguchi
佳則 瀬口
Miyuki Endo
幸 遠藤
Hideto Yamamoto
秀人 山本
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH0651531A publication Critical patent/JPH0651531A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラシローラの揺動のための部品コストをお
さえる。 【構成】 現像部14のブラシローラ30は一対の支持
ベース154、156の間に回転可能に支持されてい
る。ブラシローラの回転軸150の一方は、支持ベース
156に取り付けられたソケット158内のスプライン
軸受160に摺動回転可能に支持され、プーリ162と
無端ベルト164によって駆動力が伝達される。他方の
回転軸は軸受166に摺動回転可能に支持され、先端に
軸受168が取り付けられている。この軸受168は支
持ベースに対する回転が阻止され、一対の突出部の間に
カム182に偏心して取り付けられたローラ184が遊
嵌されており、モータ180の駆動によって回転するカ
ムによって回転軸と共に軸方向に移動してブラシローラ
を摺動させるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光済の感光性平版印
刷版を処理する感光性平版印刷版処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版には、シリコーンゴム層をイ
ンキ反撥層とする水なし平版印刷版(以下「水なし平
版」と言う)がある。この水なし平版については、特公
昭44−23042号、特公昭46−16044号各号
公報に記載された、基板上に光可溶性あるいは、光不溶
化性感光層とシリコーンゴム層を積層した水なし平版
や、特開昭48−94504号、特開昭50−5010
2号各号公報に記載された、基板上に光接着性感光層と
シリコーンゴム層を積層した水なし平版が提案されてい
る。これらは、湿し水を用いることなく数万枚の印刷が
可能である。
【0003】上記した水なし平版は、アルミニウム等の
支持体上に感光層及びシリコーンゴム層が積層され、保
護フィルムがラミネートされて表面保護がなされてい
る。この水なし平版へ画像を焼き付けると露光量に応じ
て感光層が硬化して支持体に接着する。この状態で現像
液(例えば実質的に水からなる現像水)を表面に塗布す
ると、この現像水によって未露光部分及び露光量の少な
い部分の感光層が膨潤し、シリコーンゴム層が支持体上
から剥離し、露光された部分の感光層及びシリコーンゴ
ム層が露光量に応じて残るようになっている。
【0004】現像処理された水なし平版は、画像部分と
非画像部分が略同一色であるため、検版作業を容易にす
るために染色液が塗布される。このように水なし平版を
処理する水なし平版処理装置にはブラシが設けられてお
り、このブラシを回転させて水なし平版の表面を擦り膨
潤したシリコーンゴム層を除去している。
【0005】水なし平版の表面をブラシローラ等によっ
て擦りシリコーンゴム層を除去する場合、単に水なし平
版の搬送方向に沿ってブラシローラを擦るように回転さ
せるだけでなく、水なし平版の搬送方向と直角方向に沿
ってブラシローラを揺動させる運動を加味した方がより
確実に擦りり取ることができる。このため、水なし平版
現像装置では、ブラシローラに回転力を付与すると共
に、ブラシローラをその軸方向に沿って揺動させること
が知られている。ブラシローラを揺動させる場合、ブラ
シローラの回転軸の軸受けを円筒の外周部に形成した溝
カムに係合させている。この円筒を回転させることによ
って、軸受がその軸方向に沿って往復移動し、ブラシロ
ーラが揺動するようになっている。
【0006】一般に、溝カムの作成には専用の工作機械
を使用しなければならず、製品コストが高いものとなっ
ている。
【0007】また、水なし平版の表面をブラシローラに
よって擦るとき、水なし平版の表面をブラシローラの軸
方向に沿って所定の押圧力で均一に押圧しなければ、表
面を均一に擦ることができない。このため、ブラシロー
ラに対向して設けられた受け台との間に水なし平版を挟
持するようにしている。このとき、受け台の位置をブラ
シローラに対して正確に調整しなければならない。すな
わち、所定のこすり幅を正確に設定する必要がある。
【0008】このような受け台は、一般にブラシローラ
の回転による処理液の飛散を防止するために、ブラシロ
ーラを支持する側板の内側に配置されているため、側板
及びブラシローラが邪魔となり正確な調整が困難となっ
ている。また、受け台に代えてバックアップローラを配
置する場合もあるが、その回転軸の正確な位置調整にも
同様の問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮してなされたもので、ブラシローラの揺動のための部
品コストを抑えた感光性平版印刷版処理装置を提供すこ
とを目的とする。また、ブラシローラのこすり幅の調整
の容易な感光性平版印刷版処理装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
感光性平版印刷版処理装置は、感光性平版印刷版の表面
に処理液を塗布しながらブラシローラによって擦って処
理する感光性平版印刷版処理装置であって、前記ブラシ
ローラの回転軸を一対の側板の間で前記回転軸の軸方向
に沿って移動可能に支持する支持手段と、前記回転軸を
前記一対の側板の間に回転可能に支持する軸支手段と、
前記ブラシローラを回転駆動する回転手段と、前記回転
軸にこれと相対回転可能に配置され前記回転軸との軸方
向に沿った相対移動が阻止された軸係合部材と、前記軸
係合部材と係合し回転駆動されることによって前記軸係
合部材を前記回転軸の軸方向に沿って往復移動させる偏
心カムと、前記偏心カムを回転駆動する駆動手段と、を
有することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項2に係る感光性平版印刷版
処理装置は、感光性平版印刷版の表面に処理液を塗布し
ながらブラシローラによって擦って処理する感光性平版
印刷版処理装置であって、前記感光性平版印刷版の搬送
路を挟んで設けられ前記ブラシローラを回転可能に支持
する一対の側板と、前記ブラシローラに対向して設けら
れブラシローラとの間に前記感光性平版印刷版を挟持し
てブラシローラが擦る感光性平版印刷版をおさえるバッ
クアップローラまたは受け台と、前記一対の側板の外方
に設けられ前記バックアップローラを回転可能に支持す
る支持手段または受け台の支持手段と、前記側板に対し
て前記支持手段の位置を前記支持手段毎に1つの回転部
材を回転することによって調整して前記ブラシローラと
前記バックアップローラまたは受け台の接離方向の位置
決めを行う位置決め手段と、前記位置決め手段によって
位置がきめられた前記支持手段を前記側板に固定する固
定手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の請求項1に記載の感光性平版印刷版処
理装置では、ブラシローラの回転軸が一対の側板の間
に、支持手段と軸支手段によって軸方向に沿って移動可
能に軸支されている。また、ブラシローラの回転軸に
は、軸係合部が設けられており、この軸係合部には偏心
カムが係合している。偏心カムは駆動手段によって回転
すると、軸係合部材をブラシローラの軸方向に沿って往
復移動させる。
【0013】軸係合部材はブラシローラの回転軸に対し
てその軸方向に移動しないように設けられているため、
軸係合部材の往復移動によってブラシローラが軸方向に
沿って揺動する。またこのブラシローラは、回転手段に
よって回転して、ブラシに接触する感光性平版印刷版の
表面を揺動しながら擦る。
【0014】本発明では、このブラシローラを揺動させ
るために、偏心カムを用いている。この偏心カムは、従
来、使用されている溝カムより加工が容易で、特別な工
作機械を使用する必要がない。したがって、ブラシロー
ラを揺動させるための構成部品を簡単に低コストで得る
ことができる。
【0015】本発明の請求項2に記載の感光性平版印刷
版処理装置では、一対の側板の間のブラシローラに対向
してバックアップローラまたは受け台を配置しており、
ブラシローラとバックアップローラまたは受け台の間に
感光性平版印刷版を挟持する。このとき、ブラシローラ
を回転させることによって感光性平版印刷版の表面を擦
る。
【0016】バックアップローラまたは受け台は、一対
の側板の外側に配置された支持手段によって回転可能に
支持されている。この支持手段は、位置決め手段によっ
て位置が決められて固定される。例えば、位置決め手段
として側板に螺合したボルトを用い、ボルトの頭部を支
持手段に当接させて支持手段の位置を決めるようにした
場合、ボルトの螺合量を変えれば容易に支持手段の位置
を変えることができる。この支持手段を移動させればバ
ックアップローラまたは受け台をブラシローラに対して
の接離方向へ移動させることができる。
【0017】一対の側板の外側でバックアップローラま
たは受け台の位置決めを行うことができるため、ブラシ
ローラが取り付けられていても、作業に支障をきたすこ
とがない。また、また、位置決めボルトによる支持手段
の移動量を試験的に得ておけば、ブラシローラのこすり
幅の設定の作業性が格段に向上する。
【0018】本発明に係る側板は、ブラシローラ、バッ
クアップローラまたは受け台を実質的にかつ、強固に支
持するものであればよく、この一対の側板の内方には、
ブラシローラの回転による処理液の飛散を防止するカバ
ー等を設けてあってもよい。
【0019】
【実施例】図1及び図2は、本発明の感光性平版印刷版
処理装置の一実施例である水なし平版現像装置10を示
している。図1に示されるように、水なし平版現像装置
10には、挿入台11が設けられており、この挿入台1
1から水なし平版12が略水平状態でケーシング10A
内に挿入される。また、水なし平版現像装置10には、
挿入台11と反対側の出側にストッカー11Aを配置す
ることができるようになっており、水なし平版現像装置
10で現像処理された水なし平版12がケーシング10
Aから排出されるとストックされる。なお、水なし平版
現像装置10では、挿入台11の代わりにオートフィー
ダ等を取り付け、水なし平版12を自動的にケーシング
10A内に送り込むようにしてもよい。また、ストッカ
ー11Aと水なし平版現像装置10との間に水洗、乾燥
装置等を設け、現像処理した水なし平版12を連続して
乾燥処理して排出するようにしてもよく、ストッカー1
1Aの代わりに、水なし平版12の自動搬送装置等を設
け、現像処理した水なし平版12を、さらに連続して版
曲げ、パンチング処理を行うようにしてもよい。
【0020】図2には、水なし平版現像装置10の概略
構成が示されている。この水なし平版現像装置10は現
像部14と染色部16からなり、水なし平版12を現像
処理した後に、検版作業を容易にするための染色処理を
行うようになっている。染色部16で使用される染色液
としては、クリスタルバイオレツト、アストラゾンレツ
ド等を含む染色液が用いられている。
【0021】水なし平版現像装置10で現像処理される
水なし平版12は、例えばアルニミウムの基板上に、プ
ライマー層、感光層、シリコーンゴム層、保護フイルム
が順次積層されたものである。感光層が画像に応じて露
光された水なし平版12は、表面の保護フィルムを剥が
して水なし平版現像装置10で現像処理される。
【0022】現像部14と染色部16は、内部ケーシン
グ15によって覆われ隔壁15Aによって区画されてお
り、隔壁15Aには、水なし平版12が挿通される開口
15Bが形成されている。
【0023】現像部14の現像槽本体20は上方に向け
て開口し、底部が逆山形状に形成されて底部中央部に現
像水回収槽22が形成されている。現像水回収槽22内
には現像水が収容される。また、現像部14には、水な
し平版12の挿入側(図2の紙面左側)から現像槽本体
20の間には、補助槽18が配置されている。この補助
槽18の底板18Aは、現像槽本体20側が低くなるよ
うに傾斜され、その先端が現像水回収槽22へ向けて屈
曲されている。なお、補助槽18は、現像槽本体20に
一体として組付けたものでもよい。
【0024】現像水回収槽22に貯留される現像水は、
その成分中に有機物が含まれておらず、水道水等の単純
な水を適用することができる。また、水に消泡剤を混ぜ
て循環時の泡の発生を防止したり、キレート剤を入れる
ことにより、水の硬度を調整するようにしてもよい。さ
らに、防腐剤を入れることにより、循環利用の使用回数
を増加させてもよい。防腐剤と同等の効果を得るものと
して、オゾン発生装置を装着してもよい。
【0025】現像部14には、水なし平版12の挿入側
から順に搬送ローラ対24、25、26、28が配置さ
れている、搬送ローラ対24、25は、補助槽18内に
設けられ、搬送ローラ対26、28が現像槽本体20の
上部に設けられている。搬送ローラ対24、25、2
6、28は、図示しないラック側板に支持され、図示し
ない駆動手段の駆動力が伝達されて回転し、水なし平版
12を図2矢印A方向へ挟持搬送するようになってい
る。また、水なし平版12には、搬送ローラ対24から
搬送ローラ対28を通過するまでの間に表面に現像水が
塗布される。
【0026】搬送ローラ24の上側のローラには、逆流
防止ローラ27が接触され、現像水18の逆流を防止し
ている。なお、この逆流防止ローラ27は、他の搬送ロ
ーラ対25、26、28にも設けてもよい。また、搬送
ローラ対24と搬送ローラ対25の間及び搬送ローラ対
25と搬送ローラ対26の間には、ガイド板29が略水
平に配置されており、挿入側から水なし平版12が搬送
ローラ対24、25、26によって送り出されて略水平
状態で搬送される。
【0027】搬送ローラ対24、25の下流側上方に
は、各々スプレーパイプ34が配置されている。これら
のスプレーパイプ34には、水なし平版12の搬送幅方
向に沿って所定間隔で設けられた吐出口(図示省略)が
上下のローラの間に対向されている。これらのスプレー
パイプ34は、管路38で後述する現像水供給装置と連
通されている。これによってスプレーパイプ34へは現
像水が送りこまれ、搬送ローラ対24、25から送り出
された水なし平版12の表面へ現像水が吹き付けられて
均一に塗布されるようになっている。
【0028】搬送ローラ対28は、現像部14内の水な
し平版12の搬送経路の最後部に配置されて水なし平版
12から現像水を絞り取るスクイズローラの役目を有し
ている。
【0029】搬送ローラ対26と搬送ローラ対28との
間にはブラシローラ30が配置されている。このブラシ
ローラ30は、搬送される水なし平版12の版面上を擦
ることによって版面上の画像部に相当するシリコーンゴ
ム層を掻き取るためのものである。
【0030】図3及び図4には、現像部14のブラシロ
ーラ30近傍が示されている。ブラシローラ30は、回
転軸150がケーシング15の側板15C(図3では図
示省略)を貫通して掛け渡されている。各々の回転軸1
50は、側板15Cに取り付けられたシール152を挿
通して側板15Cの外に現像液が流出するのを防止して
いる。シール152は回転軸150を軸方向に沿って容
易に摺動する構造となっている。。
【0031】この側板15Cの外方には、略L字状に組
まれた支持ベース154、156が互いに対向して配置
されている。支持ベース154、156は、装置本体の
図示しないフレームに位置決めされて固定されている。
図4に示されるように、一方の支持ベース156を貫通
する回転軸150の先端部はスプライン軸150Aとさ
れており、支持ベース156に取り付けられたケーシン
グ158内のスプライン軸受160へ挿通されている。
このスプライン軸受160には、プーリ162が一体回
転可能に取り付けられている。なお、スプライン軸15
0Aとスプライン軸受160とは、回転方向に対して互
いに係合状態となって一体に回転するが、軸方向の移動
に対して非係合状態となって容易に相対移動可能となっ
ており、また、ケーシング158とスプライン軸受16
0は、ベアリング158Aによって互いに相対回転可能
に取り付けられている。
【0032】このプーリ162には、駆動源(図示省
略)と連結された無端ベルト164(図3に一部図示)
が巻掛けられており、この駆動源の駆動力が伝達される
と矢印C方向へ回転するようになっている。したがっ
て、無端ベルト164によってプーリ162に伝達され
た駆動力によってスプライン軸受160と共にブラシロ
ーラ30が正転回転(矢印C方向回転)する。
【0033】図3にも示されるように、ブラシローラ3
0のスプライン軸160と反対側の回転軸150は、支
持ベース154に取り付けられた軸受166に回転及び
摺動可能に挿通されている。また、この回転軸150の
先端には、軸受168が取り付けられている。この軸受
168は、回転軸150の先端部に設けられた段部と先
端に嵌合された座金170(図3に示す)及び座金17
0の外方に螺合されたナット170Aによって回転軸1
50の軸方向に沿った相対移動(矢印E方向への移動)
が阻止されている。
【0034】図3に示されるように、軸受168には、
摺動ブロック172が取り付けられたいる。この摺動ブ
ロック172は、支持ベース154に取り付けられたブ
ラケット174の一対のローラ176に摺動可能に挟持
されている。このため、軸受168は支持ベース154
に対して相対回転が阻止され、ブラシローラ30の軸方
向(図3及び図4の矢印E方向)に沿ってのみ移動可能
となっている。
【0035】また、図3に示されるように、軸受168
には、回転軸150の半径方向の外側へ突出した一対の
突出部178が設けられている。この一対の突出部17
8は、モータ180の駆動軸180Aに設けられたカム
182に対向している。カム182は、略円柱状で駆動
軸180Aと同軸的に連結されている。また、カム18
2には軸心からずれた位置にローラ184が軸方向に沿
って突設しており、このローラ184が軸受168の一
対の突出部178の間に遊嵌されている。すなわち、ロ
ーラ184がカム182の回転中心から偏心して設けら
れた偏心カムが構成されている。このため、モータ18
0の駆動によってローラ184が偏心して回転し、一対
の突出部178の間を上下に摺動しながら、この一対の
突出部174と共に軸受168をブラシローラ30の軸
方向に沿って移動するようになっている。この軸受16
8のブラシローラ30の軸方向(矢印E方向)に沿った
移動によってブラシローラ30が一体で軸方向に沿って
摺動する。
【0036】このブラシローラ30はブラシ素材をプラ
スチツク又は金属製のロールに植えつけて形成されてお
り、水なし平版12の搬送方向に対して準ずる方向(図
2の反時計方向、図3に示す矢印C方向)へ回転(正
転)することで水なし平版12の表面を擦るようになっ
ている。このブラシローラ30の回転数は100〜80
0rpm(好ましくは200〜600rpm)に設定さ
れている。
【0037】またブラシローラ30は、回転すると共に
軸方向(図2紙面表裏方向、図3に示す矢印E方向)へ
往復移動させることによって、より水なし平版12の版
面上のシリコーンゴム層を掻き取る効果が向上する(以
下、これを正転揺動という)。
【0038】なお、このブラシローラ30の回転方向
と、後述する染色部16側のブラシローラ100の回転
方向との組み合わせが、以下の通りに選択可能となって
いる。 (現像部14)−−−−−(染色部16) ・正転揺動−−−−−−−−逆転揺動 ・正転揺動−−−−−−−−正転揺動 ・正転揺動−−−−−−−−正転 ・正転揺動−−−−−−−−逆転(本実施例の組み合わ
せ) なお、ブラシローラ30、100の回転及び揺動の組み
合わせは、ブラシローラ30を逆転揺動として組み合わ
せを設定してもよい。
【0039】図2に示されるように、ブラシローラ30
の下部にはバックアップローラ32が配置され、バック
アップローラ32の下流側にはガイド板31が配置され
ている。図3及び図4に示されるように、バックアップ
ローラ32は、軸方向の両端に突出した回転軸190が
側板15Cを貫通して支持ベース154、156に掛け
渡され、中間部のローラ本体32Aがブラシローラ30
に対向している。バックアップローラ32の回転軸19
0は、側板15Cの内方に配置されたシール192に挿
通され、側板15Cに接触して現像液が外へ流出するの
を防止している。また、一方のシール192の近傍に
は、バックアップローラ32を搬送ローラ26と同期し
て回転するように図示しないギヤーを介して回転駆動可
能にギヤー194が嵌合されている。
【0040】バックアップローラ32の回転軸190の
先端は、支持ベース154、156の外方に突出して軸
受196へ回転可能でかつ軸方向に沿った移動が制限さ
れるように挿通されている。この軸受196は、支持ベ
ース154、156の外方に配置された支持部材198
に取り付けられている。図5にも示されるように、支持
部材198は矩形形状であり、長手方向が水平方向(図
5に示す紙面左右方向)に沿って配置され、中央部に軸
受196が取り付けられている。
【0041】図4に示されるように、支持部材198の
長手方向の一端部には、貫通孔200が設けられ、他端
部には上下方向(紙面上下方向)に沿って長い長孔20
2が穿設されている。支持部材198は、貫通孔200
及び長孔202へ挿入したネジ204を支持ベース15
4、156へ螺合して締めつけることによって支持ベー
ス154、156へ固定されるようになっている。ま
た、各々のネジ204を緩めた状態では、貫通孔200
内のネジ204を中心に長孔202内をネジ204が移
動して回動するようになっており、これによって、バッ
クアップローラ32のローラ本体32Aがブラシローラ
30に対して接離方向へ移動するようになっている。
【0042】支持部材198には、長孔202の下方に
支持ベース154、156のベース部154A、156
Aに螺合された調整ボルト206の頭部が当接してい
る。この調整ボルト206は、回転することによってベ
ース部154A、156Aに対し上下に移動し、支持部
材198とベース部154A、156Aの間の間隔を変
えられるようになっている。
【0043】したがって、両側の支持部材198を各々
1本のネジ204を緩めた状態で、支持ベース154、
156に螺合された調整ボルト206を上下させること
によって、貫通孔200内のネジ204を中心に回動さ
せて、軸受196を上下方向へ移動する。すなわち、両
側の支持部材198の回動によって軸受196を僅かに
上下させバックアップローラ32のローラ本体32Aを
ブラシローラ30の接離方向へ移動させることができ、
ブラシローラ30に対するバックアップローラ32の位
置調整が可能となる。調整後、ネジ204を締めること
により、支持部材198は固定される。
【0044】図2に示されるように、現像部14内に挿
入された水なし平版12は、搬送ローラ対24、25、
26に挟持搬送されて、ブラシローラ30とバックアッ
プローラ32の間へ挿入され、さらに、ブラシローラ3
0とバックアップローラ32に挟持されながら搬送さ
れ、ガイド板31によって略水平状態で送り出される。
このとき、ブラシローラ30によって表面が擦られて、
画像部に相当するシリコーンゴム層が確実に掻取られる
ようになっている。また、ガイド板31は、水なし平版
12のケラレ防止の役目も有している。
【0045】バックアップローラ32は、搬送ローラよ
り駆動力が伝達されているため、ブラシローラ30が停
止している状態で、水なし平版12を挿入すると、バッ
クアップローラ32の従動回転により、水なし平版12
は、円滑にブラシローラ30とバックアップローラ32
との間に挿入される。このような作業は、実際の現像処
理時にはないが、ブラシローラ30のブラッシング状態
を検査するときになされる。
【0046】すなわち、全体が露光された水なし平版1
2をブラシローラ30とバックアップローラ32との間
に挟持し、停止状態でブラシローラ30を回転させ、ブ
ラシのこすり幅が適正か否かを判断する。
【0047】このような、検査の場合に水なし平版12
をブラシローラ30の停止状態で自由に挿入抜取が行え
るようになっているため、露光量を少なくして、ブラシ
ローラ30によるけずり量を多くしても、挿入抜取時に
残った部分が剥がれることがなく、正確なこすり幅を得
ることができる。
【0048】なお、搬送ローラ対26の上側のローラに
は、ブレード33が接触しており、ブラシローラ30に
よって掻取られたシリコーンゴム層等が搬送ローラ対に
付着しても上流側に持ち出されないようにされている。
【0049】ブラシローラ30の周囲には、スプレーパ
イプ40、42が配置されている。スプレーパイプ40
はブラシローラ30と搬送ローラ対26との間に配置さ
れており、ブラシローラ30へ向けて吐出口(図示省
略)が形成されている。このスプレーパイプ40もスプ
レーパイプ34と同様に管路38から分岐している管路
で後述する現像水供給装置と連通されている。現像水供
給装置によってスプレーパイプ40に供給された現像水
がブラシローラ30へ向けて噴出供給される。
【0050】スプレーパイプ42は、搬送ローラ対28
の上下のローラの間に向けて吐出口(図示省略)が形成
されている。このスプレーパイプ42も管路38から分
岐している管路で後述する現像水供給装置と連通されて
いる。スプレーパイプ42へ現像水が送りこまれ、搬送
ローラ対28の上下のローラの間へ現像水を噴出するよ
うになっている。
【0051】ブラシローラ30の上部には、断面形状が
略コ字状のブラシカバー39が配置されている。このカ
バー39はブラシローラ30が回転することにより、ブ
ラシローラ30に付着している現像水が飛散するのを防
止している。
【0052】現像水供給装置は循環ポンプ44と、フイ
ルタ46と、循環ポンプ44と現像水回収槽22とを連
通する管路48で構成されている。
【0053】循環ポンプ44は流量可変型のポンプで、
制御装置52と接続されて、その吐出流量が制御され
る。循環ポンプ44の吐出口側へ管路38が連通され、
吸い込み口側には管路48の一端が連通されている。管
路48の他端は途中にバルブ55を介して現像水回収槽
22の底部と連通されている。この循環ポンプ44の作
動によって、現像水回収槽22内の現像水が管路48を
通って、循環ポンプ44に吸い込まれ、管路38を通っ
てスプレーパイプ34、40、42へ送られるようにな
っている。
【0054】管路48の途中にフイルタ46が配設され
ており、管路48内を通る現像水中のかす(主に水なし
平版12の表面から擦り取ったシリコーンゴム層からの
現像かす)を濾過するようになっている。このフイルタ
の網目は10μ〜500μ(好ましくは100μ〜30
0μ)のものが使用されている。なお、管路38の途中
に図示しない流量センサを設け、管路38内を通過する
現像水の流量を検出し、管路38内を通過する現像水の
流量が所定流量以下になるとフイルタ46の交換時期を
告知するようにしてもよい。流量センサは一般的な流量
計を用いることが出来るが装置を小型化するためには回
転式のものが好ましい。
【0055】管路48には、バルブ55と現像水回収槽
22との間で、バルブ54によって開閉される管路56
が分岐されており、バルブ54を開放することにより、
現像水回収槽22内の現像水を図示しない排出タンク等
へ排出することができるようになっている。
【0056】また、現像水回収槽22内には、オーバー
フロー管50が設けられている。このオーバーフロー管
50は、一端が現像水の液面から所定高さに突出されて
おり、他端が前記配管56に連結されている。現像水回
収槽22内の現像水の量が所定以上となり、オーバーフ
ロー管50の上端開口に達すると、最表層の現像水がオ
ーバーフロー管50によって排出される。このオーバー
フロー管50の現像水回収槽22の底部からの高さは、
現像水回収槽22に収容される現像水の最高液面に相当
するようになっている。
【0057】この現像部14には、配管58の一端が開
口されており、この配管58の他端は、バルブ60を介
して水なし平版現像装置10の外部の水道配管に接続さ
れており、このバルブ60を開放することによって現像
水が水なし平版現像装置10の現像部14に供給可能と
なる。すなわち、前記した如く、本実施例に使用される
水なし平版現像装置10では、現像水として水道水を使
用している。現像水を供給する配管58は、現像部14
の補助槽18内に開口されており、配管58から供給さ
れる現像水は、補助槽18の底板18Aに沿って現像水
回収槽22へ流れ込むようになっている。
【0058】水道水が供給される配管58には、ソレノ
イドバルブ62及び調整弁付流量計64が配置されてお
り、これらは、制御装置52へ接続されている。このた
め、制御装置52によってソレノイドバルブ62が開放
されると水道水が水なし平版現像装置10内に供給さ
れ、制御装置52によって調整弁付流量計64が現像部
14に供給される現像水の流量を調節するとと共に、制
御装置52が現像水を供給量を積算するようになってい
る。この現像水の供給量が所定値となったとき、フィル
タ16の交換、現像水の入れ換え等を行ってもよい。
【0059】また、水道水を供給する配管58は、ソレ
ノイドバルブ62と調整弁付流量計64との間で分岐さ
れ、染色部16に水を供給するための染色水タンク12
8に開口されている。分岐された配管58Aの先端部に
は、フロートバルブ66が設けられており、染色水タン
ク128内の水の液面が所定以下となると水道水が流れ
込むようになっている。
【0060】なお、配管58には、バルブ68を介して
洗浄ホース70が設けられており、水なし平版現像装置
10内の現像部14及び染色部16が水道水によって洗
浄可能となっている。
【0061】また、本実施例では、水道水を直接水なし
平版現像装置10内に引き入れたが、装置内に現像水を
貯留するタンクを設け、このタンク内の水を給水ポンプ
によって汲み上げて現像部14及び染色部16に供給す
るようにしてもよい。
【0062】本実施例に適用した水なし平版現像装置1
0には、現像部14の入り側に配設されて、水なし平版
12の通過量すなわち処理量(水なし平版12の面積)
を検出する検出器86が設けられ、制御装置52に接続
されている。この検出器86は光電管を水なし平版12
の幅方向に沿って複数個配置し、水なし平版12が検出
器86の上部を通過する時間を計測することによって、
制御装置52が水なし平版12の処理量を積算すること
ができるようになっている。なお、検出器86は、版面
上の面積を検出しても良く、水なし平版12の幅方向の
長さを予め装置に入力しておき、1個の光電管で長さを
検出することによって面積を検出しても良い。
【0063】また現像水回収槽22内の底部にはヒータ
88が配置されている。このヒータ88は図示しない電
源と接続されて、現像水を加熱するようになっている。
このヒータ88によって現像水の温度は15°C〜60
°C(好ましくは25°C〜50°C)に設定されてい
る。
【0064】また本装置における現像時間は、10秒〜
3分(好ましくは30秒〜2分)に設定されており、染
色時間は、5秒〜1分(好ましくは10秒〜30秒)に
設定されている。
【0065】次に染色部16について説明する。染色部
16の染色槽本体90は現像槽本体20と同様に上方に
向けて開口し、底部が逆山形状に形成されて底部中央部
に染色液回収槽92が形成され、現像水回収槽22に隣
接して配置されている。染色液回収槽92内には染色液
が収容される。染色液回収槽92内にはオーバーフロー
管91が配置されている。このオーバーフロー管91の
上端は染色液回収槽92内の上部で染色液の上限レベル
位置に開口されており、他端は染色液回収槽92の底部
を貫通して外方に突出して廃液タンク72内に開口され
ている。このオーバーフロー管91は、後述する染色液
補充装置による染色液の補充によって、染色液回収槽9
2内の液面が上昇して、オーバーフロー管91の上端を
越えると染色液を染色液回収槽92内から廃液タンク7
2へ排出するようになっている。
【0066】染色槽本体90の上部には、水なし平版1
2の搬送方向に沿って、染色槽本体90への入口側から
順次搬送ローラ対94、96が配置されている。搬送ロ
ーラ対94、96、は、図示しないラック側板に支持さ
れ、図示しない駆動手段の駆動力が伝達されて回転し、
水なし平版12を挟持搬送するようになっている。これ
らの搬送ローラ対94、96は一般的なゴム材質で成形
されており、搬送する水なし平版12の表面を傷付けな
いようになっている。
【0067】また、搬送ローラ対94の上側のローラに
は、ブレード95の先端部が接触されている。これによ
り、搬送ローラ対94に付着した現像かすがブレード9
5によってかき取られ、搬送ローラ対94の表面の円滑
性を保持している。また、このブレード95は、逆流防
止の役目も有している。
【0068】染色槽本体90の、水なし平版12の搬送
方向下流側には搬送ローラ対98が配置されている。こ
の搬送ローラ対98は、ロール材質がNBRゴム(ニト
リルブタジエンラバー)又はモルトンローラ等で形成さ
れており、染色液の拭き取り性が向上されている。
【0069】搬送ローラ対94と搬送ローラ対96との
間にはブラシローラ100が配置されている。ブラシロ
ーラ100も搬送ローラ対94、96と同様に図示しな
い側板に支持され、図示しない駆動手段の駆動力が伝達
されて、搬送ローラ対94、96の回転方向と逆方向
(図2の時計方向)へ回転するようになっている。この
ブラシローラ100はブラシ素材をプラスチック又は金
属製のロールに植えつけて形成されており、水なし平版
12の搬送方向に反する方向(図2の時計方向)へ回転
することで水なし平版12の表面を擦るようになってい
る。本実施例では、ブラシローラ100は、水なし平版
12の搬送方向と逆に回転して水なし平版12の表面を
擦るようにしており、ブラシローラ100の回転数は1
00〜800rpm(好ましくは200〜600rp
m)に設定している。なお、ブラシローラ100も前記
したブラシローラ30と同様の構造で揺動回転させるよ
うにしてもよい。
【0070】このブラシローラ100の下部にはブラシ
ローラ30の下部と同様にバックアップローラ32が配
置され、このバックアップローラ32の上流側に隣接し
てガイド板31が設けられている。このため、水なし平
版12は、略水平状態でバックアップローラ32とブラ
シローラ100の間へ挿入され、ブラシローラ100に
よって表面へ染色液が塗布される。このときガイド板3
1は水なし平版12ケラレ防止の役目も有している。こ
のバックアップローラ32は、前記した現像部14のバ
ックアップローラ32と同様の方法で取り付けられてい
る。
【0071】ブラシローラ100の周囲には、スプレー
パイプ104、105が配設されている。ブラシローラ
100への染色液の供給はその上流側上部に配設されて
いるスプレーパイプ104の略下方でブラシローラ10
0の近傍に延設された整流板106を介して行われ。ス
プレーパイプ104には、整流板106へ向けて吐出口
(図示省略)がブラシローラ100の軸方向に沿って所
定間隔で設けられている。
【0072】このスプレーパイプ104は管路110を
介して後述する染色液供給装置と連通されている。これ
によってスプレーパイプ104へは染色液が送りこま
れ、整流板106へ向けて吐出され、整流板106に案
内されてブラシローラ100へ染色液が供給される。こ
のとき染色液は整流板106の板上を流下しながら広が
り、ブラシローラ100上へ均一に供給される。この整
流板106は発泡をできるだけ減少させるためのもので
ある。
【0073】ブラシローラ100の下流側上方のスプレ
ーパイプ105には、略下方で搬送ローラ対96の上下
のローラの間へ向けて延設された整流板108が設けら
れている。このスプレーパイプ105は吐出口(図示省
略)が、整流板108に対向して軸方向に沿って適当数
設けられている。スプレーパイプ105はスプレーパイ
プ104と同様に管路110を介して後述する染色液供
給装置と連通されている。これによってスプレーパイプ
105へは染色液が送りこまれ、この染色液が整流板1
08へ向けて吐出される。整流板108へ向けて吐出さ
れた染色液は、整流板108に案内されて搬送ローラ対
96の上下のローラの間へ供給される。このとき染色液
は整流板108の板上を流下しながら広がり、できるだ
け発泡の少ない状態で搬送ローラ対96に供給され、搬
送ローラ対96の表面から現像かす等を洗い流す。
【0074】ブラシローラ100とスプレーパイプ10
4、105の上方には断面形状が略コ字状のブラシカバ
ー107が配置されている。このブラシカバー107は
ブラシローラ100の回転及びスプレーパイプ104、
105による染色液の飛散を防止している。
【0075】染色液供給装置は循環ポンプ114と、フ
イルタ116と、循環ポンプ114と染色液回収槽92
とを連通する管路118で構成されている。循環ポンプ
114の吐出口側へ管路110が連通し、吸い込み口側
には管路118の一端が連通されている。循環ポンプ1
14は制御装置52へ接続されており、制御装置52に
よって循環ポンプ114が作動すると、染色液回収槽9
2内の染色液が管路118を通って、循環ポンプ114
に吸い込まれ、管路110を通ってスプレーパイプ10
4、105へ送られるようになっている。
【0076】管路118の途中にフイルタ116が配設
されており、管路118内を通る染色液中のかす(主に
現像部より持ち込まれた水なし平版12の表面から擦り
取られたシリコーンゴム層からのかす)を除去するよう
になっている。
【0077】染色液補充装置は、染色液が収容された染
色液タンク122と、染色液を染色液回収槽92内へ供
給するための染色液供給ポンプ124及び染色液回収槽
92へ供給する染色液を薄めるための水タンク128と
給水ポンプ130によって構成される。
【0078】染色液タンク122には管路126の一端
が連通されており、配管126の他端は、染色液回収槽
92に隣接して配置された補充筒132へ開口してい
る。この管路126の途中に染色液供給ポンプ124が
配設されている。また、補充筒132には、一端が水タ
ンク128内に開口された配管134の他端が開口され
ている。この配管134の中間部に給水ポンプ130が
配設されている。染色液供給ポンプ124及び給水ポン
プ130は制御装置52へ接続されている。これによっ
て、制御装置52が染色液供給ポンプ124ないし給水
ポンプ130を作動させると、染色液ないし水が、補充
筒132を介して染色液として染色液回収槽92へ供給
されるようになっている。
【0079】なお、染色液の補充量は、水なし平版12
の処理量に応じて成されるが、この補充量は5〜100
cc/m2(好ましくは10〜60cc/m2)に設定されてい
る。染色液回収槽92内の底部にはヒータ88が配設さ
れており、図示しない電源と接続されて染色液を加熱す
るようになっている。この染色液の温度は、15〜45
℃(好ましくは20〜40℃)に設定され、制御装置5
2によってコントロールされている。
【0080】また、水なし平版現像装置10には、現像
水回収槽22及び染色液回収槽92に連通し、各々の液
面を監視するための液面測定槽が設けられている。現像
水の液面測定槽136は、配管138によって現像水回
収槽22と連通されており、液面計140が配設されて
いる。また、染色液の液面測定槽142は、配管144
によって染色液回収槽92と連通されており、液面計1
46が配設されている。
【0081】これらの液面計140、146は制御装置
52に接続されており、現像水回収槽22及び染色液回
収槽92の液面レベルを所定の範囲に保つようにすると
共に、各々の液面レベルが所定範囲を以上に外れた場合
に、警報、表示等によって作業員に告知するようになっ
ている。
【0082】次に本実施例の作用について説明する。ま
ず、水なし平版現像装置10の作動について説明する。
図示しない画像焼付け装置で画像が焼付けられた水なし
平版12は、挿入台11から水なし平版現像装置10へ
挿入されると、検出器86の上方を通過した後に現像部
14内へ挿入される。現像部14内へ挿入される水なし
平版12の感光層へ光が照射された部分すなわち露光部
分は硬化してシリコーンゴム層へ接着し、未露光部分は
現像水によって膨潤又は溶出可能な状態となっている。
【0083】この状態から、水なし平版12の表面を保
護するためにラミネートされた保護フイルムを剥離した
後、水なし平版12を現像部14へ挿入する。水なし平
版12は、現像部14の搬送ローラ対24、25に挟持
搬送されながらスプレーパイプ34から噴出された現像
水が表面へ塗布される。これによって水なし平版12の
未露光部分(画像部分)の感光層は膨潤してシリコーン
ゴム層が剥がれ易くなる。
【0084】さらに水なし平版12は搬送ローラ対26
によって挟持搬送され、ブラシローラ30とバックアッ
プローラ32との間に挿入される。ブラシローラ30は
水なし平版12の搬送方向に準ずる方向(図2の反時計
方向)へ回転し、バックアップローラ32上を通過する
水なし平版12の上面を擦る。このブラシローラ30へ
も現像水が供給されており、水なし平版12は現像水を
塗布されながら、ブラシローラ30によって表面が擦ら
れ、現像水によって膨潤又は溶出したシリコーンゴム層
が掻き取られる。これによって水なし平版12には露光
部分(非画像部分)に相当する、感光層、シリコーンゴ
ム層が残り、ポジ画像が形成される。
【0085】水なし平版12の表面へ塗布された現像水
の現像後の余剰の現像水は、現像水回収槽22内へ落下
して回収される。また、現像部14へは、水なし平版1
2の処理に伴って現像水が供給され、余剰となった現像
水は、現像かすと共にオーバーフロー管50から排出さ
れる。
【0086】さらにブラシローラ30によって未露光部
分(画像部分)のシリコーンゴム層が掻き取られた水な
し平版12は搬送ローラ対28に挟持搬送されると共に
現像水が再度塗布されて、水なし平版12から現像水が
絞り取られる。この状態の水なし平版12は染色部16
の搬送ローラ対94間へ挿入される。この搬送ローラ対
94による挟持搬送によって、水なし平版12はブラシ
ローラ100とバックアップローラ32の間に挿入され
る。このブラシローラ100は、水なし平版12の搬送
方向に準ずる方向(図2の反時計方向)へ回転し、整流
板106に案内されて供給された染色液を水なし平版1
2の上面へ塗布する。これによって感光層すなわち未露
光部(画像部)に染色液が付着して染色される。
【0087】さらに水なし平版12は搬送ローラ対96
間に挿入され、搬送ローラ対96の上側のローラへ、整
流板106によって案内されて供給される染色液が表面
へ塗布されながら染色液が絞り取られて、スクイズされ
る。水なし平版12は、染色されることにより、画像部
と非画像部とを見分け易くなり検版作業が容易となる。
なお、染色部16では、水なし平版12に染色液が付着
して持ち出されるため、水なし平版12の処理に応じて
補充用の染色液と水が補充される。
【0088】画像部が染色された水なし平版12は染色
部16から送り出された後に、搬送ローラ対98間へ挿
入され、表面に残っている染色液がぬぐい取られる。な
お、この後に水洗及び乾燥工程を設けてもよい。
【0089】次に現像部14のブラシローラ30の揺動
回転について説明する。図3及び図4に示すように、ブ
ラシローラ30は、支持ベース154、156の間にス
プライン軸受160と軸受166とで支持ベース15
4、156へ回転可能に取り付けられている。また、ス
プライン軸受160と一体に回転するプーリ162に巻
掛けられた無端ベルト164を介して図示しない駆動手
段の駆動力が伝達されると、ブラシローラ30は正転回
転する。また、ブラシローラ30の回転軸150は、軸
受168とカム182を介して伝達されるモータ180
の駆動力によって軸方向に沿って往復移動する。
【0090】すなわち、ブラシローラ30が揺動し、さ
らに前記した回転駆動することによってバックアップロ
ーラ32との間に挟持した水なし平版12の表面を擦る
ことができる。
【0091】ブラシローラ30を揺動させるために略円
筒状のカム182に偏心してローラ184を配置した偏
心カムを用いている。この偏心カムは、特別の工作機械
を使用する必要がなくまた構造が簡単であるため、製品
コストが易くなっている。また、軸受168の突出部1
78に遊嵌されているローラ184がモータ180の回
転軸180Aに対して偏心して回転するので、カム18
2の回転がスムーズに回転軸150の往復移動に変換さ
れるため、ブラシローラ30の揺動の際の機械音が低減
する。なお、偏心カム及び軸係合手段の構成は、本実施
例に適用した以外のものであってもよく、本実施例は、
本発明が適用される偏心カム、軸係合手段の構造の一例
を示すものである。
【0092】次にブラシローラ30によるこすり幅の調
整について説明する。このブラシローラ30に対向する
バックアップローラ32の位置調整は、支持部材198
を移動させて行う。図3ないし図5に示されるように、
支持部材198は、貫通孔200及び長孔202に挿入
されたネジ204を支持ベース154、156に螺合し
て締めつけらて固定されている。また、支持部材198
は、ベース部154A、156Aから所望の高さに突出
させた調整ボルト206の頭部を当接させて位置決めを
行うことができる。このため、ブラシローラ30等が配
置されケーシング15によって覆われた支持ベース15
4、156の間に作業員が手を入れてバックアップロー
ラ32の位置を調節して固定する必要がなく、一対の支
持ベース154、156の各々の外方で調整ボルト20
6を回転させ、ネジ204によって支持部材198を固
定すればよく、バックアップローラ32の取り付け位置
を決定して固定するための作業スペースを広く確保する
ことができる。
【0093】また、各々のベース部154A、156A
に取り付けられた調整ボルト206の突出量とブラシロ
ーラ30、バックアップローラ32の相対位置(ブラシ
のこすり幅)を予め実験結果等によって求めておけば、
ブラシローラ30に対するバックアップローラ32の位
置を予め所望の位置近傍に設定することができる。バッ
クアップローラ32の位置を予め所望の位置近傍に設定
しておけば、ブラシローラ30とバックアップローラ3
2との間に水なし平版12を挿入して前記したこすり幅
の微調整を簡単に行うことができ、バックアップローラ
32の位置を正確に決定することができる。なお、バッ
クアップローラ32の代わりに受け台を設け、この受け
台の微調整に本発明を適用することも可能である。
【0094】なお、本実施例では、感光性平版印刷版の
一例である水なし平版12を処理する水なし平版現像装
置10について説明したが、この水なし平版現像装置1
0は、本発明が適用される感光性平版印刷版処理装置の
構成を限定するものではない。例えば、水なし平版現像
装置としては、現像部14、染色部16に各々複数の処
理槽を設けてもよく、また、前記した如く、水洗槽等の
他の処理液を貯留する処理部を設けてもよく、さらに、
乾燥部等の他の処理部を設けてもよい。
【0095】また、処理する感光性平版印刷版は、水な
し平版12に限定するものではなく、一般的は感光性平
版印刷版を処理する感光性平版印刷版処理装置に適用が
可能である。
【0096】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る感光性
平版印刷版処理装置は、ブラシローラを揺動させるため
に、偏心カムを用いている。これによって、円筒状の溝
カムを使用するのに較べて部品コストを下げることがで
きる。
【0097】また、本発明の感光性平版印刷版処理装置
は、ブラシローラに対向してバックアップローラまたは
受け台を設け、ブラシローラが感光性平版印刷版を表面
を擦るときバックアップローラまたは受け台によって抑
えるようにしている。このバックアップローラまたは受
け台は、軸受けを側板に位置決めして取り付けるための
支持部材または受け台の支持部材を側板の外側で簡単に
移動できるようにしている。このため、ブラシローラの
こすり幅の調整が格段に容易となる優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に適用した水なし平版現像装置の外形
図である。
【図2】本実施例に適用した水なし平版現像装置の概略
構成図である。
【図3】現像部のブラシローラの取り付けを示す概略斜
視図である。
【図4】現像部のブラシローラ近傍を示す概略断面図で
ある。
【図5】染色部のバックアップローラの取り付けを示す
要部側面図である。
【符号の説明】
10 水なし平版現像装置(感光性平版印刷版処理装
置) 12 水なし平版(感光性平版印刷版) 14 現像部 16 染色部 20 現像槽本体 22 現像水回収槽 30 ブラシローラ 32 バックアップローラ 154、156 支持ベース(側板) 154A、156A ベース部(基準板) 164 無端ベルト(回転手段) 178 突出部(軸係合部材) 180 モータ(駆動手段) 182 カム(偏心カム) 198 支持部材(支持手段) 204 ネジ(固定手段) 206 調整ボルト(位置決め手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】上記した水なし平版は、アルミニウム等の
支持体上に感光層及びシリコーンゴム層が積層され、保
護フィルムがラミネートされて表面保護がなされてい
る。この水なし平版へ画像を焼き付けると露光量に応じ
て感光層が硬化して支持体に接着する。この状態で現像
液(例えば実質的に水からなる現像水)を表面に塗布す
ると、この現像水によって未露光部分及び露光量の少な
い部分の感光層が膨潤し、シリコーンゴム層が感光層
から剥離し、露光された部分の感光層及びシリコーンゴ
ム層が露光量に応じて残るようになっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】図3に示されるように、軸受168には、
摺動ブロック172が取り付けられいる。この摺動ブ
ロック172は、支持ベース154に取り付けられたブ
ラケット174の一対のローラ176に摺動可能に挟持
されている。このため、軸受168は支持ベース154
に対して相対回転が阻止され、ブラシローラ30の軸方
向(図3及び図4の矢印E方向)に沿ってのみ移動可能
となっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】すなわち、全体が露光された水なし平版1
又は未露光の水なし平版12をブラシローラ30とバ
ックアップローラ32との間に挟持し、停止状態でブラ
シローラ30を回転させ、ブラシのこすり幅が適正か否
かを判断する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】このような検査の場合に水なし平版12を
ブラシローラ30の停止状態で自由に挿入抜取が行える
ようになっているため、未露光又は露光量を少なくし
て、ブラシローラ30によるけずり量を多くしても、挿
入抜取時に残った部分が剥がれることがなく、正確なこ
すり幅を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性平版印刷版の表面に処理液を塗布
    しながらブラシローラによって擦って処理する感光性平
    版印刷版処理装置であって、前記ブラシローラの回転軸
    を一対の側板の間で前記回転軸の軸方向に沿って移動可
    能に支持する支持手段と、前記回転軸を前記一対の側板
    の間に回転可能に支持する軸支手段と、前記ブラシロー
    ラを回転駆動する回転手段と、前記回転軸にこれと相対
    回転可能に配置され前記回転軸との軸方向に沿った相対
    移動が阻止された軸係合部材と、前記軸係合部材と係合
    し回転駆動されることによって前記軸係合部材を前記回
    転軸の軸方向に沿って往復移動させる偏心カムと、前記
    偏心カムを回転駆動する駆動手段と、を有することを特
    徴とする感光性平版印刷版処理装置。
  2. 【請求項2】 感光性平版印刷版の表面に処理液を塗布
    しながらブラシローラによって擦って処理する感光性平
    版印刷版処理装置であって、前記感光性平版印刷版の搬
    送路を挟んで設けられ前記ブラシローラを回転可能に支
    持する一対の側板と、前記ブラシローラに対向して設け
    られブラシローラとの間に前記感光性平版印刷版を挟持
    してブラシローラが擦る感光性平版印刷版をおさえるバ
    ックアップローラまたは受け台と、前記一対の側板の外
    方に設けられ前記バックアップローラを回転可能に支持
    する支持手段または受け台の支持手段と、前記側板に対
    して前記支持手段の位置を前記支持手段毎に1つの回転
    部材を回転することによって調整して前記ブラシローラ
    と前記バックアップローラまたは受け台の接離方向の位
    置決めを行う位置決め手段と、前記位置決め手段によっ
    て位置がきめられた前記支持手段を前記側板に固定する
    固定手段と、を有することを特徴とする感光性平版印刷
    版処理装置。
JP20556492A 1992-07-31 1992-07-31 感光性平版印刷版処理装置 Pending JPH0651531A (ja)

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