JPH06507737A - 二重レベル検証を有する再帰性反射セキュリティラミネート - Google Patents

Abstract

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Description

【発明の詳細な説明】 二重レベル検証を有する再帰性反射セキュリティラミネート発明の分野 本発明は証書、例えば運転免許証及び身分証明書の表面にラミネートシて、これ らの証書を認証するための手段及びその中に含まれている情報の変更の検出を可 能とするための手段を提供するようにデザインされた再帰性反射セキュリティフ ィルムに関する。

発明の背景 米国特許第３．８０１，１８３号（Ｓａｖｅｌｉｎ）に開示されている再帰性反 射セキュリティフィルムは、それが証書又はその一部の上にラミネートされうる セキュリティオーバレイとしてよく適するようにする数多くの特徴を提供する。

かかるフィルムは一般に証書、例えば身分証明書、運転免許証又は権利証書の上 に使用され、それらの証書を認証するための手段及びそれらへの偽造又は偽造の 試みを容易に検出するための手段を提供する。典型的には、かかるフィルムは反 射層で作られ、その層は拡散光状況において実質的に透過性であり、従ってその 証書の表面の上の情報を容易に読み取ることを可能とする。一般に、フィルムの 表面全体は多少の再帰性反射を有している。

一般に、フィルムへのわずかな貫入はフィルムによる再帰性反射を乱し、従って 再帰性反射検査状況において容易に認められ、それ故偽造の検出を可能とする手 段を提供する６強められた再帰性反射の−ジの形態で施されうる。

米国特許第４，０９９，８３８号（Ｃｏｏｋら）は、誘電ミラーにより供された 再帰性反射線を有する再帰性反射シート材を開示し、ここでこのミラーはそれに 由来する反射性が対比色の模様を示すように模様化されている。この特許は、米 国特許第３，８０１，１８３号に開示されているようなタイプのセキュリティフ ィルムがかかる模様化反射性によって作られうることを教示している。

再帰性反射セキュリティラミネートは幅広く利用されており、その理由はそれら が供することのできる高い度合いの保証性に大いにある。その有用性の潜在能力 の全てを完全に利用するため、それらはフラッシュライト又は例えば米国特許第 ３．７６７、２９１号ＣＪｏｈｎｓｏｎ）及び第３．８３２．０３８号（Ｊｏｈ ｎｓｏｎ）に開示されているレトロピュアーのような特製装置によって再帰性反 射条件のもとで確認されねばならない。

発明の概要 本発明は、証書を認証するための手段、証書及びその情報への偽造の試みを防ぐ ための手段、並びにかかる偽造の容易に検出可能な指標を供するための手段を担 うための、証書に適用される、例えばその表面上の視覚情報の上に通用される再 帰性反射セキュリティラミネートを提供する０本明細書に記載するこのセキュリ ティラミネートは従来得られていない新規の「二重認証」機能を供する０本発明 のセキュリティラミネートは（１）周囲（即ち、通常の拡散目視状況のもとての ）検査される認証特徴又はイメージ、及び（２）再帰性反射認証特徴又はイメー ジの両方を提供する。

簡単にまとめると、本発明のラミネートは：ａ）実質的に単層で並んだ微小球を 含んで成り、その背面の背後に載っている部分的に透光性の反射体を有するベー スシート（二の微小球は透明バインダ一層の中に少なくとも部分的に包埋されて いる）； ｂ）このベースシートの前面に結合しているカバーシート；及びＣ）方向変位性 （ｄｉｒｅｃｔｉｏｎａｌｌｙ　ｖａｒｉａｂｌｅ）イメージとして目視される イメージ形成材料の模様（本明細書では第−銘と呼ぶ）；を含んで成る。

この第−銘は通常の拡散光状況及び再帰性反射目視状況のも七で目視される。こ の第−銘は一般にベースシートとカバーシートとの間に位置するか、カバーシー トの中に包埋されているが、又はカバーシートの表面の上に載っている。第−銘 の外観は、通常の拡散光状況のもとでは方向変位性又は方向依存性であるが（例 えばそれは欅々な目視角度で様々な色調又は強度を有しうる）、シかしそれは再 帰性反射目視状況のもとでは実質的に非方向依存性であるが又は方向依存性のい づれかでありうる。

ある態様において、このベースシートは一部の微小球の背面の背後に載っている ラッカーを更に含んで成り、従ってこのラミネートは再帰性反射条件域及び再帰 性反射背景領域を有し、これらの領域は実質的に透明であり、そして通常の拡散 光目視状況では実質的に区別できない、「実質的に透明」とは、拡散光状況のも とで、前述した第−銘を除き、このラミネートが事実上透明、且つ、銘を有して いないように見えるか、又はもし肉眼で検査したときに、その銘はうすすぎてこ のラミネートが適用されている証書の上の視覚情報を覆いかくすことができない ほどであることを意味する。これらの領域のいづれか、即ち、背景領域又は線領 域のいづれかは、他方よりも強い再帰性反射率を有し、従ってこの線領域は再帰 性反射光目視状況のもとてこの背景領域から容易に識別される。この識別性によ り、この再帰性反射の背景と銘との領域は本明細書で「レトロ銘」と呼ぶものを 形成している。

所望するなら、本発明のセキュリティラミネートは高い耐摩耗性、通常の取扱い 及び使用により典型的に遭遇するような中程度の圧力のもとての変形に対する高 い耐性、並びに汚れの蓄積に対する高い耐性を授けるように特製カバーシートを 含むことができる。従って、かかるセキュリティラミネートは、証書、例えば雇 用証明カード、及び運転免許証が一般に付される使用時の樟々な条件のもとで著 い耐久性を供しうる０本発明のラミネートは柔軟又は硬質状態において作られる ことができ、そして様々な支持体、例えば紙、プラスチック、写真、等に所望の 通りに取付けられる、即ち、接着結合されるように適合されうる。

通常の拡散光状況のもとで容易に検出されうる外観を有する第−銘は、任意の追 加の又は特別な装置なしで簡単、且つ、好適に利用されうる第一レベルの検察又 は認証を提供する。その方向変位性特徴は模造及び偽造証書の検出を助長する。

ベースシートの再帰性反射の特徴は再帰性反射状況のもとで利用される第ニレベ ルの認証を提供する。この第ニレベルの認証は前述のレトロ銘を条件に強化され うる。これらの第−及び第ニレベルの認証の独特な関連により、本発明のセキュ リティラミネートは今まで得られなかった高い度合いの保証性及び便利さを提供 する。

本発明のセキュリティラミネートは身分証明カード、パスポート、運転免許証、 タレジットカード、財産証明書、証文、車両証明書等に通用されるときに特に有 用である。これらのラミネートは証書の上に示されている視覚情報を含む証書の 同定又は認識のための手段、及び証書への偽造又はその模造を防ぐ又はそれをよ り困難なものにするための手段を供するために用いることがある０本発明のラミ ネートのその他の利点には、ラミネートの構造保全性を破壊することなく証書か らラミネートを剥すことの困難さくこれにより偽造の容易な検出指標が提供され る）、並びにラミネート及び第−銘の複製又は再生の困難さ、更にはレトロ銘を 利用する際に比較的精巧な及び高価な装置なしでそれを含ませることができるこ とを含む。

図面の簡単な説明 本発明を図面を参照しながら更に説明するが、ここで：図１は本発明のセキュリ ティラミネートの第一の実施態様の横断面図であり； 図２は本発明のセキュリティラミネートの第二の実施ａｍの横断面図であり； 図３は本発明のセキュリティラミネートの第三の実施Ｈ欅の横断面図である。

具現化したこれらの図面は決定ではなく、そして単なる例示にすぎず、従って限 定ではない、Ｎえば、各日はあたかもこれらの微小球が一律な径であるかのよう にそろった円周を示しており、そして−列に並べられている。更に、レトロ銘及 び第−銘は図示する通り微小球よりも通常わずかに広いだけであろう。

本発明の実施態様の詳細な説明 図１は本発明のセキュリティラミネート１０の実施ｎ樟の一部を示す０図に示す 通り、ラミネート１０はベースシート１２及びカバーシー）１４を含んで成る。

模様１３が微小球１６の単層の前面に載っている。

ベースシート１２は、バインダー１８の中に包埋されている微小球１６を含んで 成り、このバインダーはその背面の背に載っている反射体２０を有している。示 している通り、バインダー１８は微小球１６の背面のすぐ背後に間隔層を施して いる。一般に、ラミネート１０はその裏側上に装着接着剤２２を更に含んで成る 。装着接着剤２２は一般に任意的な剥離ライナー２４により覆われている。

この第−銘は、微小球の単層の前面即ち、部分的透光性反射体とは反対側の単層 、且つ、カバーシートと同一側の単層の上に載っているイメージ形成材料の視覚 模様より成る。前述した通り、第−銘を形成するイメージ形成材料の模様は、カ バーシートとベースシートとの界面にあってよく、カバーシートの中に包埋され ていてよく、又はカバーシートの前面に載っていてよい。

模様（例えば図１における模様１３、図２における槓＃１２１３　、又は図３に おける模＄１２１３）は方向変位性イメージを形成している。前述した通り、方 向変位性イメージは通常の拡散光状況のもとで、様々な目視角にて様々な色調又 は強度を有するものである。再帰性反射状況のもとでは、この第−銘はその態様 に応じて方向変位性であってもなくてもよい。このイメージ形成材料は少なくと も一定の目視角において十分に低い透過率、そして好ましくは見分けのつ（色調 を有すべきであり、従ってこの模様はこのラミネートの周辺の領域から肉眼によ って容易に見分けがつけられる。他の目視角では、その模様は非常に高い透過率 を有し、従ってこのラミネートの周辺の領域から比較的見分けがつけられないこ とがしばしば好ましく、これによってこの証書の下地の情報はより容易に読み取 れるように適用されることができる０本明細書で用いている証書の目視角はこの 証書が読み取れうるような角度であり、典型的には約１４０°の全幅を有し、且 つ、証書に対してほぼ法線の軸を中心とする円錐領域である。

方向変位性イメージ又は本明細書における模様を形成するのに利用されうるイメ ージ形成材料の具体例には透明ホログラム、光沢のある顔料粒子又はフレーク、 液晶材料等が含まれる。この模様は数多くの様々な方法、例えばシルクスクリー ニング、フレキソプリンティング、もしくはグラビアプリンティング技術、又は 予備形成模様のラミネーシヨンによって適用されうる。当業者に理解されている 通り、模様を適用するための方法の選択は、選んだイメージ形成材料、所望の第 −銘の特徴（例えばその記載又は？！雑さ）、及び作製するラミネートのうちの その他の構成成分の選択にある程度依存する。

好ましいイメージ形成材料は光沢のある顔料粒子又はフレークであり、通常は重 なったフレークの多重層の凝集体において配備される。好ましくは、模様中のこ の顔料粒子又はフレークは実質的に一律に配向しており、従ってこの模様は通常 の拡散光状況のもとて様々な角度から目視したときに見分けのつく様々な光反射 特性を示す。

かかる変化する特性には、目視角度の変更に伴う色調又は不透明度の変化が含ま れうる０例えば、一定の角度においては、多重層のフレークの累積反射が最大と なり、典型的にはこの模様中のフレークの凝集体が下地の物体を見えなくする傾 向にあり、従って第−銘の色調が最も強調される０反対に、別の角度で同じラミ ネートを見ると、このフレークの反射率は低くなる。従って、入射光の大部分は この模様を通過し、フレークの多数の層までをも通過する。その結果、第−銘は ぼやけ、おそらくは肉眼ではほとんど検出できなくなり、そしてその色調は消え 、典型的には色調は灰色に近づく、再帰性反射目視状況のもとでは、かかる光沢 模様はそれを見る角度にかかわりなく暗いイメージとして見られることを我々は 発見した。

かかるイメージ形成材料は当業界によく知られている０例えば、米国特許第４． ４２８，９９７号（Ｓｈｕｌｍａｎ）を参照のこと。有効な光沢性顔料粒子の具 体例には、ビスマスオキシクロリド、鉛サブカーボネート、雲母でコートされた 二酸化チタン及びグアニンが挙げられる。

この光沢性顔料は、所望の材料のプリンティング組成物をイメージ風状態におい て作製及び適用することによって所望の模様で適用されうる０例えば、例示的な 組成物は約１５〜約３０重量部の光沢性顔料及び約７０〜８５重量部のビヒクル 、即ち、典型的には透明なバインダー樹脂、更には溶剤又は分散剤を含んで成る 。当業者に明らかな通り、イメージ形成材料の調製及び取扱いを助長するのに十 分な量の適当な液状成分を使用する。数多くの適切な液体が知られ、それにはい （つかの有機溶削が含まれる。環境的及び費用の理由により水が一般に好ましい 。その他の配合も利用できうろことが理解されうる。

この模様の厚みは一般には約１〜約５０ミクロン（０，０４〜２　ｍ１ｌ）、好 ましくは約２〜約１０ミクロン（０，０８〜０．４ａｉｌ）であるが、この範囲 外の厚みの模様も利用できうる。薄すぎる光沢性材料の模様は少ない量の光を反 射する傾向にあり、従って弱いバールエツセンス明度又は光沢を示し、そして見 にくくなる。厚すぎる光沢性材料の模様は弱い分解能をもたらし、そしてそれら が強めのパールエツセンス明度又は光沢を示すにもかかわらず、それらは証書上 の情報の目視を可能とするほど十分に透明でなくなる。

ここで利用できるその他のタイプの模様は透明ホログラムである。

例えば、米国特許第４，８５６，８５７号（Ｔａｋｅｕｃｈｉら）は、本発明の セキュリティラミネートに用いることのできうる実質的に連続式な部分透光性反 射層を有する透明ホログラムを開示している。１９８９年８月８日に公開された ヨーロッパ特許出願第８９１０２１８２．６号、公開番号第０．３２８，０８６ 号（Ｍａｌｌｉｋ）は、本発明のセキュリティラミネートにおける第−銘に関す る模様として利用できうる木連続式反射層を有するホログラムを開示している。

ホログラムは、通常の拡散光状況及び再帰性反射状況の両者のもとで方向変位性 である第−銘を供する０通常の拡散光状況のもとでは、ホログラフィ−第−銘は 、ホログラフィ−円錐視覚領域内で所望の色調及びおそらくは変位するイメージ 遠景で（例えば三次元ホログラムで）見え、そしてこの円錐領域外の角度で見た ときは比較的具えにくい、時折り実質的に検出されない、従って、かがるラミネ ートを有する証書は第−銘、即ちホログラムの位置、配向及び外観を調べること によって確認でき、次いでその証書上の情報はホログラフィ−視覚領域外でこの 証書を見ることによって実質的に妨げがなく読み取れうる。

再帰性反射状況のもとでは、我々はホログラフィ−第−銘は、拡散光状況と同じ 視覚領域内の角度において見え続けることを見い出した。ホログラムの相対明度 に依存して、ベースシートの再帰性反射明度はホログラフィ−第−銘と一緒に見 ることができうる。ホログラフィ−視覚領域外の角度において再帰性反射状況の もとで見たとき、この第−銘は一般にはもはや見えなくなるが、しかしながらこ のベースシートの背景の再帰性反射明度は一般に周辺の領域の再帰性反射明度に 比べ下がる。ラミネートがレトロ銘を更に含んで成る場合、このレトロ銘は、ホ ログラフィ−視覚角度外で見たときにホログラムを通じて見えることを我々は見 い出した。ある状況においては、このレトロ銘はホログラフィ−視覚角度におい て見たときも見え、即ち、このレトロ銘は第−銘と一緒に見える。より厚いホロ グラムはより明るい第−銘を供する傾向にあるが、しかしホログラフィ−視覚領 域内で見たとき、ベースシートの背景及びあるとしたらレトロ銘の再帰性反射明 度を下げる傾向にもある。所望するならば、ホログラフィ−第−銘及びレトロ銘 は、再帰性反射状況のもとで、ホログラフィ−視覚領域内でさえも、レトロ銘が 第−銘より顕著となるように選ばれうる。

ここで利用されうるその他のイメージ形成材料はいわゆる「液晶性」又は「液晶 」材料、例えば米国特許第４，６１４，６１９号（Ｓｈａｎｎｏｎ）に開示され ているコレステリック液晶モノマーである。第−銘模としてここで利用されうる 液晶型材料の予備成形コーティング、例えばＡＤＶＡＮＴＡＧＥ　（商標）セキ ュリティラベル及び転写シールはＧｒｅｅｎｂｅｌｔ＋ＭａｒｙｌａｎｄのＡｄ ｖａｎｔａｇｅ　Ｔｅｃｈｎｏ］ｏｇｙ、　Ｉｎｃ、より入手できる。

本発明のラミネートにおいて用いることのできうるイメージ形成材料のその他の 例は鏡面反射’７Ｎ膜である１例えば、米国特許第４　、０９９　、８３８号（ Ｃｏｏｋ）は本発明で利用できうる、薄膜干渉を介して色調イメージを発生する フィルムを開示する。そのテキストの図１を参照のこと。

この模様は一般にはｌ又は複数のアルファベント文字、略符又はその他のデザイ ンの形態でありうるが、しかしこのラミネート全体にわたって実質的に広がって いてよい、一般に、ホログラフィ−第−錦はこのラミネートの大部分、例えば少 なくとも１平方インチ以上にわたって広がり、これによりホログラムの詳細及び 分解能の完全な利用が可能となる。ホログラフィ−第−銘の利点は、それらが権 めて鮮明で非常に細かいイメージ（例えば実質的に細かい写真記号）でありうる こと及びその分解能にある。多くの場合、光沢性顔料又は液晶型材料より成る第 −銘は細い線分のアルファベット題目又は略符において通用されうる。この第− 銘の利点はそれらがよく知られているプリンティング技術によってセキュリティ ラミネートのために形成でき、そしてプリンティング模様を変更することによっ て容易に受注に応することができることにある。

図１を参照すると、ここで用いる微小球Ｉ６は最も一律、且つ、効率的な再帰性 反射を供するよう形が実質的に球状であることが好ましい。更に、この微小球は 一般に実質的に透明であることが好ましく、これにより微小球により吸収される 光の量は微少となり、それ数本発明のラミネートにより再帰性反射される及び伝 達される光の量は最大となる。更に、この微小球は一般に実質的に無色であるこ とが好ましい：しかしながら、ある状況においては、所望の特定の効果を供する ようにこの微小球は着色されていてよい、ここで用いる微小球は本明細書に教示 の光学特性及び物理特性を有するガラス又は合成樹脂よりなっていてよい。

本発明のセキュリティラミネートにおいて用いられる微小球は一般に約４０〜約 ２００　ミクロンの平均径を有するであろう、この範囲より小さい微小球は回折 効果のために低いレベルの再帰性反射を供しがちであり、他方、この範囲より大 きい微小球は得られるラミネートに望ましくない厚い厚みを授けるか、又はそれ を含むラミネートを、曲げられたときに亀裂し易くしてしまう傾向にある０本発 明のラミネートにおいて用いられる微小球の屈折率は一般に約２．００〜約２． ６０である。しかしながら、この範囲外の屈折率を有する微小球も本発明に関し て利用されうることか理解されるであろう、理解されている通り、本発明のラミ ネートにおける微小球についての最適な屈折率はセキュリティラミネートの全体 構造、即ち、バインダーが微小球の背後に間隔層を施しているか、かかる間隔層 の厚み、カバーシートの厚み、これらの構成要素の屈折率等、にある程度依存す る。

本発明のラミネートを形成するため、その第１工程は一般にバインダー組成物中 の特定の微小球の混合物又はスラリーを一時的キャリャー（図示せず）の上に通 用することにある。このキャリヤーは、バインダ一層１８の形成後、例えば乾燥 又は硬化後に、このバインダ一層及び微小球から剥されるように選ばれている及 び／又は処理されている。このキャリヤーは本明細書に記載のベースシートの形 成を可能とするために、熱及び化学物質にさらされたときに十分な強さ及び十分 な安定性を供するべきでもある。キャリヤーとして有用な材料の具体例にはポリ エチレンテレフタレートフィルム及び本明細書に記載の特性を有するポリマーコ ート化紙が含まれる。

このスラリーをこのキャリヤーに適用した後、この微小球を一般にはこのキャリ ヤーの表層にまで沈降させて、その上に実質的に単層で並ぶようにさせ、ここで これらの微小球は一般には実質的にそれと接線でのみ接触する。最終的にはカバ ーシートに向って並ぶこの微小球のこの側面を微小球の前面と本明細書では呼ぶ 、ある態様においては、このバインダー材料は微小球の背面と一致して、その上 に実質的に均質な厚みを有する層をもたらす傾向にあることが好ましい、実際に は、得られるラミネートを支持体、例えば証書に適用するとき、この微小球の背 面はこの支持体の表面に位置するようになるであろう。

好ましく利用されるバインダー材料と微小球との相対量は微小球のサイズ及び使 用するバインダー材料の性質にある程度依存する。

典型的には、バインダー材料の量は、微小球の背面上に本明細書で間隔層と呼ん でいる層を供する量である。反射体２０は微小球のほぼ焦点に位置する、即ち、 微小球の背後にその焦点距離と等しい距離で位置していることが好ましいことが 当業者にとって明らかであろう。更に理解されている通り、かかる構築体におけ る微小球の焦点は、微小球の屈折率、及びこの微小球の前面及び背面に接するバ インダ一層の屈折率にある程度依存する。微小球の屈折率がバインダ一層のそれ の約１．９倍である比である構築体においては、反射体は微小球の背面の上に直 接戦っていることが好ましく　（図３に示す反射体２２０）、他方、その比が若 干小さいとき、この反射体はこの微小球の背面から若干離れた位置にあることが 好ましい（図１及び２それぞれに示す反射体２０及び１２０）。

微小球に対する反射体の位置は、第−銘を構成するイメージ形成材料の模様の位 置とは無関係である。この第−線模様、はベースシート前面の上に、微小球の前 面と接線接触しているか、又は微小球の前面から離れているか、例えばカバーシ ートの中に含まれているか、もしくはその前面上に位置していてよい。

この微小球は典型的には、得られるラミネートが実質的により一律な再帰性反射 特性を示すように、及びラミネートの集成を助長するために、実質的に一律なサ イズであることが好ましい、バインダー材料又は組成物は、例えば乾燥又は硬化 に基づいて、微小球、並びにその後に適用するラッカー、反射体及びカバーシー トに対して結合するバインダ一層を形成するであろう組成物を供するようにある 程度選ばれる。更に、得られるバインダ一層は柔軟性であり、ラミネートが例え ば中程度の温度及び環境、例えば高い湿度への暴露に付されたときにその構造保 全性を保たさせるよう寸法的に不変性であり、そしてラミネートが所望の再帰性 反射を供することを可能とする適切な屈折率ををすることが好ましい０本発明の 態様において有用なバインダー材料の具体例にはポリビニルブチラール及びポリ エステル樹脂が含まれる。一般に、バインダー材料は約１．４〜約１．６の屈折 率を有するであろう。

一実施態様において、実質的に球状であり、且つ、約２．２５の屈折率及び約６ ０マイクロメーターの平均径を有する微小球が、ポリビニルブチラールを含んで 成り、且つ、約１２ミクロンの厚み及び約１．４〜約１．５の屈折率を有する間 隔層を供するバインダー材料と共に有用であろう。

もしレトロ銘が所望されるなら、かかる銘を形成する示差再帰性反射特性の模様 は、図２に示すようなバインダ一層１１８により供される間隔層の裏面にラッカ ー１１９をイメージ風で適用することによって供される。「ラッカー」なる語は 本明細書では、銘領域の輪郭を措くように零連続的に又はイメージ風状態で本明 細書に記載されている通りに適用されうる任意の材料、典型的には実質的に透明 な材料を意味し、そして樹脂の特定の種類を意味するつもりはない。

ラッカー１１９はいくつかの様々なよく知られている技術のいづれかによって適 用でき、それにはグラビア印刷及びフレキソグラフィー印刷が含まれるがそれら に限定されない、ラッカー１１９は任意の所望のイメージ、例えばｌもしくは複 数の略符又はアルファベット文字の形態で適用されうる。このレトロ銘は特別な 情報もしくは指表を含むか、又は単に一文字もしくは反復文字の模様であってよ い。

所望するなら、若干異なる再帰性反射性能をもたらす２種以上の異なるラッカー を特別な効果を供するために本発明の単一のセキュリティラミネートに用いてよ い。

適切なラッカーの具体例はＦＬＥＸＯＲＯＴＯＬａｃｑｕｅｒ　Ｎｏ、　ＰＡ　 １４９２９であり、これはＣｏｎ５ｏｌｉｄａｔｅｄ　Ｐｒｉｎｔｉｎｇ　Ｉｎ ｋｓ　Ｃｏｍｐａｎｙより市販されている。

典型的には、ここで用いられるラッカーはＮｌ１２ザーン（Ｚａｈｎ）カップで 約３０〜約６０秒の等級に相当する粘度を有することが好ましく、なぜなら、か かるラッカーは一般に、妥当な価格及び困難性の度合いで高分解能イメージ又は 銘の形成を可能とする取扱い特性と流動特性との最適な組合せを提供するからで ある。しかしながら、この範囲外の粘度を有するラッカーも本発明に従って利用 されうること理解されるであろう。

イメージ風適用及び典型的には乾燥又は硬化の後、誘電性反射体１２０を、引用 することで本明細書に組入れる前述の米国特許第３．８０１，１８３号の教示に 従い、ラッカー１１９及び間隔層の露出領域の上に形成させる。

誘電ミラー１２０において用いるのに好ましい材料は硫化亜鉛（ＺｎＳ）であり 、これはいくつかのよく知られた蒸着技術のいづれかによって通用されうる。当 業者に理解されている通り、再帰性反射率、即ち、入射光がその光源へと戻り反 射される率は、誘電ミラー１２０の反射率及び微小球１１６により誘電ミラー１ ２０を焦点とする入射光の度合いにある程度依存する０反射体１２０の再帰性反 射率を高めるための一方法は、米国特許第３，８０１，１８３号に記載されてい るような高い及び低い屈折率の層が交互となっている二枚以上の層を含んで成る 誘電ミラーの形成にある０例えば、硫化亜鉛の層をバインダ一層１１８及びラフ カー１１９の背に適用し、次いで比較的低い屈折率、例えばクリオライト（Ｎａ ｓＡＩＦｉ）を有する材料の層をはじめに形成した硫化亜鉛の露出面に適用し、 次いで順に、別の硫化亜鉛の層をクリオライトの層の背に適用していってよい、 所望するなら、クリオライト又は類似の材料と、硫化亜鉛又は類似の材料の連続 ペアーを適用してよい。従って、反射体１２０はある態様においては単層であり 、そして別の態様においては多重層でありうる。

前述の米国特許第４，０９９，８３８号において、誘電層の要素の厚みは、色調 スペクトルの個別のセグメントを優先的に反射するように、即ち、所望の色調範 囲を反射するようにコントロール又は「調節」されうることが開示されている。

これにより、銘及び背景領域における再帰性反射性能は、所望の効果、例えば改 善された読み易さを提供するために、銘と背景領域との間に対比色及び／又は再 帰性反射率を供することによってコントロールされうる。例えば黄色の銘及び青 紫の背景を供することができる。あるｎ！＃において、この銘は再帰性反射視覚 状況のもとて背景よりも明らかに明るいことがありうる。

最も明るい又は最も強い白色光の再帰性反射明度を得るため、誘電反射体の個別 の要素の光学的厚みは、所望の波長の範囲の光の波長の１／４に奇数を乗じたも のに相当することが好ましく、例えば典型的には約５０００〜約６０００オング ストロームである。

米国特許第４，０９９，８３８号は、その中に「付着係数」として定義されてい る性質（第３欄、第２５〜４９行）を開示し、これは一定の表面上に他のものよ りも迅速に付着する貫着材料、例えば硫化亜鉛の性質と関連している。例えば、 ある状況においては硫化亜鉛は、ラッカーよりもバインダ一層の露出領域により 迅速に付着しうる。この現象は、個々の箇所において個々の光学的厚みを有する 、即ち、個々の箇所において個々の再帰性反射特性を有する静電反射層をもたら しうる。

再廣図１を参照するが、反射体２０の完成に続いて、ベースシート１２を一般に 、反射体２０の上への装着接着剤２２の適用により完成せしめるが、この装着接 着剤２２はこのラミネートの他の要素の完成の後に適用してもよいことが明らか であろう。数多くの用途において、装着接着剤２２は得られるセキュリティラミ ネートを証書の表層、典型的には情報が表示されている証書の領域の上に接着さ せるために用いる。従って、装着接着剤２２は所望の支持体への接着を担うため に選ばれ、そして実質的に透明であることが好ましい、所望するなら、装着接着 剤２２はホットメルト接着剤であってよく、従って得られるラミネートはヒート ラミネーションによって証書に適用される。

一定の態様において、装着接着剤２２は性質が感圧性であってよい。

典型的には、装着接着剤２２は実質的に無色であることが好ましいが、しかしな がら特別の効果を得るために着色されていてよい、典型的には、装着接着剤２２ はかなり安定であって、変色しない、又は時が経るに従って結合強度が実質的に 弱まらないことが好ましい。好ましくは、装着接着剤２２は反射体２０に、及び 最終支持体（図示せず）に、セキュリティラミネート及び／又は支持体のその他 の要素の層間接着力よりも強い結合力を授け、従って証書を偽造とするためにの 証書からラミネート１０を剥す試みはこのラミネート又は証書に容易に識別され る損傷をもたらすようになるであろう、ここでの装着接着剤として有用な材料の 具体例には高分子量熱可塑性樹脂、例えばエチレン／アクリル酸コポリマー、例 えばＰＲＩＭＡＣＯＲ１４１０及びＤＡＰ　８０８が挙げられ、これらはＤｏｗ 　Ｃｈｅｍｉｃａｌ　Ｃｏｍｐａｎｙより市販されている。典型的には、装着接 着剤２２は実質的に連続な層であり、厚みが約４０〜約８０ミクロンである。

一定状況において、装着接着剤２２は数種の接着剤のセグメントより成る層を含 んで成りうる。例えば、この層は反射体２０に優先的に接着する第一種の接着剤 と、反射体２０にあまり強（接着せず、従って反射体２０から優先的に剥れ、そ れ故このラミネートを適用する最終証書に優先的に接着する第二種の接着剤との セグメントのパターンより成ってよく、従って、証書への適用後及び剥離力の適 用により、装着接着剤２２は前述のパターンにおいて分離して剥離の試みの指標 を供するであろう。

典型的には、装着接着剤２２は、支持体へのラミネートの適用前に一時的剥離ラ イナー２４で覆われている。数多くの状況において、装着接着剤２２の底面（即 ち、支持体に結合している面）に艶消仕上げを授けることが所望され、なぜなら 艶消仕上げは一般に最終ラミネートを通用すべき証書の表面を濡らしてしまう接 着剤の性質を向上って結合は損なわれてしまう。

カバーシートはラミネートのベースシートを保護し、従ってこのラミネートは使 用の際にその再帰性反射認証特性を保持するものであり、そして好ましくは第− 銘を形成するイメージ形成材料の模様も保護する。無色又は所望によっては色合 いのあるカバーシートは、図１に示すように単層を含んで成るが（カバーシート １４）、又は図２（カバーシート１４４）及び図３（カバーシート２１４）に示 すように複数の層を含んで成りうる。このカバーシートは任意の下地の情報を助 長し、且つ、第−銘、更には存在している態様においてはレトロ銘の明確な検査 を可能とするよう、透過性が高いことが一般に好ましい。

単層カバーシートは、ベースシートの前面に予備成形フィルムをラミネートする ことにより、又は例えばベースシートの上にフィルム形成用組成物を押出すこと により、もしくは液状フィルム形成用樹脂を流体コーティングし、次いでその場 でカバーシートを形成せしめることによりフィルムをペースシート上に形成する ことによって供されうる。このカバーシートはその固有の性質により、又は下塗 りもしくはコロナ処理のような接着助長処理によりベースシートにしっかりと接 着するであろう材料より成ることが好ましい。

しかしながらある状況において、複数の所望される性質を最適化するために多重 層カバーシートを使用することがある。実施態様を図３に示し、ここではカバー シート２１４は外層２３２、支持層２３４及び任意の結合層２３６を含んで成る 。ヨーロッパ特許出願第９０．３０６７２４．７に開示されているようなかかる カバーシートは著しい耐久性を示すことが見い出されている。模様２１３をベー スシート２１２とカバーシート２１４との間に示す。

外層２３２は一般に、得られるラミネートを付する条件、例えば摩耗、有害な試 薬への暴露、等に対して高い耐久性を示すように選ばれる。従って、外層２３２ は耐久性を強靭な材料を含んで成る。セキュリティラミネートが作られる用途に ある程度応じて、数多くの種々のポリマー及びコポリマーのフィルムが外層２３ ２に利用されうる。

外層２３２に利用するのに好ましい耐摩耗性材料の具体例にはもとから強靭な高 分子量熱可塑性コポリマーが挙げられ、そのうちでＤｕＰａｎ　ｔより市販され ているイオノマーエチレンメタクリル酸コポリマー、例えば５ＵＲＬＹＮ　９９ １０が好ましい例である。その他の有用な例にはエチレンアクリル酸コポリマー 、例えばＤｏｗ　Ｃｈｅｍｉｃａｌ　Ｃｏｓ＋ｐａｎｙより市販されているＰＲ ＨＩＡＣＯＩＩ　１４２０が挙げられる。典型的な例において、外層２３２は約 １０〜約４０ミクロン（０，５〜１．５ｍ１ｌ）の厚みである。

「耐摩耗性」とは、外層が損傷に対して、例えばカードがケースの中に挿入され ているときに遭遇するような摩擦力に付されたときの光学的清澄度又は透明度の 実質的な低下に対して耐性であることを意味する。耐摩耗性外層は、汚れが容易 に集まるえぐれ又は粗い領域を容易に生しめることのなく、滑らかな表面を保つ 性質によって、それを含むラミネートの汚れの蓄積に対する耐久性をも高める。

本明細書で用いる「耐摩耗性」なる語は、ＡＳＴＭ　Ｄ−１０４４−８５に従う １００サイクルの摩耗を経て、約２０％以下、そして好ましくは約１０％以下の 曇り％の増大に悩まされる材料を意味する０例えば、前述の５ＬＩＲＬＹＮ　９ ９１０のフィルムはこの試験を経て約８％の曇り％の増大にしか悩まされないこ とが観察されている。それに比べ、一定の常用のポリエステルフィルムは４０％ 以上の曇り％の増大に悩まされることが観察されている。

支持層２３４はカバーシート２１４及びそれが含まされている全体ラミネートに その他の所望の特性を授けるために選ばれる０例えば好ましいＢ様において、構 造層２３４は、証書に載っているセキュリティラミネート上へのペンによる圧力 により遭遇しうるような局在的な圧ツノのもとての変形に対する高められた耐性 を授けるように選ばれる。その他の一般的な圧力の起源は、本発明のラミネート を有する証書が、人の腰ポケットの中で保有されるケースの中で、型押しタレジ ットカードの面の隣に位置するようなときである。この人物が座するとき、この ケース及びその内容物は一般に圧搾力に付され、これによりこのタレジットカー ドの型押し文字と接する証書の領域はかなりの点圧力に付されうる。かがる圧力 はラミネートに損傷を及ぼすか、又はそれを劣化もしくは疲労させがちであり、 それ故その偽造防止特性の有効寿命を短くするか、又はその証書が拡散光状況の もとで読み取ることができなくなるほどひどくそのラミネートを損傷せしめるこ とさえもある。

支持層２３４は使用中に付されるものと予測されるセキュリティラミネートへの 考えられる点圧力、及びこのラミネートが耐えるべき点圧力のもとての変形に耐 えるべきである。例えば前述した通り、ラミネートはその上に書き込まれるか、 又はかなりの圧力に付される際に平面でない物体に対して押し付けられることが ある。従って、この支持層はこのラミネートがかかる圧力のもとての変形に耐え るよう十分な引張強さを担うべきであり、これによってこのラミネートのその他 の要素を保護するものであり、特に微小球及び反射体の重要な配列は、望ましく ない配列の変化から保護されるであろう。

少なくとも約２５ミクロン（１ｍｉ１）の厚さ及び約２０００〜約６０００メガ パスカル（ＭＰａ）、好ましくは約３５００〜約５５００ＭＰａのヤング率を有 するフィルム材料が、ここでいう支持層として機能する所望の特性を示すであろ う、従って、かかる範囲のヤング率を有する材料を本明細書では「局在圧力のも とての変形に対する耐久性」と呼んでいる。

［ヤング率」又は弾性率はＥｎｃｙｃｌｏｐｅｄｉａ　ｏｆ　Ｐｏｌｙｍｅｒ　 ５ｃｉｅｎｃｅ　＆Ｅｎｇｉｎｅｅｒｉｎｇ　、第２版、第７巻、頁８２−８５ の中で、「フィルムを一定の度合いにまで変形せしめるのに必要な力の尺度」と 定義され、そして「フィルムの固有の剛性さの尺度」とも定義されている。

他方、材料の［局在圧力のもとての変形に対する耐久性」は、引用することで本 明細書に組入れるＡＳＴＭ　Ｄ−１４７４−８５に記載の通りに決定されるその ヌープ（Ｋｎｏｏｐ）硬度により表示される。厚さが少なくとも約２５ミクロン （１ｍｉｌ）であり、そして少なくとも約１０、そして好ましくは少なくとも約 ２０のヌープ硬度を有するフィルム材料が本明細書でいう「局在圧力のもとての 変形に対する耐久性」のものと考えられる。例えば、本発明のカバーシート中の 支持層は少なくとも１５、そしである状況においては少なくとも２０のヌープ硬 度を有するポリエステルフィルムを用いて作られうる。

好ましい構造層の具体例はポリエチレンテレフタレート、即ち、ポリエステルの 、典型的には約２５〜約５０ミクロン（１〜２鵬ｉ１）の厚みのフィルムである 。その他の具体例には、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリカーボネー ト及びポリビニルクロリドフィルムである。かかる材料は強い引張強度及び局在 圧力のもとでの変形に対する耐久性を供する。

結合層２３６はカバーシート２１４に隣接する要素、例えば支持層２３４及びベ ースシート２１２に強い結合力を授けるであろう。多くの態様において、結合層 ２３６は接着層を含んで成りうる。好ましい接着剤は、例えば約ｌθ〜５０の高 い溶融指数の約１５〜約５０ミクロン（０，５〜２　＋ｍｉ　ｌ）の厚みの層の 熱可塑性フィルム、例えばＰＩＩＩＭＡＣＯＲ３４４０もしくは３４６０、又は エチレン／ビニルアセテートコポリマー、例えばＤｕ　Ｐｏｎｔ由来のＥＬＶＡ Ｘ　２５０である。かかる接着剤は予め集成しておいたベースシートとカバーシ ートを貼合せて本発明のセキュリティラミネートを作る際に利用されうる。典型 的には、カバーシート２１４とベースシート２１２はセキュリティラミネートを もたらすためにヒートラミネーションによって互いに貼合せられうる。

一定のａｍにおいて、図２に示すように、独立した支持体及び結合層の代わりに 適当な特性を有する単一層１３４を使用することができる。外層１３２は前述の 外層２３２と類似の特性を有しうる。

再び図３に関するが、数多くの状況において、特にカバーシート２１４が数枚の 層の集成体を含んで成るとき、カバーシート２１４はその取扱い及び製造を助長 するために用いる一時的ライナー２３８の上に載っていてよい、適当なライナー の具体例はポリエチレンテレフタレートである。一般に、このライナーは約２０ 〜約８０ミクロンの厚みであるが、しかしながらこのライナーは所望されればこ の範囲外の厚みを有するものとして利用できうろことが明らかであろう。

ライナー２３８の内面、即ち、カバーシート２１４を有しているその面は非常に 滑らか、即ち、光沢仕上げであることが好ましい、前述した通り、本発明のラミ ネートは装着接着剤を活性化するために熱を採用する方法により証書に通用され うる。かかる条件のものとでは、外層２３２の外面は軟化しがちであり、従って ライナー２３８の表面特徴を帯びることがある。従ってライナー２３８は非常に 滑らかで、外層２３２上に光沢外層をもたらすことが好ましく、これは、艶消し 仕上げに関連する拡散反射を最少限にすることにより、最適再帰性反射にとって 所望される。更に、ライナー２３８は「耐温度性」、即ち、それが熱活性型装着 接着剤を活性化ゼしめるために熱せられたときに、カバーシート２１４に対する 所望の剥離特性を失うように、又は寸法的に不安定となる、例えば縮むもしくは 伸びてラミネート２１０を損しゼしめるように変化しないべきである。本明細書 でいう分に寸法的に不変性である材料である。

本発明のセキュリティラミネート２１０を形成するための好ましい方法において 、カバーシート２１４は、支持層２３４の対立側に熱可塑性樹脂外層２３２及び 結合層２３６を押出すことによって組立てられる多重層構築体である。種々の眉 間の強い界面接着力は層を下塗りすることにより、例えばコロナもしくはプラズ マ処理により、又は米国特許第３，１８８，２６５号（Ｃｈａｒｂｏｎｎｅａｕ ）及び第３．１８８．２６６号（Ｃｈａｒｂ。

ｎｎｅａｕ）に開示されているように、その間の接着力を高める処理を利用する ことによって供されうる。他方、外層２３２及び結合層２３６は、支持層２３４ を片面又は両面で接着助長プライマーで処理した後にその上に押出してよい、理 解されている通り、所望の界面接着力を供するのに有用である特定の手段は課題 の層に用いる特定の材料にある程度依存し、そしてこれは試行錯誤により簡単に 決定されうる。

再び図１に関するが、ある態様においては、装着接着剤２２は特定の表面への相 容性結合又は接着を担うように選ばれうる。他方、特別な接着剤又はその他の材 料の追加層を、特別な表層特性、例えば熱染料転写技術により作られる写真乳剤 又はイメージを有する証書への相容性結合のための手段を担うために適用されう る。「相容性結合」とは、支持体の望ましくない劣化、例えば装着接着剤中の試 薬によるイメージ化写真乳剤の分解による情報の退色又はにじみを伴わず、しか しながら、偽造が容易に明らかとされる指標を供するよう支持体を視覚的に損傷 することなくラミネートを剥離することをできなくする高い接着力を伴うような 結合力を意味する。実施態様において、Ｐｏ１ａｒｏｉｄ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉ ｏｎの接着剤Ｎ１１２を装着接着剤の前面上にグラビ印刷コートして、ポラロイ ドのウェット写真フィルムとの相容性を供している。別の実施態様において、Ｇ ｏｏｄ　ｙｅａｒ由来のＶＩ置　２２２ポリエステル樹脂の層を装着接着層の上 に溶液コートして、熱イメージ化染料受容表面（これは染料受容処理化支持体へ の熱染料転写によって転写された選択的配置化染料を含んで成る）との相容性を 供している。

ある状況において、強められた再帰性反射率は、反射体が微小球の背面と直接接 している構造において獲得できる。米国特許第３．５５１，０２５号（Ｂｉｎｇ ｈａｍ）は、密閉式レンズ再帰性反射シートを開示しており、ここでその微小球 及びバインダー材料の屈折率は、反射層が微小球の背面と直接接している状況と 同じである０図３は本発明のセキュリティラミネート２１０の！ｍ様を例示して おり、ここで誘電反射体２２０は微小球２１６と直接接しているが、ただし選択 的に配備したラッカー２１９の存在により間隔がもたらされている。理解される 通り、入射光が微小球２１６の背面、従って反射体２２０を焦点とするため、微 小球２１６は、この微小球の単層が包埋されているバインダー材料２１８の約１ ．９倍の屈折率を有しなくてはならない０例えば、約２．５８の屈折率を有する 微小球を約１．３８の屈折率を有するバインダー材料の中に用いることができる 。この範囲内の屈折率を有する数多（の有機樹脂が当業者に知られている。

ラミネート２１０は、バインダー材料２１８、例えば約１．３８の屈折率を有す るＤｕ　Ｐｏｎｔ　ＶＩＴＯＮ　Ａのようなフッ素化樹脂をカバーシート２１４ の上に直接コートし、次いでその中に約２．５８の屈折率を有する微小球２１６ を暴落せしめて、それらが部分的に、好ましくは実質的に半球状に包埋されるよ うにして作られうる０次にラッカー２１９を微小球２１６の露出背面の上に選択 的に直接プリントし、その後誘電反射体２２０、例えば硫化亜鉛の蒸着層をそれ に適用する。装着接着剤２２２を次にそれに適用することができる。

実施例 本発明を下記の実施例で更に説明するが、それらは限定を意図しない、何らかの 記載がない限り、全ての量は重量部で表わしている。

実施例１ 一時的剥離ライナーの上にバインダー組成物中の微小球のスラリーをノツチバー コーティングすることによってベースシートを作った。

２９．０　キジロール； １５．０　ＢＵＴＶＡ）Ｉ　（商！り　Ｂ−９０−Ｍｏｎａｓａｎｔｏ由来のポ リビニルビチラール樹脂 ４３．７　Ｎ−ブタノール； ６．０　υＦＯＲＭＩＴＥ　（商ｔｌ）　Ｆ２４０　Ｒｅ１ｃｈｈｏｌｄ　Ｃｈ ｅｍｉｃａｌｓ由来の尿素ホルムアルデヒド；及び ３．５　ＡＲＯＰＬＡＺ（商標）　−５ｐｅｎｃｅｒ　Ｋｅｌｌｏｇｇ由来のア ルキル樹脂 微小球は約６０ミクロンの平均径及び約２．２５の屈折率を有するガラス微小球 とした。このスラリーは約１．８６：ｌのバインダー、対、微小球の重量比で作 った。微小球をキャリヤーに至るまで沈降させて実質的に単層配列を帯びさせ、 次いでこのバインダー組成物を約１０分間風乾させ、次いで約６５℃（１５０’ 　Ｆ）のオーブンの中で約５分、その後約１２５°Ｃ（２６０＠Ｆ）のオーブン の中で約７分熱して硬化させて、この微小球の背面の背に厚さ約１２ミクロンの 間隔層を有するバインダ一層を形成せしめた。

＃２ザーンカンプにおいて約３０秒の等級に相当する粘度にまでエタノールで希 釈した１ｎ■ａｎｔ由来のポリアミドインク、ＰＬＥＸＯＴＵＰ（商標）　ｖａ ｒｎｉｓｈのラッカーを、この間隔層の上にプレートを押し付けることによりグ ラビア印刷し、次いでこの構築体をオーブンの中で約６５’Ｃ（１５０°Ｆ）で 約２分間熱してプリントラッカーを乾かした。

次に標準の技術に従い、ペルジャー真空チャンバーの中で、この露出した間隔層 及びラッカーの上に波長の約半分の厚みの硫化亜鉛の層を蒸着せしめることによ って反射体を形成した。

Ｄｏｗ由来のエチレン／アクリル酸接着剤、ＤＡＦ　（商標）８０８をこの反射 体の上にラミネートして、厚さ約５０ミクロン（２ｍｉｌ）の層の装着接着剤を 形成し、最終ベースシートを得た。

次に米国特許第３，１８８，２６５号及び第３．１８８．２６６号に従い、Ｄｕ 　Ｐｏｎｔ由来の厚さ１ｍ１ｌ（２５ミクロン）の５ＵＲＬＹＮ　（商標）　９ ９１０のフィルムの外層、厚さ４０ミクロン（１，５ｍ１ｌ）のポリエステルの フィルムの支持層、及びＤｏｉｉ　Ｃｈｅｍｉｃａｌ由来の厚さ２５ミクロン（ １ｍ１ｌ）のｐＨＩＭＡＣＯ［＋（商標）　１４２０のフィルムの結合層を貼合 わせることによってカバーシートを形成した。

次に、下記のものニ ー１＝ ３０　顔料−門ＥＡＲＬＩＮ　ＨＩ−ＬＩＴＥ（商標）　Ｇｏｌｄ　９２２０Ｃ Ｐｅａｒｌｅｓｃｅｎｔ　Ｐｉｇｍｅｎｔ　、雲母でコートされた二酸化チタン 、粒径６〜４８ミクロン、Ｍｅａｒｌ　Ｃｏｒｐ、由来； ６５　バインダー−ＰＡＮＴＯＮＥ（商４１）　Ｗｈｉｔｅ　５５Ｍ−４０１０ Ｃ１ｅａｒ　Ｉｎｋ、　Ｗｅｒｎｅｋｅ由来、水性ヘースアクリル樹脂と信しら れている； ５　水； を含んで成るプリンティング組成物を、カバーシートの結合層の露出面の上にプ リントして所望の第−銘を施した。この組成物は約３００センチポアズの粘度を 有し、５３．３メ一ター／分（１７５フィート／分）で作動する５９本／ＣＩ（ １５０本／インチ）アニロックスロールでフレキソグラフィープリントし、次い で１３２°Ｃ（２７０°Ｆ）でオーブン乾燥させた。

次に一時的キャリャーをこのベースシートから剥ぎ取り、そしてこのベースシー ト及びカバーシートを、このカバーシートの外層の外面に接しているラミネーシ ョンライナー（厚さ５０ミクロンのポリエステルフィルム）を用い、約１５０’ Ｃ（３００”　Ｆ）の界面温度で互し１にヒートラミネートさせた。

剥離ライナーを装着接着剤から剥し、そしてセキュリティラミネートを身分証明 カードにホットラミネートさせた０次にラミネーションライナーをカバーシート から剥した。

拡散光状況のもとで、鏡面反射性である第−銘を除いてこのラミネートは実質的 に透明であり、そして様々な角度で見たときに鮮明でまぶしい金色からほとんど 認識できない灰色に至るまで色調を変化させた。

再帰性反射状況のもとでは、背景領域は青緑であり、一方しトロ銘（ラッカー領 域）は黄色であった。第−銘は灰色であり、非方向依存性略符であった。

実施例２ 実施例１に記載の通りにベースシートを作り、そしてその前面にカバーシートを ラミネートしたが、ただし光沢性組成物番よ利用しなかった。ｍ厚み５０ミクロ ン（２ｓ＋ｉｌ）の接着剤裏付はポリマーフィルム中の透明ポリコームホログラ ムをこのカッマーシートの前面にラミネートさせた。

このホログラムはそのホログラフィ−視覚９Ｍ域（３０°にワタル）内での通常 の拡散光状況のもとでは青緑の外観を有し、そのホログラフィ−視覚領域外では 灰色の透明な点として認められた。再帰性反射目視状況のもとでは、第−銘は類 似の方向依存性外観を示した。

レトロ銘は全ての角度で見えたが、第−銘における領域においては、このラミネ ートの他の領域と比べ、ホログラフィ−視覚領域内で見たとき、及びその他の角 度で見たときに若干薄暗く見えた。

実施例３ 実施例１の通りにベースシートを作った。

厚さ２００ミクロン（８ｍｉｌ）の接着剤裏付はポリエステルフィルムを含んで 成るＡＤＶＡＮＴＡＧＥ　（商標）　５ｅｃｕｒｉｔｙ　Ｌａｂｅｌをこのベー スシートの前面に通用して第−銘を施した。

この第−銘は拡散光状況のもとでは様々な角度で橙又は緑のイメージとして見え た。再帰性反射状況のもとでは、青緑の再帰性反射背景が認められ、そして第− 銘は明るさが若干弱いことを除いて、拡散光状況下と同しように見えた。

本発明の様々な変更及び改良は本発明の範囲を逸脱することなくなされることが 明らかであろう。

補正書の翻訳文提出書 （特許法第１８４条の７第１項） 平成５年１１月５日

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. １．実質的に透明なラミネートであって：ａ）背面の背後に配置された部分的透 光性の反射体を有する、実質的に単層で並んだ微小球を含んで成るベースシート （該微小球は透明バインダー層の中に少なくとも部分的に包埋されている）；ｂ ）前記ベースシートの前面に接着したカバーシート；ｃ）前記微小球の、前記カ バーシートと同じ側に配置されたイメージ形成材料の模様； を含んで成り； ここで前記模様は第一銘として、通常の拡散光目視状況及び再帰性反射状況のも とで方向性変位イメージとして見えるラミネート。
2. ２．前記模様が少なくとも下記のうちのいづれか：光沢性餌料粒子もしくはフレ ーク、透明ホログラム、液晶材料又は鏡面反射薄膜を含んで成ることを更に特徴 とする請求項１に記載のラミネート。
3. ３．下記の特徴のうちの少なくとも一つ：ａ）前記模様が下記の光沢性顔料：ビ スマスオキシクロリド、鉛サブカーボネート、雲母コート化二酸化チタン又はグ アニンのうちの少なくとも一つを含んで成ること； ｂ）前記模様が１又は数種の光沢性顔料を含んで成り、そして約２〜約１０ミク ロンの厚みであること；を更に特徴とする請求項２に記載のラミネート。
4. ４．下記の特徴のうちの少なくとも一つ：ａ）前記模様が前記カバーシートと前 記ベースシートとの間に位置する；又は ｂ）前記模様が前記カバーシート内にある；又はｃ）前記模様が前記カバーシー トの表層に位置する；を更に特徴とする請求項１に記載のラミネート。
5. ５．下記の特徴のうちの少なくとも一つ：ａ）前記カバーシートが、前記カバー シートを前記ベースシートに接着せしめる結合層を更に含んで成る；ｂ）前記ラ ミネートが前記ベースシートの背面上に装着接着剤を更に含んで成る； を更に特赦とする請求項１に記載のラミネート。
6. ６．前記ベースシートが前記微小球の一部の背面の背後に位置するラッカーを更 に含んで成り、従って前記ラミネートは再帰性反射レトロ銘領域及び再帰性反射 背景領域を有し、これらの領域は通常の拡散光目視状のもとでは実質的に透明で あり、且つ、実質的に区別できず、前記レトロ銘領域及び前記背景領域は視覚で 区別できる再帰性反射特性を有しており、従って再帰性反射光目視状況のもとで は前記レトロ銘領域は前記背景から容易に区別できる、請求項１に記載のラミネ ート。
7. ７．下記の特徴のうちの少なくとも一つ：ａ）前記レトロ銘領域が、背景領域と は異なる色調分布を再帰性反射する；又は ｂ）前記レトロ銘領域及び前記背景領域が異なる再帰性反射率を有する；又は ｃ）前記模様が下記のうちの少なくとも一つ：光沢性顔料粒子もしくはフレーク 、透明ホログラム、液晶材料又は鏡面反射薄膜を含んで成る；又は ｄ）前記模様が下記の光沢性顔料のうちの少なくとも一つ：ビスマスオキシクロ リド、鉛サブカーボネート、雲母でコートされた二酸化チタンもしくはグアニン を含んで成る；又はｅ）前記模様が約２〜約１０ミクロンの厚みである；又はｆ ）再帰性反射目視状況のもとで見たとき、前記レトロ銘が前記第一銘と一緒に見 えること； を更に特徴とする請求項６に記載のラミネート。
8. ８．保証書であって、その少なくとも一部に表示されている情報を有している情 報表面を含んで成り、前記証書は装着接着剤が接着されている請求項１に記載の セキュリティラミネートを更に含んで成り、前記ラミネートが前記情報の少なく とも一部を覆っていることを特徴とする保証書。
9. ９．前記第一銘が実質的に透明であり、そして通常の拡散光状況のもとで一定の 目視角度においてこのラミネートの周辺領域から比較的区別できないことを更に 特徴とする請求項１に記載のラミネート。