JP2001202040A - 反射材、反射材の製造方法および内照表示装置 - Google Patents

反射材、反射材の製造方法および内照表示装置

Info

Publication number
JP2001202040A
JP2001202040A JP2000007914A JP2000007914A JP2001202040A JP 2001202040 A JP2001202040 A JP 2001202040A JP 2000007914 A JP2000007914 A JP 2000007914A JP 2000007914 A JP2000007914 A JP 2000007914A JP 2001202040 A JP2001202040 A JP 2001202040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
retroreflective sheet
base material
reflection
embossing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000007914A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Nakayama
直樹 中山
Mikiya Mizufune
幹也 水船
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Priority to JP2000007914A priority Critical patent/JP2001202040A/ja
Priority to US09/746,518 priority patent/US20010021110A1/en
Priority to PCT/US2000/034927 priority patent/WO2001053858A2/en
Priority to AU2001229113A priority patent/AU2001229113A1/en
Priority to EP00993796A priority patent/EP1250611A2/en
Publication of JP2001202040A publication Critical patent/JP2001202040A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F13/00Illuminated signs; Luminous advertising
    • G09F13/04Signs, boards or panels, illuminated from behind the insignia
    • G09F13/14Arrangements of reflectors therein
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21VFUNCTIONAL FEATURES OR DETAILS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS THEREOF; STRUCTURAL COMBINATIONS OF LIGHTING DEVICES WITH OTHER ARTICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F21V7/00Reflectors for light sources
    • F21V7/10Construction
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/12Reflex reflectors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内照表示装置において、広い観測角範囲にお
ける内照輝度を効果的に高めることができる反射材を提
供する。 【解決手段】 光透過性の基材と、その基材の表面を被
覆する様に固着された光透過性の再帰反射シートとを含
んでなる積層体からなり、全体として光透過性を有する
反射材において、前記基材の裏面には複数の凹部が形成
され、前記再帰反射シートの反射面には複数の凸部が形
成されていることを特徴とする、反射材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射材、反射材の
製造方法および内照表示装置に関し、さらに詳しくは、
光透過性の基材と、その表面に固定された光透過性の再
帰反射シートとを含んでなる積層体からなり、全体とし
て光透過性を有する反射材の改良に関し、特に、内照表
示装置の発光面(情報表示面)の構成材料として有用な
反射材に関する。本発明による内照表示装置は、たとえ
ば、視線誘導装置など標識装置として使用し、発光面に
配置された表示情報の夜間の視認性を高めることができ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、光透過性の再帰反射シートを
反射材として用いた内照表示装置(または内照発光装置
とも呼ばれる。)は、広く使用されている。たとえば、
特許登録第2778731号には、光源を内蔵する箱体
(閉鎖容器)と、その箱体の前面(発光面)側に配置さ
れた、光透過性再帰反射シートからなる反射材とを備え
てなる、内照表示装置が開示されている。上記箱体内の
空間には、反射材を裏面側から照明する内部光源が配置
される。
【0003】上記の光透過性再帰反射シートは、好適に
は、多数のキューブコーナープリズムを利用した、いわ
ゆるプリズム型再帰反射シートである。プリズム型再帰
反射シートは、高い光透過性を有する。それは、キュー
ブコーナープリズムは、光透過性のポリマーまたはガラ
スから形成されるからである。プリズム型再帰反射シー
トにおける再帰反射性は、プリズム表面と空気との界面
反射を効果的に利用して発現させる。この様な再帰反射
シートの具体例としては、たとえば、3M社製プリズム
型再帰反射シート「品名:ダイヤモンドグレードシー
ト」等が市販されている。
【0004】上記再帰反射シートは、通常、装置の発光
面(通常、情報が配置された表示面)が高い再帰反射性
を有する様に配置される。たとえば、透明または半透明
のプラスチック板の表面に、光透過性の再帰反射シート
を接着し、表示板を形成して、それを箱体の発光面前面
に配置する。上記プラスチック板は、通常、表裏面とも
平坦である。また、再帰反射シートの表面には、文字、
図案、記号等の表示情報を配置するが、再帰反射シート
の表面(反射面)も、通常は平坦である。
【0005】同様の内照発光型の表示装置として、特開
平10−280338号公報に開示された、内照式標識
板がある。この内照式標識板では、比較的細い径の冷陰
極管を内部光源として使用し、装置全体の薄型化を図っ
ている。この様な光透過性再帰反射シートを含んでなる
内照表示装置は、次の様な利点を有する。すなわち、装
置の内部光源からの光により、高輝度で発光面及び表示
情報を視認することができると同時に、光源が故障した
時、または寿命を迎えて発光できない時でも、外部光源
からの光による再帰反射作用で、高輝度で発光面及び表
示情報を視認することができる。したがって、夜間の視
認性を長期にわたって維持できる。
【0006】一方、外部光源による照明(外照)によ
り、夜間の視認性を効果的に高めることができる反射材
も知られている。たとえば、特開平10−333616
号公報には、基材と、その基材の表面に接着された再帰
性反射シートとを含んでなる積層体からなり、規則的に
繰り返されたパターンを形成する様に配列された幾何学
平面図形の頂点上に互いに分離して配置され、再帰性反
射シートによって被覆されている複数の凸部を備えてな
る、反射プレートが開示されている。上記反射プレート
は、好適には次の様な方法で製造される。すなわち、前
記基材として延伸性の金属または樹脂からなる平らな基
材を用意し、その基材の表面に、前記再帰性反射シート
固定的に配置して積層体を形成し、基材の裏面から複数
の突起を備えるエンボスツールを該積層体に押し当てて
エンボス加工し、前記凸部を形成する、ことを特徴とす
る製造方法である。この方法によれば、所定の形状、寸
法および配列を有する凸部を正確にかつ容易に形成する
ことができる。
【0007】上記反射プレートは、外照光に対する広入
射角反射特性と、屋外使用特性の両方が改良されたい
る。したがって、たとえば、自動車等の車両のヘッドラ
イトにより比較的高入射角度で光が照射される、道路脇
やトンネル内の曲がり角に設置される交通標識、視線誘
導装置、看板などの外照表示装置の夜間の視認性を高め
ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の様に、外照表示
装置では反射特性の改良が進められ、視認輝度(反射輝
度)が高められたものが知られている。しかしながら、
従来の内照表示装置では、内部照明による再帰反射シー
ト表面(内照による発光面)の輝度を高めることは困難
であった。特に広い観測角範囲における内照輝度を高め
ることは非常に困難であった。したがって、本発明の第
1の目的は、内照表示装置において、広い観測角範囲に
おける内照輝度を効果的に高めることができる反射材を
提供することにある。また、本発明の第2の目的は、こ
の様な反射材を利用し、外照による反射輝度および内照
輝度の両方を向上させ、夜間視認性が効果的に高められ
た、内照表示装置を提供することにある。本明細書にお
いて、入射角は、反射シート全体の、光入射面(反射面
またはそれに対する裏面)の法線に対する角度である。
また、観察角は、反射シート全体の反射面の法線に対す
る角度である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するために、光透過性の基材(12)と、その
基材(12)の表面を被覆する様に固着された光透過性
の再帰反射シート(11)とを含んでなる積層体からな
り、全体として光透過性を有する反射材(1)におい
て、前記基材(12)の裏面には複数の凹部(121)
が存在し、前記再帰反射シート(11)の反射面(1
0)には複数の凸部(111)が存在していることを特
徴とする、反射材、並びに上記本発明の反射材の製造方
法であって、(a)前記基材として、光透過性の延伸性
基材を用意するステップ、(b)前記再帰反射シートを
用意し、その再帰反射シートを前記延伸性基材の表面を
被覆する様に固着し、前記積層体を作製するステップ、
および(c)前記積層体にエンボス加工を施すことによ
り、前記基材裏面の前記凹部と、前記再帰反射シートの
反射面の凸部とを形成するステップ、を含んでなる製造
方法を提供する。また、本発明は、上記第2の目的を達
成するために、 A:光源(2)と、 B:上記光源(2)を内蔵する空間(32)と、その空
間(32)と連続した少なくとも1つの開口部(31)
とを有する箱体(3)と、 C:上記箱体(3)の上記開口部(31)側に前記基材
裏面を向けて、上記開口部(31)を覆う様に配置され
た上記本発明の反射材(1)、とを含んでなる、内照表
示装置(100)を提供する。
【0010】本発明の反射材では、基材と、該基材の表
面を被覆する様に接着された再帰反射シートとを含んで
なる積層体からなり、その積層体全体として光透過性を
有する反射材において、 前記基材の裏面には複数の凹
部が形成され、前記再帰反射シートの反射面には複数の
凸部が形成されていることを特徴とする。したがって、
内照表示装置の前面に配置し、装置の発光面(表示面)
の内照輝度を効果的に高めることができる。
【0011】この様な作用の機構については明らかでな
いが、次の様に考えられる。前述の様に、従来の内照表
示装置では、光透過性再帰反射シートの裏面(すなわ
ち、内部光源からの光が入射される面)は、通常平坦で
ある。この様な場合、光源からの光が、反射シート裏面
の法線に対して比較的小さな角度をなす方向(法線方向
に比較的近い方向)から入射された場合、光は反射シー
ト内部に導入されやすい。一方、反射シート裏面の法線
に対して比較的大きな角度をなす方向(法線方向から比
較的離れた方向)から入射された光は、シート裏面で反
射されやすい。通常、光源の光は、箱体内で拡散反射ま
たは散乱され、拡散光または散乱光として、箱体空間を
通って反射シート裏面から入射される。この様な拡散光
および散乱光は、あらゆる方向の光成分を含むので、平
坦面では反射されやすい。それ故、反射シート裏面が平
坦である通常の内照表示装置では、内照輝度を高めるこ
とが困難であった。一方、本発明によれば、光源の光が
入射される基材の裏面がに複数の凹部が形成されている
ので、それら凹部が集光レンズとして機能し、再帰反射
シート内に導入される光量を増大させると考えられる。
したがって、装置発光面の内照輝度を効果的に高めるこ
とができるものと考えられる。
【0012】また、広い観測角範囲において内照輝度が
効果的に高められるのは、再帰反射シートの反射面(内
照の場合は発光面となる)に形成された複数の凸部が有
効に働くからであろう。この理由も明らかではないが、
反射面側に配置された複数の凸部は散光レンズの様に機
能し、広範囲の角度方向に光を照射できるものと考えら
れる。また、反射面側の凸部は、外照光を反射する場合
に、広範囲の角度方向からの入射光に対する反射輝度を
高める様にも作用する。したがって、内照および外照に
おいて、広角度範囲からの照射および観察において、夜
間視認性を効果的に高めることができる。
【0013】本発明の反射材の製造は、好適には次の様
な方法で行う。すなわち、(a)前記基材として、光透
過性の延伸性基材を用意するステップ、(b)前記再帰
反射シートを用意し、その再帰反射シートを前記延伸性
基材の表面を被覆する様に固着し、前記積層体を作製す
るステップ、および(c)前記積層体にエンボス加工を
施すことにより、前記基材裏面の前記凹部と、前記再帰
反射シートの反射面の凸部とを形成するステップ、を含
んでなる製造方法である。この方法によれば、所定の形
状、寸法および配列を有し、上記の様な機能(集光およ
び散光機能)をそれぞれ有する、上記凹部および凸部を
正確にかつ容易に形成することができる。また、この方
法によれば、集光機能を有する凹部と散光機能を有する
凸部とを、互いが可及的に近接して配置される、すなわ
ち、凹部の真上に凸部が配置される様に、形成できる。
したがって、内照表示装置において、広い観測角範囲に
おける内照輝度を特に効果的に高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】(反射材)本発明による反射材
は、前述の様な再帰反射シート裏面の凹部と、反射面の
凸部との相乗効果により、内照表示装置において、外照
反射輝度の入射角特性が向上すると同時に、広い観測角
範囲における内照輝度を効果的に高めることができる。
【0015】図1に、本発明の反射材の好適な1例を示
す。図1(反射材(1)の垂直方向横断面)において、
互いに隣接する2つの凸部(111)を分離する部分
は、通常、略平坦な基部(112)を形成する。基部
(112)は、垂直方向横断面において、凸部(11
1)の頂上部分(頂点)よりも垂直方向の高さが低い部
分である。図示の例では、凸部(111)および基部
(112)の両方が再帰反射シート(11)で被覆され
ている。一方、図示の例では、凹部(121)は、凸部
(111)を形成する時に、凸部(111)の裏面側
に、エンボス加工等によって形成された空洞から形成さ
れている。
【0016】次式(I)は、上記の様な効果を奏するた
めの、反射面凸部(111)の寸法と配列を好適に設計
するための各パラメータの関係を表す。各パラメータに
ついて、図1に沿って説明する。なお、凸部の配置およ
び寸法がこの式に従う場合、凸部は、1つのまたは複数
の幾何学平面図形を規則的に繰り返して形成したパター
ンに従い、互いに分離して配置される。
【数1】0.05<h/P<0.60 (I) (式中、Pは、互いに隣接する2つの凸部間距離(=ピ
ッチ)であり、hは、基部の表面から測定した凸部の高
さである。)なお、上記Pが複数規定される場合は、最
も大きなPを採用するものとする。たとえば、点状の凸
部が、ひし形の4つの頂点上に配置される場合、このP
(ピッチ)としては、ひし形の対角線に沿った2つの凸
部の頂点間距離を採用する。また、凸部が、再帰反射シ
ートの幅方向の一端から他端に向けて連続する凸条であ
る場合、図1に示される様に、凸条の垂直方向横断面
(再帰反射シートの長さ方向に沿った断面)における、
2つの凸部の頂点間距離Pである。なお、式(I)にし
たがって、上記の様な凸条の配置および寸法を決定する
場合、凸条は、幾何学平面図形として、長方形を規則的
に繰り返して形成したパターンに従い、長方形の2つの
頂点をまたいで配置されていると見なすこともできる。
すなわち、長方形の互いに平行な2辺上に凸条が互いに
向い合う様に配置され、それらは互いに分離して(独立
して)いる。
【0017】上記式(I)のh/P値が0.05以下の
場合、比較的高い観測角(たとえば45度以上)におけ
る内照輝度を高められず、広い観測角範囲での内照輝度
を高めることができないおそれがある。また、外照反射
においては、比較的高入射角の外照光に対する反射輝度
が低下するおそれがある。反対に式(I)のh/P値が
0.60以上の場合は、正面方向の内照輝度(内照正面
輝度)が低下するおそれがあり、また、外照反射におい
ては、十分な反射輝度が得られる入射角を高く(たとえ
ば、70度以上に)設計できないおそれがある。上記の
様な観点から、式(I)のh/P値は、好適には0.0
7〜0.47、特に好適には0.08〜0.30の範囲
である。
【0018】Pは通常4mm以上である。これより小さい
と、内照正面輝度が低下するおそれがあり、また、高入
射角の外照光に対する反射特性を高められないおそれが
ある。反対にPが大きすぎると、比較的高い観測角にお
ける内照輝度を高められず、広い観測角範囲での内照輝
度を高めることができないおそれがある。また、高入射
角光に対する反射特性の向上効果が低下するおそれがあ
る。この様な観点から、Pの好適な範囲は8〜30mm、
特に好適な範囲は10〜25mmである。
【0019】一方、hは通常0.5mm以上である。これ
より小さいと、広い観測角範囲での内照輝度を高めるこ
とができないおそれがあり、また、高入射角光に対する
反射特性を高められないおそれがある。反対に大きすぎ
ると、内照表示装置の表示面として使用した場合に、文
字、図案等の情報の形成が困難になるおそれがある。ま
た、エンボス加工等により凸部を形成する際に、再帰反
射シートが破損するおそれがある。この様な観点から、
hの好適な範囲は1〜10mm、特に好適な範囲は1.5
〜5mmである。
【0020】なお、垂直方向横断面(図1参照)におい
て、凸部(111)の幅(1つの凸部内における、凸部
(111)と、それに隣接する基部(112)との境界
点間寸法)は、通常5mm以上、好適には10〜40mm、
特に好適には15〜35mmである。
【0021】凸部の配列は、1つのまたは複数の幾何学
平面図形を規則的に繰り返して形成したパターンに従
い、その幾何学図形のすべての頂点に互いに分離して凸
部を配置するのが好適である。各凸部は、その底部図形
(基部との境界面における水平断面)の重心(円の場合
は中心)が、幾何学図形の頂点(凸部の配置中心)と略
一致する様に配置される。図形の重心は、数学的手法に
よって求めることができる。幾何学図形の形状は、式
(I)を満たす限りにおいて特に限定されない。たとえ
ば、基部を含む水平面内において、長方形、五角形、六
角形等の多角形や、2つの三角形をそれぞれの1辺が接
する様に配置して形成した菱形である。また、配列パタ
ーン中に複数の幾何学平面図形が存在し、複数のPの値
が決まる場合があるが、高入射角反射特性の向上のため
には、すべてのP値が式(I)を満たすのが好ましい。
【0022】凸部の配置密度は、通常、互いに隣接する
2つの凸部間に配置された基部の最小水平方向寸法(た
とえば、図1における再帰反射シートの長さ方向に沿っ
た寸法)が、通常、2〜20mm 、好適には3〜15mm
の範囲になる様に決定される。凸部の垂直方向横断面に
おける形状として、たとえば、半円、半楕円、半円また
は半楕円の頂部を水平方向に切り取った形、三角形、台
形、四角形等の形状が採用できる。また、複数の凸部
は、本発明の効果を損なわない限り、異なる2以上の立
体形状のものを含んでいても良い。
【0023】一方、基材(12)の裏面に形成された凹
部(121)の配置および寸法は、上記凸部のそれら
(配置および寸法)を設計する場合と同様にして決定す
るのが好適である。凹部(121)は、前述の様に、好
適には凸部(111)に可及的に近接して配置される。
すなわち、図示の様に凸部(111)の裏側の凹みとし
て、凹部(121)を設けるのが良い。しかしながら、
本発明の効果(内照輝度の向上効果)を損なわない限
り、凸部の無い部分(通常基部)の裏面側に凹部を形成
しても良い。
【0024】凹部の配置ピッチは、通常4mm以上であ
る。これより小さいと、内照正面輝度が低下するおそれ
があり、反対に大きすぎると、凹部の配置密度が小さく
なり、内照輝度の向上効果が低下するおそれがある。こ
の様な観点から、凹部ピッチの好適な範囲は8〜30m
m、特に好適な範囲は10〜25mmである。凹部深さ
は、通常0.5mm以上である。これより小さいと、内照
輝度を高めることができないおそれがあり、反対に大き
すぎると、反射材の強度が低下するおそれがある。この
様な観点から、凹部深さの好適な範囲は1〜10mm、特
に好適な範囲は1.5〜5mmである。凹部の幅(図1参
照)は、通常5mm以上である。小さすぎると、広い観測
角範囲での内照輝度を高めることができないおそれがあ
り、反対に大きすぎると、内照正面輝度が低下するおそ
れがある。この様な観点から、この幅の好適な範囲は1
0〜40mm、特に好適な範囲は15〜35mmである。凹
部の配列も、凸部と同様に、1つのまたは複数の幾何学
平面図形を規則的に繰り返して形成したパターンに従
い、その幾何学図形のすべての頂点に互いに分離して凹
部を配置するのが好適である。
【0025】凹部の垂直方向横断面における形状とし
て、たとえば、半円、半楕円、半円または半楕円の頂部
を水平方向に切り取った形、三角形、台形、四角形等の
形状が採用できる。また、複数の凹部は、本発明の効果
を損なわない限り、異なる2以上の立体形状のものを含
んでいても良い。
【0026】凸部が凸条である場合、通常その凸条は、
基材の長さ方向に沿って、基部を介して離間配置され
る。この様な場合、凸条の長さ方向は、通常、基材の幅
方向と略平行になる様にする。また、異なる複数の角度
で入射する外照光に対する反射輝度を高めるためには、
凸条は直線状であるよりは、多数の屈折部または屈曲部
を持つ折れ線または曲線状であるのが良い。
【0027】反射材の構成材料である基材は、通常、幅
方向寸法よりも相対的に大きな寸法の長さ方向を有す
る。しかしながら、本発明の効果を損なわない限り、幅
方向と長さ方向とがほぼ同じ寸法であっても良い。再帰
反射シートも、通常、幅方向よりも相対的に大きな寸法
の長さ方向を有するが、本発明の効果を損なわない限
り、幅方向と長さ方向とがほぼ同じ寸法であっても良
い。また、この様な寸法の基材または/および再帰反射
シートから形成された反射材も同様に、通常、幅方向よ
りも相対的に大きな寸法の長さ方向を有するが、本発明
の効果を損なわない限り、幅方向と長さ方向とがほぼ同
じ寸法であっても良い。
【0028】反射材全体としての光透過率は、通常10
%以上、好適には12%以上、特に好適には13%以上
である。なお、反射材の光透過率は、裏面(基材側)か
ら測定した透過率である。また、本明細書における光透
過率は、JIS K−7105に順じて測定した全光線
透過率である。
【0029】(基材)基材は、通常、延伸性の金属また
はプラスチックからなる。中でも、延伸性にすぐれる軟
質金属または軟質プラスチックが好適である。軟質金属
または軟質プラスチックは、エンボス加工が容易であ
り、凸部および凹部を容易に形成することができる。軟
質金属としては、アルミニウム、銅、銀、金などが好適
である。また、軟質プラスチック(例えば、熱可塑性プ
ラスチック)としては、アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニルなどが好適である。基材は光透過性である
必要がある。基材の光透過率は、通常30%以上、好適
には40%以上である。なお、基材が金属からなる場
合、複数の微細な貫通孔を有するもの、たとえば、パン
チングメタル等を用いる。
【0030】基材の厚みや引張強さなどの物性は、本発
明の効果を損なわない限り、特に限定されない。しかし
ながら、反射材をエンボス加工により形成する場合は、
基材の物性を次のように選択するのが好適である。厚み
の好適な範囲は、金属の場合で0.05〜2mm、プラス
チックの場合で0.1〜5mmである。厚みが薄すぎる
と、エンボス加工による凸部の形成の際に基材が破損す
るおそれがあり、反対に厚すぎると、エンボス加工によ
る凸部の形成が困難になるおそれがある。引張強さは、
好適には1〜15kg/mm2、特に好適には2〜12kg/m
m2である。引張強さが1kg/mm2 未満であると、エンボ
ス加工の際に基材が破損するおそれがあり、反対に15
kg/mm2 を超えると加工が困難になるおそれがある。な
お、本明細書における引張強度、破断強度、破断伸びな
どの引張試験の測定条件は、温度20℃、引張速度30
0mm/分である。
【0031】(再帰反射シート)本発明で使用される再
帰反射シートの光透過率は、通常10%以上、好適には
12%以上である。好適には、キューブコーナープリズ
ム等のプリズム反射要素を裏面に有する光透過性プリズ
ムフィルムを用い、裏面側にシール層を積層し、そのシ
ール層によりプリズム反射要素をカプセル状に封入して
形成した、プリズム型再帰反射シートである。プリズム
型反射シートでは、プリズムフィルム表面(プリズム反
射要素を持たない平滑面)が反射面である。好適なプリ
ズムフィルムは、光透過率が70%以上、より好適には
80%以上、特に好適には90%以上の樹脂からなり、
平滑な表面と、複数のプリズム状突起(プリズム反射要
素)が配列された裏面とを有する。この様なプリズムフ
ィルムは、プリズムフィルムの透明性を低下させる金属
反射膜を用いることなく、高い内照輝度と反射輝度とを
実現できる。
【0032】再帰反射シートの具体例としては、たとえ
ば、3M社製のプリズム型再帰反射シート、「品名:ダ
イヤモンドグレードシート(品番)3963」、「同
(品番)3983」、「同(品番)3924」、「同
(品番)3951」、「同(品番)3970」、「同
(品番)981」、日本カーバイド株式会社製「クリス
タルグレード・シリーズ」、Stimsonite社製「トランス
ルーセント4600シリーズ」等が挙げられる。また、
プリズム型再帰反射シートは、特開昭60−10010
3号公報、特表平6−50111号公報、米国特許第
4,775,219号等に開示されている製造方法によっ
て製造することができる。たとえば、所定の形状および
配列を有する金型を用い、プラスチック材料を成形して
作製することができる。
【0033】プリズムフィルムのプリズム状突起の好ま
しい形状は、「キューブコーナー」と呼ばれる三角錐で
ある。キューブコーナープリズムは、プリズムフィルム
の反射輝度と広角度観測性とを容易に高めることができ
る。三角錐状素子の好ましい寸法は、底面の一辺の長さ
が0.1〜3.0mmの範囲、高さが25〜500μmの範
囲である。底面の三角形は、通常、正三角形または二等
辺三角形であるが、各辺の長さが少しことなる不等辺三
角形であってもよい。プリズムフィルムを形成する樹脂
には、屈折率が1.4〜1.7の範囲の透明性が高いもの
が好適である。たとえば、アクリル系、エポキシ変成ア
クリル、ポリカーボネート等の樹脂である。
【0034】シール層には、ポリエステル樹脂からなる
全光線透過率が40%以上、好適には50%以上のフィ
ルムを使用する。ポリエステル樹脂の他、アクリル系樹
脂、ポリウレタン、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリ弗化ビニル、ポリブチレートなど
がシール層の製造に使用できる。シール層の厚みは、再
帰反射シートの光透過性を損なわない様に決定される
が、通常10〜1000μmの範囲である。
【0035】上記シール層と上記プリズムフィルムを重
ね合わせ、通常シール層の軟化点以上の温度、好ましく
は100〜300℃の温度で熱エンボスし、シール突部
(シール層がプリズムフィルムに向かって隆起し、プリ
ズムフィルムと接着した部分)に囲まれた空気層を有す
る、微小セルを形成することにより、光透過性の再帰性
反射シートを作製する。1つの微小セルの面積(プリズ
ムフィルムの表面から観察される、シール突部により囲
まれた部分1つの面積)は、好適には2.5〜40mm2
特に好適には5〜30mm2である。また、シール突部の
接着面積の割合は、プリズムフィルムの裏面の全面積に
対して、10〜85%の範囲。好適には20〜70%で
ある。シール突部の接着面積の割合が85%を超える
と、反射輝度が低下する傾向があり、反対に10%を下
回ると接着強度が低下し、シール層とプリズムフィルム
との間で剥離が生じるおそれがある。プリズムフィルム
の表面には、さらに屋外耐候性を向上させるために、紫
外線吸収剤を含んだ高透明で耐候性に優れるプラスチッ
クフィルム(例えば、アクリル樹脂やアクリル樹脂・フ
ッ素系樹脂ブレンドなどのフィルム)を貼り合わせるこ
とが望ましい。
【0036】再帰反射シートの破断伸び、破断強度、厚
みなどの物性は、本発明の効果を損なわない限り、特に
限定されない。しかしながら、反射材をエンボス加工に
より形成する場合は、次のように選択するのが好適であ
る。破断伸びは、好適には5〜300%、特に好適には
10〜280%である。破断伸びが300%を超える
と、エンボス加工の際に反射面にしわが発生するおそれ
があり、反対に5%未満であると、エンボス加工が困難
になるおそれがある。破断強度は、好適には1.0〜1
0.0kg/25mm、特に好適には3.0〜7.0kg/2
5mmである。破断強度が1.0kg/25mm未満である
と、エンボス加工の際に反射シートが破損するおそれが
あり、反対に10kg/25mmを超えると、エンボス加工
が困難になるおそれがある。厚みの好適な範囲は、50
〜750μmである。50μm未満であると、エンボス
加工の際に反射シートが破損するおそれがあり、反対に
750μmを超えると、エンボス加工が困難になるおそ
れがある。
【0037】プリズムフィルムまたは/およびシール層
には、本発明の効果を損なわない限り、各種添加剤を含
有させることができる。添加剤としては、蛍光染料や蛍
光顔料等の着色剤、可塑剤、界面活性剤、硬化剤、拡散
反射粒子等のフィラー、耐熱・耐酸化・耐紫外線用の安
定剤などである。
【0038】基材に再帰反射シートを固定するには、た
とえば、接着剤が使用できる。接着剤は、たとえば、ア
クリル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、ポリウレタ
ン系接着剤、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤な
どを使用する。接着剤は、感圧性接着剤、感熱性接着剤
(ホットメルトを含む)、硬化型接着剤などが使用でき
る。好適には感圧性接着剤である。感圧性接着剤は流動
性が高いので、エンボス加工による凸部の形成が容易に
なるからである。通常、接着剤は、層状に基材と反射シ
ートとの間に配置され、その層の厚みは、通常5〜50
μmである。
【0039】(反射材の製造)本発明の反射材は、前述
の様に、エンボス加工による凹部および凸部の形成操作
を含む方法で製造するのが好適である。エンボス加工
は、所定の形状、寸法および配列の突起を複数備えるエ
ンボスツールを、積層体の裏面(基材の裏面)側から押
し当てて行う。突起の形状、寸法および配列は、反射材
の凹部および凸部のそれらに対応する様に設計する。エ
ンボス加工時の圧力は、通常1〜100kg/cm2、好適
には20〜80kg/cm2 である。圧力は、機械的プレ
ス、減圧プレスなどのプレス操作により加える。エンボ
スツールとしては、上記突起を表面に配置したプレート
またはロールなどから構成される第1のツールと、再帰
反射シートの表面側に当接する第2のツールの組を使用
することができる。第2のツールとしては、第1のツー
ルの突起を受容できる孔(突起受容孔)を備えたもの
や、あるいは第1のツールが基材の裏面側から押し当て
られた時に変形可能な材料からなる表面が平坦なものな
どが使用できる。後者のタイプの、第2のツール(表面
が平坦なツール)の材料は、ゴム、エラストマーなどが
使用できる。
【0040】基材が延伸性プラスチックである場合、エ
ンボス加工により折り曲げられた部分が白化し、反射材
全体としての光透過率が低下しない様にするのが好適で
ある。この様な白化を防ぐには、積層体に熱が加わる様
にしてエンボス加工を行うのが好適である。加熱温度
は、積層体の基材の温度が、基材のプラスチックのガラ
ス転移温度以上になる様にして行うのが好適である。加
熱温度は、基材のプラスチックの材質によって適宜選択
できるが、通常30〜200℃の範囲である。また、エ
ンボス加工による製造方法において、基材の表面および
裏面に、それぞれ、再帰反射シート、およびライナーで
保護された粘着剤層とを備えた積層体を形成した後、そ
の積層体のライナーの上から複数の突起を備えるエンボ
スツールを押し当てて凸部を形成する場合も、同様の条
件およびエンボスツールを使用する。また、再帰反射シ
ートの被覆層の表面に文字、図案等の表示を印刷した
後、エンボス加工を行っても良い。この他、本発明の反
射材は、予め凸部が形成された基材の上に再帰反射シー
ト重ねた後、減圧下で基材と反射シートとを圧着する方
法でも製造することができる。
【0041】(反射材の用途)本発明の反射材は、前述
の様に、内照表示装置の表示面を形成するのに好適に用
いることができる。本発明による内照表示装置は、通
常、図2に示される様な構造を有する。すなわち、内照
表示装置(100)は、 A:少なくとも1つの内蔵光源(2)と、 B:上記内蔵光源(2)を収容する空間(32)と、そ
の空間(32)と連続した少なくとも1つの開口部(3
1)とを有する箱体(3)と、 C:上記箱体(3)の上記開口部(31)側に基材(1
2)の裏面を向けて、上記開口部(31)を覆う様に配
置された、本発明の反射材(1)とを含んでなる。な
お、図2では、反射材(1)の、再帰反射シート(1
1)の反射面の凸部と、基材(12)の裏面の凹部は図
示されていない。また、これも図示されていないが、反
射材(1)の再帰反射シート(11)の反射面に、標識
情報(文字や図案等)を配置することもできる。
【0042】光源(2)は、通常、蛍光管、冷陰極管、
キセノンランプ、ハロゲンランプ、フラッシュランプ、
側面発光型光ファイバー等が有利に使用できる。光源の
消費電力は、通常10〜500Wである。また、太陽光
を収束してファイバーコアの他端から導入しても良い。
また、再帰反射シートに蛍光材料(蛍光染料等)が含ま
れている場合、再帰反射シートの反射面を有効に発光さ
せるためには、その蛍光材料の、励起波長に合わせて特
定される波長帯域の光を発光する光源が使用できる。た
とえば、黄緑系、橙系、または黄系の蛍光材料と組み合
わせる光源としては、好適にはブルーまたはグリーン色
に発光する、蛍光灯等の蛍光光源である。この様な蛍光
光源の好適な具体例を挙げれば、松下電器(株)社製の
蛍光ランプ「品名:カラーHID・ブルー」や、松下電
器(株)社製の「品名:カラーツイン蛍光灯」等であ
る。本発明において、蛍光色を効果的に(すなわち、視
認性を向上させて)発色させ、反射材の発光面が色鮮や
かに見える様にする観点からは、光源の光は、蛍光材料
の励起波長帯域の一部に比較的狭く集中している分光分
布よりも、励起波長帯域全体になだらかに広く分布する
照明光の方が効果的である。
【0043】また、液晶ディスプレー用のバックライト
ユニットを、上記光源Aと箱体Bとの組合わせに代えて
使用することもできる。この様なバックライトユニット
は、たとえば、発光面とその発光面と直行する側面と
を有する導光板と、その導光板の側面から、導光板内
に光を入射する、少なくとも1つの光源、とを備えてな
るものが使用できる。この様なバックライトユニットを
用いると、内照表示装置の薄型化が容易になる。さら
に、上記光源Aと箱体Bとの組合わせに代えて、EL
(エレクトロルミネッセンス)発光シートも使用でき
る。発光面(反射材の反射面)の寸法は特に限定されな
いが、通常100cm2〜2m2の範囲である。
【0044】図2に示す例では、上記箱体(3)は、通
常、プラスチック、金属、木などの板をつなぎ合わせて
形成される。また、箱体空間(32)に面する内面、す
なわち、4つの側面(33)および背面(34)には、
反射層を配置するのが良い。これにより、光源の光を効
率よく反射材に供給し、内照輝度をいっそう効果的に高
めることができる。反射層は、金属蒸着フィルム、誘電
反射ミラーフィルム等の鏡面反射フィルムや、白色拡散
フィルムを用いるのが良い。反射材(1)は、通常、開
口部(31)を画定する側面(33)の端部(図2の例
では、長方形の枠を形成している部分)に固定的に配置
される。反射材の固定には、たとえば接着剤を用いる。
反射材(1)が配置された時、通常、反射材の反射面以
外の部分から光源の光が漏れない様に、反射材(1)と
箱体(3)とは密着される。また、本発明の効果を損な
わない限り、光源(2)と、反射材(1)との間に、拡
散光透過フィルムや、プリズムレンズフィルム、カラー
フィルター等の光学部材を配置することもできる。
【0045】本発明による内照表示装置は、道路脇やト
ンネル内の壁の表面に固定される、内照交通標識、内照
視線誘導装置(delineator)等の内照標識として特に有
用に使用できる。また、ガードレール、看板、表示板な
どの物体表面に固定して使用することもできる。表示装
置を屋外に設置した後、反射材の反射面を清浄な状態に
保つためには、定期的に洗浄を行うのが良いが、洗浄
後、次の洗浄が行われるまでの間に、汚損された表面を
自然の力でも清浄に保てればなお良い。そこで、酸化チ
タン等の光触媒を含む光透過性の保護膜で反射面を被覆
したり、自浄部材を利用するのが好適である。自浄部材
は、布帛、フィルム等の薄片や、ブラシ等が使用でき
る。
【0046】
【実施例】(実施例1)基材として延伸性プラスチック
シートを用い、再帰反射シートとして3M社製のプリズ
ム型反射シート(品番)3963を用いた。プラスチッ
クはアクリル樹脂であり、シートの厚みは1.0mm、引
張強さは5kg/mm2、全光線透過率は95%であっ
た。また、反射シートの厚みは400μm、破断伸びは
10%、破断強度は9kg/25mm、全光線透過率は15
%であった。再帰反射シートと基材とは、反射シートの
裏面に設けられたアクリル系粘着剤の層を介して接着
し、再帰反射シートと基材とからなる積層体を作製し
た。なお、この積層体の全光線透過率は13.7%であ
った。
【0047】上記の様にして得られた積層体に、エンボ
ス加工を施し、本例の反射材を完成させた。なお、エン
ボスツールの複数の突起を、基材裏面側(反射シート面
に対する反対面)に押し当てて行った。エンボス加工
は、突起を有する第1のツールと、第1のツールの突起
を受容可能な凹部を備えた第2のツールとを組み合わせ
たをツールを用い、エンボス圧力を約70kg/cm2
して行った。また、エンボスツールを120℃に加熱し
てエンボスを行った。
【0048】本例の反射材では、図1に示される様に、
反射面の凸部は、基材の幅方向(すなわち、完成した反
射材の幅方向)に沿って、互いに平行に延在する複数の
凸条であった。また、凸部の、幅は25mm、P(ピッ
チ)は15mm、h(高さ)は5mmであった。なお、反射
材の、長さ方向寸法(長さ)は50cm、幅方向寸法
(幅)は20cmであった。また、基材の凹部は、反射面
凸部の裏面の空洞として形成された。凹部の、幅は24
mm、深さは4.5mmであった。
【0049】(比較例1)上記エンボス加工を施さない
以外は、実施例1と同様にして本例の反射材を作製し
た。
【0050】(実施例2)基材として、アルミ製パンチ
ングメタルを用いた以外は、実施例1と同様にして、本
例の反射材を作製した。ただし、エンボスツールの加熱
は省略した。基材の厚みは0.3mm、引張強さは5kg
/mm2でであった。また、基材には、孔径3mmの貫通孔
が形成されており、貫通孔の配置ピッチは5mm、その開
口率(孔全体が占める面積割合)は56%であった。
【0051】(比較例2)上記エンボス加工を施さない
以外は、実施例2と同様にして本例の反射材を作製し
た。
【0052】(反射材の評価)上記各例の反射材を、光
源を内蔵した箱体の開口部に、基材部分を箱体空間に向
けて配置し、内照表示装置を作製した。この内照表示装
置は、図2に示される構造を有していた。箱体の開口部
の寸法は、たて25cm×横27cmの長方形であり、箱体
の深さ(開口部から箱体背面までの距離)は、10cmで
あった。なお、箱体は、白色ポリカーボネート板をつな
ぎ合わせて作製した。また、光源として、松下電器
(株)社製の「品名:カラーツイン蛍光灯、品番2−2
7W」を、2本使用した。各例の反射材を用いて作製し
た各内照表示装置について、内照輝度測定した。結果を
表1(以下の表1に差し換え)に示す。なお、輝度計と
して、ミノルタ(株)社製輝度計(品番)LS−110
を使用した。
【0053】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射材の1例を含む内照表示装置の
断面図である。
【図2】 本発明の内照表示装置の1例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1:反射材、10:反射面、11:再帰反射シート、1
2:基材、111:凸部、121:凹部、100:内部
表示装置、2:光源、3:箱体、31:開口部、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C096 AA06 AA15 BA01 BA03 BB17 BB23 CA02 CA13 CA14 CA26 CA32 CB01 CB07 CC01 CE03 DA01 EB05 EB09 FA03 FA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基材(12)と、その基材
    (12)の表面を被覆する様に固着された光透過性の再
    帰反射シート(11)とを含んでなる積層体からなり、
    全体として光透過性を有する反射材(1)において、 前記基材(12)の裏面には複数の凹部(121)が形
    成され、前記再帰反射シート(11)の反射面(10)
    には複数の凸部(111)が形成されていることを特徴
    とする、反射材。
  2. 【請求項2】 請求項1の反射材の製造方法であって、
    (a)前記基材として、光透過性の延伸性基材を用意す
    るステップ、(b)前記再帰反射シートを用意し、その
    再帰反射シートを前記延伸性基材の表面を被覆する様に
    固着し、前記積層体を作製するステップ、および(c)
    前記積層体にエンボス加工を施すことにより、前記基材
    裏面の前記凹部と、前記再帰反射シートの反射面の凸部
    とを形成するステップ、を含んでなる製造方法。
  3. 【請求項3】 A:光源(2)と、 B:上記光源(2)を内蔵する空間(32)と、その空
    間(32)と連続した少なくとも1つの開口部(31)
    とを有する箱体(3)と、 C:上記箱体(3)の上記開口部(31)側に前記基材
    裏面を向けて、上記開口部(31)を覆う様に配置され
    た請求項1の反射材(1)、とを含んでなる、内照表示
    装置(100)。
JP2000007914A 2000-01-17 2000-01-17 反射材、反射材の製造方法および内照表示装置 Pending JP2001202040A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000007914A JP2001202040A (ja) 2000-01-17 2000-01-17 反射材、反射材の製造方法および内照表示装置
US09/746,518 US20010021110A1 (en) 2000-01-17 2000-12-22 Reflector, method for the production of reflector, and internal-lighting display device
PCT/US2000/034927 WO2001053858A2 (en) 2000-01-17 2000-12-22 Reflector, method for the production of reflector, and internal-lighting display device
AU2001229113A AU2001229113A1 (en) 2000-01-17 2000-12-22 Reflector, method for the production of reflector, and internal-lighting displaydevice
EP00993796A EP1250611A2 (en) 2000-01-17 2000-12-22 Reflector, method for the production of reflector, and internal-lighting display device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000007914A JP2001202040A (ja) 2000-01-17 2000-01-17 反射材、反射材の製造方法および内照表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001202040A true JP2001202040A (ja) 2001-07-27

Family

ID=18536267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000007914A Pending JP2001202040A (ja) 2000-01-17 2000-01-17 反射材、反射材の製造方法および内照表示装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20010021110A1 (ja)
EP (1) EP1250611A2 (ja)
JP (1) JP2001202040A (ja)
AU (1) AU2001229113A1 (ja)
WO (1) WO2001053858A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005084477A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 導光板およびそれを用いたプラズマディスプレイ装置
JP2006284779A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Stanley Electric Co Ltd 蛍光性再帰反射型内部照明表示装置

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6626544B2 (en) * 2001-03-28 2003-09-30 Reflexite Corporation Prismatic retroreflector having a multi-plane facet
KR100698034B1 (ko) * 2001-11-09 2007-03-23 엘지.필립스 엘시디 주식회사 직하형 백 라이트
US7126589B2 (en) * 2002-05-29 2006-10-24 Au Optronics Corporation Touch control panel
TW573181B (en) * 2002-12-10 2004-01-21 Benq Corp Direct backlight module
US20070031641A1 (en) * 2003-09-05 2007-02-08 3M Innovative Properties Company License plate for back illumination and method for making same
JP4246593B2 (ja) * 2003-10-08 2009-04-02 出光興産株式会社 光反射用ポリカーボネート系樹脂シート及びそれを用いた光反射用積層体
JP4727423B2 (ja) * 2003-12-02 2011-07-20 日本カーバイド工業株式会社 湾曲した反射側面を持つ三角錐型キューブコーナー再帰反射物品
ATE375896T1 (de) * 2004-04-07 2007-11-15 3M Innovative Properties Co Kennzeichenschild-anordnung mit lichtquelle und hinterleuchtetem kennzeichenschild
US20060080874A1 (en) * 2004-10-18 2006-04-20 Arnold Eberwein Dynamic message sign
US8344238B2 (en) * 2005-07-19 2013-01-01 Solyndra Llc Self-cleaning protective coatings for use with photovoltaic cells
US7815355B2 (en) * 2005-08-27 2010-10-19 3M Innovative Properties Company Direct-lit backlight having light recycling cavity with concave transflector
US7537374B2 (en) * 2005-08-27 2009-05-26 3M Innovative Properties Company Edge-lit backlight having light recycling cavity with concave transflector
KR101298786B1 (ko) * 2005-08-27 2013-08-22 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 조명 조립체 및 시스템
US20070047228A1 (en) * 2005-08-27 2007-03-01 3M Innovative Properties Company Methods of forming direct-lit backlights having light recycling cavity with concave transflector
GB2433637A (en) * 2005-12-21 2007-06-27 3M Innovative Properties Co Semi-transparent retroreflective material
GB0602105D0 (en) * 2006-02-02 2006-03-15 3M Innovative Properties Co License plate assembly
CN101153993A (zh) * 2006-09-29 2008-04-02 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 直下式背光模组
CN101387381A (zh) * 2007-09-14 2009-03-18 富士迈半导体精密工业(上海)有限公司 光源模组
KR101049738B1 (ko) * 2011-01-26 2011-07-19 주식회사 큐텍 광학시트를 포함하는 조명기구
US20130265791A1 (en) 2012-04-10 2013-10-10 Ford Global Technologies, Llc Vehicle light assembly with photon recycling
US9476557B2 (en) 2013-01-08 2016-10-25 Ford Global Technologies, Llc Low profile highly efficient vehicular LED modules and headlamps
US9464785B2 (en) 2013-01-08 2016-10-11 Ford Global Technologies, Llc Vehicular light guides and assemblies with uniform illumination
US9435504B2 (en) 2013-10-30 2016-09-06 Ford Global Technologies, Llc Apparatus for radiating light from a virtual source
US10060592B2 (en) 2014-07-31 2018-08-28 Ford Global Technologies, Llc Dual beam pattern vehicular lighting assembly
KR101601531B1 (ko) * 2014-11-07 2016-03-10 주식회사 지엘비젼 조명장치
EP3221734A1 (en) * 2014-11-17 2017-09-27 SABIC Global Technologies B.V. Reflective articles and method of manufacturing
EP3283821A4 (en) * 2015-04-17 2018-12-19 3M Innovative Properties Company Light redirecting film useful with solar modulues
US11746988B2 (en) * 2021-07-22 2023-09-05 Nicole McKee Portable electronics interchangeable light cover

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1368953A (en) * 1970-07-02 1974-10-02 Bakelite Xylonite Ltd Plastics sheet materials
US4952023A (en) * 1988-03-18 1990-08-28 Minnesota Mining And Manufacturing Company Internally illuminated retroreflective sign
US5008783A (en) * 1988-04-18 1991-04-16 World Auto Plate Ltd. Number plate including luminous characters
AU8067191A (en) * 1990-06-20 1992-01-07 Giorgio Corradi Marker strip
US5169707A (en) * 1991-05-08 1992-12-08 Minnesota Mining And Manufacturing Company Retroreflective security laminates with dual level verification
US5580156A (en) * 1994-09-27 1996-12-03 Koito Manufacturing Co., Ltd. Marker apparatus
EP0783712A1 (en) * 1994-10-04 1997-07-16 Minnesota Mining And Manufacturing Company Self-contained lighted marking device
US5975706A (en) * 1997-03-31 1999-11-02 3M Innovative Properties Company Wide incident angle reflective plate
JP3661906B2 (ja) * 1997-04-10 2005-06-22 積水樹脂株式会社 内照式標識板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005084477A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 導光板およびそれを用いたプラズマディスプレイ装置
JP2006284779A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Stanley Electric Co Ltd 蛍光性再帰反射型内部照明表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
AU2001229113A1 (en) 2001-07-31
EP1250611A2 (en) 2002-10-23
US20010021110A1 (en) 2001-09-13
WO2001053858A3 (en) 2002-01-03
WO2001053858A2 (en) 2001-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001202040A (ja) 反射材、反射材の製造方法および内照表示装置
WO2019182092A1 (ja) 光学デバイス
KR100274420B1 (ko) 직선형 융기를 가지는 투광성시트의 역광표시장치
TWI596406B (zh) 光導元件
EP0534140B1 (en) Backlighting device
JP5342016B2 (ja) 大面積光パネル及びスクリーン
JP4695083B2 (ja) 背面照明のためのナンバープレート
JP5600409B2 (ja) 導光板及びこれを有するバックライトアセンブリ並びに表示装置
KR101466546B1 (ko) 에지형 면광원 양방향 표지판
US10317607B2 (en) Optical member having three-dimensional effect forming portion and multiple effect forming portion and lighting device using the same
JP2002108227A (ja) フロントライト及び液晶表示装置
KR20130138111A (ko) 램프 유닛 및 그를 이용한 차량
JPH08315621A (ja) 面照明装置およびこれを利用した表示器
KR20070007914A (ko) 광원 및 백릿 번호판을 포함하는 번호판 어셈블리
JP2007256910A (ja) 面光源装置とこれを備えたバックライトユニット、及びこのバックライトユニットを備えた液晶表示装置
JPH05173134A (ja) 調光シート
JPH09101521A (ja) 面状光源用導光体およびその製造方法
JPH07218708A (ja) 夜光再帰反射シート
JP2006044330A (ja) 発光装置
JP3514307B2 (ja) 夜光再帰反射シート
JP2009103851A (ja) 広告部材およびこれを用いた電飾看板
TWI840347B (zh) 光學裝置
CN207765107U (zh) 一种照明均匀的led广告牌
JP2001215907A (ja) 可変イメージ表示装置
KR20240062993A (ko) 조명 모듈 및 차량 램프