JP2004252415A - 偽造防止粘着シール及びその製造方法 - Google Patents

偽造防止粘着シール及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐久性および意匠性に優れ、読み取り良好なコードマークを刻印した偽造防止粘着シール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 偽造防止粘着シールには、ホログラム樹脂層1と、再帰反射材層2と、接着剤層3とが積層され、ホログラム樹脂層1には、再帰反射材層2に達しない深さまでCO2レーザでコードマークが刻印されている。コードマークを形成する複数のドットには、それぞれ環状の凸部41および複数の気泡42が形成され、コードマークの安定した読み取りに寄与している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偽造防止粘着シール及びその製造方法に関し、特に、レーザでコードマークを刻印した偽造防止粘着シール及びその製造方法に関する。
通常、光がどのような方向から当たっても、光源に向かってそのまま反射する再帰反射を可能とした反射材(再帰反射シート)が、偽造防止のためのホログラムシートおよび交通道路標識などの様々な分野において利用されてきた。
このような再帰反射シートに関する従来技術としては、特許文献1が開示するところの再帰性反射シートがあった。特許文献1では、カプセルレンズ型再帰性反射シートの支持体フィルムのうち、少なくともガラスビーズを埋設支持し、かつ連結壁を構成する部分を海島構造とすることにより、再帰性反射シートにおける強度、耐衝撃性、柔軟性を向上させていた。
また、従来、ホログラム再生可能な再帰反射シートをシール状に加工したものが、偽造防止のために用いられていた。このシールを製品に貼付し、その製品を、再生されるホログラム映像および再帰反射による反射色で管理することにより、製品の偽造防止および製品の真贋の判定を可能にしていた。
図9は、従来のコードマークが印字された再帰反射シールを示す断面図である。図9に示されている再帰反射シールでは、接着剤からなる接着剤層13上に、入射光を再帰させる再帰反射材層12が積層され、再帰反射材層12上に、ポリエチレンテレフタレートからなる透明保護層11が積層されている。透明保護層11上には、インクジェットプリンタまたはオフセット印刷などにより2次元コード14が印刷されている。
読取装置は、その装置自身に設けられている光源から再帰反射シール上のコードマークに光を照射し、その反射光の光強度を測定することにより、コードマークを読み取る。
特開平6−347623号公報
しかしながら、従来の再帰反射シート上のコードマークは、インクジェットプリンタまたはオフセット印刷などにより印刷されたものであるため、摩耗などによるインクのはがれにより、コードマークを形成する文字および図形の画像/映像が劣化してしまい、コードマークを正確に読み取ることが困難となってしまう可能性があった。また、ホログラム上にコードマークを印刷すると、ホログラムの美観が損なわれ、意匠性が乏しくなってしまうといった問題も生じていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、耐久性および意匠性に優れ、読み取り良好なコードマークを刻印した偽造防止粘着シール及びその製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明によれば、再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に樹脂層が積層された偽造防止粘着シールであって、樹脂層には、再帰反射材層に達しない深さでコードマークが刻印されたことを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークは複数の凹陥部からなり、複数の凹陥部には、それぞれ気泡が形成されていることを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークを形成する複数の凹陥部の周囲に沿って、それぞれ環状の凸部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークは互いに平行な複数の線状の溝部からなることを特徴とする。
また、本発明によれば、溝部には、それぞれ気泡が形成されていることを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークを形成する複数の溝部の周囲に沿って、それぞれ凸部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明によれば、複数の溝部は、所定間隔ごとに形成されることを特徴とする。
また、本発明によれば、複数の溝部は、15〜35μm間隔ごとに形成されることを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークは複数の溝部上に複数の凹陥部が形成されてなることを特徴とする。
また、本発明によれば、樹脂層は、ホログラム樹脂層であることを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークは、CO2レーザにより刻印されることを特徴とする。
また、本発明によれば、コードマークは、2次元コードであることを特徴とする。
また、本発明によれば、再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に保護層が積層された偽造防止粘着シールを用意する工程と、保護層にCO2レーザを1.20〜1.44Wの出力範囲内で照射し、レーザ照射部分を加熱し気化させ、複数の再帰反射材層に達しない深さの凹陥部と、凹陥部の周辺に気泡と、凹陥部の周囲に沿って凸部を形成しコードマークを刻印する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明によれば、再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に保護層が積層された偽造防止粘着シールを用意する工程と、保護層にCO2レーザを照射し、レーザ照射部分を加熱し気化させ、複数の再帰反射材層に達しない深さの複数の線状の溝部を所定間隔ごとに互いに平行に刻印する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明によれば、複数の溝部上にCO2レーザを照射し、レーザ照射部分を加熱し気化させ、再帰反射材層に達しない深さの複数の凹陥部を形成する工程を有することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、偽造防止粘着シールは、保護層、再帰反射材層、および接着剤層からなり、再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に保護層が積層されており、保護層には、再帰反射材層に達しない深さでコードマークが刻印されている。従って、印刷、印字により偽造防止粘着シール上にコードマークを形成する場合に比べて、耐久性、意匠性が優れ、読み取り良好なコードマークが付された偽造防止粘着シールを提供することが可能となる。
また、本発明によれば、偽造防止粘着シールのコードマークは複数の凹陥部からなり、複数の凹陥部には、それぞれ環状の凸部および気泡が形成されている。従って、読み取りの際、コードマーク刻印部に形成された環状の凸部及び気泡に照射された光は、白色に乱反射するため、受光素子部に光が到達し、非コードマーク刻印部に照射された光は、光源部に再帰するため、明瞭なコントラストが得られ、安定したコードマーク読み取りを実現することが可能となる。
また、本発明によれば、偽造防止粘着シールの保護層は、ホログラム樹脂層である。従って、偽造防止粘着シールの偽造をより一層困難にさせることが可能となる。
また、本発明によれば、偽造防止粘着シールに付されたコードマークは、2次元コードである。従って、偽造防止粘着シールの偽造をより一層困難にさせるとともに、省スペースに大量の情報を含ませることが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、CO2レーザにより再帰反射材層に達しない程度の深さでホログラム樹脂層上に凹陥部を形成し、コードマークを刻印する。その形成された凹陥部には、周囲との明瞭なコントラストを実現する環状の凸部および複数の気泡が形成される。
読み取りの際、読取装置の光源から非コードマーク刻印部に照射された光は、光源方向に再帰し、コードマーク刻印部に形成された環状の凸部及び気泡に照射された光は、白色乱反射するため、受光部に到達して、安定したコードマーク読み取りを実現することが可能となる。
図1は、本発明の実施例1における偽造防止粘着シールの模式断面図である。偽造防止粘着シールは、所定の製品などの物品を形成する面に貼付される。以下、図1を用いて、本実施形態における偽造防止粘着シールについて説明する。
図1に示されているように、偽造防止粘着シールは、ホログラム樹脂層1と、再帰反射材層2と、接着剤層3とからなる。接着剤層3上には再帰反射材層2が積層されている。また、再帰反射材層2上には、再帰反射材層2の保護層としてホログラム樹脂層1が積層されている。
また、ホログラム樹脂層1表面には、コードマークがCO2レーザにより刻印されている。コードマークには、偽造防止粘着シールが貼付された製品の識別情報または管理情報(例えばロットナンバー、製造日、製造地など)が含まれるとしてもよい。偽造防止粘着シール上のコードマークを読取装置で読み取ることにより、偽造防止粘着シールが貼付された物品の製造、流通の管理が容易になる。
なお、コードマークは、スタック型2次元コードであってもよいし、マトリックス型2次元コードであってもよい。さらに、偽造防止粘着シール上に刻印されるコードマークは、2次元コードに限らず、バーコードやロゴのような他のコードマークであってもよい。
ホログラム樹脂層1は透過性を有する熱可塑樹脂層であって、例えば、ポリエチレンテレフタレートを素材とするとしてよい。また、ホログラム樹脂層1には、複数のホログラム像の干渉縞が多重記録されている。ホログラム樹脂層1に対して所定方向からの白色光が照射されると、2Dおよび3Dの複数のホログラム像が再生される。また、ホログラム樹脂層1に対して所定方向からのレーザ光が照射されると、記録物のフーリエ変換パターンにより形成された干渉縞による可視像が再生される。
また、ホログラム樹脂層1の上面には、コードマークを形成する複数のドット4が形成されている。CO2レーザマーカは、ホログラム樹脂層1上にCO2レーザを照射することにより、ホログラム樹脂層1を形成する樹脂を昇華させ、ホログラム樹脂層1上に凹陥部(ドット4)を複数形成する。この複数のドット4によりコードマークが形成される。
再帰反射材層2は、所定方向から偽造防止粘着シールに照射された光を光源方向(光進入方向)に再帰反射させる。
図2は、本発明の実施例1における再帰反射材層2を示す図である。以下、図2を用いて、本実施形態における再帰反射材層2について説明する。
再帰反射材層2は、ガラスビーズ31と、反射層32と、基材33とから構成される。図2に示されているように、基材33上には反射層32が設けられ、反射層32上には、複数のガラスビーズ31が整列配置されている。
基材33は、金属、布、または紙素材によりなるとしてもよいし、樹脂フィルムによりなるとしてもよい。
反射層32は、ガラスビーズ31を介して進入した入射光を再帰反射させ、その反射光に色彩を付与するものであり、従来のようなアルミニウムまたはシルバーなどの反射性金属版/反射性金属蒸着面(層)であるとしてもよい。また、反射層32は、Li2CoTi38被覆雲母などの干渉物質からなるとしてもよい。この場合、反射層32は、干渉を利用して反射光に色彩を付与する。
ガラスビーズ31は透明な真円球であって、凸レンズとして作用するものである。例えば、ガラスビーズ31は、直径40〜90μm程度の微小球であるとしてもよい。ガラスビーズ31は、反射層32上に均一に多数配置される。ガラスビーズ31に入射した光は、ガラスビーズ31を通り屈折して反射層32上の一点に焦点を結ぶ。反射層32上の焦点から反射された光は、再度ガラスビーズ31を通り屈折して光源方向に帰される。
接着剤層3は、例えば感圧接着剤などからなり、偽造防止粘着シールを物品を形成する平面に接着するための層である。
以下、本実施形態における偽造防止粘着シールの製造工程について説明する。
まず、白色光により再生映像を再生可能なレインボーホログラムとしての干渉縞と、赤色レーザ光によってのみ再生映像を再生可能なフーリエ変換ホログラムとしての干渉縞とが多重に記録された記録材料をマスターホログラムとして用い、マスターホログラムと同様の干渉縞を記録することによってマスターホログラムと同じ再生映像を再生し得るホログラムフィルムを作成する。このホログラムフィルムに二酸化チタンを蒸着して、ホログラム樹脂層1を作成する。
ホログラム樹脂層1は、白色光下では、再生光の照射方向を変えると異なる再生映像が1種類以上観察可能なホログラムであり、かつ赤色レーザを照射したときのみ特定の再生映像が観察し得るホログラム(フーリエ変換ホログラム)である。
次に、白色のアクリル繊維による布などを基材33とし、基材33上に、Li2CoTi38被覆雲母をアクリル樹脂溶液と混合した透明着色スクリーン印刷用インクをスクリーン印刷して反射層32を形成する。形成された反射層32上に、例えば屈折率が1.9で200〜250メッシュのガラスビーズ31を均一に多数散布して、各ガラスビーズ31の半球以上が埋没しないように一重に付着乾燥させ、再帰反射材層2を製造する。再帰反射材層2は、通常光のもとで、緑〜青の外観色を呈し、直線光のもとで赤〜紫色の干渉色を呈するものである。
次に、それぞれ上述したように別々に製造されたホログラム樹脂層1と再帰反射材層2とを積層して偽造防止粘着シールを製造する。
まず、台紙上に接着剤を塗布して接着剤層3を設け、接着剤層3上に再帰反射材層2の基材33側を固定する。次に、接着剤層3上に固定された再帰反射材層2のガラスビーズ31上全面に樹脂溶液を塗布し、その樹脂が流れない程度に乾燥した時にホログラム樹脂層1を積層して固定する。
次に、CO2レーザマーカからCO2レーザをホログラム樹脂層1に照射してホログラム樹脂層1を昇華させてドット(凹陥部)形成を繰り返し、コードマークを刻印する。また、ここで形成される凹陥部は、再帰反射材層2の深さまで達していないこととする。このようにして、本実施形態における偽造防止粘着シールが完成する。
なお、ここで使用するCO2レーザマーカは、堀内電機製作所製の「12W CO2レーザマーカ LSS−S050VAH」であるとしてもよい。
CO2レーザマーカを用いてコードマークを刻印する際の各条件値の例を以下に記載する。なお、ここでは、例として一辺4mmの正方形形状のデータマトリックス(英数字30文字程度)をマーキングしたときの各条件値を示す。
レーザ波長:10.6±0.1μm程度
レーザ出力:1.20〜1.44W程度
1ドットの照射時間:1.0〜1.4msec程度
マーキング範囲:一辺45mmの正方形
レンズからワークまでの距離:115mm
1ドット照射してから次の1ドットを照射するまでの待機時間:好ましくは1.0msec程度
1ドットのマーキング径:120μm程度
1ドットの最大深さ30μm程度
図3は、本発明の実施例1において、CO2レーザ照射により、コードマークが形成された偽造防止粘着シールを示す図である。図3に示されているように、偽造防止粘着シールのホログラム樹脂層1上には、複数のドット4が形成されている。その複数のドット4によりコードマークが形成される。なお、図3には、コードマークとして2次元コード(データマトリックス)が示されている。
図4は、本発明の実施例1における偽造防止粘着シール上のコードマークを形成するドット4を示す図である。図4の(a)は、ドットを真上から見た平面図であり、(b)は、(a)の平面図に対応するドット4の断面図である。以下、図4を用いて、コードマークを形成するドット4について説明する。
CO2レーザがホログラム樹脂層1に照射されると、ホログラム樹脂層1におけるレーザ照射部分が加熱されて気化し、凹陥部(ドット4)が形成される。その際、ホログラム樹脂層1表面において、凹陥部周囲が盛り上がり、凹陥部の周囲に沿って凸部41が環状に形成される。
また、レーザの照射部分の加熱および気化により、凹陥部の表面に沿って複数の気泡42が形成される。
このように、レーザ照射の際に、偽造防止粘着シール上にリング状の凸部41が形成されたことにより、ドット4の輪郭部分が明瞭となるため、ドット4部分と、偽造防止粘着シール上のドット4以外の部分(ホログラム映像)とのコントラストが大きくなり、コードマークを明瞭に刻印することが可能となる。
また、レーザ照射の際に、ドット4の表面に気泡42が複数形成されたことにより、ドット4表面が白色に反射するため、透明であるホログラム樹脂層1上のドット4以外の部分とのコントラストが大きくなり、明瞭なコードマークを刻印することが可能となる。
以下、偽造防止粘着シール上のコードマークの読み取りについて説明する。偽造防止粘着シール上に刻印されたコードマークを読取装置により読み取る。読取装置は、自装置に設けられている光源から対象となる物体に光を照射して、その反射光の強度を測定してコードを読み取る装置である。例えば、上記の読取装置として、株式会社東研製の「THIR−3000LP ハンドヘルド1次元/2次元イメージリーダー」を用いるとしてもよい。
ホログラム樹脂層1上のコードマークに光を照射すると、コードマーク刻印部の反射光強度は、コードマークが刻印されていないホログラム樹脂層1の反射光に比べて大きく増加する。これは、コードマーク刻印部上に環状の凸部41および気泡42が形成され、ホログラム樹脂層1表面に凹凸が生じることにより、コードマーク刻印部が白色に反射し、読取装置の受光素子側に到達する反射光の強度が増加することがその理由である。
このようにして、読取装置は、コードマークの刻印部分とコードマークの非刻印部分とからのそれぞれの反射光の強度の違いに基づいて、コードマークを読み取る。
以上説明したように、本実施形態によれば、CO2レーザによりホログラム樹脂層1上に凹陥部を複数形成し、コードマークを刻印する。従って、インク印刷により偽造防止粘着シール上にコードマークを形成する場合に比べて、コードマークの耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、CO2レーザにより透明なホログラム樹脂層1上に白色に反射するドットを形成し、コードマークを刻印する。従って、ホログラム映像の美観を損なうことなく、意匠性に優れたコードマークを刻印した偽造防止粘着シールを提供することが可能となる。
また、本実施形態によれば、CO2レーザにより再帰反射材層2に達しない程度の深さでホログラム樹脂層1上に凹陥部を形成し、コードマークを刻印するとともに、その凹陥部には、周囲との明瞭なコントラストを実現する環状の凸部41および複数の気泡42が形成され、白色乱反射が起きる。従って、図5に示されているように、読み取りの際、非コードマーク刻印部に照射された光は、光源方向に再帰し、コードマーク刻印部に照射された光は、白色乱反射するため、受光部に到達して、安定したコードマーク読み取りを実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、マーキング径が120μm程度のドットを微小面積上に複数刻印可能である。従って、コードマークの偽造を困難にし、抑制することが可能となる。
このようにして、偽造防止粘着シールは、ホログラムに加えて、耐久性、意匠性、および偽造防止性に優れ、読み取り良好なコードマークが刻印されているので、偽造防止粘着シールが貼付された物品の信頼性を保証することが可能となる。
図6は、本発明の実施例2における偽造防止粘着シールを示す断面図である。実施例1では、再帰反射材層2を保護する樹脂層としてホログラム樹脂層1が積層されていた。図6に示されているように、本実施形態では、保護層として、ホログラム樹脂層1に加え、ホログラム樹脂層1を保護するためにホログラム樹脂層1上に透明保護層5がさらに積層されている。透明保護層5は、例えばポリエチレンテレフタレートを素材とするものであってもよい。
透明保護層5上にCO2レーザを照射することにより形成されるドットには、実施例1においてホログラム樹脂層1上に形成されたドットと同様に環状の凸部および気泡が形成され、同様の効果を有するものであるとする。また、透明保護層5上のドットが形成されていない部分に光が照射されると、その入射光は透明保護層5を透過し、ホログラム樹脂層1を通って、再帰反射材層2に達するものとする。また、再帰反射材層2からの反射光は、透明保護層5を再度透過して光源方向に再帰する。
また、CO2レーザにより再帰反射材層2に到達するまでホログラム樹脂層1を昇華させて、ホログラム樹脂層1表面にドット4が形成されずに再帰反射材層2が露出すると、読取装置は、コードの読み取りが困難になってしまう場合がある。この場合、読取装置からコードマーク刻印部に照射された入射光は、直接露出した再帰反射材層2にも入射され、再帰反射するので、図7に示されるように凸部41と気泡42が形成された凹陥部(白セル)内に、露出した再帰反射材層(黒点)が発生するため、セルとして認識出来なくなる。従って、読取装置は、コードマークの読み取りが困難になってしまう。
このように、CO2レーザの強度制限などにより、ホログラム樹脂層1の厚さを超えた深さまで凹陥部が形成される場合、ホログラム樹脂層1上に所定の層厚の透明な透明保護層5を積層して、凹陥部形成の際に再帰反射材層2に達しない程度の層の厚さ(透明保護層5の厚さ+ホログラム樹脂層1の厚さ)を確保する。ここで、透明保護層5上からCO2レーザを照射して、透明保護層5およびホログラム樹脂層1に凹陥部を形成する。このことにより、CO2レーザを一定の強度以上で照射しなければならない場合などであっても、読み取り良好なコードマークを形成することが可能となる。
図8は、本発明の実施例3における偽造防止粘着シールを示す断面図である。実施例1では、再帰反射材層2を保護する樹脂層としてホログラム樹脂層1が積層されていた。図8に示されているように、本実施形態では、保護層として、再帰反射材層2上に、例えばポリエチレンテレフタレートからなる透明保護層5が積層されている。
透明保護層5上にCO2レーザを照射することにより形成されるドットは、実施例1においてホログラム樹脂層1上に形成されたドットと同様に環状の凸部および気泡が形成され、同様の効果を有するものであるとする。また、透明保護層5上のドットが形成されていない部分に光が照射されると、その光は透明保護層5を透過して再帰反射材層2に達するものとする。また、再帰反射材層2からの反射光は、透明保護層5を再度透過して光源方向に再帰する。
また、透明保護層5は、CO2レーザ照射により生じる凹陥部が再帰反射材層2に達しない程度に十分な厚さを有しているものとする。
このように、透明保護層5を再帰反射材層2上に積層した場合でも、ホログラム樹脂層1を再帰反射材層2上に積層した場合と同様に、読み取り良好なコードマークを形成することが可能となる。
実施例1では、ホログラム樹脂層上に複数のドットが形成され、その複数のドットによりコードマークが形成されていた。
これに対し、本実施例では、ホログラム樹脂層上に、互いに平行で一定の深さの複数の溝部からなる単位セルがCO2レーザにより形成され、その複数の単位セルの集合によりコードマークが形成される。
なお、特記しない限り、本実施例における偽造防止粘着シールは、実施例1と同様であるとする。
図10の(a)は、本発明の実施例4における偽造防止粘着シールに刻印されたコードマークを示す正面図であり、(b)は、(a)に示されるコードマークを形成する単位セルを示す正面図である。
また、図11は、本発明の実施例4における偽造防止粘着シールの断面図であって、図10の(b)の点線Aの部分の断面を示す。
以下、図10および図11を用いて、本実施例における偽造防止粘着シールについて説明する。
図11に示されているように、本実施例における偽造防止粘着シールは、ホログラム樹脂層1と、再帰反射材層2と、接着剤層3とからなる。接着剤層3上には再帰反射材層2が積層されている。また、再帰反射材層2上には、再帰反射材層2の保護層としてホログラム樹脂層1が積層されている。
また、図10の(b)および図11に示されているように、各単位セル6では、ホログラム樹脂層1表面に、再帰反射材層2に達しない深さで、互いに平行な2本の線状の溝部7が所定間隔で形成されている。
また、CO2レーザ照射による溝部7形成時に、ホログラム樹脂層1表面において、溝部7周囲が盛り上がり、溝部7の周囲に沿って凸部71が形成される。このとき、ドット4形成時と同様に、溝部7の主に内壁に気泡72が発生する。
また、図10の(a)に示されているように、ホログラム樹脂層1表面では、複数の単位セル6がマトリクス状に配置されて、2次元コードマークが形成されている。
なお、線状の溝部7が形成されている方向に連結した2以上の単位セル6では、その溝部7も、また連結されているものとする。
ここで、本実施例における偽造防止粘着シールの製造方法について説明する。
まず、実施例1と同様に図2に示されているように、台紙上に接着剤を塗布して接着剤層3を設け、接着剤層3上に再帰反射材層2の基材33側を固定する。次に、接着剤層3上に固定された再帰反射材層2のガラスビーズ31上全面に樹脂溶液を塗布し、その樹脂が流れない程度に乾燥した時にホログラム樹脂層1を積層して固定する。
次に、CO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールを一定方向に移動させながら、CO2レーザをホログラム樹脂層1に照射させてホログラム樹脂層1を昇華させて溝部7を形成する。さらに、この移動方向に平行な方向にCO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールを移動させながらレーザの照射を繰り返して、互いに平行な溝部7をホログラム樹脂層1上に形成し、コードマークを刻印する。また、ここで形成される溝部7は、再帰反射材層2の深さまで達していないこととする。このようにして、本実施形態における偽造防止粘着シールが完成する。
図12は、本発明の実施例4における偽造防止粘着シールに刻印されたコードマークを形成する単位セル6をより詳細に示した図である。
図12に示されているように、正方形状の単位セルにおいて、形成される2つの溝部7の外周に沿ってそれぞれ形成される各凸部71間における平坦部73の距離は15〜35μm、好ましくは約25μmである。また、単位セル6外周の境界を形成する線分のうち、溝部7の形成方向(万線の方向)に平行な線分と、その線分に近接する溝部7の外周に沿って形成された凸部71との距離は7.5〜17.5μm、好ましくは約12.5μmである。このことにより、偽造防止粘着シール上に形成される複数の溝部7の外周に沿って形成される凸部71間の距離は15〜35μmとなる。
なお、本実施例では、単位セル6の形状を1辺0.3mmの正方形としたが、その1辺の長さは上記の値に限定されないものとする。
以下、偽造防止粘着シール上のコードマークの読み取りについて説明する。本実施例においても、実施例1と同様に、読取装置により偽造防止粘着シール上に刻印されたコードマークが読み取られるものとする。読取装置は、自装置に設けられている光源から対象となる物体に光を照射して、その反射光の強度を測定してコードを読み取る。
図11に示されているように、読取装置は、溝部7形成時のCO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールの移動方向(溝部7により構成される万線の長手方向)に略垂直で、かつ照射面(ホログラム樹脂層1側)に対して所定角度をなす方向から読み取り用の光を照射する。
読取装置の光源からの光が溝部7へ照射されると、溝部7の内壁でその照射光による乱反射が生じ、溝部7とホログラム樹脂層1との境界近傍が白色に発光し、読取装置の受光素子側に到達する反射光の強度が増加する。
この結果、読取装置の受光素子により検出される溝部7からの反射光の強度は、ホログラム樹脂層1の他の部分からの反射光の強度に比べて高い値となる。
このことから、読取装置は、コードマークの刻印部分(溝部7形成部分)とコードマークの非刻印部分とからのそれぞれの反射光の強度の違いに基づいて、コードマークを読み取る。
図13は、本発明の実施例4における偽造防止粘着シールの比較例を示す図である。図13には、単位セル6上に形成される2つの溝部7の間隔をゼロとした場合の偽造防止粘着シールの断面が示されている。すなわち、図13に示される偽造防止粘着シールでは、2つの溝部7が連結されて1つの溝部7が形成されている。
読取装置が、図13に示される偽造防止粘着シール上のコードマークを読み取る場合、断面で見ると、読取装置からの照射光による発光部分は2箇所となり、図11に示される本実施例の偽造防止粘着シールに比べて、その発光面積が小さくなるためコードマークの認識が困難となる。
また、コードマーク形状がドット4である場合、単位セル内のコードマークの面積をある程度まで拡大しようとすると、ホログラム樹脂層1をある程度の深さまで昇華させる必要があり、ドット4が再帰反射材層2にまで達してしまう可能性があった。
仮に再帰反射材層2に達しない程度にコードマークを形成できても、ドット4中心部には気泡42が形成されにくいので、その中心部の反射率が低いものとなり、コードマークの読み取りが困難になってしまう可能性があった。
これに対し、コードマークを複数のライン(溝部7)で形成した場合、そのコードマークが再帰反射材層2に達することなく、容易にホログラム樹脂層1上に一定以上の面積でコードマークを刻印することができる。また、この場合、コードマークを形成する複数の溝部7の幅を所定の長さ以下とすることにより、ドット4で形成した場合よりも多くの気泡72がコードマーク上に形成される。従って、コードマークを複数の溝部7で形成することにより、ドット4で形成した場合に比べて高い反射率を確保でき、安定したコードマーク読み取りを実現することが可能となる。
なお、本実施例では、1つの単位セルに2つの溝部7が形成されていたが、1つの単位セルに万線状の溝部7が3以上形成されているとしてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、偽造防止粘着シール上のコードマークが、所定間隔をとった互いに平行な万線状の溝部7により形成されている。偽造防止粘着シール上のコードマークを読取装置により読み取る場合、読取装置からの読み取り用の照射光が溝部7にて乱反射して白色に発光し、その反射光の強度が増加する。
このことにより、安定したコードマーク読み取りを実現することが可能となる。
また、本実施例によれば、CO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールを一定方向に移動させながら、CO2レーザをホログラム樹脂層1に照射させてホログラム樹脂層1を昇華させて溝状の溝部7を形成する。さらに、この移動方向に平行な方向にCO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールを移動させながらレーザの照射を繰り返して、互いに平行な溝部7をホログラム樹脂層1上に形成し、コードマークを刻印する。
ホログラム樹脂層1を貫通し、再帰反射材層2表面が露出してしまうと、コードマーク読み取りが不安定となってしまう。本実施例では、CO2レーザマーカを用いて、ホログラム樹脂層1を貫通しない程度の弱いレーザ出力レベルで単位セル6相当の大きさのコードマークを容易に形成することが可能となり、上記の問題を解決することができる。
実施例4では、ホログラム樹脂層上に、互いに平行で一定の深さの複数の溝部からなる単位セルがCO2レーザにより形成され、その複数の単位セルの集合によりコードマークが形成されていた。
本実施例では、その複数の溝部上に、さらに実施例1と同様な凹陥部(ドット)を形成する。
なお、特記しない限り、本実施例における偽造防止粘着シールは、実施例4と同様であるとする。
図14の(a)は、本発明の実施例5における偽造防止粘着シールに刻印されたコードマークを示す正面図であり、(b)は、(a)に示されるコードマークを形成する単位セルを示す正面図である。
また、図15は、本発明の実施例5における偽造防止粘着シールの断面図であって、図14の(b)の点線Cの部分の断面を示す。
また、図16は、本発明の実施例5における偽造防止粘着シールの断面図であって、図14の(b)の点線Dの部分の断面を示す。
以下、図14乃至図16を用いて、本実施例における偽造防止粘着シールについて説明する。
図15および図16に示されているように、本実施例における偽造防止粘着シールは、ホログラム樹脂層1と、再帰反射材層2と、接着剤層3とからなる。接着剤層3上には再帰反射材層2が積層されている。また、再帰反射材層2上には、再帰反射材層2の保護層としてホログラム樹脂層1が積層されている。
また、図14の(b)、図15および図16に示されているように、各単位セル6では、ホログラム樹脂層1表面に、再帰反射材層2に達しない深さで、互いに平行な2本の線状の溝部7が所定間隔で形成されている。
また、図14の(a)に示されているように、ホログラム樹脂層1表面では、複数の単位セル6がマトリクス状に配置されて、2次元コードマークが形成されている。
なお、線状の溝部7が形成されている方向に連結した2以上の単位セル6では、その溝部7も、また連結されているものとする。
さらに本実施例では、図14などに示されているように、各単位セル6の中央部に1つの凹陥部(ドット4)が形成されている。図14などに示されているように、ドット4は、2本両方の溝部7上に形成されているとしてもよい。
なお、単位セル6における各長さは実施例4と同様であるとする。
ここで、本実施例における偽造防止粘着シールの製造方法について説明する。
まず、実施例4と同様に、台紙上に接着剤を塗布して接着剤層3を設け、接着剤層3上に再帰反射材層2の基材33側を固定する。次に、接着剤層3上に固定された再帰反射材層2のガラスビーズ31上全面に樹脂溶液を塗布し、その樹脂が流れない程度に乾燥した時にホログラム樹脂層1を積層して固定する。
次に、実施例4と同様に、CO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールを一定方向に移動させながら、CO2レーザをホログラム樹脂層1に照射させてホログラム樹脂層1を昇華させて溝部7を形成する。さらに、この移動方向に平行な方向にCO2レーザビーム及び/又は偽造防止粘着シールを移動させながらレーザの照射を繰り返して、互いに平行な溝部7をホログラム樹脂層1上に形成し、コードマークを刻印する。また、ここで形成される溝部7は、再帰反射材層2の深さまで達していないこととする。
次に、CO2レーザマーカにより、溝部7から構成されるコードマーク上にCO2レーザを照射し、ドット4を形成する。なお、ここで形成されるドット4は、再帰反射材層2の深さまで達していないこととする。
ドット4は、上述したように、各単位セル6の中央部に1つの割合でホログラム樹脂層1上に形成されるとしてもよい。
このようにして、万線状の複数の溝部7に複数のドット4を重ねたコードマークが形成され、本実施形態における偽造防止粘着シールが完成する。
以下、本実施例における偽造防止粘着シール上のコードマークの読み取りについて説明する。本実施例においても、実施例4と同様に、読取装置により偽造防止粘着シール上に刻印されたコードマークが読み取られるものとする。読取装置は、自装置に設けられている光源から対象となる物体に光を照射して、その反射光の強度を測定してコードを読み取る。
図14の(b)における点線Bの断面は、図11に示されるような実施例4における偽造防止粘着シールの断面と同様となる。従って、複数の溝部7により構成される万線方向に略垂直で、かつ照射面(ホログラム樹脂層1側)に対して所定角度をなす方向から、読取装置により読み取り用の光が溝部7へ照射されると、溝部7の内壁でその照射光による乱反射が生じ、溝部7とホログラム樹脂層1との境界近傍が白色に発光し、読取装置の受光素子側に到達する反射光の強度が増加する。
この結果、読取装置の受光素子により検出される溝部7からの反射光の強度は、ホログラム樹脂層1の他の部分からの反射光の強度に比べて高い値となる。
このことから、読取装置は、コードマークの刻印部分(溝部7形成部分)とコードマークの非刻印部分とからのそれぞれの反射光の強度の違いに基づいて、コードマークを読み取ることができる。
また、図15に示されているように、溝部7が形成された部分のホログラム樹脂層1がさらに昇華され、ドット4が形成されている。
また、図16に示されているように、読取装置により読み取り用の光が溝部7へ照射されると、ドット4の凹陥部の内壁でその照射光による乱反射が生じ、ドット4の凹陥部が白色に発光し、読取装置の受光素子側に到達する反射光の強度が増加する。
この結果、読取装置の受光素子により検出されるドット4からの反射光の強度は、ホログラム樹脂層1の他の部分からの反射光の強度に比べて高い値となる。
このことから、読取装置は、コードマークの刻印部分(ドット4形成部分)とコードマークの非刻印部分とからのそれぞれの反射光の強度の違いに基づいて、コードマークを容易に読み取ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、複数の溝部7から構成される万線状のコードマークに、ドット4(凹陥部)から構成されるコードマークを偽造防止粘着シール上に重ねて形成した。
従って、照射光の反射光の強度を測定して偽造防止粘着シール上のコードマークを読み取る場合、その照射光が、複数の溝部7により構成される万線方向に略垂直でかつ照射面(ホログラム樹脂層1側)に対して所定角度をなす方向成分の光を含んでいない場合であっても、ドット4にて乱反射が生じ、コードマークからの反射光の強度が増加するため、コードマークの良好な読み取りを実現することが可能となる。
以上、実施例1乃至5において、コードマークを刻印するレーザとしてCO2レーザを使用したが、これは、他のレーザ(例えばYAGレーザ)を偽造防止粘着シールに照射した場合、レーザ光がホログラム樹脂層1およびポリエチレンテレフタレート層(透明保護層5)を透過してしまい、コードマークを刻印することができないという理由によるものである。
なお、上記の実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
本発明の実施例1における偽造防止粘着シールの模式断面図である。 本発明の実施例1における再帰反射材層を示す図である。 本発明の実施例1において、CO2レーザ照射により、コードマークが形成された偽造防止粘着シールを示す図である。 (a)は、本発明の実施例1における偽造防止粘着シール上のコードマークを形成するドットを真上から見た平面図であり、(b)は、(a)の平面図に対応するドットの断面図である。 本発明の実施例1における読取装置による偽造防止粘着シール上のコードマーク読み取りを示す図である。 本発明の実施例2における偽造防止粘着シールを示す断面図である。 本発明の実施例2における偽造防止粘着シール上に形成された白セルおよび黒点を示す図である。 本発明の実施例3の変形例における偽造防止粘着シールを示す断面図である。 従来のコードマークが印字された再帰反射シールを示す断面図である。 (a)は、本発明の実施例4における偽造防止粘着シールに刻印されたコードマークを示す正面図であり、(b)は、(a)に示されるコードマークを形成する単位セルを示す正面図である。 本発明の実施例4における偽造防止粘着シールの断面図であって、図10の(b)の点線Aの部分の断面を示す。 本発明の実施例4における偽造防止粘着シールに刻印されたコードマークを形成する単位セルをより詳細に示した図である。 本発明の実施例4における偽造防止粘着シールの比較例を示す図である。 (a)は、本発明の実施例5における偽造防止粘着シールに刻印されたコードマークを示す正面図であり、(b)は、(a)に示されるコードマークを形成する単位セルを示す正面図である。 本発明の実施例5における偽造防止粘着シールの断面図であって、図14の(b)の点線Cの部分の断面を示す。 本発明の実施例5における偽造防止粘着シールの断面図であって、図14の(b)の点線Dの部分の断面を示す。
符号の説明
1 ホログラム樹脂層
2、12 再帰反射材層
3、13 接着剤層
4 ドット
5、11 透明保護層
6 単位セル
7 溝部
14 コードマーク
31 ガラスビーズ
32 反射層
33 基材
41、71 凸部
42、72 気泡
73 平坦部

Claims (15)

  1. 再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に樹脂層が積層された偽造防止粘着シールであって、
    前記樹脂層には、前記再帰反射材層に達しない深さでコードマークが刻印されたことを特徴とする偽造防止粘着シール。
  2. 前記コードマークは複数の凹陥部からなり、該複数の凹陥部には、それぞれ気泡が形成されていることを特徴とする請求項1記載の偽造防止粘着シール。
  3. 前記コードマークを形成する複数の凹陥部の周囲に沿って、それぞれ環状の凸部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の偽造防止粘着シール。
  4. 前記コードマークは互いに平行な複数の線状の溝部からなることを特徴とする請求項1記載の偽造防止粘着シール。
  5. 前記溝部には、それぞれ気泡が形成されていることを特徴とする請求項4記載の偽造防止粘着シール。
  6. 前記コードマークを形成する複数の溝部の周囲に沿って、それぞれ凸部が形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の偽造防止粘着シール。
  7. 前記複数の溝部は、所定間隔ごとに形成されることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の偽造防止粘着シール。
  8. 前記複数の溝部は、15〜35μm間隔ごとに形成されることを特徴とする請求項7記載の偽造防止粘着シール。
  9. 前記コードマークは前記複数の溝部上に複数の凹陥部が形成されてなることを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の偽造防止粘着シール。
  10. 前記樹脂層は、ホログラム樹脂層であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の偽造防止粘着シール。
  11. 前記コードマークは、CO2レーザにより刻印されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の偽造防止粘着シール。
  12. 前記コードマークは、2次元コードであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の偽造防止粘着シール。
  13. 再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に保護層が積層された偽造防止粘着シールを用意する工程と、
    前記保護層にCO2レーザを1.20〜1.44Wの出力範囲内で照射し、レーザ照射部分を加熱し気化させ、複数の再帰反射材層に達しない深さの凹陥部と、凹陥部の周辺に気泡と、凹陥部の周囲に沿って凸部を形成しコードマークを刻印する工程と、
    を有することを特徴とする偽造防止粘着シールの製造方法。
  14. 再帰反射材層の片面に接着剤層、他方の面に保護層が積層された偽造防止粘着シールを用意する工程と、
    前記保護層にCO2レーザを照射し、レーザ照射部分を加熱し気化させ、複数の再帰反射材層に達しない深さの複数の線状の溝部を所定間隔ごとに互いに平行に刻印する工程と、
    を有することを特徴とする偽造防止粘着シールの製造方法。
  15. 前記複数の溝部上にCO2レーザを照射し、レーザ照射部分を加熱し気化させ、再帰反射材層に達しない深さの複数の凹陥部を形成する工程を有することを特徴とする請求項14記載の偽造防止粘着シールの製造方法。
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