JPH08507159A - 熱プリント受理性及び破砕性再帰反射性ポリマーシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 サーマルプリントシステム及びレジンベースの着色剤／バインダを用いて直接的に熱プリントが施されたポリマーシート材料。ポリマーシート材料は、コアシート及び該コアシート上の熱プリント受理表面を有している。熱プリント受理表面は、平滑であり、透明であり、耐久性があり、そして耐侯性を有している。本発明のポリマーシート材料から製造される表示物品は、破砕性、耐久性、再帰反射性及び／又は低製造コストの望ましい組み合わせを有するように構成することができる。破砕性で再帰反射性の表示物品は、ポリマーシート材料から製造することができ、そしてその上方に熱的にかつ可変的に直接的にプリントされた耐久性のある可変情報を有することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 熱プリント受理性及び破砕性再帰反射性ポリマーシート 発明の分野 本発明は、レジンベースの着色剤／バインダから熱プリント表示を直接に受理 することが可能なポリマーシート材料に関する。本発明は、さらに、多機能層を 有していて、それらの層の上部露出面上にレジンベースの着色剤／バインダを直 接にプリントとして受理できるような、破砕可能であり、再帰反射性であり、耐 候性及び／又は耐久性を有する表示物品を形成するシートに関する。 発明の背景 破砕し易い表示物品が望ましいような場所では、ポリマーシートが使用されて いる。破砕性の表示物品は、屡々、１つの表面に付加することが可能であり、し かし、それらの物品を取り除くかもしくは変更しようと試みた場合、容易に破損 せしめられるかもしくは引き裂け可能である。破砕性は、一般的に、安全対策の 面から、例えば不正行為を防止するために望ましく、そしてこの破砕性は、表示 物品に対して、薄さ、変形可能性、物品が付加せしめられる基材に対する強力な 付着力、脆さ及び／又は物品の種々の層の分離の容易性によって具現することが できる。 ポリマーシートは、また、再帰反射能を有している表示物品を製造するために 使用されている。この物品は、光が発生せしめられた方向において入射光の実質 的な部分を回帰させることができる場合、再帰反射能を有している。再帰反射性 があると、低照度又は限られた照明の場所において、あるいはシート材料の観察 を離れたとこ ろで行わなければならない場所において、高められた顕著性を物品に対して付与 することができる。 ポリマーシートは、また、良好な耐久性を有している表示物品を製造するため に使用されている。表示物品に耐久性が具わっていることは、それらの物品が過 酷な蒸気、紫外線光、極端な温度又は湿度、その他に曝される可能性がある場所 において重要である。場合によっては、耐磨耗性や、クリーニング溶液中で用い られるクリーニング剤及び溶剤に対する耐性もまた、耐久性に関しての重要な面 である。もしも有効寿命の延長が重要な考察事項でないならば（例えば、迅速配 達荷物のラベル）、より低コストで寿命が長くないシートを使用してもよい。 ポリマーシートは、また、例えばアルファベット記号、バーコード又はグラフ ィックスのような表示を有する表示物品を形成するために使用されている。かか る表示物品は、屡々、多数の商品に関して繰り返してかもしくは増加しつつ変化 する情報を担持するであろう。例えば、ライセンスプレート確認ステッカーは、 多数の確認ステンカーにおいて繰り返される州名又は国名識別情報を有すること ができる。 表示は、ポリマー表示物品上に、例えば凸版印刷機、オフセット印刷機、スク リーン印刷機又は箔押しのような公知の手法を使用してプリントすることができ る。これらのタイプのプリント方法は、通常、満足し得るプリント品質、判読容 易性及び付着性を提供するというものの、しかし、これらの方法を実施するため の装置は、比較的に高価なものとなることが可能である。さらに、凸版印刷機及 びオフセット印刷機を使用する場合には、印刷版又はラバーブランケットを作製 しなければならず、また、スクリーン印刷又は箔押しを使用する場合には、それ ぞれスクリーン又は箔を作製しなければ ならない。版、ブランケット、スクリーン又は箔を作製することは、費用がかか り、時間を浪費する方法である。多くの場合に、溶媒含有の着色剤が使用されて いるけれども、その溶媒を環境的に安全な方法で処分することが必要になる。公 知の方法は、また、乾燥炉を使用することを必要とすることが可能であり、そし てある程度の乾燥時間を必要とすることが可能である。さらに、物品上に表示を プリントするための公知の方法は、個々の商品に関して情報を変更することがで きる容易さ（あるいはその欠如）によって制限されている。 以下において説明する書類は、本発明に関係あると考えられる開示内容を包含 するものである。 Ｔａｋａｄａに対する米国特許第５，１１８，９３０号は、ポリ塩化ビニル最 上層を有していて、その層の上方にバーコードを直接的に熱プリントすることが できる再帰反射性シートを開示している。 Ｇｏｅｂに対するものであって、その国際公開番号がＷＯ９３／１２１５５で ある一般譲渡済みのＰＣＴ出願は、ハロゲン不含のアクリル系ウレタン最上層を 有しているラベル素材を開示している。この出願の開示によれば、ラベル素材の 上部表面に例えばコロナ放電によるかもしくはアクリレートポリマー又は接着剤 の希釈溶液による追加のプライマ処理工程を施すことが、インクの接着性を促進 するために、有利である。 再帰反射性シートの多層カバーフィルムの成分層間のプライマ層として、ある いは、再帰反射性シートの下地の成分に対するカバー層の付着を改良するための プライマ層として、ポリウレタンの水性分散液と架橋結合剤を含有する組成物が 有用であることが知られている。例えば、Ｔｏｌｌｉｖｅｒらに対する一般譲渡 後の米国特許 第４，８９６，９４６号は、レンズ封入型再帰反射性シートと、下地のバインダ 層に対するカバ一層の付着を改良するために、約２μｍの厚さのプライマ層とし てウレタン及び架橋結合剤含有の組成物を使用することを、開示している。さら に、Ｋｕｌｔらに対する一般譲渡後の米国特許第５，０６６，０９８号は、レン ズ封入型再帰反射性シートのカバーフィルムの内部層として上記と同様な組成物 を使用することを開示している。 上記したＴｏｌｌｉｖｅｒの特許は、また、レンズ封入型再帰反射性シートの 上部表面に対して引き続いてインクを適用することも開示している。このＴｏｌ ｌｉｖｅｒの特許は、再帰反射性シートの２層カバーフィルムの外部表面上にコ ンディショニング層を形成するためにウレタン及びアジリジンの組成物を使用す ることを提案している。しかしながら、このようなレンズ封入型のシートの場合 には、それらの上部表面に起伏が存在しているので、直接的な熱プリントを施す ことが一般的に困難である。例えばエチレン／アクリル酸のようなカバー層を有 するレンズ封入型再帰反射性シートの上方で、約２μｍの厚さのポリウレタンの プライマ層を使用することは、すでに公知である。 Ｗａｔｋｉｎｓらによる米国特許出願第０８／０３０，６７２号、１９９３年 ３月１２日出願（一般譲渡後のものであり、参照して本願明細書に記入する）は 、プリントせしめられた表示を上部に有する破砕性物品の完成品の上方に少なく とも１０μｍの厚さを有するクリアコートを形成するための、水性の脂肪族又は 芳香族ポリウレタン分散液及びアクリル系乳濁液を含む組成物を開示している。 このようなクリアコートは、表示の埋め込みもしくは封入を行ううえで有望であ る。Ｗａｔｋｉｎｓらは、また、上記のようなクリアコートを有する非破砕性エ ンボス加工物品上に表示をロール塗布す ることも開示している。 Ｂａｉｌｅｙらに対する一般譲渡後の米国特許第４，７６７，６５９号（参照 して本願明細書中で記載する）は、レンズ封入型の再帰反射性シートであって、 脂肪族ウレタン、エチレン又はプロピレンの共重合体あるいはエチレン及びプロ ピレンの単独重合体のいずれかからなる熱可塑性カバーフィルムを有しているも のを開示している。この熱可塑性カバーフィルムは、十分な伸縮性を保有してい て、例えばライセンスプレートをエンボス加工する間に発生し得るような実質的 な延伸に耐えることが可能である。また、これらの材料は、天候の変化から下地 の材料を保護する機能も有している。 第１図は、最下層の取り外し可能な保護ライナー１４、再帰反射性要素１６、 感圧接着剤層２６、約２５μｍの厚みを有するポリエチレンテレフタレート（Ｐ ＥＴ）層１８、そして着色剤／バインダ受理プリント層２０を有する公知の再帰 反射性シート１２を示している。再帰反射性要素１６は、ガラス微小球３０がポ リビニルブチラールの層３４中に埋め込まれた単一の層ならびに下地の反射層３ ２及び感圧接着剤層３６を有している。層２０は、レジンベースの表示を熱プリ ントとして直接的に受理可能であり、そしてＰＥＴ及びビニリデン／アクリロニ トリル共重合体を含む組成物から形成される。シート材料１２（室内用製品Ｓｃ ｏｔｃｈＭａｒｋ^TMブランドのラベルストック３９２９として使用するため、ミ ネソタ州セントポール在の３Ｍ社により製造されている）は、以下において明ら かにするように、多くの用途において十分な破砕性あるいは耐久性を有していな い。 発明の概要 本発明において、平滑で、透明で、耐久性のあるトップ層を有し ており、そしてコアシートと本発明の最上層を含むシートにレジンベースの着色 剤／バインダを熱的にプリントする場合に着色剤／バインダを直接的に受理でき るシートが見出された。本発明の最上層を含むシート上にいろいろな情報表示を 容易に形成することができ、そして、破砕性、再帰反射性及び高められた耐久性 及び／又は耐侯性の望ましい組み合わせを有するように、シートの調整を行うこ とができる。本発明の最上層は、従前に例えばカバーシート及び／又はクリアコ ートのような層により提供されたようなポリマーシートの機能的性質に寄与する ことができるので、そのような最上層はまた多機能層として参照することもでき る。 本発明において、再帰反射性ポリマーシートであって、ａ）第１及び第２の主 たる表面及び約６μｍよりも大きな厚さを有するものであって、ポリウレタンを 含む組成物から形成された多機能層、及びｂ）再帰反射性層ならびに第１及び第 ２の主たる表面を含むものであって、その第１の主たる表面が前記多機能層の第 １の主たる表面に付着せしめられているコアシート、を含み、その際、該ポリマ ーシートが、レジンベースの着色剤／バインダを含有する表示を使用して、前記 多機能層の第２の主たる表面上に熱プリントを直接的に受理可能である、耐久性 を有する再帰反射性ポリマーシートが提供される。 本発明は、また、再帰反射性ポリマーシート材料であって、ａ）約６μｍより も大きな厚さを有している多機能層であって、約７０〜約１００重量部の水性ポ リウレタン分散液を含む組成物から形成されており、第１及び第２の主たる表面 を有しており、その際、前記第２の主たる表面が、レジンベースの着色剤／バイ ンダを含有する表示の熱ブリントを直接的に受理可能である、多機能層、ｂ）ブ チル化メラミン樹脂で架橋結合せしめられた合成ポリエステル樹脂 を含みかつ前記多機能層の第１の主たる表面に付着せしめられているバインダ層 、ｃ）前記バインダ層の下方の、ポリビニルブチラールを含むスペースコート層 、ｄ）前記スペースコート中及び前記バインダ層中に埋め込まれたガラス微小球 の単一層、ｅ）前記のガラス微小球の単一層の下方の反射材料、及びｆ）前記反 射材料の下方に配置された感圧接着剤層、を含んでいる、破砕性を有し、耐久性 がある、再帰反射性のポリマーシート材料を提供する。 本発明は、また、再帰反射性ポリマーシート材料であって、ａ）約６μｍより も大きな厚さを有している多機能層であって、約０〜約６０重量部のアクリル系 乳濁液及び約４０〜約１００重量部の水性ポリウレタン分散液を含む組成物から 形成されており、そして下部表面及び露出せる上部表面を有している多機能層、 ｂ）前記多機能層の下部表面に付着せしめられた、ブチル化メラミン樹脂で架橋 結合せしめられた合成ポリエステル樹脂を含むバインダ層、ｃ）前記バインダ層 の下方の、ポリビニルブチラールを含むスペースコート層、ｄ）最上面及び最下 面を有していて、前記最下面が前記スペースコート層中に埋め込まれておりかつ 前記最上面が前記バインダ層中に埋め込まれている、ガラス微小球の単一層、ｅ ）前記のガラス微小球の単一層の下方の反射材料、及びｆ）前記反射材料の下方 の感圧接着剤層、を含んでおり、その際、前記ポリマーシート材料が、レジンベ ースの着色剤／バインダを含有する表示の熱プリントを前記多機能層の上部表面 上に直接的に受理可能である、破砕性を有し、耐久性がある、再帰反射性のポリ マーシート材料を提供する。多機能層は、約２５〜約５０重量部のアクリル系乳 濁液及び約４０〜約８０重量部の水性ポリウレタン分散液を含む組成物から形成 することができ、その際、前記分散液は、約４５〜約５５部の水及び約３０〜約 ４０部の脂肪族ポリウレタンを含むことができる。バ インダ層は、ブチル化メラミン樹脂で架橋結合せしめられたポリビニルブチラー ル又は合成ポリエステル樹脂を含むことができる。 本発明は、また、再帰反射性ポリマーシート材料であって、ａ）下部表面及び 露出せる上部表面を有しており、ポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニリデ ン／アクリロニトリル共重合体を含む組成物から形成されている最上層、ｂ）前 記下部表面に付着せしめられたカバー層、及びｃ）前記カバー層の下方に位置す るコアシート、を含み、その際、前記ポリマーシート材料が、レジンベースの着 色剤／バインダを使用して前記最上層の上部表面上に熱プリントを直接的に受理 可能である、破砕性を有する再帰反射性ポリマーシート材料を提供する。ポリマ ーシート材料のカバー層は、約１０μｍ未満の厚さを有することができ、そして ポリエチレンテレフタレートを含む組成物から形成することができる。別法によ れば、カバーシートは、脂肪族ポリウレタンの水性分散液及びアクリル系乳濁液 を含む組成物から形成することができる。このようなカバー層は、約４５〜約５ ５部の水及び約３０〜約４０部の脂肪族ポリウレタンを含む約４０〜約１００部 の水性ポリウレタン分散液、そして約０〜約６０部のアクリル系乳濁液を含む組 成物から形成することができる。このようなポリマーシート材料は、さらに、最 上層の露出せる上部表面に対して直接的に適用せしめられたレジンベースの着色 剤／バインダを有していてもよい。レジンベースの着色剤／バインダを有するポ リマーシート材料は、表示物品を含むことができる。その厚さが約１２５μｍ未 満のポリマーシート材料は、そのシートが約１５ポンド未満の破断点荷重を被る 時に物理的改ざんの残留証拠を提示することができる。 また、本発明は、再帰反射性ポリマーシート材料を製造するための方法であっ て、ａ）再帰反射性層ならびに第１及び第２の主たる 表面を有するコアシートを提供し、ｂ）前記コアシートの第１の主たる表面上に ポリウレタンを含む組成物を適用し、そしてｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させ て、厚さが約６μｍよりも大であって、第１及び第２の主たる表面を有する多機 能層であって、その際、前記第１の主たる表面が前記コアシートに固着せしめら れておりかつ前記第２の主たる表面がレジンベースの表示を使用して熱プリント を直接的に受容可能である、多機能層を形成する工程を含んでなる、再帰反射性 ポリマーシート材料の製造方法を提供する。本発明方法のポリマーシート材料は 、レジンベースの着色剤／バインダを使用して、多機能層の上部の露出表面上に 直接にプリントを施すことが可能である。本発明方法のポリウレタン組成物は、 約７０〜約１００重量部の水性ポリウレタン分散液を含むことができる。この組 成物は、さらに、約５重量部までのアジリジン架橋結合剤又は約４重量部までの メラミン架橋結合剤を含んでいてもよい。別法によれば、この組成物は、約０〜 約６０重量部のアクリル系乳濁液及び約４０〜約１００重量部の水性ポリウレタ ン分散液を含んでいてもよい。本発明方法のポリマーシート材料の多機能層は、 約６〜約３５μｍの厚さ、好ましくは約７〜約２５μｍの厚さを有することがで き、また、このシート材料は破砕性であり得る。 本発明は、また、ポリマーシート材料を製造するための方法であって、ａ）取 り外し可能の成形支持体を提供し、ｂ）前記の取り外し可能な成形支持体上にポ リウレタンを含む組成物を適用し、ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させて、厚さ が約６μｍよりも大であって、第１及び第２の主たる表面を有し、その際、前記 第２の主たる表面が前記の取り外し可能な成形支持体上に配置されている多機能 層を得、ｄ）前記多機能層の第１の表面に対して再帰反射性層を含むコアシート を結合させ、ｅ）前記成形支持体を取り外し、前記第 ２の主たる表面を露出させ、そしてｆ）レジンベースの着色剤／バインダを使用 して、前記第２の主たる表面上に表示を直接的に熱プリントする工程を含んでな る、ポリマーシート材料の製造方法を提供する。本発明方法の組成物は、約７０ 〜約１００重量部の水性ポリウレタン分散液を含むことができ、その際、この分 散液は、約４５〜約５５部の水、約３０〜約４０部の脂肪族ポリウレタンを含む ことができる。水性ポリウレタン分散液を含む組成物は、さらに、約５重量部ま でのアジリジン架橋結合剤又は約４重量部までのメラミン架橋結合剤を含んでい てもよい。別法によれば、本発明方法の組成物は、約４５〜約５５部の水及び約 ３０〜約４０部の脂肪族ポリウレタンを含む約４０〜約１００重量部の水性ポリ ウレタン分散液、そして約０〜約６０重量部のアクリル系乳濁液を含んでいても よい。本発明方法の多機能層は、約６〜約３５μｍの厚さ、好ましくは約７〜約 ２５μｍの厚さを有することができ、また、このシート材料は破砕性であり得る 。 本発明は、また、再帰反射性ポリマーシート材料を製造するための方法であっ て、ａ）取り外し可能の成形支持体を提供し、ｂ）前記の取り外し可能な成形支 持体上にポリウレタンを含む組成物を適用し、ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化さ せて、厚さが約６μｍよりも大であって、第１及び第２の主たる表面を有し、そ の際、前記第２の主たる表面が前記の取り外し可能な成形支持体上に配置されて いる多機能層を形成し、ｄ）前記多機能層の第１の表面に対してバインダ層中の 微小球の単一層を適用し、その際、前記微小球に最上及び最下の表面を保有させ 、ｅ）前記微小球の単一層に対してポリビニルブチラールを含むスペースコート 層を適用し、その際、前記微小球の最上面を前記バインダ層中に埋め込みかつ前 記微小球の最下面を前記スペースコート層中に埋め込み、ｆ）前記スペースコー ト層上に反射材料を適用し、ｇ）前記成形支持体を取り外して前記ポリマーシー ト材料を得かつ前記多機能層の第２の表面を露出させ、そしてｈ）レジンベース の着色剤／バインダを使用して、前記多機能層の第２の表面上にレジンベースの 表示を熱プリントする工程を含んでなる、ポリマーシート材料の製造方法を提供 する。 破砕性を有する再帰反射性シート材料は、屡々、屋外使用のための物品、例え ば自動車用有効性表示ステッカーを製造するために使用することができる。この ような破砕性のステッカーの耐久性及び／又は耐侯性を改良するために、提案さ れる方法は、一般的に、繰り返しのもしくは増加しつつ変化する情報をコアシー ト材料上にプリントし、引き続いてクリアコートを適用して完成した物品を形成 するものである。このようなクリアコートは、表示を埋封もしくは埋め込むため に有望であるとされている。本願明細書において開示する本発明は、破砕性の再 帰反射性シート材料上に表示の耐久性のある熱プリントを形成することを、引き 続いてクリアコートを適用することの必要性を伴うことなしに、可能とするもの である。別の利点は、本発明の物品では、その多機能層中に埋め込まれるととも に、物品の最上部にプリントされた表示が存在し得るということである。すなわ ち、一部の表示はコアシート上に存在させることができ、他方において、その他 の表示は、熱的にプリントされるレジンベースの着色剤／バインダを使用して、 多機能層の上部の露出表面上に引き続いて形成せしめられる。例えば、有効性表 示ステッカーは、コアシート上に設けられた繰り返しのもしくは増加しつつ変化 する表示及び多機能層上に形成された可変の情報表示を有することができる。 本願明細書において開示される再帰反射性ポリマーシート材料は、そのような シートでは可変の情報表示を形成することが可能であ り、その際、プリントの完了後に表示の保護のためにクリアコートを付加するこ とは不必要であるという点において有利である。したがって、表示物品の製造、 特に多数個の可変情報物品の製造をかなり便宜に行うことができる。例えば、シ ートは、分散せしめられた位置において物品上に直接にプリントされた商品特定 の表示を有することができ、そのような位置で、クリアコート形成のための装置 及び設備を使用することは不必要である。 本願明細書において開示される直接にプリント可能なシートは、物品上に形成 される表示が物品ごとに容易に変化せしめられるような物品を製造するために使 用することができる。特に、物品上にプリントされる表示を変更するに当たって 、英数字の順序における規則的増分での変化は不必要である。実際に、表示の変 更を商品特定の手法で、例えば、そのような表示を物品上にプリントする直前に 物品を特定する表示を選択することによって、行うことができる。物品を特定す る表示は、所望とする入力基準、例えば、登録の状態、プリントされた物品を申 請した個人の名前、プリントの日付、期間満了の期日、製品番号、倉庫の場所、 その他に応じて発生させることができる。また、基準の組み合わせを使用しても よく、そして／あるいは、形成される表示のサブ・エレメントの形成するために 別々の基準を使用してもよい。 バーコード付きのラベル又はステッカーは、屡々、例えば倉庫あるいは配送セ ンターにおける適当なレベルの在庫調べを確認しかつ維持するために使用されて いる。本発明のポリマーシートから構成される耐久性及び／又は耐侯性物品は、 在庫調べのコントロールのためにラベルを使用することに加えて、窃盗及び／又 はある商品又は荷物から別の商品又は荷物にラベルの移転が行われるのを防止す るため、破砕性であることもできる。また、可変情報表示の一部分 を無秩序なもしくはさもなければ予測し得ない方法で形成することによって安全 の保証を高めることもできる。このようにして、詐欺あるいは窃盗を防止するた め、ラベル付きの荷物の無秩序化可変情報表示を安全な中央情報保存システムで 維持することができる。 本発明の上記した面及びその他の面は、本発明の図面及び詳細な説明のところ においてさらに詳しく図示しかつ説明されるであろう。なお、その際、同様な参 照番号を使用する時に類似の部分を説明することとする。しかし、ここでの説明 及び図面は説明することだけが目的であり、本発明の範囲を不当に制限するよう な形で読まれるべきものではないということを理解されたい。 図面の簡単な説明 第１図は、熱的にプリントを受理可能な公知の再帰反射性シート材料の略示断 面図である。 第２図は、本発明による再帰反射性シート材料の略示断面図である。 第３図は、本発明による表示物品の断面図である。 第４図は、第３図の表示物品の平面図である。 第５図は、本発明による表示物品の平面図である。 第６図は、本発明による再帰反射性シートの別の１態様を示す断面である。 第７図は、本発明による再帰反射性シートの別の１態様を示す断面である。 第８図は、本発明による再帰反射性シートの別の１態様を示す断面である。 本発明の好ましい態様の詳細な説明 ここに記載する本発明の好ましい態様において、説明を明瞭にするために特定 の用語を使用することにする。しかし、本発明は、そのようにして選ばれる特定 の用語に限定されるべきものではなく、そのようにして選ばれるそれぞれの用語 が同様な作用を奏する技術的に同様なもののすべてを包含することを理解された い。 シートの最上面上には、カバー層（及び／又はその他の層、例えばクリアコー ト）及びプリント受理層の両方の機能的性質を有する層が存在することが望まし いであろう。このような最上部の層、以下において多機能層と呼ぶ、は、寿命の 延長のために必要な耐久性に寄与することができ、必要に応じて再帰反射性シー トのための光学的関係を完成することができ、シートの下地の成分を保護するこ とができ、そして／あるいは、レジンベースのリボンの直接プリントを受理可能 な一方で、シート全体の安定性に寄与することができる。このような層を有する シートの構造は、カバー層及び／又はクリアコートの機能性を提供するために複 数の層を必要としかつレジンベースの着色剤及び／又はバインダを使用して直接 プリントを行うことができない多くの公知のシートよりも単純であることができ る。 多機能層は、シート及びそれから製造される物品が用いられるようないろいろ な用途において適当な厚みを有するべきである。例えば、特定の用途では破砕性 の物品が有用である。本願明細書において使用した場合、「破砕性」なる語は、 物品を取り外し、改変あるいは別法で故意に改ざんしようと試みた場合にその物 品が容易に破壊され得ることを意味する。破砕性の物品は、より低い引き裂き強 度及び／又は脆さを有することができ、そして／あるいは、容易に伸縮又は変形 （歪み）することができ、したがって、引き裂け、クラックの発生、伸縮又は変 形（歪み）は、好ましくは裸眼に対して 、物品について改ざんの試みが行われたことの証拠を提供することができる。破 砕性を測定するための一例は、下記の例３において説明する。 破砕性のポリマーシート材料であって、その厚さが約１５０μｍよりも小さい 材料は、シートの一部分がその部分の２５％の歪みを生じる荷重を被った場合、 物理的改ざんの残留証拠を提示することができる。この荷重は、幅１インチにつ き７ポンド未満（幅１cmにつき１．２５kg未満）であることができる。破砕性の ポリマーシート材料は、そのシートの一部分が幅１インチにつき約７ポンド未満 （幅１ｃｍにつき約１．２５ｋｇ未満）の破断点荷重を被り、そしてそのシート の厚さが約１５０μｍ未満である場合、物理的改ざんの残留証拠を提示すること ができる。 また、本発明に従うと、耐久性及び耐侯性を有する物品を形成することもでき る。本願明細書において使用した場合、「耐久性」なる語は、例えば溶媒又は化 学品に対する耐性、耐磨耗性、物品の種々の層間又は表示と多機能層間の結合の 維持及び／又は通常の使用条件下における再帰反射性輝度の維持のような特性を 指している。本願明細書において使用した場合、「耐侯性」なる語は、例えば再 帰反射性輝度の維持、ダート（悪路）に対する耐性、黄変に対する耐性、その他 のような特性を指しており、また、これらの特性はすべて、屋外における通常の 使用条件下におけるものであり、そこでは、太陽光、温度及びその他の周囲のパ ラメータがシートの挙動を変更可能である。 第２図は、本発明の再帰反射性ポリマーシート８０の好ましい態様を示したも のである。シート８０は、その最下層にある取り外し可能な保護ライナー１４、 典型的なビーズ含有再帰反射性要素６２を包含するコアシート、そして多機能層 ８２を有している。再帰反 射性要素６２は、感圧接着剤３６、下地に反射材料３２を有する微小球３０の単 一の層、スペースコート層４３、そしてバインダ層４４を有している。 多機能層８２を有するシート８０は、レジンベースの着色剤／バインダを使用 して熱プリントを直接的に受理することが可能である。さらに、多機能層８２は 、本発明のポリマーシートのその他の機能的性質に寄与することができる。耐久 性を有する再帰反射性シート材料８０では、層８２は、カバー層／クリアコート として機能することができる。層８２は、再帰反射性を提供するのに必要な光学 的な関係を完成してもよい。層８２は、その厚さが約６〜約３５μｍである時、 破砕性に寄与することができる。既知の破砕性の再帰反射性シートは、屡々、１ ０〜２０μｍ厚のクリアコートに加えて４０〜５０μｍ厚のカバー層を使用して おり、上方の層の膜厚の合計は約５０〜約７０μｍである。 シート８０のコアシートは、再帰反射性要素６２及び取り外し可能な保護ライ ナー１４を有している。しかし、コアシートは、例えばシート８０を基材に対し て付着させるような場合、要素６２だけを有していてもよい。例えばライナー１ ４のようなライナーは、任意には、本願明細書でなおも開示するその他の態様に おいて示すように、コアシートの一部分であってもよい。 多機能層は、シート及びそれから製造される物品が用いられるような用途にお いて適当な厚さを有するべきである。多機能層は、約６〜約３５μｍの厚さを有 することができ、さらに好ましくは、約７〜約２５μｍの厚さを有することがで きる。このような厚さは、物品の破砕特性を依然として保持する一方で、耐久性 に貢献するであろう。破砕性を有しない耐久性の多機能層は、約２０〜約８０μ ｍの厚さ、好ましくは約４０〜約６０μｍの厚さを有するであろう 。 多機能層は、ポリウレタン、例えば脂肪族ポリウレタンの含水分散液を約７０ 〜約１００重量部、好ましくは約８０〜約１００重量部で含む組成物から形成す ることができる。有用なポリウレタン分散液の代表的な例は、ＮＥＯＲＥＺ^TMＲ ９６０（５３．５重量部の水、３３重量部の、１０００００〜２５００００の重 量平均分子量を有する脂肪族ポリウレタン、１６．８重量部のＮ−メチルピロリ ドン及び１．６重量部のトリエチルアミンを含有すると考えられる脂肪族ポリウ レタンの水分散液、マサチューセッツ州ウイルミントン在のＺｅｎｅｃａ Ｒｅ ｓｉｎｓ社製）、ＮＥＯＲＥＺ^TMＲ９６３７（４８．６重量部の水、３６重量部 の、１０００００〜２５００００の重量平均分子量を有する脂肪族ポリウレタン 、８．５重量部のＮ−メチルピロリドン及び２．０重量部のトリエチルアミンを 含有すると考えられる、Ｚｅｎｅｃａ Ｒｅｓｉｎｓ社製の脂肪族ポリウレタン の水分散液）及びＮＥＯＲＥＺ^TMＲ９６７９（Ｒ９６３７とほぼ同様と考えられ るＺｅｎｅｃａ Ｒｅｓｉｎｓ社製の水分散液）を包含する。 多機能層は、ポリウレタンに加えて１種類もしくはそれ以上の架橋結合剤を有 する組成物から形成することができる。架橋結合剤は、多機能層の耐侯性及び化 学的耐性を向上させることができる。架橋結合剤の例は、メラミン及びアジリジ ンである。アジリジン架橋結合剤は、得られるトップ層が平坦化される傾向を改 良し、また、一般的に、高温度での硬化を必要としない。メラミン架橋結合剤は 、より長期のポットライフ（可使時間）及び保存寿命を提供することができ、ま た、輸送時の危険が少ないと考えられる。必要に応じて、架橋結合剤のブレンド を使用してもよい。 メラミンを架橋結合剤として使用する場合には、本発明の多機能 層を形成するために用いられる組成物は、約４部までのメラミン（通常、樹脂固 形分を基準にして約８〜１２重量％）を含有することができる。典型的な例とな る適当なメラミン架橋結合剤は、ミズリー州セントルイス在のＭｏｎｓａｎｔｏ 社から商品名ＲＥＳＩＭＥＮＥ ＡＱ７５５Ｏ（７８〜８０部のメチル化メラミ ンホルムアルデヒド及び２０〜２２部の水を含有する水溶液）として市販されて いる。 アジリジンをを架橋結合剤として使用する場合には、多機能層を形成するため に用いられる組成物は、約５部までのアジリジン（通常、樹脂固形分を基準にし て約１０〜約１７重量％）、好ましくは２．８部もしくはそれ以下のアジリジン を含有することができる。アジリジン架橋結合剤を含有する組成物は、一般に、 メラミン架橋結合剤を含有するものに比べて短いポットライフを提示する。しか し、このような組成物から形成されるシートは、特別な加熱を行うことなしに乾 燥及び硬化させることができる。典型的な例となる適当なアジリジン架橋結合剤 は、Ｚｅｎｅｃａ社から商品名ＣＸ−１００、多官能性アジリジン、１００％固 体と考えられる、として市販されている。 本発明において用いられる多機能層組成物は、また、１種類もしくはそれ以上 の下記のような追加の成分：紫外線吸収剤、発泡防止剤、界面活性剤、レオロジ ー調整剤、皮張り防止剤、延展剤、着色剤、表面損傷剤、錆止め剤、増粘剤、流 動剤、紫外線安定剤及び殺生剤、を含有していてもよい。補助溶媒、例えばＮ− メチルピロリドンもまた、例えば、約４重量部までで添加してもよい。このよう な成分は、ポリウレタンとの相溶性を有するべきである。 適当なＵＶ光安定剤の典型的な例は、ＴＩＮＵＶＩＮ^TM２９２、ビス（１，２ ，２，６，６−ペンタメチル−４−ピペリジニル）セ バケート及びメチル−１，２，２，６，６−ペンタメチル−４−ピペリジニルセ バケートを含有するヒンダードアミン光安定剤、ニューヨーク州アーズレー在の Ｃｉｂａ−Ｇｅｉｇｙ社製、である。適当なＵＶ光吸収剤の典型的な例は、ＴＩ ＮＵＶＩＮ^TM１１３０、ベーター〔３−（２Ｈ−ベンゾトリアゾール−２−イル −４−ヒドロキシ−５−ｔｅｒｔ．−ブチルフェニル）〕プロピオン酸、メチル エステル及びエチレングリコール３００の反応生成物、Ｃｉｂａ−Ｇｅｉｇｙ社 製、である。適当な界面活性剤の典型的な例は、ＦＬＵＯＲＡＤ^TMＦＣ−１２０ フルオロケミカル界面活性剤（ミネソタ州セントポール在の３Ｍ社製）、２５部 のアンモニウムペルフルオロアルキルスルホネート、３７．５部の２−ブトキシ エタノール及び３７．５部の水を含有、である。適当な発泡防止剤の典型的な例 は、４０〜７０部の直留中間留出物、１０〜５０部の、脂肪酸、ポリグリコール 、ポリグリコールエステル及びオキシアルキレートのブレンド、そして１０〜２ ０部のケロシンを含有するＮＡＬＣＯ２３４３、イリノイ州シカゴ在のＮａｌｃ ｏ社製、である。 ポリウレタンの水性分散液、アジリジン架橋結合剤、ＵＶ光安定剤、ＵＶ光吸 収剤、界面活性剤及び発泡防止剤を含む組成物の１態様は、例えば、約９４．８ ３部のＮＥＯＲＥＺ^TMＲ９６０、２．８４部のＣＸ−１００アジリジン架橋結合 剤、約０．６３部のＴＩＮＵＶＩＮ^TM２９２ＵＶ安定剤、約０．９５部のＴＩＮ ＵＶＩＮ^TM１１３０ＵＶ吸収剤、約０．６３部のＮ−メチルピロリドン、約０． ０３部のＦｌｕｏｒａｄ^TMフルオロケミカル界面活性剤ＦＣ−１２０及び約０． ０９部のＮａｌｃｏ ２３４３発泡防止剤を含むことができる。 本発明の多機能層を形成する別の組成物は、脂肪族ポリウレタンの分散液及び 例えばポリメチルメタクリレートのアクリル系乳濁液 を有することができる。脂肪族ポリウレタン及びアクリル系乳濁液を含む組成物 から形成される多機能層は、アクリル系乳濁液を有しない組成物に比較して一般 的に低コストである。アクリル系乳濁液の典型的な例は、ＮＥＯＣＲＹＬ^TMＡ− ６１２（約３２重量％の固体、２８．９容量％の固体、約５４重量％の水及び約 １３．８重量％の揮発性有機化合物を含有するＺｅｎｅｃａ社製のアクリル系乳 濁液）である。その他の代表的な乳濁液は、ＮＥＯＣＲＹＬ^TMＡ−６０１及びＡ −６１４である。この乳濁液は、好ましくは、ポリスチレンを不含である。スチ レン含有の乳濁液を含有する組成物から形成される多機能層は、一般的に、スチ レンを含有しない乳濁液を含有するものほど良好な耐侯性を有していない。ポリ ウレタン及びアクリル系乳濁液の割合は、ポリマーシート材料が用いられる特定 の用途に合わせて広く変更することができる。例えば、アクリル系乳濁液の割合 は、多機能層の所望とする脆さを達成するため（シート材料の破砕性を高めるた め）、特定のコアシートに対して所望とするレベルの付着力を付与するため、あ るいはポリマーシート材料について所望とする耐久性を達成するため、調整する ことが可能である。適当な割合は、この技術分野において通常の知識を有する者 が決定することができ、そして、例えば、約０部よりも大きくかつ約６０部まで のアクリル系乳濁液及び約４０〜約１００部のポリウレタン、好ましくは約２０ 〜約５０部のアクリル系乳濁液及び４０〜約８０部のポリウレタンであることが できる。ポリウレタン分散液及びアクリル系乳濁液を含む組成物から形成される 多機能層は、好ましくは、架橋結合剤を含有していない。それというのも、ウレ タン／アクリル系／架橋結合剤組成物は、通常、レジンベースの着色剤／バイン ダで直接的に熱プリントである多機能層を形成しないからである。 水性ポリウレタン分散液及びアクリル系乳濁液を含む組成物から形成される多 機能層を有するポリマーシート材料の１つの態様は、約４８．９部のＮＥＯＲＥ Ｚ^TMＲ９６３７脂肪族ポリウレタン分散液、約４８．９部のＮＥＯＣＲＹＬ^TMＡ −６１２アクリル系乳濁液、約０．６部のＴＩＮＵＶＩＮ^TM２９２ＵＶ安定剤、 約１．０部のＴＩＮＵＶＩＮ^TM１１３０ＵＶ吸収剤、そして約１．０部のＮ−メ チルピロリドンを含む組成物である。 コアシート内の再帰反射性ポリマーシートは、例えぼ、レンズ封入型シートの 形をした「ビーズ含有シート」であることができる（例えば、その開示内容を参 照して本願明細書に記載する米国特許第３，６８４，３４８号、同第４，８０１ ，１９３号、同第４，８０１，１９３号、同第４，８０１，１９３号、同第４， ８９５，４２８号及び同第４，９３８，５６３号を参照されたい）。 例えば、本発明の１態様において、コアシートは、その最上面上にあるバイン ダ層、該バインダ層の下方のポリビニルブチラールを含むスペースコート層、最 下面及び最上面を有していて、最下面がスペースコート層中に埋め込まれており かつ最上面がバインダ層中に埋め込まれている、微小球の単一層、前記の微小球 の単一層の下方に位置する反射材料、そして最下面にある感圧接着剤層を含むこ とができる。バインダ層は、例えば、ブチル化メラミン樹脂で架橋結合せしめら れたポリビニルブチラール又は合成ポリエステル樹脂を含むことができる。バイ ンダ層の厚さは、一般的に、約２０〜１２０μｍ厚である。微小球は、一般的に 、ガラスから形成されており、約２．１〜２．３の屈折率を有しており、そして 約３０〜２００μｍの範囲の直径を有しており、好ましくは平均して約６０μｍ の直径を有している。微小球は、一般的に、バインダ層中に約５０％が埋め込ま れている。スペースコート層は、一般的に、その表面 から微小球がそれらの微小球の平均直径の約４分の１だけ突出する厚さを有して いる。反射材料は、金属フレークの層あるいは蒸着もしくは化学蒸着金属の層、 例えばアルミニウム又は銀であることができる。 再帰反射性ポリマーシート材料の一部分として多機能層を形成するための１方 法は、 ａ）再帰反射性要素を含むコアシートを用意し、 ｂ）前記コアシート上にポリウレタンを含む水性組成物を適用し、そして ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させて多機能層を有するポリマーシート材料を 得ること、 を含んでいる。 この方法は、種々のコアシートのいずれかの上に多機能層を形成するために使 用することができる。ここで、コアシートのあるものは再帰反射性を有すること ができ、例えば、カプセル封入型レンズ、封入レンズ、キューブコーナー要素、 その他であることができる。コアシートは、初期において再帰反射性であっても よく、さもなければ、多機能層を形成した後においてのみ再帰反射性を呈しても よい。再帰反射性シート材料のコアシートは、一般的に、多数の再帰反射性要素 、例えば、正反射層が組み合わさった微小球、あるいはキューブコーナー要素（ 例えば、マイクロキューブコーナー配置）、通常、単一層の形で配置されている 、を有している。一部の場合において、コアシートは、そのシートの最上面上に 形成された表示を有していてもよい。このような表示は、ポリマーシート材料中 の多機能層の下方に埋め込まれている。 本発明のひとつの利点は、例えば浸漬塗布、スプレー塗布、流し塗布、カーテ ン塗布、ロール塗布、バー塗布、ナイフ塗布、線巻塗 布、グラビア塗布又は積層法を含めた多くの公知の技法を使用してコアシートに 対して多機能層組成物を適用し、よって、そのコアシートの表面上に塗布組成物 の好ましくは連続した層を付着させることができるということである。当業者で あるならば、特定の用途に合わせて、上記したかもしくはそれ以外の適用方法の いずれかを容易に選択することができる。本発明において有用なポリウレタン組 成物は、多機能層の形成のために押し出し加工されなくてもよい。本発明のひと つの利点は、本発明の多機能層組成物は比較的に長いポットライフを有している ので、種々の常用の適用方法を使用することが可能となり、また、その際、今ま でに使用されてきた塗布組成物において遭遇してきた制限は排除されるというこ とである。 上記組成物は、それをコアシートに対して適用した後、多機能層によって形成 された露出せる上部表面を有するポリマーシート材料を製造するため、乾燥及び 硬化せしめられる。この乾燥及び硬化は、組成物の性状に依存して、常温で行う かもしくは、特定のオーブン又はフードを使用しないで、僅かに高められた温度 で行うことができる。多機能層は、必要に応じて、いくつかの独立した操作で、 例えば、多機能層の第１の部分を形成し、その第１の部分を乾燥及び硬化させ、 そして次に前記のプロセスを反復して第２及びそれに続く部分を形成し、その際 、それらの部分をすべて多機能層の一部と見なすことによって、形成することが できる。 多機能層組成物は、それによりポリマーシート材料を単一の層として構成する ことができ、その単一の層は、従来例えばカバー層、クリアコート等の多数の層 に委ねられていたいろいろな機能性に寄与することができるばかりでなく、さら に、レジンベースの着色剤／バインダを使用して直接プリントを行うことが可能 であるという点において有利である。本発明によるシートの構成は、非常に単純 化することができる。また、本願明細書において記載する好ましい多機能層組成 物は、より僅かな揮発性有機溶媒含有量を有する傾向を有しているので、可燃性 が低いこと、環境面でより安全であると考えられること、そして不快な臭いを殆 ど発生しないことを含めて、その他の処理上の利点を奏することができる。 別法によれば、本発明の多機能層を含むポリマーシート材料は、下記の工程： ａ）取り外し可能な成形支持体を提供すること、 ｂ）ポリウレタンを含む組成物を上記の取り外し可能な成形支持体上に適用す ること、及び ｃ）上記の組成物を乾燥及び硬化して多機能層を得ること、 によって製造することができる。 多機能層は、成形支持体上に配置された第２の表面、そして第１の、レジンベー スの着色剤／バインダを直接的に熱プリント可能な露出せる表面を有している。 成形支持体は、剥離性を有していて、取り外すこと及び多機能層の上部表面を露 出させることが可能である。 上記の方法は、さらに、多機能層の第１の表面にコアシートを付着させ、そし て成形支持体を除去して再帰反射性ポリマーシート材料を製造することを包含し ている。このようなシート材料は、多機能層の露出せる第２の表面を有しており 、また、その第２の表面上に熱プリントを直接的に適用可能である。必要に応じ て、コアシートと多機能層の間に中間付着層を設けることによって上記の付着工 程を実施してもよい。先に説明したように、コアシートは、カプセル封入型レン ズ、封入レンズ又はキューブコーナー再帰反射性要素を有することができる。例 えば、コアシートは、カプセル封入型レンズ再帰反射性要素、例えば米国特許第 ５，０６６，０９８号に記 載のものから構成することができ、その際、本発明の多機能層をポリマーシート 材料の上部表面とする。必要に応じて、予め形成された多機能層の上方に再帰反 射性シートを形成してもよく、この形成は、例えば、ポリマーバインダ材料中に 微小球の単一層を配置し、スペースコートを形成し、そしてその上方に反射層を 施すことによって行うことができる。レジンベースの着色剤／バインダから形成 される表示は、多機能層をコアシートに付着せしめるかもしくはその後、その多 機能層の上部表表面上に熱プリントすることができる。 本願明細書において開示されるシート材料の破砕性を、先に一般的に説明しか つ下記の例３において具体的に説明するように、さらに増大させることが望まし い場合もある。このことは、再帰反射性シートを変性する追加の工程によって、 例えば、シートを紫外線光又は熱に暴露してそのシートの脆性を増大せしめるこ とによって、実行することができる。 本願明細書において説明するポリウレタン分散液は、混合、取扱い及びフィル ムの形成を促進するため、ある程度の有機溶媒、通常約８〜１０重量％もしくは それ以下、を補助溶媒として含有することができる。この制限された量の溶媒は 、従来の多くの組成物において使用されてきた溶媒の量に比べてかなり少量であ る。今までに使用されてきた組成物は、屡々、約６０〜約７０重量％もしくはそ れ以上の有機溶媒を含有していた。 レジンベースの着色剤／バインダは、本願明細書において開示するシートの多 機能層の露出表面に対して熱的に直接に適用することができる。得られるものは 、一般的に情報に係わる表示であって、シートの上部に付着せしめられており、 また、このシートが組み合わさって物品が得られる。このような物品は、表示物 品、例えば交 通整理用の部材、自動車用再帰反射性マーク、再帰反射性ガーメント、屋内／屋 外用ラベル製品、破砕性安全ステッカー、生産物保証製品、在庫調べ用ラベル及 びコントロール製品、識別システム又はライセンスプレートを製造するために追 加の成分と組み合わさっていてもよく、組み合わさっていなくてもよい。 着色剤／バインダを本発明のポリマーシートに転写するための適当な手段は、 インクジェットプリントシステム（固体インクジェットシステムを包含）及び熱 転写プリントシステム又はインクジェットシステムの熱活性化バルブにおけるよ うなこのようなシステムの組み合わせを包含することができる。本発明の文脈に おいて、「熱プリント」は、例えば上記したようなシステムにおけるように局所 的な熱の適用によってレジンベースの着色剤／バインダをポリマーシートに転写 するための方法を意味している。「熱プリント受理性」とは、基材（すなわち、 多機能層）が、得られる表示が耐久性を有しかつ所期の画像を表示する品質を有 するように、その上方に熱プリントを受理可能であることを意味している。着色 剤／バインダは、抵抗素子、レーザーシステムにおけるリボン接触素子、電子部 品、熱活性化バルブ要素、誘電素子、熱電対列素子、その他を用いることによっ て転写することができる。本発明において使用するのに適当なインクジェット及 び熱プリント装置は、本願と同時に出願されたものであり、タイトル：“Ｓｙｓ ｔｅｍ Ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄ Ｆｏｒ Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ Ｉｍｐ ｒｏｖｅｄ Ｄａｔａ Ｄｉｓｐｌａｙ Ｒｅｔｒｏｒｅｆｌｅｃｔｉｖｅ S ｈｅｅｔｉｎｇ（改良されたデータディスプレィ再帰反射性シートを製造するた めのシステム及び方法）”（代理人ドケット番号４８４４２ＵＳＡ４Ｅ）であり 、そして参照して本願明細書において記載する同時係属中の米国特許出願第 号において参照 されている。 着色剤／バインダを転写するための好ましい１手段は、熱的質量移動プリント システムにおいて加熱可能な抵抗素子を含んでいる。熱的質量移動プリンタとと もに使用するための着色剤／バインダは、一般的に、キャリヤ又は支持体、例え ばリボン上に施される。キャリヤは、添加剤、例えば湿潤もしくは分散助剤、脱 泡剤、粘度調節剤、延展剤及び凝集剤を有していてもよい。バインダは、着色剤 を担持し、そして、着色剤の転写後、その着色剤を基材シートに保持する。バイ ンダの種類は、キャリヤがワックスベース、レジンベースあるいはその組み合わ せと呼ばれるか否かということを決定するものである。 バインダは、ワックス、例えばパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、 密蝋、カンデリラ蝋、オゾケライト又はカーボワックス、その他を含むことがで きる。ワックスは、室温で固体の、低融点で高分子量の有機混合物又は化合物で あり、そして一般的に、それらの物質がグリセリドを含有しない違いを除いて、 油脂類と同様な組成を有している。ワックスは、熱可塑性であるけれども、ハイ ポリマー（高重合体）ではないので、プラスチックスの族には含まれないと考察 される。ワックスは、それらの有する熱可塑性のため、バインダのための優れた 候補者となることができる。なぜなら、ワックスは、シャープな融点を有し、そ して溶融状態において低い粘度を示すからである。このことにより、着色剤／バ インダを紙の繊維中あるいはフィルム上に容易に流動させることが可能である。 ワックスは、転写されたワックスベースの着色剤／バインダがプリント後の物品 の汚染及び引っ掻き傷を惹起し得る点を除いて、プリント目的に有用である。 ワックスの代わりに、その他のポリマーを使用してもよい。この ようなバインダは、一般的に、レジンベースのバインダと呼ばれている。レジン バインダは、一般に、ワックスが示すようなシャープな融点を有しておらず、し かし、かかるバインダは、強靱であり、そしてワックスのように汚染あるいは引 っ掻き傷を生じることがない。レジンベースの着色剤／バインダは、特定の性質 、例えば流動性を調整するために、ある割合のワックスバインダ、例えば５重量 ％もしくはそれ以下、を有することができる。 本願明細書において開示される組成物から形成された多機能層を含むシートは 、レジンベースの着色剤／バインダを受理することが可能である。特定のシート に対する着色剤／バインダの付着、そして得られる表示の品質は、いろいろなレ ジンベースの着色剤／バインダのなかで、若干の変動を生じるであろう。 多機能層を含む再帰反射性シートの上部表面は、好ましくは、その上部表面に 対するレジンベースの着色剤／バインダの転写を可能とするのに十分な程度に平 滑である。約６μｍよりも厚い多機能層によってもたらされる着色剤／バインダ 受理性は、公知のカバー層は、一般的に、熱プリントせしめられたレジンベース の着色剤／バインダに対する受理性を有していないかもしくは許容し得ないプリ ント品質を有することを考慮に入れた場合、驚異的である。さらに、約２μｍの 厚さを有するポリウレタン含有プライマ層は、一般的に、レジンベースの着色剤 ／バインダで熱プリントを行うことができない。約６μｍよりも厚いポリウレタ ン含有層が、約２μｍの厚さのプライマ層とは顕著に相違する挙動を奏するとは 、予想されなかった。 多機能層に表示を適用するために熱的質量移動プリントシステムを使用する場 合、着色剤／バインダを転写するための手段は、好ましくは、レジンベースのリ ボンを含んでいる。ワックスベースのリ ボンを使用してポリマーシート材料の表面上に表示を形成する場合、この技術分 野では、例えばクリアコートのような層を一般的に適用して表示の保護を行わな ければならないということが知られている。なぜなら、ワックスベースの表示は 、通常の磨耗や引き裂けに対して、あるいは引っ掻き時の損傷に対して、非常に 敏感であるからである。レジンベースのリボンからの着色剤／バインダを多くの 再帰反射性ポリマーシート材料に対して付着させることは困難であった。なお、 本発明は、この困難を克服したものである。 表示物品のひとつの態様は、第３図に断面図で、そして第４図に平面図で、略 示されている。表示物品１２０は、表示１２２及び、上記したような再帰反射性 ポリマーシート材料６２を包含するコアシートを有している。表示１２２はレジ ンベースの着色剤／バインダから形成することができ、また、多機能層８２は、 例えば、ポリウレタン水性分散液を含む組成物から形成することができる。第３ 図及び第４図は、最上面上に配置されている表示１２２を示している。しかし、 本発明の再帰反射性物品は、多機能層の下方に位置する表示を有していてもよい 。なお、このことは、一部の態様においては必要なことではない。なぜなら、本 発明に従うと、自体十分な耐久性を有しておりかつしたがって表示物品内に埋め 込まれる必要性を有しない露出せるレジンベースの表示を提供することができる からである。先に説明したように、ここでは、再帰反射性シートのポリウレタン 最上面上にいろいろな熱プリント表示を耐久的に焼き付けることができる。 表示物品のもう１つの態様は、第５図において平面図で示されている。物品１ ３０は、表示１３２、そして第２図に示したシート８０に同様な再帰反射性ポリ マーシート材料を有している。レジンベースの着色剤／バインダが表示１３２を 形成することができ、また 、多機能層をポリウレタン水性分散液及びアクリル系乳濁液により構成すること ができる。 第６図は、破砕性を有する再帰反射性ポリマーシート材料のもう１つの態様を 略示したものである。シート材料２２は、取り外し可能な保護ライナー１４、再 帰反射性要素１６、感圧接着剤層２６、薄層３８、そして着色剤／バインダ受理 プリント層３９を有している。薄層３８は、一般的に、１０μｍ未満の厚さ、好 ましくは約６μｍの厚さである。薄層３８は、ＰＥＴから構成することができる 。最上層３９及び薄いＰＥＴ層３８は、既製品ＡＺ ＳＬＰ ３１３９３、ミネ ソタ州ミネアポリス在のＰｒｏｃｅｓｓ Ｌａｂｅｌ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ 製、として容易に得ることができ、そして引き続いて接着剤層２６に付着させる ことができる。次いで、下地のライナーを剥離し、そして組み合わさった層３９ 、３８及び２６をシート材料の残りの部分に、例えばそれらを積層することによ って、付着させる。 層３９、３８及び２６をシート材料層の残りの部分に付着させてシート２２を 形成することができるということは、組み合わさった層３９、３８及び２６の厚 さの面から、予想できないことであった。シート材料２２をいずれにおいても構 成することができるという事実があるので、高められた破砕性及び直接プリント 性が望ましい用途に関して物品を製造することが可能になる。 本発明に従う最上層３９は、ＰＥＴ及び塩化ビニリデン／アクリロニトリル共 重合体、例えば、Ｇｏｏｄｙｅａｒ“Ｖｉｔｅｌ”^TMＰＥ２２２ ＰＥＴ及びＤ ｏｗ Ｓａｒａｎ^TM３１０Ｆ塩化ビニリデン／アクリロニトリル共重合体を含む ことができる。このようなプリント層を形成するために用いられる組成物は、０ 〜１００％のＰＥＴ及び１００〜０％の塩化ビニリデン／アクリロニトリル共重 合体を含むことができる。 シート２２の破砕性は、少なくとも一部分、層３８の厚さに由来している。層 ３８は比較的に低コストの材料、例えばＰＥＴから形成することができるけれど も、破砕性のシート材料の構成を単純化すること、そしてさらに、高められた耐 久性及び／又は耐侯性を有する破砕性シート材料を構成すること、が望ましいで あろう。 レジンベースの着色剤／バインダの直接熱プリントを受理することが可能であ る破砕性のシートは、第７図及び第８図に示されている。 第７図を参照するに、ポリマーシート材料６０は、取り外し可能な保護ライナ ー１４、再帰反射性要素６２、そしてレジンベースの着色剤／バインダを熱プリ ントとして直接的に受理可能である最上層５４を含んでいる。再帰反射性要素６ ２は、感圧接着剤３６、下地の反射層３２を有するガラス微小球３０の単一層、 スペースコート層４３、そして合成のポリエステル／ブチル化メラミン樹脂のバ インダ層４４を含んでいる。最上層５４は、約７．５％のＧｏｏｄｙｅａｒ“Ｖ ｉｔｅｌ”^TMＰＥ２２２ポリエチレンテレフタレート及び約１．９％のＤｏｗ Ｓａｒａｎ^TM３１０Ｆ塩化ビニリデン／アクリロニトリル共重合体を含む組成物 から形成することができる。シート６０は、再帰反射性、破砕性、そしてレジン ベースの着色剤／バインダを使用した直接熱プリントを依然としてもたらす一方 で、製造がより簡単である。 第８図は、良好な耐久性を有している破砕性、再帰反射性ポリマーシート材料 を示している。シート７０は、取り外し可能な保護ライナー１４、再帰反射性要 素６２、カバー層７２、そして着色剤／バインダ−受理性最上層５４を有してい る。カバー層７２は、脂肪族ポリウレタンの水性分散液及びアクリル系乳濁液を 含む組成物か ら形成することができる。一例を示すと、約４７．４％のＮｅｏｒｅｚ^TMＡ−９ ６３７、含水脂肪族ウレタン分散液、約４７．４％のＮｅｏｃｒｙｌ^TMＡ−６１ ２、含水アクリル系乳濁液、約３．６％のＮ−メチルピロニドン、約０．６％の ＴＩＮＵＶＩＮ^TM２９２及び約１．０％のＴＩＮＵＶＩＮ^TM１１３０を含む組成 物である。驚くべきことに、カバー層７２はバインダ層４４に対して付着し、ま た、最上層５４はカバー層７２に対して付着する。カバー層７２は、耐久性を高 め、また、再帰反射性シート材料７０に求められる光学的関係を完成することも できる。第８図に開示するような熱プリント直接受理性のシートは、有用であり 、そして破砕性及び再帰反射性の所望の組み合わせを提供するために調整を施す ことができる。 破砕性再帰反射性シートの上記したような態様は、好ましくは、接着剤を使用 し、よって、物品の種々の層間の結合強度を上回る剥離強度を基材に対して付与 する。この手法に従うと、物品を基材から分離しようと試みる場合に、その物品 に対して破砕性を付与することができる（例えば、破損せしめられるかもしくは 変形せしめられる）。一般的に、接着剤は、感圧接着剤（ＰＳＡ）、例えは、イ ソオクチルアクリレート及びアクリル酸を含む常用のＰＳＡである。 本発明の特徴及び利点は、以下の典型的な例において説明することとする。な お、これらの例は、本発明の種々の態様を詳細に説明することを目的として選ば れたものである。しかし、下記の例はこの目的を果たすとともに、そこに記載の 特定の量及び成分ならびにその他の条件及び詳細は、本発明の範囲を不当に制限 するものとして解釈されるべきではないことを、理解されたい。これらの例にお いて示される量はすべて、特に断りのある場合を除いて、重量％で ある。例１ この例では、架橋結合剤の存在又は不存在下においてポリウレタンを含む組成 物から形成された多機能層を有し、そしてレジンベースの着色剤／バインダを使 用して熱プリントを直接的に受理可能であるポリマーシート材料を開示する。種 々の多機能層（ＭＦＬ）を形成した組成物を第１表に示す。 第１表に示した組成物から形成した多機能層を有する供試物品を、コアシート 上にノッチ付きバー又はロールコーティングによって適用し、そして室温で約５ 分間もしくはそれ以内について乾燥及び硬化させ、引き続いて約２００°Ｆで約 ５分間加熱することによって調製した。メラミン架橋結合剤を有する組成物は、 ３００°Ｆでさらに２〜４分間加熱した。 この例の供試物品の一部（第２表において“Ａ”として表示）は、多機能層の 最下面上にコアシートＡを有していた。コアシートＡは、ポリビニルブチラール の層中に埋め込まれた約６０μｍの平均直径を有するガラス微小球の単一層から 実質的に構成されていた。ここで、ポリビニルブチラール層は、そのヒドロキシ ル基を介して実質的な熱硬化状態まで架橋結合せしめられたポリビニルブチラー ル樹脂からなり、そしてまた可塑剤を含有した。ポリビニルブチラール中の微小 球の下側であってそれらの微小球から離れて、正反射層が存在した。正反射層の 下側には感圧接着剤層が存在し、そして底部には取り外し可能な保護ライナーが 存在した。 供試物品Ｂ（第２表において“Ｂ”として表示）は、コアシートＢを有してお り、また、このコアシートは、ブチル化メラミン樹脂で架橋結合せしめられた合 成ポリエステル樹脂のバインダ層、その最上面がバインダ層中に埋め込まれてお りかつその最下面がスペースコート層中に埋め込まれているガラス微小球の単一 層、ポリビニルブチラールのスペースコート層、微小球の下側にありかつスペー スコート層により微小球から離されている反射層、感圧接着剤層、そして底部の 取り外し可能な保護ライナーを含んでいた。 ポリマーシート材料の直接プリント性を、供試物品をＴＥＣバーコードプリン タＢ−４００^TM又はゼブラ１４０^TM熱的質量移動プリンタに通すことによって、 その多機能層の上部表面のプリント性を 試験するような手法に従って評価した。プリント性を試験するに当たり、レジン ベースのリボン（Ｒ−１、日本紙パルプ商事株式会社社製（ＪＰＰ−Ｒ１））を 温度設定１８及び適度（中圧）のプリントヘッド圧で使用した。また、プリント 性を同一のＲ−１リボンを使用して温度設定２２及び高圧のプリントヘッド圧で 試験した。ゼブラ５０９９レジンベースリボン（ゼブラ株式会社）を温度設定１ ８及び中圧のプリントヘッド圧で試験した。テストパターンは、垂直及び水平の バーコード及び／又は英数字のブロックプリント領域であった。供試物品は、約 ５cm×４０cmもしくはそれ以上であった。 プリントの品質を、少なくとも２人の人間で、エッジ部の解像性、着色剤／バ インダの連続した被覆量、そしてプリントされた表示の濃度に関して評価した。 プリントの品質を１〜１０のスケールで配点し、その際、１０を全品質最高とし た。もしも物品に付着した着色剤／バインダが不存在であるかもしくは着色剤／ バインダが非常に微量であるならば、物品は、プリント不可能であると考察され 、また、プリントの品質はゼロであると配点された。評価点１〜３は、プリント された表示の全体的な外観が不満足なものであることを表した。評価点４は、最 小限度の許容し得るプリント品質であることを示した。評価点５もしくはそれ以 上は好ましいと考察され、また、評価点６もしくはそれ以上はより好ましいと考 察された。着色剤／バインダの付着力を、物品の表面をＦａｂｅｒ−Ｃａｓｔｅ ｌｌ“Ｍａｇｉｃ−Ｒｕｂ”^TM１０５４又は同等のエレーザで擦ることによって 評価した。物品の最上面からの着色剤の除去を肉眼で認識ずるのに必要とされる エレーザのストロークの回数を記録した。これらのプリント試験の結果を第２表 に示す。 第２表に記載のデータは、本発明の再帰反射性シートはレジンベースのバイン ダを熱プリントとして直接に受理可能であり、そして耐久性のあるレジンベース の表示を形成することが可能であるということを立証している。例２ この例では、ポリウレタン分散液及びアクリル系乳濁液を含む組成物から形成 されたものであって、直接的にプリント可能である多機能層を有しているポリマ ーシート材料を開示する。種々の多機能層を形成するために用いられた組成物を 第３表に示す。 組成物Ｂ２及びＢ３から形成された多機能層ＭＦＬを有している物品を前記例 １に記載のようにして調製した。供試物品を、前記例１に記載のようにして、レ ジンベースのリボンを使用して直接プリントに関して評価した。結果を第４表に 示す。 第４表に記載のデータは、本発明の再帰反射性シートはレジンベースのバイン ダを熱プリントとして直接に受理可能であり、そして耐久性のあるレジンベース の表示を形成することが可能であるということを立証している。例３ 供試物品を、シンテック（Ｓｉｎｔｅｃｈ）引っ張り試験機上で、破断荷重、 破断点歪み（％）、そして２５％歪時の荷重に関して評価した。ひとつの物品は 、コアシートＢを含んでいて、ライナー及び第１表のＢ３と同様の組成物から形 成された多機能層を有しておらず、しかし、Ｎ−メチルピロリドンを３．６重量 部で添加した。もうひとつの供試物品は、コアシートＡを含んでいて、ライナー 及び第１表において示される組成物Ｕ１から形成された多機能層を有していなか った。それぞれの供試物品の３つ組のサンプルを評価した。サンプルは、２．５ ４cmの幅を有していた。結果を第５表に示す。 第５表に記載のデータは、本発明の再帰反射性シートは破砕性であるというこ とを立証している。例４ ポリマーシート材料を耐久性及び／又は耐候性に関して試験した。多機能層の 形成に使用した組成物を第６表に示す。 ポリマーシート材料を第７表に示すように調整した。ひとつの供試物品のコア シートは、例１に記載のコアシートＡ、エチレン／アクリル酸のカバー層、そし てプライマ層から構成した。この供試物品は、組成物Ｕ１０から形成された多機 能層を有していた。他の２つの供試物品のコアシートはコアシートＢから構成し 、そのうちの一方には組成物Ｂ４から形成された多機能層を含ませ、他方のそれ には組成物Ｂ５から形成された多機能層を含ませた。 供試物品をフロリダ州において屋外のデッキで約１２ケ月間放置し、暴露する ことによって評価した。物品の輝度を暴露期間のスタート時と終了時において測 定し、その際、観察角０．２°及びエントランス角−４．０°でＵ．Ｓ．Ｄｅｆ ｅｎｓｉｖｅ Ｐｕｂｌｉｃａｔｉｏｎ Ｔ９８７，００３に記載のようにして 再帰輝度測定計を使用した。それぞれのサンプルについて、初期の輝度及び光沢 のパーセント（％）を最終値を初期値で割ることによって（×１００）測定した 。結果を第７表に示す。 第７表に記載のデータは、本発明の多機能層は耐久性及び耐侯性を有している ことを立証している。 当業者であるならば、その範囲及び精神を逸脱することなく本発明の種々の変 更及び改良を行い得ることが明らかであろう。そのために、本発明の範囲は、本 願明細書において記載するような典型的な態様に限定されるものではないこと、 但し、その範囲は請求の範囲及びその対応の記載において示される限定によって 決定されるべきであること、を理解されたい。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年２月１０日 【補正内容】 請求の範囲 １．再帰反射性ポリマーシートであって、 ａ）第１及び第２の主たる表面及び約６μｍよりも大きな厚さを有するもので あって、ポリウレタンを含む組成物から形成された耐久性及び熱プリント受理性 層、及び ｂ）再帰反射性層ならびに第１及び第２の主たる表面を含むものであって、そ の第１の主たる表面が前記耐久性及び熱プリント受理性層の第１の主たる表面に 付着せしめられているコアシートを含み、その際、 該ポリマーシートが、レジンベースの着色剤／バインダを含有する表示を使用 して前記耐久性及び熱プリント受理性層の第２の主たる表面上に熱プリントを直 接的に受理可能である、耐久性を有する再帰反射性ポリマーシート。 ２．前記コアシートが、 ａ）前記第１の主たる表面を規定するバインダ層、 ｂ）前記バインダ層に接する、ポリビニルブチラールを含むスペースコート層 、 ｃ）最下面及び最上面を有する微小球の単一層であって、前記最下面が前記ス ペースコート層に埋め込まれておりかつ前記最上面が前記バインダ層に埋め込ま れているもの、 ｄ）前記微小球の単一層と感圧接着剤層の中間に位置する反射材料、及び ｅ）前記第２の主たる表面を規定する感圧接着剤層、 を含んでいる、請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ３．前記耐久性及び熱プリント受理性層の第２の主たる表面上に配置された熱 的にプリントされた表示をさらに含み、その際、前記 の熱的にプリントされた表示がレジンベースの着色剤／バインダを有している、 請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ４．前記バインダ層が、ブチル化メラミン樹脂で架橋せしめられた合成ポリエ ステル樹脂を含む組成物から形成されている、請求の範囲第２項に記載のポリマ ーシート材料。 ５．前記耐久性及び熱プリント受理性層が３５μｍ未満の厚さであり、そして 破砕性である、請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ６．前記耐久性及び熱プリント受理性層が、脂肪族ポリウレタンの水性分散液 から形成されている、請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ７．前記耐久性及び熱プリント受理性層が、約７０〜約１００重量部の水性ポ リウレタン分散液を含む組成物から形成されており、その際、前記分散液が、約 ４０〜約６０部の水及び約２０〜約６０部の脂肪族ポリウレタンを含むか、ある いは、約７０〜約１００重量部の水性ポリウレタン分散液を含む組成物から形成 されており、その際、前記分散液が、約４５〜約５５部の水及び約３０〜約４０ 部の脂肪族ポリウレタンを含む、請求の範囲第６項に記載のポリマーシート材料 。 ８．前記耐久性及び熱プリント受理性層組成物がさらに、約５重量部までのア ジリジン架橋結合剤あるいは約４重量部までのメラミン架橋結合剤を含んでいる 、請求の範囲第６項に記載のポリマーシート材料。 ９．再帰反射性ポリマーシートであって、 ａ）下部表面及び露出せる上部表面を有しており、ポリエチレンテレフタレー ト及び塩化ビニリデン／アクリロニトリル共重合体を含む組成物から形成されて いる破砕性最上層、 ｂ）前記下部表面に付着せしめられたカバー層、及び ｃ）前記カバー層に付着した再帰反射性コアシート、 を含み、その際、 該ポリマーシート材料が、レジンベースの着色剤／バインダを使用して前記最 上層の上部表面上に熱プリントを直接的に受理可能である、破砕性を有する再帰 反射性ポリマーシート材料。 10．前記カバー層の厚さが約１０μｍ未満であり、そしてポリエチレンテレフ タレートを含む組成物から形成されている、請求の範囲第９項に記載のポリマー シート材料。 11．前記シートが約１２５μｍ未満の厚さを有しており、そして前記シートの 一部分が約１５ポンド（約６．８kg）未満の破断点荷重を被る時に物理的改ざん の残留証拠を提示する、請求の範囲第１０項に記載のポリマーシート材料。 12．前記カバー層が、 ａ）約４５〜約５０部のポリウレタンの水性分散液であって、約４５〜約５５ 部の水及び約３０〜約４０部の脂肪族ポリウレタンを含むもの、及び ｂ）約４５〜約５０部のアクリル系乳濁液、 を含む組成物から形成されている、請求の範囲第１１項に記載のポリマーシート 材料。 13．再帰反射性ポリマーシート材料を製造するためのものであって、下記の工 程： ａ）再帰反射性層ならびに第１及び第２の主たる表面を有するコアシートを提 供し、 ｂ）前記コアシートの第１の主たる表面上にポリウレタンを含む組成物を適用 し、そして ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させて、厚さが約６μｍよりも大 であって、第１及び第２の主たる表面を有し、その際、該第１の主たる表面が前 記コアシートに固着せしめられておりかつ該主たる表面がレジンベースの表示を 使用して熱プリントを直接的に受理可能である、耐久性及び熱プリント受理性層 を形成すること、 を含んでなる、再帰反射性ポリマーシート材料の製造方法。 14．再帰反射性ポリマーシート材料を製造するためのものであって、下記の工 程： ａ）取り外し可能な成形支持体を提供し、 ｂ）前記の取り外し可能な成形支持体上にポリウレタンを含む組成物を適用し 、 ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させて、厚さが約６μｍよりも大であって、第 １及び第２の主たる表面を有し、その際、該第２の主たる表面が前記の取り外し 可能な成形支持体上に配置されている、耐久性及び熱プリント受理性層を得、 ｄ）前記の耐久性及び熱プリント受理性層の第１の表面に、再帰反射性層を含 むコアシートを付着させ、そして ｅ）前記成形支持体を除去しかつ前記第２の主たる表面を露出させ、その際、 前記の第２の主たる表面が、レジンベースの着色剤／バインダを使用して熱プリ ントを直接的に受理可能であること、 を含んでなる、再帰反射性ポリマーシート材料の製造方法。 15．再帰反射性ポリマーシート材料を製造するためのものであって、下記の工 程： ａ）取り外し可能な成形支持体を提供し、 ｂ）前記の取り外し可能な成形支持体上にポリウレタンを含む組成物を適用し 、 ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させて、厚さが約６μｍよりも大であって、第 １及び第２の主たる表面を有し、その際、該第２の主 たる表面が前記の取り外し可能な成形支持体上に配置されている、耐久性及び熱 プリント受理性層を形成し、 ｄ）前記の耐久性及び熱プリント受理性層の第１の表面に、バインダ層中にあ って最上面及び最下面を有している微小球の単一層を適用し、 ｅ）前記の微小球の単一層に、ポリビニルブチラールを含むスペースコート層 を適用し、その際、前記微小球の最上面を前記バインダ層中に埋め込みかつ前記 微小球の最下面を前記スペースコート層中に埋め込み、 ｆ）前記スペースコート層上に反射材料を適用し、そして ｇ）前記成形支持体を除去して前記ポリマーシート材料を得、そして前記の耐 久性及び熱プリント受理性層の第２の表面を露出させ、その際、前記の第２の表 面が、レジンベースの表示を使用して熱プリントを直接的に受理可能であること 、 を含んでなる、再帰反射性ポリマーシート材料の製造方法。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＡ，ＪＰ (72)発明者 ルック，トーマス エフ. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133―3427, セント ポール，ピー．オー．ボックス 33427（番地なし) (72)発明者 ワトキンス，ロバート エフ. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133―3427, セント ポール，ピー．オー．ボックス 33427（番地なし) (72)発明者 マクグレイス，ジョセフ エム. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133―3427, セント ポール，ピー．オー．ボックス 33427（番地なし) (72)発明者 オキーフェ，ロバート ブイ. アメリカ合衆国，ミネソタ 55418，ミネ アポリス，トゥエンティーナインス アベ ニュ ノース イースト 3615 (72)発明者 ズワック，ジョセフ アール. アメリカ合衆国，ミネソタ 55133―3427, セント ポール，ピー．オー．ボックス 33427（番地なし)

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．再帰反射性ポリマーシートであって、 ａ）第１及び第２の主たる表面及び約６μｍよりも大きな厚さを有するもので あって、ポリウレタンを含む組成物から形成された多機能層、及び ｂ）再帰反射性層ならびに第１及び第２の主たる表面を含むものであって、そ の第１の主たる表面が前記多機能層の第１の主たる表面に付着せしめられている コアシート を含み、その際、 該ポリマーシートが、レジンベースの着色剤／バインダを含有する表示を使用 して前記多機能層の第２の主たる表面上に熱的プリントを直接的に受理可能であ る、耐久性を有する再帰反射性ポリマーシート。 ２．前記コアシートが、 ａ）最上面にあるバインダ層、 ｂ）前記バインダ層の下方の、ポリビニルブチラールを含むスペースコート層 、 ｃ）最下面及び最上面を有する微小球の単一層であって、前記最下面が前記ス ペースコート層に埋め込まれておりかつ前記最上面が前記バインダ層に埋め込ま れているもの、及び ｄ）前記微小球の単一層の下方に位置する反射材料、及び ｅ）最下面にある感圧接着剤層、 を含んでいる、請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ３．前記多機能層の第２の主たる表面上に配置された熱的にプリントされた表 示をさらに含み、その際、前記の熱的にプリントされた表示がレジンベースの着 色剤／バインダを有している、請求の範 囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ４．前記バインダ層が、ブチル化メラミン樹脂で架橋せしめられた合成ポリエ ステル樹脂を含む組成物から形成されている、請求の範囲第２項に記載のポリマ ーシート材料。 ５．前記多機能層の厚さが３５μｍ未満であり、そして前記シート材料が破砕 性である、請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ６。前記多機能層が、脂肪族ポリウレタンの水性分散液から形成されている、 請求の範囲第１項に記載のポリマーシート材料。 ７．前記多機能層が、約７０〜約１００重量部の水性ポリウレタン分散液を含 む組成物から形成されており、その際、前記分散液が、約４０〜約６０部の水及 び約２０〜約６０部の脂肪族ポリウレタンを含むか、あるいは、約７０〜約１０ ０重量部の水性ポリウレタン分散液を含む組成物から形成されており、その際、 前記分散液が、約４５〜約５５部の水及び約３０〜約４０部の脂肪族ポリウレタ ンを含む、請求の範囲第６項に記載のポリマーシート材料。 ８．前記多機能層組成物がさらに、約５重量部までのアジリジン架橋結合剤あ るいは約４重量部までのメラミン架橋結合剤を含んでいる、請求の範囲第６項に 記載のポリマーシート材料。 ９．再帰反射性ポリマーシートであって、 ａ）下部表面及び露出せる上部表面を有しており、ポリエチレンテレフタレー ト及び塩化ビニリデン／アクリロニトリル共重合体を含む組成物から形成されて いる最上層、 ｂ）前記下部表面に付着せしめられたカバー層、及び ｃ）前記カバー層の下方に位置するコアシート、 を含み、その際、 該ポリマーシート材料が、レジンベースの着色剤／バインダを使 用して前記最上層の上部表面上に熱的プリントを直接的に受理可能である、破砕 性を有する再帰反射性ポリマーシート材料。 10．前記カバー層の厚さが約１０μｍ未満であり、そしてポリエチレンテレフ タレートを含む組成物から形成されている、請求の範囲第９項に記載のポリマー シト材料。 11．前記シートが約１２５μｍ未満の厚さを有しており、そして前記シートの 一部分が約１５ポンド未満の破断点荷重を被る時に物理的改ざんの残留証拠を提 示する、請求の範囲第１０項に記載のポリマーシート材料。 12．前記カバー層が、 ａ）約４５〜約５０部のポリウレタンの水性分散液であって、約４５〜約５５ 部の水及び約３０〜約４０部の脂肪族ポリウレタンを含むもの、及び ｂ）約４５〜約５０部のアクリル系乳濁液、 を含む組成物から形成されている、請求の範囲第１１項に記載のポリマーシート 材料。 13．ａ）第１及び第２の主たる表面ならびに６μｍよりも大きな厚さを有して いて、ポリウレタンを含む組成物から形成されているポリマー層、 ｂ）前記ポリマー層の第１の表面上に配置された接着剤、及び ｃ）前記第２の主たる表面上に配置された熱プリント表示、を含む耐久性を有 するポリマーシート。 14．再帰反射性ポリマーシート材料を製造するためのものであって、下記の工 程： ａ）再帰反射性層ならびに第１及び第２の主たる表面を有するコアシートを提 供し、 ｂ）前記コアシートの第１の主たる表面上にポリウレタンを含む 組成物を適用し、そして ｃ）前記組成物を乾燥及び硬化させて、厚さが約６μｍよりも大であって、第 １及び第２の主たる表面を有し、その際、該第１の主たる表面が前記コアシート に固着せしめられておりかつ該主たる表面がレジンベースの表示を使用して熱プ リントを直接的に受理可能である、多機能層を形成すること、 を含んでなる、再帰反射性ポリマーシート材料の製造方法。