JPH0650079Y2 - 防災システムの中継器の再起動回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は防災システムの中継器の再起動回路に関するも
のである。

［背景技術］ 従来火災感知器からの火災感知信号の受信があると、防
排煙端末装置を動作させるための制御信号をアドレス信
号とともに多重伝送によって当該中継器へ伝送装置から
伝送する防災システムがあった。この防災システムでは
中継器はモーメンタリーなものであって、自己のアドレ
スが呼び出されると制御信号を取り込んで防排煙制御電
源部を電源として防排煙端末装置を起動する起動出力を
１パルス発生させて、防排煙端末装置を動作させてい
た。ところでこのようなシステムでは防排煙端末装置を
実際に動作させずに火災試験を行う場合があるため、中
継器から防排煙端末装置へ起動出力が出ないように出力
線路に防排煙連動停止スイッチを挿入し、試験時にオフ
させることができるようになっていた。ところで試験終
了後に該スイッチを元に戻すのを忘れることがあった。
そのため実際に火災が発生した場合、伝送装置から中継
器に制御信号が伝送されても中継器から防排煙端末装置
に起動出力が与えることができないという問題があっ
た。つまり中継器はモーメンタリーなものであるため、
火災発生後に防排煙連動停止スイッチをオンにしても再
度伝送装置からの制御信号の受信がなければ中継器は起
動出力を発生させないからである。従ってこのような事
態が発生した場合には当該中継器を呼び出すために伝送
装置に付設される遠隔制御用のキーボードよりアドレス
データや、制御データを与える必要があるが、非常時に
は即応しにくいという問題があった。

［考案の目的］ 本考案は上述の問題点に鑑みて為されたもので、その目
的とするところは火災発生時に防排煙端末装置が動作し
なかった場合に、容易に防排煙端末装置を再起動させる
ことができる防災システムの中継器の再起動回路を提供
する。

［考案の開示］ 第１図は本考案の実施例の概略構成図を示しており、図
中１は伝送装置で、この伝送装置１は火災感知器からの
火災信号を受信すると防災機器を動作させる中継器を制
御するための制御信号をアドレス信号とともに多重伝送
により送るためのものである。２は防排煙端末装置３を
制御するためのモーメンタリーな中継器であって、伝送
装置１から伝送されてくるアドレス信号を受信して予め
設定してある自己の固有アドレスと一致した場合制御信
号を取り込み防排煙端末装置３の起動出力を発生させる
ものである。防排煙端末装置３は１パルスの起動出力が
与えられると防煙垂れ壁や、排煙装置を動作させるもの
である。４は防排煙制御電源部で、この防排煙制御電源
部４は中継器２の動作時に発生させる起動出力用の電源
を得るためのものである。５は連動復旧スイッチ装置
で、この連動復旧スイッチ装置５は第２図、第３図に示
すシーケンス回路からなるものである。つまり第２図に
示すように中継器２から防排煙端末装置３へ起動出力を
供給する線路の１線に挿入された防排煙連動停止スイッ
チ８に並列に接続するリレー接点r₁₁を有するリレーR_y1
を第３図に示すように電源路RP₁，RN₁間に連動復旧スイ
ッチ９を介して接続し、更にこのリレーR_y1のリレー接
点r₁₂とコンデンサＣとリレーR_y2との直列回路を電源路
RP₁，RN₁間に接続するとともに、コンデンサＣに並列に
リレーR_y1のリレー接点r₁₃と放電用抵抗Ｒとの直列回路
を接続し、リレーR_y2のリレー接点r₂₁を信号処理部７の
キーボードインターフェイス６に接続してある。信号処
理部７は所謂ホストコンピュータからなり、キーボート
インターフェイス６を介して連動復旧スイッチ装置５か
ら信号、この場合リレーR_y2のリレー接点r₂₁のオン信号
が入力すると当該連動復旧スイッチ装置５に対応する中
継器２のアドレスデータと制御データとを伝送装置１に
与えるものである。

しかして防排煙連動停止スイッチ８が投入されている状
態で、火災信号が伝送装置１に入力し、伝送装置１から
中継器２に対するアドレス信号、制御信号が多重伝送で
伝送されると、中継器２は内蔵スイッチ要素を短時間オ
ンさせて防排煙制御電源部４からの出力を防排煙連動停
止スイッチ８とヒューズＦとを介して起動出力として防
排煙端末装置３へ送出し、防排煙端末装置３を動作させ
ることになる。ところで何等かの理由で防排煙連動停止
スイッチ８がオフされたままである場合、中継器２が起
動出力を出力を発生させても起動出力は防排煙端末装置
３には起動出力が入力しないため防排煙端末装置３は動
作しない。そこで本考案回路ではアンサーバックなどを
利用して動作監視を行っているシステムのオペレータが
直ちに連動復旧スイッチ装置５の連動復旧スイッチ９を
投入ロックすると再起動が行えるのである。

つまり連動復旧スイッチ９がオンすると、リレーR_y1に
励磁電流が流れてリレーR_y1は動作し、そのリレー接点r
₁₁，r₁₂をオンさせ、r₁₃をオフさせる。そのためリレー
接点r₁₂とコンデンサＣとリレーR_y2の回路にコンデンサ
Ｃの充電電流が流れて瞬間だけリレーR_y2が動作し、一
方中継器２と防排煙端末装置３とを接続する起動出力供
給の線路を導通させる。さてリレーR_y2が動作するとそ
のリレー接点r₂₁は瞬間的にオンするため１パルスのオ
ン信号がキボードインターフェイス６を介して信号処理
部７に取り込まれる。信号処理部７はこのオン信号によ
り当該中継器２をアクセスするためのアドレス信号と制
御信号とを作成するためのデータを伝送装置１へ送り、
伝送装置１から再度当該中継器２へアドレス信号、制御
信号を送らせるのである。中継器２は再度呼び出された
時には既に防排煙連動停止スイッチ８に並列接続してあ
るリレー接点r₁₁がオンしているため再度発生させた起
動出力を該リレー接点r₁₁を介して防排煙端末装置３へ
送ることができることになる。かくして防排煙端末装置
３は起動出力によって起動動作して防排煙を行うのこと
ができるのである。

［考案の効果］ 本考案は上述のように構成し、上記防排煙端末装置へ起
動出力を供給する線路に挿入されオフ時に防排煙端末装
置の連動を停止させる防排煙連動停止スイッチに並列に
挿入せるスイッチ手段を投入時にオンさせるとともに、
当該中継器を再動作させる制御パルスを発生させる連動
復旧スイッチ装置と、該制御パルスの受信時に、伝送装
置から当該中継器に制御信号を再伝送させるデータを伝
送装置に与える信号処理部とを備えたので、防排煙連動
停止スイッチがオフ状態のときに火災発生があって防排
煙端末装置が動作しなかった場合にあっても連動復旧ス
イッチ装置を投入するだけで中継器を再動作させて防排
煙端末装置の再起動が行えるものであり、しかも連動復
旧スイッチ装置を投入するだけであるから非常時におい
ても迅速に操作が行えオペレータの負担が軽くなるとい
う利点が有る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の概略構成図、第２図，第３図
は同上の連動復旧スイッチ装置の具体回路図であり、１
は伝送装置、２は中継器、３は防排煙端末装置、４は防
排煙制御電源部、５は連動復旧スイッチ装置、６はキボ
ードインターフェイス、７は信号処理部、８は防排煙連
動停止スイッチ、r₁₁はリレー接点である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】火災発生時に伝送装置から伝送されてくる
   制御信号を受信すると防排煙制御電源部から得た電源に
   より防排煙端末装置を起動する起動出力を１パルスとし
   て発生させる防災システムの中継器に付設されものであ
   って、上記防排煙端末装置へ起動出力を供給する線路に
   挿入されオフ時に防排煙端末装置の連動を停止させる防
   排煙連動停止スイッチに並列に挿入せるスイッチ手段を
   投入時にオンさせるとともに、当該中継器を再動作させ
   る制御パルスを発生させる連動復旧スイッチ装置と、該
   制御パルスの受信時に、伝送装置から当該中継器に制御
   信号を再伝送させるデータを伝送装置に与える信号処理
   部とを備えた防災システムの中継器の再起動回路。