JPH06481Y2 - バルコニ−の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は一対の妻梁と妻梁を連結する桁と笠木からな
るバルコニーを躯体に取付ける装置に関する。

〔従来技術〕

従来実開昭55-173502号公報あるいは実開昭57-91901号
公報に記載されたバルコニーを躯体に取付ける装置が開
発されている。

上記公報には、外壁に密着する柱状カバーの上部に笠木
を突合せ状に取付ける構造および下端に躯体から張り出
す支承アームを設け、この支承アームに妻梁を係止し、
バルコニーを取付けるものである。

〔この考案が解決すべき問題点〕

しかし上記の構成では柱状カバーと笠木の取付部分ある
いはブラケットと笠木との取付部分の構造が充分強固で
なく、また外装用仕上げの厚さが異なる場合に対応させ
るにも充分でない。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案にかかるバルコニーの取付装置は、一対の妻梁
と、両妻梁を前端で連結する桁と、その桁に立設した支
柱に支持された笠木とからなるバルコニーを、取付ブラ
ケットにより躯体に取り付ける装置であって、その取付
ブラケットは躯体に固定する固定板と、固定板の下端か
ら突出し妻梁を固定する支持アームとから略Ｌ字状に形
成され、前記取付ブラケットの支持アームには水平方向
に長い長孔を穿設してあり、また、固定板の上端には外
装用仕上げ材の厚みよりも長いボルトを室外方向に向か
って突出させ、そのボルトを笠木の後端に固定してある
笠木取付ブラケットに取り付けて笠木を取付ブラケット
に固定し、また、妻梁に形成された支持アーム係止部を
支持アームに係止するとともに、支持アームの前記長孔
に挿通したボルトとこれに螺合したナットによって前記
妻梁と支持アームとを固定してある。

〔実施例〕

以下図に示す一実施例に基づきこの考案を詳細に説明す
る。

図において３３は先付けする取付ブラケットであって、
固定板１とその下端に支持アーム２を有して略Ｌ字状に
形成されている。固定板１と支持アーム２はともに長尺
の板体であって、固定板１の下端に上下方向に長い長孔
に支持アーム２の端部が挿入されて溶接によって固定さ
れている。

固定板１の上端にはボルト３複数本が支持アーム２と同
方向に突設されている。また適宜位置に躯体４に固定す
るためのボルト１０を挿通するためのボルト孔５が複数
個穿設されている。

支持アーム２には水平方向に長い長孔６が複数個適宜位
置に穿設されている。

固定板１を躯体４である柱に固定する場合、第５図およ
び第６図で示すように、断面Ｌ字状に屈曲した固定ブラ
ケット８を使用する。固定ブラケット８の二面には水平
方向に長い長孔９が複数個穿設されており、長孔９と固
定板１のボルト孔５にボルト１０を挿通して躯体４に螺
入して固定する。

支持アーム２には妻梁１１を固定する。妻梁１１は支持
アーム係止部１２を有している。支持アーム係止部１２
としては内側に係止片１３が突設されており、係止片１
３が支持アーム２に係止されて妻梁１１が係止されてい
る。妻梁１１の側面に突設された孔と支持アーム２の長
孔６に挿通したボルト１４にナット１５が螺合されて固
定されている。支持アーム２には長孔６が穿設されてい
るため、外装用仕上げの厚さが若干異なっても、妻梁１
１を若干ずらして固定することが可能となる。

左右の取付ブラケット３３の支持アーム２に固定された
妻梁１１先端間には桁１６が掛け渡されている。

妻梁１１と桁１６上には垂直に支柱１７が適宜間隔離れ
て複数本立設されている。支柱１７上には下笠木１８が
水平に掛け渡されている。下笠木１８上には束１９が適
宜間隔離れて複数本立設されており、束１９上に上笠木
２０が水平に掛け渡されている。

上記取付ブラケット３３の固定板１の上端より室外方向
に仕上材３０を通してボルト３を突出させ、かつ笠木取
付ブラケット２１を挿通し、ナット２３を螺合させて取
付け、その笠木取付ブラケット２１に笠木１８、２０を
固定してある。

上下笠木２０、１８にはボルト２４が螺合されて固定さ
れている。外装用の仕上げ材３０の厚さが異なっても、
外装用の仕上げ材３０から突出したボルト３にナット２
３を適宜位置まで螺合すればよいため、外装用の仕上げ
材３０の厚さに適宜対応可能である。

桁１６から躯体４側には適宜間隔離れて複数本の根太２
５が掛け渡され、根太２５下には軒天井材２６が取付け
られている。

バルコニーの外周は目隠しパネル２７が取付けられてい
る。

目隠しパネル２７上の笠木１８、２０外周にはアングル
材２８を介して前枠２９および側枠３２が固定され、前
枠２９と下笠木１８間には底板３１が掛け渡されてい
る。

〔考案の効果〕

この考案にかかるバルコニーの取付装置は、躯体に固定
する固定板と、固定板の下端に妻梁を固定する水平方向
に長い長孔を有する支持アームを設け、取付ブラケット
の固定板の上端にボルトを室外方向に仕上げ材を通して
突出させ、前記固定板から突出したボルトに笠木取付ブ
ラケットを取付けてナットで固定し、この笠木取付ブラ
ケットに笠木を固定し、妻梁の支持アーム係止部を支持
アームに係止するとともに、支持アームの長孔に挿通し
たボルトによって妻梁を固定することができる。

そして取付ブラケットの固定板上端の仕上げ材を通した
ボルトに取付けた笠木取付ブラケットを介して笠木を固
定するため、笠木と取付ブラケットとの取付けが確実と
なり、かつ支持アームには水平方向に長い長孔を穿設し
てあるので、外装仕上げ材の厚さが若干異なっても、妻
梁をずらして固定することが可能となり、また外装用仕
上げ材の厚さが異なっても、外装用仕上げ材から突出し
たボルトにナットを適宜位置まで螺合すればよいため、
外装用仕上げ材の厚さに適宜対応可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の躯体へ先付けブラケット
を取付ける状態の斜視図、第２図はバルコニーを組立て
た状態の斜視図、第３図は第２図のIII−III線矢視図、
第４図は第２図のIV−IV線断面図、第５図は柱への取付
ブラケットの固定状態の横断面図、第６図はその正面図
である。 １…固定板、２…支持アーム、３…ボルト、４…躯体、
６…長孔、８…固定ブラケット、１１…妻梁、１２…支
持アーム係止部、１４…ボルト、１６…桁、１７…支
柱、１８、２０…笠木、２１…笠木取付ブラケット、２
５…根太、２６…軒天井材、２７…目隠しパネル、２９
…前枠、３０…仕上げ材、３２…側枠、３３…取付ブラ
ケット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一対の妻梁１１と、両妻梁１１を前端で連
   結する桁１６と、その桁１６に立設した支柱１７に支持
   された笠木１８、２０とからなるバルコニーを、取付ブ
   ラケット３３により躯体に取り付ける装置であって、そ
   の取付ブラケット３３は躯体４に固定する固定板１と、
   固定板１の下端から突出し妻梁１１を固定する支持アー
   ム２とから略Ｌ字状に形成され、前記取付ブラケット３
   ３の支持アーム２には水平方向に長い長孔６を穿設して
   あり、また、固定板１の上端には外装用仕上げ材の厚み
   よりも長いボルト３を室外方向に向かって突出させ、そ
   のボルト３を笠木１８、２０の後端に固定してある笠木
   取付ブラケット２１に取り付けて笠木１８、２０を取付
   ブラケット３３に固定し、また、妻梁１１に形成された
   支持アーム係止部１２を支持アーム２に係止するととも
   に、支持アーム２の前記長孔６に挿通したボルト１４と
   これに螺合したナット１５によって前記妻梁１１と支持
   アーム２とを固定してあることを特徴とするバルコニー
   の取付装置。