JPH0224849Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカーポート、サンルーム等の袖パネ
ル取付装置に関する。

一般にカーポートは車庫を簡易化した構造で、
袖部は開放されているものが多いので、側方から
吹き込む雨を防ぐ袖パネルをとりつけることが望
まれていた。これに対し、サンルーム等の袖部に
は通常袖パネルが設けられているが、このような
袖パネルはとりつけが煩雑であつた。

この考案は上記事情に鑑みて成立したものであ
つて、特に袖パネルを簡単にとりつけることがで
きるカーポート、サンルーム等の袖パネル取付装
置を提案することを目的とする。

以下、図面によつてこの考案の実施の一例につ
いて説明する。

図において符号Ａはカーポートを示す。このカ
ーポートＡは、設置面の左右の土台Ｇ，Ｇ上に二
列に列設された支柱１，１……上にそれぞれ桁
２，２を横架し、これら左右の桁２，２上に複数
のアーチ状の垂木・目板材３，３……を架設する
一方、前後方向に中骨・目板材４，４，４を設
け、垂木・目板材３，３……および中骨・目板材
４，４，４にそれぞれ屋根材５，５，５……を挟
持固定する一方、上記支柱１，１間の袖部に袖パ
ネルＢ，Ｂ……を装着し、さらに前後端部を含む
適宜個所にそれぞれ上記垂木・目板材３に対応さ
せて直線状の梁７を設けるとともに、各梁７の上
部中央から垂木・目板材３に向かつてそれぞれ放
射状の垂木支持棧１０，１０，１０を装着したも
のである。

支柱１は断面がほぼ方形の金属製中空型材から
構成され、端部支柱１Ａ，１Ａには一側面に、内
部支柱１Ｂ，１Ｂ，１Ｂには両側面にそれぞれ上
下方向に連続する凹部１ａが形成されている。そ
して、各凹部１ａにはパネル受け８が止着固定さ
れている。このパネル受け８は一片８ａと他の一
片８ｂとをほぼＬ字形に屈曲形成するとともに、
上記凹部１ａの全長に沿う長尺の部材で、一方の
片８ａには凹部１ａの深さに対応した脚部１１が
形成されているとともに、ねじ止め部１２が凹設
されている。他方の片８ｂは後述の袖パネルＢの
縦框２０の幅に対応した幅を有している。そし
て、上記パネル受け８は一方の片８ａのねじ止め
部１２から支柱１の凹部１ａにねじ１３を螺入し
て止着することによつて凹部１ａの底面に固定さ
れている。これにより、上記片８ａの表面は支柱
１の側面と同一の面を成すとともに、ねじ１３の
頭がこの表面から突出することがない。したがつ
て、支柱１の側面は、パネル受け８の他方の片８
ｂ以外には突出するものがない状態として構成さ
れている。

次に、桁２は中空部材で、上面部の内側に垂木
取付面２ａが、中央に屋根材保持溝２ｂが、さら
に外側に樋溝２ｃが設けられるとともに、下面部
には支柱取付面２ｄが形成されている。上記樋溝
２ｃは雨樋１５に連通している。支柱取付面２ｄ
には支柱１の上端部が止め金具１６（第２図）を
介してねじ止め固定されている。

なお、垂木・目板材３は、図示しないが、垂木
の上に目板を重ねてねじ止めしたもので、屋根板
５の一方の対向側端部は垂木と目板との間に挟持
固定されている。中骨・目板材４，４，４も同様
に、中骨の上に目板を重ねてねじ止めしたもの
で、屋根板５の他方の対向側端部は中骨と目板と
の間に挟持固定されている。屋根板５はアクリル
板等の合成樹脂板状材から構成されている。

梁７の両端部は桁２の側面にコ字形の止め金具
１４を介して固定されている。垂木支持棧１０，
１０，１０の上端は止め金具（図示せず）を介し
て垂木の下面部に止着され、下端は梁７の上面部
に当接され、梁７の側面に固定された固定金具１
７によつて側面から固定されている。

次に、袖パネルＢは、第４図に示すように、ま
ず長さの異なる一対の縦框２０，２１間に中棧２
２を設け、内部にパネル２３を装着することによ
つて二体の単位体Ｐ１，Ｐ２を構成し、これら単
位体Ｐ１，Ｐ２を長い方の縦框２０，２０を両側
に、短い方の縦框２１，２１を内側に配置して横
方向に突合せて連接し、かつ連接された単位体Ｐ
１，Ｐ２における両側の長い方の縦框２０，２０
の上下端部に一体の上下框２４，２５の両端部を
止着して一体的なパネルＰを形成し、さらに突合
せられた縦框２１，２１の表裏両面にそれぞれ目
板２６を嵌合係着し、かつねじ止め固定するとと
もに各目板２６，２６の上下端を上下框２４，２
５に止着することによつて製作されたものであ
る。パネルＰにおいて目板２６によつて上下框２
４，２５と突合せられた縦框２１，２１とを連結
したため、袖パネルＢは強度に優れたものとな
る。

上記構成のカーポートＡの支柱１，１間に袖パ
ネルＢを装着するにあたつては、まずカーポート
Ａの内側から袖部の支柱１，１間および土台Ｇ、
桁２間に袖パネルＢを嵌め込んで、その両側縦框
２０，２０を支柱１，１のパネル受け８，８の片
８ｂ，８ｂに当接し、外側から片８ｂ，８ｂに上
記縦框２０，２０をねじ止め固定するとともに、
上框２４を桁２にねじ止め固定すればよい。これ
によつて袖パネルＢを支柱１，１間に強固にとり
つけることができる。

上述のように、支柱１，１にはパネル受け８，
８を固定することにより、支柱１，１の袖パネル
とりつけ側面上に片８ｂ，８ｂが突出形成される
が、片８ａ，８ａは上記とりつけ側面と同一面を
成し、またパネル受け８の止着ねじ１３もこのと
りつけ側面から突出しないので、袖パネルＢの袖
部への嵌み込み作業は非常に円滑であり、袖パネ
ルＢはパネル受け８に当接させることによつて簡
単に正確な位置決めができるので、ねじ止め作業
も楽に行なうことができる。

なお、上述のような袖パネルのとりつけは必ず
しもカーポートに限定されない。サンルーム等の
建築または構築物にも適用することができる。

以上詳しく説明したように、この考案にかかる
袖パネル取付装置は、パネルの周囲を框組みして
成る袖パネルをカーポート、サンルーム等の支柱
間に装着するパネル取付装置において、上記袖パ
ネルを装着する支柱の側面に上下に連続する凹部
を形成するとともに、２つの片をほぼＬ字形に屈
曲形成して成る長尺のパネル受けを上記凹部の全
長に沿つて設け、上記パネル受けの一方の片を上
記凹部の底面に固定する一方、他方の片に上記袖
パネルを当接させて固定するものである。パネル
受けは支柱の凹部の全長に沿う長尺の部材である
から、支柱の凹部に容易、正確に固定することが
できる。また、袖パネルはパネル受けの一方の片
に当接することにより位置決めができ、この状態
で固定すればよい。このように、パネル受け及び
袖パネルのとりつけ作業を簡単、確実に行なうこ
とができる。

また、支柱の凹部に必要に応じてパネル受けを
固定することにより、袖パネルをとりつけること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる袖パネル取付装置を
含むカーポートの斜視図、第２図および第３図は
それぞれ第１図のＸ−Ｘ線上およびＹ−Ｙ線上の
断面図であり、第４図は袖パネルの製作説明図で
ある。 符号Ａ……カーポート、Ｐ１，Ｐ２……単位
体、１……支柱、１ａ……凹部、２……桁、３…
…垂木・目板材、４……中骨・目板材、８……パ
ネル受け、８ａ，８ｂ……片、２０，２１……縦
框、２４……上框、２５……下框、２６……目
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネルの周囲を框組みして成る袖パネルをカー
   ポート、サンルーム等の支柱間に装着するパネル
   取付装置において、上記袖パネルを装着する支柱
   の側面に上下に連続する凹部を形成するととも
   に、２つの片をほぼＬ字形に屈曲形成して成る長
   尺のパネル受けを上記凹部の全長に沿つて設け、
   上記パネル受けの一方の片を上記凹部の底面に固
   定する一方、他方の片に上記袖パネルを当接させ
   て固定したことを特徴とするカーポート、サンル
   ーム等の袖パネル取付装置。