JPH0645655B2 - 硬化可能な樹脂の製造方法 - Google Patents

硬化可能な樹脂の製造方法

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JPH0645655B2
JPH0645655B2 JP6219489A JP6219489A JPH0645655B2 JP H0645655 B2 JPH0645655 B2 JP H0645655B2 JP 6219489 A JP6219489 A JP 6219489A JP 6219489 A JP6219489 A JP 6219489A JP H0645655 B2 JPH0645655 B2 JP H0645655B2
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栄一郎 滝山
朗 横山
立士 小倉
▲きよし▼ 石原
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硬化可能な樹脂の製造方法に関するものであ
る。とくに本発明は、耐候性に優れ、また表面エネルギ
ーの低い性質を利用して、離型性、防汚性に優れた表面
コーティングの分野に有用な樹脂の製造方法に関するも
のである。
〔従来の技術および課題〕
硬化可能のシリコン樹脂、主としてゴム系のシリコン樹
脂に、シリコンオイルなどの離型作用のある液体を混合
し、特に海水中で防汚効果を有するコーティングとする
ことは公知である。
同様のことは、熱可塑性タイプのシリコン樹脂について
も伝えられている。例えば、特開昭第60-65076号公報に
は、反応硬化型シリコン組成物、同62-156172号公報に
は、ビニルシリコンの重合体、同62-275132号公報に
は、ポリシロキサン系マクロマーとビニルモノマーとの
共重合体が開示されている。
しかし既存のこれらシリコン樹脂をベースとするコーテ
ィングは、例えば海水中に浸漬された時など、絶えず波
浪に曝される条件下では、基材との密着に乏しいために
塗膜が剥離し易いので、長期間に亘って防汚効果を維持
することは困難である。
本発明はこれらの従来の欠点を解消し、低エネルギー表
面を形成して防汚効果を示し、しかも基材との密着性が
良好で、波浪などの繰返し応力にも十分に耐えて、実用
上剥離し難い塗料用樹脂の製造方法に関するものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、 (A)1分子中に少なくとも1個の活性水素を有し、構
成分子の主鎖がポリシロキサン構造であるシリコン樹脂
に不飽和イソシアナートを反応させて、少なくとも一部
分が不飽和結合を有するシリコン樹脂に変換した後、こ
れに活性水素を有するモノマーと必要に応じて共重合可
能なモノマーとを加え、重合してグラフトポリマーとす
る段階;および (B)該グラフトポリマーに不飽和イソシアナートを加
え、グラフトポリマー中の活性水素とイソシアナートと
を反応させることにより、グラフトポリマー中に不飽和
結合を導入する段階; を包含する硬化可能な樹脂の製造方法を提供するもので
ある。
本発明の方法により製造された樹脂は、鉄、アルミニウ
ム等の金属、コンクリート、スレートを始めとする無機
建材、木材、等との密着性に優れ、これを硬化させるこ
とによって、強靱で耐久性のある塗膜を得ることが可能
となる。
本発明の理解を助けるために、本発明の手順を図示すれ
ば次のようになる。
上式ではビニルモノマーとしてスチレン、活性水素所有
モノマーとして2−ヒドロキシエチルメタクリレートを
使用した例を示してある。
上式のポリマーに不飽和イソシアネートを反応させる
と、本発明の不飽和結合を有するグラフトポリマーの1
例である次式のものが得られる。
本発明による不飽和ポリマーは、(イ)シリコン樹脂の比
率、(ロ)シリコン樹脂の不飽和度、(ハ)ビニルモノマーの
種類、(ニ)最終的な重合により得られた不飽和グラフト
ポリマーの不飽和度、などの因子の変更によって、頗る
広い範囲で樹脂の物性を変えることができ、用途の多面
化に対応することが可能となる。
また別の例として、メタクリル酸メチルをモノマーに利
用することにより、耐候性の優れた塗膜を得ることもで
きる。
本発明に用いられる原料は次の種類に分けられる。
(イ)活性水素含有シリコン樹脂、 (ロ)不飽和イソシアナート、 (ハ)活性水素を有するモノマー、 および場合により、さらに (ニ)共重合可能なモノマー。
本発明に使用されるシリコン樹脂(イ)は、構成分子の主
鎖が、次式 (但し、R、R′はアルキル基、フェニル基)のポリシ
ロキサン構造を有するもので、イソシアナートと反応し
得る活性水素、代表的にはヒドロキシル基を1分子中に
少なくとも1個所有することが必要である。
そのようなシリコン樹脂としては、末端にヒドロキシル
基を有するジメチルポリシロキサンが好適であり、市販
品として、例えば信越化学(株)製で次の種類があげら
れる。
X−22−160A 水酸価 62 分子量 1800 X−22−160B 水酸価 35 分子量 3200 X−22−160C 水酸価 20 分子量 5600 これらのヒドロキシル基含有シリコン樹脂に、不飽和結
合を導入するための不飽和イソシアナート(ロ)として
は、 a)1分子中にイソシアナート基と不飽和結合を共有する
化合物、 b)ジイソシアナートと不飽和モノアルコールとの1モル
対1モルの付加物、 等があげられる。
不飽和イソシアナートの例には、例えばイソシアナート
エチルメタクリレート、メタクリロイルイソシアナー
ト、m−イソプロペニル−α,αジメチルベンジルイソ
シアナートがあり、一般的にはイソシアナートエチルメ
タクリレート(下式) が取扱性、イソシアナートの反応性などの点から好適で
ある。
ジイソシアナートと不飽和アルコールとの反応生成物
は、例えば2,4−トリレンジイソシアナートと2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートの1モル対1モルの付加物
(下式)があげられる。
この場合ジイソシアナートには、2,4−トリレンジイソ
シアナート、イソホロンジイソシアナートのように、2
個のイソシアナート基の反応性の異なるタイプが有利で
ある。
シリコン樹脂の活性水素と不飽和イソシアナートとの反
応割合は、シリコン樹脂100部(重量部、以下同じ)
に対して不飽和イソシアナート0.01部以上10部以
下であり、好ましくは0.1部以上3部以下である。こ
の場合存在する活性水素の全部を反応させる必要はな
い。その程度は併用するモノマーの種類、不飽和シリコ
ン樹脂とモノマーの比率によっても相違する。
活性水素を有するモノマー(ハ)としては、例えば2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、フェノキシエ
チルメタクリレートなどがあげられる。
共重合可能なモノマー(ニ)として併用するモノマー類
は、これと共重合可能であれば良く、一般に市販されて
いる種類が用いられる。その種類に特に制限はないが、
例えば、スチレン、ビニルトルエン、アクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエン
等があげられる。
不飽和結合導入シリコン樹脂とモノマーとの配合割合は
自由に変えられるが、モノマーの量と種類によっては表
面エネルギーが高まることがあり、防汚作用、耐候性な
どが不十分となる恐れもある。
それらを考慮するならば、不飽和結合導入シリコン樹脂
の割合は、10〜95%(重量%、以下同じ)、望まし
くは20〜90%である。
活性水素を有するモノマー(ハ)の使用割合は、モノマー
全体を100とした場合、1〜30モル%程度が望まし
く、残部が共重合可能なモノマー(ニ)である。
本発明の方法の段階(B)で使用する、活性水素を有する
グラフトポリマーに不飽和基を導入するための不飽和イ
ソシアナートには、前述した各種の不飽和イソシアナー
トがそのまま利用可能である。またその使用量は、グラ
フトポリマーの不飽和結合濃度が、1〜30モル%とな
る範囲が望ましい。
本発明によるシリコン樹脂グラフト不飽和ポリマーの硬
化には、ラジカル発生触媒が必要であるが、これには通
常使用されるラジカル発生剤を使用することができる。
この場合、さらに補強材、充填剤、着色剤、ワックス等
を必要に応じて併用できることは勿論である。
次に、実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 攪拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1セパラブルフラスコに、ヒドロキシル基を有する
シリコン樹脂(信越化学(株)製X-22-160B、ヒドロキ
シル価約35、分子量3200)を200部(重量部、
以下同じ)、イソシアナートエチルメタクリレートを
1.0部、ジブチル錫ジラウレート、0.2部を仕込
み、60〜65℃で4時間反応した。赤外分析の結果、
遊離のイソシアナート基は消失したことが認められた。
これに、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート29
部、スチレン188部を加え、窒素気流中125〜13
0℃で加熱、攪拌してモノマー重合率約40%になるよ
うに重合を進めた。
ガスクロマトグラフ分析の結果2−ヒドロキシプロピル
メタクリレートの重合率は約80%であった。
このようにして得られたグラフトポリマーに、イソシア
ナートエチルメタクリレート30部、ジブチル錫ジラウ
レート0.5部、ハイドロキノンモノメチルエーテル
0.5部を加え、65〜70℃乾燥空気中に4時間反応
すると、側鎖にメタアクリロイル基を有するシリコン樹
脂グラフトしたスチレンを主体とするポリマー(スチレ
ン溶液)が得られた。
やや白濁した均一、粘稠な液体であった。これを不飽和
グラフトポリマー(I)とした。
この不飽和グラフトポリマー(I)100部に、ラジカル
発生剤(化薬ヌーリー社#328E)を2部、オクチル酸コ
バルト0.8部を加え、ボンデライト鋼板上に0.2mm
厚になるように塗装した。
ゲル化は14分後に生じ、一夜設置後は塗膜はタックフ
リーとなった。
セロテープ付着テストでは、セロテープは全く硬化塗膜
に接着せず、その引剥し接着強さは0.1kg/cm2以下で
あった。
また0.5%のチヌビンP-320を含む塗膜の光沢反射率
は当初86%であったが、Dewサイクル型ウェザオメー
ター1000時間照射後も82%とほとんど変化はなか
った。
比較例 上記の実施例1の不飽和シリコン樹脂の代わりに、イソ
シアナートエチルメタクリレートを付加させないシリコ
ン樹脂(X-22-160B)を同量用い、その他はすべて同一の
条件で反応を行った。
反応後のポリマーのモノマー溶液は、静置後直ちに2層
に分離し、均一な溶液とはならず、グラフト化されなか
ったことが推察された。
実施例2 攪拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1セパラブルフラスコに、ヒドロキシル基を有する
シリコン樹脂(信越化学(株)X-22-160A、ヒドロキシ
ル価62、分子量1800)を200部、不飽和イソシ
アナートとしてイソホロンジイソシアナートと2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレートの1モル対1モルの付加
物を2.5部、ジブチル錫ジラウレート0.2部を加
え、65〜70℃で3時間反応した。赤外分析の結果、
遊離のイソシアナート基は消失したことが認められた。
これに、メタクリル酸メチル120部、メタクリル酸イ
ソブチル84部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
26部、アゾビスイソブチロニトリル2.5部、ラウリ
ルメチカプタン1.3部を加え、65〜70℃で5時間
重合した後、ハイドロキノン0.1部を加え、重合を中
止した。
さらに、イソシアナートエチルメタクリレート30部、
ジブチル錫ジラウレート0.5部を加え、乾燥空気気流
中65〜70℃で6時間反応すると、赤外分析の結果遊
離のイソシアナート基は消失したことが認められた。
淡黄色、やや白濁した粘稠液体が得られた。これを不飽
和グラフトポリマー(II)とした。この不飽和グラフトポ
リマー(II)100部にクメンハイドロパーオキシド2
部、ピロリジンアセチルアセトネート(アセトアセトイ
ルピロリジン)0.3部、オクチル酸コバルト(8%C
o)0.4部を加え、ボンデライト鋼板上に0.1mm厚
になるように塗装した。
80℃2時間、120℃1時間焼付け硬化させた塗膜は
硬度F、ゴバン目密着テスト100/100、セロテー
プ剥離テストでは、セロテープが全く密着せず、その剥
離強さは0.1kg/cm2以下であった。
また0.5%のチヌビンP-320を含む塗膜の光沢反射率
は88%、Dewサイクル型ウェザオメーター1000時
間照射後も82%を示し、ほとんど光沢の損失が認めら
れなかった。
〔発明の効果〕
本発明は前述のように構成したので、基材への密着性は
良好で、表面エネルギーは低く、耐候性、防汚性に優れ
た塗膜性能を示す、硬化可能な樹脂を製造することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に少なくとも1個の活性水
    素を有し、構成分子の主鎖がポリシロキサン構造である
    シリコン樹脂に不飽和イソシアナートを反応させて、少
    なくとも一部分が不飽和結合を有するシリコン樹脂に変
    換した後、これに活性水素を有するモノマーと必要に応
    じて共重合可能なモノマーとを加え、重合してグラフト
    ポリマーとする段階;および (B)該グラフトポリマーに不飽和イソシアナートを加
    え、グラフトポリマー中の活性水素とイソシアナートと
    を反応させることにより、グラフトポリマー中に不飽和
    結合を導入する段階; を包含する硬化可能な樹脂の製造方法。
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