JPH0625411A - 硬化可能な樹脂組成物 - Google Patents

硬化可能な樹脂組成物

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JPH0625411A
JPH0625411A JP18005092A JP18005092A JPH0625411A JP H0625411 A JPH0625411 A JP H0625411A JP 18005092 A JP18005092 A JP 18005092A JP 18005092 A JP18005092 A JP 18005092A JP H0625411 A JPH0625411 A JP H0625411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
group
acetoacetoyl
ketimine
monomer
Prior art date
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Pending
Application number
JP18005092A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichiro Takiyama
栄一郎 滝山
Atsushi Hasegawa
淳 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Showa Highpolymer Co Ltd filed Critical Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication of JPH0625411A publication Critical patent/JPH0625411A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲル化することなく、塗装に必要な作業時間
をとることができ、速やかな硬化性を有し、硬化塗膜が
強靭で塗料、接着剤等として有用な硬化可能な樹脂組成
物を提供するにある。 【構成】 (1)同一分子中に重合または共重合可能な不
飽和結合と、アセトアセトイル基とを共有するモノマー
を少くとも一成分とし、必要に応じて他モノマーと(共)
重合して得られる、側鎖にアセトアセトイル基を有する
ポリマーと、(2)ケティミンとを併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、速やかな硬化性を有
し、硬化塗膜が強靭で各種用途に有用な、硬化可能な樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂から形成された塗膜を硬化さ
せるには種々な方法が実用化されている。塗膜を形成さ
せる代表的な樹脂と硬化剤の組合せの例をあげるなら
ば、エポキシ樹脂〜アミン系、ポリヒドロキシル基含有
樹脂〜メチロールメラミン系、ポリヒドロキシル基含有
樹脂〜多価イソシアナート系、ポリエポキシ基含有樹脂
〜ポリカルボキシル基含有樹脂またはカルボン酸系、ラ
ジカル硬化型樹脂等があげられる。
【0003】塗膜を硬化させる方法が加熱硬化であれ
ば、樹脂の選択の幅も広く、実用上問題とされる点は少
いが、常温での硬化が必要となる場合では、樹脂と硬化
剤の選定は自ら狭められたものとなる。特に、従来の硬
化性樹脂組成物のタイプは硬化を速めようとすると、密
着性が損われる傾向があり、速硬化を求められる場合に
は必ずしも十分なものではなかった。
【0004】本発明者らは、側鎖にアセトアセトイル基
【化2】 を有するポリマーを硬化させる方法の検討を行ってきた
が、例えば従来から知られているポリアミンでは著しく
反応が速やかで、側鎖にアセトアセトイル基を有するポ
リマーにポリアミンを混合すると、混合後直ちにゲル化
し塗装に必要な作業時間をとることが不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、側鎖にアセ
トアセトイル基を有するポリマーとポリアミンからなる
組成物の欠点を改良し、側鎖にアセトアセトイル基を有
するポリマーがゲル化することなく、塗装に必要な作業
時間をとることができる硬化可能な樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、側鎖にア
セトアセトイル基を有するポリマーを作業時間をみて硬
化させる方法について検討した結果、硬化剤としてケテ
ィミンを用いることにより、目的を達成できることを知
り本発明を完成することができた。即ち、本発明者ら
は、側鎖にアセトアセトイル基を有するポリマーにケテ
ィミンを併用した塗膜は、ケティミンが空気中の水分を
吸収してアミンを放出することにより硬化剤として働
き、硬化性は室温、湿度60〜70%位でポリマー中の
アセトアセトイル基の濃度にもよるが、5〜60分位で
塗膜をゲル化させることが可能であり、かつ速硬化では
あっても、硬化塗膜は密着性に富み強靭で、十分な実用
性を有していることを見出し、本発明を完成することが
できた。
【0007】本発明は、(1)同一分子中に重合または
共重合可能な不飽和結合と、下記の式
【化3】 で示されるアセトアセトイル基とを共有するモノマーを
少くとも一成分とし、必要に応じて他モノマーと(共)
重合して得られる、側鎖にアセトアセトイル基を有する
ポリーと、(2)ケティミンとを併用することよりなる
硬化可能な樹脂組成物に関する。
【0008】本発明に使用する側鎖にアセトアセトイル
基を有するポリマーは、同一分子中に重合または共重合
可能な不飽和結合と、アセトアセトイル基を共有するモ
ノマー、例えば下式で示されるアセトアセトキシエチル
メタクリレート(AAEMと略称)、
【化4】 の重合によってか、必要に応じてこのモノマーに他モノ
マーを併用し、共重合させることによって合成される。
【0009】同一分子中に重合または共重合可能な不飽
和結合と、アセトアセトイル基を共有するモノマーの例
には、前記のAAEMの他に、不飽和アルコールにジケ
テンを反応させることにより合成される。そのような不
飽和アルコールの例には、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(い
ずれもジ以上)、(ポリ)カプロラクトンモノメタクリ
レート、アリルアルコール等があげられる。
【0010】最も代表的な同一分子中に重合または共重
合可能な不飽和結合と、アセトアセトイル基を共有する
モノマーとしては、米国イーストマン・ケミカル社か
ら、前記アセトアセトキシエチルメタクリレートが発売
されており、これが本発明の目的には十分であるので以
下これを中心に説明する。
【0011】上記アセトアセトイル基を共有するモノマ
ーとは別に、ヒドロキシル基を有するポリマーにジケテ
ンを反応させても原則的には同一ポリマーが得られる筈
であるが、この方法は実際には高分子反応の特異性とし
て全部のヒドロキシル基を定量的にアセトアセトイル基
に変換するのは困難であること、望ましからざる着色、
等から特に有利な点は見出せない。
【0012】本発明では、アセトアセトイル基を共有す
るモノマーと共重合可能な他モノマーを併用してポリマ
ー化することにより、物性の幅を用途に応じて拡大する
ことが可能である。それらの他モノマーには特に制限を
加える必要はなく、用途に応じて選定される。それら他
モノマーの例には、例えばスチレン、ビニルトルエン、
メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル類、アク
リル酸メチル等のアクリル酸エステル類、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル等
があげられる。勿論、これら他モノマーの相互の併用も
可能である。
【0013】また、アセトアセトイル基を共有するモノ
マーと前記他モノマーとの使用割合は、用途に応じて選
択されるが、アセトアセトイル基を共有するモノマーは
1〜100モル%、より望ましくは10〜90モル%で
ある。
【0014】同一分子中に重合または共重合可能な不飽
和結合と、アセトアセトイル基とを共有するモノマーの
重合、またはこのモノマーと他モノマーとの共重合は既
存の諸方法により行われ、特に制限を加える必要はな
い。
【0015】側鎖にアセトアセトイル基を有するポリマ
ーと併用してその硬化剤として働くケティミンは、一級
アミンとケトンとの縮合により合成され、水分の存在下
に再び一級アミンとケトンを再成する。
【化5】 このケティミンはエポキシ樹脂の湿気硬化型硬化剤とし
て用いられていることはよく知られている。
【0016】ケティミンの架橋作用は、遊離した一級ア
ミンとアセトアセトイル基との反応に基づくものであ
る。
【化6】
【0017】ケティミンの使用量は、必要とする塗膜の
架橋度により異なるが、一般にポリマー100重量部に
対して0.5〜20重量部、より望ましくは1〜15重
量部である。架橋(硬化)反応の速度は、ケティミンの
量、アセトアセトイル基の濃度、空気中の湿度により相
違する。硬化した塗膜は靭性があり密着性が良好であ
る。
【0018】本発明の硬化可能な樹脂組成物はその実用
化に当って有機,無機のフィラー、着色剤、滑剤、補強
剤、飽和,不飽和のオリゴマー等を必要に応じて併用で
きることは勿論である。
【0019】
【実施例】次に本発明の理解を助けるために、以下に実
施例を示す。
【0020】実施例1側鎖アセトアセトイル基含有ポリマー(I)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、トルエン300
g、アセトアセトキシエチルメタクリレート214g、
スチレン104g、アゾビスイソブチロニトリル3g、
ラウリルメルカプタン1.5gを仕込み、窒素ガス気流中
で75〜80℃で6時間重合させた後、更にアゾビスイ
ソブチロニトリル1.5gを追加し、更に6時間同温度
で加熱した。次いでトルエンの還流下で12時間加熱し
た。固型分換算の重合率は、約96%であった。
【0021】ケティミンとして油化シェルエポキシ(株)
社のエピキュアH−2を用い、前記したポリマー(I)の
固型分100重量部に8重量部加え、均一に混合した後
バーコータで70μになるようにボンデライト鋼板上に
塗装した。混合物のポットライフは24分であった。一
夜放置後の塗膜は硬化して非粘着となっており、表面硬
度2H、ゴバン目密着テスト100/100であった。
更に、硬化塗膜をトルエンに浸漬しても外観変化はみら
れなかった。
【0022】これに反して、ケティミンを加えなかった
ポリマー(I)からの塗膜は完全に再溶解して塗膜形状
を止めなかった。
【0023】実施例2側鎖アセトアセトイル基含有ポリマー(II)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルのセパラブルフラスコに、アセトアセトキ
シエチルメタクリレート172g、アクリロニトリル6
g、2−エチルヘキシルアクリレート201g、トルエ
ン380g、アゾビスイソブチロニトリル5g、ラウリ
ルメルカプタン2gを仕込み、70〜75℃で窒素気流
中8時間重合した後、アゾビスイソブチロニトリル3g
を追加して更に8時間同温度で重合し、更にトルエンの
還流下で8時間反応を続けた。固型分換算による重合率
はほぼ95%であった。
【0024】ポリエチレンテレフタレートフィルム上
に、ポリマー(II)の固型分100重量部にエピキュア
H−2を10重量部加えた組成物を100μになるよう
にバーコータで塗装後、80℃5分、110℃5分で乾
燥硬化させた。得られた粘着テープのボールタックは
9、ステンレス板に対する180°折曲げの剥離強度は
1.8kg/inであった。
【0025】一方、ポリマー(II)にケティミンを添加し
なかった場合は、塗膜面がベタついて強度0.3kg/in以
下で粘着剤としての実用性はまったく認められなかっ
た。
【0026】
【発明の効果】本発明の硬化可能な樹脂組成物は、ゲル
化することなく、塗装に必要な作業時間をとることがで
き、速やかな硬化性を有し、硬化塗膜が強靭で塗料、接
着剤等各種分野に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)同一分子中に重合または共重合可
    能な不飽和結合と、下記の式 【化1】 で示されるアセトアセトイル基とを共有するモノマーを
    少くとも一成分とし、必要に応じて他モノマーと(共)
    重合して得られる、側鎖にアセトアセトイル基を有する
    ポリマーと、 (2)ケティミンとを併用することよりなる硬化可能な
    樹脂組成物。
JP18005092A 1992-07-07 1992-07-07 硬化可能な樹脂組成物 Pending JPH0625411A (ja)

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