JPH0645003A - 水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池の製造法並びにその電極用水素吸蔵合金 - Google Patents
水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池の製造法並びにその電極用水素吸蔵合金Info
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- JPH0645003A JPH0645003A JP4174814A JP17481492A JPH0645003A JP H0645003 A JPH0645003 A JP H0645003A JP 4174814 A JP4174814 A JP 4174814A JP 17481492 A JP17481492 A JP 17481492A JP H0645003 A JPH0645003 A JP H0645003A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 サイクル寿命が長く、高温及び低温での容量
低下が少なく、且つ過充電時の電池内圧の低い水素吸蔵
電極を備えた密閉蓄電池の製造法を提供する。 【構成】 水素吸蔵電極と、セパレータを介して正極と
を積層して成る電池要素を組み込んだ密閉蓄電池に、ア
ルカリ電解液を注入した後、14時間以内に初回充電を行
い、その充電量が定格容量の5%以上 100未満の不完全
な充電状態にある時点において充電を中断し、充電中断
時間を少なくとも1時間取った後、充電を再開するこ
と。
低下が少なく、且つ過充電時の電池内圧の低い水素吸蔵
電極を備えた密閉蓄電池の製造法を提供する。 【構成】 水素吸蔵電極と、セパレータを介して正極と
を積層して成る電池要素を組み込んだ密閉蓄電池に、ア
ルカリ電解液を注入した後、14時間以内に初回充電を行
い、その充電量が定格容量の5%以上 100未満の不完全
な充電状態にある時点において充電を中断し、充電中断
時間を少なくとも1時間取った後、充電を再開するこ
と。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素吸蔵電極を用いた
密閉蓄電池の製造法並びにその電極用水素吸蔵合金に関
する。
密閉蓄電池の製造法並びにその電極用水素吸蔵合金に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、水素を可逆的に吸蔵・放出する水
素吸蔵合金を用いて作製した水素吸蔵電極を負極とし、
これをセパレータを介し酸化ニッケルなどの正極と積層
して電池要素を構成し、これを容器内に組み込み、所定
量のアルカリ電解液を注入し、施蓋封口して成る密閉蓄
電池は、無公害で高エネルギー密度を有するため、ニッ
ケル−カドミウム蓄電池に代わるものとして最近注目さ
れ、種々の研究、開発が行われている。特に、その水素
吸蔵電極については、カドミウム電極と同じ取扱いで電
池を構成でき、実際の放電可能な容量密度をカドミウム
より大きくできることから有利であり、その構成の主体
である水素吸蔵合金として、LaNi4.5 Al0. 5 ,LaNi4.0
Co0.5 Al0.5 など種々の合金組成から成るものが開発さ
れている。
素吸蔵合金を用いて作製した水素吸蔵電極を負極とし、
これをセパレータを介し酸化ニッケルなどの正極と積層
して電池要素を構成し、これを容器内に組み込み、所定
量のアルカリ電解液を注入し、施蓋封口して成る密閉蓄
電池は、無公害で高エネルギー密度を有するため、ニッ
ケル−カドミウム蓄電池に代わるものとして最近注目さ
れ、種々の研究、開発が行われている。特に、その水素
吸蔵電極については、カドミウム電極と同じ取扱いで電
池を構成でき、実際の放電可能な容量密度をカドミウム
より大きくできることから有利であり、その構成の主体
である水素吸蔵合金として、LaNi4.5 Al0. 5 ,LaNi4.0
Co0.5 Al0.5 など種々の合金組成から成るものが開発さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、従来の水
素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池を製造するに当たり、電
解液を注入し、充電を行う製造過程において、特にCo、
Niなどの添加金属を含有する水素吸蔵合金を用いた水素
吸蔵電極では、電解液にその金属成分が電解液に溶出
し、所定の合金組成に変化をもたらし、また、添加金属
の酸化物が合金の表面に被膜を形成し、その結果、電池
内圧が大きく上昇し、安全弁の作動により電解液が過剰
ガス圧の放出時に外部に逸出し、電解液の減少、寿命の
短縮をもたらし、また一方、電解液が電極中に不均一に
含浸された状態で初回充電を一気に行うので、均一な充
電が行われないなどにより、製造された電池の容量が比
較的小さく、サイクル寿命が短く、また高温または低温
での容量低下が大きく、過充電時の電池内圧が高い等の
不都合をもたらしていた。
素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池を製造するに当たり、電
解液を注入し、充電を行う製造過程において、特にCo、
Niなどの添加金属を含有する水素吸蔵合金を用いた水素
吸蔵電極では、電解液にその金属成分が電解液に溶出
し、所定の合金組成に変化をもたらし、また、添加金属
の酸化物が合金の表面に被膜を形成し、その結果、電池
内圧が大きく上昇し、安全弁の作動により電解液が過剰
ガス圧の放出時に外部に逸出し、電解液の減少、寿命の
短縮をもたらし、また一方、電解液が電極中に不均一に
含浸された状態で初回充電を一気に行うので、均一な充
電が行われないなどにより、製造された電池の容量が比
較的小さく、サイクル寿命が短く、また高温または低温
での容量低下が大きく、過充電時の電池内圧が高い等の
不都合をもたらしていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の問
題点を解決した水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池の製造
法を提供するもので、水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池
にアルカリ電解液を注入後初回充電開始までの放置時間
を14時間以内とし、次で初回充電を開始し、電池の定格
容量に対し5%以上 100%未満の充電がなされた時点
で、少なくとも1時間充電を中断し、その後初回充電を
再開することを特徴とする。
題点を解決した水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池の製造
法を提供するもので、水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池
にアルカリ電解液を注入後初回充電開始までの放置時間
を14時間以内とし、次で初回充電を開始し、電池の定格
容量に対し5%以上 100%未満の充電がなされた時点
で、少なくとも1時間充電を中断し、その後初回充電を
再開することを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明の作用は、未だ充分に解明されていない
が、電池にアルカリ電解液を注入後14時間以内に初回充
電を開始すれば、電極を構成する水素吸蔵合金のCoなど
の金属成分の電解液の溶出を抑えることができ、また、
その金属酸化物の被膜が合金表面が生成することを防止
でき、合金表面の高い活性が維持され、過充電時に正極
から発生する酸素を速やかに還元でき、従って、電池内
圧の上昇を防ぐことができると考えられる。この場合、
電池内圧は、電池に設けられた安全弁の作動圧の関係か
ら、20Kgf/cm2 までに抑えることが望ましい。この電池
内圧に抑えるには、上記のように、電解液の注入後初回
充電開始までの放置時間は14時間が限界である。好まし
くは、注液後10時間以内、更に好ましくは、5時間以内
で初回充電を開始すれば、電池内圧は更にその半分乃至
それ以下に抑えられる。また、初回充電を開始し電池の
定格容量の5%以上 100%未満の充電を行った時点で、
少なくとも1時間その充電を中断するようにすれば、そ
の中断時間の間に、該電極中への電解液の滲透拡散が充
分に行われ、一方、過充電時の電池内圧を20Kgf/cm2 以
下に抑えることができる。中断時間は、好ましくは、5
時間以上、更に好ましくは20時間以上とすることによ
り、電池内圧を更に低く抑えることができる。また、充
電を中断する時期は、電池の定格容量の20%充電したと
きに行うときは、最低の電池内圧に抑えられて好まし
い。
が、電池にアルカリ電解液を注入後14時間以内に初回充
電を開始すれば、電極を構成する水素吸蔵合金のCoなど
の金属成分の電解液の溶出を抑えることができ、また、
その金属酸化物の被膜が合金表面が生成することを防止
でき、合金表面の高い活性が維持され、過充電時に正極
から発生する酸素を速やかに還元でき、従って、電池内
圧の上昇を防ぐことができると考えられる。この場合、
電池内圧は、電池に設けられた安全弁の作動圧の関係か
ら、20Kgf/cm2 までに抑えることが望ましい。この電池
内圧に抑えるには、上記のように、電解液の注入後初回
充電開始までの放置時間は14時間が限界である。好まし
くは、注液後10時間以内、更に好ましくは、5時間以内
で初回充電を開始すれば、電池内圧は更にその半分乃至
それ以下に抑えられる。また、初回充電を開始し電池の
定格容量の5%以上 100%未満の充電を行った時点で、
少なくとも1時間その充電を中断するようにすれば、そ
の中断時間の間に、該電極中への電解液の滲透拡散が充
分に行われ、一方、過充電時の電池内圧を20Kgf/cm2 以
下に抑えることができる。中断時間は、好ましくは、5
時間以上、更に好ましくは20時間以上とすることによ
り、電池内圧を更に低く抑えることができる。また、充
電を中断する時期は、電池の定格容量の20%充電したと
きに行うときは、最低の電池内圧に抑えられて好まし
い。
【0006】上記の電池の製造法を行うに当たり、その
水素吸蔵電極用水素吸蔵合金は、次のような組成から成
るものを使用することが好ましい。即ち、該水素吸蔵合
金の組成は、一般式SLmNia Cob Alc Md の一般式から
成り、式中、SLmはLa、Nd及び少なくとも1種のその他
の希土類元素の混合物を表し、MはSi又はGeから選ばれ
た少なくとも1種の元素を表し、且つ該SLmは、70重量
%以上のLaと20重量%以下のNdを含有することを特徴と
し、且つ 3.0≦a≦3.8 、 0.6≦b<1.4 、 0.3≦c≦
0.7 、MがSiのとき0.01≦d≦0.05、MがGeのとき0.01
≦d≦0.3 であることを特徴とする。SLm中のLaの含有
量が70重量%以上であり、且つNdの含有量が20重量%以
下であるときは、電池の温度60℃における該電極の電気
化学的水素吸蔵水素量が望ましい200mAh/g以上を保持
し、電池の充放電サイクルは、望ましい 500サイクル以
上を保持し、低温における急放電容量維持率を60%以上
に確保することができる。また、NiとCoは低温における
急放電容量の維持率、過充電時の電池内圧、充放電サイ
クル寿命等に関係し、Ni量は3.0 ≦a≦3.8 の範囲、Co
量は 0.6≦b<1.4 の範囲において、0℃における60%
以上の容量維持率を保持し、電池内圧を20Kgf/cm2 以下
に抑えることができ、また、サイクル寿命を 500サイク
ル以上に保持できる。Alは、低温における急放電容量の
維持、サイクル寿命に関係し、Al量0.3 ≦c≦0.7 の範
囲において、 500サイクル以上を保持し、且つ60%以上
の容量維持率を保持する。MであるSi又はGeは、常温並
びに高温における急放電容量の維持、サイクル寿命、電
池内圧に関係し、Si量は0.01≦d≦0.05の範囲におい
て、Ge量は0.01≦d≦0.3 の範囲において、高温におけ
る容量維持率は90%以上を維持し、常温における充放電
サイクル数は 500サイクル以上を確保し、また常温にお
ける電池内圧を20Kgf/cm2 以下に抑えることができる。
また、1グラム原子のSLm当たりのNi、Co、Al及びMの
総和量a+b+c+dの原子組成比は、過充電時の電池
内圧と充放電サイクル寿命に関係し、SLmに対し 4.5≦
a+b+c+d≦5.1 の範囲において、20Kgf/cm2 以下
の電池内圧を保持し、 500サイクル以上のサイクル寿命
を保持する。
水素吸蔵電極用水素吸蔵合金は、次のような組成から成
るものを使用することが好ましい。即ち、該水素吸蔵合
金の組成は、一般式SLmNia Cob Alc Md の一般式から
成り、式中、SLmはLa、Nd及び少なくとも1種のその他
の希土類元素の混合物を表し、MはSi又はGeから選ばれ
た少なくとも1種の元素を表し、且つ該SLmは、70重量
%以上のLaと20重量%以下のNdを含有することを特徴と
し、且つ 3.0≦a≦3.8 、 0.6≦b<1.4 、 0.3≦c≦
0.7 、MがSiのとき0.01≦d≦0.05、MがGeのとき0.01
≦d≦0.3 であることを特徴とする。SLm中のLaの含有
量が70重量%以上であり、且つNdの含有量が20重量%以
下であるときは、電池の温度60℃における該電極の電気
化学的水素吸蔵水素量が望ましい200mAh/g以上を保持
し、電池の充放電サイクルは、望ましい 500サイクル以
上を保持し、低温における急放電容量維持率を60%以上
に確保することができる。また、NiとCoは低温における
急放電容量の維持率、過充電時の電池内圧、充放電サイ
クル寿命等に関係し、Ni量は3.0 ≦a≦3.8 の範囲、Co
量は 0.6≦b<1.4 の範囲において、0℃における60%
以上の容量維持率を保持し、電池内圧を20Kgf/cm2 以下
に抑えることができ、また、サイクル寿命を 500サイク
ル以上に保持できる。Alは、低温における急放電容量の
維持、サイクル寿命に関係し、Al量0.3 ≦c≦0.7 の範
囲において、 500サイクル以上を保持し、且つ60%以上
の容量維持率を保持する。MであるSi又はGeは、常温並
びに高温における急放電容量の維持、サイクル寿命、電
池内圧に関係し、Si量は0.01≦d≦0.05の範囲におい
て、Ge量は0.01≦d≦0.3 の範囲において、高温におけ
る容量維持率は90%以上を維持し、常温における充放電
サイクル数は 500サイクル以上を確保し、また常温にお
ける電池内圧を20Kgf/cm2 以下に抑えることができる。
また、1グラム原子のSLm当たりのNi、Co、Al及びMの
総和量a+b+c+dの原子組成比は、過充電時の電池
内圧と充放電サイクル寿命に関係し、SLmに対し 4.5≦
a+b+c+d≦5.1 の範囲において、20Kgf/cm2 以下
の電池内圧を保持し、 500サイクル以上のサイクル寿命
を保持する。
【0007】
【実施例】本発明の水素吸蔵電極を備えた密閉蓄電池の
製造法と、その電極用水素吸蔵合金の実施例を更に詳細
な実施例により説明する。これに用いる水素吸蔵合金と
しては、少なくともMm、Ni、Coを組成成分として含有す
る水素吸蔵合金を用いて水素吸蔵電極を常法により作製
し、これを負極とし、セパレータを介して公知の正極と
積層し、捲回し又はすることなく、その電池要素を通常
の方法により内蔵せしめ、アルカリ電解液を注入後、施
蓋し、密閉していわゆるアルカリ密閉蓄電池に組み立
て、これに特許請求の範囲に特定した本発明の充電法に
より本発明の密閉アルカリ蓄電池を製造する。この製造
法における夫々の充電条件による作用は、上記した通り
であるが、ここで、電解液注入後初回充電開始までの
「放置時間」とは、換言すれば、電池の製造過程におけ
る電解液の注入完了後初回充電を開始するまで待機する
「経過時間」である。その初回充電を中断する時点は、
要は、電池の定格容量が 100%に達しない不完全充電の
段階である。例えば、電圧としては、電解液注入時の電
池電圧の0〜-0.4Vが 0.2V以上、好ましくは、 1.2V
程度の充電が施された段階で初回充電を中断する。上記
の密閉蓄電池の製造法において用いられる水素吸蔵電極
用合金としては、特許請求の範囲に特定したものを使用
することが好ましい。その水素吸蔵合金の主成分である
SLmとしては、従来公知のミッシュメタル(Mm)を使用
でき、また、ミッシュメタルを基にして3種又はそれ以
上の希土類元素の組成比を適当に調製するべく、適宜の
希土類元素を配合し、好ましくは、La含有量の少ない低
品位のミッシュメタルを基にし、これにLaなどを適当量
配合して所要の調製を行ったものでも良く、いずれの場
合も、SLmは、La単独を配合するに比し安価な素材です
む。以下、更に具体的な実施例により説明する。
製造法と、その電極用水素吸蔵合金の実施例を更に詳細
な実施例により説明する。これに用いる水素吸蔵合金と
しては、少なくともMm、Ni、Coを組成成分として含有す
る水素吸蔵合金を用いて水素吸蔵電極を常法により作製
し、これを負極とし、セパレータを介して公知の正極と
積層し、捲回し又はすることなく、その電池要素を通常
の方法により内蔵せしめ、アルカリ電解液を注入後、施
蓋し、密閉していわゆるアルカリ密閉蓄電池に組み立
て、これに特許請求の範囲に特定した本発明の充電法に
より本発明の密閉アルカリ蓄電池を製造する。この製造
法における夫々の充電条件による作用は、上記した通り
であるが、ここで、電解液注入後初回充電開始までの
「放置時間」とは、換言すれば、電池の製造過程におけ
る電解液の注入完了後初回充電を開始するまで待機する
「経過時間」である。その初回充電を中断する時点は、
要は、電池の定格容量が 100%に達しない不完全充電の
段階である。例えば、電圧としては、電解液注入時の電
池電圧の0〜-0.4Vが 0.2V以上、好ましくは、 1.2V
程度の充電が施された段階で初回充電を中断する。上記
の密閉蓄電池の製造法において用いられる水素吸蔵電極
用合金としては、特許請求の範囲に特定したものを使用
することが好ましい。その水素吸蔵合金の主成分である
SLmとしては、従来公知のミッシュメタル(Mm)を使用
でき、また、ミッシュメタルを基にして3種又はそれ以
上の希土類元素の組成比を適当に調製するべく、適宜の
希土類元素を配合し、好ましくは、La含有量の少ない低
品位のミッシュメタルを基にし、これにLaなどを適当量
配合して所要の調製を行ったものでも良く、いずれの場
合も、SLmは、La単独を配合するに比し安価な素材です
む。以下、更に具体的な実施例により説明する。
【0008】実施例1 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.63Co0.85Al0.50Si0.02の組成比となるよう
に夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金と
した。次にこの合金を1000℃で10時間アニール処理し
た。この合金を機械的に 150メッシュ以下に粉砕し水素
吸蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末に、導電剤
としてカーボニルNi粉(INCO #210 )を15重量%、結着
剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末を3重量%加え混
合した後、1%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶
液を加えて混練しスラリー状とした。このスラリーを多
孔基板に塗布・乾燥した後所定の厚みに圧延し、更に窒
素雰囲気中 200℃で30分間焼成を施して結着剤を溶融・
結着させて水素吸蔵電極を作製した。この水素吸蔵電極
を負極とし、これとペースト式酸化ニッケル正極をナイ
ロンセパレータを介して積層捲回して電池要素を構成
し、これを電池容器に収容し、次でアルカリ電解液とし
て水酸化カリウムに少量の水酸化ナトリウム及び水酸化
リチウムを加え、比重を1.36g/cc(20℃)に調製したも
のを注入し、常法により施蓋封口してAAサイズ 1000mAh
の円筒形密閉蓄電池を多数作製した。ここで用いたペー
スト式酸化ニッケル正極は、発泡状ニッケル基板に水酸
化ニッケル、カーボニルニッケル粉(INCO #255 )及び
コバルト粉から成るペーストを充填・乾燥・加圧して成
る公知のものである。尚、作製した全ての電池は内圧を
測定するために内圧センサーが装着されている。次に、
これらの電池を使用し、a)電解液注入後、初回充電開始
までの放置時間が過充電時の電池内圧に及ぼす影響、b)
初回充電中の充電中断時間の過充電時の電池内圧に及ぼ
す影響、並びにc)充電中断時までの充電量の電池内圧に
及ぼす影響を次のようにして検討した。上記a)について
検討するべく、電解液注入後初回充電開始までの放置時
間を1、2、5、10、14、20、28時間とした夫々の電池
を準備した。次で夫々の電池について、初回充電を25
℃、 0.2C( 200mA)の電流で定格容量の20%(200mA
h)まで行った後、一旦充電を中断した。10時間中断し
た後に充電を再開し合計充電電気量が定格容量の 150%
( 1500mAh)になった時点で充電を終了した(最終電圧
1.45V)。1時間放置した後、25℃、 0.2C( 200mA)
の電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電した。次に
0.2Cの電流で 150%充電した後、同じ電流で電池電圧
が 1.0Vになるまで放電した。その後活性化の目的で40
℃、24時間放置した後、容量確認試験として20℃、 0.2
C、 150%充電、同じ電流で電池電圧が 1.0Vになるま
で放電し、全ての電池が定格容量を満足することを確認
した。次に、このように充電完了した電池について、20
℃における過充電時の電池内圧(Kgf/cm2 )を測定し
た。ここでは各電池を20℃の恒温槽に入れ、12時間放置
した後、1C( 1000mAh)の電流で定格容量の 450%
( 4500mAh)充電し、 450%目の電池内圧を測定した。
その結果を図1にまとめて示す。図1から明らかなよう
に、電解液注入後初回充電開始までの放置時間が14時間
以内では20℃での過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以
下に抑えることができ、電解液注入後10時間以内または
5時間以内では電池内圧を約10Kgf/cm2 又はそれ以下に
抑えることができ、好ましいことが分かった。次に、前
記b)及びc)を検討するべく、電解液注入後初回充電開始
までの放置時間を5時間の一定とした電池を容易した。
その夫々の電池について、初回充電を開始後、充電電気
量が定格容量の5%、20%、50%及び 100%までの夫々
の時点で、その充電を中断し、その夫々の充電量の異な
る電池について、5、10、15、20、25時間と充電中断時
間を異にせしめた後再びその夫々の電池について初回充
電を行い、充電電気量が定格容量の 150%( 1500mAh)
になった時点で充電を完了した。また、比較のため、初
回充電を中断しない通常の初回充電を行い充電完了電池
を製造した。これらの電池について、上記と同様に、20
℃過充電時の電池内圧を前記と同じ方法で測定した。そ
の結果を図2にまとめて示す。図2から明らかなよう
に、初回充電中の中断は、電池の定格容量の5%以上 1
00%未満の時点で行い且つ少なくとも1時間以上の中断
を行った場合は、20℃過充電時の電池内圧を20Kgf/cm2
以下に抑えることができることが分かる。またこの場
合、定格容量の20%充電として中断した場合が最も低い
電池内圧となり、最適であること、充電中断時間は、特
に5時間以上が好ましく、特に、20時間の場合は、定格
容量の充電量が5%以上 100%未満のいずれの段階のも
のであっても、10Kgf/cm2 の極めて低い電池内圧に抑え
られ、好ましいことが分かる。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.63Co0.85Al0.50Si0.02の組成比となるよう
に夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金と
した。次にこの合金を1000℃で10時間アニール処理し
た。この合金を機械的に 150メッシュ以下に粉砕し水素
吸蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末に、導電剤
としてカーボニルNi粉(INCO #210 )を15重量%、結着
剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末を3重量%加え混
合した後、1%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶
液を加えて混練しスラリー状とした。このスラリーを多
孔基板に塗布・乾燥した後所定の厚みに圧延し、更に窒
素雰囲気中 200℃で30分間焼成を施して結着剤を溶融・
結着させて水素吸蔵電極を作製した。この水素吸蔵電極
を負極とし、これとペースト式酸化ニッケル正極をナイ
ロンセパレータを介して積層捲回して電池要素を構成
し、これを電池容器に収容し、次でアルカリ電解液とし
て水酸化カリウムに少量の水酸化ナトリウム及び水酸化
リチウムを加え、比重を1.36g/cc(20℃)に調製したも
のを注入し、常法により施蓋封口してAAサイズ 1000mAh
の円筒形密閉蓄電池を多数作製した。ここで用いたペー
スト式酸化ニッケル正極は、発泡状ニッケル基板に水酸
化ニッケル、カーボニルニッケル粉(INCO #255 )及び
コバルト粉から成るペーストを充填・乾燥・加圧して成
る公知のものである。尚、作製した全ての電池は内圧を
測定するために内圧センサーが装着されている。次に、
これらの電池を使用し、a)電解液注入後、初回充電開始
までの放置時間が過充電時の電池内圧に及ぼす影響、b)
初回充電中の充電中断時間の過充電時の電池内圧に及ぼ
す影響、並びにc)充電中断時までの充電量の電池内圧に
及ぼす影響を次のようにして検討した。上記a)について
検討するべく、電解液注入後初回充電開始までの放置時
間を1、2、5、10、14、20、28時間とした夫々の電池
を準備した。次で夫々の電池について、初回充電を25
℃、 0.2C( 200mA)の電流で定格容量の20%(200mA
h)まで行った後、一旦充電を中断した。10時間中断し
た後に充電を再開し合計充電電気量が定格容量の 150%
( 1500mAh)になった時点で充電を終了した(最終電圧
1.45V)。1時間放置した後、25℃、 0.2C( 200mA)
の電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電した。次に
0.2Cの電流で 150%充電した後、同じ電流で電池電圧
が 1.0Vになるまで放電した。その後活性化の目的で40
℃、24時間放置した後、容量確認試験として20℃、 0.2
C、 150%充電、同じ電流で電池電圧が 1.0Vになるま
で放電し、全ての電池が定格容量を満足することを確認
した。次に、このように充電完了した電池について、20
℃における過充電時の電池内圧(Kgf/cm2 )を測定し
た。ここでは各電池を20℃の恒温槽に入れ、12時間放置
した後、1C( 1000mAh)の電流で定格容量の 450%
( 4500mAh)充電し、 450%目の電池内圧を測定した。
その結果を図1にまとめて示す。図1から明らかなよう
に、電解液注入後初回充電開始までの放置時間が14時間
以内では20℃での過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以
下に抑えることができ、電解液注入後10時間以内または
5時間以内では電池内圧を約10Kgf/cm2 又はそれ以下に
抑えることができ、好ましいことが分かった。次に、前
記b)及びc)を検討するべく、電解液注入後初回充電開始
までの放置時間を5時間の一定とした電池を容易した。
その夫々の電池について、初回充電を開始後、充電電気
量が定格容量の5%、20%、50%及び 100%までの夫々
の時点で、その充電を中断し、その夫々の充電量の異な
る電池について、5、10、15、20、25時間と充電中断時
間を異にせしめた後再びその夫々の電池について初回充
電を行い、充電電気量が定格容量の 150%( 1500mAh)
になった時点で充電を完了した。また、比較のため、初
回充電を中断しない通常の初回充電を行い充電完了電池
を製造した。これらの電池について、上記と同様に、20
℃過充電時の電池内圧を前記と同じ方法で測定した。そ
の結果を図2にまとめて示す。図2から明らかなよう
に、初回充電中の中断は、電池の定格容量の5%以上 1
00%未満の時点で行い且つ少なくとも1時間以上の中断
を行った場合は、20℃過充電時の電池内圧を20Kgf/cm2
以下に抑えることができることが分かる。またこの場
合、定格容量の20%充電として中断した場合が最も低い
電池内圧となり、最適であること、充電中断時間は、特
に5時間以上が好ましく、特に、20時間の場合は、定格
容量の充電量が5%以上 100%未満のいずれの段階のも
のであっても、10Kgf/cm2 の極めて低い電池内圧に抑え
られ、好ましいことが分かる。
【0009】実施例2 市販のMm及びこれを基にしてLa、Nd、Ce、Prの希土類元
素の配合比を下記表1のように調製して各種のSLmを用
意し、その夫々を用い、下記のような各種の水素吸蔵合
金を作製した。
素の配合比を下記表1のように調製して各種のSLmを用
意し、その夫々を用い、下記のような各種の水素吸蔵合
金を作製した。
【0010】
【表1】
【0011】上記の夫々のSLmに、Ni、Co、Al及びSiを
SLmNi3.63Co0.85Al0.50Si0.02の組成比となるように夫
々秤量し、次で高周波用回路で加熱溶解して合金とし、
次にその各合金を1000℃で10時間アニールして夫々の水
素吸蔵合金を得た。次でこれを実施例1と同様に粉砕し
てその各合金粉末を得た。次に、その夫々の合金につい
て上記実施例と同様にして夫々の水素吸蔵合金を作製
し、更にこれら電極の夫々を負極とし、上記実施例1と
同様の方法でAAサイズ 1000mAhの円筒形密閉電池を夫々
組み立てた。尚、これら電池には内圧測定センサーは装
着されていない。これらの電池について、電解液注入後
初回充電開始までの放置時間を5時間、充電量を定格容
量の20%で充電を中断し、充電中断時間を15時間とし
た。その後の初回充電の再開から充電完了まで、その
他、容量確認試験までの手順は実施例1と同様とした。
これらの電池につき、サイクル寿命試験を行うべく、1
Cの電流で充電を行い、−ΔV方式で充電量を制御し
た。充電終了後1Cの電流で電池電圧が 1.0Vになるま
で放電した。そして、電池容量が定格の60%になった時
点を寿命とした。このような条件の下でのサイクル寿命
としては 500サイクル以上が望まれる。その結果を図3
に示す。図3及び表1から明らかなように、SLm中のLa
含有量が70重量%以上、Nd20重量%以下の水素吸蔵合金
から成る水素吸蔵電極を用いた場合は、電池の充放電サ
イクルは 500サイクル以上を保持することが分かる。一
方、上記の各種の水素吸蔵合金について、恒温での電気
化学的水素吸蔵水素量の測定を行うべく、その各合金に
ついて、先ず、次のように水素吸蔵電極を製造した。機
械的に 150メッシュ以下に粉砕した後、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)粉末3重量%、カーボニルニッケ
ル粉末(INCO #210 )15重量%を加えて混合した。PTFE
を充分に繊維化させた後、エチルアルコールを加えてス
ラリー状とし、これを発泡状ニッケルに充填し、乾燥・
加圧を施して水素吸蔵電極とした。本電極には、約1g
の水素吸蔵合金が含まれるようにした。次に、その各電
極を負極とし、対極にニッケル板、電解液に比重1.30g/
cc(20℃)の水酸化カリウム水溶液を用いて開放状態の
セルを構成した。水素吸蔵電極上には水素ガス捕集用ビ
ュレットを設けた。このセルを60℃の恒温水槽に入れた
後、70mA/g−合金の電流で水素吸蔵電極に充電を行い、
充電に要した電気量と水素ガス捕集用ビュレットで捕集
された水素量から本電極中の水素吸蔵合金が電気化学的
に吸蔵し得た水素量を求めた。このような条件の下で求
めた吸蔵水素量としては、電池設計上200mAh/g合金以上
あることが望まれる。その結果を図3に示す。図3及び
表1から明らかなように、SLm中のLa含有量70重量%以
上、Nd含有量20重量%以下の範囲において、60℃の高温
度において、200mAh/g以上の吸蔵水素量が得られること
が分かる。即ち、これから高水素吸蔵特性の電極を具備
した電池が得られることが分かる。
SLmNi3.63Co0.85Al0.50Si0.02の組成比となるように夫
々秤量し、次で高周波用回路で加熱溶解して合金とし、
次にその各合金を1000℃で10時間アニールして夫々の水
素吸蔵合金を得た。次でこれを実施例1と同様に粉砕し
てその各合金粉末を得た。次に、その夫々の合金につい
て上記実施例と同様にして夫々の水素吸蔵合金を作製
し、更にこれら電極の夫々を負極とし、上記実施例1と
同様の方法でAAサイズ 1000mAhの円筒形密閉電池を夫々
組み立てた。尚、これら電池には内圧測定センサーは装
着されていない。これらの電池について、電解液注入後
初回充電開始までの放置時間を5時間、充電量を定格容
量の20%で充電を中断し、充電中断時間を15時間とし
た。その後の初回充電の再開から充電完了まで、その
他、容量確認試験までの手順は実施例1と同様とした。
これらの電池につき、サイクル寿命試験を行うべく、1
Cの電流で充電を行い、−ΔV方式で充電量を制御し
た。充電終了後1Cの電流で電池電圧が 1.0Vになるま
で放電した。そして、電池容量が定格の60%になった時
点を寿命とした。このような条件の下でのサイクル寿命
としては 500サイクル以上が望まれる。その結果を図3
に示す。図3及び表1から明らかなように、SLm中のLa
含有量が70重量%以上、Nd20重量%以下の水素吸蔵合金
から成る水素吸蔵電極を用いた場合は、電池の充放電サ
イクルは 500サイクル以上を保持することが分かる。一
方、上記の各種の水素吸蔵合金について、恒温での電気
化学的水素吸蔵水素量の測定を行うべく、その各合金に
ついて、先ず、次のように水素吸蔵電極を製造した。機
械的に 150メッシュ以下に粉砕した後、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)粉末3重量%、カーボニルニッケ
ル粉末(INCO #210 )15重量%を加えて混合した。PTFE
を充分に繊維化させた後、エチルアルコールを加えてス
ラリー状とし、これを発泡状ニッケルに充填し、乾燥・
加圧を施して水素吸蔵電極とした。本電極には、約1g
の水素吸蔵合金が含まれるようにした。次に、その各電
極を負極とし、対極にニッケル板、電解液に比重1.30g/
cc(20℃)の水酸化カリウム水溶液を用いて開放状態の
セルを構成した。水素吸蔵電極上には水素ガス捕集用ビ
ュレットを設けた。このセルを60℃の恒温水槽に入れた
後、70mA/g−合金の電流で水素吸蔵電極に充電を行い、
充電に要した電気量と水素ガス捕集用ビュレットで捕集
された水素量から本電極中の水素吸蔵合金が電気化学的
に吸蔵し得た水素量を求めた。このような条件の下で求
めた吸蔵水素量としては、電池設計上200mAh/g合金以上
あることが望まれる。その結果を図3に示す。図3及び
表1から明らかなように、SLm中のLa含有量70重量%以
上、Nd含有量20重量%以下の範囲において、60℃の高温
度において、200mAh/g以上の吸蔵水素量が得られること
が分かる。即ち、これから高水素吸蔵特性の電極を具備
した電池が得られることが分かる。
【0012】実施例3 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNia Cob Al0.50Si0.02(ここで、a=4.38-b、b=
0.50、0.60、0.75、0.85、1.00、1.20、1.38、1.48、即
ち、a=3.88、3.78、3.63、3.53、3.38、3.18、3.00、2.
90)の組成比となるように夫々秤量し、次で高周波溶解
炉で加熱溶解して夫々の水素吸蔵合金とした。次にこの
各合金を1000℃で10時間アニールした。この各合金を機
械的に 150メッシュ以下に粉砕し夫々の水素吸蔵合金粉
末を得た。次に、上記の夫々の水素吸蔵合金を用いて実
施例1と同様に夫々の水素吸蔵電極を作製し、次でこれ
を負極として、AAサイズ 1000mAhの円筒形密閉蓄電池を
作製した。これらの電池には、20℃過充電時の電池内圧
を測定するべく、内圧測定センサーを予め装着してあ
る。各電池について、電解液注入後5時間放置し、次で
初回充電を開始し、充電量が定格容量の20%となった時
点で充電を中断した。その中断時間を5時間とした。そ
の後の初回充電の再開から充電完了までは実施例1と同
様に行った。このようにして製造した電池について、実
施例1と同様にして20℃過充電時の電池内圧の測定試験
を行った。この場合の電池内圧は20Kgf/cm2 以下である
ことが望ましい。その結果を図4に示す。図4から明ら
かなように、SLm1に対しNiは 3.0≦a≦3.8 の範囲に
おいて及びCoは 0.6≦b<1.4 の範囲において、電池内
圧は20Kgf/cm2 以下に抑え得ることが分かる。また、こ
れら試験電池について、20℃、 0.2Cの電流で定格容量
の 150%まで充電を行い、その後0℃で12時間保持し、
次で同じ温度で 1.5Cの電流で電池電圧が 1.0Vになる
まで放電し、電池の容量を測定した。0℃急放電試験に
よる容量維持率は、ここで測定された容量をこの試験前
に行った20℃、 0.2C容量確認試験での容量で除して求
めた。0℃急放電試験による容量維持率としては、60%
以上が望まれる。その結果を図4に示す。図4から明ら
かなように、SLm1に対しNiは 3.0≦a≦3.8 の範囲に
おいて、Coは 0.6≦b<1.4 の範囲において、0℃にお
ける容量維持率を望ましい60%以上に維持し得ることが
分かる。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNia Cob Al0.50Si0.02(ここで、a=4.38-b、b=
0.50、0.60、0.75、0.85、1.00、1.20、1.38、1.48、即
ち、a=3.88、3.78、3.63、3.53、3.38、3.18、3.00、2.
90)の組成比となるように夫々秤量し、次で高周波溶解
炉で加熱溶解して夫々の水素吸蔵合金とした。次にこの
各合金を1000℃で10時間アニールした。この各合金を機
械的に 150メッシュ以下に粉砕し夫々の水素吸蔵合金粉
末を得た。次に、上記の夫々の水素吸蔵合金を用いて実
施例1と同様に夫々の水素吸蔵電極を作製し、次でこれ
を負極として、AAサイズ 1000mAhの円筒形密閉蓄電池を
作製した。これらの電池には、20℃過充電時の電池内圧
を測定するべく、内圧測定センサーを予め装着してあ
る。各電池について、電解液注入後5時間放置し、次で
初回充電を開始し、充電量が定格容量の20%となった時
点で充電を中断した。その中断時間を5時間とした。そ
の後の初回充電の再開から充電完了までは実施例1と同
様に行った。このようにして製造した電池について、実
施例1と同様にして20℃過充電時の電池内圧の測定試験
を行った。この場合の電池内圧は20Kgf/cm2 以下である
ことが望ましい。その結果を図4に示す。図4から明ら
かなように、SLm1に対しNiは 3.0≦a≦3.8 の範囲に
おいて及びCoは 0.6≦b<1.4 の範囲において、電池内
圧は20Kgf/cm2 以下に抑え得ることが分かる。また、こ
れら試験電池について、20℃、 0.2Cの電流で定格容量
の 150%まで充電を行い、その後0℃で12時間保持し、
次で同じ温度で 1.5Cの電流で電池電圧が 1.0Vになる
まで放電し、電池の容量を測定した。0℃急放電試験に
よる容量維持率は、ここで測定された容量をこの試験前
に行った20℃、 0.2C容量確認試験での容量で除して求
めた。0℃急放電試験による容量維持率としては、60%
以上が望まれる。その結果を図4に示す。図4から明ら
かなように、SLm1に対しNiは 3.0≦a≦3.8 の範囲に
おいて、Coは 0.6≦b<1.4 の範囲において、0℃にお
ける容量維持率を望ましい60%以上に維持し得ることが
分かる。
【0013】実施例4 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.98-cCo1.00Alc Si0.02(ここで、c=0.20、
0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80)の組成比となる
ように夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合
金とし、この各合金を1000℃で10時間アニールした。そ
の夫々の各合金を機械的に 150メッシュ以下に粉砕し夫
々の水素吸蔵合金粉末を得た。上記の夫々の水素吸蔵合
金を用いて実施例1と同様に夫々の水素吸蔵電極を作製
し、その夫々を用いて上記と同様にして密閉電池を作製
し、これら電池について、実施例2と同様の方法で充放
電サイクル寿命試験を行った。その結果を図5に示す。
図5から明らかなように、AlはSLm1に対し 0.3≦c≦
0.7 の範囲において、望ましい 500サイクル以上の寿命
を確保し得ることが分かる。また、上記の夫々の電池に
ついて、実施例3と同様の方法で0℃急放電試験による
容量維持率を測定した。その結果を同じ図5に示す。図
5に明らかなように、Al成分はSLm1に対し 0.3≦c≦
0.7 の範囲において、望ましい60%以上の容量維持率を
確保し得ることが分かる。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.98-cCo1.00Alc Si0.02(ここで、c=0.20、
0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80)の組成比となる
ように夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合
金とし、この各合金を1000℃で10時間アニールした。そ
の夫々の各合金を機械的に 150メッシュ以下に粉砕し夫
々の水素吸蔵合金粉末を得た。上記の夫々の水素吸蔵合
金を用いて実施例1と同様に夫々の水素吸蔵電極を作製
し、その夫々を用いて上記と同様にして密閉電池を作製
し、これら電池について、実施例2と同様の方法で充放
電サイクル寿命試験を行った。その結果を図5に示す。
図5から明らかなように、AlはSLm1に対し 0.3≦c≦
0.7 の範囲において、望ましい 500サイクル以上の寿命
を確保し得ることが分かる。また、上記の夫々の電池に
ついて、実施例3と同様の方法で0℃急放電試験による
容量維持率を測定した。その結果を同じ図5に示す。図
5に明らかなように、Al成分はSLm1に対し 0.3≦c≦
0.7 の範囲において、望ましい60%以上の容量維持率を
確保し得ることが分かる。
【0014】実施例5 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Sid (ここで、d=0.005
、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07)の組
成比となるように夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱
溶解して合金とし、この各合金を1000℃で10時間アニー
ルした。次に、これらの各合金を機械的に 150メッシュ
以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。尚、d=0.005 は
市販のMmが不純物として含むSi量を示す。これとは別
に、SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、N
d:9wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及
びGeを、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Ged (ここで、d=0.
00、0.05、0.10、0.20、0.30、0.40)の組成比となるよ
うに夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金
とし、この各合金を1000℃で10時間アニールした。次
に、これら合金を夫々機械的に 150メッシュ以下に粉砕
し水素吸蔵合金粉末とした。上記のSi含有量の異なる水
素吸蔵合金及びGeの含有量の異なる水素吸蔵合金につい
て夫々実施例1と同じ方法で夫々の水素吸蔵電極を作製
し、これらの各電極を用いてAAサイズ 1000mAh円筒形密
閉電池を組み立てた。この電池には、内圧測定センサー
が装着されていない。これらの電池について、夫々電解
液注入後初充電開始までの放置時間を5時間、充電量を
定格容量の20%の時点での充電中断を行い、充電中断時
間を15時間とした。初回充電の再開から充電完了、その
他、容量確認試験までの手順は実施例1と同様に処理し
た。このように本発明の充電条件に従って製造したSi含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池と、Ge含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池につい
て、40℃急放電試験による容量維持率の測定試験を行っ
た。即ち、20℃、 0.2Cの電流で定格容量の 150%まで
充電を行った後、40℃で12時間保持し、次で同じ温度で
1.5Cの電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電し、電
池の容量を測定した。40℃急放電試験による容量維持率
は、ここで測定された容量をこの試験前に行った20℃、
0.2C容量確認試験での容量で除して求めた。40℃急放
電試験による容量維持率としては90%以上が望まれる。
その結果を図6及び図7に示す。図6から明らかなよう
に、M、即ちSiの含有量は、SLmに対し0.01≦d≦0.05
の範囲において、40℃における容量維持率は望ましい90
%以上を保つことができることが分かる。また、図7か
ら明らかなように、M、即ちGeの含有量は、SLmに対し
0.01≦dc≦0.3 の範囲において、Siと同様に90%以上
を保つことができる。尚、SiとGeの混合においても、同
様の効果が得られた。また、上記の製造法により得られ
た2種の電池について、実施例2と同様の方法でサイク
ル寿命試験を行った。また実施例3と同様の方法で、20
℃過充電時電池内圧測定試験を行った。この場合、サイ
クル寿命として 500サイクル以上が望まれ、電池内圧と
して20Kgf/cm2 以下が望まれる。その結果を図8及び図
9に示す。図8及び図9から明らかなように、SLm中の
MがSiである場合は、SLmに対しSiの配合比は、0.01≦
d≦0.05の範囲において、また、SLm中のMがGeである
場合は、SLmに対しSiの配合比は、0.01≦d≦0.30の範
囲において、充放電サイクル寿命は 500サイクル以上を
維持し、20℃過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以下に
抑えられることが分かる。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Sid (ここで、d=0.005
、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07)の組
成比となるように夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱
溶解して合金とし、この各合金を1000℃で10時間アニー
ルした。次に、これらの各合金を機械的に 150メッシュ
以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。尚、d=0.005 は
市販のMmが不純物として含むSi量を示す。これとは別
に、SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、N
d:9wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及
びGeを、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Ged (ここで、d=0.
00、0.05、0.10、0.20、0.30、0.40)の組成比となるよ
うに夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金
とし、この各合金を1000℃で10時間アニールした。次
に、これら合金を夫々機械的に 150メッシュ以下に粉砕
し水素吸蔵合金粉末とした。上記のSi含有量の異なる水
素吸蔵合金及びGeの含有量の異なる水素吸蔵合金につい
て夫々実施例1と同じ方法で夫々の水素吸蔵電極を作製
し、これらの各電極を用いてAAサイズ 1000mAh円筒形密
閉電池を組み立てた。この電池には、内圧測定センサー
が装着されていない。これらの電池について、夫々電解
液注入後初充電開始までの放置時間を5時間、充電量を
定格容量の20%の時点での充電中断を行い、充電中断時
間を15時間とした。初回充電の再開から充電完了、その
他、容量確認試験までの手順は実施例1と同様に処理し
た。このように本発明の充電条件に従って製造したSi含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池と、Ge含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池につい
て、40℃急放電試験による容量維持率の測定試験を行っ
た。即ち、20℃、 0.2Cの電流で定格容量の 150%まで
充電を行った後、40℃で12時間保持し、次で同じ温度で
1.5Cの電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電し、電
池の容量を測定した。40℃急放電試験による容量維持率
は、ここで測定された容量をこの試験前に行った20℃、
0.2C容量確認試験での容量で除して求めた。40℃急放
電試験による容量維持率としては90%以上が望まれる。
その結果を図6及び図7に示す。図6から明らかなよう
に、M、即ちSiの含有量は、SLmに対し0.01≦d≦0.05
の範囲において、40℃における容量維持率は望ましい90
%以上を保つことができることが分かる。また、図7か
ら明らかなように、M、即ちGeの含有量は、SLmに対し
0.01≦dc≦0.3 の範囲において、Siと同様に90%以上
を保つことができる。尚、SiとGeの混合においても、同
様の効果が得られた。また、上記の製造法により得られ
た2種の電池について、実施例2と同様の方法でサイク
ル寿命試験を行った。また実施例3と同様の方法で、20
℃過充電時電池内圧測定試験を行った。この場合、サイ
クル寿命として 500サイクル以上が望まれ、電池内圧と
して20Kgf/cm2 以下が望まれる。その結果を図8及び図
9に示す。図8及び図9から明らかなように、SLm中の
MがSiである場合は、SLmに対しSiの配合比は、0.01≦
d≦0.05の範囲において、また、SLm中のMがGeである
場合は、SLmに対しSiの配合比は、0.01≦d≦0.30の範
囲において、充放電サイクル寿命は 500サイクル以上を
維持し、20℃過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以下に
抑えられることが分かる。
【0015】実施例6 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmα(Ni3.63Co0.85Al0.50Si0.02(ここで、5/
α(=a+b+c+d)=4.30、4.50、4.70、4.80、4.
90、5.00、5.10、5.20)の組成比となるように夫々秤量
し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金とし、この合
金を1000℃で10時間アニールした。これら合金を機械的
に 150メッシュ以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。
このように得られた上記各種の合金粉末を夫々用いて実
施例1と同様にして水素吸蔵電極を夫々作製し、その夫
々を用いて夫々の密閉電池を組み立て、その夫々の電池
について、実施例3と同様の初回充電条件で充電を行っ
た後、同様にして充電を完了して夫々の密閉電池を製造
した。これら電池について、実施例2と同様の方法で充
放電サイクル寿命試験を行う一方、実施例3と同様の方
法で20℃過充電時内圧測定試験を行った。その結果を図
10に示す。図10から明らかなように、SLmに対しNi、C
o、Al、Siの総量(a+b+c+d)が 4.5〜5.10の配
合比の範囲において、充放電サイクル寿命を 500サイク
ル以上に保持し得ると共に、電池内圧を20Kgf/cm2 以下
に抑えることができることが分かる。尚、SiをGeに代え
た場合、及びSiとGeを併用した場合も、上記と同様の結
果を得た。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmα(Ni3.63Co0.85Al0.50Si0.02(ここで、5/
α(=a+b+c+d)=4.30、4.50、4.70、4.80、4.
90、5.00、5.10、5.20)の組成比となるように夫々秤量
し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金とし、この合
金を1000℃で10時間アニールした。これら合金を機械的
に 150メッシュ以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。
このように得られた上記各種の合金粉末を夫々用いて実
施例1と同様にして水素吸蔵電極を夫々作製し、その夫
々を用いて夫々の密閉電池を組み立て、その夫々の電池
について、実施例3と同様の初回充電条件で充電を行っ
た後、同様にして充電を完了して夫々の密閉電池を製造
した。これら電池について、実施例2と同様の方法で充
放電サイクル寿命試験を行う一方、実施例3と同様の方
法で20℃過充電時内圧測定試験を行った。その結果を図
10に示す。図10から明らかなように、SLmに対しNi、C
o、Al、Siの総量(a+b+c+d)が 4.5〜5.10の配
合比の範囲において、充放電サイクル寿命を 500サイク
ル以上に保持し得ると共に、電池内圧を20Kgf/cm2 以下
に抑えることができることが分かる。尚、SiをGeに代え
た場合、及びSiとGeを併用した場合も、上記と同様の結
果を得た。
【0016】
【発明の効果】このように本発明によるときは、水素吸
蔵電極を用いた密閉蓄電池を組み立て後、これに初回充
電を行うに当たり、電解液注入後初回充電開始までの放
置時間を14時間以内に規制するときは、その充電完了後
の電池の過充電時の電池の内圧を低く抑えることがで
き、この場合、10時間以内、或いは5時間以内に規制す
るときは、その内圧を更に低く抑えることができ好まし
い。またその初回充電の中断を、定格容量の5%以上 1
00%未満である不完全充電状態の時点において行うとき
は、その電池過充電時の内圧を低く抑えることができ、
この場合、その充電中断時間を1時間以上行うときは、
その間に電極内に電解液を均一に浸透でき、初回充電の
再開で、均一な充電が得られ、その結果、電池内圧を低
く抑えることを確実になし得られる。また、特に、定格
容量の20%の時点で初回充電を中断するときは、最低の
電池内圧に抑えることができ好ましく、また初回充電中
断時間を5時間以上が好ましく、特に20時間以上とする
ときは、定格容量の 100%未満の所望の不完全充電状態
において最低の電池内圧に抑えることができる等の効果
を有する。かゝる本発明の密閉電池の製造法において、
水素吸蔵電極を構成する水素吸蔵合金の組成を特に特許
請求の範囲の請求項7に記載のように特定するときは、
その電極は、比較的安価であるばかりでなく、充放電サ
イクル寿命が長く、高温及び低温のいずれの場合でも容
量低下が少なく、而も過充電時の電池内圧の低い密閉蓄
電池をもたらす効果を有する。
蔵電極を用いた密閉蓄電池を組み立て後、これに初回充
電を行うに当たり、電解液注入後初回充電開始までの放
置時間を14時間以内に規制するときは、その充電完了後
の電池の過充電時の電池の内圧を低く抑えることがで
き、この場合、10時間以内、或いは5時間以内に規制す
るときは、その内圧を更に低く抑えることができ好まし
い。またその初回充電の中断を、定格容量の5%以上 1
00%未満である不完全充電状態の時点において行うとき
は、その電池過充電時の内圧を低く抑えることができ、
この場合、その充電中断時間を1時間以上行うときは、
その間に電極内に電解液を均一に浸透でき、初回充電の
再開で、均一な充電が得られ、その結果、電池内圧を低
く抑えることを確実になし得られる。また、特に、定格
容量の20%の時点で初回充電を中断するときは、最低の
電池内圧に抑えることができ好ましく、また初回充電中
断時間を5時間以上が好ましく、特に20時間以上とする
ときは、定格容量の 100%未満の所望の不完全充電状態
において最低の電池内圧に抑えることができる等の効果
を有する。かゝる本発明の密閉電池の製造法において、
水素吸蔵電極を構成する水素吸蔵合金の組成を特に特許
請求の範囲の請求項7に記載のように特定するときは、
その電極は、比較的安価であるばかりでなく、充放電サ
イクル寿命が長く、高温及び低温のいずれの場合でも容
量低下が少なく、而も過充電時の電池内圧の低い密閉蓄
電池をもたらす効果を有する。
【図1】本発明の密閉蓄電池の製造法を説明する電解液
注入後初回充電開始までの放置時間に対する20℃過充電
時の電池内圧の関係曲線を示す図である。
注入後初回充電開始までの放置時間に対する20℃過充電
時の電池内圧の関係曲線を示す図である。
【図2】本発明の密閉蓄電池の製造法を説明する初回充
電中の中断時間に対する20℃過充電時の電池内圧の関係
曲線を示す図である。
電中の中断時間に対する20℃過充電時の電池内圧の関係
曲線を示す図である。
【図3】本発明の実施の1例の電極用水素吸蔵合金の成
分SLm中のLa含有量に対する充放電サイクル数と60℃に
おける電気化学的吸蔵水素量の関係曲線を示す図であ
る。
分SLm中のLa含有量に対する充放電サイクル数と60℃に
おける電気化学的吸蔵水素量の関係曲線を示す図であ
る。
【図4】同合金中のCo含有量並びにNi含有量に対する20
℃過充電時の電池内圧と0℃における容量維持率との夫
々の関係曲線を示す図である。
℃過充電時の電池内圧と0℃における容量維持率との夫
々の関係曲線を示す図である。
【図5】同合金中のAl含有量に対する充放電サイクル数
と0℃における容量維持率との夫々の関係曲線を示す図
である。
と0℃における容量維持率との夫々の関係曲線を示す図
である。
【図6】同合金中のSi含有量に対する40℃における容量
維持率の関係曲線を示す図である。
維持率の関係曲線を示す図である。
【図7】同合金中のGe含有量に対する40℃における容量
維持率の関係曲線を示す図である。
維持率の関係曲線を示す図である。
【図8】同合金中のSi含有量に対する充放電サイクル数
と20℃過充電時の電池内圧との夫々の関係曲線を示す図
である。
と20℃過充電時の電池内圧との夫々の関係曲線を示す図
である。
【図9】同合金中のGe含有量に対する充放電サイクル数
と20℃過充電時の電池内圧との夫々の関係曲線を示す図
である。
と20℃過充電時の電池内圧との夫々の関係曲線を示す図
である。
【図10】同合金におけるSLmとNi、Co、Al、Mの総量
との配合比に対する充放電サイクル数と20℃過充電時の
電池内圧の夫々の関係曲線を示す図である。
との配合比に対する充放電サイクル数と20℃過充電時の
電池内圧の夫々の関係曲線を示す図である。
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、従来の水
素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池を製造するに当たり、電
解液を注入し、充電を行う製造過程において、特にCoを
含有する水素吸蔵合金を用いた水素吸蔵電極では、電解
液にその金属成分が電解液に溶出し、所定の合金組成に
変化をもたらし、また、添加金属の酸化物が合金の表面
に被膜を形成し、その結果、電池内圧が大きく上昇し、
安全弁の作動により電解液が過剰ガス圧の放出時に外部
に逸出し、電解液の減少、寿命の短縮をもたらし、また
一方、電解液が電極中に不均一に含浸された状態で初回
充電を一気に行うので、均一な充電が行われないなどに
より、製造された電池の容量が比較的小さく、サイクル
寿命が短く、また高温または低温での容量低下が大き
く、過充電時の電池内圧が高い等の不都合をもたらして
いた。
素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池を製造するに当たり、電
解液を注入し、充電を行う製造過程において、特にCoを
含有する水素吸蔵合金を用いた水素吸蔵電極では、電解
液にその金属成分が電解液に溶出し、所定の合金組成に
変化をもたらし、また、添加金属の酸化物が合金の表面
に被膜を形成し、その結果、電池内圧が大きく上昇し、
安全弁の作動により電解液が過剰ガス圧の放出時に外部
に逸出し、電解液の減少、寿命の短縮をもたらし、また
一方、電解液が電極中に不均一に含浸された状態で初回
充電を一気に行うので、均一な充電が行われないなどに
より、製造された電池の容量が比較的小さく、サイクル
寿命が短く、また高温または低温での容量低下が大き
く、過充電時の電池内圧が高い等の不都合をもたらして
いた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【実施例】本発明の水素吸蔵電極を備えた密閉蓄電池の
製造法と、その電極用水素吸蔵合金の実施例を更に詳細
な実施例により説明する。これに用いる水素吸蔵合金と
しては、少なくともCoを組成成分として含有する水素吸
蔵合金を用いて水素吸蔵電極を常法により作製し、これ
を負極とし、セパレータを介して公知の正極と積層し、
捲回し又はすることなく、その電池要素を通常の方法に
より内蔵せしめ、アルカリ電解液を注入後、施蓋し、密
閉していわゆるアルカリ密閉蓄電池に組み立て、これに
特許請求の範囲に特定した本発明の充電法により本発明
の密閉アルカリ蓄電池を製造する。この製造法における
夫々の充電条件による作用は、上記した通りであるが、
ここで、電解液注入後初回充電開始までの「放置時間」
とは、換言すれば、電池の製造過程における電解液の注
入完了後初回充電を開始するまで待機する「経過時間」
である。その初回充電を中断する時点は、要は、電池の
定格容量が 100%に達しない不完全充電の段階である。
例えば、電圧としては、電解液注入時の電池電圧の0〜
-0.4Vが 0.2V以上、好ましくは、 1.2V程度の充電が
施された段階で初回充電を中断する。上記の密閉蓄電池
の製造法において用いられる水素吸蔵電極用合金として
は、特許請求の範囲に特定したものを使用することが好
ましい。その水素吸蔵合金の主成分であるSLmとして
は、従来公知のミッシュメタル(Mm)を使用でき、ま
た、ミッシュメタルを基にして3種又はそれ以上の希土
類元素の組成比を適当に調製するべく、適宜の希土類元
素を配合し、好ましくは、La含有量の少ない低品位のミ
ッシュメタルを基にし、これにLaなどを適当量配合して
所要の調製を行ったものでも良く、いずれの場合も、S
Lmは、La単独を配合するに比し安価な素材ですむ。以
下、更に具体的な実施例により説明する。
製造法と、その電極用水素吸蔵合金の実施例を更に詳細
な実施例により説明する。これに用いる水素吸蔵合金と
しては、少なくともCoを組成成分として含有する水素吸
蔵合金を用いて水素吸蔵電極を常法により作製し、これ
を負極とし、セパレータを介して公知の正極と積層し、
捲回し又はすることなく、その電池要素を通常の方法に
より内蔵せしめ、アルカリ電解液を注入後、施蓋し、密
閉していわゆるアルカリ密閉蓄電池に組み立て、これに
特許請求の範囲に特定した本発明の充電法により本発明
の密閉アルカリ蓄電池を製造する。この製造法における
夫々の充電条件による作用は、上記した通りであるが、
ここで、電解液注入後初回充電開始までの「放置時間」
とは、換言すれば、電池の製造過程における電解液の注
入完了後初回充電を開始するまで待機する「経過時間」
である。その初回充電を中断する時点は、要は、電池の
定格容量が 100%に達しない不完全充電の段階である。
例えば、電圧としては、電解液注入時の電池電圧の0〜
-0.4Vが 0.2V以上、好ましくは、 1.2V程度の充電が
施された段階で初回充電を中断する。上記の密閉蓄電池
の製造法において用いられる水素吸蔵電極用合金として
は、特許請求の範囲に特定したものを使用することが好
ましい。その水素吸蔵合金の主成分であるSLmとして
は、従来公知のミッシュメタル(Mm)を使用でき、ま
た、ミッシュメタルを基にして3種又はそれ以上の希土
類元素の組成比を適当に調製するべく、適宜の希土類元
素を配合し、好ましくは、La含有量の少ない低品位のミ
ッシュメタルを基にし、これにLaなどを適当量配合して
所要の調製を行ったものでも良く、いずれの場合も、S
Lmは、La単独を配合するに比し安価な素材ですむ。以
下、更に具体的な実施例により説明する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】実施例1 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.63Co0.85Al0.50Si0.02の組成比となるよう
に夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金と
した。次にこの合金を1000℃で10時間アニール処理し
た。この合金を機械的に 150メッシュ以下に粉砕し水素
吸蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末に、導電剤
としてカーボニルNi粉(INCO #210 )を15重量%、結着
剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末を3重量%加え混
合した後、1%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶
液を加えて混練しスラリー状とした。このスラリーを多
孔基板に塗布・乾燥した後所定の厚みに圧延し、更に窒
素雰囲気中 200℃で30分間焼成を施して結着剤を溶融・
結着させて水素吸蔵電極を作製した。この水素吸蔵電極
を負極とし、これとペースト式酸化ニッケル正極をナイ
ロンセパレータを介して積層捲回して電池要素を構成
し、これを電池容器に収容し、次でアルカリ電解液とし
て水酸化カリウムに少量の水酸化ナトリウム及び水酸化
リチウムを加え、比重を1.30g/cc(20℃)に調製したも
のを注入し、常法により施蓋封口してAAサイズ 1000mAh
の円筒形密閉蓄電池を多数作製した。ここで用いたペー
スト式酸化ニッケル正極は、発泡状ニッケル基板に水酸
化ニッケル、カーボニルニッケル粉(INCO #255 )及び
コバルト粉から成るペーストを充填・乾燥・加圧して成
る公知のものである。尚、作製した全ての電池は内圧を
測定するために内圧センサーが装着されている。次に、
これらの電池を使用し、a)電解液注入後、初回充電開始
までの放置時間が過充電時の電池内圧に及ぼす影響、b)
初回充電中の充電中断時間の過充電時の電池内圧に及ぼ
す影響、並びにc)充電中断時までの充電量の電池内圧に
及ぼす影響を次のようにして検討した。上記a)について
検討するべく、電解液注入後初回充電開始までの放置時
間を1、2、5、10、14、20、28時間とした夫々の電池
を準備した。次で夫々の電池について、初回充電を25
℃、 0.2C( 200mA)の電流で定格容量の20%(200mA
h)まで行った後、一旦充電を中断した。10時間中断し
た後に充電を再開し合計充電電気量が定格容量の 150%
( 1500mAh)になった時点で充電を終了した(最終電圧
1.45V)。1時間放置した後、25℃、 0.2C( 200mA)
の電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電した。次に
0.2Cの電流で 150%充電した後、同じ電流で電池電圧
が 1.0Vになるまで放電した。その後活性化の目的で40
℃、24時間放置した後、容量確認試験として20℃、 0.2
C、 150%充電、同じ電流で電池電圧が 1.0Vになるま
で放電し、全ての電池が定格容量を満足することを確認
した。次に、このように充電完了した電池について、20
℃における過充電時の電池内圧(Kgf/cm2 )を測定し
た。ここでは各電池を20℃の恒温槽に入れ、12時間放置
した後、1C( 1000mAh)の電流で定格容量の 450%
( 4500mAh)充電し、 450%目の電池内圧を測定した。
その結果を図1にまとめて示す。図1から明らかなよう
に、電解液注入後初回充電開始までの放置時間が14時間
以内では20℃での過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以
下に抑えることができ、電解液注入後10時間以内または
5時間以内では電池内圧を約10Kgf/cm2 又はそれ以下に
抑えることができ、好ましいことが分かった。次に、前
記b)及びc)を検討するべく、電解液注入後初回充電開始
までの放置時間を5時間の一定とした電池を容易した。
その夫々の電池について、初回充電を開始後、充電電気
量が定格容量の5%、20%、50%及び 100%までの夫々
の時点で、その充電を中断し、その夫々の充電量の異な
る電池について、5、10、15、20、25時間と充電中断時
間を異にせしめた後再びその夫々の電池について初回充
電を行い、充電電気量が定格容量の 150%( 1500mAh)
になった時点で充電を完了した。また、比較のため、初
回充電を中断しない通常の初回充電を行い充電完了電池
を製造した。これらの電池について、上記と同様に、20
℃過充電時の電池内圧を前記と同じ方法で測定した。そ
の結果を図2にまとめて示す。図2から明らかなよう
に、初回充電中の中断は、電池の定格容量の5%以上 1
00%未満の時点で行い且つ少なくとも1時間以上の中断
を行った場合は、20℃過充電時の電池内圧を20Kgf/cm2
以下に抑えることができることが分かる。またこの場
合、定格容量の20%充電として中断した場合が最も低い
電池内圧となり、最適であること、充電中断時間は、特
に5時間以上が好ましく、特に、20時間の場合は、定格
容量の充電量が5%以上 100%未満のいずれの段階のも
のであっても、10Kgf/cm2 の極めて低い電池内圧に抑え
られ、好ましいことが分かる。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.63Co0.85Al0.50Si0.02の組成比となるよう
に夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金と
した。次にこの合金を1000℃で10時間アニール処理し
た。この合金を機械的に 150メッシュ以下に粉砕し水素
吸蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末に、導電剤
としてカーボニルNi粉(INCO #210 )を15重量%、結着
剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末を3重量%加え混
合した後、1%濃度のカルボキシメチルセルロース水溶
液を加えて混練しスラリー状とした。このスラリーを多
孔基板に塗布・乾燥した後所定の厚みに圧延し、更に窒
素雰囲気中 200℃で30分間焼成を施して結着剤を溶融・
結着させて水素吸蔵電極を作製した。この水素吸蔵電極
を負極とし、これとペースト式酸化ニッケル正極をナイ
ロンセパレータを介して積層捲回して電池要素を構成
し、これを電池容器に収容し、次でアルカリ電解液とし
て水酸化カリウムに少量の水酸化ナトリウム及び水酸化
リチウムを加え、比重を1.30g/cc(20℃)に調製したも
のを注入し、常法により施蓋封口してAAサイズ 1000mAh
の円筒形密閉蓄電池を多数作製した。ここで用いたペー
スト式酸化ニッケル正極は、発泡状ニッケル基板に水酸
化ニッケル、カーボニルニッケル粉(INCO #255 )及び
コバルト粉から成るペーストを充填・乾燥・加圧して成
る公知のものである。尚、作製した全ての電池は内圧を
測定するために内圧センサーが装着されている。次に、
これらの電池を使用し、a)電解液注入後、初回充電開始
までの放置時間が過充電時の電池内圧に及ぼす影響、b)
初回充電中の充電中断時間の過充電時の電池内圧に及ぼ
す影響、並びにc)充電中断時までの充電量の電池内圧に
及ぼす影響を次のようにして検討した。上記a)について
検討するべく、電解液注入後初回充電開始までの放置時
間を1、2、5、10、14、20、28時間とした夫々の電池
を準備した。次で夫々の電池について、初回充電を25
℃、 0.2C( 200mA)の電流で定格容量の20%(200mA
h)まで行った後、一旦充電を中断した。10時間中断し
た後に充電を再開し合計充電電気量が定格容量の 150%
( 1500mAh)になった時点で充電を終了した(最終電圧
1.45V)。1時間放置した後、25℃、 0.2C( 200mA)
の電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電した。次に
0.2Cの電流で 150%充電した後、同じ電流で電池電圧
が 1.0Vになるまで放電した。その後活性化の目的で40
℃、24時間放置した後、容量確認試験として20℃、 0.2
C、 150%充電、同じ電流で電池電圧が 1.0Vになるま
で放電し、全ての電池が定格容量を満足することを確認
した。次に、このように充電完了した電池について、20
℃における過充電時の電池内圧(Kgf/cm2 )を測定し
た。ここでは各電池を20℃の恒温槽に入れ、12時間放置
した後、1C( 1000mAh)の電流で定格容量の 450%
( 4500mAh)充電し、 450%目の電池内圧を測定した。
その結果を図1にまとめて示す。図1から明らかなよう
に、電解液注入後初回充電開始までの放置時間が14時間
以内では20℃での過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以
下に抑えることができ、電解液注入後10時間以内または
5時間以内では電池内圧を約10Kgf/cm2 又はそれ以下に
抑えることができ、好ましいことが分かった。次に、前
記b)及びc)を検討するべく、電解液注入後初回充電開始
までの放置時間を5時間の一定とした電池を容易した。
その夫々の電池について、初回充電を開始後、充電電気
量が定格容量の5%、20%、50%及び 100%までの夫々
の時点で、その充電を中断し、その夫々の充電量の異な
る電池について、5、10、15、20、25時間と充電中断時
間を異にせしめた後再びその夫々の電池について初回充
電を行い、充電電気量が定格容量の 150%( 1500mAh)
になった時点で充電を完了した。また、比較のため、初
回充電を中断しない通常の初回充電を行い充電完了電池
を製造した。これらの電池について、上記と同様に、20
℃過充電時の電池内圧を前記と同じ方法で測定した。そ
の結果を図2にまとめて示す。図2から明らかなよう
に、初回充電中の中断は、電池の定格容量の5%以上 1
00%未満の時点で行い且つ少なくとも1時間以上の中断
を行った場合は、20℃過充電時の電池内圧を20Kgf/cm2
以下に抑えることができることが分かる。またこの場
合、定格容量の20%充電として中断した場合が最も低い
電池内圧となり、最適であること、充電中断時間は、特
に5時間以上が好ましく、特に、20時間の場合は、定格
容量の充電量が5%以上 100%未満のいずれの段階のも
のであっても、10Kgf/cm2 の極めて低い電池内圧に抑え
られ、好ましいことが分かる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【表1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】実施例5 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Sid (ここで、d=0.005
、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07)の組
成比となるように夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱
溶解して合金とし、この各合金を1000℃で10時間アニー
ルした。次に、これらの各合金を機械的に 150メッシュ
以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。尚、d=0.005 は
市販のMmが不純物として含むSi量を示す。 これとは別
に、SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、N
d:9wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及
びGeを、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Ged (ここで、d=0.
00、0.05、0.10、0.20、0.30、0.40)の組成比となるよ
うに夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金
とし、この各合金を1000℃で10時間アニールした。次
に、これら合金を夫々機械的に 150メッシュ以下に粉砕
し水素吸蔵合金粉末とした。上記のSi含有量の異なる水
素吸蔵合金及びGeの含有量の異なる水素吸蔵合金につい
て夫々実施例1と同じ方法で夫々の水素吸蔵電極を作製
し、これらの各電極を用いてAAサイズ 1000mAh円筒形密
閉電池を組み立てた。この電池には、内圧測定センサー
が装着されていない。これらの電池について、夫々電解
液注入後初充電開始までの放置時間を5時間、充電量を
定格容量の20%の時点での充電中断を行い、充電中断時
間を15時間とした。初回充電の再開から充電完了、その
他、容量確認試験までの手順は実施例1と同様に処理し
た。このように本発明の充電条件に従って製造したSi含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池と、Ge含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池につい
て、40℃急放電試験による容量維持率の測定試験を行っ
た。即ち、20℃、 0.2Cの電流で定格容量の 150%まで
充電を行った後、40℃で12時間保持し、次で同じ温度で
1.5Cの電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電し、電
池の容量を測定した。40℃急放電試験による容量維持率
は、ここで測定された容量をこの試験前に行った20℃、
0.2C容量確認試験での容量で除して求めた。40℃急放
電試験による容量維持率としては90%以上が望まれる。
その結果を図6及び図7に示す。図6から明らかなよう
に、M、即ちSiの含有量は、SLmに対し0.01≦d≦0.05
の範囲において、40℃における容量維持率は望ましい90
%以上を保つことができることが分かる。また、図7か
ら明らかなように、M、即ちGeの含有量は、SLmに対し
0.01≦dc≦0.3 の範囲において、Siと同様に90%以上
を保つことができる。尚、SiとGeの混合においても、同
様の効果が得られた。また、上記の製造法により得られ
た2種の電池について、実施例2と同様の方法でサイク
ル寿命試験を行った。また実施例3と同様の方法で、20
℃過充電時電池内圧測定試験を行った。この場合、サイ
クル寿命として 500サイクル以上が望まれ、電池内圧と
して20Kgf/cm2 以下が望まれる。その結果を図8及び図
9に示す。図8及び図9から明らかなように、SLm中の
MがSiである場合は、SLmに対しSiの配合比は、0.01≦
d≦0.05の範囲において、また、SLm中のMがGeである
場合は、SLmに対しGeの配合比は、0.01≦d≦0.30の範
囲において、充放電サイクル寿命は 500サイクル以上を
維持し、20℃過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以下に
抑えられることが分かる。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Sid (ここで、d=0.005
、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07)の組
成比となるように夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱
溶解して合金とし、この各合金を1000℃で10時間アニー
ルした。次に、これらの各合金を機械的に 150メッシュ
以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。尚、d=0.005 は
市販のMmが不純物として含むSi量を示す。 これとは別
に、SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、N
d:9wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及
びGeを、SLmNi3.65-dCo0.85Al0.50Ged (ここで、d=0.
00、0.05、0.10、0.20、0.30、0.40)の組成比となるよ
うに夫々秤量し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金
とし、この各合金を1000℃で10時間アニールした。次
に、これら合金を夫々機械的に 150メッシュ以下に粉砕
し水素吸蔵合金粉末とした。上記のSi含有量の異なる水
素吸蔵合金及びGeの含有量の異なる水素吸蔵合金につい
て夫々実施例1と同じ方法で夫々の水素吸蔵電極を作製
し、これらの各電極を用いてAAサイズ 1000mAh円筒形密
閉電池を組み立てた。この電池には、内圧測定センサー
が装着されていない。これらの電池について、夫々電解
液注入後初充電開始までの放置時間を5時間、充電量を
定格容量の20%の時点での充電中断を行い、充電中断時
間を15時間とした。初回充電の再開から充電完了、その
他、容量確認試験までの手順は実施例1と同様に処理し
た。このように本発明の充電条件に従って製造したSi含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池と、Ge含
有量の異なる水素吸蔵電極を備えた多数の電池につい
て、40℃急放電試験による容量維持率の測定試験を行っ
た。即ち、20℃、 0.2Cの電流で定格容量の 150%まで
充電を行った後、40℃で12時間保持し、次で同じ温度で
1.5Cの電流で電池電圧が 1.0Vになるまで放電し、電
池の容量を測定した。40℃急放電試験による容量維持率
は、ここで測定された容量をこの試験前に行った20℃、
0.2C容量確認試験での容量で除して求めた。40℃急放
電試験による容量維持率としては90%以上が望まれる。
その結果を図6及び図7に示す。図6から明らかなよう
に、M、即ちSiの含有量は、SLmに対し0.01≦d≦0.05
の範囲において、40℃における容量維持率は望ましい90
%以上を保つことができることが分かる。また、図7か
ら明らかなように、M、即ちGeの含有量は、SLmに対し
0.01≦dc≦0.3 の範囲において、Siと同様に90%以上
を保つことができる。尚、SiとGeの混合においても、同
様の効果が得られた。また、上記の製造法により得られ
た2種の電池について、実施例2と同様の方法でサイク
ル寿命試験を行った。また実施例3と同様の方法で、20
℃過充電時電池内圧測定試験を行った。この場合、サイ
クル寿命として 500サイクル以上が望まれ、電池内圧と
して20Kgf/cm2 以下が望まれる。その結果を図8及び図
9に示す。図8及び図9から明らかなように、SLm中の
MがSiである場合は、SLmに対しSiの配合比は、0.01≦
d≦0.05の範囲において、また、SLm中のMがGeである
場合は、SLmに対しGeの配合比は、0.01≦d≦0.30の範
囲において、充放電サイクル寿命は 500サイクル以上を
維持し、20℃過充電時の電池内圧は、20Kgf/cm2 以下に
抑えられることが分かる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】実施例6 SLmとして市販のMm(La:85wt.%、Ce:2wt.%、Nd:9
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLm αNi3.63 Co0.85Al0.50Si0.02(ここで、5/α
(=a+b+c+d)=4.30、4.50、4.70、4.80、4.9
0、5.00、5.10、5.20)の組成比となるように夫々秤量
し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金とし、この合
金を1000℃で10時間アニールした。これら合金を機械的
に 150メッシュ以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。
このように得られた上記各種の合金粉末を夫々用いて実
施例1と同様にして水素吸蔵電極を夫々作製し、その夫
々を用いて夫々の密閉電池を組み立て、その夫々の電池
について、実施例3と同様の初回充電条件で充電を行っ
た後、同様にして充電を完了して夫々の密閉電池を製造
した。これら電池について、実施例2と同様の方法で充
放電サイクル寿命試験を行う一方、実施例3と同様の方
法で20℃過充電時内圧測定試験を行った。その結果を図
10に示す。図10から明らかなように、SLmに対しNi、C
o、Al、Siの総量(a+b+c+d)が 4.5〜5.10の配
合比の範囲において、充放電サイクル寿命を 500サイク
ル以上に保持し得ると共に、電池内圧を20Kgf/cm2 以下
に抑えることができることが分かる。尚、SiをGeに代え
た場合、及びSiとGeを併用した場合も、上記と同様の結
果を得た。
wt.%、その他の希土類:4wt.%)、Ni、Co、Al及びSi
を、SLm αNi3.63 Co0.85Al0.50Si0.02(ここで、5/α
(=a+b+c+d)=4.30、4.50、4.70、4.80、4.9
0、5.00、5.10、5.20)の組成比となるように夫々秤量
し、次で高周波溶解炉で加熱溶解して合金とし、この合
金を1000℃で10時間アニールした。これら合金を機械的
に 150メッシュ以下に粉砕し水素吸蔵合金粉末を得た。
このように得られた上記各種の合金粉末を夫々用いて実
施例1と同様にして水素吸蔵電極を夫々作製し、その夫
々を用いて夫々の密閉電池を組み立て、その夫々の電池
について、実施例3と同様の初回充電条件で充電を行っ
た後、同様にして充電を完了して夫々の密閉電池を製造
した。これら電池について、実施例2と同様の方法で充
放電サイクル寿命試験を行う一方、実施例3と同様の方
法で20℃過充電時内圧測定試験を行った。その結果を図
10に示す。図10から明らかなように、SLmに対しNi、C
o、Al、Siの総量(a+b+c+d)が 4.5〜5.10の配
合比の範囲において、充放電サイクル寿命を 500サイク
ル以上に保持し得ると共に、電池内圧を20Kgf/cm2 以下
に抑えることができることが分かる。尚、SiをGeに代え
た場合、及びSiとGeを併用した場合も、上記と同様の結
果を得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
Claims (7)
- 【請求項1】 水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池にアル
カリ電解液を注入後初回充電開始までの放置時間を14時
間以内とし、次で初回充電を開始し、電池の定格容量に
対し5%以上 100%未満の充電がなされた時点で、少な
くとも1時間充電を中断し、その後初回充電を再開する
ことを特徴とする水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池の製
造法。 - 【請求項2】 アルカリ電解液注入後初回充電開始まで
の放置時間を10時間以内とする請求項1記載の密閉蓄電
池の製造法。 - 【請求項3】 アルカリ電解液注入後初回充電開始まで
の放置時間を5時間以内とする請求項1又は2記載の密
閉蓄電池の製造法。 - 【請求項4】 充電中断時間を少なくとも5時間とする
請求項1記載の密閉蓄電池の製造法。 - 【請求項5】 充電中断時間を少なくとも20時間とする
請求項1又は4記載の密閉蓄電池の製造法。 - 【請求項6】 充電中断の時点は、電池の定格容量の20
%の充電がなされたときである請求高1記載の密閉蓄電
池の製造法。 - 【請求項7】 一般式SLmNia Cob Alc Md の一般式か
ら成り、式中、SLmはLa、Nd及び少なくとも1種のその
他の希土類元素の混合物を表し、MはSi又はGeから選ば
れた少なくとも1種の元素を表し、且つ該SLmは、70重
量%以上のLaと20重量%以下のNdを含有することを特徴
とし、且つ 3.0≦a≦3.8 、 0.6≦b<1.4 、 0.3≦c
≦0.7 、MがSiのとき0.01≦d≦0.05、MがGeのとき0.
01≦d≦0.3 であることを特徴とする密閉蓄電池電極用
水素吸蔵合金。
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---|---|---|---|
JP4174814A JP2764502B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 水素吸蔵電極を用いた密閉蓄電池の製造法並びにその電極用水素吸蔵合金 |
US08/064,866 US5322527A (en) | 1992-06-09 | 1993-05-24 | Method of manufacturing sealed-type storage batteries using hydrogen-occlusion electrodes |
CA002097943A CA2097943C (en) | 1992-06-09 | 1993-06-08 | Method of manufacturing sealed type storage battery using hydrogen-occlusion electrode, and hydrogen-occlusion alloy for electrode thereof |
EP93109303A EP0577991B1 (en) | 1992-06-09 | 1993-06-09 | Method of manufacturing sealed type storage battery using hydrogen-occlusion electrode, and hydrogen-occlusion alloy for electrode thereof |
DE69309163T DE69309163T2 (de) | 1992-06-09 | 1993-06-09 | Verfahren zur Herstellung von gasdichten Batterien, die Elektroden aus Wasserstoffeinlagerungslegierung enthalten und Wasserstoffeinlagerungslegierung dafür |
EP95106028A EP0666606B1 (en) | 1992-06-09 | 1993-06-09 | Hydrogen-occlusion alloy for electrode of a sealed battery |
DE69321132T DE69321132T2 (de) | 1992-06-09 | 1993-06-09 | Wasserstoffeinlagerungslegierung für Elektrode von verschlossener Batterie |
US08/215,476 US5384210A (en) | 1992-06-09 | 1994-03-21 | Hydrogen-occlusion alloy for the electrodes of a sealed-type storage battery |
HK98104181A HK1005051A1 (en) | 1992-06-09 | 1998-05-14 | Method of manufacturing sealed type storage battery using hydrogen-occlusion electrode and hydrogen-occlusion alloy for electrode thereof |
HK98111253A HK1010425A1 (en) | 1992-06-09 | 1998-10-14 | Hydrogen-occlusion alloy for electrode of a sealed battery |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645003A true JPH0645003A (ja) | 1994-02-18 |
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ID=15985136
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---|---|
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CA (1) | CA2097943C (ja) |
DE (2) | DE69309163T2 (ja) |
HK (2) | HK1005051A1 (ja) |
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- 1992-06-09 JP JP4174814A patent/JP2764502B2/ja not_active Expired - Lifetime
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