JPH0643986U - 安全用スイッチ装置 - Google Patents

安全用スイッチ装置

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JPH0643986U
JPH0643986U JP8075192U JP8075192U JPH0643986U JP H0643986 U JPH0643986 U JP H0643986U JP 8075192 U JP8075192 U JP 8075192U JP 8075192 U JP8075192 U JP 8075192U JP H0643986 U JPH0643986 U JP H0643986U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】誤ってロックが解除された時も機械を確実に停
止させることができ、ドア等が無意識に閉じられて切換
用アクチュエータでスイッチ部が切り換えられても機械
の作動を確実に防止できる安全用スイッチ装置を提供す
る。 【構成】ロック解除用ソレノイドの励磁動作に連動して
副安全スイッチがオフ状態となり、機械の電源供給用メ
イン回路を開成して機械の作動を自動的に停止する。保
守点検等に際しては、キーを単に挿入してキースイッチ
の第1のスイッチ部のみをオン状態とし、且つドアを開
けた状態で行なう。ドアが閉じられた場合、キースイッ
チの第2のスイッチ部がオフ状態であって前記メイン回
路が開成状態を保持し、機械の作動を防止する。キース
イッチの第1のスイッチ部がオン状態てソレノイドの電
源供給回路の閉成が保持され、主安全スイッチの常閉接
点がオフして機械の駆動制御系回路が閉状態であること
により、次にドアのロックが自動的に解除される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば、産業機械が設置された部屋や工場の出入口のドア或いは産 業機械自体の危険ゾーンに設けられた防護用扉が開放された時に内部の機械の作 動を自動的に停止させたり、ドアや防護用扉が完全に閉じられない限り機械を作 動しないようにすることにより、人体が産業機械に巻き込まれたりするトラブル の発生を未然に且つ確実に防止するための安全用スイッチ装置に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業機械の保全作業中に第三者が誤って電源を投入してしまうことによ る事故発生を未然に防止するための手段として、例えば、欧州では、産業機械の 保全作業に先立って作業者がヒューズ付き刃形開閉器の全てのヒューズを抜いて ポケットに入れてから作業を始めるようにしており、米国では、保全作業者が電 源を遮断した後に電源を投入できないようにキーでロックするようにしており、 このような保全作業の安全確保の管理法が法的に義務付けられている。ところが 、このような作業者自身の自覚に頼る管理法では、作業者がうっかり忘れてしま って効果が無くなる危険性がある。
【0003】 そこで、人体が巻き込まれたりして損傷を受ける恐れのある危険な産業機械が 設置されている場合には、該機械が設置されている部屋や工場等の出入口のドア や産業機械自体の防護用扉の開閉を自動的に検知してオン・オフする安全用スイ ッチ装置を設けることにより、危険場所への立入りを禁止したり、部屋や工場内 に人体が存在する限り内部設置の産業機械の作動を禁止したり、防護用扉を閉じ ない限り機械を作動しないようにすることが好ましい。
【0004】 斯かる用途に用いられる従来の安全用スイッチ装置としては、ドアが閉じられ た時に、ドアに取着した切換用アクチュエータがスイッチ本体部分に挿入してス イッチ部が切り換えられることにより、内部設置の産業機械への給電回路が閉成 されて産業機械が作動可能状態になるとともに、ロック機構が自動的に切換用ア クチュエータに対し抜脱しないようにロックし、つまりドアを開けられないよう に機械的にロックし、次に産業機械の停止の検出信号によりプログラマブルコン トローラ回路がソレノイドを励磁するよう作動させてロック機構によるロックを 解除し、産業機械が停止した安全状態になった時点でドアを開放可能状態にする 構成になっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
然し乍ら、プログラマブルコントローラのプログラムミスまたは何らかの異常 に起因してソレノイドを励磁する信号が誤って入力された場合には、産業機械が 停止していないにも拘わらずロック機構によるロックが解除されてドアが開放可 能状態となる。また、一般にロック機構によるロックが解除された時に表示灯の 点灯等によりドアの開放可能状態を外部に表示するようになっているので、その 表示によりドアが開放されると、切換用アクチュエータが抜脱してスイッチが切 り換えられることにより産業機械への給電回路は遮断されるが、産業機械は即座 に停止することなく自体の作動慣性力で暫く作動を継続するため、ドアを開いて 人が中に入ると非常に危険な状態が生じる問題がある。
【0006】 また、ドアを開いた状態で例えば産業機械の保守点検を行なっている時に、第 三者によりドアを無意識に閉じられると、ドアに取着の切換用アクチュエータに よりスイッチ部が切り換えられて機械が運転可能状態となり、その時の制御状態 によっては機械が即座に作動開始する可能性があり、極めて危険な状態が発生す る危惧がある。
【0007】 そこで本考案は、誤ってロック機構によるロックが解除された場合に機械を確 実に停止させることができるとともに、切換用アクチュエータが取着されている ドア等が無意識に閉じられてスイッチ部が切り換えられても機械の作動を確実に 防止することのできる安全用スイッチ装置を提供することを技術的課題とするも のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記した課題を達成するための技術的手段として、安全用スイッチ 装置を次のように構成した。即ち、ドア等の可動部材に取り付けられる切換用ア クチュエータと、ドアの開閉等により前記切換用アクチュエータが挿抜されるよ う固設される本体部分とからなり、この本体部分に、挿抜される前記切換用アク チュエータにより切り換えられるスイッチ部と、挿入された前記切換用アクチュ ータに対し抜脱を阻止するよう自動的に且つ機械的にロックするロック機構と、 このロック機構のロック状態解除用ソレノイドと、キーの手動操作により切り換 えられる鍵ユニットとを備え、前記スイッチ部に前記切換用アクチュエータの挿 入により常閉接点から常開接点にオン状態が切り換えられる主安全スイッチを設 け、前記ソレノイドのロック解除のための励磁動作に連動してオフ状態に切り換 えられる副安全スイッチを設け、前記鍵ユニットに、前記キーの挿入時にオン状 態となる第1のスイッチ部と挿入された該キーの操作によりオン状態となる第2 のスイッチ部とを有するキースイッチを設け、機械への電源供給用メイン回路に 、前記主安全スイッチの常開接点と前記副安全スイッチと前記キースイッチの第 2のスイッチ部とを直列に介挿接続し、機械の駆動制御系回路に、前記主安全ス イッチの常閉接点をこれがオフ状態となった時に回路閉成するよう介挿接続し、 前記ソレノイドの電源供給用回路に前記キースイッチの第2のスイッチ部を介挿 接続したことを特徴として構成されている。
【0009】
【作用】
切換用アクチュエータが取付けられたドアが開かれている場合には、主安全ス イッチの常開接点がオフ状態であって機械への電源供給用メイン回路が開成され ているため、機械は運転不能状態である。また、主安全スイッチの常閉接点がオ ン状態であって機械の駆動制御系回路も開状態になっている。次に、キーを挿入 した後に操作してキースイッチの両スイッチ部が共にオンになった状態において ドアが閉じられると、主安全スイッチの常開接点がオン状態になるとともにソレ ノイドが無励磁状態であって副安全スイッチもオン状態であるため、機械への電 源供給用メイン回路が閉成されて産業機械が作動可能状態になり、且つ主安全ス イッチの常閉接点がオフ状態となることにより機械の駆動制御系回路も閉成され て制御可能可能状態となり、機械が運転可能状態となる。
【0010】 また、機械の保守点検時等に際し、キーを単に挿入しただけの状態でドアを開 けておけば、ドアが無意識に閉じられた場合、キースイッチの第2のスイッチ部 がオフ状態であるために、機械への電源供給用メイン回路が開成状態を保持して 機械は運転不可能状態を継続する。また、ドアが閉じられた時点でロック機構に よりドアがロックされるが、キースイッチの第1のスイッチ部がオン状態であっ てソレノイドの電源供給用回路が閉成されているとともに、主安全スイッチの常 閉接点がオフすることにより機械の駆動制御系回路も閉状態となるので、機械の 停止状態の検出によりソレノイドが即座に励磁されてドアのロックが解除され、 作業員が部屋内に閉じ込められることもない。
【0011】 そして、機械の運転中において、プログラマブルコントローラのプログラムミ スまたは何らかの異常によりソレノイドが誤って励磁されてドアのロックが解除 された場合、このソレノイドの励磁動作に連動して副安全スイッチがオフ状態に 切り換えられるので、機械への電源供給用メイン回路が開成されて機械が運転不 可能状態となり、ドアが開かれる時点までに機械が完全に停止する。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の好ましい一実施例について図面を参照しながら詳述する。図1 乃至図5は何れも本考案の一実施例の各状態における電気回路図を示し、当該電 気回路図が本考案の要旨であるが、本考案の理解を容易にするために、先ず、図 6乃至図9により本考案の安全スイッチ装置の概略構成について説明する。図6 は本体部分の平面図、図7は取付状態の斜視図をそれぞれ示し、これらの図にお いて、本考案の安全用スイッチ装置は、スイッチ本体ユニット(1)の両側にそ れぞれソレノイドユニット(2)および鍵ユニット(3)とが取着されて本体部 分が構成されており、この本体部分と切換用アクチュエータ(4)とを組み合わ せた構成になっている。スイッチ本体ユニット(1)は、スイッチ部(1a)と 、図7に示すようにドア(D)に取り付けられた切換用アクチュエータ(4)の ドア(D)の開閉による挿抜により作動されてスイッチ部(1a)を切り換える 受動操作部(1b)とにより構成されており、受動操作部(1b)の蓋体には、 ドア(D)が閉じられた時に切換用アクチュエータ(4)が挿入される挿入孔( 1c),(1d)が穿設されている。尚、このスイッチ本体部(1)は、2個の 挿入孔(1c),(1d)を備えて切換用アクチュエータ(4)を直交する二方 向の何れを選択して挿入させるよう取り付けできる形態のものを図示してある。 この本体部分は、ソレノイドユニット(2)の取付片(2a)を螺子止めして取 り付けられる。鍵ユニット(3)には内部の後述のキースイッチの切換操作用キ ー(5)が挿抜されるようになっている。
【0013】 次に、スイッチ本体ユニット(1)の蓋体を除外した状態の平面図を示した図 8およびスイッチ本体ユニット(1)の受動操作部(1b)の切換用アクチュエ ータ(4)による動作過程を順に示した図9(a)〜(c)について説明する。 所定箇所に固設される本体部分とは別にドア(D)等の可動体に取付けられる切 換用アクチュエー(4)には、先端面に所定の段差を有して2種3個の作動用押 圧面(4a),(4b)と、後述のカム状板に対する逃げ孔(4c)と、この逃 げ孔(4c)の孔縁面からなる復帰用押圧面(4d)とが一体形成されている。 図8において、受動操作部(1b)には、一対の支持台(6)間に架け渡された 支軸(7)に、駆動用カム状板(8)と、これの両側に位置する一対の規制用カ ム状板(9)とが互いに重合状態で且つ個々に独立的に回転自在に貫装されてい る。各カム状板(8),(9)には、図9に示すように、各2個の挿入孔(1c ),(1d)に対応して形成された同一形状の2個の切欠きによりそれの対向す る一方の辺部で作動用受圧部(10)(11)が、且つ他方の辺部で復帰用受圧 部(12),(13)がそれぞれ形設されている。また、各カム状板(8),( 9)に、それぞれ単一のカムフォロワピン(14)が挿通されたガイド用カム孔 が形成されているとともに、この各ガイド用カム孔(15),(16)の始端部 にカムフォロワピン(14)が係入する係止孔(17),(18)が図9(c) に明示するように突出状態に連通形成され、この各ガイド用カム孔(15),( 16)の近傍の周端部が切欠かれて係合段部(19),(20)がそれぞれ形設 されている。
【0014】 そして、切換用アクチュエータ(4)が挿入した時のスイッチ部(1a)の切 換状態に受動操作部(1b)を自動的に且つ機械的にロックするロック機構とし て、ロックレバー(21)が各カム状板(8),(9)の上方においてこれらに 直交状態に位置して可動状態に配設されている。即ち、このロックレバー(21 )は、各カム状板(8),(9)の上方においてこれらに直交して位置する基体 バー(22)に、各カム状板(8),(9)の各々の係合段部(19),(20 )に係合するコ字形状となった係止杆(23)が一体に延設され、基体バー(2 2)の両端部からそれぞれ作動片(24)が垂設されて受動操作部(1b)の左 右両側に位置されている。また、ロックレバー(21)は、両端部における上方 部が前側からコイルスプリング(25)で押圧付勢されているとともに、各作動 片(24)の下端部が後側からコイルスプリング(26)により押圧付勢されて いることにより、図8(a)〜(c)における時計方向に常に回動付勢されて係 止杆(23)が各カム状板(8),(9)の各々の周面に当接した状態で可動状 態に保持されている。また、スイッチ本体ユニット(1)の側部に付設されたソ レノイドユニット(2)から突出された作動ロッド(27)がスイッチ本体ユニ ット(1)の挿通孔(図示せず)を挿通して一方の作動片(24)の下端部分の 前側に当接されている。
【0015】 前記構成の作用を簡単に説明すると、ドア(D)が開いて切換用アクチュエー タ(4)がスイッチ本体ユニット(1)から抜脱している場合には、図9(a) に示すように駆動用カム状板(8)と規制用カム状板(9)とが、各々の作動用 受圧部(12),(13)が切換用アクチュエータ(4)の各々対応する押圧面 (4a),(4b)の段差に略一致する回転位相差で静止されており、各ガイド 用カム孔(15),(16)がカムフォロワピン(14)をガイドできる状態に 相互に合致して重合されている。従って、各カム状板(8),(9)を切換用ア クチュエータ(4)によって初期の回転位相差を保持しながら回転させない限り 、つまり切換用アクチュエータ(4)以外の部材を挿入すると、カムフォロワピ ン(14)が何れかの係止孔(17)または(18)に係入して各カム状板(8 ),(9)の回転が阻止され、スイッチ部(1a)の切換操作を防止するように なっている。
【0016】 そして、スイッチ本体ユニット(1)に挿入する切換用アクチュエータ(4) により各カム状板(8),(9)が図9(a)〜(c)における反時計方向に回 転されると、カムフォロワピン(14)が、各ガイド用カム孔(15),(16 )に倣って後方に押動され、且つガイド体(28)の両側の各ガイド部(29) にガイドされて復帰用スプリング(30)の付勢力に抗し図8(a)〜(c)の A矢印方向に移動される。カムフォロワピン(14)が図9(b)の図示位置ま で移動された時に、カムフォロワピン(14)を前端に固設したスイッチ切換部 材(31)およびこれに連結されたスイッチ切換体(32)が共に後方(図8の 上方)に移動してスイッチ部(1a)の後述の主安全スイッチ(S1)が常閉接 点から常開接点に切り換えられる。この時、コイルスプリング(25),(26 )の回動付勢により各カム状板(8),(9)の周端面に摺接されていたロック レバー(21)の係止杆(23)が図9(b)に示すように各係合段部(19) ,(20)に係合し、各カム状板(8),(9)の図9における時計方向への回 動を阻止する。従って、切換用アクチュエータ(4)が抜脱方向に移動しようと しても、つまりドア(D)を開けようとしても、切換用アクチュエタ(4)の復 帰用押圧面(4d)が回転阻止状態の各カム状板(8),(9)の各復帰用受圧 部(12),(13)に当接され、主スイッチ(S1)を常開接点への切換状態 に自動的に且つ機械的にロックする。
【0017】 次に、機械の停止の検出信号によりソレノイドユニット(2)のソレノイドが 吸引駆動された時に、作動ロッド(27)が図9(c)の矢印方向に作動されて 作動片(24)を押動し、ロックレバー(21)が反時計方向に回動してロック が解除され、ドア(D)が開放可能状態となる。
【0018】 次に、図1乃至図5について説明すると、スイッチ本体ユニット(1)のスイ ッチ部(1a)に内蔵された前述の主安全スイッチ(S1)と、ソレノイドユニ ット(2)のソレノイド(33)の作動に連動して切り換えられるマイクロスイ ッチからなる副安全スイッチ(S2)と、鍵ユニット(3)のキー(5)の手動 操作により切り換えられるキースイッチ(S3)とを備えており、このキースイ ッチ(S3)は、キー(5)の鍵ユニット(3)への挿入のみによりオン状態と なる第1のスイッチ部(b31)と、挿入されたキー(5)の回転操作によりオ ン状態となる第2のスイッチ部(b32)とを備えている。
【0019】 そして、プログラマブルコントローラ回路用ポート(P1),(P2)間には 、主安全スイッチ(S1)の常閉接点(b1)と副安全スイッチ(S2)の一方 の常閉接点(b21)とが直列接続されている。また、機械への通電を制御する メイン回路用ポート(P3),(P4)間には、主安全スイッチ(S1)の常開 接点(a1)と、副安全スイッチ(S2)の他方の常閉接点(b21)と、キー (S3)の第2のスイッチ部(b32)とが直列接続されている。ソレノイド電 源用ポート(P5),(P6)間にはソレノイド(33)とキースイッチ(S3 )の第1のスイッチ部(b31)とが直列接続されている。尚、プログラマブル コントローラ回路用ポート(P1),(P2)間の信号はインバータ(図示せず )により反転出力される。
【0020】 次に、前記実施例の動作について説明すると、ドア(D)が開いて切換用アク チュエータ(4)がスイッチ本体ユニット(1)から抜脱している場合には、図 5に示すように、主安全スイッチ(S1)の常閉接点(b1)がオン状態であり 、ソレノイド(33)が無励磁状態で合って副安全スイッチ(S2)の両常閉接 点(b21),(b22)が共にオン状態である。また、同図では、キー(5) が鍵ユニット(3)から抜脱されてキースイッチ(S3)の両スイッチ部(b3 1),(b32)が共にオフの状態を例示してある。従って、主安全スイッチ( S1)の常開接点(a1)およびキースイッチ(S3)の第2のスイッチ部(b 32)がオフ状態であってメイン回路用ポート(P3),(P4)間が開成され ているため、機械への電源回路が遮断されて機械は運転不可能状態になっている 。また、プログラマブルコントローラ回路用ポート(P1),(P2)間は、共 にオン状態の主安全スイッチ(S1)の常閉接点(b1)および副安全スイッチ (S2)の一方の常閉接点(b21)による回路閉成状態を反転されて開状態で あり、機械の制御系も遮断されている。この状態は、キー(5)を挿入して操作 することによりキースイッチ(S3)の各スイッチ部(b31),(b32)を 共にオン状態に切り換えても変わらない。
【0021】 そして、機械を運転する場合は、図1に示すように、ドア(D)を閉じた後に キー(5)を操作してキースイッチ(S3)の両スイッチ部(b31),(b3 2)を共にオン状態とすることにより、メイン回路用ポート(P3),(P4) 間が閉成されて機械は作動可能状態となり、プログラマブルコントローラ回路用 ポート(P1),(P2)間も閉状態であって機械の制御系も機能可能状態とな り、機械が運転可能状態となる。この時、ロック機構によりドア(D)が閉じた 状態にロックされており、確実に安全を保てる。
【0022】 また、作業者が例えば保守点検サービス等を行なう場合等に際しては、キー( 5)を鍵ユニット(3)に単に挿入してキースイッチ(S3 )の第1のスイッチ 部(b31)のみをオンさせた状態においてドア(D)を開けておく。その状態 で第三者により無意識にドア(D)が閉じられると、図3に示すように、キース イッチ(S3)の第2のスイッチ部(b32)がオフしてメイン回路用ポート( P3),(P4)間が開成状態を保持しているため、機械が不意に作動開始する ことによる事故を未然に防止できる。尚、ドア(D)が閉じられた時点でロック 機構によりドア(D)がロックされるが、キースイッチ(S3)の第1のスイッ チ部(b31)がオン状態であってソレノイド(33)の電源用ポート(P5) ,(P6)間が閉成されているとともに、主安全スイッチ(S1)の常閉接点( b1)がオフすることによりプログラマブル・コントローラ回路用ポート(P1 ),(P2)間が閉状態となるので、機械の駆動制御系による機械の停止状態の 検出によりソレノイド(33)が即座に励磁されてドア(D)のロックが解除さ れ、作業員が部屋内に閉じ込められることもない。
【0023】 また、図4に示すように、キー(33)を抜脱した状態でドア(D)を閉じる と、次にキー(5)を挿入してキースイッチ(S3)の第1のスイッチ部(b3 1)をオンしない限り、例え閉状態のプログラマブル・コントローラ回路からソ レノイド(33)の励磁信号が出力されても、ソレノイド(33)の電源用ポー ト(P5),(P6)間が開成されているためにソレノイド(33)が励磁され ず、ドア(D)のロックが解除されない。従って、キー(5)を抜いた図5の状 態でドア(D)を閉じれば、機械が停止状態でドア(D)が閉じた状態にロック され、且つそのロック状態を保持するので、キー(5)を、機械が設置されてい る部屋等の施錠用としても利用することもできる。そして、ドア(D)を開ける 場合には、キー(5)を鍵ユニット(3)に挿入した時点で、図3に示すように 、キースイッチ(S3 )の第1のスイッチ部(b31)がオン状態となってソレ ノイド(33)が励磁可能状態となり、この時、プログラマブルコントローラ回 路用ポート(P1),(P2)間が閉状態であるため、機械の制御系が機械の停 止状態の検出によりソレノイド(33)の励磁信号を出力してドア(D)のロッ クが解除される。ここで、キースイッチ(S3)の第2のスイッチ部(b32) がオフ状態であるので機械が作動することがない。
【0024】 また、機械の運転継続状態において、プログラマブルコントローラのプログ ラムミスまたは何らかの異常等に起因してソレノイド(33)が励磁された場合 、即座にドア(D)を開けられる状態となるが、図2に示すように、ソレノイド (33)の励磁動作により副安全スイッチ(S2)の両常閉接点(b21),( b22)が共にオフ状態となり、メイン回路用ポート(P3),(P4)間が開 成されて機械への電源回路が遮断され、機械は慣性力で作動を継続した後に停止 する。従って、表示灯等によりドア(D)の開放可能状態を確認してドア(D) が開けられた時点では機械が完全に停止状態になっており、確実に安全を保持で きる。尚、機械の停止の検出信号によりソレノイド(33)が正規の状態で励磁 された場合も前述と同様に作用する。
【0025】 また、図1の機械の運転継続状態においてドア(D)を開けて部屋に入りたい 場合、挿入され且つオン状態になっているキー(5)を逆方向に回転させる操作 を行なった時点で、図3に示すように、キースイッチ(S3)の第2のスイッチ 部(b32)がオフ状態となることによりメイン回路用ポート(P3),(P4 )間が開成されて機械への電源回路が遮断され、機械は慣性力で作動を継続した 後に停止する。この時、プログラマブルコントローラ回路用ポート(P1),( P2)間は閉状態であって機械の制御系が機能状態てあるため、機械の停止の検 出により励磁信号が出力されてソレノイド(33)が励磁され、ロック機構によ るドア(D)のロックが解除される。このように、機械が自動停止した後にドア (D)の開放が可能になるので、安全を極めて確実に保持できる。尚、機械の運 転継続状態においてキー(5)を一気に操作して抜脱した場合には、キースイッ チ(S3)の両スイッチ部(b31),(b32)が略同時にオフ状態となるの で、機械は停止するが、ドア(D)のロックは解除されない。従って、操作手順 を知らない部外者の危険場所への立入りを禁止できる。
【0026】
【考案の効果】
以上のように本考案の安全用スイッチ装置によると、切換用アクチュエータが 取着されたドア等が開いている限り内部設置の機械の作動を阻止し、且つドア等 が開かれた時点で機械の作動を自動的に停止させる既存の機能の他に、機械の運 転継続状態において、プログラマブルコントローラのプログラムミスまたは何ら かの異常等に起因してソレノイドが励磁されてた場合にも自動的に機械を停止さ せることができる。
【0027】 また、機械の保守点検時等においては、キーを単に挿入したのみの状態でドア を開けておけば、第三者に無意識にドアを閉じられても機械が作動することがな く、その場合に作業者が部屋内に閉じ込められることもない。更に、キーを抜脱 した状態でドアを閉じれば、次にキーを挿入しない限り機械の停止状態およびド アのロック状態を保持することができるので、キーを施錠用としても利用できる 利点がある。
【0028】 更にまた、機械の運転継続状態において機械が設置されている部屋等に入りた い場合は、キーをキースイッチの第2のスイッチ部のみをオフする状態に操作し た時に限り機械が自動的に停止して安全状態となった後にドアのロックが解除さ れるので、極めて確実に完全を維持できる。一方、キーを抜脱するよう一気に操 作した場合には、機械が自動的に停止するが、ドアのロックが解除されず、操作 手順の知らない部外者の危険場所への立入りを禁止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における機械の運転状態の電
気回路図である。
【図2】同上、機械の運転時においてソレノイドが誤っ
て励磁された状態の電気回路図である。
【図3】同上、キーが単に挿入された状態でドアを閉じ
た時の電気回路図である。
【図4】同上、キーを抜脱した状態でドアを閉じた時の
電気回路図である。
【図5】同上、キーを抜脱した状態でドアを開けた時の
電気回路図である。
【図6】同上、本体部分の平面図である。
【図7】同上、取付状態の斜視図である。
【図8】同上、スイッチ本体ユニットの蓋体を除外した
状態の平面図である。
【図9】(a)〜(c)は同上のスイッチ本体ユニット
の一部の動作過程を順に示した右側面図である。
【符号の説明】
1 スイッチ本体ユニット(スイッチ本体部分) 1a スイッチ部 4 切換用アクチュエータ 21 ロックレバー(ロック機構) 33 ソレノイド S1 主安全スイッチ a1 主安全スイッチの常開接点 b1 主安全スイッチの常閉接点 S2 副安全スイッチ b21,b22 副安全スイッチの常開接点 S3 キースイッチ b31 キースイッチの第1のスイッチ部 b32 キースイッチの第2のスイッチ部 P1,P2 プログラマブルコントローラ回路用ポート P3,P4 メイン回路用ポート P5,P6 ソレノイド電源用ポート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア等の可動部材に取り付けられる切換
    用アクチュエータと、ドアの開閉等により前記切換用ア
    クチュエータが挿抜されるよう固設される本体部分とか
    らなり、この本体部分に、挿抜される前記切換用アクチ
    ュエータにより切り換えられるスイッチ部と、挿入され
    た前記切換用アクチュータに対し抜脱を阻止するよう自
    動的に且つ機械的にロックするロック機構と、このロッ
    ク機構のロック状態解除用ソレノイドと、キーの手動操
    作により切り換えられる鍵ユニットとを備え、前記スイ
    ッチ部に前記切換用アクチュエータの挿入により常閉接
    点から常開接点にオン状態が切り換えられる主安全スイ
    ッチを設け、前記ソレノイドのロック解除のための励磁
    動作に連動してオフ状態に切り換えられる副安全スイッ
    チを設け、前記鍵ユニットに、前記キーの挿入時にオン
    状態となる第1のスイッチ部と挿入された該キーの操作
    によりオン状態となる第2のスイッチ部とを有するキー
    スイッチを設け、機械への電源供給用メイン回路に、前
    記主安全スイッチの常開接点と前記副安全スイッチと前
    記キースイッチの第2のスイッチ部とを直列に介挿接続
    し、機械の駆動制御系回路に、前記主安全スイッチの常
    閉接点をこれがオフ状態となった時に回路閉成するよう
    介挿接続し、前記ソレノイドの電源供給用回路に前記キ
    ースイッチの第2のスイッチ部を介挿接続したことを特
    徴とする安全用スイッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06223670A (ja) * 1993-01-27 1994-08-12 Idec Izumi Corp 安全用スイッチ装置
JP2015504493A (ja) * 2011-11-21 2015-02-12 オイフナー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト 機械の動作を制御する装置、このような装置のためのロッキングインサートおよび付属する動作方法

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