JPH0642981U - メリヤス丸編機の除塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 本考案は、メリヤス丸編機の編成部及びその
周辺部に付着した綿塵を合理的に吹き飛ばし、排除して
編疵の発生を防止するようにしたものである。 ［構成］ 本考案は、上釜２支持用の主柱５に円形支持
体１０を固定し、同支持体１０の周辺部に往復回動自在
な輪状回動体１５を設け、且つ同回動体１５に上下方向
に往復回動自在なエアー噴射用パイプ３３を設け、編成
部６や走行途中の編成糸条４周辺部にエアーを噴射して
綿塵を吹き飛ばし、排除するようにしたことを特徴とし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、メリヤス丸編機の編成部及びその周辺部に付着した綿塵を合理的に 除去するようにした装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、例えば実公平２−７９０６号公報に記載されている除塵装置の如く、 エアーの噴出管が一定の角度で傾斜した状態で、上釜支持用の主柱の周りを往復 回動するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記の従来装置では、エアーの噴出管が一定の角度で傾斜している ため、給糸部即ち編成部の所定の場所に対してのみ、エアーの噴射が行われ、エ アーが直接噴射されない場所では、綿塵が溜り、これらの綿塵が再び編成部側に 浮遊し、編成糸に付着して編み込まれ、編疵を生じ易いという問題があった。

【０００４】 本考案は、上記の欠点を解消し、編成部及びその周辺部に溜った綿塵を、除去 して編疵の発生を極力減少させるようにした装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するために、上釜２支持用の主柱５に円形支持体 １０を固定し、同支持体１０の周辺部に往復回動自在な輪状回動体１５を設け、 且つ同回動体１５に上下方向に往復回動自在なエアー噴射用パイプ３３を設け、 編成部６や走行途中の編成糸条４周辺部にエアーを噴射して綿塵を吹き飛ばし、 排除するように構成した点に特徴がる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 １は通常のメリヤス丸編機で、２は上釜、３は下釜、４は編成用糸条、５は主 柱で上釜２を支持するようにしてあり、６は生地の編成部、７は固定ベース、８ はカム支持板である。

【０００７】 １０は主柱５に固定した凸状の円形支持体で、同体に正逆回転用モータ１１を 固定片１１Ａを介して固定し、同モータ１１の軸１２にチェーンプロケット１３ を固定してある。 １５は輪状回動体で、同体１５の裏面に軸１６を設け、且つ同軸１６にガイド ローラ１７を回動自在に設けてある。 １８は円形支持体１０の外周面に設けた凸状の突起で、同突起１８に前記支持 片１７を遊嵌してある。

【０００８】 ２０は輪状回動体１５の内周面に固定した通常のチェーンで、同チェーン２０ に前記チェーンスプロケット１３を噛み合わせて、同輪状回動体１５を回転、駆 動させる如くしてある。

【０００９】 ３０は輪状回動体１５の表面に固定した固定片で、同片３０に回転型エアーシ リンダー３１を固定し、且つ同シリンダー３１の駆動軸３２にエアー噴射用パイ プ３３を固定してある。

【００１０】 尚、前記輪状回動体１５の回動は、前記正逆回転用モータ１１の正逆回転を介 して正逆方向に往復回動するようにしたもので、同回動体１５の回動角度は、２ ００度〜３５０度の範囲が好ましいが、特に限定されるものではない。

【００１１】 また、前記エアー噴射用パイプ３３は、輪状回動体１５の正又は逆方向に往復 回動する途上において、回転型エアーシリンダー３１の駆動軸３２を中心にして 往復回動するようにしてある。 例えば第４図の如く駆動軸３２を中心にして噴射用パイプ３３は、位置Ｘから 位置Ｙまで丸編機１の内側に向かってエアーを噴射する如く上下方向に往復回動 し、生地の編成部６やベース部７、カム支持具８及び走行途中の編成用糸条４に 討してエアーを噴射する如してある。

【００１２】 尚、エアー噴射用パイプ３３の上下方向の回動角度は、２００度〜３５０度の 範囲が好ましいが、特に限定されるものではない。 また、エアー噴射用パイプ３３は、上下方向に往復回動するのみでなく、垂直 面に対してある角度に傾斜させて往復回動させてもよい。

【００１３】 上記実施例において、丸編機１の回転駆動時、モータ１１の正逆回転により、 チェーンスプロケット１３、チェーン２０を介して輪状回動体１５が、正、逆方 向に往復回動し、且つ同回動体１５が正又は逆方向に往復回動する途上において 、エアー噴射用パイプ３３が回転型エアーシリンダー３１の作動を介して軸３２ を中心にして主柱５に向かって上下方向で往復回動しながら、エアーが噴射され る。 即ち、編成部６や主柱５の周辺部及び編成糸条４の周辺部に向かってエア ーが噴射され、綿塵が吹き飛ばされて排除される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、上述のように上釜２支持用の主柱５に円形支持体１０を固定し、同 支持体１０の周辺部に往復回動自在な輪状回動体１５を設け、且つ同回動体１５ に上下方向に往復回動自在なエアー噴射用パイプ３３を設け、編成部６や走行途 中の編成糸条４周辺部にエアーを噴射して綿塵を吹き飛ばし、排除するようにし たものであるから、エアーの噴射方向が従来のように一定でなく、上下方向の円 弧状の軌跡に沿ってエアーが噴射され、特に編成部６やカム支持板８など綿塵の 付着し易い場所が常にクリーンに保持され、綿塵による編疵の発生が極力防止さ れるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるメリヤス丸編機全体の概略正面図
である。

【図２】本考案による綿塵除去装置の概略斜視図であ
る。

【図３】本考案による綿塵除去装置の要部断面図であ
る。

【図４】本考案によるエアー噴射用パイプの作動説明用
正面図である。

【符号の説明】

１０ 円形支持体 １５ 輪状回動体 ３３ エアー噴射用パイプ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上釜２支持用の主柱５に円形支持体１０
   を固定し、同支持体１０の周辺部に往復回動自在な輪状
   回動体１５を設け、且つ同回動体１５に上下方向に往復
   回動自在なエアー噴射用パイプ３３を設け、編成部６や
   走行途中の編成糸条４周辺部にエアーを噴射して綿塵を
   吹き飛ばし、排除するように構成してなるメリヤス丸編
   機の除塵装置。