JPH027906Y2

JPH027906Y2 -

Info

Publication number: JPH027906Y2
Application number: JP1987099082U
Authority: JP
Priority date: 1987-06-26
Filing date: 1987-06-26
Publication date: 1990-02-26
Also published as: JPS647285U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）丸編機の編成部及び、編成部上部に設けられて
いる給糸装置、給糸ガイド等で発生した繊維屑
（風綿）が、編成部及びその周辺に集積するのを
除去する装置に関するものである。

（従来の技術）丸編機の風綿除去装置に関しては、従来より、
空気の吸引力を利用したもの、噴出空気を利用し
たもの等が多く利用されて来た。

空気の吸引力を利用する場合は、吸引口付近の
吸引力（の低下）は、距離の増加に対して、極端
な低下を示し、吸引動力が大きくなるばかりで除
塵効果が小さいのである。

噴出空気を利用したものでは、特公昭52−
33705（引用例１）、特開昭62−53457（引用例２）
等の発明がある。

引用例１、引用例２、共に編機の回転力を利用
し、編機の回転速度と同期した回転を空気ノズル
に与えたものであり、引用例１では空気ノズルの
方向が常に一定しているもので、引用例２では空
気ノズルの先端を弾性材料からなるノズルとし
て、第１エアー噴出管からの噴出空気の力によつ
てノズル先端を首振りさせるものであり、編成部
での噴出空気の方向を細かく制御することは不充
分なのである。

（考案が解決しようとする問題点）以上の如く、従来の技術では編成部等の周辺に
集積する風綿を全て除去するには不充分で、細か
い調節等も不可能であり、長時間運転する編機で
はどうしても風綿の集積個所が現れるのであり、
それが走行糸条等に巻き付き、あるいは、編成部
で編み込まれたり、機械のトラブル、編成生地の
品質低下等の原因となつているのである。

（問題を解決するための手段）上記問題点を解決するために、本考案の除塵装
置は、少なくとも１本の空気噴出管を丸編機の回
転と関係なく、独自の駆動装置により、丸編機編
成部周辺で往復揺動するように設けたことを特徴
とする。又２本以上の空気噴出管の噴出方向を異
ならせると共に、噴出タイミングをも制御可能と
したことを特徴とする。

（作用）本考案の除塵装置では丸編機のダイヤル釜、シ
リンダー等の回転速度に対して、空気噴出管の速
度を自由にして設定可能であり、噴出空気による
除塵効果の向上が期待出来るのである。又、２本
以上の空気噴出管の噴出方向も調節可能となり、
個々の編機の条件に合せた微調整が可能である共
に、やたら空気を消費するのでなくタイミングを
選んで空気を噴出することにより、空気消費量の
低減と効率的な利用が可能となるのである。

（実施例）以下、図面に基づき本考案の実施例を説明す
る。第１図に示す丸編機において、１は空気噴出
管、２は空気噴出管独自の駆動装置で、３は丸編
機編成部である。４は上部脚で、５は編成生地、
６は巻取ベース、７は支脚、８は巻取装置であ
る。９は上部カバー、１０はダイヤルヨークで上
部脚４に固定されている。１１は編成糸条で１２
は給糸装置である。

第２図において、空気噴出管１は噴出方向の異
なる噴出管１ａ，１ｂ，１ｃ…からなりジヨイン
ト１３即ち、ジヨイント１３ａ，１３ｂ，１３ｃ
…に接続されており、ジヨイント１３は回転リン
グ１５に固定されると共にホース１４が接続され
ている。ホース１４は後述する空気噴出管１が揺
動する際に必要とする長さの余裕をもつて接続さ
れると共に、各配管途中に個別の自動弁（不図
示）が組込まれており、噴出管１ａ，１ｂ，１ｃ
…からの空気の噴出タイミングを制御可能として
いるのである。もちろんホース１４の他端は適宜
の圧縮空気源に接続されているのである。

回転リング１５は、丸編機の上部脚４に支持さ
れているダイヤルヨーク１０の外周に嵌合され金
具２６で固定されている凹形リング１７にボール
ベアリング１６を介して遊合されると共に、同リ
ング１５の内方には、アタツチメント付ローラチ
エーン１８がそのアタツチメントを利用して周回
して固定されているのである。よつて回転リング
１５の内径には内接ギアーの如くローラチエーン
１８が内接しており、該ローラチエーン１８には
スプロケツトホイール１９が嵌合し、スプロケツ
トホイール１９の回転により、回転リング１５が
回転させられるのである。

スプロケツトホイール１９は、凹形リング１７
上の適宜の位置に固定してあるベース３７に取付
けられたギヤーボツクス２２にベアリング２１，
２１を介して、支持されているシヤフト２０の下
方端に固定されており、シヤフト２０の他端は、
１組のベベルギヤー２３によりモーター２４に接
続されているのである。２５はギヤーボツクス２
２のカバーである。

丸編機の編成部３はダイヤル針３０、シリンダ
ー針３２、ヤーンキヤリア３５等から構成されて
おり、ダイヤル針３０はダイヤル釜に嵌合して、
ダイヤルヨーク１０に支持されているダイヤルカ
ムホルダー２７に配設されているダイヤルカム３
９により、編成動作を行うのであり、シリンダー
針３２はシリンダー３１に嵌合しており、シリン
ダーカムホルダー３３に配記されているシリンダ
ーカム３４により編成動作を行うのである。

ヤーンキヤリア３５は、ダイヤルカムホルダー
２７に固定されているキヤリアホルダー３６に取
付けられているのである。

第３図は丸編機の除塵装置の平面図であり、モ
ーター２４の設定により、除塵装置の揺動角度が
矢印で示す角度Ｘと定められた場合は、角度Ｘの
内ならば回転リング１５に寸法的に許される範囲
において噴出管１を１ｄの如く増設可能であり、
細かな所にも配慮することが可能となるのであ
る。

今、モーター２４が運転されるとベベルギヤー
２３、シヤフト２０を介してスプロケツトホイー
ル１９が回転し、同ホイール１９に噛み合つてい
るローラチエーン１８が回転することにより回転
リング１５が回転し、モーター２４により設定さ
れた角度Ｘを揺動回転するのである。

同時に、圧縮空気源に接続されている噴出管１
の噴出方向の異なる噴出管１ａ，１ｂ，１ｃ…か
ら自動弁の動作により空気が噴出されるのであ
り、丸編機編成部周辺に集積する風綿を確実に除
去するのである。

（効果）本考案は、上述の如く編成部３の上方位置で且
つダイヤルヨーク１０の外周に固定した凹形リン
グ１７内に往復回動自在に駆動されるようにした
スプロケツトホイール１９を設けると共に、該ホ
イール１９と噛み合うようにしたローラチエーン
１８を有する回転リング１５を凹形リング１７内
に回転自在に設けた丸編機において前記回転リング１５の外周に複数個の空気噴出
用ジヨイント１３ａ，１３ｂ，１３ｃ…を夫々所
要間隔を隔てて配設すると共に、各ジヨイントに
噴射管１ａ，１ｂ，１ｃ…を夫々連結し、編成部
３の上方位置で各噴射管を往復回動させながら、
空気を編成部３側に噴射するようにしたものであ
るから、装置が簡単で、空気噴射管の設置並びに
着脱が容易であり、更に故障が少なく、取扱いが
容易であるなど多くの利点が得られるのである。

また噴出空気の方向を多方向に設置することが
容易であり、除塵効果を更に向上し得る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、メリヤス丸編機の全体構成図。第２
図は、本願考案の除塵装置要部断面図。第３図
は、丸編機における除塵装置の平面図である。１……空気噴出管、２……駆動装置、３……編
成部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】編成部３の上方位置で且つダイヤルヨーク１０
の外周に固定した凹形リング１７内に往復回動自
在に駆動されるようにしたスプロケツトホイール
１９を設けると共に、該ホイール１９と噛み合う
ようにしたローラチエーン１８を有する回転リン
グ１５を凹形リング１７内に回転自在に設けた丸
編機において前記回転リング１５の外周に複数個の空気噴出
用ジヨイント１３ａ，１３ｂ，１３ｃ…を夫々所
要間隔を隔てて配設すると共に、各ジヨイントに
噴射管１ａ，１ｂ，１ｃ…を夫々連結し、編成部
３の上方位置で各噴射管を往復回動させながら、
空気を編成部３側に噴射するように構成したこと
を特徴とする除塵装置。