JPH0642415A - 内燃エンジンの蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃エンジンの蒸発燃料処理装置

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JPH0642415A
JPH0642415A JP4218629A JP21862992A JPH0642415A JP H0642415 A JPH0642415 A JP H0642415A JP 4218629 A JP4218629 A JP 4218629A JP 21862992 A JP21862992 A JP 21862992A JP H0642415 A JPH0642415 A JP H0642415A
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洋 丸山
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    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0809Judging failure of purge control system

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  • Testing Of Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】蒸発燃料排出抑止系の異常診断を正確に行い、
かつ運転性及び排気エミッション特性の悪化を防止する
ことができる内燃エンジンの蒸発燃料処理装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】燃料タンクを閉鎖したときのタンク内圧の変動
により燃料蒸気の発生量を検出し、その検出された発生
量が所定値PCLSZ(補正の限界値に対応する)を越
えた場合は蒸発燃料排出抑止系の異常判定を停止するよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃エンジンの蒸発燃料
処理装置、特に内燃エンジンの燃料タンク内で発生する
蒸発燃料を吸気系に放出(パージ)するようにした蒸発
燃料排出抑止系の異常を診断することができる内燃エン
ジンの蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンクと、吸気口が設け
られたキャニスタと、該キャニスタと前記燃料タンクと
を接続する燃料蒸気流通路に介装された第1の制御弁
と、前記キャニスタと内燃エンジンの吸気系とを接続す
るパージ通路に介装された第2の制御弁とからなる蒸発
燃料排出抑止系(以下、単に排出抑止系という)を備え
た内燃エンジンの蒸発燃料処理装置が広く用いられてい
る。
【0003】この種の装置では蒸発燃料がキャニスタに
一時貯えられ、この貯えられた蒸発燃料がエンジンの吸
気系に放出(パージ)される。
【0004】また、この種の蒸発燃料処理装置の異常判
定手法としては、蒸発燃料排出抑止系を強制的に所定の
負圧状態に設定し、該負圧状態に設定したときからのタ
ンク内圧の経時的変化を計測することにより異常か否か
を判定する手法が本願出願人によって既に提案されてい
る(特願平3−262857号)。
【0005】すなわち、前記排出抑止系を大気に開放す
る排出抑止系大気開放処置と、燃料タンクを閉回路にし
てタンク内圧の変動量を計測するタンク内圧変動チェッ
クと、エンジンの吸気系の負圧を利用し排出抑止系を目
標圧力まで減圧して負圧状態にするタンク内圧減圧処理
と、前記目標圧力からの復帰圧力をチェックし排出抑止
系からのリークの有無をチェックするリークダウンチェ
ックとを順次実行する。
【0006】また、この装置では、燃料タンクの種々の
運転状態に起因するリークチェックの誤判定を防止する
ための補正処理を施している。
【0007】すなわち、タンク内圧減圧処理によって排
出抑止系を負圧状態する際に、その圧力低下の速度が、
燃料タンクの種々の運転状態、例えば燃料タンク内に内
有されている燃料量、燃料温度、大気開放時タンク内圧
等の状態によって変動し、タンク内圧が後述する異常判
別値に達するまでの時間が変化すると、異常判定の正確
性が損なわれる。
【0008】より具体的には、燃料タンク内に略満杯の
燃料が有る場合は燃料タンク上部の空間容積が小さいた
め、タンク内圧の低下速度が速く、また、燃料タンク内
の燃料が少ない場合は低下速度が低くなる。したがっ
て、燃料タンクに内有されている燃料量如何によっては
誤判定の虞がある。また、減圧処理に長時間を要すると
リークダウンチェックに要する時間も長時間かかるため
減圧処理時間についても補正の必要性が生じることがあ
る。さらに燃料温度が高いときは燃料タンク内に発生す
る蒸発燃料が多いため、タンク内圧の低下速度が低く誤
判定の虞がある。また大気開放時のタンク内圧が高いと
きは、減圧処理を行った場合に蒸発燃料がリークしてい
るとタンク内圧が後述する異常判別値に低下するまでに
長時間を要するため誤判定の虞がある。
【0009】そのため、タンク内圧が異常判別値に達す
るまでの時間を、前記燃料タンクの種々の状態に応じて
補正することにより、誤判定を回避している。
【0010】さらに、本願出願人は、前記装置の改良技
術として、減圧処理中に所定時間が経過したときに前記
排出抑止系が異常か否かを判定するようにし、燃料タン
クの穴あき等により減圧処理中に排出抑止系を所定の負
圧状態にすることができない場合であっても、システム
の異常か否かの判定を行うことを可能とする手法も提案
している(特願平3−360629号)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の内燃エンジンの蒸発燃料処理装置では、次のよう
な課題があった。 (1)例えば燃料タンクが長時間、高温に晒される場合
のように、燃料タンク内の蒸発燃料の発生量が極端に多
くなって前記補正の限界値を越えると、前記補正処理が
功を奏せずに誤判定を回避することができなくなるとい
う問題があった。 (2)また、こうした蒸発燃料が発生しやすい状況下に
おいては、キャニスタに多量の蒸発燃料が貯えられるた
め、前記タンク内圧減圧処理時において蒸発燃料を直接
エンジンの吸気系へ引き込むことになり、エンジンへ供
給される混合気は極度にリッチ化され、運転性や排気エ
ミッション特性に悪影響を与えるという問題もあった。
その上、このような場合、更にタンク内圧減圧処理を継
続しても、キャニスタが通気抵抗となって目標圧力まで
減圧することができず、リーク有りと誤判定されるかあ
るいは判定保留となるいう恐れもあった。
【0012】本発明は上記従来の問題点に鑑み、排出抑
止系の異常診断を正確に行い、かつ運転性及び排気エミ
ッション特性の悪化を防止することができる内燃エンジ
ンの蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明では、燃料タンクと、大気に連通する吸
気口が設けられたキャニスタと、該キャニスタと前記燃
料タンクとを接続する燃料蒸気流通路に介装された第1
の制御弁と、前記キャニスタと内燃エンジンの吸気系と
を接続するパージ通路に介装された第2の制御弁とから
なる蒸発燃料排出抑止系を備え、該蒸発燃料排出抑止系
の異常判定を行う内燃エンジンの蒸発燃料処理装置にお
いて、前記燃料タンク内に発生する燃料蒸気の発生量を
検出する蒸気発生量検出手段と、前記蒸気発生量検出手
段により検出された前記燃料蒸気の発生量が所定値を越
える場合は前記蒸発燃料排出抑止系の異常判定を停止す
る異常判定停止手段とを備えたものである。
【0014】前記蒸気発生量検出手段は、前記燃料タン
クを閉鎖したときのタンク内圧の変動により前記燃料蒸
気の発生量を検出する構成にしてもよいし、空燃比補正
係数の変動により前記燃料蒸気の発生量を検出する構成
にしてもよい。
【0015】
【作用】本発明は、上記構成により、例えば燃料タンク
を閉鎖したときのタンク内圧の変動により燃料蒸気の発
生量を検出し、その検出された発生量が所定値(補正の
限界値に対応する)を越えた場合は蒸発燃料排出抑止系
の異常判定を停止するので、補正不能による誤判定が防
止される。
【0016】また、例えば蒸発燃料抑止系を負圧状態に
するときの空燃比補正係数の変動により燃料蒸気の発生
量を検出し、その検出された発生量が所定値(運転性や
排気エミッション特性の限界値に対応する)を越えた場
合は蒸発燃料排出抑止系の異常判定を停止するので、運
転性や排気エミッション特性の悪化が防止されるととも
に、誤判定が防止される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0018】図1は本発明に係る内燃エンジンの蒸発燃
料処理装置の第1の実施例を示す全体構成図である。
【0019】図中、1は例えば4気筒を有する内燃エン
ジン(以下、単に「エンジン」という)であって、該エ
ンジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3が設
けられ、その内部にはスロットル弁3′が配されてい
る。また、スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θ
TH)センサ4が連結されており、当該スロットル弁
3′の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロー
ルユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0020】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3′との間の図示しない吸気
弁の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各
燃料噴射弁6は燃料供給管7を介して燃料ポンプ8に接
続されると共にECU5に電気的に接続され、該ECU
5からの信号により燃料噴射の開弁時期が制御される。
【0021】吸気管2のスロットル弁3′の下流側には
負圧連通路9及びパージ管10が夫々分岐して設けら
れ、これら負圧連通路9及びパージ管10は後述する燃
料蒸気排出抑止系11に接続されている。
【0022】さらに、吸気管2の前記パージ管10下流
側には分岐管12が設けられ、該分岐管12の先端には
絶対圧(PBA)センサ13が配設されている。また、
PBAセンサ13はECU5に電気的に接続され、PB
Aセンサ13により検出された吸気管2内の絶対圧PB
Aは電気信号に変換されてECU5に供給される。
【0023】また、分岐管12の下流側の吸気管2には
吸気温(TA)センサ14が装着され、該TAセンサ1
4により検出された吸気温TAは電気信号に変換され、
ECU5に供給される。
【0024】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ15が挿着され、該TWセンサ15に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0025】エンジン1の図示しないカム軸周囲または
クランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ16
が取り付けられている。
【0026】NEセンサ16はエンジン1のクランク軸
の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パル
ス(以下、「TDC信号パルス」という)を出力し、該
TDC信号パルスはECU5に供給される。
【0027】変速機17は、車輪(図示せず)とエンジ
ン1との間に介装され、前記車輪は変速機17を介して
エンジン1により駆動される。
【0028】また、前記車輪には車速(VSP)センサ
18が取り付けられ、該VSPセンサ18により検出さ
れた車速VSPは電気信号に変換され、ECU5に供給
される。
【0029】また、エンジン1の排気管19の途中には
酸素濃度センサ(以下、「O2センサ」と称する)20
が設けられており、該O2センサ20により検出された
排気ガス中の酸素濃度は電気信号に変換されてECU5
に供給される。
【0030】イグニッション・スイッチ(IGSW)セ
ンサ21はエンジン1が作動状態であることを示すIG
SWのオン状態を検出してその電気信号をECU5に供
給する。
【0031】しかして、燃料蒸気排出抑止系11(以
下、「排出抑止系」という)は、燃料給油時に開蓋され
るフィラーキャップ22を備えた燃料タンク23と、吸
着剤としての活性炭24が内蔵されると共に上部に吸気
口(外気取入口)25が設けられたキャニスタ26と、
該キャニスタ26と前記燃料タンク23とを接続する燃
料蒸気流通路27と、該燃料蒸気流通路27に介装され
た第1の制御弁28とを備えている。
【0032】また、前記燃料タンク23は、燃料ポンプ
8及び燃料供給管7を介して燃料噴射弁6に接続される
と共に、その上部にはタンク内圧(PT)センサ29及
び燃料量(FV)センサ30が設けられ、さらにその側
部には燃料温度(TF)センサ31が設けられている。
また、これらPTセンサ29、FVセンサ30及びTF
センサ31はいずれもECU5に電気的に接続されてい
る。そして、PTセンサ29は燃料タンク23の内圧
(PT)を検出してその電気信号をECU5に供給し、
FVセンサ30は燃料タンク23内の燃料量(FV)を
検出してその電気信号をECU5に供給し、さらにTF
センサ31は燃料タンク23内の燃料温度(TF)を検
出してその電気信号をECU5に供給する。
【0033】第1の制御弁28は、正圧バルブ32と負
圧バルブ33とからなる2方向弁34と、該2方向弁3
4に一体的に付設された第1の電磁弁35とからなる。
すなわち、第1の電磁弁35のロッド35aの先端は前
記正圧バルブ32のダイヤフラム32aに当着され、前
記第1の制御弁28は2方向弁34と第1の電磁弁35
とが一体化されてなる。また、前記第1の電磁弁35は
ECU5に電気的に接続され、ECU5からの信号によ
り第1の電磁弁35の作動状態が制御される。そして、
第1の電磁弁35が励磁(オン)されると2方向弁34
の正圧バルブ32が強制的に押し開かれて第1の制御弁
28は開弁する一方、第1の電磁弁35が消磁(オフ)
しているときは第1の制御弁28は2方向弁34により
その開閉動作が制御される。
【0034】キャニスタ26に接続されるパージ管10
の管路にはパージ制御弁36(第2の制御弁)が介装さ
れ、さらに該パージ制御弁36のソレノイドはECU5
に接続されている。そして、パージ制御弁36はECU
5からの信号に応じて制御され、その開弁量をリニアに
変化させる。すなわち、ECU5から所望の制御量を出
力してパージ制御弁36の開弁量を制御する。
【0035】また、キャニスタ26とパージ制御弁36
との間には熱線式流量計(質量流量計)37が介装され
ている。この熱線式流量計37は、電流を通して加熱さ
れた白金線が気流にさらされると温度が低下してその電
気抵抗が減少することを利用したものであって、その出
力特性は燃料蒸気の濃度、流量及びパージ流量に応じて
変化し、これらの変化に応じた出力信号をECU5に供
給する。
【0036】また、キャニスタ26の吸気口25に接続
される負圧連通路9にはドレンシャット弁38が介装さ
れ、さらに該ドレンシャット弁38の下流側には第2の
電磁弁39が介装され、ドレンシャット弁38と第2の
電磁弁39とで第3の制御弁40を構成している。
【0037】ドレンシャット弁38は、ダイアフラム4
1を介して大気室42と負圧室43とに画成されてい
る。さらに、大気室42は、弁体44aが内有された第
1室44と、大気導入口45aが設けられた第2室45
と、該第2室45と前記第1室44とを接続する狭窄部
47とからなり、弁体44aはロッド48を介してダイ
アフラム41に接続されている。また、負圧室43は、
第2の電磁弁39に連通されると共に矢印A方向に弾発
付勢するスプリング49が着座されている。
【0038】第2の電磁弁39は、そのソレノイドが消
磁(オフ)されているときには大気供給口50を介して
負圧室43に大気が導入可能とされ、ソレノイドが励磁
(オン)されたときには負圧連通路9を介して吸気管2
に連通可能とされている。尚、51は逆止弁である。
【0039】しかして、ECU5は、上述の各種センサ
からの入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベル
に修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する
等の機能を有する入力回路と、中央演算処理回路(以下
「CPU」という)と、該CPUで実行する演算プログ
ラムや演算結果等を記憶する記憶手段と、前記燃料噴射
弁6、第1及び第2の電磁弁35,39及びパージ制御
弁36に駆動信号を供給する出力回路とを備えている。
【0040】CPUは上述の各種エンジンパラメータ信
号に基づいて、排ガス中の酸素濃度に応じたフィードバ
ック制御運転領域やオープンループ制御運転領域等の種
々のエンジン運転状態を判別するとともに、エンジン運
転状態に応じ、次式1に基づき、前記TDC信号パルス
に同期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算す
る。
【0041】
【数1】TOUT=Ti×KO2×K1+K2 ここに、Tiは燃料噴射弁6の噴射時間TOUTの基準値
であり、エンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBAに応
じて設定されたTiマップから読み出される。KO2は空
燃比フィードバック補正係数であってフィードバック制
御時、O2センサ20により検出される排気ガス中の酸
素濃度に応じて設定され、更にフィードバック制御を行
なわない複数のオープンループ制御運転領域では各運転
領域に応じて設定される係数である。また、この補正係
数KO2はO2センサ20の出力レベルが反転したときに
は周知の比例項(P項)の加算処理による比例制御によ
って算出され、前記出力レベルが反転しないときには周
知の積分項(I項)の加算処理による積分制御によって算
出される。
【0042】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ
信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変数であ
り、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速
特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値に決定
される。
【0043】CPU5bは上述のようにして求めた燃料
噴射時間TOUTに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆
動信号を出力回路5dを介して燃料噴射弁6に供給す
る。
【0044】図2は本実施例における第1、第2の電磁
弁35,39及びドレンシャット弁38並びに第2の制
御弁36の作動パターンとそのときのタンク内圧PTの
変化状態を示す図であって、本作動パターンはECU5
(CPU)からの信号により実行される。
【0045】まず、通常運転時(通常パージモード)に
おいては(図2、で示す)、第1の電磁弁35がオン
状態とされる一方、第2の電磁弁39はオフ状態とさ
れ、IGSWがオンしてIGSWセンサ18によりエン
ジンの作動が検出されるとパージ制御弁36がオンして
開弁する。そして、燃料タンク23内で発生した蒸発燃
料は燃料蒸気流通路27を経てキャニスタ26に流入
し、該キャニスタ26の吸着剤24によって一時吸着貯
蔵される。そして、上述の如く通常運転時には第2の電
磁弁39がオフしているためドレンシャット弁38は開
弁状態となり、大気導入口45aから外気がキャニスタ
26に供給され、キャニスタ26に流入した燃料蒸気
は、かかる外気と共に第2の制御弁36を介してパージ
管10にパージされる。尚、外気の影響などで燃料タン
ク23が冷却され該燃料タンク23内の負圧が増すと、
2方向弁34の負圧バルブ33が開弁し、キャニスタ2
6に貯蔵されている燃料蒸気は燃料タンク23に戻され
る。
【0046】しかして、エンジン1が後述する所定のモ
ニタ許可条件を充足したときは、上記第1、第2の電磁
弁35,39及びパージ制御弁36は以下の如く作動
し、排出抑止系11の異常診断を行う。
【0047】まず、タンク内圧PTを大気に開放する
(図2、で示す)。すなわち、第1の電磁弁35をオ
ン状態に維持して燃料タンク23とキャニスタ26とを
連通状態にすると共に、第2の電磁弁39をオフ状態に
維持してドレンシャット弁38の開弁状態を維持し、さ
らにパージ制御弁36を開弁状態(オン状態)に維持し
てタンク内圧PTを大気に開放する。
【0048】次いで、タンク内圧の変動量を計測する
(図2、で示す)。
【0049】すなわち、第2の電磁弁39をオフ状態に
維持してドレンシャット弁38を開弁状態に維持し、且
つパージ制御弁36を開弁状態に維持する一方、第1の
電磁弁35をオフ状態に切換えて大気開放時からのタン
ク内圧の変動量を計測し、燃料タンク23内の蒸気発生
量をチェックする。なお、後述するように、計測された
タンク内圧の変動量が所定値を超える場合は排出抑止系
11の異常診断処理を禁止する。
【0050】次に排出抑止系11を減圧する(図2、
で示す)。すなわち、第1の電磁弁35及びパージ制御
弁36を開弁状態に維持する一方、第2の電磁弁39を
オンしてドレンシャット弁38を閉弁し、パージ管10
を介して生ずる吸気管2からの吸引力により排出抑止系
11を負圧状態にする。図中、TRは減圧処理時間を示
す。
【0051】次に、リークダウンチェックを行う(図
2、で示す)。
【0052】すなわち、排出抑止系11が所定の負圧状
態になるとパージ制御弁36を閉弁し、PTセンサ29
によりタンク内圧PTの変化状況を調べる。そして、排
出抑止系11からのリークが無い場合は二点鎖線で示す
ようにタンク内圧PTの変化は殆ど生じず排出抑止系1
1は正常であると判定される一方、蒸発燃料が排出抑止
系11からリークしている場合は実線で示すようにタン
ク内圧が大気圧に近付くため、排出抑止系11から燃料
蒸気がリークし、排出抑止系11に異常が生じていると
判定される。尚、排出抑止系11が所定時間内に所定の
負圧状態に到達しない場合は、後述するようにこのリー
クダウンチェックは行なわない。
【0053】そして、異常判定終了後、通常パージに移
行する(図2、で示す)。
【0054】すなわち、第1の電磁弁35をオン状態に
維持したまま第2の電磁弁39をオフ状態に、またパー
ジ制御弁36を開弁状態に切換えて通常パージを行う。
尚、このとき、タンク内圧PTは大気開放状態となり大
気圧に略等しくなる。
【0055】以下、図示のフローチャートに基づき排出
抑止系11の異常診断手法について詳述する。
【0056】図3及び図4は、上記排出抑止系11の異
常診断処理の制御手順を示すフローチャートであって、
該制御手順の実行はECU5(CPU)においてなされ
る。
【0057】まず、ステップS1では後述するモニタ許
可判断ルーチンを実行し、次いでステップS2で異常診
断のモニタが許可されたか否か、すなわちフラグFMO
Nが「1」に設定されているか否かを判断する。そし
て、その答が否定(NO)のときは第1〜第3の制御弁
28,36,40を通常パージモードに設定して処理を
終了する一方、その答が肯定(YES)のときは大気開
放時のタンク内圧をチェックし(ステップS3)、その
チェックが終了したか否かを判断する(ステップS
4)。そして、その答が否定(NO)のときはそのまま
処理を終了する一方、その答が肯定(YES)、すなわ
ちタンク内圧のチェックが終了したと判断された場合
は、次に第1の電磁弁35をオフしてから所定時間経過
時のタンク内圧PCLSを計測し、タンク内圧の変動を
チェックする(ステップS5)。
【0058】そして、計測された前記PCLS値が所定
値PCLSZよりも大きいか否かを判別する(ステップ
S6)。ここで、所定値PCLSZは、図5に示すよう
に先に述べた補正処理の限界値に対応して設定されるも
のである。その答が肯定(YES)、即ち前記PCLS
値が所定値PCLSZよりも大きい場合は、燃料タンク
内の蒸発燃料の発生量が極端に多く、前記補正処理を正
確に行えない状況下にあると判断し、本プログラムを終
了する。前記ステップS6の答が否定(NO)、即ち前
記PCLS値が所定値PCLSZよりも小さい場合は、
前記補正処理が可能範囲にあると判断し、タンク内圧変
動チェックが終了したか否かを判断する(ステップS
7)。そして、その答が否定(NO)のときは処理を終
了する一方、その答が肯定(YES)のときは第1〜第
3の制御弁28,36,40を操作して燃料タンク23
を含む排出抑止系11を減圧処理する(ステップS
8)。
【0059】一方、前記減圧処理の開始と同時にECU
5に内蔵された第1のタイマtmPRGをスタートさ
せ、そのタイマ値が所定時間T1を経過したか否かを判
断する(ステップS9)。ここで、所定時間T1として
は通常の状態にあるときに排出抑止系11を所定の負圧
状態にするに充分な時間に設定される。そして、ステッ
プS9の答が肯定(YES)のときは燃料タンク23等
に「穴あき」などが発生しているため排出抑止系11を
所定の負圧状態に設定することができない場合であると
判断してステップS15に進む。一方、ステップS9の
答が否定(NO)のときは減圧処理が終了したか否かを
判断する(ステップS10)。そして、その答が否定
(NO)のときは処理を終了する一方、その答が肯定
(YES)のとき図4のステップS11へ進み、リーク
ダウンチェック補正用の第4のタイマtmPDTDCS
を所定時間T4に設定する。すなわち、燃料タンク23
の運転状態(燃料量、タンク内圧、減圧処理時間)に応
じて補正時間T4を算出し、後述する異常判定の実行を
補正時間T4だけ遅延させる。
【0060】具体的には、補正時間T4は数式2に基づ
き算出される。
【0061】
【数2】 T4=ΔTTF+ΔTVF+ΔTPTO+ΔTtmPTD ここでΔTTFは燃料温度補正時間であって、予め記憶
手段に記憶されたΔTTFマップを検索することにより
算出される。ΔTTFマップは、燃料温度TF0〜TF
3に対してマップ値ΔTTF0〜ΔTTF3が与えられ
ており、ΔTTF値はΔTTFマップを検索することに
より読み出され、または補間法により算出される。
【0062】また、ΔTVFは燃料量補正時間であっ
て、予め記憶手段に記憶されたΔTVFマップを検索す
ることにより算出される。ΔTVFマップは、燃料タン
ク23内の燃料量VF0〜VF3に対してマップ値ΔT
VF0〜ΔTVF3が与えられており、ΔTVF値はΔ
TVFマップを検索することにより読み出され、または
補間法により算出される。
【0063】ΔTPTOはタンク内圧補正時間であっ
て、予め記憶手段に記憶されたΔTPTマップを検索す
ることにより算出される。ΔTPTOマップは、大気開
放時のタンク内圧PTO0〜PTO3に対してマップ値
ΔTPTO0〜ΔTPTO3が与えられており、ΔTP
TO値はΔTPTマップを検索することにより読み出さ
れ、または補間法により算出される。
【0064】ΔTtmPTDは減圧補正時間であって、
予め記憶手段に記憶されたΔTtmPTDマップを検索
することにより算出される。ΔTtmPTDマップは、
減圧時間tmPTD0〜tmPTD3に対してマップ値
ΔTtmPTD0〜ΔTtmPTD3が与えられてお
り、ΔTtmPTD値はΔTtmmPTDマップを検索
することにより読み出され、または補間法により算出さ
れる。
【0065】尚、各補正時間ΔTTF,ΔTVF,ΔT
PT,及びΔTtmPTDは夫々燃料温度TF,燃料量
VF,タンク内圧PT及び減圧処理時間tmPTDに応
じて大きな値に設定される。
【0066】次に、後述するリークダウンチェックルー
チンに基づき排出抑止系11から燃料蒸気のリークが生
じているか否かをチェックし(ステップS12)、次い
で、そのチェックが終了したか否かを判断する(ステッ
プS13)。
【0067】そして、その答が否定(NO)のときは処
理を終了する一方、その答が肯定(YES)のときはス
テップS14に進む。ステップS14では、前記ステッ
プS11で所定時間(補正時間)T4に設定されたタイ
マtmPTDCSが“0”になったか否かを判別し、そ
の答が否定(NO)、即ち未だ設定時から所定時間T4
が経過していないときは、前記ステップS12へ戻って
リークダウンチェックを継続する。その答が肯定(YE
S)、即ち前記所定時間T4が経過したときは、前記補
正処理が完了したと判断してステップS15へ進む。
【0068】ステップS15では排出抑止系11のシス
テム状態の判定処理を行ない、次に該判定処理が終了し
たか否かを判断する(ステップS16)。そして、その
答が否定(NO)のときは処理を終了する一方、その答
が肯定(YES)のときは排出抑止系11を通常パージ
モードに設定して(ステップS17)処理を終了する。
【0069】次に、上記各処理ステップについて順次説
明する。
【0070】(1) モニタ許可判断(図3、ステップS
1) 始動時のエンジン冷却水温TWIが所定温度TWX以下
であり、始動後TWセンサ15により検出された冷却水
温TWが所定下限値TWL(例えば、50℃)と所定上
限値TWH(例えば、90℃)の範囲内にあり、且つT
Aセンサ14により検出される吸気温が所定下限値TA
L(例えば、70℃)と所定上限値TAH(例えば90
℃)の範囲内にあるときは、エンジンは暖機完了状態に
あると判断して続いてモニタ許可判断を行う。
【0071】また、NEセンサ16により検出されたエ
ンジン回転数NEが所定下限値NEL(例えば2000
rpm)と所定上限値NEH(例えば4000rpm)
の範囲内にあり、PBAセンサ13により検出された吸
気管内絶対圧PBAが所定下限値PBAL(例えば負圧
で350mmHg)と所定上限値PBAH(例えば−150
mmHg)の範囲内にあり、θTHセンサ4により検出され
たスロットル弁開度θTHが所定下限値θTH(例えば
1°)と所定上限値θTHH(例えば5°)の範囲内に
あり、且つVSPセンサ21により検出される車速VS
Pが所定下限値VSPL(例えば、53km/hr)と所定
上限値VSPH(例えば、61km/hr)の範囲にあると
きはエンジンの運転状態は安定していると判断する。そ
して、これらのモニタ許可判断条件が満されたとき、異
常診断のモニタを許可すべくフラグFMONを「1」に
設定して本プログラムを終了する。
【0072】(2) 大気開放時のタンク内圧チェック(図
3、ステップS3) まず、排出抑止系11をタンク内圧開放モードに設定す
ると共に、第2のタイマtmATMPのタイマ値を
「0」にセットして該第2のタイマtmATMPをスタ
ートさせる。すなわち、第1の電磁弁35をオン状態に
すると共に、第2の電磁弁39をオフ状態にしてドレン
シャット弁38を開弁状態にし、さらにパージ制御弁3
6を開弁状態にしてタンク内圧を大気に開放する(図
2、参照)。
【0073】そして、第2のタイマtmATMPのタイ
マ値が所定時間T2(ここで、所定時間T2としては排
出抑止系11の内圧力が安定し得る時間、例えば4sec
に設定される)を経過したときは、PTセンサ29によ
り大気開放時のタンク内圧PATMを計測してECU5
に記憶させた後、チェック終了フラグを立てて本プログ
ラムを終了する。
【0074】(3) タンク内圧変動チェック(図3、ステ
ップS5) まず、排出抑止系11をタンク内圧変動チェックモード
に設定すると共に第3のタイマtmTPを「0」にセッ
トして該第2のタイマtmTPをスタートさせる。すな
わち、パージ制御弁36及びドレンシャット弁38を開
弁状態に維持したまま第1の電磁弁35をオフ状態に切
り換えて排出抑止系11をタンク内圧変動チェックモー
ドに設定する(図2、参照)。
【0075】そして、第3のタイマtmTPが所定時間
T3(例えば10sec)を経過したときは所定時間T3
経過時のタンク内圧力PCLSを計測してECU5に記
憶させ、数式3に基づき第1のタンク内圧変化率PVA
RIAを算出する。
【0076】
【数3】 そして、上述の如く算出された第1のタンク内圧変化率
PVARIAをECU5に記憶してチェック終了フラグ
を立て、本プログラムを終了する。
【0077】(4) タンク内圧減圧処理(図3、ステップ
S8) まず、排出抑止系11をタンク内圧減圧処理モードに設
定する。すなわち、パージ制御弁36を開弁状態に維持
すると共に、第1の電磁弁35をオン状態に、また第2
の電磁弁をオンしてドレンシャット弁38を閉弁状態に
切換え(図2、参照)、エンジン1の作動による吸引
力によって排出抑止系11を所定の負圧状態に設定す
る。このときのタンク内圧力PCHKが所定の負圧力P
1(例えば、−20mmHg)以上になったときは処理終了
フラグを立てて、本プログラムを終了する。
【0078】(5) リークダウンチェック(図4、ステッ
プS12) まず、排出抑止系11をリークダウンチェックモードに
設定する。すなわち、第1の電磁弁35をオン状態に、
またドレンシャット弁38を閉弁状態に維持したままパ
ージ制御弁36を閉弁して排出抑止系11とエンジン1
の吸気管2とを遮断する(図2、参照)。
【0079】最初のループではタンク内圧PSTを計測
すると共に、第4のタイマtmLEAKを「0」にセッ
トしてスタートさせる。
【0080】一方、次回ループにおいて第4のタイマt
mLEAKが所定時間T5を経過したときは、リークダ
ウンチェックを行っている現在のタンク内圧PENDを
計測してECU5に記憶させ、数式4に基づき第2のタ
ンク内圧変化率PVARIBを算出する。
【0081】
【数4】 そして、上述の如く算出された第2のタンク内圧変化率
PVARIBをECU5に記憶してチェック終了フラグ
を立て、本プログラムを終了する。
【0082】(6) システム状態判定処理(図4、ステッ
プS15) 図6は、異常判定処理ルーチンを示すフローチャートで
あって、本プログラムはバックグラウンド処理時に実行
される。
【0083】まず、ステップS81では減圧処理中に第
1のタイマtmPGRが所定時間T1を経過したか否か
を判別する。そして、その答が肯定(YES)のときは
燃料タンク23の「穴あき」等により排出抑止系11か
ら燃料蒸気の大量リークが発生していると判断してステ
ップS82に進み、第1のタンク内圧変化率PVARI
Aが所定値P2より大きいか否かを判別する。そして、
その答が否定(NO)のときはタンク内圧変動チェック
時におけるタンク内圧の上昇が低い場合であり、燃料タ
ンク23や配管接続部等から大量の燃料蒸気がリークし
ていると判断して排出抑止系11の異常を検出し(ステ
ップS83)、処理終了フラグを立てて(ステップS8
6)本プログラムを終了する。また、ステップS82の
答が否定(NO)のときはタンク内圧変動チェック時に
は多量の燃料蒸気が発生してタンク内圧が上昇(変動)
している(第1の電磁弁35のオフ後所定時間経過した
ときのタンク内圧PCLSが前記所定値PCLSZより
も小さい)ため、排出抑止系11を所定の負圧状態とす
ることができない場合であり、判定を保留して(ステッ
プS84)処理終了フラグを立て(ステップS86)、
本プログラムを終了する。
【0084】一方、ステップS81の答が否定(NO)
のとき、すなわち排出抑止系11を所定の負圧状態とす
ることができる場合は、減圧処理終了後における所定の
判定処理ルーチンを実行した後(ステップS85)、処
理終了フラグを立てて(ステップS86)本プログラム
を終了する。
【0085】しかして、上記ステップS85で実行され
る判定処理ルーチンは、具体的には、図7に示すフロー
チャートにしたがって実行される。
【0086】タンク内圧変化率PVARIBが排出抑止
系11からのリークに起因するものなのか、又は燃料タ
ンク23内の蒸気発生量に起因するものなのかを判別す
るため、第2のタンク内圧変化率PVARIBと第1の
タンク内圧変化率PVARIAとの偏差が所定値P3よ
り大きいか否かを判別する。つまり、燃料タンク23内
の蒸気発生量が多いために第2のタンク内圧変化率PV
ARIBが大きい場合はステップS91の答は否定(N
O)となり、排出抑止系11から外部へのリーク量が多
いために第2のタンク内圧変化率PVARIBが大きい
場合はステップS91の答は肯定(YES)となる。こ
こで、所定値P3は減圧処理時間TRに応じて設定され
る。そして、ステップS91の答が肯定(YES)、す
なわち、第2のタンク内圧変化率PVARIBと第1の
タンク内圧変化率PVARIAとの偏差が所定値P3よ
り大きいときは排出抑止系11が異常であると判断し
(ステップS92)、ステップS91の答が否定(N
O)のときは排出抑止系11は正常であると判断して
(ステップS93)、処理を終了する。
【0087】(7) 通常パージ(図4、ステップS17) 第1の電磁弁35をオン状態に又ドレンシャット弁39
及びパージ制御弁36を開弁状態にして通常パージモー
ドに設定し、エンジン1からエア吸引が可能な状態とし
て、本プログラムを終了する。
【0088】図8は、本発明に係る蒸発燃料処理装置に
おける異常診断手法の第2の実施例を示す要部のフロー
チャートである。説明を簡単にするために前記図3及び
図4と共通の要素には同一の符号を付して説明を省略す
ると共に、接続子A,B,Cに接続される処理フロー部
分図は図4と同一であるので省略する。
【0089】上記第1の実施例では、タンク内圧変動チ
ェック時においてPCLS値が所定値PCLSZよりも
大きいか否かの判別処理を行って燃料タンク内23の蒸
発燃料の発生量を検出しているのに対し、本実施例で
は、減圧処理中に空燃比補正係数KO2が所定値KO2
LMTよりも小さくなったか否かを判別することによ
り、燃料タンク内23の蒸発燃料の発生量を検出するよ
うにしたものである。
【0090】図8においてステップS8において行われ
るタンク内圧減圧処理中において、図9に示すように、
空燃比補正係数KO2が所定値KO2LMTよりも小さ
くなったか否かを判別し(ステップS21)、その答が
肯定(YES)、即ち、KO2値が所定値KO2LMT
よりも小さくなった場合には、この異常診断処理を終了
する。すなわち、タンク内圧減圧処理時において、この
ようにKO2値が所定値KO2LMTよりも小さくなる
状況とは、燃料タンク内で極端に多量の蒸発燃料が発生
しているため、キャニスタ26の吸着剤24に多量の蒸
発燃料が貯えられている状況であり、従来では、そのま
まタンク内圧減圧処理を継続していた結果、蒸発燃料を
直接エンジンの吸気系へ引き込んで、エンジンへ供給さ
れる混合気が極度にリッチ化され、運転性や排気エミッ
ション特性に悪影響を与えていた。また、タンク内圧減
圧処理を継続した場合は、キャニスタが通気抵抗となっ
て目標圧力まで減圧することができず、上述した図6の
システム判定処理に示すステップS81の肯定(YE
S)側に処理が流れ、極端に多量の蒸発燃料が発生して
いるだけでリークはしていない状況であるにも拘らず、
燃料タンク内の状態によってはリーク有りと誤判定され
るかあるいは判定保留と判定されていた。
【0091】これに対して本実施例では、前記ステップ
S21でKO2が所定値KO2LMTよりも小さくなっ
た場合には、運転性や排気エミッション特性が悪化する
またはリーク有りと誤判定される等の恐れがあると判断
し、排出抑止系11の異常診断処理を終了するので、運
転性や排気エミッション特性の悪影響を防止できるとと
もに、このような場合は前記したように図6のシステム
判定処理が実行されないので、誤判定等の不具合を防止
することができる。
【0092】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、燃料タンク内に発生する燃料蒸気の発生量を検出す
る蒸気発生量検出手段と、前記蒸気発生量検出手段によ
り検出された前記燃料蒸気の発生量が所定値を越える場
合は蒸発燃料排出抑止系の異常判定を停止する異常判定
停止手段とを備えたので、多量の蒸発燃料の発生による
誤判定や、運転性及び排気エミッション特性の悪化を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの蒸発燃料処理装置
の一実施例を示す全体構成図である。
【図2】第1,第2の電磁弁及びドレンシャット弁並び
にパージ制御弁の作動パターンを示す図である。
【図3】第1の実施例のメインルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図4】第1の実施例のメインルーチンを示す続きのフ
ローチャートである。
【図5】タンク内変動チェック時における蒸発燃料の発
生状態を示す図である。
【図6】システム状態判定処理ルーチンのフローチャー
トである。
【図7】異常判定処理ルーチンのフローチャートであ
る。
【図8】第2の実施例のメインルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図9】減圧処理時における空燃比補正係数KO2の変
動を示す図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 5 ECU(異常判定停止手段、蒸気発生量検出手段) 10 パージ通路 11 蒸発燃料排出抑止系 21 IGSWセンサ 23 燃料タンク 25 吸気口 26 キャニスタ 27 燃料蒸気流通路 28 第1の制御弁 29 PAセンサ 36 パージ制御弁(第2の制御弁) 40 第3の制御弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、大気に連通する吸気口が
    設けられたキャニスタと、該キャニスタと前記燃料タン
    クとを接続する燃料蒸気流通路に介装された第1の制御
    弁と、前記キャニスタと内燃エンジンの吸気系とを接続
    するパージ通路に介装された第2の制御弁とからなる蒸
    発燃料排出抑止系を備え、該蒸発燃料排出抑止系の異常
    判定を行う内燃エンジンの蒸発燃料処理装置において、 前記燃料タンク内に発生する燃料蒸気の発生量を検出す
    る蒸気発生量検出手段と、 前記蒸気発生量検出手段により検出された前記燃料蒸気
    の発生量が所定値を越える場合は前記蒸発燃料排出抑止
    系の異常判定を停止する異常判定停止手段とを備えたこ
    とを特徴とする内燃エンジンの蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸気発生量検出手段は、前記燃料タ
    ンクの内圧の変動により前記燃料蒸気の発生量を検出す
    る構成にした請求項1記載の内燃エンジンの蒸発燃料処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記内燃エンジンは排気系に配された酸
    素濃度手段と、該酸素濃度手段の出力に応じた空燃比補
    正係数を用いてエンジンに供給される混合気の空燃比を
    制御する空燃比制御手段とを有し、前記蒸気発生量検出
    手段は、前記空燃比補正係数の変動により前記燃料蒸気
    の発生量を検出する構成にした請求項1記載の内燃エン
    ジンの蒸発燃料処理装置。
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