JPH0641373A - 早期架橋反応耐性の、充填剤入り加水分解可能な共重合体組成 - Google Patents

早期架橋反応耐性の、充填剤入り加水分解可能な共重合体組成

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JPH0641373A
JPH0641373A JP4086690A JP8669092A JPH0641373A JP H0641373 A JPH0641373 A JP H0641373A JP 4086690 A JP4086690 A JP 4086690A JP 8669092 A JP8669092 A JP 8669092A JP H0641373 A JPH0641373 A JP H0641373A
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ethylene
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Craig C Meverden
シー メベルデン クライグ
Robert L Silverman
エル シルバーマン ロバート
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発明の要約 改良された、充填剤入り、シラン共重合体組成であっ
て、混合・保存中の早期の架橋反応にたいして耐性を示
すが、容易に加水分解され、シアノール縮合触媒の存在
下に硬化を起こす、そのような組成を与える。 【構成】この組成は.エチレンとビニールトリエトキシ
シランのランダムな共重合体から成り、比較的高レベル
の粒状充填剤を含む。さらに、ゴム様エチレン共重合体
をも、このシラン共重合体と一緒にし、優れた物理特性
を持つ組成を生成することもできる。本発明はまた、こ
れら組成を架橋結合させる方法に関わる。すなわち、こ
の充填剤入りシラン共重合体組成と、重合体樹脂に分散
させたシラノール縮合触媒を含む第2成分とを混合する
ことによってこれを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的高濃度の粒状充
填剤を含むが、早期の架橋反応にたいして耐性を持つ、
そのようなエチレンビニールトリエトキシシレン共重合
体の組成に関するものである。また、組成があって、こ
こに、ゴム様の性質を持つエチレン重合体がこのシラン
共重合体と共に含まれており、かつ、硬化処理によっ
て、すぐれた物理的特性を示す、そのような組成につい
ても開示される。本発明はまた、充填剤入り、架橋反応
性、シラン共重合体組成の、改良生産法にも関わる。こ
の改良法は、このような原料加工に一般的に伴う諸問題
を最小にするものである。
【0002】エチレン共重合体を架橋結合し、これによ
って、力学的強度、耐熱性、その他の性質を改善するの
は、本技術においてはよく知られている通りである。エ
チレン共重合体を架橋結合する一つの方法として、アル
コキシシランを、重合体構造の中に機能的に取り込むや
り方がある。これは、未飽和のアルコキシシランをエチ
レン重合体にグラフト化するか、または、エチレンを、
未飽和のアルコキシシランで直接共重合して、実行す
る。
【0003】アルコキシシラン基は、熱作用および・ま
たは力学作用、または、加水分解・縮合反応のいずれか
によって、架橋結合を形成する。あるシラン半量体の、
単一アルコキシ基の反応だけについて見てみると、加水
分解・縮合反応は、下記の式にしたがって進行すると考
えられる。
【0004】加水分解
【化1】 縮合
【化2】
【0005】未飽和のアルコキシシランをエチレン重合
体に移植することによって、架橋可能なエチレン重合体
を調整することについては、アメリカ特許3,646,
155に開示されている。エチレンを、未飽和のアルコ
キシシランと共重合することによって、架橋可能なエチ
レン重合体を調整することについては、アメリカ特許
3,225,018および3,392,156に開示さ
れている。
【0006】
【解決すべき課題】アルコキシシラン官能基を含む架橋
性エチレン共重合体の持つ大きな欠点の一つは、たまた
ま湿気に暴露すると、早期に架橋反応を始めることがあ
る、ことである。シラノール縮合触媒の無い場合です
ら、相当の早期縮合が起こることがある。この触媒は、
加水分解や縮合反応を促進するために通常用いられるも
のである。早期の架橋反応は、エチレン共重合体の溶融
示数に悪影響を及ぼし(低下させ)、もしこれが相当程
度進行するならば、加工性が落ち、射出物の外観は悪化
する。極端な場合、エチレン共重合体組成の射出は、ほ
とんど不可能になる。
【0007】この、早期の架橋反応という問題は、充填
剤入り組成の場合には特に厄介である。というのは、粒
状充填剤は、相当量の湿度を含むことがあるからであ
る。この湿気は、混合操作、すなわち、バッチ式であ
れ、連続式であれ、通常は磨砕器で、バンベリー・ミキ
サーで、または、混合射出器で、行なう混合操作中に放
出され、かつ、アルコキシシランのアルコキシ基の少な
くともあるものを加水分解する。混合中に、若干の縮合
が起こることもある。さらに、加水分解や縮合は、混合
が完了した後にも進行することがある。これは、充填剤
入り組成の物理的特性が、保存中に、さらに悪化し、こ
れが幸いにも、溶融示数の変化を監視して後付けられた
ことからも立証される。高濃度の充填剤入りエチレンビ
ニールアルコキシシラン共重合体に伴う問題は、業界全
体に渡って広く認識されており、1990年4月25日
公開、ヨーロッパ特許申請89310667に記載され
ている。
【0008】この問題にたいする解決策はこれまでにも
いくつか、従来技術において提案されている。しかしな
がら、これまでのところ、提案された解決策のいずれ
も、完全に満足すべき市場性のある原料および・または
工程をもたらすことはなかった。上に特定したヨーロッ
パ特許申請に開示された一つの方法では、エチレン・ビ
ニールトリアルコキシシラン共重合体を、射出の直前
に、下記を含むマスター・バッチと混合しなければなら
ない。すなわち、第二のポリマー、充填剤、シラノール
縮合触媒である。この方法を用いても、共重合体と、充
填剤を含むマスター・バッチは、射出前に乾燥しておく
ことが望ましい。この方法ではさらに、これらの組成を
保存する場合には、それらを別々に保存することが必要
になる。この方法は、充填剤と結合したエチレン・ビニ
ールアルコキシシラン共重合体の保存問題に向けられた
ものでもなければ、それを解決するものでもない。
【0009】アメリカ特許4,732,939に開示さ
れたもう一つの方法では、シランをグラフト化した重合
体と、主にエチレン・αオレフィン共重合体と充填剤か
らなるエチレン性重合体とを混合する。この架橋性重合
体を希釈することによって、早期の架橋反応の影響を抑
え、これによって、充填剤入り混合物の加工性を保つも
のである。しかしながら、遊離基発生物質や触媒性加速
物質が無いため、この混合物では、十分な架橋反応レベ
ルを達成し、かつ、何かの重要な応用に必要な物理的性
質を帯びる、といった能力が制限される。また、この混
合物の密度は、0.890から0.915g/cm
制限されるが、このこともまた、この生成物の有用性に
制限を与える。たくさんのものに応用されるには、高密
度の物質が望ましい。
【0010】さらにもう一つ別の方法が、日本特許申請
56,163,143, 59,217,750 6
2,184,707に開示されているが、この方法で
は、充填剤入り、含湿性、架橋性エチレン重合体系を、
縮合用触媒無しに射出することが必要である。この射出
製品を、その後、触媒の溶液ないし乳液に浸す。このよ
うな工程は、硬化操作にさらに一手順を加えることとな
り、水分性架橋の実行を面倒なものにする。
【0011】充填剤入り、含湿性、架橋性重合体系に、
脱水剤を添加して、架橋反応を予防する方法も示唆され
ている。このような方法は、アメリカ特許4,707,
520、1987年11月19日公開、ヨーロッパ特許
申請87302899.7に開示されている。
【0012】
【課題の解決】今回、思いがけず、次のことが見いださ
れた。すなわち、比較的高濃度の充填剤を、ある種の、
きわめて特殊な、加水分解可能なシラン重合体に取り込
むことができること、それによって生じた組成は、良好
な保存安定性と、良好な加工性との好ましいバランスを
呈すること、である。この共重合体では、充填剤に伴っ
て吸収された水分によって引き起こされる、相当量の、
早期の架橋反応は無い。これは、充填剤をシラン共重合
体に分散させる混合段階にも、充填剤をシラノール縮合
触媒と混合し、緊密に混ぜ合わせる加工中にも、見られ
ない。次のこともまた、予期しない利点であった。すな
わち、この結果は、何か特別な乾燥工程を用いることな
く獲得できるということである。その後、ただ、高温の
水分に暴露するだけで、架橋反応が、適当な速度で進行
する。
【0013】エチレン・シラン共重合体を、充填剤とと
もに処方でき、この充填剤入り製品が、初期の架橋反応
によってその物理的性質を変えられることなく、その後
の使用のために保存できるという、この事実は、加工側
の立場からは、きわめて好都合である。混合する成分が
少なくなれば、処方間違いの機会は、著しく減少する。
すでに充填剤を含むシラン重合体組成を利用すること
は、高度な混合器の必要をなくし、高度のエネルギー集
中を要し、汚れっぽい混合操作を、加工者の施設から追
放することができ、これによって、加工者は、生産コス
トを著しく下げることが可能である。
【0014】さらに細かく言うと、本発明の改良組成
は、充填剤入り、加水分解性、シラン共重合体組成で、
これは、シラノール縮合触媒不在下で架橋反応にたいし
て耐性を示し、次のものから成る。 (a)20から99重量%のランダム・エチレンビニー
ルトリエトキシシラン共重合体で、0.1から50まで
の融解示数をもつものと、それに共重合された、0.1
から20重量%のビニールトリエトキシシラン、およ
び、 (b)1から80重量%の粒状充填剤である。上記組成
は、6カ月間周囲条件下で保存した場合、もとの溶融示
数の少なくとも70%を保有する。本発明のもう一つの
有用な実施例においては、ゴム様のエチレン共重合体を
処方に加えた。エチレン・ビニール共重合体や、エチレ
ン・アルキルアクリレート共重合体は、ゴム様重合体と
して、エチレン・ビニールトリエトキシシラン共重合体
や充填剤と混合するのに特に好都合である。
【0015】充填剤入りシラン共重合体を架橋する方法
が与えられる。これによって、早期の架橋反応や、それ
に伴う加工中の問題が、最小に抑えられる。その方法と
は、次のものから成る。 (1)(a)20から99重量%のランダム・エチレン
・ビニールトリエトキシシラン共重合体で、0.1から
50の溶融示数を持つもの、これに共重合した0.1か
ら20重量%のビニールトリエトキシシラン、1から8
0重量%の粒状充填剤、および、好みによっては、ゴム
様エチレン共重合体、を含む第1の加水分解性シラン共
重合体成分、と、(b)アルコキシシラン官能基を含ま
ず、オレフィン単独重合体ないし共重合体、オレフィン
重合体の重量にたいして、0.25から10重量%のシ
ラノール縮合触媒から成る、第2の成分、とを混合し、
(2)(a)と(b)の混合を継続し、均一な混合物を
得る、(3)混合物を射出し、射出物を形成する、
(4)射出物を水分に接触させ、架橋反応を実行する。
【0016】ゴム様共重合体を利用する場合には、特
に、成分(a)を調整する場合には、充填剤をまずその
ゴム様エチレン共重合体と混合し、その混合物をさらに
ランダム・エチレン・ビニールトリエトキシシラン共重
合体と混合すると好都合である。得られた組成は、通
常、20から94重量%のエチレン・ビニールトリエト
キシシラン共重合体、5から70重量%のゴム様共重合
体、1から70重量%の充填剤を含むことになる。
【0017】本発明は、充填剤入り、湿度性架橋可能
な、エチレン重合体、および、電気導体などの絶縁材料
として有用な架橋組成の生産法、に関わる。
【0018】本発明の重要性は、次の事実にある。すな
わち、使用されるエチレン・ビニールトリアルコキシシ
ラン共重合体に、高濃度の粒状充填剤を負荷し、目立っ
た架橋反応もなしに、長期にこれを保存することがで
き、さらに、容易に加工・成形し、高温の水の存在下に
架橋反応させることができることである。本発明の結
果、架橋性エチレン共重合体に湿度を与えるような性質
を、これまででは不可能であったやり方で付加すること
もできる。例えば、現在では、充填剤入りエチレン共重
合体を、相当量の加水ミネラル充填剤および・またはカ
ーボンブラックを添加して、耐燃性とすることもでき
る。また、このようなエチレン共重合体を用いて、加工
可能な補強組成を生産することも予想される。
【0019】もっとも一般的な条件下では、組成は、エ
チレンと、下記の式のビニールトリエトキシシランとの
ランダム共重合体から成り、
【化3】
【0020】これに粒状の充填材料が混ぜ合わされる。
エチレンとビニールトリアルコキシシランのランダム共
重合体は既知のものであり、本発明の共重合体は、エチ
レンとビニールトリエトキシシランとを、既知の方法の
いずれを用いて共重合させても得ることができる。例え
ば、アメリカ特許3,225,018に記載されている
方法を用いてもよい。一般に、共重合反応は、高圧・高
温の下、遊離基イニシエーターの存在下に行なわれる。
【0021】この共重合体に取り込まれるビニールトリ
エトキシシランの量は、0.1から20重量%まで広が
ってもよいが、さらに好ましくは、重量で、0.5から
7.5%である。まことに驚くべきことに、同濃度のビ
ニールトリエトキシシランを移植した、エチレン単独重
合体や共重合体は、高度の充填剤付加があると、架橋反
応にたいし、同様の耐性を示さず、したがって、本発明
の実行には不適当である。
【0022】本発明に用いられるランダム・エチレンビ
ニールトリエトキシシラン共重合体は、一般に、約0.
1から50の溶融示数を持つ。このエチレン・ビニール
トリエトキシシラン共重合体の溶融示数が0.2から1
0であると、特に好都合である。この共重合体は、一般
に、0.910g/cmを越える密度を持つ。この後
者の種類の原料に基づく処方は、ワイヤーやケーブルの
被覆として応用される。ここに挙げた溶融示数は、AS
TM D 1238に従って定められたもので、グラム
/10分の単位で表される。粒状の充填剤と混合中に
も、長期に渡って周囲条件に保存しても、架橋反応に耐
性を示し、それでいて、縮合触媒や水分の存在下には、
直ちに硬化する、そのような、充填剤入り組成を生産す
るのも本発明の一面を為す。充填剤入り組成は、6カ月
間周囲条件に保存しても、もとの溶融示数の、少なくと
も約70%を保有していなければならない。もし保有溶
融示数が、充填剤・シラン共重合体組成について得られ
た、もとの溶融示数の80%以上であれば、特に好都合
である。ここに用いた周囲条件とは、特別の包装設備の
ない、加工施設において通常認められる条件を指す。一
般に、共重合体は、非障壁型の、ごく普通のプラスチッ
ク・コート、例えば、低密度ポリエチレンで被覆した袋
ないし箱に保存される。また、車両、サイロのような巨
大保存施設に保存してもよい。その他、1個以上のエチ
レン共重合体を、上記エチレン・ビニールトリエトキシ
シランのランダム共重合体に含ませてもよい。これらエ
チレン共重合体は、ゴム様性質を持ち、シランの機能性
を持たない。ここに用いた、「ゴム様」という用語は、
室温で、もとの長さの少なくとも2倍に伸び、伸長後、
引っ張り力を除くと、比較的短時間にほぼもとの長さに
戻る、そのような重合体を指す。そのような重合体は、
通常、約30%未満の結晶性を持つが、さらによく見ら
れるのは、20%未満の結晶性を持つものである。これ
は、微分走査熱量計を用い、結晶性融解ピーク面積を測
定することによって定量される。
【0023】ゴム様エチレン共重合体を、エチレン・ビ
ニールトリエトキシシラン共重合体とともに用いること
は、ある種の応用にとっては好都合であることが分かっ
た。特に注目すべきなのは、ある種のゴム様エチレン共
重合体を添加すると、架橋反応後の、力学的性質が目立
って改善されることが観察されたことである。有用なゴ
ム様エチレン共重合体としては、エチレン・ビニール酢
酸共重合体、エチレン・アルキルアクリレート共重合
体、エチレン・α・オレフィン共重合体がある。これら
共重合体は、一般に、0.1から100までの溶融示数
を持つが、さらに望ましくは、0.2から10までであ
る。密度は通常、0.850から0.980g/cm
に広がっている。有用な酢酸ビニール共重合体は、一般
に、8から60%の酢酸ビニールを含むが、さらに望ま
しくは、10から50%の酢酸ビニールを含むことであ
る。エチレン・アルキルアクリレート共重合体は、一般
に、1から50%のアルキルアクリレートと共重合され
るが、さらに望ましくは、5から50%と共重合される
ことである。エチレン・エチルアクリレートおよびエチ
レン−n−ブチル・アクリレート共重合体は、特に有用
である。エチレン−α−オレフィン共重合体は、3から
約8までの炭素原子を持つα−オレフィンを約7から8
0%含んでもよい。もっとも一般に用いられるα−オレ
フィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−
1、および、それらの混合物がある。α−オレフィンが
プロピレンである場合には、通常、約20から80%の
量として存在するが、高級α−オレフィンの場合は、通
常、約7から40%の量として用いられる。
【0024】ランダム・エチレン・ビニールトリエトキ
シシラン共重合体は、本組成の約20から99重量%を
構成するが、さらに一般的には、本組成の40から95
重量%を構成する。粒状充填剤は、本組成の1から80
重量%を構成するが、さらに一般的には、5から60重
量%を構成する。好みにより、シラン非含有ゴム様エチ
レン共重合体を含める場合には、本組成は、通常、20
から94重量%のエチレン・ビニールトリエトキシシラ
ン共重合体、5から70重量%のゴム様エチレン共重合
体、および、1から70重量%の充填剤を含むことにな
る。特に有利な組成としては、40から80重量%のエ
チレン・ビニールトリエトキシシラン共重合体、10か
ら60重量%のエチレン共重合体、10から60重量%
の充填剤から成るものである。
【0025】本発明の目的に利用され、かつ、一般的に
使用される粒状充填剤としては、本技術に既知の、通常
の充填剤(場合によっては、補強剤と呼ばれる)があ
る。この媒介剤は、特別の応用のために重合体の性質を
強化するために広く利用されているが、充填剤の種類と
量は、処方産物の最終応用目的によって決められる。有
用粒状充填剤の例としては、カーボンブラック、三水化
アルミニウム(アルミニウム三水和物)、水酸化マグネ
シウム、珪酸アルミニウム、タルク、シリカ、マイカ、
石膏、ゼオライト、カオリン、粘土などがある。黒鉛、
三水化アルミニウム、および、水酸化マグネシウムは、
本発明にとってもっとも普通の充填剤である。上記粒状
充填物の1個以上の混合物を用いてもよいことも了知さ
れなければならない。
【0026】さらに一つの改良として、1種以上の抗酸
化剤を、充填剤入りエチレン・ビニールトリエトキシシ
ラン組成に共存させてもよい。使用できる抗酸化剤は、
エチレン重合体に一般に利用できるものなら、何であっ
てもよい。抗酸化剤、または、抗酸化剤パッケージの量
と種類は、最終製品の、意図する応用によって変わる。
もしそう望むなら、同じ、ないし、異なる種類の抗酸化
剤をさらに、シラノール縮合触媒と一緒に添加してもよ
い。有用な抗酸化剤としては、一般に、抑制フェノー
ル、チオ化合物、および、ジヒドロキノリン重合体があ
る。代表的な抗酸化剤としては、テトラキス[メチレン
3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロシンナ
メート)]メタン(tetrakis[methyle
ne 3−(3’,5’−di−tertbutyl−
4−hydrochinnamate)]methan
e),チオジエチレン ビス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート(thiodi
ethylene bis−(3,5−ditertb
utyl−4−hydroxy hydrocinna
mate)),n−オクタデシル−β−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオネート
(n−octadecyl−β−(3,5−diter
tbutyl−4−hydroxyphenyl)pr
opionate),ジステアリルチオジプロピオネー
ト(distearylthiodipropiona
te),ジラウリルチオジプロピオネート(dilau
rylthiodipropionate),重合した
1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン
(1,2−dihydro−2,2,4−trimet
hylquinoline)などがある。抗酸化剤(単
数または複数)の量は、充填剤組成の、約0.01から
1重量%まで広がっている。
【0027】充填剤は、本技術に既知の、通常のバッチ
法ないし連続法を用いて、重合体組成中に取り込まれる
(分散される)。その方法とは、例えば、磨砕器、また
は、バンベリー、ブラベンダー、ヘンシェル・ミキサー
のようなミキサーで混合する、あるいは、単一スクリュ
ーないし二重スクリュー混合射出器のような連続ミキサ
ーで混合することである。
【0028】上記組成は、充填剤、加水分解可能なエチ
レン・ビニールトリエトキシシラン共重合体、および、
好みのゴム様エチレン共重合体(単数または複数)およ
び・または抗酸化剤(単数または複数)を含むものであ
り、これを、以後、加水分解性シラン共重合体第1成
分、または、簡単に第1成分と呼ぶことにするが、これ
を架橋結合するために、これを、シラノール縮合触媒を
含む第2の組成と混ぜ、通常の加工装置を用いて、これ
と混合する。後の、触媒含有組成を、ここでは第2成分
と呼ぶことにするが、これは、オレフィン重合体にシラ
ノール縮合触媒を混合したものであり、これは、加水分
解性アルコキシシラン官能基を含まない。第2成分に用
いられるオレフィン重合体は、エチレン・ビニールトリ
エトキシシラン共重合体と混合するのに好適のものとし
て前に記載したエチレン共重合体と同一であってもよい
し、別のものであってもよい。オレフィン重合体は、シ
ラノール縮合触媒の搬送剤として働き、かつ、混合を促
進するものであるが、これは、ゴム様性質を持つ必要は
ない。これは、結晶性の高い重合体であってもよい。も
しシラノール縮合触媒の搬送剤として用いられるオレフ
ィン重合体が、前に記載した種類の、ゴム様エチレン共
重合体でない場合には、その組成は、全組成の、20重
量%未満、さらに好ましくは、15重量%未満とする。
第2成分は、また、処方に挙げたもの以外の添加物を含
むことができる。第1と第2の成分を緊密に混合し、均
一な混合物を得、それから、射出し、水分とできれば高
温で接触させ、架橋結合を実現する。混合と射出を、例
えば、射出器が1個以上の混合層を持っているならば、
単一操作で実行することもできるし、あるいは、2成分
をミキサーで混合し、次に、射出器に供給することもで
きる。第2成分の搬送樹脂として、良好な加工性を持
ち、かつ、エチレン・ビニールトリエトキシシラン共重
合体と高い親和性を持つものを選ぶことによって、混合
操作は、大きく簡便化される。本発明の重要な特質の一
つは、処方の射出を困難にしたり、不可能にしたり、ま
た、射出物の外観を受け入れ不能とするような、それほ
どに著明な架橋反応は、最小に抑えられている、また
は、ほとんど根絶されていることである。
【0029】第2成分は、オレフィン重合体にたいし
て、約0.25から約10重量%のシラノール縮合触媒
を含む。特に有用な組成は、シラノール縮合触媒が、約
0.5から約5重量%に広がっている場合に得られる。
オレフィン単独重合体ないし共重合体は、シラノール縮
合触媒の搬送剤として働き、充填剤入り、加水分解性シ
ラン共重合体への添加・混合を促進する。一般に、エチ
レン・ビニールトリエトキシシラン共重合体と親和性を
持ち、支配条件下で加水分解可能なアルコキシシラン基
を含まないものならば、どのような単独重合体ないし共
重合体を使用してもよい。これらは、主に、低密度ポリ
エチレン、直鎖低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ンのような、エチレンの単独重合体および共重合体、ポ
リプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体(ランダ
ムおよびブロック)のような、プロピレン単独重合体お
よび共重合体、酢酸ビニールを含むエチレンの共重合
体、エチルアクリレート、メチルアクリレートなどであ
る。これらポリマーの2種以上の混合物を使用すること
も有効である。オレフィン単独重合体・共重合体搬送用
樹脂の溶融示数は、エチレン・ビニールトリエトキシシ
ラン共重合体溶融示数よりも高いか、低いか、または、
ほぼ同じであってもよい。第1成分が、ゴム様エチレン
共重合体、エチレン・ビニールトリエトキシシラン共重
合体、充填剤から成る場合には、第2成分には、搬送樹
脂と同じエチレン共重合体を用いるのが好都合であるこ
とがあるが、ただし、これは必須ではない。
【0030】第1成分に加えられる、第2成分の量は、
硬化を実現するのに要する、シラノール縮合触媒必要量
を投入するのに十分なものとする。これは、もちろん、
共重合させるビニールトリエトキシシランの量、およ
び、第2成分の搬送樹脂と結合するシラノール縮合触媒
の量に依存する。もっとも一般的には、加水分解性、シ
ラン共重合体成分は、70から99重量%の混合物を含
み、第2成分は、混合物の1から30重量%を構成す
る。85から95重量%のシラン成分と、5から15重
量%の第2成分を含む処方は、特に好都合である。ここ
に、第2成分は、シラノール縮合触媒と、その他の添加
物を含む。
【0031】本技術においては、アルコキシシラン重合
体を架橋結合させるために、たくさんのシラノール縮合
触媒が知られているが、これらを本発明のために用いて
もよい。これら触媒としては、一般に、有機性塩基類;
カルボキシル酸類;有機チタン酸化合物や、鉛、コバル
ト、鉄、ニッケル、亜鉛、錫の複合体ないしカルボン酸
化合物の、有機金属化合物、がある。ジブチル錫ジラウ
リン酸、ジオクチル錫マレイン酸、ジブチル錫ジ酢酸、
ジブチル錫ジオクタン酸、酢酸錫(II)、オクタン酸
錫(II)、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、ナフテン
酸コバルト、などがある。カルボン酸錫、特に、ジブチ
ル錫ジラウリン酸、ジオクチル錫マレイン酸が、本発明
には有効である。
【0032】本発明の組成は、この種の処方に常法とし
て用いられるその他の添加物を含んでもよい。そのよう
な添加物は、本技術で既知のものであって、一般に、全
組成にたいして、合計して、15重量%を越えない量と
して存在する。そのような添加物としては、抗酸化剤、
UV安定化剤、遊離剤、加工補助剤、核種剤、発色剤、
色素、金属非活性化剤、潤滑剤、その他の重合体などが
ある。このような添加物は、どれかの成分に取り込んで
もよいが、添加物を、搬送樹脂に投じたシラノール縮合
触媒と混ぜ合わせたマスターバッチを調整するのが好都
合である。第1成分には、充填剤の相当量の含ませる一
方、さらに添加すべき、同一種ないし異種の充填剤は、
搬送樹脂やシラノール縮合触媒と混じてもよい。
【0033】ゴム様エチレン共重合体を、エチレン・ビ
ニールトリエトキシシランと充填剤に含めるときわめて
好都合であることは従来から分かっていた。この組成
は、保存に安定で、早期の架橋反応にたいして耐性を示
すばかりか、本発明の工程にしたがって硬化するさし
に、優れた力学特性を示す製品を産する。ゴム様共重合
体を含まない硬化処方でも、様々な応用に有効ではある
が、次のような重大な応用においては使用から外した方
がよい。すなわち、高度の引っ張り強さや、高度の伸長
性が要求されるような応用である。ゴム様エチレン共重
合体、特に、エチレン・酢酸ビニール共重合体、エチレ
ン・アルキルアクリレート共重合体、エチレン−α−オ
レフィン共重合体を含めることによって、引っ張りと、
伸長性において優れたバランスを示す、架橋結合処方を
得ることが可能である。ある種のワイヤー、ケーブルへ
の応用においては、例えば、250%を越える伸長、1
800psiを越える引っ張り強さが要求される。ゴム
様エチレン共重合体を第1成分に取り込むことによっ
て、こうした要求を満たすことができるし、多くの場合
に、それら要求を上回ることも可能である。300%以
上の伸長、2000psi以上の引っ張り強さが、エチ
レン・酢酸ビニールのようなゴム様共重合体を処方に含
めた場合に、通常得られる。
【0034】ゴム様エチレン共重合体を用いる場合、充
填剤を、エチレン・ビニールトリエトキシシラン共重合
体と混合し、次に、EVAを加えてもよいし、あるい
は、ゴム様エチレン共重合体、エチレン・ビニールトリ
エトキシシラン共重合体、充填剤を同時に添加し、混合
してもよい。まったく思いがけなくも次の事実を発見し
た。すなわち、充填剤を、先ず、ゴム様エチレン共重合
体と合わせ、十分混合した後、さらにエチレン・ビニー
ルトリエトキシシラン共重合体を取り込むと、際だって
物理特性が改善されることである。次に、この組成を、
前記の操作法にしたがって、第2成分と合わせ、混合
し、射出する。
【0035】本発明は、下記に例に基づいてさらに十分
に例示される。この実施例で明示された部分、パーセン
トはすべて、別様に断わらない限り、重量に準拠する。
実施例に呈示した硬化データは、Monsanto振動
円盤粘度計(ODR)によって、75mm厚圧縮成形プ
ラーク上のトルクを測定して得たものである。この計器
は、360°F、+/−5°円弧で作動する。標本は、
95℃の水浴に、ある特定時間浸して硬化した。高いO
DRトルク値は、架橋反応の高レベルであることを示
す。引っ張り特性は、Instron引っ張り強度計
を、ASTM D638にしたがって用いて定量した。
【0036】実施例1 エチレン・ビニールトリエトキシシラン(EVTEO
S)ランダム共重合体、密度0.926gm/cm
溶融示数5,4.1%ビニールトリエトキシシラン(V
TEOS)を共重合させたもの、これを、バンベリー・
ミキサー中にて、カーボンブラックと混合した。混合共
重合体(IAと特定する)は、73.65%のEVTE
OS共重合体、26,0% ASTM級N990カーボ
ンブラック、0.35%の抗酸化剤(1、2−ジヒドロ
−2、2、4−トリメチルキノリンの重合体)を含んで
いた。79.7%低密度ポリエチレン(溶融示数2.
2)、17.5% ASTM級N110カーボンブラッ
ク、1.4%ジブチル錫ジラウリン酸(DBTDL)、
1.4%抗酸化剤(Irganox 1010)を含む
組成(IBと特定する)も調整した。充填剤入り、EV
TEOS共重合体組成IA(92.5部)を、Brab
ender Plasticorderミキサー中で、
7.5部IBと混合し、均一な混合物(ICと特定す
る)を得た。この産物は、直ちに、ワイヤー上に射出可
能であり、それによって、水分暴露による架橋反応によ
って、丈夫な、持続性の絶縁被膜を与える。
【0037】IA,IB,ICの圧縮成形プラークを作
成し、そのトルクを定量した。ICの標本も、水中で、
8時間と24時間硬化した。得られた硬化データは次の
通りであった。
【0038】
【表1】 IB、IC(未硬化)に観察された、低いトルク値から
見て、EVTEOS共重合体と充填剤混合中、または、
充填剤入りEVTEOS共重合体を、DBTDLシラノ
ール縮合触媒を含むマスターバッチで加工中に、架橋反
応はほとんど見られないことが明かである。しかしなが
ら、水分硬化によって、高度の架橋反応が得られた。こ
れは、高いトルク値から証拠付けられる。
【0039】充填剤入りEVTEOS共重合体組成が、
早期の架橋反応にたいして耐性を示す能力を実証するた
めに、産物IAのペレットを、直鎖級のポリエチレン・
プラスチック・バッグに入れ、23週間、周囲条件下に
保存した。その組成の溶融示数は、保存開始時には、
0.67で、23週の保存後には、溶融示数は0.57
であった。これは、溶融示数が15%減少したことを表
しているが、これは、受容可能な加工限界内にあると考
えられる。
【0040】実施例2 本発明の広い応用性を実証するために、実施例1を繰り
返した。ただし、別のEVTEOS共重合体を用い、マ
スターバッチの量も変えた。この処方に用いられるEV
TEOS共重合体は、溶融示数5を持ち、1.9% V
TEOS共重合体を含んでいた。この充填剤入り、共重
合体の85部を、DBTDL触媒を含むマスターバッチ
15部と混合し、架橋反応可能な組成を得た。この組成
を得るのに用いられる成分の各々について、また、得ら
れた処方の硬化前後について、トルク値を得た。結果は
次の通りであった。
【0041】
【表2】 充填剤入り、EVTEOS共重合体の溶融示数は1.2
3であった。23週間保存後、溶融示数は、1.04と
なった。わずか、15.4%の減少である。
【0042】この充填剤入り、EVTEOS共重合体
の、加水分解や架橋反応にたいする耐性をさらに実証す
るために、その共重合体を、さらに厳しいテストにかけ
た。このテストにおいては、その充填剤入り共重合体
(共重合体73.7部、カーボンブラック26.0部、
抗酸化剤0.3部)の、圧縮成形75ミリ・プラーク
を、95℃の水浴に、24時間浸した。試験試料のトル
クは、このような暴露においても、2 1b−inから
わずか3.5 1b−inに増加したにすぎなかった。
これによって、本発明の、充填剤入り組成においては、
シラノール縮合触媒が無いと、架橋反応にたいして優れ
た耐性の得られることが明らかに実証された。
【0043】実施例3 EVTEOS共重合体(溶融示数5、密度0.926g
/cm、4.1%VTEOS)と、ゴム様エチレン・
酢酸ビニール(EVA)共重合体(融解示数2.2、密
度0.940g/cm、19% VA)の混合物を用
いて調整した、カーボンブラック充填処方を、92%
EVA,4% DBTDL,4% Irganox 1
010から成るマスターバッチと混合した。十分に処方
された架橋反応性組成は、下記のような構成を持ってい
た。
【0044】
【表3】 未硬化の処方は、5.5 1b−inというODRのト
ルク値を持っていた。95℃の水浴に8時間、24時間
浸した後、そのトルク値は、それぞれ20,26 1b
−inであった。これは、相当量の架橋反応のあること
を示している。
【0045】実施例4−6 各種充填剤を用いて、水分による架橋結合可能な処方を
調整した。これら組成は、先ず、充填剤を、EVTEO
Sに分散させ、次に、充填剤入り共重合体組成を、シラ
ノール縮合触媒を含むマスターバッチと、Braben
der Plasticorderミキサー中で混合し
て調整した。この処方のために用いたEVTEOS共重
合体は、溶融示数5、密度0.926gm/cmを持
っており、4.1%の重合したVTEOSを含んでい
た。用いたマスターバッチは、実施例1で用いたものと
同じであった。組成の詳細と、ODRのトルク値を、第
1表に示す。表のN.D.は、数値が定量されなかった
ことを示す。
【0046】このデータから、次のことが見て取れる。
すなわち、シラノール縮合触媒がある場合でも、加工中
に、目立った架橋反応を誘発することなく、EVTEO
S共重合体中に様々の充填剤を混合できるということで
ある。このデータからさらに次のことが明かである。す
なわち、混合・加工中に得られる早期の架橋反応の量
は、カーボンブラックのみを含む実施例1−3の処方で
得られるものよりもやや高いのに、シラノールの機能性
は十分に保たれており、その後の水分硬化の際には、高
度の架橋反応を実行できるということである。この処方
の有用性をさらに実証するために、充填剤としてアルミ
ナ三水化物を用いた実施例4の製品の溶融示数を追跡し
て、その保存安定度を定量した。充填剤入りEVTEO
S産物の、最初の溶融示数は、2.06であった。周囲
条件下で24週間の保存後、溶融示数は、2.35であ
った。
【0047】
【表4】 比較例1−3 充填剤入り、ランダムEVTEOS共重合体の、加水分
解にたいする予期しない安定性は、下記の比較例によっ
て証明される。この例では、グラフト化EVTEOS共
重合体に基づく、充填剤入り組成を調整し、評価した。
この比較例に用いた共重合体は、VTEOSをポリエチ
レンにグラフト化して得た。そのやり方は、アメリカ特
許3,646,155に記載される一般的な操作法にし
たがった。この処方産物は、先ず、EVTEOS移植共
重合体に充填剤を分散させ、次に、得られた充填剤入
り、共重合体組成85部と、シラノール縮合触媒を含む
マスターバッチ15部とを混合して、調整した。用いた
混合操作とマスターバッチは、実施例1に記載したもの
と同じであった。この処方を、下記の表に、未硬化、硬
化組成について得られたODRトルク値と併せて示す。
【0048】
【表5】 上記の表から、グラフト共重合体を用いて処方した比較
産物I、IIでは、16時間後には、受容しがたい程に
低レベルの硬化が得られることが明かである。例えば、
ランダムに共重合させた、ほぼ同量のVTEOSを持つ
共重合体を用いて同様に処方した実施例IIの産物で
は、そのわずか半分の時間で、同レベルの硬化が得られ
た。比較産物IIIについて得られた16時間の硬化は
受容可能であるとはいうものの、相当の架橋反応が、加
工操作中に、すなわち、充填剤入り共重合体成分とマス
ターバッチとの混合中に起こっており、そのため、得ら
れる産物は、射出が難しく、その外観は受け入れ難いも
のとなっている。
【0049】比較例4および5 ごく近縁の組成に受け入れ難いもののあることをさらに
実証するために、エチレン・ビニールトリメトキシシラ
ン(EVTMOS)共重合体を、エチレンとビニールト
リメトキシシランのランダムな共重合、シラン・モノマ
ーのポリエチレンへのグラフト化、の両方によって調整
した。これらの共重合体調整に用いた方法は、EVTE
OS調整に利用したものと同じであった。用いた、EV
TMOSランダム・ポリマーは、溶融示数0.6を持
ち、2.1%の共重合したVTMOSを含んでいた。E
VTMOSグラフト共重合体は、溶融示数0.5を持
ち、1.6%のVTMOSをグラフト化された。処方産
物は、本発明の方法にしたがって、EVTMOS共重合
体を用いて調整した。すなわち、先ず、充填剤(アルミ
ナ三水化物)を共重合体に分散させ、次に、得られた充
填剤入り共重合体組成(85部)を、マスターバッチ1
5部と混合した。バッチの処方と、ODRトルク値は、
下記の表に示す。
【0050】
【表6】 上記のデータから、明かなことは、EVTMOSグラフ
ト共重合体によって調整された処方も、EVTMOSの
ランダム共重合体によって調整された処方も、シラノー
ル縮合触媒を含む、充填剤入り共重合体の加工中に、高
度の架橋結合を呈することである。事実、比較例4の産
物では、加工操作中に、完全に硬化してしまった。この
試料では、24時間硬化後にトルクの減少が観察された
が、これは、高度の架橋反応による試料の過度の崩落性
によるものである。比較例5では、さらに、水性硬化が
達成されたものの、早期の架橋反応が高レベルであるた
め、その組成は、射出物の質は受容可能なレベルを維持
してはいたが、受容可能な速度ではほとんど射出不可能
となった。
【0051】実施例10 ゴム様エチレン共重合体を、EVTEOSに含めると、
さらに利点が得られることを実証するために、下記の組
成を調整した。
【0052】
【表7】 上記処方は、73.65部のEVTEOS共重合体(溶
融示数5、密度0.926、1.9% VTEOS)、
26.0部のカーボンブラック(ASTM N99
0)、および、0.35部の重合した1、2−ジヒドロ
−2、2、4−トリメチルキノリンを、バンベリー・ミ
キサー中で混合することによって得た。この混合物のあ
る量(86.5部)を、13.5部のEVA共重合体
(溶融示数2.2、密度0.940,19% VA)
と、Brabender Plasticorderミ
キサーを用いて混合し、第1成分を得た。これは、周囲
条件下で保存しても、早期の架橋反応にたいして耐性を
示した。次に、処方上完全に架橋結合可能な産物を、第
1成分85部と、第2成分15部を混合して得た。第2
成分は、Brabender Plasticorde
rミキサーに投じた、79.7部のEVA,17.5%
のカーボンブラック(ASTM N110)、1.4部
のDBTDL,1.4部の(Irganox,101
0)から成る。
【0053】シラノール縮合触媒を含む完全に処方され
た混合物を、1.9ミリ(0.075インチ)厚のプラ
ークに、圧縮成形し、95℃の水浴で、24時間硬化し
た。硬化した産物のODRトルク値は21 1b−in
であった。未硬化のプラークは、7 1b−inのOD
Rトルク値を持っていた。硬化産物は、1730psi
に破断点を持つ引っ張り強さ、233%に破断点を持つ
伸長性を持っていた。
【0054】上記の引っ張り、伸長数値は、ゴム様エチ
レン共重合体を含まない処方で得られるものよりも、際
だって高かった。例えば、第1成分からEVA共重合体
を取り除き、第2成分のEVAの代わりに、低密度ポリ
エチレン(融解示数2.2、密度0.918gm/cm
)を入れた処方を調整すると、得られる組成は、加工
中は、架橋反応にたいして耐性を示す。ところが、硬化
後(95℃で24時間)、引っ張りと伸長の数値は、そ
れぞれ、1815psiと、50%であった。このよう
に破断伸長値が低いことは、この産物の有用性に制限を
加え、多くのワイヤー、ケーブルの絶縁応用への適用を
不可能にする。
【0055】実施例11および12 本発明の処方に、ゴム様成分を含めることによって改良
結果が得られることをさらに実証するために、実施例1
0を繰り返した。ただし、第1成分の処方において、E
VA共重合体を、結晶性エチレン重合体と交代させた。
比較例6においては、低密度ポリエチレン(溶融示数
2.2、密度0.918gm/cm)を、EVAに換
え、比較例7では、EVAを、高密度ポリエチレン(溶
融示数7.0、密度0.95gm/cm)と交代し
た。いずれの場合も、シラノール縮合触媒用の搬送剤と
して、第2成分の中に用いられる樹脂は、低密度ポリエ
チレンであった。この組成は、下記のような構成であっ
た。
【0056】
【表8】 両処方とも、未硬化の産物について得られたトルク値が
低いことからも裏付けられるように、加工中は、架橋反
応にたいして耐性を示すが、硬化後、伸長特性は、ゴム
様エチレン共重合体を含む実施例10の処方で得られた
ものよりも際だって低かった。この産物について得られ
た、トルク値、引っ張り強さ、伸長は下記の通りであっ
た。
【0057】
【表9】 実施例13 実施例10を繰り返した。ただし、EVAの混合物を用
いた。19% VA共重合体の約半分を、29% VA
を含み、かつ、溶融示数3.5、密度0.950を持つ
EVAと交代した。硬化産物は、破断点1920psi
の引っ張り強さ、破断点295%の伸長性を持ってい
た。硬化、未硬化標本について得られたODRトルク値
は、それぞれ21 1b−in,8 1b−inであっ
た。
【0058】実施例14 異なるEVTEOS共重合体を用いて、実施例10を繰
り返した。EVTEOS共重合体は、4.1%のランダ
ムに重合したVTEOSを含み、溶融示数5、密度0.
926を持っていた。最終的に完全処方として得られた
産物の組成は、下記の通りであった。
【0059】
【表10】 硬化により(24時間)、組成は、破断点2510ps
iの引っ張り強さ、破断点282%の伸長性を持ってい
た。未硬化、硬化(24時間)について得られたODR
トルク値は、それぞれ、6 1b−in,23 1b−
inであった。これは、加工中に、架橋反応が最小であ
ったことを示す。さらに、最終産物を得るのに用いられ
た第1成分は、周囲条件下で、優れた保存安定性を示し
た。
【0060】上に調整した処方の有用性を実証するため
に、この産物を、21/2インチのDavies標準射
出器で射出し、30ミリ(0.03インチ)の被覆厚を
持つ、絶縁14 AWG銅線を得た。この射出器には、
4箇所の電熱部があり、1個の空冷筒がある。加熱部1
−4の内部の温度は、それぞれ、145℃、160℃、
170℃、180℃であった。最高温度は180℃で、
回転速度は、21rpmに一定した。直線移動速度、最
高圧は、それぞれ、200フィート/分、3700ps
iに一定した。この射出物は、優れた外観を呈してい
た。すなわち、その表面は滑らかで、早期の架橋結合が
あるときに見られるような、表面の欠損は無かった。
【0061】実施例15および16 処方を変えることができることを例示するために、下記
の組成を調整した。
【表11】 この組成は、次の方法を用いて調整した。すなわち、E
VA共重合体、カーボンブラックと抗酸化剤の一部を先
ず調合し、次に、EVTEOS共重合体と混合した。次
に、この混合物を、第2成分と調合した。第2成分は、
同じEVA共重合体中で、シラノール縮合触媒、さらに
別のカーボンブラック、さらに別の抗酸化剤をあらかじ
め混じたものである。生じた処方について得られた、物
理的特性と、トルク値は、下記の通りであった。
【0062】
【表12】 上記のデータから、この産物は、加工中に架橋反応にた
いして耐性を示すこと、硬化後、優れた物理的特性を生
ずることが明かである。ここに得られた引っ張り強さ
と、伸長値から、ワイヤーやケーブルの絶縁装置にたい
して適性のあることは明瞭である。
【0063】実施例17 ごく小量の結晶性重合体を、ゴム様エチレン共重合体と
含めることができること、これは、下記の例によって実
証される。ここに、下記の組成は、次のようにして調整
される。
【表13】
【0064】用いたEVTEOS共重合体は、2.2%
のランダムに重合したVTEOSを含み、溶融示数1.
0を持っていた。EVTEOSを、カーボンブラック、
抗酸化剤、EVA共重合体をあらかじめ調合したもの
と、混合した。次に、この混合物を、低密度ポリエチレ
ン(LDPE)とシラノール縮合触媒を含む前駆混合物
と合わせた。この前駆混合物は、79.7%のLDP
E,17.5%のカーボンブラック、1.4%のDET
L,1.4%のIrganox 1010から成ってい
た。この前駆混合物の7.5部を、第1混合物85部、
LDPE 7.5部と混合し、最終組成に達した。生じ
た産物について得られたトルク値と物理的特性は下記の
通りであった。
【0065】
【表14】 硬化のレベルについても、ホット・クリープ法(ICE
A T−28−562)を用いて、明らかにした。この
テストにおいては、100より少ない数値が、完全に硬
化したものと判断される。8時間、24時間硬化後の、
上記組成について得られた数値は、それぞれ、70%、
65%であった。
【0066】実施例17−20 実施例1のEVTEOS共重合体を用いて、さらに別の
組成を調整した。この処方にたいして、用いたゴム様共
重合体は、EVA(溶融示数3.5、29%VA)か、
エチレンと、n−ブチルアクリレート(溶融示数3.
0、5%n−ブチルアクリレート)の共重合体の、どち
らかであった。この組成に、タルクまたは炭酸マグネシ
ウムと、小量のカーボンブラックを充填した。処方は、
実施例10の方法にしたがって調整した。すなわち、E
VTEOS共重合体、EVAないしEnBA共重合体、
ミネラル充填剤の混合物から成る第1成分85部と、E
VA(融解示数2.2、19% VA)に投じた、シラ
ノール縮合触媒、カーボンブラック、抗酸化剤の前駆混
合物から成る第2成分15部と調合する。完全処方組成
と、それについて得られた物理特性を、下に特定した。
【0067】
【表15】
【0068】実施例21 下記の組成にしたがって、産物を調整した。
【表16】 上記処方は、実施例10に記載の方法にしたがって調整
された。ただし、第2成分、すなわち、シラノール縮合
触媒前駆混合物は、充填剤を全く含んでいなかった。触
媒前駆物質は、96.5% EVA,1.4% DBT
DL,2.1%抗酸化剤(共重合した、1、2−ジヒド
ロ−2、2、4−トリメチルキノリン)を含んでいた。
この処方については、加工上の問題は認められなかっ
た。また、得られた産物は、95℃の水中で24時間硬
化した後、2295psiの引っ張り強さ、297%の
伸長性を持っていた。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填剤入り、加水分解可能なシラン共重
    合体組成であって、下記のものから成るシラノール縮合
    触媒の非存在下で架橋反応に耐性を示すもの。 a)20から99重量%のランダムエチレン・ビニール
    トリエトキシシラン共重合体で、融解示数0.1から5
    0のものと、0.1から20重量%の、共重合したビニ
    ールトリエトキシシラン b)1から80重量%の粒状充填剤
  2. 【請求項2】 請求項1に基づく、充填剤入り、加水分
    解可能なシラン共重合体であって、0.1から100ま
    での溶解示数を持つ、ゴム様エチレン共重合体の5から
    70重量%を含むもので、そのゴム様共重合体は、エチ
    レン酢酸ビニール共重合体、エチレン・アルキルアクリ
    レート共重合体、または、エチレン−α−オレフィン共
    重合体から選ばれたものであるもの。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に基づく、充填剤入
    り、加水分解可能なシラン共重合体組成であって、40
    から95重量%のエチレン・ビニールトリエトキシシラ
    ン共重合体と、5から60重量%の充填剤を含むもの。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に基づく、充填剤入
    り、加水分解可能なシラン共重合体組成であって、40
    から80重量%のエチレン・ビニールトリエトキシシラ
    ン共重合体、10から60重量%のゴム様エチレン共重
    合体、10から60重量%の充填剤を含むもの。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに基づく
    組成であって、ここに、エチレン・ビニールトリエトキ
    シシラン共重合体が0.2から10までの融解示数を持
    ち、かつ、0.5から7.5重量%の共重合したビニー
    ルトリエトキシシランを含むもの。
  6. 【請求項6】 請求項1から6までのいずれかに基づく
    組成であって、ここに、充填剤が、カーボンブラック、
    アルミニウム三水化物、水酸化マグネシウム、または、
    その混合物であるもの。
  7. 【請求項7】 請求項2から6までのいずれかの、充填
    剤入り、加水分解可能なシラン共重合体組成であって、
    ここに、ゴム様エチレン共重合体が30%未満の結晶性
    を持つもの。
  8. 【請求項8】 請求項2から7までのいずれかの、充填
    剤入り、加水分解可能なシラン共重合体組成であって、
    ここに、エチレン酢酸ビニール共重合体が、8から60
    %の酢酸ビニールを含むか、エチレン・アルキルアクリ
    レート共重合体が、5から50%のアルキルアクリレー
    トを含むか、または、エチレン−α−オレフィン共重合
    体が、約7から80%のC3−8α−オレフィン含むも
    の。
  9. 【請求項9】 請求項8の、充填剤入り、加水分解可能
    なシラン共重合体組成であって、ここに、ゴム様エチレ
    ン共重合体が、10から50%の酢酸ビニールを含むエ
    チレン・酢酸ビニール共重合体であるか、あるいは、5
    から50%のn−ブチルアクリレートを含む、エチレン
    ・n−ブチルアクリレート共重合体であるもの。
  10. 【請求項10】 請求項1から9までのいずれかの、充
    填剤入り、加水分解可能なシラン共重合体であって、さ
    らに、0.01から1重量%の抗酸化剤を含むもの。
  11. 【請求項11】 請求項10に基づく組成であって、こ
    こに、抗酸化剤が、テトラキス[メチレン3−(3’,
    5’−ジターシャーリーブチル−4−ヒドロシンナメー
    ト)メタン(tetrakis[methylene
    3−(3’,5’−di−tertbutyl−4−h
    ydrocinnamate)methane),チオ
    ジエチレン ビス−(3,5−ジターシャーリーブチル
    −4−ヒドロキシヒドロシンナメート)(thiodi
    ethylene bis−(3,5−ditertb
    utyl−4−hydroxyhydrocinnam
    ate)),n−オクタデシル−β−(3,5−ジター
    シャーリーブチル−4−ヒドロキシフエニル)プロピオ
    ネート(n−octadecyl−β−(3,5−di
    tertbutyl−4−hydroxypheny
    l)propionate),ジステアリルチオジプロ
    ピネート(distearylthiodipropi
    onate),ジラウリルチオジプロピオネート(di
    laurylthiodipropionate),ま
    たは、重合した1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメ
    チルキノリン(1,2−dihydro−2,2,4−
    trimethylquinoline)であるもの。
  12. 【請求項12】 請求項1から11までのいずれかの、
    充填剤入り、加水分解可能なシラン共重合体であって、
    ここに、もとの溶融示数の少なくとも70%が、6カ月
    間周囲条件下に保存した後にも保有されるもの。
  13. 【請求項13】 充填剤入りシラン共重合体を架橋結合
    する工程であって、下記から成るもの。 (1)(a)第1の、加水分解性シラン共重合体成分
    で、22から99%のランダムなエチレン・ビニールト
    リエトキシシラン共重合体で、融解示数0.1から50
    を持つもの、0.1から20重量%の、重合したビニー
    ルトリエトキシシランを持つ上記共重合体、および、1
    から80重量%の特定充填剤、から成るもの、(b)第
    2の成分で、オレフィン重合体、および、オレフィン重
    合体の重量にたいして、0.25から10重量%のシラ
    ノール縮合触媒から成るもの。 (2)(a)と(b)の混ぜものを加工して、均一な混
    合物を生成する。 (3)射出物を水分に接触させて、架橋反応を実行す
    る。
  14. 【請求項14】 請求項13に基づく、充填剤入りシラ
    ン共重合体の架橋結合法であって、ここに、上記手順1
    (a)が、上記ランダムなエチレン・ビニールトリエト
    キシシラン共重合体および上記粒状充填剤に加えて、5
    から70重量%のゴム様エチレン共重合体を含むもの。
    ただし、このゴム様共重合体は、0.1から100の融
    解示数を持ち、エチレン・酢酸ビニール共重合体、エチ
    レン・アルキルアクリレート共重合体、および、エチレ
    ン−α−オレフィン共重合体、から選ばれたものであ
    る。
  15. 【請求項15】 請求項13または14の工程であっ
    て、ここに、エチレン・ビニールトリエトキシシラン共
    重合体は、溶融示数0.2から10の、共重合したビニ
    ールトリエトキシシラン0.5から7.5重量%、カー
    ボンブラック、アルミニウム三水化物、水酸化マグネシ
    ウム、または、その混合物を含み、かつ、シラノール縮
    合触媒は、有機塩基、カルボキシル酸、有機チタン酸、
    あるいは、鉛、コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛、また
    は、錫の複合体ないしカルボン酸化合物であるもの。
  16. 【請求項16】 請求項13から15までのいずれかの
    工程であって、ここに、シラノール縮合触媒が、ジアル
    キル錫カルボン酸であって、上記第2成分の0.5から
    5重量%を構成するもの。
  17. 【請求項17】 請求項13から16までのいずれかの
    工程であって、ここに、オレフィン重合体が、単独重合
    体、または、エチレンないしプロピレン共重合体である
    か、あるいは、ポリエチレンないしエチレンとの酢酸ビ
    ニール共重合体であるもの。
  18. 【請求項18】 請求項13から17までのいずれかに
    基づく工程であって、ここに、第1成分の調整のため
    に、エチレン・ビニールトリエトキシシラン共重合体の
    取り込み前に、充填剤とゴム用エチレン共重合体をあら
    かじめ混合しておくもの。
  19. 【請求項19】 請求項1から12までのいずれかの組
    成であって、オレフィン・ポリマーとシラノール縮合触
    媒と混合し、電気的導体被覆に使用するもの。
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