JPH0639954A - 発泡層を有するパイプ用ジョイント - Google Patents

発泡層を有するパイプ用ジョイント

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JPH0639954A
JPH0639954A JP21631492A JP21631492A JPH0639954A JP H0639954 A JPH0639954 A JP H0639954A JP 21631492 A JP21631492 A JP 21631492A JP 21631492 A JP21631492 A JP 21631492A JP H0639954 A JPH0639954 A JP H0639954A
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JP
Japan
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ethylene
layer
foamed layer
weight
foam layer
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Application number
JP21631492A
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English (en)
Inventor
Minoru Wakita
実 脇田
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0639954A publication Critical patent/JPH0639954A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L21/00Joints with sleeve or socket

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金具等の締め具により固定しても漏洩がな
く、成形時の型離れ性、耐腐食性等に優れ、 かつ引張
強度、剛性等の機械的強度、 耐熱性、耐油性、弾力
性、柔軟性、緩衝性、断熱性等にも優れた、発泡層を有
するパイプ用ジョイントを提供することを目的とする。 【構成】 非発泡層と発泡層の少なくとも一方を、エチ
レンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを重合して得
られ、かつ(I) 密度0.860〜0.910g/cm3
(II) 示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピー
ク温度100℃以上、(III)沸騰n−ヘキサン不溶分
10重量%以上の性状を満足するエチレン・α−オレフ
ィン共重合体またはその組成物を用いて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定のエチレン・α−オ
レフィン共重合体を非発泡層および/または発泡層に用
いた発泡層を有するパイプ用ジョイントに関し、更に詳
しくは、金具等の締め具により固定しても漏洩がなく、
成形時の型離れ性、 耐腐食性等に優れ、かつ引張強
度、剛性等の機械的強度、耐熱性、耐油性、弾力性、柔
軟性、緩衝性、断熱性等にも優れた発泡層を有するパイ
プ用ジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】暗渠排水用パイプ等の大口径のパイプ
は、押出機等で成形される小口径のパイプのようにドラ
ム等に巻取ることができないので、施工現場等の各地へ
輸送するために、工場で一定の長さに切断する。現場で
パイプ同士を突き合せ、場合によっては別途にシーリン
グ剤でシールした後、発泡層を有するパイプジョイント
で外部から覆い、ジョイントの端部を金具等の締め具で
固定してジョイント部の漏洩を防止する。従来のパイプ
用ジョイントとしては、ポリ塩化ビニル、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)等のゴム、高圧法
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
の樹脂が使用されている。しかし、これら従来の樹脂か
らなるジョイントは、耐腐食性や機械特性、耐熱性、耐
油性、弾力性、柔軟性、緩衝性、断熱性等が十分でな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
点を解消し、金具等の締め具により固定しても漏洩がな
く、耐腐食性、機械特性、耐熱性、耐油性、弾力性、柔
軟性、緩衝性、断熱性等に優れた、発泡層を有するパイ
プ用ジョイントを提供することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
に沿って鋭意検討した結果、特定のエチレン・α−オレ
フィン共重合体からなる超低密度ポリエチレン(VLD
PE)を非発泡層および/または発泡層に用いることに
より、金具等の締め具により固定しても漏洩がなく、耐
腐食性、機械特性、耐熱性、耐油性、弾力性、柔軟性、
緩衝性、断熱性等に優れた性能を有する、発泡層を有す
るパイプ用ジョイントが得られることを見出して本発明
に到達した。すなわち本発明は、非発泡層と発泡層の少
なくとも一方を、エチレンと炭素数3〜12のα−オレ
フィンとを重合して得られ、かつ(I) 密度0.860
〜0.910g/cm3、(II) 示差走査熱量測定法(DS
C)による最大ピーク温度100℃以上、(III) 沸騰n
−ヘキサン不溶分10重量%以上を満足するエチレン・
α−オレフィン共重合体またはその組成物を用いて形成
したことを特徴とする発泡層を有するパイプ用ジョイン
トを提供するものである。
【0005】以下に本発明の内容を詳述する。本発明に
使用するエチレン・α−オレフィン重合体とは、エチレ
ンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体であ
って、かつ前記(I)〜(III)の性状を満足するものであ
る。α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−ドデセン等を挙げることができる。
これらのうち特に好ましいものは、1−ブテン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであ
る。エチレン共重合体中のα−オレフィン含有量は5〜
40モル%であることが好ましい。
【0006】上記のエチレン・α−オレフィン共重合体
は次のようにして製造することができる。まず使用する
触媒系は、少なくともマグネシウムおよびチタンを含有
する固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とからなる
ものである。固体触媒成分としては、マグネシウムを含
む無機質固体化合物にチタン化合物を公知の方法により
担持させたものが挙げられる。マグネシウムを含む無機
質固体化合物に担持させるチタン化合物としては、チタ
ンのハロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキ
シド、ハロゲン化酸化物等を挙げることができ、4価の
チタン化合物と3価のチタン化合物が好適である。4価
のチタン化合物としては、 一般式Ti(OR)n4-n(こ
こで、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基ま
たはアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、n
は0≦n≦4の整数である。)で示されるものが好まし
い。3価のチタン化合物としては、四塩化チタン、四臭
化チタン等の四ハロゲン化チタンを水素、 アルミニウ
ム、 チタンあるいは周期律表 I〜III 族金属の有機金
属化合物により還元して得られる三ハロゲン化チタンが
挙げられる。また一般式Ti(OR)m4-m(ここで、 R
は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基またはアラ
ルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m
<4の整数である。)で示される4価のハロゲン化アル
コキシチタンを、周期律表 I〜III 族金属の有機金属化
合物により還元して得られる3価のチタン化合物が挙げ
られる。これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。
【0007】他の触媒系の例としては、固体触媒成分と
していわゆるグリニャール化合物などの有機マグネシウ
ムとチタン化合物との反応生成物を用いることができ
る。また他の触媒系の例としては、 固体触媒成分とし
てSiO2、Al23等の無機酸化物と前記の少なくとも
マグネシウムおよびチタンを含有する固体触媒成分とを
接触させて得られる固体物質を用いることもできる。
【0008】上記の固体触媒成分と組み合わせるべき有
機アルミニウム化合物の具体的な例としては、 一般式
3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(O
R)XおよびR3Al23等の有機アルミニウム化合物
(ここで、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール
基またはアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、Rは同一でもまた異なってもよい。)で示される化
合物が好ましい。有機アルミニウム化合物の使用量は特
に制限されないが、通常チタン化合物に対して0.1〜
1,000モル倍使用することができる。
【0009】重合反応は通常のチーグラー型触媒による
オレフィンの重合反応と同様にして行う。すなわち、反
応はすべて実質的に酸素、水等を絶った状態で、気相ま
たは不活性溶媒の存在下もしくはモノマー自体を溶媒と
する液相で行われる。重合反応の温度は20〜300
℃、好ましくは40〜200℃であり、圧力は常圧ない
し70kg/cm2G、好ましくは2kg/cm2G ないし60kg/cm
2G である。 分子量の調節は重合温度、触媒のモル比等
の重合条件を変えることによってある程度可能である
が、重合系中に水素を添加することにより効果的に行わ
れる。もちろん水素濃度、重合温度等の重合条件の異な
った2段階またはそれ以上の多段階を用いる重合反応も
なんら支障なく実施することができる。
【0010】本発明に用いるエチレン・α−オレフィン
共重合体は、従来のバナジウムを主体とする固体触媒成
分を使用して得られるエチレン・α−オレフィン共重合
体とは明らかに相違する。共重合体を構成するモノマー
が同一であり、かつ密度が同一であっても、 DSCに
よる最大ピーク温度(Tm)は本発明の共重合体のほう
が高い。また、沸騰n−ヘキサン不溶分は、本発明の共
重合体の場合には10重量%以上であるのに対し、バナ
ジウムを主体とする触媒を用いた場合には存在しないか
または極めて少量である。また、本発明のエチレン・α
−オレフィン共重合体は、直鎖状低密度ポリエチレンが
示す高結晶部分とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴ
ムが示す非晶部分とを合わせ持つ樹脂であって、前者の
特徴である機械的強度、耐熱性等と後者の特徴であるゴ
ム状弾性、耐低温衝撃性等とのバランスがよく保たれて
いる。
【0011】以上のようにして合成された本発明のエチ
レン・α−オレフィン共重合体は密度が0.860〜0.
910g/cm3であることが肝要であり、好ましくは0.8
80〜0.905g/cm3 である。 またDSCによるTm
は100℃以上であることが必要であり、好ましくは1
10℃以上である。沸騰n−ヘキサン不溶分は10重量
%以上が必要であり、好ましくは20〜95重量%であ
る。密度が0.860g/cm3未満では耐熱性が不十分とな
り、0.910g/cm3を超える場合には可撓性、柔軟性等
が損なわれ、パイプジョィントを金具により巻締めると
きに十分な追従性がなく、漏洩の原因となる。また、D
SCによるTm が100℃未満または沸騰n−ヘキサン
不溶分が10重量%未満の場合には、いずれも耐熱性が
劣る。
【0012】なお、エチレン・α−オレフィン共重合体
に関するDSCによるTm および沸騰n−ヘキサン不溶
分の測定方法は次の通りである: (DSCによるTm の測定法)熱プレス成形した厚さ1
00μm のフィルムから約5mg の試料を精秤し、 これ
をDSC装置にセットし、170℃に昇温して同温度で
15min 保持した後、降温速度2.5℃/min で0℃まで
冷却する。 次にこの状態から昇温速度10℃/min で1
70℃まで昇温を行い、0℃から170℃まで昇温する
間に現われたピークのうち最大のものの頂点の位置の温
度を最大ピーク温度(Tm)とする。
【0013】(沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法)熱プ
レスを用いて厚さ200μm のシートを成形し、これか
ら20mm×30mmのシートを3枚切り取り、それらにつ
いて二重管式ソックスレー抽出器を用い沸騰n−ヘキサ
ンで5hr抽出を行う。n−ヘキサン不溶分を取り出し、
50℃で7時間真空乾燥した後、次式数1により沸騰n
−ヘキサン不溶分を算出する。
【0014】
【数1】
【0015】本発明に用いる樹脂としては、上記エチレ
ン・α−オレフィン共重合体を主成分とし、他の樹脂お
よび/またはゴムを5〜50重量%配合してなる組成物
も用いることができる。配合する成分としては同種のポ
リオレフィン系樹脂が好ましいが、特に限定されない。
【0016】上記配合に用いる他のポリオレフィン系樹
脂としては、高・中・低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチ
レン−アクリル酸エチル、エチレン−メタクリル酸エチ
ル等のエチレンと不飽和カルボン酸またはそのエステル
との共重合体; ポリプロピレン、 プロピレン・α−オ
レフィン共重合体等が挙げられる。更に他の樹脂として
は、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂
も用いることができる。
【0017】また、他のゴムとしては、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソ
プレンゴム等を配合することができる。
【0018】本発明のパイプ用ジョイントは、非発泡層
および/または発泡層に前記エチレン・α−オレフィン
共重合体を使用するものであるが、非発泡層および発泡
層の両方を上記共重合体で製造することが好ましい。ま
た、上記パイプ用ジョイントの発泡層と非発泡層の厚み
比率は、厚みの合計を100として10:90〜90:
10の範囲、好ましくは20:80〜80:20の範囲
である。発泡層の厚みが厚みの合計の10%未満では発
泡層の効果が十分に発揮されず、一方90%を超えると
機械的強度が低下し、金具等で巻締めした場合などに破
損する懸念がある。非発泡層が本発明のエチレン・α−
オレフィン共重合体またはその組成物からなるときは、
発泡層は必ずしもこれと同じ材料で構成する必要はな
く、他の直鎖状低密度ポリオレフィン等のポリエチレン
もしくはポリプロピレン等のポリオレフィンまたはポリ
スチレン等の発泡体で形成してもよい。また発泡層の位
置は外層、中間層、内層のいずれでもよいが、緩衝性、
断熱性等を考慮すると中間または最内層に設けることが
望ましい。上記発泡層は、回転成形等により非発泡層と
同時に形成することが好ましい。
【0019】上記回転成形によりパイプ用ジョイントを
成形する場合には、前記エチレン・α−オレフィン共重
合体その他の材料の粉粒体を使用し、成形条件としては
金型の外側の温度を150〜300℃の範囲にして加熱
を行う。加熱時間は成形品の内面が平滑になるまでと
し、金型を自公転させながら溶融加熱した後、冷却して
成形品とする。
【0020】本発明のエチレン・α−オレフィン共重合
体の粉粒体は、重合により直接得られる粉粒体でもよ
く、また重合後押出し処理したペレット状の樹脂を粉砕
機により機械的に粉砕したものでもよい。 上記粉粒体
の粒径は2,000μm 以下、好ましくは1,500μm
以下、更に好ましくは50〜1,000μm の範囲のも
のが用いられる。
【0021】本発明で用いられる発泡剤としては、無機
および有機分解性発泡剤、揮発性発泡剤等が挙げられ
る。無機分解性発泡剤としては、炭酸アンモニウム、重
炭酸ソーダ、ソジウムボロンハイドライド、シリコンオ
キシハイドライド等が挙げられる。有機分解性発泡剤と
しては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、アゾヘ
キサヒドロベンゾニトリル、アゾジカルボンアミド、ジ
アゾアミノベンゼン等のアゾ化合物、ベンゼンスルホヒ
ドラジド、ベンゼン−1,3−ジスルホヒドラジド、ジフ
ェニルスルホン−3,3'−ジスルホヒドラジド、 ジフ
ェニルオキシド−4,4'−ジスルホヒドラジド等のスル
ホヒドラジド化合物、 N,N'−ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、N,N'−ジニトロソ−N,N'−ジメチ
ルテレフタルアミド等のニトロソ化合物、テレフタルア
ミド、p−tert−ブチルベンズアジド等のアジド化合物
が挙げられる。
【0022】発泡剤の分解温度が高い場合には、使用す
る熱可塑性樹脂に適した加工温度で分解させるために分
解助剤を用いてもよい。分解助剤としては、尿素化合
物、亜鉛華、三塩基性硫酸鉛等の無機金属塩、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸鉛等の金属石鹸等が用いられ
る。これらの分解助剤は単独で使用しても、2種以上併
用してもよい。
【0023】揮発性発泡剤としては炭酸ガス、プロパ
ン、メチルエーテル、二塩化二弗化メタン、ブタン、エ
ーテル、石油エーテル、アセトン、ヘキサン等が用いら
れる。これらの混合物を用いてもよい。
【0024】発泡剤の添加量は、 熱可塑性樹脂100
重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは1.0〜
10重量部の範囲で選択される。 上記添加量が15重
量部を超えると、発泡効率が悪くなると共に独立気泡の
割合が少なくなり、発泡製品の機械的特性や衝撃吸収
性、断熱性等の特性が低下し、また製品の表面状態が悪
くなるばかりでなく不経済であるため好ましくない。
また添加量が0.1重量部以下であると良好な発泡体が
得られないため好ましくない。
【0025】また、上記発泡層を形成する際に架橋剤を
使用してもよい。架橋剤としては、有機過酸化物等の遊
離基機構による架橋剤、硫黄あるいは硫黄化合物等の天
然および合成ゴム用の架橋剤、シラン化合物、チタネー
ト化合物等を用いることができる。
【0026】有機過酸化物としては、例えば、ヒドロパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチル
クミルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロ
パーオキサイド、ジプロピオニルパーオキサイド、ジオ
クタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、パーオキシ琥珀酸、パーオキシケタール、 2,5−
ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、 tert−ブチルオキシアセテート、tert−ブチルパ
ーオキシイソブチレート等が好適である。
【0027】ゴム用の架橋剤としては、硫黄華、脱酸硫
黄、硫黄末、沈降硫黄、コロイド硫黄、硫黄化合物、セ
レンおよびそれらの化合物、芳香族ニトロ化合物等があ
る。シラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセチルシ
ラン、ビニルトリクロロシラン等が挙げられる。チタネ
ート化合物としては、テトライソプロピルチタネート、
テトラ−n−ブチルチタネート、テトラキス(2−エチ
ルヘキソキシ)チタネート、チタンラクテートアンモニ
ウム塩等が挙げられる。
【0028】これらの架橋剤の添加量は、 熱可塑性樹
脂100重量部に対して0.05〜5重量部、好ましく
は0.06〜3重量部の範囲である。0.05重量部未満
では実質上架橋効果が発揮されない。また5重量部を超
えると熱可塑性樹脂の過度の分解あるいは架橋反応が起
こって機械的強度が低下し、良好な発泡体を得ることが
できない。
【0029】本発明においては、成形品の外観や成形性
を向上させるために滑剤を配合してもよい。 滑剤の配
合量は樹脂100重量部に対して0.005〜5重量
部、好ましくは0.1〜3重量部の範囲である。上記滑
剤を配合することにより、流動性が向上するため内面等
が平滑な成形品を得ることができる。
【0030】滑剤としては、流動パラフィン、 ポリエ
チレンワックス類、 マイクロワックス、塩素化炭化水
素等の炭化水素系、ステアリン酸、オレイン酸、パルミ
チン酸等の高級脂肪酸系、ステアリルアミド、パルミチ
ルアミド等の脂肪酸アミド系、ステアリン酸ブチル等の
脂肪酸エステル、グリセリド、エステルワックス等のエ
ステル系、 ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カリ
ウム、 ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等
の金属石鹸の少なくとも1種あるいは上記高級脂肪酸と
金属石鹸との併用、一価アルコール系等の通常の滑剤な
どを使用することができ、特に制限されるものではな
い。
【0031】本発明では、必要により、有機系または無
機系のフィラー、酸化防止剤、分散剤、各種顔料、紫外
線吸収剤、可塑剤、架橋剤、核剤等の添加剤を適宜配合
してもよい。更に本発明においては、必要に応じてチタ
ン系もしくはシラン系のカップリング剤を用いてもよ
い。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。まず、使用した試験方法について説明す
る。 <試験法> 漏洩テスト:パイプ内に水を充填し、常温・常圧下で3
0日間放置して漏れの有無を調べる。 ○---漏れなし、 ×---漏れあり。 曲げこわさ:JIS K7106に準拠 耐 熱 性:JIS K7202に準拠 耐 油 性:常温の潤滑油中に100日間浸漬した後の
外観を、次の基準に従い目視により判定する。 ◎---全く変化なし、 ○---ほとんど変化なし、 ×---
幾分膨潤する。
【0033】<実施例1>実質的に無水の塩化マグネシ
ウム、 1,2−ジクロロエタンおよび四塩化チタンから
なる固体触媒成分とトリエチルアルミニウムとからなる
触媒を用いて、エチレンと1−ブテンとを気相重合法に
より共重合させ、 密度 0.900g/cm3、メルトフロー
レート(MFR)0.5g/10分、1−ブテン含量 10モ
ル%、 Tm118℃、 沸騰n−ヘキサン不溶分 60重
量%のエチレン・1−ブテン共重合体からなる超低密度
ポリエチレン(VLDPE)を得た。粉砕した(100
メッシュ通過)上記VLDPEを酸化防止剤と共にロッ
クンロール式回転成形機の金型に充填し、 回転数10r
pm、成形温度270℃(金型表面温度)、加熱時間10分
間で非発泡層を形成し、次いで粉砕したVLDPEと発
泡剤(ジアゾカルボンアミド)を加え、 更に回転数1
0rpm、成形温度270℃(金型表面温度)、加熱時間
15分間、冷却時間10分(水冷)の条件で発泡層を形
成して、口径385mm×長さ600mm×非発泡層厚み6
mm×発泡層厚み6mmの発泡層を有する大口径のパイプ用
ジョイントを作製した。2本の大口径パイプの端部を突
き合せ、その突き合せ部の周囲に上記パイプ用ジョイン
トを装着し、ジョイントの端部を金属製締め具で固定
し、漏洩テストを行ったが、欠陥は全く認められなかっ
た。また、上記パイプ用ジョイントについて、曲げこわ
さ、耐熱性および耐油性の試験を行い、以上の結果を併
せて表1に示した。
【0034】<実施例2>非発泡層および発泡層の材料
を、 実施例1と同じVLDPE 80重量%および密度
0.921g/cm3、MFR 18g/10分の性状を有する直
鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE−1)20重量%
からなる組成物に代えた以外は、実施例1と同様にして
パイプ用ジョイントを作製し、漏洩テストを行ったが、
欠陥は全く認められなかった。またパイプ用ジョイント
の曲げこわさ、耐熱性および耐油性の試験を行い、これ
らの結果を表1に示した。
【0035】<比較例1>密度 0.935g/cm3、 MF
R 3.5g/10分の性状を有する直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE−2)を用いて、実施例1と同様にして
口径385mm×長さ600mm×非発泡層厚み6mm×発泡
層厚み6mmの発泡層を有する大口径のパイプ用ジョイン
トを作製し、 漏洩テストを行ったが、 可撓性がなく幾
分洩れが生じた。また実施例1と同様にパイプ用ジョイ
ントの曲げこわさ、耐熱性および耐油性の試験を行い、
それらの結果を表1に示した。柔軟性に欠けるため、緩
衝性に乏しいものであった。
【0036】<比較例2>市販のエチレン−プロピレン
共重合体ゴム(EPR、商品名:JSR EP57P、日
本合成ゴム(株)製)を用いて、実施例1と同様にして口
径385mm×長さ600mm×非発泡層厚み6mm×発泡層
厚み6mmの発泡層を有する大口径のパイプ用ジョイント
を作製し、漏洩テストに供した。 漏洩は起こらなかっ
たが、 耐油性、耐熱性が低かった。これらの試験結果
を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明のパイプ用ジョイントは特定のエ
チレン・α−オレフィン共重合体を使用しているため、
耐腐食性や機械特性、耐熱性、耐油性、弾力性、緩衝
性、断熱性等に優れ、金具等の締め具で固定しても漏洩
がなく、容易にジョイントすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16L 21/00 Z 7123−3J // C08L 23:04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非発泡層と発泡層の少なくとも一方を、
    エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを重合し
    て得られ、かつ下記性状(I)〜(III)を満足するエチ
    レン・α−オレフィン共重合体またはその組成物を用い
    て形成したことを特徴とする発泡層を有するパイプ用ジ
    ョイント、 (I) 密度0.860〜0.910g/cm3、 (II) 示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピーク
    温度100℃以上、 (III) 沸騰n−ヘキサン不溶分10重量%以上。
  2. 【請求項2】 前記非発泡層と発泡層との厚み比率が9
    0:10 〜 10:90である請求項1に記載の発泡層
    を有するパイプ用ジョイント。
  3. 【請求項3】 前記組成物が該エチレン・α−オレフィ
    ン共重合体 50 〜95重量%ならびに他の樹脂および
    /またはゴム5〜50重量%からなることを特徴とする
    請求項1に記載の発泡層を有するパイプ用ジョイント。
  4. 【請求項4】 前記非発泡層と発泡層とを回転成形によ
    り一体的に形成したことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の発泡層を有するパイプ用ジョイント。
JP21631492A 1992-07-22 1992-07-22 発泡層を有するパイプ用ジョイント Pending JPH0639954A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000191726A (ja) * 1998-09-25 2000-07-11 Fina Res Sa 多頂性ポリエチレンの製造
JP2002188767A (ja) * 2000-12-25 2002-07-05 Hitachi Metals Ltd 内面防食管継手

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JP2000191726A (ja) * 1998-09-25 2000-07-11 Fina Res Sa 多頂性ポリエチレンの製造
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