JP2978524B2 - 難燃性発泡組成物 - Google Patents

難燃性発泡組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱可塑性樹脂、難燃剤、発泡剤、架橋剤およ
び反応性化合物、あるいは反応性化合物を含む熱可塑性
樹脂からなる成形加工性に優れる難燃性発泡組成物に関
するものであり、更に詳しくは、高度の難燃性を有する
と共に可撓性、耐熱性、機械的特性、電気的特性、断熱
性、防音性等に優れる難燃性高発泡体を成形することが
できる熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
[従来技術] ポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂は物
理的性質および化学的性質に優れているので押出成形,
射出成形,回転成形などの種々の成形法で、フィルム、
シート、パイプ、容器等に成形され、家庭用、工業用と
しての多くの用途に用いられている最も需要の多い汎用
樹脂である。
また、各種の方法によりポリオレフィンを発泡させて
断熱性、防音性、衝撃吸収性(緩衝性)等を付与したり
軽量化を図ることが一般的に行われており、壁材や床材
等として使用されているが、易燃性であることから難燃
化することが強く要望されている。
従来ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂は易燃性である
ので、これを難燃化する方法が種々提案されている。そ
の最も一般的方法としては、該ポリオレフィン等にハロ
ゲン系難燃剤を添加することにより難燃化する方法であ
る。
しかしながら、これらの難燃剤は少量の配合量で効果
があるものの、燃焼時に有毒ガスを発生すると言う欠点
を有している。
昨今では、有毒ガスの発生が少なく、低煙性で、無公
害型の難燃剤として、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウムなどの無機系難燃剤がそのニーズに合致し、需
要が高まっている(例えばそれらの技術として、特開昭
51−132254号、同56−136832号などがある)。
しかるに、従来市販されているポリエチレン等の熱可
塑性樹脂においては、特に無機系難燃剤や充填剤の受容
性が悪く、難燃効果が低い。
また、難燃剤や充填剤の配合量を高めると機械的強度
や可撓性、加工性が低下するとともに、成形品の表面に
傷が付き易く、実用に供し得ないと言う欠点を有してい
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上記問題を解決し、多量の難燃剤や充填剤な
どを配合しても通常の加工技術により成形して優れた難
燃性高発泡体を得ることができる難燃性発泡組成物を提
供するものであり、更に詳しくは熱可塑性樹脂、難燃
剤、発泡剤、架橋剤および反応性化合物、あるいは反応
性化合物を含む熱可塑性樹脂からなる難燃性発泡組成物
を提供するものであり、成形加工性に優れているので射
出成形品や押出成形品等の成形向けやマスターバッチ等
として用いることができるとともに、得られる難燃性高
発泡体は可撓性、耐熱性、機械的特性、電気的特性、断
熱性、防音性、特に長期にわたる機械的特性に優れると
ころから、緩衝材、断熱材、防音材、電線やケーブルの
被覆、パッキン、シール材等として利用することができ
る。
[課題を解決する手段] 本発明の請求項(1)の発明は、 a)エチレンとα,β−カルボン酸またはその誘導体と
の共重合体 100重量部 b)難燃剤 5〜200重量部 c)発泡剤 0.1〜15重量部 d)架橋剤 多くとも5重量部 e′)アルケニル環状イミノエーテル誘導体、α,β−
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体、不飽和エポキシ
化合物、不飽和シラン化合物、不飽和チタネート化合物
および不飽和ボラン化合物からなる群から選択された少
なくとも1種の反応性化合物でポリオレフィン等の熱可
塑性樹脂をグラフト変性した熱可塑性樹脂か、あるいは
前記反応性化合物と共重合可能な単量体との共重合体か
らなる熱可塑性樹脂 1〜100重量部 からなることを特徴とする難燃性発泡組成物を提供する
ものである。
本発明の請求項(2)の発明は、 b)難燃剤が水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトから
なる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴と
する請求項1記載の難燃性発泡組成物を提供するもので
ある。
本発明は、a)成分〜c)成分さらに必要に応じて
d)成分などからなる熱可塑性樹脂組成物にe)成分と
して反応性化合物、あるいはe′)成分として反応性化
合物を含む熱可塑性樹脂を配合した難燃性発泡組成物で
あり、e)成分あるいはe′)成分を配合することによ
り、b)成分の難燃剤、あるいは任意に添加する充填剤
などとa)成分の熱可塑性樹脂との相溶性が改善され、
難燃剤や充填剤などが多量に配合されても本発明の難燃
性発泡組成物は成形加工性の低下が少なく、得られる高
発泡体は優れた機械的特性、電気的特性、断熱性、防音
性等を有することを見いだし、本発明に至った。
本発明に用いるa)成分の熱可塑性樹脂はポリオレフ
ィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化
ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹
脂、ABS樹脂、フッ素樹脂等、およびこれらの混合物や
アロイ等いずれを用いても良いが、特に上記熱可塑性樹
脂の中でも機械的特性、経済性、汎用性等の見地からポ
リオレフィンが好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂としては、超低密度ポ
リエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1
共重合体ゴムなどのオレフィン系ゴム、エチレン−酢酸
ビニル共重合体などのエチレン−ビニルエステル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共
重合体などのエチレン−α,β−カルボン酸またはその
誘導体との共重合体などのエチレン系(共)重合体、ポ
リプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体などのポ
リプロピレン系重合体、ポリブテン系重合体等が挙げら
れる。
これらの中でも超低密度ポリエチレン(VLDPE)、高
圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)などの密度が0.86〜0.94g/cm3のエチレ
ン(共)重合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴム
(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム
(EPDM)、エチレン−ブテン−1共重合体ゴムなどのオ
レフィン系ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)などのエチレン−ビニルエステル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体など
のエチレン−α,β−カルボン酸またはその誘導体との
共重合体などの軟質ポリオレフィン系重合体およびこれ
らを主成分とする組成物または混合物が難燃剤や充填剤
などの受容性や相溶性などの観点から好ましい。
上記超低密度ポリエチレン(VLDPE)とは、密度が0.8
6〜0.910g/cm3であり、かつ直鎖状低密度ポリエチレン
とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとの中間の性
状を示すポリエチレンを指す。
例えば密度0.860〜0.910g/cm3、示差走査熱量測定法
(DSC)による最大ピーク温度(Tm)60℃以上、かつ好
ましくは沸騰n−ヘキサン不溶分10重量%以上の性状を
有する特定のエチレン−α−オレフィン共重合体であ
り、少なくともチタンおよび/またはバナジウムを含有
する固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とからなる
触媒を用いて重合され、直鎖状低密度ポリエチレンが示
す高結晶部分とエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
が示す非晶部分とを合わせ持つ樹脂であって、前者の特
徴である機械的強度、耐熱性などと、後者の特徴である
ゴム状弾性、耐低温衝撃性などがバランスよく共存して
おり、本発明に用いるときは極めて有用である。
該α−オレフィンとしてはプロピレン、ブテン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げることができ
る。
該オレフィン系ゴムとしては、エチレン−プロピレン
−ジエンランダム共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
ランダム共重合体ゴムが特に好ましい。
この二つのゴムは、他のゴム状物質に比べて熱可塑性
にすぐれ、溶融混練による分散が容易であり、SBR、イ
ソプレンゴム、ニトリルゴムあるいはブタジエンゴム等
と比較すると独特の臭気を有しない点、あるいはペレッ
ト状で入手できるために、配合する際の計量や取扱いが
容易であり、かつ組成物製造装置の形式についても選択
の自由度が大きいことなど、操作上の利点を有すること
が挙げられる。
上記エチレン−プロピレン−ジエンランダム共重合体
ゴムのジエン成分については、エチリデンノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン
等いずれも使用できる。
またこれらのゴム状物質のムーニー粘度は(ML1+4100
℃)10〜100の範囲のものがよく、好ましくは(ML1+410
0℃)20〜90である。(ML1+4100℃)10以下のものを使
用すると、耐衝撃性の改良効果がほとんど得られず、
(ML1+4100℃)100以上の物であると、該無機難燃剤と
の分散が悪くなる恐れを生じる。
該プロピレン系あるいはブテン系軟質ポリオレフィン
はチーグラー系触媒を用いて製造されるプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体、ブテン−1−α−オレ
フィンランダム共重合体などであり低結晶性乃至非結晶
性ポリオレフィンである。
さらに本発明においては、イソブテンゴム、ブタジエ
ンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体ゴム、クロロプレンゴム、ニトリ
ルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体ゴムおよびこれらの水添物等を添加して使用して
も良い。
該エチレン−ビニルエステル共重合体は、高圧ラジカ
ル重合法で製造されるエチレンを主成分とするプロピオ
ン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル
酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ト
リフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単量体との
共重合体である。これらの中でも特に好ましいものとし
ては、酢酸ビニルを挙げることができる。すなわち、エ
チレン50〜99.5重量%、ビニルエステル0.5〜50重量
%、他の共重合可能な不飽和単量体0〜49.5重量%から
なる共重合体が好ましい。
該エチレン−α,β−不飽和カルボン酸またはその誘
導体との共重合体としては、エチレン−α,β−不飽和
カルボン酸共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体、それらの金属塩、アミド、イミ
ド等が挙げられるが、好ましくは高圧ラジカル重合法で
製造されるエチレン50〜99.5重量%、α,β−不飽和カ
ルボン酸もしくはエステル0.5〜50重量%、および他の
共重合可能な不飽和単量体0〜49.5重量%からなる共重
合体が好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸もしくはエステルの具体的
な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不
飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n
−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シク
ロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ステアリル、マレイン酸モノメチルエ
ステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジ
エチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、アクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の不飽和カ
ルボン酸エステル類を挙げることができる。この中でも
特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルを挙げることができる。更に好ましくはアクリル
酸エチルを挙げることができる。
金属塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウ
ム塩、リチウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩、
亜鉛塩等が挙げられる。
上記の共重合体の具体例としては、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル
酸−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エチル共
重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、
エチレン−メタクリル酸グリシジル−アクリル酸エチル
共重合体などあるいはこれらの金属塩(アイオノマー)
等が挙げられる。これらの共重合体は混合して使用して
も良い。
該オレフィン系ゴムとしては、エチレン−プロピレン
−ジエンランダム共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
ランダム共重合体ゴムが特に好ましい。
この二つのゴムは、他のゴム状物質に比べて熱可塑性
にすぐれ、溶融混練による分散が容易であり、SBR、イ
ソプレンゴム、ニトリルゴムあるいはブタジエンゴム等
と比較すると独特の臭気を有しない点、あるいはペレッ
ト状で入手できるために、配合する際の計量や取扱いが
容易であり、かつ組成物製造装置の形式についても選択
の自由度が大きいことなど、操作上の利点を有すること
が挙げられる。
上記エチレン−プロピレン−ジエンランダム共重合体
ゴムのジエン成分については、エチリデンノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン
等いずれも使用できる。
またこれらのゴム状物質のムーニー粘度は(ML1+4100
℃)10〜100の範囲のものがよく、好ましくは(ML1+410
0℃)20〜90である。(ML1+4100℃)10以下のものを使
用すると、耐衝撃性の改良効果がほとんど得られず、
(ML1+4100℃)100以上の物であると、マトリックス樹
脂への分散が悪い。
該プロピレン系あるいはブテン系軟質ポリオレフィン
はチーグラー系触媒を用いて製造されるプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体、ブテン−1−α−オレ
フィンランダム共重合体などであり低結晶性乃至非結晶
性ポリオレフィンである。
さらに本発明においては、イソブテンゴム、ブタジエ
ンゴム、1,2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体ゴム、クロロプレンゴム、ニトリ
ルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体ゴム等を添加して使用しても良い。
本発明のb)成分である難燃剤については、一般に効
果のあるとされる難燃剤を使用することができ、ハロゲ
ン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤などが挙げら
れる。しかし、ハロゲン系難燃剤等の有機難燃剤は、少
量の添加で優れた難燃性を付与することができるが、有
毒ガスを発生する難点を有することから、ノンハロゲ
ン、低煙性である無公害型の無機難燃剤が好ましい。
上記ハロゲン系難燃剤としては、例えば、テトラブロ
モビスフェノールA(TBA)およびその誘導体、ヘキサ
ブロモベンセン、デカブロモジフェニルエーテル、テト
ラブロモエタン(TBB)、テトラブロモブタン、ヘキサ
ブロモシクロデカン(HBCD)等の臭素系および塩素化パ
ラフィン、塩化ジフェニル、パークロロペンタシクロデ
カン、塩素化ナフタレン等の塩素系が挙げられる。これ
らは1種でも2種以上併用しても良く、三酸化アンチモ
ン、酸化ジルコニウム、ホウ酸亜鉛等と併用することに
よって、より効果を発揮する。
また、リン系難燃剤としては、トリクレジルホスフェ
ート、トリ(β−クロロエチル)ホスフェート、トリ
(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリ(ジブロモプ
ロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモプロピル−2,3−
クロロプロピルホスフェート等のリン酸エステルもしく
はハロゲン化リン酸エステル等が主に挙げられる。
上記有機系難燃剤の配合量は熱可塑性樹脂100重量部
に対して5〜50重量部、好ましくは10〜45重量部の範囲
である。
該難燃剤の量が5重量部未満では難燃効果が小さく、
50重量部以上の量を添加してもそれ以上の難燃効果は望
めず、機械的特性も低下し、且つコスト高になるので好
ましくない。
更に、本発明の無機難燃剤としては、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイ
ト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化スズの水
和物、硼砂などの無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜
鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、
炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸
バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジ
ルコニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、赤リン等が挙
げられる。これらは1種でも2種以上を併用しても良
い。この中でも特に、水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイ
トからなる群から選ばれた少なくとも1種が難燃効果が
良く、経済的にも有利である。また、赤リン、三酸化ア
ンチモン、ホウ酸亜鉛等と併用しても良い。またこれら
無機難燃剤の粒径は種類によって異なるが、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム等においては平均粒径20
μm以下が好ましい。
上記無機難燃剤の配合量は熱可塑性樹脂100重量部に
対して20〜200重量部、好ましくは60〜150重量部の範囲
である。該難燃剤の量が20重量部未満では難燃効果が小
さく、200重量部を超えると機械的強度・伸びが低下
し、可撓性が失われて脆くなり、かつ低温特性も悪化す
る。
本発明においては上記難燃剤の少なくとも1種が用い
られる。また本発明では無機充填剤と難燃剤とを併用す
ることにより、難燃剤の添加量を減少させることもでき
るし、他の特性を付与させることもできる。
本発明で用いられる無機充填剤としては、粉粒体、平
板状、針状、球状または中空状および繊維状等が挙げら
れ、具体的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、珪藻土、タ
ルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属粉、三
酸化アンチモン、グラファィト、炭化珪素、窒化珪素、
シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カーボンブラ
ックなどの粉粒状充填剤、雲母、ガラス板、セリサイ
ト、パイロフィライト、アルミフレークなどの金属箔、
黒鉛などの平板状もしくは鱗片状充填剤、シラスバルー
ン、軽石などの中空状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維、
グラファィト繊維、ウィスカー、金属繊維、シリコーン
カーバイト繊維、アスベスト、ウォラストナイトなどの
鉱物繊維等の例を挙げることができる。
これらの添加量は本発明の組成物100重量部にたいし
て、100重量部程度まで適用される。上記添加量が100重
量部を超えると成形品の衝撃強度等の機械的強度が低下
するので好ましくない。
本発明において、前記無機系難燃剤もしくは無機充填
剤等を使用する場合、該難燃剤や充填剤の表面をステア
リン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の脂肪酸またはそ
の金属塩、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス
またはそれらの変性物、有機シラン、有機ボラン、有機
チタネート等で被覆するなどの表面処理を施すのが好ま
しい。本発明で用いられるc)成分の発泡剤としては、
無機および有機分解性発泡剤、揮発性発泡剤の何れでも
良い。無機分解性発泡剤としては、炭酸アンモニウム、
重炭酸ソーダ、ソジウムボロンハイドライド、シリコン
オキシハイドライド等がある。有機分解性発泡剤として
は、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、アゾヘキサ
ヒドロベンゾニトリル、アゾジカルボンアミド、ジアゾ
アミノベンゼン等のアゾ化合物、ベンゼンスルホヒドラ
ジド、ベンゼン−1,3−ジスルホヒドラジド、ジフェニ
ルスルホン−3,3′−ジスルホヒドラジド、ジフェニル
オキシド−4,4′−ジスルホヒドラジドなどのスルホヒ
ドラジド化合物、N,N′−ジニトロペンタメチレンテト
ラミン、N,N′−ジニトロソ−N,N′−ジメチルテレフタ
ルアミド等のニトロソ化合物、テレフタルアミド、p−
第三ブチルベンズアジド等のアジド化合物がある。
発泡剤の分解温度が高いものを使用する場合において
は、使用する熱可塑性樹脂に適した加工温度で分解させ
るために分解助剤を用いても良い。分解助剤としては、
尿素化合物、亜鉛華、三塩基性硫酸鉛などの無機金属
塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン鉛等の金属石けん等
が用いられる。これらの分解剤は単独で使用しても、2
種以上併用しても良い。
揮発性発泡剤としては炭酸ガス、プロパン、メチルエ
ーテル、二塩化二弗化メタン、ブタン、エーテル、石油
エーテル、アセトン、ヘキサン等がある。これらの混合
物を用いても良い。
発泡剤の添加量は熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1
〜15重量部程度まで適用される。好ましくは1.0〜10重
量部である。上記添加量が15重量部を超えると発泡効率
が悪くなると共に単独気泡の割合が少なくなり発泡製品
の機械的特性や衝撃吸収性、防音性、断熱性等の特性が
低下し、また製品の表面状態が悪くなるばかりでなく不
経済であるので好ましくない。また添加量が0.1重量部
以下であると良好な発泡体が得られず好ましくない。
本発明に用いられるd)成分の架橋剤としては有機過
酸化物等の遊離基的機構による架橋剤、硫黄或は硫黄化
合物等の天然および合成ゴムの架橋剤等を用いることが
できる。有機過酸化物としては、例えば、ヒドロパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミル
パーオキサイド、ジアルキル(アリル)パーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、ジ
プロピオニルパーオキサイド、ジオクタノイルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド、パーオキシ琥珀
酸、パーオキシケタール、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルオキシアセ
テート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が好適
に用いられる。
ゴムの架橋剤としてはイオウ華、脱硫イオウ、イオウ
末、沈降イオウ、コロイドイオウ、イオウ化合物、セレ
ンおよびそれらの化合物、芳香族ニトロ化合物などがあ
る。
これらの架橋剤の添加量は熱可塑性樹脂100重量部に
対して、0〜5重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範
囲で使用される。
特にポリオレフィン系樹脂の場合においては、良好な
発泡体あるいは良好な成形性を得るためには通例架橋剤
を使用することが望ましい。
本発明のe)成分である反応性化合物とは、アルケニ
ル環状イミノエーテル誘導体、α,β−不飽和カルボン
酸もしくはその誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和
シラン化合物、不飽和チタネート化合物および不飽和ボ
ラン化合物からなる群から選択された少なくとも1種で
ある。
本発明に用いるアルケニル環状イミノエーテル誘導体
とは、以下に示す構造式で表わされる化合物であり、 ここで、nは1,2および3であり、好ましくは2およ
び3、より好ましくは2である。またR1、R2、R3、Rは
それぞれC1〜C12の不活性なアルキル塩および/または
水素を示し、アルキル基にはそれぞれ不活性な置換基が
あってもよい。ここでいう不活性とはグラフト反応やそ
の生成物の機能に悪影響を及ぼさないことを意味する。
またRは同一である必要はない。好ましくは、R1=R2
H、R3=H、あるいはR3=CH3、R=Hすなわち、2−
ビニルおよび/または2−イソプロペニル−2−オキサ
ゾリン、2−ビニルおよび/または2−イソプロペニル
−5,6−ジヒドロ4H−1,3−オキサヘジンである。これら
は単独でも混合物でも良い。この中でも特に2−ビニル
および/または2−イソプロペニル−2−オキサゾリン
が好ましい。
本発明で用いるα,β−不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の
不飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イ
ソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−
n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステア
リル、メタクリル酸ステアリル、マレイン酸モノメチル
エステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸
ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の不飽和
カルボン酸エステル類を挙げることができる。この中で
も特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸アルキル
エステルを挙げることができる。更に好ましくはアクリ
ル酸エチルを挙げることができる。
不飽和エポキシ化合物としては、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジ
ルエステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエス
テル、ブテントリカルボン酸グリシジルエステル、ブテ
ントリカルボン酸トリグリシジルエステルおよびα−ク
ロロアリル、マレイン酸、クロトン酸、フマール酸など
のグリシジルエステル類またはビニルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルオキシエチ
ルビニルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル
などのグリシジルエーテル類、p−グリシジルスチレン
等が挙げられるが、特に好ましいものとしてはメタクリ
ル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルを挙げるこ
とができる。
不飽和シラン化合物としてはビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセチルシ
ラン、ビニルトリクロロシラン等が挙げられる。
不飽和チタネート化合物としてはテトライソプロピル
チタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラキ
ス(2−エチルヘキソキシ)チタネート、チタンラクテ
ートアンモニウム塩等が挙げられる。
e)成分の配合量は重要であり、熱可塑性樹脂100重
量部、難燃剤5〜200重量部に対して1〜30重量部、好
ましくは3〜25重量部である。
該配合量が1重量部以下では効果が発揮されず、30重
量部以上添加してもそれ以上に組成物の物性向上が望め
ない。
本発明の請求項(1)の発明は、e)成分をe′)成
分である反応性化合物を含む熱可塑性樹脂に替えた組成
物であって、上記の反応性化合物でポリオレフィン等の
熱可塑性樹脂をグラフト変性した樹脂か、あるいは上記
の反応性化合物と共重合可能な単量体との共重合体であ
る。
例えばe′)成分の一つであるアルケニル環状イミノ
エーテル誘導体を含む熱可塑性樹脂としては、熱可塑性
樹脂に該アルケニル環状イミノエーテル誘導体をラジカ
ル開始剤等を用いてグラフト変性したものがある。
また他の例としては無水マレイン酸変性ポリオレフィ
ン、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エ
チレン−グリシジルメタクリレート−ビニルアセテート
共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げ
られる。
該e′)成分反応性化合物を含む熱可塑性樹脂は、本
発明で用いるポリオレフィン等の熱可塑性樹脂と相溶性
が良いばかりでなく、分子中に活性な環状イミノエーテ
ル基等の官能基があるため無機難燃剤や充填剤などとカ
ップリングしてポリオレフィン等の熱可塑性樹脂との相
溶性を高める作用があるので、無機難燃剤や充填剤など
を高配合しても機械的特性や加工性の低下が少なく、得
られる発泡体は優れた機械的特性等を有するようにな
る。
該e′)成分の含有量はa)成分の熱可塑性樹脂100
重量部に対して1〜100重量部の範囲で使用される。
ただし、アルケニル環状イミノエーテル誘導体等の反
応性化合物単位として1〜30重量部存在することが肝要
である。
本発明の第1発明においては、a)〜e)成分を同時
に配合して通常の加工法を用いて本発明の難燃性発泡組
成物を作ることができるので工程が簡単であり、経済的
に有利である。
アルケニル環状イミノエーテル誘導体等の反応性化合
物をグラフトする熱可塑性樹脂は特に限定されるもので
はないが、ポリオレフィンが好ましい。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、オレフィン系ゴム、前記エチレン共
重合体など及びこれらの混合物がある。アルケニル環状
イミノエーテル誘導体等の反応性化合物と共重合可能な
単量体も特に限定されるものではなく、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1等のα−オレフィン類、スチレン、
α−メチルスチレン等のオレフィン系芳香族化合物類、
ブタジエン、イソプレン等のオレフィン系ジエン類、
α,β−不飽和カルボン酸もしくは誘導体、ビニルエス
テル類等がある。
本発明において、本発明の組成物や得られる高発泡体
の特性を損なわない範囲で傷付き白化改良剤を添加して
も良い。傷付き白化改良剤としては、鉱油、ワック
ス、パラフィン類、高級脂肪酸およびそのエステル、
アミドもしくは金属塩、シリコーン、多価アルコー
ルの部分的脂肪酸エステルまたは脂肪酸アルコール、脂
肪酸、脂肪酸アミノ、脂肪酸アミド、アルキルフェノー
ルもしくはアルキルナフトールアルキレンオキサイド付
加物の少なくとも1種から選択される。
上記鉱油、ワックス、パラフィン類としては、プロ
セスオイル等の鉱油;マイクロワックス、ポリエチレン
ワックス等のワックス類;流動パラフィン、天然パラフ
ィン等のパラフィン類が挙げられる。
上記高級脂肪酸およびそのエステル、アミド、金属
塩としては、エルカ酸、オレイン酸、ステアリン酸、パ
ルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、ソルビタン脂肪
酸、ジグリセリン脂肪酸、ペンタエリスリトール脂肪
酸、ジペンタエリスリトール脂肪酸、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸ブチル、ステ
アリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、
12−オキシステアリン酸、ポリオキシエチレン(5)グ
リセリンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)
グリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレン
(5)モノオーレート等の高級脂肪酸エステル類;エル
カ酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、
エチレンヒドロキシステアラミド、メチレンビスステア
ロアミド、エチレンビスステアロアミド複合型アミド等
が挙げられる。又、高級脂肪酸の金属塩にはステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸バリウム、ラウリル酸亜鉛等が挙げられる。
上記シリコーンとしては、シリコーンオイル、シリ
コーンオリゴマー、シリコーンゴム、シリコンレジン等
が挙げられるが、特に高級脂肪酸変性シリコンオイルが
最も好ましい。
上記多価アルコールの部分的脂肪酸エステルまたは
脂肪酸アルコール、脂肪酸、脂肪酸アミノ、脂肪酸アミ
ド、アルキルフェノール、アルキルナフトールのアルキ
レンオキサイド付加物としては、上記の脂肪酸、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート等
のソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、脂肪酸アミ
ド等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の
縮合物を付加したものである。上記アルキレンオキサイ
ドの炭素数は2〜4が適当である。又アルキレンオキサ
イドの付加率は、エチレンオキサイドでは1〜10モル位
が適当である。これらは単独で、あるいは混合して付加
させても良い。またランダムブロックであってもよい。
上記傷付き白化改良剤の中でも、オレイン酸アミド、
ステアリン酸アミド、高級脂肪酸アミドおよび高級脂肪
酸変性シリコンオイル等のシリコンが好ましく、特に高
級脂肪酸アミドは安価であることから経済的にも有利で
ある。
本発明において、熱可塑性樹脂、難燃剤、架橋剤、発
泡剤、反応性化合物あるいは反応性化合物変性熱可塑性
樹脂、および必要に応じて無機充填剤、添加剤等を配合
して難燃性発泡組成物を作るには、これらをバンバリー
ミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロ
ール等の通常の混練機で溶融混練して均一に分散した
後、一般的な方法で発泡成形に用いたり、マスターバッ
チ等として用いる。該溶融混練時には発泡剤と架橋剤が
分解しない温度以下で行ない、発泡成形時に、架橋反応
と発泡剤の分解を同時に行なうか、あるいは架橋反応を
先行させてから発泡剤の分解を行なうのが好ましい。
本発明において、上記組成物に対してその使用目的に
応じて、有機フィラー、酸化防止剤、滑剤、有機或は無
機系顔料、紫外線防止剤、分散剤、銅害防止剤、中和
剤、可塑剤、核剤等を組成物や得られる高発泡体の特性
を阻害しない範囲で添加しても良い。
本発明においては以下の実施態様を包含する。
(1)前記ポリオレフィンが軟質ポリオレフィンである
特許請求の範囲第1項記載の難燃性発泡組成物。
(2)前記軟質ポリオレフィンが超低密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−α,β
−不飽和カルボン酸もしくはそのエステル共重合体およ
びその金属塩、オレフィン系ゴム、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体、プロピレン−ブテン−1ランダム
共重合体からなる群から選択されてなる特許請求の範囲
第1項記載の難燃性発泡組成物。
(3)前記無機系難燃剤が無機金属化合物の水和物であ
る特許請求の範囲第1項に記載の難燃性発泡組成物。
(4)前記無機金属化合物の水和物が水酸化マグネシウ
ムおよび/または水酸化アルミニウムである特許請求の
範囲第1項記載の難燃性発泡組成物。
(5)c)成分の発泡剤がアゾジカルボンアミドである
特許請求の範囲第1項記載の難燃性発泡組成物。
(6)e)成分の反応性化合物がアルケニル環状イミノ
エーテル誘導体、α,β−不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体、ビニルエステル類、不飽和エポキシ化合物、
不飽和シラン化合物、不飽和チタネート化合物および不
飽和ボラン化合物からなる群から選択された少なくとも
一種である特許請求の範囲第1項に記載の難燃性発泡組
成物。
(7)e′)成分の反応性化合物を含む熱可塑性樹脂
が、熱可塑性樹脂を前記反応性化合物によりグラフト変
性した樹脂、あるいは共重合可能な単量体と前記反応性
化合物とを共重合した共重合体である特許請求の範囲第
1項に記載の難燃性発泡組成物。
[実施例] 以下、本発明を実施例によって詳しく述べるが、本発
明の要旨を逸脱しない限り、これらの実施例に限定され
るものではない。
[使用樹脂および材料] a)成分 a−1;エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)[E
A含有量=15重量%、MFR=5.0g/10min、商品名;日石レ
クスロンA4150 日本石油化学(株)製] a−2;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)[MFR=3.
0g/10min、商品名;日石レクスロンV370 日本石油化学
(株)製] b)成分 b−1;水酸化マグネシウム[Mg(OH)] [商品名;キスマ5B 協和化学(株)製] c)成分 c−1;アゾジカルボンアミド d)成分 d−1;ジクミルパーオキサイド[商品名;パークミルD
日本油脂(株)製] e′)成分 e′−1;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン含有ポ
リスチレン[RPS、ダウケミカル社製] e′−2;酸変性直鎖状ポリエチレン [MAnLLDPEと略す、日本石油化学(株)製] 添加剤: カーボンブラックマスターバッチ(CB M/Bと略す):
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)[EA含有
量=15重量%、MFR=5.0g/10min、商品名;日石レクス
ロンA4150 日本石油化学(株)製]中にカーボンブラ
ックを26重量%含有させたもの。
ヒシガード:赤リン、水酸化マグネシウムおよびLLDPE
からなるマスターバッチ(1:1:1重量比) [試料作成法] 第1表に示す配合のポリオレフィン系樹脂、無機難燃
剤、反応性化合物を含む熱可塑性樹脂、マスターバッチ
組成物にさらにステアリン酸1重量部、亜鉛華1.5重量
部、発泡剤アゾジカルボンアミド6重量部及び架橋剤ジ
クミルパーオキサイド2.5重量部を添加してドライブレ
ンドした後、10インチオープンロールを用い樹脂温度11
0℃で溶融混練した後、約15分で取り出し、未架橋、未
発泡のシートを得た。次いでこのシート約170gを金型
(150×100×8.5mm)に充填して、金型温度170℃、13分
間、加熱、架橋、発泡させ発泡体を作成した。この発泡
体の発泡倍率の測定、引張試験を行った。
試験結果を第1表に示す。
[試験法] (1)引張強度(UTS)および伸び(%) 厚さ1mmの試料から3号ダンベルで打ち抜いた試験片
で、テンシロンを用いて引張速度200mm/minの速度で測
定した。発泡体の場合もこの方法に準拠して行った。
(2)酸素指数(O.I) JIS K7201に準拠して行った。
(3)加熱老化試験 100℃ギアーオーブン中に試料を48時間放置後、引張
強度(UTS)および伸び(%)を測定し、次式により引
張強度残率(%)および伸び残率(%)を求めた。
[発明の効果] 上記のように、a)成分熱可塑性樹脂、水酸化アルミ
ニウムや水酸化マグネシウム等のb)成分難燃剤、c)
成分発泡剤、およびe)成分反応性化合物、または
e′)成分反応性化合物を含む熱可塑性樹脂、更に必要
に応じてd)成分架橋剤や各種の添加剤を配合した本発
明の難燃性発泡組成物は、該e)成分、またはe′)成
分の配合によりポリオレフィン等の熱可塑性樹脂に対す
る難燃剤や充填剤等の相溶性が著しく改善され、多量の
難燃剤等を配合しても射出成形や押出成形等の通常の方
法で加工して、高度の難燃性を有する高発泡体を製造す
ることができ、且つ該難燃性高発泡体は可撓性、耐熱
性、機械的特性、断熱性、電気的特性などに優れている
ので、緩衝剤、断熱材、防音材、電線やケーブルの被
覆、パッキン、シール材等として利用することができ
る。特に、腐食ガス量を規定している原子力研究所をは
じめとした各種発電プラント用ケーブル、化学、鉄鋼、
石油等のプラント用ケーブル、耐熱電線や一般家屋配線
などの高度な難燃性を要求される場所で好適に使用され
る。
また、繊維、電気、電子、自動車、船舶、航空機、建
築、土木等の分野で、パネル、包装梱包資材、電気・電
子部品、自動車部品、家具、家庭用品等としても用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)エチレンとα,β−カルボン酸または
    その誘導体との共重合体 100重量部 b)難燃剤 5〜200重量部 c)発泡剤 0.1〜15重量部 d)架橋剤 多くとも5重量部 e′)アルケニル環状イミノエーテル誘導体、α、β−
    不飽和カルボン酸もしくはその誘導体、不飽和エポキシ
    化合物、不飽和シラン化合物、不飽和チタネート化合物
    および不飽和ボラン化合物からなる群から選択された少
    なくとも1種の反応性化合物でポリオレフィン等の熱可
    塑性樹脂をグラフト変性した熱可塑性樹脂か、あるいは
    前記反応性化合物と共重合可能な単量体との共重合体か
    らなる熱可塑性樹脂 1〜100重量部 からなることを特徴とする難燃性発泡組成物。
  2. 【請求項2】b)難燃剤が水酸化マグネシウム、水酸化
    アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタル
    サイトからなる群から選ばれた少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の難燃性発泡組成物。
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