JP2002012714A - 難燃性重合体組成物 - Google Patents

難燃性重合体組成物

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ethylene
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Masaki Aoyama
正貴 青山
Tokushige Murakami
徳茂 村上
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Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気絶縁材料として好適な、実用物性
(強度、伸び)、難燃性、電気特性、耐熱性に優れた難
燃性重合体組成物の提供。 【解決手段】 エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体と
する熱可塑性重合体(A)100重量部、難燃性無機化
合物(B)30〜300重量部及び含窒素架橋助剤
(C)0.1〜10重量部からなる難燃性重合体組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的性質、機械
的性質、耐熱性等に優れた難燃性重合体組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系重合体は、一般に電気的特
性、機械的特性、加工性等が優れているところから電気
絶縁材料として広く使用されている。例えば、ポリエチ
レンはとりわけ電気的特性、機械的特性が優れており、
またエチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・不飽和
カルボン酸エステル共重合体などのエチレン・不飽和エ
ステル共重合体は、強度、低温特性、硬度等のバランス
が優れており、それぞれ電線・ケーブルの絶縁材料やシ
ース材料として広く使用されている。
【0003】ところが上記オレフィン系重合体は易燃性
であるため、車両用電線、屋内配線用電線などの用途に
おいては難燃処方が施されて使用されてきた。このよう
な難燃処方においては、古くはハロゲン系難燃剤の使用
が主流であったが、近年では燃焼時に有害ガスの発生が
ない水酸化マグネシウムを代表とする難燃性無機化合物
を配合する例が増えてきた。
【0004】しかしながら難燃性無機化合物はかなり大
量に配合しないと充分な難燃効果を発揮することができ
ないという問題点があり、これをポリエチレンに配合す
る場合には、相溶性が悪いため機械的特性の低下が避け
られなかった。一方これをエチレン・不飽和エステル共
重合体に配合する場合には、この共重合体がポリエチレ
ンに比較して難燃性無機化合物との親和性に優れている
ものの、機械的特性及び難燃性においてバランスの取れ
た重合体組成物を得ることが容易でなく、また電気的特
性が若干不足気味になるという難点もあるため、電気絶
縁材料としては必ずしも満足すべきものとはならなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、エ
チレン・不飽和エステル共重合体の中でも難燃性にはや
や難があるが、柔軟かつ強靭でフィラーロディング性に
優れた安価なエチレン・酢酸ビニル共重合体を難燃絶縁
材料として使用することを思い立ち、その欠点とされる
電気的特性の改善を図ると共に、機械的特性、耐熱性等
においてバランスの取れた物性を有する難燃性組成物を
得るべく検討を行った。その結果、含窒素架橋助剤を使
用する処方を確立するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体を主体とする熱可塑性重合体
(A)100重量部、難燃性無機化合物(B)30〜3
00重量部及び含窒素架橋助剤(C)0.1〜10重量
部からなる難燃性重合体組成物に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体を主体とする熱可塑性重合体(A)は、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体が50〜100重量%、好
ましくは60〜100重量%を占めるもので、他の熱可
塑性重合体は50〜0重量%、好ましくは40〜0重量
%の割合で使用される。ここにエチレン・酢酸ビニル共
重合体としては、難燃性無機化合物(B)を多量に配合
しても機械的強度の顕著な低下を来たさないようにする
ためには、酢酸ビニル含量が20〜50重量%、好まし
くは25〜46重量%のものを使用するのが好ましい。
また酢酸ビニル含量が20重量%未満のエチレン・酢酸
ビニル共重合体を使用する場合は、酢酸ビニル含量が2
0〜50重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体と併用
し、かつ後者のものが(A)中に50重量%以上を占め
るような割合となるようにして使用するのが好ましい。
これらエチレン・酢酸ビニル共重合体の少なくとも一部
として、少量の他の単量体、例えば不飽和カルボン酸が
ランダム共重合もしくはグラフト共重合されたものを使
用することができる。このようにエチレン・酢酸ビニル
共重合体を所定割合で使用することにより、難燃性無機
化合物を多量に配合しても機械的特性良好な組成物を得
ることができる。
【0008】エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体とす
る熱可塑性重合体(A)に配合することができる上記他
の熱可塑性重合体としては、各種オレフィンの重合体、
オレフィン同士の共重合体あるいはオレフィンと酢酸ビ
ニル以外の極性モノマーとの共重合体などが使用できる
が、エチレン・酢酸ビニル共重合体との親和性、加工性
などを考慮すると、ポリエチレン、エチレンと炭素数3
以上のα−オレフィンとの共重合体又はエチレン・不飽
和カルボン酸エステル共重合体などのようなエチレンを
主体とする重合体の1種又は2種以上を使用するのが好
ましい。このようなエチレンを主体とする重合体は、不
飽和カルボン酸でグラフト重合されたものであってもよ
い。
【0009】上記ポリエチレンとしては、高圧法ポリエ
チレンや中・低圧法ポリエチレンなどを例示することが
できる。
【0010】また上記エチレンと炭素数3以上のα−オ
レフィンとの共重合体における炭素数3以上のα−オレ
フィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、4−メチル−1−ペンテンなどを挙げることが
できる。このようなエチレンと炭素数3以上のα−オレ
フィン共重合体はまた、少量のマルチオレフィンが共重
合されたものであってもよく、例えば、ジシクロペンタ
ジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチ
レン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジビ
ニルベンゼンのようなマルチオレフィンとの3元共重合
体を例示することができる。これら共重合体としては、
種々の触媒系で製造される高結晶質、低結晶質あるいは
非晶質のものをそれぞれ使用することができる。好適な
共重合体の例として、例えばバナジウム触媒系あるいは
メタロセン触媒系で製造される密度が860〜930k
g/m3の共重合体を挙げることができる。
【0011】また上記エチレン・不飽和カルボン酸エス
テル共重合体における不飽和カルボン酸エステルとして
は、不飽和カルボン酸アルキルエステル、具体的にはア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マ
レイン酸ジエチルなどを例示することができる。これら
共重合体はまた、上記不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル以外のアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、不飽和ジカルボン酸ハーフエステル、不飽和ジカル
ボン酸無水物、その他の単量体が共重合されたものであ
ってもよい。これらエチレン・不飽和カルボン酸エステ
ル共重合体としては、不飽和カルボン酸エステル含量が
5〜85重量%、好ましくは10〜80重量%、一層好
ましくは15〜75重量%のものである。
【0012】ポリエチレンや上記各エチレン共重合体の
グラフト重合体を形成することができる不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン
酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、ノルボルネンジ
カルボン酸無水物などを例示できるが、とくに不飽和ジ
カルボン酸無水物の使用が好ましい。
【0013】本発明の難燃性重合体組成物の難燃性や加
工性を考慮すると、(A)を構成する重合体として、そ
れぞれ190℃、2160g荷重におけるメルトフロー
レートが0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜
10g/10分のものを使用し、(A)全体として0.
1〜10g/10分、好ましくは0.5〜5g/10分
となるようにするのが好ましい。
【0014】本発明において使用される難燃性無機化合
物(B)としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト
のような金属水酸化物、珪酸金属塩、硼酸金属塩、シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、ゼオ
ライト、カーボンブラック、ガラス繊維などの充填剤や
補強材を例示することができる。充分な難燃性を求める
場合には、金属水酸化物を使用するかあるいは金属水酸
化物を少なくとも50重量%以上占めるような混合無機
化合物を使用するのがよい。また難燃性、電気特性など
を考慮すると、とくに好ましいのは水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムである。
【0015】上記難燃性無機化合物の混和性、難燃性重
合体組成物から得られる成形物外観などを考慮すると、
難燃性無機化合物として平均粒径が0.05〜20μ
m、とくに0.1〜5μm程度のものを使用するのが望
ましい。また同様の理由で、とくに金属水酸化物を使用
する場合には空気中の炭酸ガスにより炭酸塩に変化して
電気的特性を損なわないようにするために、脂肪酸、脂
肪酸アミド、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族アルコ
ール、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
シリコンオイル、リン酸エステル等で表面処理されたも
のを使用するのが好ましい。
【0016】難燃性無機化合物の配合量は、エチレン・
酢酸ビニル共重合体を主成分とする熱可塑性重合体
(A)100重量部に対し、30〜300重量部、好ま
しくは50〜250重量部、一層好ましくは100〜2
30重量部の範囲である。難燃性無機化合物の配合量が
過少であると充分な難燃性を付与することが難しく、ま
たその配合量が過多となると、加工性良好な組成物を得
ることが難しくなる。
【0017】本発明の難燃性重合体組成物にはさらに含
窒素架橋助剤(C)が配合される。含窒素架橋助剤とし
て具体的には、トリアリルイソシアヌレート、トリメタ
アリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ト
リアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジ
ン、メタフェニレンビスマレイミド、p−キノンジオキ
シムなどを例示することができる。このような含窒素架
橋助剤の配合は、本発明の難燃性重合体組成物の電気的
特性及び耐熱性を向上させる役割を果たすものである。
これら含窒素架橋助剤の代わりに他の架橋助剤を用いて
も、電気的特性良好な重合体組成物を得ることはできな
い。含窒素架橋助剤の配合量は、エチレン・酢酸ビニル
共重合体を主体とする熱可塑性重合体(A)100重量
部当り、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部の範囲である。
【0018】本発明の(A)、(B)、(C)からなる
難燃性重合体組成物は、これを架橋することによって所
望の性能を発揮させることができる。架橋の方法として
は、架橋剤による架橋あるいは電子線のような放射線に
よる架橋などの方法を採用するのが経済的かつ効果的で
あるので好ましい。
【0019】このような目的に使用することができる架
橋剤(D)としては、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、p−サイメンハイ
ドロパーオキサイド、p−ジイソプロピルベンゼンジハ
イドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(2−t−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3、t−ブチルクミルパーオキサイド、
ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオ
キサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−
ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイ
ソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキシルカーボネート、2,5−ジメチル−2,
5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチ
ルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキベンゾエ
ートなどのアルキルパーオキシエステル、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
シクロヘキサン、1,1−ビス(t−アミルパーオキ
シ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチル
パーオキシ)バレレート、エチル−3,3−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ブチレートなどのパーオキシケター
ルなどの有機過酸化物を挙げることができる。これら架
橋剤の効果的な配合量は、エチレン・酢酸ビニル共重合
体を主体とする熱可塑性重合体(A)100重量部当
り、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部
の範囲である。
【0020】本発明の難燃性重合体組成物においては、
他の難燃剤を併用したり、その他各種添加剤を配合する
ことができる。このような添加剤の例として、ヒンダー
ドフェノールのような酸化防止剤、ヒンダードアミンの
ような光安定剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系などの紫外線吸収剤、金属酸化物、赤燐などの難燃
助剤、カーボンブラック、その他の顔料、染料、滑剤、
ブロッキング防止剤、発泡剤、発泡助剤などを例示する
ことができる。
【0021】架橋剤(D)を用いる架橋は、(A)、
(B)、(C)、(D)及び任意に配合される添加剤
を、(A)の溶融条件下、架橋剤の分解温度以上の温度
に保つことによって行うことができる。この場合、架橋
と成形を同時に行っても良いし、架橋剤の分解温度以下
で成形した後、成形物を加温して架橋を行うこともでき
る。また電子線による架橋においては、(A)、
(B)、(C)及び任意に配合される添加剤からなる組
成物の成形物に電子線を照射することによって行うこと
ができる。電子線の線量は、0.5〜30Mrad、好
ましくは1〜25Mradである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。尚、実施例及び比較例において用いた原料と
得られた重合体組成物の物性試験方法を以下に示す。
【0023】1.使用原料 (1)原料樹脂 EVA−1:酢酸ビニル含量33重量%、MFR1g/
10分のエチレン・酢酸ビニル共重合体 EVA−2:酢酸ビニル含量28重量%、MFR4g/
10分のエチレン・酢酸ビニル共重合体 EMA:アクリル酸メチル含量72重量%、MFR8g
/10分のエチレン・アクリル酸メチル共重合体 EPDM:エチレン含量71重量%、沃素価7、ムーニ
ー粘度(ML1+4(121℃)60のエチレン・プロピ
レン・ジエン共重合ゴム
【0024】(2)難燃性無機化合物 Mg(OH)2:水酸化マグネシウム(協和化学(株)
製) ZnO:酸化亜鉛(堺化学(株)製)
【0025】(3)架橋剤 DCP:ジクミルパーオキサイド(三井化学(株)製三
井DCP)
【0026】(4)架橋助剤 TAIC:トリアリルイソシアヌレート MPDM:N,N'−メタフェニレンジマレイミド TMPTM:トリメチロールプロパントリメタクリレー
【0027】(5)その他添加剤 ステアリン酸:和光純薬(株)製 酸化防止剤:チバスペシアルティケミカルズ(株)製イ
ルガノックス1010
【0028】2.物性評価方法 (1)引張特性:JIS K6760に準拠 強度が5MPa以上を○、それ以下を×とした。 伸びが150%以上のものを○、それ以下を×とした。
【0029】(2)耐熱性:100℃に保持したオーブ
ン中に引張特性評価用サンプルを48時間放置し、その
後の外観変化を目視で観察した。 ○:外観変化なし ×:外観変化あり
【0030】(3)難燃性 UL1410 試験方法UL94にて評価を行った。
【0031】(4)電気特性 体積固有抵抗 JIS K6911に準拠
【0032】[実施例1]エチレン・酢酸ビニル共重合
体EVA−1、難燃性無機化合物及びその他添加剤を表
1で示す割合で配合し、小型加圧ニーダーで加熱混練
後、それら混練物と表1に示す量の架橋剤及び架橋助剤
とを6インチロールに投入し、100℃でロール混練を
行うことにより重合体組成物を調製した。ロール混練
後、分出しシートを作成した。160℃でプレス成形す
ることにより厚さ1mm及び3mmのシートを作成し、
実用物性(強度、伸び)、難燃性、耐熱性、電気特性の
評価を実施した。結果を表1に併記する。
【0033】表1の結果から明らかなように、実施例に
より得られた本発明の重合体組成物は、実用物性、難燃
性、耐熱性、電気特性に優れた組成物であった。
【0034】[実施例2〜5]表1に示す原料を表1に
示す配合比で使用して実施例1と同様に操作して、重合
体組成物の調製と物性評価を行った。これら実施例で得
られた重合体組成物は、実施例1のものと同様に実用物
性、難燃性、耐熱性、電気特性に優れていた。
【0035】
【表1】
【0036】[比較例1]実施例1で用いた原料樹脂、
難燃性無機化合物、酸化防止剤を表2に示す割合で配合
し、実施例1と同様にサンプル調製及び物性評価を実施
した結果を表2に示した。架橋助剤を配合しない重合体
組成物は、電気特性に乏しく絶縁材料としての使用が難
しい。
【0037】[比較例2]実施例3で用いた原料樹脂、
難燃性無機化合物、酸化防止剤を表2に示す割合で配合
し、実施例3と同様にサンプル調製及び物性評価を実施
した結果を表2に示した。共重合体を複数組合せること
により、比較例1に比べて電気特性は改良されるもの
の、伸び等の実用物性が悪く、実施例3のようなバラン
スのとれた重合体組成物は得られなかった。
【0038】[比較例3]電気的特性を改良するため
に、酢酸ビニル含量の少ないエチレン・酢酸ビニル共重
合体を用い、架橋助剤を配合せずに実施例1同様の評価
を実施した結果を表2に示す。酢酸ビニル含量が少なく
なるほど電気特性は良くなる傾向にあるものの、難燃性
が充分でない。
【0039】[比較例4]架橋助剤として含窒素化合物
以外のものを用い、実施例1と同様の操作で重合体組成
物の調製及び物性評価を行った結果を表2に示す。重合
体組成物は実用物性及び難燃性に優れるものの、電気特
性において満足の行くものが得られなかった。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、実用物性(強度、伸
び)、難燃性、耐熱性、電気的特性に優れた重合体組成
物を提供することができる。本発明の難燃性重合体組成
物はこのような特長を生かして、各種電線、ケーブルな
どの外被、シース材料などの電気絶縁材料として好適で
ある。本発明の難燃性重合体組成物はまたこのような用
途のみならず、押出成形、射出成形、圧縮成形、中空成
形、発泡成形等の各種成形方法により種々の形状の成形
品にして利用することもできる。例えば、人工芝、マッ
ト、止水シート、トンネルシート、ルーフィング等の土
木分野、ホース、チューブ等のパイプ用途、パッキン、
制振シートなどの家電用途、カーペットの裏打ち材、ド
アパネル防水シート、泥よけ、モール等の自動車用途、
家具、壁紙、床材、発泡シート等の建材用途などの各分
野で使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/06 C08L 23/06 Fターム(参考) 4F070 AA13 AA16 AC13 AC44 AC45 AC56 AE07 AE08 HA04 HB01 4J002 BB03X BB05X BB06W BB07X BB15X DA036 DE076 DE146 DE206 DE236 DE286 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DL006 EK017 EK027 EK037 EK057 EK067 FA046 FA086 FB086 FB096 FB166 FB236 FB246 FB256 FB266 FD040 FD050 FD090 FD130 FD136 FD147 FD150 GQ01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体と
    する熱可塑性重合体(A)100重量部、難燃性無機化
    合物(B)30〜300重量部及び含窒素架橋助剤
    (C)0.1〜10重量部からなる難燃性重合体組成
    物。
  2. 【請求項2】 エチレン・酢酸ビニル共重合体を主体と
    する熱可塑性重合体(A)が、エチレン・酢酸ビニル共
    重合体と、ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共
    重合体及びエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合
    体から選ばれるエチレン重合体との混合物である請求項
    1記載の難燃性重合体組成物。
  3. 【請求項3】 架橋剤(D)を配合してなる請求項1又
    は2記載の難燃性重合体組成物。
  4. 【請求項4】 電子線架橋してなる請求項1又は2記載
    の難燃性重合体組成物。
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