JP4063037B2 - ポリエチレン系架橋発泡体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエチレン系架橋発泡体に関する。さらに詳しくは、高温環境下における熱収縮率が低いために自動車内装用緩衝材、建材用断熱材、産業資材、家具、家庭用電気器具、建築あるいは家電製品などの配管の断熱などに適用できる耐熱性に優れたポリエチレン系架橋発泡体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレン系架橋発泡体は軽量性、断熱性、遮音性に優れていることでスリットや打抜きなどで各種形状に加工されパッキンや風呂マット、鉄板と貼合わせて成形した建材用途の断熱折板屋根材、あるいは優れた加熱成形性から自動車内装用緩衝材などの分野で広く利用されている。また、建築あるいは家電製品などの配管の断熱用途などにも、ポリエチレン系架橋発泡体をテープ状、筒状などの形状に加工して使用されている。これらの発泡体は、従来使用されてきた、ガラス繊維、ロックウールなどの無機系の断熱材と比較して、軽量性、断熱性、衝撃吸収性などの特性に優れていることから多用されている。とりわけ、ポリエチレン系樹脂架橋発泡体は、他のプラスチック発泡体と比較して、耐熱性、耐水性や耐薬品性、機械的強度などに優れていることに加えて、熱成型性等の成型加工性に優れていることから、上記の断熱用途には最適の材料とされている。
【0003】
ポリエチレン樹脂を使用した発泡体の製造技術は既に多く知られている。ポリエチレン樹脂発泡体は、押出発泡成形などによる無架橋発泡体と電子線架橋、過酸化物架橋、シラン化合物基による水架橋などによりポリエチレン成分に架橋構造を導入した架橋発泡体に大別され、その中でも耐熱性と強度が特に要求される用途には、架橋発泡体が多く用いられる。このようなポリエチレン系架橋発泡体の製法としては、例えばポリエチレンに分解型発泡剤を混練りし、シート状に成形した後、電離性放射線を照射し架橋せしめ、発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡する方法、又は発泡剤と同時に過酸化物を混合し、同様に過酸化物、発泡剤が分解しない温度で混練りし、シート状に成形した後、過酸化物が分解する温度に加熱して架橋し、さらに加熱し発泡する方法、が一般的に知られている。
【0004】
一方、長鎖分岐構造を有する高圧法低密度ポリエチレンの物理的特性の向上や生産性の向上を行うためにエチレンにα−オレフィンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレンが開発された。該直鎖状低密度ポリエチレンを用い架橋発泡を行い高発泡倍率を有する発泡体を製造しようとする試みは為されてきているが、これらの直鎖状低密度ポリエチレンは、過酸化物等により過度に架橋が進行するため高発泡倍率の発泡体を成形することが困難であり、低発泡倍率の発泡体になってしまうためにコストアップになってしまうばかりでなく、断熱性能にも劣ったものとなってしまう、という課題を有するものであった。
【0005】
また、長鎖分岐構造を有する高圧法低密度ポリエチレンからなる架橋発泡体は、高発泡倍率化しやすいが、引張強度など機械的特性で劣る、という課題を有するものであった。
【0006】
これら課題を解決するために、高圧法低密度ポリエチレンと混合した樹脂を用いて高発泡倍率を有する架橋発泡体とする(例えば、特許文献1、2参照)こと、また、発泡体に耐熱性を付与する目的で、高密度ポリエチレンを混合する(例えば、特許文献3参照)ことが提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭57−202826号公報
【特許文献2】
特開昭57−202827号公報
【特許文献3】
特開2001−098099号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高圧法低密度ポリエチレンおよびエチレンにα−オレフィンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレンからなる架橋発泡体は、引張強度や加熱成形性に優れるものの、自動車内装用途などの用途によっては耐熱性が不足する場合があり、現在ではポリプロピレン架橋発泡体が使用されている。
【0009】
このように従来より、ポリエチレン架橋発泡体の耐熱性の改善が強く望まれていた。また、近年においては空調機器の高効率化、静音化、小型軽量化によって、各種空調冷媒配管の高温化が避けられなくなってきており、従来は高圧法低密度ポリエチレンを使用した架橋発泡体が使用されていた用途であっても、さらなる高度な耐熱性が要求されてきている。しかし、従来のポリエチレン架橋発泡体は、100℃以上の温度に曝すと収縮してしまい、製品の寸法安定性に欠けるなどの問題がある。特に厚さ方向の収縮は、断熱性能の著しい低下を及ぼし、配管の断熱パイプカバーの機能にとって重大な問題となっていた。
【0010】
また、ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体の中では、ポリプロピレンを使用した電子線架橋発泡体が比較的寸法安定性に優れているが、電子線の透過能力の問題から薄物しか製造できず、所望の断熱性を得るためには、発泡体を何層にも積層したものを使用せざるを得なかった。その結果、製造コストの上昇、ひいては製品価格の上昇になっていた。
【0011】
そこで、本発明は、加工性、可撓性を低下させることなく、100℃以上の温度に曝しても寸法安定性を維持できる耐熱性にも優れるポリエチレン系架橋発泡体を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題、特に耐熱性と成形性に優れた特性を持つポリエチレン系架橋発泡体について詳細検討した結果、特定の直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、特定の高圧法低密度ポリエチレン(2)、特定の低分子量ポリオレフィンワックス及び造核剤(4)からなる樹脂を架橋・発泡して得られるポリエチレン系架橋発泡体を製造することにより、従来のポリエチレン系架橋発泡体の優れた性質に加え、特に高い成形性及び耐熱性をもち、自動車内装材用途あるいは耐熱性が特に要求されるパイプカバー用途などに好適なポリエチレン系架橋発泡体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】
即ち、本発明は、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合した密度0.94g/cm3以下の直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、密度0.923g/cm3以上の高圧法低密度ポリエチレン(2)、粘度法により求めた粘度平均分子量が1500〜10000の範囲で、DSC測定による融点が100〜160℃の範囲である低分子量ポリオレフィンワックス(3)、及び、造核剤(4)からなる樹脂を、架橋発泡させてなることを特徴とするポリエチレン系架橋発泡体に関するものである。
【0014】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)は、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合した密度0.94g/cm3以下の直鎖状低・中密度ポリエチレンであり、このような直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)としては、市販品であってもよく、例えば高圧法、溶液法、気相法等の製造法により製造することが可能であり、このようなポリエチレンを製造する際には、一般的にマグネシウムとチタンを含有する固体触媒成分及び有機アルミニウム化合物からなるチーグラー触媒、シクロペンタジエニル誘導体を含有する有機遷移金属化合物と、これと反応してイオン性の錯体を形成する化合物及び/又は有機金属化合物からなるメタロセン触媒、バナジウム系触媒等の触媒を用いることができ、該触媒によりエチレンとα−オレフィンを共重合することにより製造することが可能となる。そして、炭素数3〜12のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1等を挙げることができる。そして、直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)としては、特に均一気泡、柔軟性、強靭性に優れるポリエチレン系架橋発泡体が得られることからα−オレフィンとして炭素数4〜8のα−オレフィンからなる直鎖状低・中密度ポリエチレンが好ましい。
【0015】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)は、JIS K7676を準拠し測定したその密度が0.94g/cm3以下であり、好ましくは0.87〜0.94g/cm3の範囲であり、特に好ましくは0.89〜0.92g/cm3の範囲である。ここで、密度が0.94g/cm3を越える場合、得られるポリエチレン系架橋発泡体は柔軟性が乏しく、折り曲げ加工性に劣るものとなる。また、ポリエチレン系架橋発泡体製造時の製造効率に優れることから、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレイトが0.1〜30g/10分であることが好ましく、特に0.1〜10g/10分であることが好ましい。さらに、ポリエチレン系架橋発泡体を製造する際に、場合によっては必要となる過酸化物の量又は電離放射線の照射線量を低く抑えることが可能となることから、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーを用い、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒として用い直鎖ポリエチレン換算値として求められる重量平均分子量が60000以上であることが好ましい。
【0016】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(2)としては、密度0.923g/cm3以上、好ましくは0.925g/cm3以上の高圧法低密度ポリエチレンであり、そのような高圧法低密度ポリエチレン(2)として市販品を用いることが可能であり、例えばエチレンを高圧ラジカル重合法により重合することにより製造することが可能である。ここで、密度が0.923g/cm3未満の高圧法低密度ポリエチレンである場合、得られるポリエチレン系架橋発泡体の耐熱性が不十分となる。また、引張強度や伸び等の機械的物性、生産効率に優れたポリエチレン系架橋発泡体となることから、JIS K7676を準拠し測定したメルトフローレイトは、2〜25g/10分が好ましく、より3〜15g/10分が好ましく、特に4〜8g/10分が好ましい。
【0017】
また、本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する低分子量ポリオレフィンワックス(3)としては、粘度法により求めた粘度平均分子量が1500〜10000の範囲、好ましくは3000〜7000の範囲であり、DSC測定による融点が100〜160℃の範囲、好ましくは105〜130℃の範囲の低分子量ポリオレフィンワックスであり、該範疇に属する低分子量ポリオレフィンワックスであればいかなるものも用いることができる。ここで、低分子量ポリオレフィンワックスの粘度平均分子量が1500未満である場合、得られるポリエチレン系架橋発泡体の表面に低分子量ポリオレフィンワックスが移行して該発泡体がべたつくものとなる。一方、粘度平均分子量が10000を越える場合、ポリオレフィン系架橋発泡体とする際の架橋段階で架橋度が高くなり、その結果高発泡倍率を有する発泡体を得ることができない。また、低分子量ポリオレフィンワックスの融点が100℃未満である場合、得られるポリエチレン系架橋発泡体の耐熱性が不十分となり、高温下での低収縮率が達成できない。一方、融点が160℃を越える場合、得られるポリエチレン系架橋発泡体中に該低分子量ポリオレフィンワックスを均一に分散させることが困難となり、得られたポリエチレン系架橋発泡体はセル構造が粗大なものとなり、高発泡倍率を有する発泡体とはならない。
【0018】
このような低分子量ポリオレフィンワックス(3)としては、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1等のオレフィン類をチーグラー触媒等の触媒を用いて単独重合または共重合させることにより得ることができ、その中でも、特に架橋特性、発泡特性に優れ、均一気泡、柔軟性、強靭性に優れるポリエチレン系架橋発泡体となることから低分子量ポリエチレンワックスが特に好ましい。
【0019】
本発明における低分子量ポリオレフィンワックスの粘度平均分子量とは、130℃のテトラリン溶液中での極限粘度を測定し、下記式(1)で表される粘度平均分子量の式から計算した値である。
[η]=4.60×10-1×M0.725 (1)
(ここで、[η]は極限粘度、Mは粘度平均分子量を表す。)
本発明における融点とは、DSCを用い、JIS K7121に準拠して測定した値をいう。
【0020】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する造核剤(4)は、本発明のポリエチレン系架橋発泡体に耐熱性を付与するものでありそのような造核剤(4)としては、通常ポリエチレン系樹脂の造核剤として知られているものを何等制限することなく使用できる。そのような造核剤としては、例えば安息香酸アルミニウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸リチウム、Al−p−ブチルベンゾエート、β−ナフトエ酸ナトリウム、シクロヘキサンカルボン酸ナトリウム、シクロペンタンカルボン酸ナトリウム等のカルボン酸金属塩系化合物;ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸リチウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸アルミニウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸カルシウム塩、ビス(4−t−ブチルフェニル)リン酸マグネシウム塩、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム塩、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウム塩、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸アルミニウム塩、2,2’−メチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸カルシウム塩、2,2’−メチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸マグネシウム塩、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム塩、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウム塩、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸アルミニウム塩、ビス−(4−t−ブチルフェニル)リン酸カルシウム塩、ビス−(4−t−ブチルフェニル)リン酸マグネシウム塩等の芳香族リン酸金属塩系化合物;ジベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ジ(メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ジ(エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ジ(ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ジ(メトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ジ(エトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3−クロルベンジリデン−2・4−メチルベンジリデンソルビトール、モノ(メチル)ジベンジリデンソルビトール等のジベンジリデンソルビトール系化合物;シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック、タルク、マイカ、ミョウバン、顔料等の無機化合物などが挙げられ、2種以上を併用して用いることも可能である。このうち、特に高温時に低収縮率を示す耐熱性に優れたポリエチレン系架橋発泡体となることから、Al−p−ブチルベンゾエート、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸金属塩、1・3,2・4−ジ(メチルベンジリデン)ソルビトール等を用いることが好適である。
【0021】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、高圧法低密度ポリエチレン(2)、低分子量ポリオレフィンワックス(3)及び造核剤(4)の配合割合としては、ポリエチレン系架橋発泡体を得る際の成形加工範囲が広く、生産効率に優れ、得られたポリエチレン系架橋発泡体が破断強度、伸び、柔軟性、耐熱性に優れ、発泡倍率に優れることから、直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)が20〜90重量%、高圧法低密度ポリエチレン(2)が5〜50重量%、低分子量ポリオレフィンワックス(3)が5〜30重量%であって、該直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、該高圧法低密度ポリエチレン(2)、該低分子量ポリオレフィンワックス(3)の合計量100重量部に対して造核剤(4)が0.01〜3.0重量部の範囲にて配合を行うことが好ましく、特に0.05〜1.0重量部が特に好ましい。
【0022】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体の製造方法としては、本発明のポリエチレン系架橋発泡体の製造が可能であればいかなる方法をも用いることが可能であり、その方法としては、例えば本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、高圧法低密度ポリエチレン(2)、低分子量ポリオレフィンワックス(3)、造核剤(4)等のポリエチレン系原料に分解型発泡剤(5)を混練りし、シート状に成形した後、電離性放射線、一般的には電子線を照射し架橋せしめ、分解型発泡剤(5)の分解温度以上に加熱して発泡する方法、あるいは本発明のポリエチレン系架橋発泡体を構成する直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、高圧法低密度ポリエチレン(2)、低分子量ポリオレフィンワックス(3)、造核剤(4)等のポリエチレン系原料に分解型発泡剤(5)と同時に過酸化物(6)を混合し、同様に過酸化物(6)、分解型発泡剤(5)が分解しない温度で混練りし、シート状に成形した後、過酸化物(6)が分解する温度に加熱して架橋し、加熱し発泡する方法、等が一般的である。そして、電子線照射による架橋、又は、過酸化物による架橋のいずれの場合によっても、必要に応じて架橋助剤を用いることができる。
【0023】
ここでいう分解型発泡剤(5)としては、有機、無機系の各種分解型発泡剤があげられ、有機系としては、例えばアゾジカルボンアミド、N.N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p.p’−オキシベンゼンスルフォニルヒドラジド等が挙げられ、無機系としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルシウムアジド等が挙げられる。分解型発泡剤(5)の使用量としては、本発明のポリエチレン系架橋発泡体が得られれば特に制限はなく、その中でも特に発泡倍率が高いポリエチレン系架橋発泡体となることから、直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、高圧法低密度ポリエチレン(2)、低分子量ポリオレフィンワックス(3)の合計量100重量部に対して2〜20重量部を用いることが好ましい。
【0024】
また、過酸化物(6)としては、例えばジクミルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーベンゾエート、ジ−ターシャリーブチルパーオキサイド等の過酸化化合物を挙げることができる。過酸化物(6)の使用量としては、本発明のポリエチレン系架橋発泡体が得られれば特に制限はなく、その中でも特に発泡倍率が高いポリエチレン系架橋発泡体となることから、直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、高圧法低密度ポリエチレン(2)、低分子量ポリオレフィンワックス(3)の合計量100重量部に対して0.2〜5重量部を用いることが好ましい。
【0025】
また、架橋助剤としては、架橋助剤として知られているものであれば如何なるものも用いることが可能であり、例えばジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアネート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、トリシクロデカンジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートなどを挙げることができ、これらを2つ以上組み合わせて用いることもできる。
【0026】
本発明のポリエチレン系架橋発泡体は、より高倍率のポリエチレン系架橋発泡体の製造が可能となり、表面平滑性にも優れたポリエチレン系架橋発泡体となることから架橋度は15〜70%であることが好ましく、より好ましくは25〜70%である。また、機械的強度、伸び、成形性と緩衝性、断熱、耐熱性とのバランスに優れたポリエチレン系架橋発泡体となることから発泡倍率は3〜50倍であることが好ましく、特に7〜35倍であることが好ましい。
【0027】
また、本発明のポリエチレン系架橋発泡体は、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて他の樹脂成分を含むものであってもよく、そのような他の樹脂成分としては融点170℃以下の熱可塑性樹脂であることが好ましく、例えばホモポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アルキルアクリレート共重合体あるいはこれらのエチレンとの共重合体に第三成分として無水マレイン酸を共重合した3元共重合体などのポリオレフィン;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−エチレンブロック共重合体、エチレン−ブタジエン−エチレンブロック共重合体やそれらの水添樹脂等が例示される。
【0028】
また、必要に応じて熱安定剤、耐候剤、難燃剤、難燃助剤、分散剤、顔料、流動性改良剤、離型剤、充填剤など公知の添加剤を添加しても良い。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。
【0030】
以下に、実施例および比較例で用いた測定方法を示す。
【0031】
〜ポリエチレン系架橋発泡体のゲル分率の測定〜
得られたポリエチレン系架橋発泡体を裁断して0.5g秤量する。該試料を120℃、24時間、50mlのp−キシレン中に保持した後、200メッシュの金網を通過させ、その残存物を80℃、24時間、100mmHgで乾燥し、減圧乾燥後の抽出残査を測定し、該抽出残査量を重量百分率で算出して求めた。
【0032】
〜ポリエチレン系架橋発泡体の加熱寸法変化測定〜
得られたポリエチレン系架橋発泡体の耐熱性の評価として、加熱寸法変化率(収縮率)の測定を行った。
【0033】
得られたポリエチレン系架橋発泡体から15×15cmの正方形サンプルを切り出し、その中心に各辺に平行となる各々長さ10cmの直交した標線を書き、このサンプルを100℃の熱風循環オーブンに入れ3時間加熱後、取出し、室温になるまで自然冷却する。この加熱処理サンプルの各標線長さを測定・平均した値をLa(cm)とし、下記の式に従って加熱収縮率を算出した。
加熱収縮率(%)=((10−La)/10)×100
耐熱性については、100℃の厚さ収縮率5%以下のものを合格とした。
【0034】
実施例1
直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)として、幾何拘束触媒(CGC)により製造されたLLDPE(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840;密度=0.913g/cm3、重量平均分子量=76000、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、低分子量ポリオレフィンワックス(3)として低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度=0.920g/cm3、粘度平均分子量=4300、融点=105℃)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することで調整することにより直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂組成物を得た。
【0035】
得られた直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂組成物80重量%と高圧法低密度ポリエチレン(2)として高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン 219、密度=0.932g/cm3、MFR=3.0g/10分)20重量%を配合(配合割合 LLDPE:高圧法低密度ポリエチレン:低分子量ポリエチレンワックス=62重量%:20重量%:18重量%)し、該配合物100重量部に対し、造核剤(4)として、リン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム(旭電化製 商品名アデカスタブNA−11)0.15重量部、熱分解型発泡剤(5)としてアゾジカルボンアミド16.0重量部、ステアリン酸亜鉛0.2重量部、酸化亜鉛0.3重量部、有機過酸化物(5)としてジクミルパーオキサイド0.7重量部を配合し、125℃に調整したミキシングロールにて混練して得られたシート状組成物を厚さ20mm×縦90mm×横90mmの加圧密閉金型中に充填し、200kgf/cm2の外圧をかけて、165℃で20分間加熱した後、除圧して、一段発泡工程において均一で微細な気泡を有した発泡倍率10倍のポリエチレン系架橋発泡体を得た。さらに二段発泡工程として、この発泡体を165℃に設定されたオーブンに入れて、20分間常圧で加熱発泡させポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0036】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率が29倍で、ゲル分率62%を有していた。厚さ方向の加熱収縮率は2.5%と小さく、収縮率5%以下とした耐熱性の基準を満たすことが確認された。
【0037】
実施例2
直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)として、幾何拘束触媒(CGC)により製造されたLLDPE(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840,密度=0.913g/cm3、重量平均分子量=76000、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、低分子量ポリオレフィンワックス(3)として低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度=0.920g/cm3、粘度平均分子量=4300、融点=105℃)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することで調整することにより直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂組成物を得た。
【0038】
得られた直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂組成物80重量%と高圧法低密度ポリエチレン(2)として高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン 339、密度=0.925g/cm3、MFR=3.0g/10分)20重量%とを配合(配合割合 LLDPE:高圧法低密度ポリエチレン:低分子量ポリエチレンワックス=62重量%:20重量%:18重量%)し、該配合物100重量部に対し、造核剤(4)として、リン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム(旭電化製 商品名アデカスタブNA−11)0.15重量部、熱分解型発泡剤(5)としてアゾジカルボンアミド16.0重量部、ステアリン酸亜鉛0.2重量部、酸化亜鉛0.3重量部、有機過酸化物(6)としてジクミルパーオキサイド0.7重量部を配合し、125℃に調整したミキシングロールにて混練して得られたシート状組成物を厚さ20mm×縦90mm×横90mmの加圧密閉金型中に充填し、200kgf/cm2の外圧をかけて、165℃で20分間加熱した後、除圧して、一段発泡工程において均一で微細な気泡を有した発泡倍率10倍のポリエチレン系架橋発泡体を得た。さらに二段発泡工程としてこの発泡体を165℃に設定されたオーブンに入れて、20分間常圧で加熱発泡させポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0039】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率が31倍で、ゲル分率52%を有していた。厚さ方向の加熱収縮率は3.5%と小さく、収縮率5%以下とした耐熱性の基準を満たすことが確認された。
【0040】
実施例3
直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)として、幾何拘束触媒(CGC)により製造されたLLDPEの代わりにメタロセン触媒により製造されたLLDPE(エクソン社製 商品名EXACT3028、密度=0.898g/cm3、重量平均分子量=69000、MFR=1.2g/10分)を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0041】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率が29倍で、ゲル分率63%を有していた。厚さ方向の加熱収縮率は2.7%と小さく、収縮率5%以下とした耐熱性の基準を満たすことが確認された。
【0042】
実施例4
直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)として、幾何拘束触媒(CGC)により製造されたLLDPEの代わりにチーグラー触媒により製造されたLLDPE(東ソー(株)製 商品名ニポロン−L M50、密度=0.935g/cm3、重量平均分子量=89000、MFR=3g/10分)を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0043】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率が30倍で、ゲル分率60%を有していた。厚さ方向の加熱収縮率は2.4%と小さく、収縮率5%以下とした耐熱性の基準を満たすことが確認された。
【0044】
実施例5
低分子量ポリオレフィンワックス(3)として、低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL800、密度=0.920g/cm3、粘度平均分子量=6400、融点=105℃)を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0045】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率が30倍で、ゲル分率66%を有していた。厚さ方向の加熱収縮率は2.4%と小さく、収縮率5%以下とした耐熱性の基準を満たすことが確認された。
【0046】
比較例1
造核剤(4)としてリン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウムを添加しないこと以外は、実施例1と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0047】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率33倍で、ゲル分率60%を有していた。しかしながら、厚さ方向の加熱収縮率は7.0%と大きく、耐熱性の基準を満たさなかった。
【0048】
比較例2
造核剤(4)としてリン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウムを添加しないこと以外は、実施例2と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0049】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率29倍で、ゲル分率53%を有していた。しかしながら、厚さ方向の加熱収縮率は6.5%と大きく、耐熱性の基準を満たさなかった。
【0050】
比較例3
高圧法低密度ポリエチレン(2)として高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン 339、密度=0.925g/cm3、MFR=3.0g/10分)の代わりに高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン 190、密度=0.921g/cm3、MFR=4g/10分)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体を得た。得られたポリエチレン系架橋発泡体を上記に示した方法により評価した。
【0051】
得られたポリエチレン系架橋発泡体は、表面の平滑性が高く均一な微細セルを有しており、発泡倍率30倍で、ゲル分率59%を有していた。しかしながら、厚さ方向の加熱収縮率は6.7%と大きく、耐熱性の基準を満たさなかった。
【0052】
比較例4
低分子量ポリオレフィンワックス(3)として低分子量ポリエチレンワックスを添加しないこと以外は、実施例1と同様の方法によりポリエチレン系架橋発泡体の製造を試みた。しかし、ポリエチレン系架橋発泡体の製造時に成形体にワレが発生した。ワレが発生した成形体のゲル分率は92%であった。
【0053】
【発明の効果】
本発明による発泡体は、特定の密度を持つ直鎖状低・中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、特定の粘度平均分子量・融点を有する低分子量ポリオレフィンワックス及び造核剤を用い、架橋発泡を行うことにより得られるポリエチレン系架橋発泡体であり、特に高い耐熱性(低収縮性)を有するものであることからその工業的価値は極めて高いものである。

Claims (9)

  1. エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合した密度0.94g/cm3以下の直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、密度0.923g/cm3以上の高圧法低密度ポリエチレン(2)、粘度法により求めた粘度平均分子量が1500〜10000の範囲で、DSC測定による融点が100〜160℃の範囲である低分子量ポリオレフィンワックス(3)、及び、造核剤(4)からなる樹脂を、架橋発泡させてなることを特徴とするポリエチレン系架橋発泡体。
  2. 直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)20〜90重量%、高圧法低密度ポリエチレン(2)5〜50重量%、低分子量ポリオレフィンワックス(3)5〜30重量%、及び、該直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、該高圧法低密度ポリエチレン(2)、該低分子量ポリオレフィンワックス(3)の合計量100重量部に対して造核剤(4)0.01〜3.0重量部を配合してなる樹脂を、架橋発泡させてなることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系架橋発泡体。
  3. 直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)が、エチレンと炭素数4〜8のα−オレフィンとを共重合した密度0.87〜0.94g/cm3、MFRが0.1〜30g/10分の直鎖状低・中密度ポリエチレンであり、高圧法低密度ポリエチレン(2)が密度が0.923g/cm3以上、MFRが2〜25g/10分の高圧法低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のポリエチレン系架橋発泡体。
  4. 直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)が、密度0.87〜0.94g/cm3、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーより求めた重量平均分子量が60000以上の直鎖状低・中密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン系架橋発泡体。
  5. 低分子量ポリオレフィンワックス(3)が低分子量ポリエチレンワックスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン系架橋発泡体。
  6. 発泡倍率3〜50倍を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエチレン系架橋発泡体。
  7. エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合した密度0.94g/cm3以下の直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)20〜90重量%、密度0.923g/cm3以上の高圧法低密度ポリエチレン(2)5〜50重量%、粘度法により求めた粘度平均分子量が1500〜10000の範囲で、DSC測定による融点が100〜160℃の範囲である低分子量ポリオレフィンワックス(3)5〜30重量%、並びに、該直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、該高圧法低密度ポリエチレン(2)、該低分子量ポリオレフィンワックス(3)の合計量100重量部に対して造核剤(4)0.01〜3.0重量部、分解型発泡剤(5)2〜20重量部及び過酸化物(6)0.2〜5重量部からなることを特徴とする架橋発泡性ポリエチレン系組成物。
  8. エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合した密度0.94g/cm3以下の直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、密度0.923g/cm3以上の高圧法低密度ポリエチレン(2)、粘度法により求めた粘度平均分子量が1500〜10000の範囲で、DSC測定による融点が100〜160℃の範囲である低分子量ポリオレフィンワックス(3)、造核剤(4)及び分解型発泡剤(5)からなる架橋発泡用樹脂組成物を調整し、該架橋発泡用樹脂組成物を分解型発泡剤(5)の分解温度以下で成形した後に、電離性放射線を照射せしめ架橋を行い、分解型発泡剤(5)の分解温度以上に加熱し発泡することを特徴とするポリエチレン系架橋発泡体の製造方法。
  9. エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを共重合した密度0.94g/cm3以下の直鎖状低・中密度ポリエチレン(1)、密度0.923g/cm3以上の高圧法低密度ポリエチレン(2)、粘度法により求めた粘度平均分子量が1500〜10000の範囲で、DSC測定による融点が100〜160℃の範囲である低分子量ポリオレフィンワックス(3)、造核剤(4)、分解型発泡剤(5)及び過酸化物(6)からなる架橋発泡用樹脂組成物を調整し、該架橋発泡用樹脂組成物を分解型発泡剤(5)及び過酸化物(6)の分解温度以下で成形した後に、過酸化物(6)の分解温度以上に加熱し架橋を行い、さらに加熱し発泡することを特徴とするポリエチレン系架橋発泡体の製造方法。
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