JP2013147566A - 発泡核剤、発泡体用組成物、発泡体及びその製造方法 - Google Patents

発泡核剤、発泡体用組成物、発泡体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微細な発泡セルを有し且つ機械強度が十分な発泡体の低コストで大量生産の製造を可能とする発泡核剤、及びその発泡核剤を含む発泡体用組成物を提供する。
【解決手段】ホスファト錯体化合物(a−1)及びリン系エステル化合物(a−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有し、平均粒子径が0.01μm〜300μmである発泡核剤、この発泡核剤を含有する発泡体用組成物、この組成物から得られる発泡体、及び、その発泡体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機化合物からなる発泡核剤、この発泡核剤を含有する発泡体用組成物、この組成物から得られる微細な発泡セルを有し且つ機械強度が十分な発泡体、及び、その発泡体の製造方法に関する。
自動車等の車両に用いられる材料にとっては、軽量化は重要な課題の一つである。軽量化の手段の一つとして発泡が挙げられる。例えば、エラストマーや樹脂の発泡体とは、多数の相互に連絡している小空孔又は相互に連絡していない小気泡が全体に均一に分布している、密度の小さいものを言う。実用化されている発泡体としては、例えば、ポリスチレン発泡体、ABS(acrylonitrile butadiene styrene copolymer)発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリウレタン発泡体、塩化ビニル樹脂発泡体、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)発泡体が挙げられる。
エラストマーおよび樹脂の発泡体の製造方法は、バッチ式、連続押出式に大別される。バッチ式の製造方法は、例えば、オートクレーブ内にエラストマーや樹脂組成物を配置し、発泡剤を溶解させ、圧力を下げて組成物中の発泡剤を過飽和とすることで発泡体を得る方法である。バッチ式の方法は、製造条件の精密制御が比較的容易なため、微細な発泡セルを有する発泡体を製造することができるなどの利点がある。一方、連続押出式の製造方法は、例えば、発泡剤を含む溶融エラストマーや溶融樹脂を口金から連続して押し出すと共に、発泡剤を過飽和とすることで発泡体を得る方法である。この連続押出式の製造方法によれば、サイズの大きい発泡体を得ることができ、また大量生産の視点からはコスト面でも優れている。
以上の通り、バッチ式の製造方法は、微細な発泡セルを有する発泡体を製造できるという利点があるものの、大量生産には不向きで、コスト面で不利である。一方、連続押出式の製造方法は、コスト面では優位であるが、製造条件を精密に制御することが難しく、微細な発泡セルを有する発泡体を得ることは難しい。
特許文献1には、平均一次粒子径が2μm以下の不活性無機微粒子を発泡核剤として使用することにより、微細な発泡セルを有する発泡ポリエステル繊維を連続押出式で製造する方法が開示されている。しかし、その実施例に開示される最大気泡サイズは紡出糸で30μm、延伸糸で20μmであり、発泡セルの微細化の点ではまだ十分とは言えない。
特許文献2には、平均粒子径が2〜20μmのタルクを気泡核剤(発泡核剤)として使用することにより、微細な発泡セルを有するポリプロピレン系樹脂発泡体を連続押出式で製造する方法が開示されている。しかし、ここで開示される平均気泡径は0.02〜0.3mmであり、その実施例では0.14mmであり、発泡セルの微細化の点ではまだ十分とは言えない。
特許文献3には、平均粒子径が0.1μm以下の金属化合物のアイオノマー及び所望により炭酸カルシウム、タルク等の造核剤(発泡核剤)を使用することにより、微細な発泡セルを有する発泡体を製造する方法が開示されている。しかし、その実施例に開示される平均セル径は80μm以上であり、発泡セルの微細化の点ではまだ十分とは言えない。
特開平7−252724号公報 特開2010−270228号公報 特開2008−24914号公報
本発明の課題は、微細な発泡セルを有し且つ機械強度が十分な発泡体の低コストで大量生産の製造を可能とする発泡核剤、この発泡核剤を含む発泡体用組成物、この組成物から得られる微細な発泡セルを有し且つ機械強度が十分な発泡体、及び、その発泡体の製造方法を提供することにある。
本発明は、ホスファト錯体化合物(a−1)及びリン系エステル化合物(a−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有し、平均粒子径が0.01μm〜300μmである発泡核剤である。
また本発明は、上記の発泡核剤(A)0.01〜50質量部と、エラストマー(b−1)及び熱可塑性樹脂(b−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の成分である樹脂成分(B)100質量部とを含有する発泡体用組成物である。
また本発明は、上記の発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)を添加して発泡させて得られる、平均気泡セル径が1μm以下、平均気泡セル密度が106〜1016個/cm3である発泡体である。
また本発明は、上記の発泡体を製造する為の方法であって、発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)としての二酸化炭素を、樹脂成分(B)100質量部当たり0.1〜20質量部添加して発泡させる工程を有する発泡体の製造方法である。
本発明によれば、微細な発泡セルを有し且つ機械強度が十分な発泡体を、低コストで大量生産することが可能となる。本発明の発泡体は、ナノレベルの微細な発泡セルを有することで、発泡体の機械強度の低下を抑制すると同時に、製品の軽量化をも実現することができる。
実施例で使用した製造装置を示す模式図である。
本発明の発泡核剤(A)は、ホスファト錯体化合物(a−1)及びリン系エステル化合物(a−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有する。このような特定の有機化合物を発泡核剤として使用することにより、従来の無機化合物からなる発泡核剤と比較してナノレベルの微細な発泡セルの形成が可能となり、機械強度の低下も抑制できる。この特定の有機化合物は特にオレフィン系樹脂材料中に微細な発泡セルを形成できる点で非常に有用である。
発泡核剤(A)として使用できるホスファト錯体化合物(a−1)は、金属とホスファト基を有する有機化合物とからなる錯体であり、その具体的構造は特に限定されない。この錯体化合物を構成する有機化合物としては、例えば、ビス(4,4',6,6'−テトラ−t−ブチル−2,2'−メチレンジフェニルホスファト、2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスファト、2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)ホスファト、2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−エチリデン−ビス(4−m−ブチル−6−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスファト、2,2'−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト、2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスファト、2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト、ビス[2,2'−チオビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)ホスファト]、ビス[2,2'−チオビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト]、ビス[2,2'−チオビス−(4−t−オクチルフェニル)ホスファト]、ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト]、ビス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト]、ビス[(4,4'−ジメチル−6,6'−ジ−t−ブチル−2,2'−ビフェニル)ホスファト]、(4,4'−ジメチル−5,6'−ジ−t−ブチル−2,2'−ビフェニル)ホスファト、トリス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェル)ホスファト]、トリス[2,2'−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファト]、フェニルビスドデシルホスファト、フェニルエチルヒドロゲンホスファト、フェニルビス(3,5,5−トリメチルヘキシル)ホスファト、エチルジフェニルホスファト、2−エチルヘキシルジ(トリル)ホスファト、ジフェニルヒドロゲンホスファト、メチレンジフェニルホスファト、ビス(2−エチルヘキシル)p−トリルホスファト、トリトリルホスファト、ビス(2−エチルヘキシル)フェニルホスファト、ジ(ノニル)フェニルホスファト、フェニルメチルヒドロゲンホスファト、ジ(ドデシル)p−トリルホスファト、p−トリルビス(2,5,5−トリメチルヘキシル)ホスファト、2−エチオルヘキシルジフェニルホスファト、トリ(ブトキシエチル)ホスファト、トリオクチルホスファト、トリクレシルホスファト、クレシルジフェニルホスファト、ジエチルクロロホスファト、ジフェニルクロロホスファト、ジエチルブロモホスファト、ジフェニルブロモホスファト、ジメチルクロロホスファト、フェニルクロロホスファト、トリメチルホスファト、トリエチルホスファト、トリノ−マルブチルホスファト、トリデシルホスファト、トリフェニルホスファト、イソプロピルトリフェニルホスファト、イソデシルジフェニルホスファト、メチレンジフェニルホスファトが挙げられる。また、ホスファト錯体化合物を構成する金属としては、例えば、アルミニウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムが挙げられる。これらは一種を単独で用いても良く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でフェニル系ホスファトが好ましく、フェニル系ホスファトのアルミニウム錯体化合物が最も好ましい。
発泡核剤(A)として使用できるリン系エステル化合物(a−2)は、代表的には、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エステル、酸性亜リン酸エステル、又はそのアンモニア、アミン、メラミン、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属等の塩であり、その具体的構造は特に限定されない。その具体例としては、トリメチルホスファト、トリエチルホスファト、トリn−ブチルホスファト、トリオクチルホスファト、トリラウリルホスファト、トリセチルホスファト、トリステアリルホスファト、トリオレイルホスファト、トリス(ブトキシエチル)ホスファト、トリフェニルホスファト、トリクレジルホスファト、トリキシレニルホスファト、クレジルジフェニルホスファト、キシレンジフェニルホスファト、トリス(イソプロピルフェニル)ホスファト、エチルジフェニルホスファト、イソプロピルジフェニルホスファト、n−ブチルジフェニルホスファト、2−エチルヘキシルジフェニルホスファト、イソデシルジフェニルホスファト、セチルジフェニルホスファト、ステアリルジフェニルホスファト、オレイルジフェニルホスファト、ブチルジクレジルホスファト、オクチルジクレジルホスファト、ラウリルジクレジルホスファト、ジフェニル−2−メタクロイルオキシエチルホスファト、トリス(2−クロロエチル)ホスファト、トリス(2−クロロプロピル)ホスファト、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスファト、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスファト、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスファト、トリス(トリブロモフェニル)ホスファト等のリン酸エステル、または、亜リン酸エステル、(モノ、ジ)メチルアシッドホスファト(混合品)、(モノ、ジ)エチルアシッドホスファト、ジイソプロピルアシッドホスファト、モノブチルアシッドホスファト、ジブチルアシッドホスファト、ジ−2−エチルヘキシルホスファト、モノイソデシルアシッドホスファト、(モノ、ジ)ウラリルアシッドホスファト(混合品)、(モノ、ジ)トリデシルアシッドホスファト(混合品)、(モノ、ジ)ステアリルアシッドホスファト(混合品)、(モノ、ジ)オレイルアシッドホスファト(混合品)、(モノ、ジ)2−クロロエチルアシッドホスファト(混合品)、(モノ、ジ)ブトキシエチルアシッドホスファト(混合品)、エチレングリコールアシッドホスファト、ジブチルピロホスファト、モノフェニルアシッドホスファト、ジフェニルアシッドホスファト、モノクレジルアシッドホスファト、ジクレジルアシッドホスファト、モノキシレニルアシッドホスファト、ジキシレニルアシッドホスファト等の酸性リン酸エステル、または、酸性亜リン酸エステル、ジメチルホスファト・アンモニウム塩、ジエチルホスファト・アンモニウム塩、エチルホスファト・アンモニウム塩、ジn−ブチルホスファト・アンモニウム塩、ジブトキシエチルホスファト・トリエタノールアミン塩、ジオクチルホスファト・モルホリン塩、モノn−ブチルホスファト・ソーダ塩、ジフェニルホスファト・アンモニウム塩、ジフェニルホスファト・メラミン塩、ジフェニルホスファト・ピペラジン塩、フェニルホスファト・アンモニウム塩、ジクレジルホスファト・エチレンジアミン塩、クレジルホスファト・ソーダ塩、ジキシレニルホスファト・メラミン塩等の酸性リン酸エステル、または、酸性亜リン酸エステル、のアンモニア、アミン、メラミン、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩、より具体的には、例えば、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム等のリン酸エステルの塩、さらには、(2−ヒドロキシ−2−オキソ−4,6,10,12−テトラ−t−ブチル−1,3,2−ジベンゾ[d,g]ペルヒドロジオキサホスファロシンナトリウム塩のエステル等が挙げられる。また、エステルはモノエステルでもジエステルでもトリエステルでもそれ以上のエステルであってもよい。これらは一種を単独で用いても良く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。この中ではフェニル系リン酸エステルが好ましく、フェニル系リン酸のナトリウム塩のエステルが最も好ましい。
発泡核剤(A)の平均粒子径は0.01μm〜300μmであり、好ましくは0.01μm〜20μm、より好ましくは0.01μm〜5μmである。
以上説明した発泡核剤(A)を樹脂成分(B)に配合することにより、本発明の発泡体用組成物(C)が得られる。発泡核剤(A)の配合量は、樹脂成分(B)100質量部に対して0.01〜50質量部であり、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
樹脂成分(B)は、エラストマー(b−1)及び熱可塑性樹脂(b−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の成分である。
樹脂成分(B)として使用できるエラストマー(b−1)の具体例としては、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、ハイスチレンゴム(HSR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、プロピレンと炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)とからなるプロピレン・α−オレフィン共重合体ゴム、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム、プロピレンと炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)と非共役ポリエンとからなるプロピレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが挙げられる。これらは一種を単独で用いても良く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、軽量化という観点から、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましく、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムがより好ましい。
エラストマー(b−1)を構成するα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等の炭素原子数2〜20のα−オレフィンが挙げられる。
エラストマー(b−1)を構成する非共役ポリエンの具体例としては、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−イソブテニル−2−ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン等のトリエンが挙げられる。中でも、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、シクロペンタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエンが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおいて、エチレンから誘導される構成単位含量(エチレン含量)は、通常50モル%以上、好ましくは50〜90モル%、より好ましくは60〜85モル%であり、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから誘導される構成単位含量(α−オレフィン含量)は、通常50モル%以下、好ましくは50〜10モル%、より好ましくは40〜15モル%である。但し、エチレン含量とα−オレフィン含量との合計を100モル%とする。これらのモル比は、13C−NMRによる測定で求めた値である。また、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムにおいて、非共役ポリエンから誘導される構成単位含量(非共役ポリエン含量)は、ヨウ素価で通常0.1〜30、好ましくは0.1〜25である。
エラストマー(b−1)の極限粘度[η]は、好ましくは0.6〜6.0dl/g、より好ましくは0.8〜5.0dl/gである。これら範囲の下限値は、機械物性の点で意義が有る。また上限値は、取り扱い性の点で意義が有る。この極限粘度の値は、135℃デカリン(デカヒドロナフタレン)中で測定した値である。
樹脂成分(B)として使用できる熱可塑性樹脂(b−2)としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体等のエチレン系重合体、プロピレンホモポリマー、プロピレンブロック共重合体、プロピレンランダム共重合体等のプロピレン系重合体等の炭素原子数2〜20のα−オレフィンの(共)重合体;環状オレフィン(共)重合体;前記オレフィン系共重合体の酸変性品、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等のスチレン系重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン;エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体;ポリカーボネート、ポリメタクリレート;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロンMXD6、全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド等のポリアミド;ポリアセタール;が挙げられる。なお「(共)重合体」とは、単独重合又は共重合により得られる重合体を意味する。これらは一種を単独で用いても良く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂(b−2)を構成するα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、2−メチルブテン−1、3−メチルブテン−1、ヘキセン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、3,3−ジメチルペンテン−1、ヘプテン−1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリメチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリメチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンテン−1、デセン−1、メチルノネン−1、ジメチルオクテン−1、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、メチルエチルヘプテン−1、ジエチルヘキセン−1、ドデセン−1およびヘキサドデセン−1等が挙げられる。
中でも、α−オレフィン系共重合体の酸変性品が好ましく、エチレン・α−オレフィン系共重合体の酸変性品がより好ましい。エチレン・α−オレフィン系共重合体の酸変性品の具体例としては、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィン共重合体に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸、または、酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩などの不飽和カルボン酸誘導体をグラフトさせたものが挙げられる。
熱可塑性樹脂(b−2)の極限粘度[η]は、好ましくは0.5〜6.0dl/g、より好ましくは0.6〜5.0dl/gである。これら範囲の下限値は、これら範囲の下限値は、機械物性の点で意義が有る。また上限値は、取り扱い性の点で意義が有る。この極限粘度の値は、135℃デカリン(デカヒドロナフタレン)中で測定した値である。
本発明の発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)を添加して発泡させることにより、本発明の発泡体が得られる。発泡剤(D)の添加量は、発泡体用組成物(C)中の樹脂成分(B)100質量部当たり、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部、特に好ましくは5〜10質量部である。
発泡剤(D)としては、例えば、二酸化炭素、窒素、化学発泡剤を使用できる。
二酸化炭素及び窒素は物理発泡剤であり、蒸気にする必要が無く、安価で、環境汚染や火災の危険性が極めて少ない。二酸化炭素及び窒素は、例えば、小規模に発泡製品を製造する設備においては、ボンベに入った状態で使用し、押出機に減圧弁を通して供給できる。また例えば、大規模に発泡製品を製造する設備においては、液化二酸化炭素および液化窒素などの貯蔵タンクを設置し、熱交換機を通し、気化し、配管を通し、押出機に減圧弁を通して供給できる。特に、二酸化炭素が好ましい。
化学発泡剤は熱分解型の発泡剤である。その具体例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタルアミド、N,N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AZBN)、アゾビスシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレ−ト等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、p,p'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、ジフェニルスルホン−3,3'−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4'−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物が挙げられる。
発泡剤(D)が二酸化炭素又は窒素(D2)の場合は、押出機途中より添加できる。化学発泡剤(D3)の場合は、原料供給口であるホッパー又は押出機途中より添加できる。発泡剤(D)を押出機途中より添加する場合、その添加位置は、原料の溶融位置以降であれば良く、シリンダーの上部、下部及び水平部の何れの部分でも良い。
発泡剤(D)が二酸化炭素の場合は液化状態、気体状態又は超臨界状態で添加でき、窒素の場合は気体状態又は超臨界状態で添加でき、化学発泡剤の場合は押出機を用いて溶融混練してサイドフィードしても良い。
超臨界流体は、液体に近い優れた溶解性と気体に近い優れた拡散性とを有する。したがって、エラストマー(b−1)や熱可塑性樹脂(b−2)への溶解性が高く、樹脂成分(B)中の拡散速度も大きく、短時間で樹脂成分(B)中に含浸させることが可能である。この点から、押出機に添加された発泡剤が、二酸化炭素又は窒素の場合は超臨界状態となり、化学発泡剤の場合はその分解後に発生する二酸化炭素又は窒素が超臨界状態となる条件で使用することが好ましい。
以上説明した発泡剤と共に、必要に応じて発泡助剤も併用できる。発泡助剤とは、発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化等の作用を有する成分である。発泡助剤の具体例としては、亜鉛、カルシウム、鉛、鉄、バリウム等の金属を含む化合物;クエン酸、サリチル酸、フタル酸、シュウ酸等の有機酸;尿素又はその誘導体が挙げられる。発泡助剤の配合量は、樹脂成分(B)100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
さらに発泡体用組成物(C)には、必要に応じて、軟化剤、熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、着色剤等の添加剤を配合しても良い。
発泡体の平均気泡セル径は1μm以下であり、好ましくは50〜900nm、より好ましくは100〜300nmである。この平均気泡セル径の値は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した多数の気泡セル径の値を平均したものである。より具体的には、後述の実施例では、走査型電子顕微鏡により撮影した写真を用いてランダムに選択した10個の気泡のセル径の平均値を、平均気泡セル径とした。
発泡体の平均気泡セル密度は106〜1016個/cm3であり、好ましくは108〜1016個/cm3、より好ましくは1011〜1016個/cm3である。この平均気泡セル密度は、1cm3当たりに存在する気泡セルの個数の平均値である。より具体的には、後述の実施例では、走査型電子顕微鏡により撮影した写真を画像処理した一定面積中に存在する気泡セルの個数から1cm2当たりの個数を算出し、その個数を更に2分の3乗した値を平均気泡セル密度とした。
このような発泡体を製造する方法としては、発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)としての二酸化炭素を、樹脂成分(B)100質量部当たり0.1〜20質量部添加して発泡させる工程を有する方法が好ましい。これらを溶融混合する方法は、バッチ式、連続押出式の何れでも良いが、製造コストの点から連続押出式が好ましい。
具体的には、例えば、まず発泡核剤(A)、樹脂成分(B)及びその他の所望成分を、ドライブレンド等により混合して発泡体用組成物(C)を得る。そして、この発泡体用組成物(C)をホッパーより押出機に供給し、かつ発泡剤(D)を押出機途中より添加し、加熱したシリンダー部におけるスクリューの回転により溶融混合する。この混合物が押出機の減圧部に到達した際に混合物の発泡が開始し、発泡セルが形成され、発泡した溶融組成物が口金から連続的に押し出される。そして押出機内と比較して相対的に減圧された雰囲気下に吐出されることにより、本発明の発泡体が得られる。
発泡剤供給部における圧力は、通常は0.1〜30MPa、好ましくは0.1〜25MPaである。一方、減圧部における圧力は、通常は0.1〜10MPa、好ましくは0.1〜1MPaであって、発泡剤供給部における圧力よりも小さく設定される。
成形機としては、例えば、バッチ式製造装置、一軸押出機、二軸押出機、タンデム型押出機、多軸押出機、射出成形機、インフレ成形機、ブロー成形機等の公知の押出機を使用できる。中でも、二軸押出機、一軸押出機等の押出機が好ましい。
押出機の最高の設定温度は、発泡体用組成物(C)が押出しに耐えうる溶融粘度となるように設定すれば良い。好ましくは80〜260℃、より好ましくは140〜230℃である。押出機のスクリューは、発泡剤(D)の種類に応じて最適なものを用いれば良い。例えば発泡剤(D)として二酸化炭素や窒素を用いる場合は、発泡剤供給部で原料を溶融できる構造であれば良い。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。以下の記載において「部」は「質量部」を示す。各物性は以下の方法に従い測定した。
(1)発泡核剤の平均粒子径:
発泡核剤の平均粒子径は、超音波により1分間洗浄後に粒度計にて測定した。
(2)平均気泡セル径:
サンプルを適当な大きさに切削した後、RuO4染色し、再度TD方向に精密切削して面出しを行ない、カーボン蒸着した。そして、このサンプルを、走査型電子顕微鏡JSM−6380(日本電子データム(株)製)で観察して撮影した。その観察及び撮影は、サンプルに応じて電圧5〜15KV、倍率300〜10000倍の条件で行った。
この観察写真を用いて、ランダムに選択した10個の気泡(発泡セル)のセル径の平均値を、平均気泡セル径とした。なお、1枚の写真画像で気泡が10個観察できない場合は、複数枚の写真画像から10個の発泡セルをランダムに選択した。
(3)平均気泡セル密度:
上記の走査型電子顕微鏡により撮影した写真を画像処理した一定面積中に存在する気泡セルの個数から1cm2当たりの個数を算出し、その個数を更に2分の3乗した値を平均気泡セル密度とした。
(4)引張強度、引張伸び:
サンプルを2mm厚みに研磨してスキン層を取り除き、さらに幅を5mmとし、引張速度500mm/minで引張試験を行い、破断強度(引張強度)および破断時の伸び(引張伸び)を測定した。
<実施例1>
図1は、本実施例で使用した製造装置を示す模式図である。この装置では、発泡体用組成物5がホッパー6から押出機1内に投入され、スクリュー2により溶融混練される。また、発泡剤としての二酸化炭素は、液化二酸化炭素ボンベ7から冷媒循環機8、二酸化炭素用定量ポンプ9、保圧弁10を介して、二酸化炭素供給部11から供給される。そして真空ベント12からの減圧により発泡し、発泡体4がダイス3から押し出される。本実施例では、スクリュー径30mmの二軸押出機(L/D=50)を用いた。
まず、熱可塑性樹脂(b−2)としてα−オレフィン共重合体(商品名タフマー(登録商標)MH7020、三井化学(株)製、MFR=1.5g/10min(190℃、2.16Kg)、変性指数2.0)100部と、発泡核剤(A)としてホスファト錯体(アルミニウム=ビス(4,4',6,6'−テトラ−t−ブチル−2,2'−メチレンジフェニルホスファト)=ヒドロキシド)(商品名アデカスタブNA−21、(株)ADEKA製、平均粒子径4μm)1部を充分にドライブレンドして、発泡体用組成物(C)を得た。そして、この発泡体用組成物(C)を、ホッパー6から押出機1に投入した。押出機1の設定温度は220℃、スクリュー回転数は300rpmとした。
また、サイホン式の液化二酸化炭素ボンベ7を使用し、発泡剤(D)である二酸化炭素を、液相部分から直接取り出せるように構成した。また、液化二酸化炭素ボンベ7から二酸化炭素用定量ポンプ9までの流路を、冷媒循環機8により−12℃に調節したエチレングリコール水溶液で冷却し、二酸化炭素を液体状態で二酸化炭素用定量ポンプ9まで送液できるようにしておいた。そして、二酸化炭素用定量ポンプ9の吐出圧力を保圧弁10にて調整し、二酸化炭素を押出機1内に供給した。二酸化炭素供給部11内部の圧力は8MPaとした。
以上のような条件で、熱可塑性樹脂(b−2)100重量部に対して、発泡剤(D)である二酸化炭素を10重量部の割合で押出機1に供給し、スクリュー2で均一に溶解拡散させた。拡散した二酸化炭素は、熱可塑性樹脂(b−2)に均一に溶解し、押出機1内の低圧部又はダイス3から吐出後に圧力が開放されて発泡した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は800nm、平均気泡セル密度は1.2e+11個/cm3、引張強度は5MPa、引張伸びは360%であった。
<実施例2>
発泡核剤(A)であるホスファト錯体の配合量を5部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は300nm、平均気泡セル密度は2.6e+11個/cm3、引張強度は6MPa、引張伸びは430%であった。
<実施例3>
発泡核剤(A)であるホスファト錯体の配合量を10部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は700nm、平均気泡セル密度は1.6e+11個/cm3、引張強度は5.5MPa、引張伸びは370%であった。
<実施例4>
発泡核剤(A)として、ホスファト錯体1部の代わりに、リン酸エステル(2−ヒドロキシ−2−オキソ−4,6,10,12−テトラ−t−ブチル−1,3,2−ジベンゾ[d,g]ペルヒドロジオキサホスファロシンナトリウム塩のエステル)(商品名アデカスタブNA−27、(株)ADEKA製、平均粒子径10μm)を5部使用したこと以外は、実施例1と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は600nm、平均気泡セル密度は2.0e+11個/cm3、引張強度は5.5MPa、引張伸びは380%であった。
<実施例5>
熱可塑性樹脂(b−2)の代わりに、エラストマー(b−1)であるエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(商品名 三井EPT(登録商標)3092PM、三井化学(株)製)を100部使用したこと以外は、実施例2と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は1000nm、平均気泡セル密度は1.1e+6個/cm3、引張強度は15MPa、引張伸びは210%であった。
<実施例6>
発泡核剤(A)として、ホスファト錯体1部の代わりに、リン酸エステル(商品名アデカスタブNA−27、(株)ADEKA製、平均粒子径10μm)を55部使用したこと以外は、実施例1と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は900nm、平均気泡セル密度は1.2e+11個/cm3、引張強度は4.6MPa、引張伸びは330%であった。
<比較例1>
発泡核剤(A)を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は20000nm、平均気泡セル密度は3.0e+5個/cm3、引張強度は1.5MPa、引張伸びは150%であった。
<比較例2>
発泡核剤(A)として、ホスファト錯体5部の代わりに、モンモリロナイト(商品名ベントナイト、(株)ホージュン製、平均粒子径0.445μm)を5部使用したこと以外は、実施例2と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均セル径は8000nm、平均気泡セル密度は1.5e+6個/cm3、引張強度は2.3MPa、引張伸びは200%であった。
<比較例3>
発泡核剤(A)として、ホスファト錯体5部の代わりに、タルク(商品名NATO ACE D−1000、日本タルク(株)製、平均粒子径1μm)を5部使用したこと以外は、実施例2と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4の平均気泡セル径は12000nm、セル密度は、2.2e+6個/cm3、引張強度は2.0MPa、引張伸びは180%であった。
<比較例4>
熱可塑性樹脂(b−2)の代わりに、エラストマー(b−1)であるエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(商品名 三井EPT(登録商標)3092PM、三井化学(株)製)を100部使用したこと以外は、比較例1と同様にして発泡体4を製造した。得られた発泡体4中の平均気泡セル径は30000nm、平均気泡セル密度は3.0e+5個/cm3、引張強度は2.5MPa、引張伸びは85%であった。
以上の実施例及び比較例の結果を表1及び表2に示す。
Figure 2013147566
Figure 2013147566
本発明によれば、微細な発泡セルを有し且つ機械強度が十分な発泡体を、低コストで大量生産することが可能となる。したがって、例えば軽量化と機械強度の双方が要求される用途、特に自動車部品等の用途において非常に有用である。
1 押出機
2 スクリュー
3 ダイス
4 発泡体
5 発泡体用組成物(C)
6 ホッパー
7 液化二酸化炭素ボンベ
8 冷媒循環機
9 二酸化炭素用定量ポンプ
10 保圧弁
11 二酸化炭素供給部
12 真空ベント

Claims (5)

  1. ホスファト錯体化合物(a−1)及びリン系エステル化合物(a−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有し、平均粒子径が0.01μm〜300μmである発泡核剤。
  2. 請求項1記載の発泡核剤(A)0.01〜50質量部と、
    エラストマー(b−1)及び熱可塑性樹脂(b−2)から成る群より選ばれる少なくとも一種の成分である樹脂成分(B)100質量部と
    を含有する発泡体用組成物。
  3. 請求項2記載の発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)を添加して発泡させて得られる、平均気泡セル径が1μm以下、平均気泡セル密度が106〜1016個/cm3である発泡体。
  4. 発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)としての二酸化炭素を、樹脂成分(B)100質量部当たり0.1〜20質量部添加して発泡させて得られる請求項3記載の発泡体。
  5. 請求項3又は4記載の発泡体を製造する為の方法であって、
    発泡体用組成物(C)に対して発泡剤(D)としての二酸化炭素を、樹脂成分(B)100質量部当たり0.1〜20質量部添加して発泡させる工程を有する発泡体の製造方法。
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