JPH0639332B2 - Cu▲下2▼Ta▲下5▼S▲下8▼で示される単斜晶系の構造を有する化合物及びその製造法 - Google Patents

Cu▲下2▼Ta▲下5▼S▲下8▼で示される単斜晶系の構造を有する化合物及びその製造法

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JPH0639332B2
JPH0639332B2 JP1211068A JP21106889A JPH0639332B2 JP H0639332 B2 JPH0639332 B2 JP H0639332B2 JP 1211068 A JP1211068 A JP 1211068A JP 21106889 A JP21106889 A JP 21106889A JP H0639332 B2 JPH0639332 B2 JP H0639332B2
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弘昭 和田
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科学技術庁無機材質研究所長
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はCu−Ta−S三元系の新規な化合物とその製
造法に関する。
(従来の技術及び解決しようとする課題) 従来、Cu−Ta−S系では、三元系化合物として90
0℃以下の温度で合成された立方晶系のCuTa
、六方晶系のCu0.65TaSとCuTaS
の存在が知られている。
しかしながら、1000℃以上の温度でのCu−Ta−
S系の相関係については、殆ど報告がなく、単斜晶系の
三元系化合物の存在については全く知られていなかっ
た。
本発明は、1000℃以上の温度で得られる新規なCu
−Ta−S三元系化合物を提供し、またその製造方を提
供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明者は、石英封管法によ
り1000〜1300℃の温度範囲で、新規なCu−T
a−S三元系化合物を見い出すべく研究した結果、ここ
に、化学式CuTaで示される単斜晶系の構造
を有する化合物を発見したものである。
また、その製造法として、金属銅と、タンタルと、二硫
化タンタル又は硫黄を、CuとTaとSの割合が原子比
で2対5対8の割合となるように混合し、該混合粉末を
加圧して圧粉体とし、これをアルミナルツボに入れ、真
空引きした石英封管中で1000〜1300℃の温度で
加熱することにより得る方法を見い出したものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
(作用) 本発明に係る化学式CuTaで示される化合物
は、c軸方向に金属−硫黄−金属−硫黄と交互に連なる
層より形成される層状構造物質であり、極めて特徴的な
(00)の選択配向性を有している。
単斜晶系としての格子定数は、 a=5.7156±0.0008(Å) b=3.3012±0.0003(Å) c=12.9315±0.0010(Å) β=94.22±0.01(°) V=243.33±0.03(Å) で、空間群はC2である。
この化合物の面指数(hkl)、面間隔(d(Å)、こ
こで、dは実測値、dcは計算値)及び粉末X線回折
強度(I(%)、ここでIは実測強度)は第1表に示
すとおりである。
この化合物は次の方法により製造することができる。
すなわち、金属銅と、タンタルと、二硫化タンタル又は
硫黄を、CuとTaとSの割合が原子比で2対5対8の
割合となるように混合し、該混合粉末を加圧して圧粉体
とし、これをアルミナルツボに入れ、真空引きした石英
封管中で1000〜1300℃の温度で加熱する方法で
ある。
この方法の場合、出発原料は、市販のものをそのまま使
用してもよいが、得られる化合物を電子材料として用い
る場合には、不純物の含まないできるだけ純度の高いも
のを用いるのが望ましい。また、製造時には固相化学反
応促進のため、粒径は小さい方が良く、数μm以下であ
ることが望ましい。
原料はそのまま不活性気体雰囲気中で充分に混合し、加
圧成形し圧粉体とする。加圧条件は特に制限するもので
はないが、1〜2ton/cm2の静水圧であることが望まし
い。
原料の混合割合は、CuとTaとSの割合が原子比で2
対5対8の割合であることが必要であり、これから組成
がずれると、目的とする化合物の単一相を得ることがで
きない。
次いで、該圧粉体をアルミナルツボに入れ、真空引きし
た石英封管中で加熱するが、その焼成温度は1000℃
以上であることが必要である。1300℃以上での加熱
は、試料と器壁との反応により、タンタル酸化物の生成
が進行するため、好ましくない。加熱時間は、1000
℃では2〜3日、1300℃では2〜3時間が望まし
い。
加熱終了後は、石英封管を水中に急冷する。
得られたCuTa化合物粉末は、黒色であり、
粉末X線回折法並びに単結晶X線回折法により単斜晶系
の構造を有することを確認することができる。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 純度99.99%以上の銅(Cu)粉末と、純度99.96%以上
のタンタル(Ta)粉末と、純度99.96%以上の二硫化
タンタル(TaS)粉末とを、CuとTaとSの原子
比が2対5対8の割合となるようにグローブボックス中
で秤量し、めのう乳鉢内で約10分間混合し、該混合粉
末を加圧して圧粉体とした。
次いで、これをアルミナルツボに入れ、透明石英管中に
真空封入し、1000℃に設定された横型管状電気炉内
に入れ、3日間加熱し、その後、石英管を取り出し、水
中に急冷した。
得られた試料は、CuTa単一相であり、粉末
X線回折法により、各反射の面間隔(d)及び回折強
度を測定した結果は、第1表に示すとおりである。ま
た、単斜晶系としての格子定数は次のとおりである。
a=5.7156±0.0008(Å) b=3.3012±0.0003(Å) c=12.9315±0.0010(Å) β=94.22±0.01(°) V=243.33±0.03(Å) 上記の格子定数及び第1表に示した各面指数(hkl)
より計算した面間隔(dc(Å))は、実測の面間隔
(d(Å))と極めてよく一致した。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、化学式Cu
で示される単斜晶系の構造を有する新規なCu
−Ta−S系化合物を提供でき、特に電子材料として有
用であり、その効果は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CuTaで示される単斜晶系の構
    造を有する化合物。
  2. 【請求項2】金属銅と、タンタルと、二硫化タンタル又
    は硫黄を、CuとTaとSの割合が原子比で2対5対8
    の割合となるように混合し、該混合粉末を加圧して圧粉
    体とし、これをアルミナルツボに入れ、真空引きした石
    英封管中で1000〜1300℃の温度で加熱すること
    を特徴とするCuTaで示される単斜晶系の構
    造を有する化合物の製造法。
JP1211068A 1989-08-16 1989-08-16 Cu▲下2▼Ta▲下5▼S▲下8▼で示される単斜晶系の構造を有する化合物及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0639332B2 (ja)

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