JPH0637964A - 通信アダプタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 文書作成装置から出力された文書画情報を、
相手局ファクシミリ装置側にて、異形サイズになったり
ページ分割されたりすることなく、高画質で印刷させ
る。 【構成】 送信画情報のページ当りのライン数が用紙サ
イズごとにあらかじめ定められたライン数を越えるとき
に、その越える分を上記画情報の上端部分および／また
は下端部分から除去させる。 【効果】 文書作成装置とファクシミリ装置の間でのプ
リンタ仕様の違いによる印刷サイズのずれがあらかじめ
補正された画情報が送信されるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パーソナルコンピュー
タやワードプロセッサ等の文書作成装置から出力される
文書画情報をファクシミリ送信する通信アダプタ装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ等の文書
作成装置から出力される文書画情報をファクシミリ送信
するためには、図５に示すように、文書作成装置１で作
成された文書をプリンタ１１によって印刷し、この印刷
した文書１２をファクシミリ装置２のイメージスキャナ
ー２３に読み取らせて送信させることが行なわれてい
た。

【０００３】この場合、印刷と読取の２つの操作を行な
わなければならない面倒に加えて、プリンタ１１による
印刷時およびイメージスキャナー２３による読取時にそ
れぞれ画情報の劣化が生じて、相手局ファクシミリ装置
４のプリンタ４１にて印刷される受信文書４２の画質が
悪くなるという問題が生じる。

【０００４】そこで、図６に示すように、パーソナルコ
ンピュータ等の文書作成装置１から出力される文書画情
報を印刷せずに、そのまま所定のファクシミリ通信手順
にしたがって送信させるファクシミリ通信アダプタ装置
３が提供されている。

【０００５】この通信アダプタ装置３を使うと、印刷時
および読取時での画質劣化がないため、相手局ファクシ
ミリ装置４にて高画質の受信文書４２を印刷させること
ができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる構成に
よれば、相手局ファクシミリ装置にて印刷された受信文
書の用紙サイズが定型サイズから外れたり、あるいは１
ページで印刷されるべき文書が２ページに分割されて印
刷されてしまう不都合が生じる、という問題があった。

【０００７】上述の問題は以下の理由で生じる。すなわ
ち、パーソナルコンピュータ等の文書作成装置のプリン
タとファクシミリ装置のプリンタとでは、解像度に関す
る仕様が若干異なっている。

【０００８】パーソナルコンピュータ等の文書作成装置
から印刷のために出力される文書画情報では、ほとんど
の場合、その水平解像度（水平画素密度）と垂直解像度
（垂直画素密度）が１：１となっている。

【０００９】ところが、ファクシミリ装置のプリンタに
て印刷される文書画情報では、水平解像度と垂直解像度
が若干異なっている。すなわち、ＣＣＩＴＴ規格では水
平解像度が８ドット／ｍｍであるのに対し、垂直解像度
は７．７ドット／ｍｍとなっている。

【００１０】このため、図７に示すように、文書作成装
置で作成された定格サイズの文書画情報をそのまま送信
すると、相手局ファクシミリ装置では、受信文書が定格
サイズから外れて印刷されてしまうか、あるいは１ペー
ジに納めるべき文書が２ページにまたがって印刷されて
しまう、といった不都合が生じる。

【００１１】たとえば、文書作成装置から出力される文
書画情報の水平解像度および垂直解像度が共に８ドット
／ｍｍであって、ファクシミリ装置の水平解像度および
垂直解像度が８ドット／ｍｍおよび７．７ドット／ｍｍ
であると、Ａ４の定型サイズ（２１０×２９７ｍｍ）の
場合で約１１．６ｍｍ（８９ライン分）の寸法ずれが生
じてしまう。

【００１２】この寸法ずれにより、ファクシミリ装置側
の記録用紙がロール紙の場合は、定型サイズから外れた
文書が印刷されてしまい、ファイリング等の書類整理に
不便をきたす。

【００１３】また、ファクシミリ装置側の記録用紙がシ
ート（枚葉）紙の場合は、１ページに納めるべき文書が
２ページにまたがって印刷されてしまうとともに、２ペ
ージ目の用紙は文書下端の余白部分だけが印刷されて無
駄となってしまう。

【００１４】本発明は、上述した課題に鑑みてなされた
もので、自局側の文書作成装置から出力された文書画情
報を、相手局ファクシミリ装置側にて、異形サイズにな
ったりページ分割されたりすることなく、高画質で印刷
させることができる通信アダプタ装置を提供することを
目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、送信画情報のページ当りのライン数が用紙
サイズごとにあらかじめ定められたライン数を越えると
きに、その越える分を上記画情報の上端部分および／ま
たは下端部分から除去させる、という構成を備えたもの
である。

【００１６】

【作用】本発明は、上述の構成によって、文書作成装置
とファクシミリ装置の間でのプリンタ仕様の違いによる
印刷サイズのずれがあらかじめ補正された画情報が送信
されるようになるため、自局側の文書作成装置から出力
された文書画情報を、相手局ファクシミリ装置側にて、
異形サイズになったりページ分割されたりすることな
く、高画質で印刷させることが可能となる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら説
明する。

【００１８】なお、図において、同一符号は同一または
相当部分を示すものとする。図１は本発明の一実施例に
よる通信アダプタ装置の概略構成を示すものであって、
まず、１はパーソナルコンピュータやワードプロセッサ
等の文書作成装置、１１は文書作成装置１から出力され
る文書画情報を記録紙に印刷するプリンタ、３は文書作
成装置１から出力される文書画情報を電子データのまま
所定のファクシミリ通信手順（ＣＣＩＴＴ手順）にした
がって送信させるファクシミリ通信アダプタ装置、４は
相手局ファクシミリ装置、４１は相手局側のプリンタ、
４２は相手局側にて印刷された受信文書、５は交換網、
６は回線である。

【００１９】ここで、文書作成装置１は、水平解像度と
垂直解像度が共に８ドット／ｍｍのプリンタ１１に向け
てドットイメージ形式の文書画情報を出力する。

【００２０】ファクシミリ通信アダプタ装置２は、上記
文書作成装置１からプリンタ１１に向けて出力される印
刷用の文書画情報を所定のファクシミリ通信手順（ＣＣ
ＩＴＴ手順）にしたがって１ラインずつ送信する通信ア
ダプタ部３１と、この通信アダプタ部３１によって送信
される文書画情報のページごとのライン数を制御するラ
イン伝送制御部３２とによって構成される。

【００２１】ライン伝送制御部３２は、文書作成装置１
から出力される文書画情報のライン数をページごとに計
数するラインカウンタ３３、Ａ４やＢ４等の用紙サイズ
別に文書画情報のページ当りのライン数をあらかじめ格
納したサイズデータ記憶部３４、文書画情報のサイズに
対応して上記記憶部３４から読み出された文書サイズデ
ータすなわちライン数がセットされるレジスタ３５、上
記ラインカウンタ３３の内容と上記レジスタ３５の内容
を比較する比較回路３６、この比較回路３６の比較結果
に基づいて上記通信アダプタ部３１の動作を制御する制
御部３７等によって構成され、文書作成装置１から出力
された定格サイズの文書画情報の１ページ分を構成する
ライン数が、相手局ファクシミリ装置４にて印刷される
定格サイズの文書画情報の１ページ分を構成するライン
数となるように、送信画情報の各ページごとに文書の下
端部分のラインを送信から除外する。

【００２２】以上のように構成された通信アダプタ装置
について、以下その動作を説明する。

【００２３】図２は、上述した装置の動作概略をフロー
チャートで示したものであって、まず、送信用の文書画
情報が入力された場合、その入力画情報がパーソナルコ
ンピュータ等の文書作成装置からのものか、それともフ
ァクシミリ装置からのものであるかを判断する（Ｓ
１）。

【００２４】ここで、入力画情報が文書作成装置からの
ものであれば、その入力画情報を印刷するための用紙サ
イズを判定し、この判定に基づいてページ当りの基準ラ
イン数ｎを決定する。この基準ライン数ｎの決定は、用
紙サイズごとにあらかじめ記憶された文書サイズデータ
から与えられ、ファクシミリ装置のプリンタで印刷され
る１ページ分の画情報のライン数に基づいている（Ｓ
２）。

【００２５】上記入力画情報の送信に際しては、各ペー
ジごとに送信ライン数を計数し、送信ライン数が上記基
準ライン数ｎに達すると、それ以降のラインは送信から
除外される。そして、次のページの画情報があれば、同
様にして、上記基準ライン数ｎまでの画情報が送信され
る（Ｓ３）。

【００２６】図３は、文書作成装置から出力された文書
画情報が送信されて相手局ファクシミリ装置のプリンタ
にて印刷されるまでの各段階における文書画情報（ａ）
〜（ｃ）のイメージを示す。

【００２７】同図において、（ａ）は文書作成装置から
出力されたドットイメージ形式の文書画情報のイメージ
を示す。この文書画情報（ａ）は、８ドット／ｍｍ（８
ライン／ｍｍ）の垂直解像度で印刷されたときに所定の
定格サイズとなるように、（ｎ＋ｄ）本のラインイメー
ジによって構成されている。

【００２８】（ｂ）は通信アダプタ装置によってファク
シミリ送信される文書画情報を示す。この文書画情報
（ｂ）は、７．７ドット／ｍｍ（７．７ライン／ｍｍ）
の垂直解像度で印刷されたときに所定の定格サイズとな
るように、その下端部分のｄラインが除去されている。

【００２９】（ｃ）は相手局ファクシミリ装置によって
受信および印刷される文書画情報のイメージを示す。こ
の文書画情報（ｃ）は、ＣＣＩＴＴ規格のプリンタによ
って水平解像度８ドット／ｍｍ、垂直解像度７．７ドッ
ト／ｍｍで印刷されたときに、所定の定格サイズの用紙
に収まるようになっている。

【００３０】以上のようにして、パーソナルコンピュー
タ等の文書作成装置から出力された文書画情報は、文書
作成装置とファクシミリ装置の間でのプリンタ仕様の違
いによる印刷サイズのずれがあらかじめ補正されて送信
される。これにより、自局側の文書作成装置から出力さ
れた文書画情報は、異形サイズになったりページ分割さ
れたりすることなく、相手局ファクシミリ装置側にて高
画質で印刷されるようになる。この場合、文書画情報
は、その下端部分が若干（ｄライン分＝約１１．９ｍ
ｍ）欠落することになるが、この部分は一般に下端余白
として実質的な情報が含まれていないので、実用上の支
障は生じない。たとえば、Ａ４サイズ（垂直方向の長さ
２９７ｍｍ）の文書画情報では、その下端部分の１１．
６ｍｍが欠落するだけである。

【００３１】上述した実施例では、文書画情報の下端部
分だけを送信から除外していたが、図４に示すように、
送信から除外する部分（ｄライン）を文書画情報の上端
部分と下端部分に半分（ｄ／２ライン）ずつ分けるよう
にしてもよい。この場合、文書画情報の欠落部分は上端
余白と下端余白に分散され、欠落による実質的な画情報
の喪失の恐れはさらに小さくなる。

【００３２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、送信画情報のページ当りのライン数が用紙サイズご
とにあらかじめ定められたライン数を越えるときに、そ
の越える分を上記画情報の上端部分および／または下端
部分から除去させることによって、文書作成装置とファ
クシミリ装置の間でのプリンタ仕様の違いによる印刷サ
イズのずれがあらかじめ補正された画情報が送信される
ようになるため、自局側の文書作成装置から出力された
文書画情報を、相手局ファクシミリ装置側にて、異形サ
イズになったりページ分割されたりすることなく、高画
質で印刷させることが可能となる、という効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による通信アダプタ装置の概
略構成図

【図２】本発明装置の概略動作を示すフローチャート

【図３】本発明装置によって送信される文書画情報の例
を示すイメージ図

【図４】本発明装置によって送信される文書画情報の別
の例を示すイメージ図

【図５】文書画情報を送信する従来装置の概略構成図

【図６】従来の通信アダプタ装置の概略構成図

【図７】従来の装置によって送信される文書画情報のイ
メージ図

【符号の説明】

１ 文書作成装置 １１ 文書作成装置のプリンタ ３ 通信アダプタ装置 ３１ 通信アダプタ部 ３２ ライン伝送制御部 ３３ ラインカウンタ ３４ サイズデータ記憶部 ３５ レジスタ ３６ 比較回路 ３７ 制御部 ４ 相手局ファクシミリ装置 ４１ 相手局ファクシミリ装置のプリンタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 文書作成装置から出力されるドットイメ
   ージ形式の文書画情報を所定のファクシミリ通信手順に
   したがって送信する通信アダプタ装置であって、送信画
   情報のページ当りのライン数が用紙サイズごとにあらか
   じめ定められたライン数を越えるときに、その越える分
   を上記画情報の上端部分および／または下端部分から除
   去するライン伝送制御手段を備えた通信アダプタ装置。