JPH0637958Y2 - クリーム状物吐出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はクリーム状物吐出容器に係る。なお、本考案に
おいてクリーム状物とは、クリームのほか液体も含む意
味で用いる。

「従来の技術」 縦型ポンプ式の液体吐出容器、つまり容器体内へ垂下さ
せた、底部に吸込み弁を有するシリンダと、該シリンダ
内から上方へ付勢させてステム15を起立し、該ステム上
端にノズル付きの押下げヘッドを嵌合させた、吐出弁付
きの作動部材とを有し、容器体に対する作動部材押下げ
によりシリンダ内が高圧化されて吐出弁が開き上記ノズ
ルからシリンダ内液体を吐出し、またその下降状態から
解放すると作動部材が上昇し、吐出弁閉塞と吸込み弁の
開放により容器体内液体がシリンダ下端から垂下する吸
上げパイプを介してシリンダ内へ吸込まれるよう設けた
ものが、広く用いられている。

「考案が解決しようとする課題」 従来の縦型ポンプ式の液体吐出容器は、液体に対してだ
け使用できるもので、クリーム状物吐出容器として流動
性の乏しい内容物を吐出するのに使用すると、容器体内
に垂設した吸上げパイプ側方に空気路が形成されるなど
して容器体内内容物のシリンダ内への吸上げが不能にな
るという欠点があった。また、内容物の吐出は外気との
置換によって行われるため、例えば空気に触れることが
好ましくない内容物には使用出来ないという不都合があ
った。

そこで、本考案は流動性に乏しくまた空気に触れること
が好ましくない内容物でも十分対応して使用できるクリ
ーム状物吐出容器を提供することを目的とする。

「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案に係るクリーム状物
吐出容器は、口頸部４を起立する容器本体１と、該容器
本体口頂面に、筒部６上端に付設した第１外向きフラン
ジ７を載置して筒部を容器本体内へ垂下し、該筒部の上
部を上方大径のテーパ状部6aとして該テーパ状部に外気
吸入用孔９を穿設した袋取付け筒５と、上記筒部６の下
部内面に嵌合させた締付けリング10と、上記容器本体内
に収納され、内部にクリーム状物を充填するとともに、
袋口部13周縁を、上記袋取付け筒と締付けリングとの対
向面間で保持させた袋12と、上記締付けリングを水蜜に
挿通させて袋12内へシリンダ15下半部を嵌挿させるとと
もに、該シリンダ上部に付設した第２外向きフランジ16
を上記第１外向きフランジ７上面に載置させ、かつ該シ
リンダ内から上方へ付勢させて起立したステム17上端に
ノズル18付きの押下げヘッド19を嵌合させたポンプ式の
クリーム状物吐出器14と、上記容器本体口頸部４外面に
周壁22を嵌合させるとともに、該周壁上端に付設した内
向きフランジ23と上記容器本体口頂面とで上記第１及び
第２外向きフランジ7,16を挟持した装着部材21とからな
り、上記袋12は、フィルム12Aに穿設した孔部13Aに下方
から締付けリングを嵌挿してその孔部周縁を締付けリン
グ外面に溶着するか或いは締付けリング外面と該締付け
リングが嵌合する筒部６内面とで挟持させた後、フィル
ムを下方へ二つ折りにしてその折り目部分を除く重合わ
せ周縁部を溶着して形成させた。

「作用」 例えば第１図の状態から、クリーム状物吐出器14のポン
ピングにより袋12内のクリーム状物が減少すると、その
つど袋は体積を減じ、その次のポンピングに備える。上
記袋の体積縮小により袋取付け筒５の外気吸入用孔９よ
り容器本体１内へ外気が吸入されるが、袋内へは入らな
い。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案クリーム状物吐出容器
の一実施例を説明する。

第１図及び第２図において、１は容器体で、胴部２上端
から肩部３を介して口頸部４を起立してなる。

５は袋取付け筒で、上記容器本体１口頂面に、筒部６上
端に付設した第１外向きフランジ７を載置して筒部６を
容器本体１内へ垂下し、該筒部６の上部を上方大径のテ
ーパ状部6aとして該テーパ状部6aに外気吸入用孔９を穿
設してなる。図示例では、筒部６の下にも外向きフラン
ジ８を付設している。

10は鍔11付きの締付けリングで、上記筒部６の下部内面
に螺合してなる。

12は袋で、上記容器本体１内に収納され、内部にクリー
ム状物を充填するとともに、袋口縁部13を上記袋取付け
筒５と締付けリング10との対向面間で保持させてなる。

上記袋12は、第３図に示すように、フィルム12Aに穿設
した、締付けリング10の筒外径と略同径の孔部13Aに下
方から締付けリング10を嵌挿してその孔部13A周縁を締
付けリング10の鍔部11上面に溶着した後、第４図に示す
ように、フィルム12Aを下方へ二つ折りしてその折り目
部分を除く重合わせ周縁部を溶着して形成させている。
袋取付け筒５は適当な時期に締付けリング10に嵌合す
る。

14はポンプ式のクリーム状物吐出器で、上記締付けリン
グ10を水蜜に挿通させて袋12内へシリンダ15下半部を嵌
挿させるとともに、該シリンダ15上部に付設した第２外
向きフランジ16を上記第１外向きフランジ７上面に載置
させ、かつ該シリンダ15内から上方へ付勢させて起立し
たステム17上端にノズル18付きの押下げヘッド19を嵌合
させた公知のものである。図中20は上記袋取付け筒５の
外気吸入用孔９と通じる外気吸入用孔である。

21は装着部材で、上記容器本体口頚部４外面に周壁22を
嵌合させるとともに、該周壁22上端に付設した内向きフ
ランジ23と上記容器本体１口頂面とで上記第１及び第２
外向きフランジ7,16を挟持してなる。

第５図及び第６図は本考案の吐出容器の別の実施例を示
すものである。

これは、袋取付け筒５と締付けリング10との筒下部をテ
ーパ状部を介して大径部6b,10aに形成して、袋形成時
に、フィルム12Aに穿設した孔部13Aに、該孔部13Aと略
同径に形成した締付けリング10の筒上部を嵌合して、上
記孔部13A周縁を袋取付け筒５の大径部6b内面と締付け
リング10の大径部10a外面とで挟持させるようにした例
である。即ち、先の実施例のような孔部13A周縁の溶着
をなくした例である。

なお、上記各実施例にて各部は適宜合成樹脂材で形成製
作される。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、容器本体内へクリ
ーム状物入りの袋を入れ、かつその袋内へ吸上げパイプ
を挿入して袋口部をシリンダ外壁面に対して密閉するよ
うにしたので、流動性が乏しい内容物であっても、ポン
ピング毎に体積を減じる袋により確実に吸上げることが
できるとともに、空気に触れることが好ましくない内容
物であっても袋がそれを防止する。また、袋取付け筒に
よって袋を容器本体口部に簡単に取りつけることもでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の吐出容器の一実施例を示す要部半断面
図、第２図はその要部拡大断面図、第３図及び第４図は
同じく袋形成時の各々の工程図、第５図は本考案吐出容
器の別の実施例を示す要部断面図、第６図はその袋形成
時の工程図である。 １…容器本体、５…袋取付け筒 10…締付けリング、12…袋 14…クリーム状物吐出器、21…装着部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】口頚部４を起立する容器本体１と、該容器
   本体口頂面に、筒部６上端に付設した第１外向きフラン
   ジ７を載置して筒部を容器本体内へ垂下し、該筒部の上
   部を上方大径のテーパ状部6aとして該テーパ状部に外気
   吸入用孔９を穿設した袋取付け筒５と、上記筒部６の下
   部内面に嵌合させた締付けリング10と、上記容器本体内
   に収納され、内部にクリーム状物を充填するとともに、
   袋口部13周縁を、上記袋取付け筒と締付けリングとの対
   向面間で保持させた袋12と、上記締付けリングを水蜜に
   挿通させて袋12内へシリンダ15下半部を嵌挿させるとと
   もに、該シリンダ上部に付設した第２外向きフランジ16
   を上記第１外向きフランジ７上面に載置させ、かつ該シ
   リンダ内から上方へ付勢させて起立したステム17上端に
   ノズル18付きの押下げヘッド19を嵌合させたポンプ式の
   クリーム状物吐出器14と、上記容器本体口頸部４外面に
   周壁22を嵌合させるとともに、該周壁上端に付設した内
   向きフランジ23と上記容器本体口頂面とで上記第１及び
   第２外向きフランジ7,16を挟持した装着部材21とからな
   り、上記袋12は、フィルム12Aに穿設した孔部13Aに下方
   から締付けリングを嵌挿してその孔部周縁を締付けリン
   グ外面に溶着するか或いは締付けリング外面と該締付け
   リングが嵌合する筒部６内面とで挟持させた後、フィル
   ムを下方へ二つ折りにしてその折り目部分を除く重合わ
   せ周縁部を溶着して形成させたことを特徴とするクリー
   ム状物吐出容器。