JPH063751U - 車両のドアフィニッシャーの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ドアフィニッシャーを車両ドアのインナーパネ
ルに取付けるときに、それらの間に間隙を形成すること
なくドアフィニッシャーをインナーパネルに確実に取付
けるようにする。 【構成】ドアフィニッシャー１にボス部１２を形成する
と共に、前記ボス部１２にスタッド取付孔１３を形成す
る。そして、インナーパネルに溶着されたＴスタッドを
スッタド取付孔１３に取付けてＴスタッドにてドアフィ
ニッシャー１１をインナーパネルに確実に係止させて取
付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両用ドアのインナーパネルの車室内側内壁に取付けられるドアフ ィニッシャーの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

車両用ドアの車室内側内壁に、吸音，乗員の保護等の観点から、鋼板製インナ ーパネルに合成樹脂製のドアフィニッシャーを取付けている。かかる従来例を図 ６及び図７に示す（実開平５３−７３６２３号公報参）。 すなわち、車両用ドア１の車室内側内壁を構成するインナーパネル２には合成 樹脂製のドアフィニッシャー３が取付けられている。

【０００３】 ここで、ドアフィニッシャー３の下端部及び両側部は、ドアフィニッシャー３ に取付けられたクリップ（図示せず）をインナーパネル２の嵌合孔に差込んで、 インナーパネル２に取付けられる。また、ドアフィニッシャー３後部（図中左側 ）の上端部は、ドアフィニッシャー３上端部のリップ部（図示せず）をインナー パネル２の上縁部を挟むように折曲げてリップ部をウインドーサッシ用バネクリ ップにより押さえて、インナーパネル２に取付けられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、ドアフィニッシャー３後部上端部をリップ部にてインナーパネル２上 縁部を挟持する構造では、インナーパネル２及びドアフィニッシャー３の精度ば らつき等によりドアフィニッシャー３とインナーパネル２との間に図２に示すよ うに間隙Ａが発生しやすく、これによってドアフィニッシャーがふらつくという 不具合がある。

【０００５】 本考案は、このような実状に鑑みてなされたもので間隙を形成することなくド アフィニッシャーをインナーパネルに確実に取付けることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案は、車室内側内壁にドアフィニッシャーが取付けられるイン ナーパネル内壁に先端部に大径部を有する係止部材の基端部を取付ける一方、ド アフィニッシャー内壁に前記係止部材の大径部が係合される係合部を形成するよ うにした。

【０００７】

【作用】

そして、ドアフィニッシャーをインナーパネルに取付けるときに、ドアフィニ ッシャーの係止部にインナーパネルの係止部材を係止させてドアフィニッシャー をインナーパネルに密着させるようにした。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜図３は本考案の第１実施例を示す。 図１において、ドアフィニッシャー１１の車室後部側の上端内壁には係合部と してのボス部１２が下方に突出形成され、ボス部１２にはスタッド取付孔１３が 形成されている。また、ボス部１２にはスタッド挿入部１４が前記スタッド取付 孔１３に連通させて形成され、スタッド挿入部１４はスタッド取付孔１３にちか づくにつれて窄まるように形成されている。ここで、スタッド挿入部１４の最小 幅は前記スタッド取付孔１３の直径より小さく形成されている。また、ボス部１ ２のインナーパネル取付壁とは反対壁は図２に示すように下方の肉厚が薄くなる ように傾斜させて形成されている。

【０００９】 一方、インナーパネル１５の内壁上部は係止部材としてのＴスタッド１６が車 室内に向かって突出させて溶着され、Ｔスタッド１６の先端部には大径部として の頭部１７が形成されている。 かかる構成によれば、図２に示すようにインナーパネル１５のＴスタッド１６ にドアフィニッシャー１１のボス部１２のスタッド挿入部１４を嵌合させた後、 ドアフィニッシャー１１を下動させると、ボス部１２壁が傾斜させて形成されて いるので、ドアフィニッシャー１１はインナーパネル１５に徐々に接近しつつ下 動されてＴスタッド１６がスタッド取付孔１３に挿入されたときにドアフィニッ シャー１１端部がインナーパネル１５内壁に密着する。そして、Ｔスタッド１６ の頭部１７がボス部に係合されているので、ドアフィニッシャー１１がインナー パネル１５から離れるのを防止できるため、それらに精度ばらつきがあってもド アフィニッシャー１１とインナーパネル１５との間隙をなくすことができると共 にドアフィニッシャー１１のぐらつきを防止でき、ドアフィニッシャー１１の後 端部をインナーパネル１５に確実に取付けることができる。

【００１０】 図４及び図５は本考案の第２実施例を示す。 尚、第１実施例と同一要素には 図１及び図３と同一符号を付して説明を省略する。 図４において、ドアフィニッシャー２１の車室後端側の上端内壁には係合部と しての一対の把持部２２が所定間隔を持って形成され、それら把持部２２はイン ナーパネル１５の取付方向に延設されている。前記各把持部２２の先端部には図 ５に示すようにリップ部２３が対向位置に突出形成されている。

【００１１】 そして、ドアフィニッシャー２１をインナーパネル１５に取付けるときには、 ドアフィニッシャー２１の把持部２２を車室内方からインナーパネル１５のＴス タッド１６に押圧すると、リップ部２３が図５に示すように拡開してＴスタッド １６が把持部２２内に挿入されて、Ｔスタッド１６の頭部１７がリップ部２３に 係止されるため、前記第１実施例と同様な効果を奏する。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように、ドアフィニッシャーの係合部をインナーパネ ルの係止部材に係止させてドアフィニッシャーをインナーパネルに取付けるよう にしたので、それらの間の隙間を形成することなくドアフィニッシャーのぐらつ きを防止でき、ドアフィニッシャーをインナーパネルに確実に取付けることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の第１実施例を示す斜視図。

【図２】 同上のＡ−Ａ断面図。

【図３】 同上のインナーパネル部を示す斜視図。

【図４】 本考案の第２実施例を示す斜視図。

【図５】 同上の要部断面図。

【図６】 従来のドアフィニッシャーとインナーパネル
との取付図。

【図７】 同上の右側面図。

【符号の説明】

１１ ドアフィニッシャー １２ ボス部 １３ スタッド取付孔 １５ インナーパネル １６ Ｔスタッド １７ 頭部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両用ドアのインナーパネルの車室内側内
   壁を覆うドアフィニッシャーを前記インナーパネルに取
   付ける車両のドアフィニッシャーの取付構造において、
   前記インナーパネル内壁に先端部に大径部を有する係止
   部材の基端部を取付ける一方、ドアフィニッシャー内壁
   に前記係止部材の大径部が係合される係合部を形成した
   ことを特徴とする車両のドアフィニッシャーの取付構
   造。