JPH0636969Y2 - タイヤの滑り止め装置 - Google Patents

タイヤの滑り止め装置

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JPH0636969Y2
JPH0636969Y2 JP1991011985U JP1198591U JPH0636969Y2 JP H0636969 Y2 JPH0636969 Y2 JP H0636969Y2 JP 1991011985 U JP1991011985 U JP 1991011985U JP 1198591 U JP1198591 U JP 1198591U JP H0636969 Y2 JPH0636969 Y2 JP H0636969Y2
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祥廷 杉内
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は自動車等の車両の雪道
や泥濘等の走行時に、タイヤに装着するための滑り止め
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種滑り止め装置としては所謂
タイヤチェーンが一般的であった。
【0003】ところが、良く知られているようにタイヤ
チェーンはその着脱に大変手間取り、しかも磨耗により
切断しやすく、踏破性も必ずしも良好でなく、何よりも
一つのタイヤチェーンに対し一つのタイヤサイズしか適
応できず汎用性に欠ける不便さがあった。
【0004】これに対して、この従来のタイヤチェーン
に代わる滑り止め装置が過去多種類提案されており、そ
の内この考案の滑り止め装置に関連すると思われる公知
技術を列挙すれば次の通りとなる。
【0005】弾性体からなるラダー状の多数の滑り止
め片をワイヤーを介して予め帯状に連結し、ワイヤーの
両端にエンドレスに連結するための着脱部材を設けたも
の(例えば、実開昭63−96905号公報)。互い
に係合可能な板状の多数の滑り止め片をもってタイヤの
トレッドを覆い、タイヤの車軸より放射線状に延びた複
数の腕によりこれらを固定したもの(例えば、特開平2
−164607号公報)。タイヤの表裏サイドウォー
ル及びトレッドを抱持する断面コ字状の多数の滑り止め
片を、環状の取り付け部材にタイヤを覆うアーチ状に配
して固定したもの(例えば、実開昭56−2567号公
報)。タイヤの表裏サイドウォール及びトレッドを抱
持する断面コ字状の多数の滑り止め片を連接動可能なよ
うに予め帯状に連結し、その両端にエンドレスに連結す
るための着脱部材を設けたもの(例えば、特開昭61−
57409号公報、同61−115706号公報、同6
2−12403号公報)。タイヤの表裏サイドウォー
ル及びトレッドを抱持する断面コ字状の滑り止め片の集
合からなり、これらの滑り止め片は顎状に開閉してタイ
ヤを挟持することによりそれぞれが独立してタイヤに装
着され、これらは装着後に緊締リングをもってタイヤの
中心方向に引っ張られるもの(例えば、特開昭61−1
96808号公報)。タイヤの表裏サイドウォール及
びトレッドを抱持する断面コ字状の滑り止め片の集合か
らなり、これらの滑り止め片を連接動可能なようにピン
によりエンドレスに連結するもの(例えば、実開昭56
−53606号公報、同57−171904号公報、同
57−171904号公報)。タイヤの表裏サイドウ
ォール及びトレッドを抱持する断面コ字状の滑り止め片
の集合からなり、これらの滑り止め片同士を着脱自在の
連結帯をもってエンドレスに連結するもの(例えば、特
公昭52−33361号公報)。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にはそれぞれ次のような問題点があり、必ずしも
実用的とはいえなかった。
【0007】先ず、上記の滑り止め装置であるが、こ
れは本質的には従来の金属製のタイヤチェーンを弾性素
材に置き換えたものに近く、タイヤチェーン同様装着前
の収納状態において全体が捩じれたり、絡まりやすいこ
とより装着性に何があり、しかも滑り止め片同士はワイ
ヤーを介する以外は連結されていないので、走行中に滑
り止め片同士の間隔が不定になったりずれるおそれがあ
った。そして、この装置においては滑り止め片は予め帯
状に連結されているのであるから、一つのタイヤサイズ
にしか適応できない問題点が依然として残されていた。
【0008】次に、上記の滑り止め装置であるが、こ
の装置はタイヤの表面側しか滑り止め片を固定していな
いので、走行中に遠心力により滑り止め片のタイヤの裏
面側が浮き上がるおそれがあった。そして、この装置に
おいても滑り止め片は予め帯状に連結されているのであ
るから、一つのタイヤサイズにしか適応できない問題点
が依然として残されていた。
【0009】次に、上記の滑り止め装置であるが、こ
の装置は滑り止め片を環状の取り付け部材に予めアーチ
状に固定しているので、他の滑り止め装置のように折り
畳みや折曲が不能であり、その大きさより非装着時の収
納性に難があった。そして、この装置においても滑り止
め片は予め車輪状に連結されているのであるから、一つ
のタイヤサイズにしか適応できない問題点が依然として
残されていた。
【0010】次に、上記の滑り止め装置であるが、こ
の装置においては滑り止め片は予め帯状に連結されてい
るのであるから、一つのタイヤサイズにしか適応できな
い問題点が依然として残されていた。
【0011】一方、上記の滑り止め装置であるが、こ
の装置においては滑り止め片は連結されていないので、
滑り止め片同士の間隔及び数を調整することにより複数
のタイヤサイズに適合することが可能である。しかしそ
の反面、滑り止め片同士が共通の緊締リングによりタイ
ヤの中心方向に引っ張られている以外は完全に独立して
いるので、タイヤへの装着にあたり滑り止め片同士を均
等に配することが事実誓不可能であり、ホイールバラン
スを著しく狂わせる他、タイヤの接地のバランスが崩れ
操縦性を損なうおそれがあった。
【0012】又、上記の滑り止め装置であるが、この
装置においては滑り止め片は予め連結されていないの
で、滑り止め片の個数を増減することにより滑り止め装
置の長さを調整することが可能であるが、反面適合する
タイヤサイズは滑り止め片の全長の倍数に限定され、結
局適合するタイヤサイズは限られることとなる。更に、
この考案においては滑り止め片同士の着脱はピンにより
行うことより、着脱には事実上相当の困難性を伴い、例
えばタイヤの裏面側におけるピンによる着脱はタイヤを
車両から外さない限り不可能に近かった。
【0013】又、上記の滑り止め装置であるが、この
装置においても上記の装置同様滑り止め片は予め連結さ
れていないので、滑り止め片の個数を増減することによ
り滑り止め装置の長さを調整することが可能であるが、
やはり適合するタイヤサイズは滑り止め片の全長の倍数
に限定され、適合するタイヤサイズは限られることとな
る。更に、この考案においては滑り止め片同士の着脱を
滑り止め片とは別個の連結帯により行うので、部品点数
がいたずらに増え装着の現場において混乱を生じるおそ
れがあった。
【0014】この考案は以上のような従来技術の問題点
を解消した滑り止め装置を提供することを目的としたも
のであり、特に装着性を良好とすると共にあらゆるタイ
ヤサイズに適合するフリーサイズの滑り止め装置を実現
することに意を払って創作されたものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この考案の滑り止め装置
は表側垂下壁10、裏側垂下壁20及び天井部30によ
りタイヤTの表裏サイドウォール及びトレッドを抱持す
る断面コ字状の滑り止め片1の集合からなる。そして、
各滑り止め片1は、表側垂下壁10に相適合する係合腕
11及び係合子12を前後に振り分けて設けると共に、
係止面を天井部側に向けた係止腕15を表面に設け、一
方、裏側垂下壁20に相適合する挿入腕21及び挿入鞘
25を前後に振り分けて設けると共に、これらの挿入腕
21及び挿入鞘25にそれぞれ磁石22、26を取り付
けた構成とする。この場合、各部材の関係は相隣合う滑
り止め片1の係合腕11と係合子12の係合、挿入腕2
1と挿入鞘25の挿入をもって滑り止め片同士の第1の
結合手段となるように設定され、更に、タイヤTにエン
ドレスに装着されたこれらの滑り止め片1の各係止腕1
5に掛け渡され、これらをタイヤの中心方向に引っ張る
緊締リング2をもって滑り止め片1同士の第2の結合手
段とする。
【0016】又、この考案の滑り止め装置は滑り止め片
1の集合からなるが、この場合全ての滑り止め片を同一
全長に構成せず、この中に全長の異なる滑り止め片1a
を必要に応じて混在させてもよい。
【0017】又、前記第1の結合手段を強固にするため
に、滑り止め片1の裏側垂下壁20の挿入腕21の上部
をラチェット歯23に構成すると共に、挿入鞘25側に
はこのラチェット歯23に対応するラチェット子27を
設け、両者の位置を結合された滑り止め片1同士がタイ
ヤとの装着面より一定限度以上浮き上がった場合に係合
する関係に設定してもよい。
【0018】尚、この考案においては滑り止め片1の集
合中、最終結合部となる一対の滑り止め片1c、1dに
おいては結合が困難であるので、これらについてのみ係
合腕及び係合子の係合、挿入腕及び挿入鞘の挿入による
結合手段を採用せず、両端を係合部65、68に構成
し、両係合部間の長さを拡縮自在とした連結金具60に
より表側垂下壁側のみ結合することとするのが現実的で
ある。この場合、緊締リング2は最終結合部の結合まで
の仮結合に使用し、最終結合部の結合後は除去しても差
し支えない。
【0019】
【作用】よって、この考案によれば滑り止め片1は表側
垂下壁10、裏側垂下壁20及び天井部30によりタイ
ヤTの表裏サイドウォール及びトレッドを抱持するの
で、天井部30が滑り止め片のトレッドとなる。
【0020】そして、滑り止め片1同士は係合腕11を
隣の係合子12に係合することにより表側垂下壁10同
士が結合され、同時に挿入腕21が挿入鞘25に差し込
まれることにより裏側垂下壁20同士が重合され、これ
をもって滑り止め片同士が順次連結される作用を生じ、
更にエンドレスに連結されたこれらの滑り止め片の各係
止腕15に緊締リング2を掛け渡すことにより滑り止め
片同士をタイヤの中心方向に引っ張り固定する作用を生
じる。
【0021】この場合、結合箇所は滑り止め片の表側垂
下壁側のみであるが、裏側垂下壁は挿入腕が挿入鞘に挿
入した状態で重合されているので、例えば車両のブレー
キ時等に滑り止め装置に力が加わっても連結された滑り
止め片同士が捩じれることがない。又、その反面裏側垂
下壁20側は結合でなく重合状態に止めているので、手
の届きにくいタイヤの内側に位置するにもかかわらず連
結が容易であり、この場合挿入腕21及び挿入鞘25に
それぞれ磁石22及び26を設けているので、手探りで
挿入しても磁石同士の吸引によりワンタッチで適正位置
に導かれる作用を生じる。
【0022】又、上記挿入腕21にラチェット歯23を
設けることにより、タイヤの回転により遠心力により滑
り止め片1の裏側が浮き上がりそうになった場合に、ラ
チェット歯23のラチェット子27への係合により滑り
止め片同士を引っ張り合い、それを防止する作用を生じ
る。
【0023】最後に、以上の滑り止め装置は、滑り止め
片1の集合中に全長の異なる滑り止め片1aを必要に応
じて混在させることにより、滑り止め装置の内周の長さ
が滑り止め片の全長の倍数に限定されないきめ細かい値
に設定できるので、あらゆるタイアのサイズに適応する
フリーサイズ作用を生じる。
【0024】
【実施例】図1はこの考案の滑り止め装置を構成する滑
り止め片1を示す図である(図示の便宜上、ここでは観
察する角度を変えた(A)と(B)とに分図してい
る)。この滑り止め片1は表側垂下壁10、裏側垂下壁
20及び天井部30によりタイヤTの表裏サイドウォー
ル及びトレッドを抱持する断面コ字状に構成されるもの
であり、この実施例ではジュラルミン製としているが、
他の金属はもとより合成樹脂製としてもよいことは勿論
である。
【0025】図1中(A)は表側垂下壁10を示す図で
あり、この表側垂下壁10には前方に先端を鉤状に内側
に屈曲した係合腕11が一体に設けられ、後方にはこれ
に適合する係合子12が設けられる。この場合、タイヤ
のサイズにより滑り止め片1同士の接合角度が異なり、
それに伴い係合腕と係合子の係合端面同士に隙間が生
じ、これらの磨耗を生じるおそれがある。そこで、この
実施例では軸13により係合子12を表側垂下壁10に
対し揺動自在に軸止することにより、係合腕11の係合
端面に対し係合子12の係合端面が常に追従するように
している(追従状態については図2参照)。図中符号1
4は係合腕11のための逃げ窓である。尚、図中符号1
5は緊締リング2が係止される係止腕であり、係止面を
天井部側に向けた状態で表側垂下壁10の下方に設けら
れる。緊締リング2はこの実施例ではスプリングを採用
しているが、例えば伸縮性のワイヤー等他の手段でもよ
いことは勿論である。
【0026】図1中(B)は裏側垂下壁20を示す図で
あり、この裏側垂下壁20には前方(図示の関係上滑り
止め片の前後を逆に配している)に挿入腕21が一体に
設けられ、後方にこれに適合する挿入鞘25が設けられ
る。挿入腕21は上方をラチェット歯23に構成すると
共に、前方に磁石22が設けられる。又、挿入鞘25は
裏側垂下壁20表面とそれに接合される庇板24との間
に構成されるものであり、上記の挿入腕21側の磁石2
2に対応する磁石26が奥方に設けられる。図中符号2
7は上記ラチェット歯23に対応するラチェット子であ
り、結合された滑り止め片1同士がタイヤとの装着面よ
り一定限度以上浮き上がった場合にラチェット歯23に
係合する位置に設けられる。この実施例においてはラチ
ェット子27はピン状としているが、構成はこれに限ら
ず例えば庇板24の上部の一部を切り込んだものを下方
に垂下して構成してもよいことは勿論である。
【0027】次に、天井部30は滑り止め作用を果たす
ものであるが、この実施例では中央に窓を設けることに
より2条のトレッド板31、31を構成し、各トレッド
板には裏側よりスパイク33をスプリングワッシャー
(図示せず)を介して螺合し先端を表面より露出させて
いる。よって、この実施例においてはスパイク33が磨
耗した際には容易に交換することができる。上記のトレ
ッド板31、31はタイヤの外周に合致させて若干の仰
角が与えられるが、例えば普通車と軽自動車等タイヤの
サイズが極端に変わった場合は端部が地面に接地して磨
耗するおそれがある。よって、この場合はトレッド板を
1条にするか、或いはそれぞれ仰角を変えた普通車用と
軽自動車用の滑り止め片を用意して対応することとす
る。
【0028】以上の滑り止め片1のタイヤTへの装着に
あたっては、先ずタイヤ上部より左右に滑り止め片を連
結していき、両者が接地面まで達した段階で緊締リング
2を各滑り止め片の係止腕12に掛け渡し全体を仮固定
し、そのまま車両を少し前後させて残った連結箇所を露
出させて最後の滑り止め片を連結する(図5及び図6参
照)。この場合、最後の滑り止め片1c及び1dの連結
にあたっては、タイヤTの弾性に抗して滑り止め片同士
を引き寄せて係合させることが必要となるが、現実には
そのような作業は困難であるので、これらについてのみ
係合腕及び係合子の係合、挿入腕及び挿入鞘の挿入によ
る結合手段を採用せず、両端を係合部65、68に構成
し、両係合部間の長さを拡縮自在とした連結金具60に
より表側垂下壁側のみ結合することとする。
【0029】図9及び図10はこの連結金具60の詳細
を示す図である。連結金具60はこの実施例では、一方
の係合部65を軸止した梃子64の支点を他方の係合部
68に設け、この梃子64を他方の係合部68に対し伏
臥状態で固定可能とすることにより拡縮自在としてい
る。図中符号61は係合部65の一端に設けられた螺子
杆であり、梃子64の支点はナット62の螺合によりこ
の螺子杆61上を移動可能なスライド部材63に設けら
れている。よって、連結金具60は梃子64の起伏のみ
ならずナット62の螺合によっても拡縮される。図中符
号66は梃子64を係合部68に伏臥状態で固定する係
合腕であり、梃子64端に遊動自在に設けられる。この
係合腕66は螺子杆61に係合された後はコイルばね6
7の附勢力により遊動が規制されることとなる。図中符
号73は滑り止め片1d側に設けられる係合金具65と
の係合部である。又、図中符号72は滑り止め片1c側
に設けられる係合金具65との係合部であり、この実施
例では軸71により滑り止め片1cに揺動自在に軸止さ
れた係合子70の係合窓として構成される。
【0030】尚、以上の滑り止め片1において、図2に
示すように全長の異なる滑り止め片1aを必要に応じて
混在させれば、あらゆるタイアのサイズに適応する作用
を生じる。
【0031】又、図7に示すように滑り止め片1の表側
垂下壁10の裏側に所要厚さの当て板40を螺子41等
により着脱自在に設ければ、厚さの異なる当て板を選択
することにより滑り止め片の内側の巾を自由に設定する
ことが可能となり、直径のみならず巾においてもあらゆ
るタイアのサイズに適応する作用を生じる。
【0032】図8はこの考案の滑り止め装置をダブルタ
イヤWT用に実施した例を示す図である。この滑り止め
装置は表側垂下壁10、裏側垂下壁20及び天井部30
によりタイヤの表裏サイドウォール及びトレッドを抱持
する断面コ字状の部材50、50を厚み方向に2個接合
した滑り止め片1bの集合からなる。そして、各滑り止
め片1bは、外側に面する表側垂下壁10に相適合する
係合腕11及び係合子12を前後に振り分けて設けると
共に、係止面を天井部側に向けた係止腕15を表面に設
け、一方、各滑り止め片1bの断面コ字状の部材の接合
部51に面する裏側垂下壁20及び外側に面する裏側垂
下壁20に相適合する挿入腕21及び挿入鞘25を前後
に振り分けて設ける。この滑り止め装置においては以上
が前記の通常の滑り止め装置と異なる点であり、残余の
構成及び作用は共通するのでこれらに関しては前記の記
述を援用する。
【0033】
【考案の効果】
以上の構成よりなるこの考案は次の特有の効果を奏す
る。全体が個々の滑り止め片の集合からなり、滑り止
め片同士は必要に応じてユーーザーにより連結されるの
で、1枚だけ全長の異なり滑り止め片を用意することに
よりあらゆるサイズのタイヤに適応するフリーサイズの
滑り止め装置が実現される。よって、車種毎に別個の滑
り止め装置を用意する必要がなくなり、又生産者や販売
者においても他種類の製品を生産したり用意する必要が
ないので、生産効率及び在庫効率が高まる。滑り止め
片同士の連結は、車両の表面に露出して作業が容易な表
側は完全に結合できる係合手段を採用し、タイヤの内側
に隠れて作業が困難な裏側は手探りでも適正位置に誘導
される磁石を利用した挿入、重合手段を採用しているの
で装着性が極めて良好であり、誰でも迅速に滑り止め装
置をタイヤに取り付けることが可能となる。上記の
場合、裏側の挿入、重合にあたってはラチェット歯によ
り遠心力による滑り止め片同士の離反を規制して連結状
態を強固に保つので、滑り止め片の板厚を薄く構成して
も全体の強度は損なわれず、製造コストを低減すること
ができる。上記の場合、タイヤの内側に隠れて作業
が困難な裏側は手探りで充分連結できるので、従来装着
が困難であったダブルタイヤへの滑り止め装置の装着の
可能性を開いた。全体が個々の滑り止め片の集合から
なり、滑り止め片同士は必要に応じてユーーザーにより
連結されるので、非装着時の収納が容易である。同様
の理由より、仮に滑り止め装置の一部が破損してもその
部分の滑り止め片を交換すれば済み、又、スパイクが交
換可能であることと相まって経済的な滑り止め装置が実
現される。最終結合部に拡縮自在の結合金具を使用し
た場合は、ワンタッチで結合が可能であり、この場合結
合金具によりエンドレスに連結された滑り止め片同士が
収縮方向に引っ張られるので、緊締リングを除去しても
充分な結合力を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】滑り止め片の斜視図。(A)は表側垂下壁側か
ら観察した状態を、(B)は裏側垂下壁から観察した状
態を表している。
【図2】滑り止め片同士を連結した状態を示す正面図。
【図3】滑り止め片の一部切り欠き側面図。
【図4】滑り止め片同士を連結した状態を示す一部切り
欠き背面図。
【図5】滑り止め片同士を連結した状態を示すタイヤ全
体の正面図。
【図6】滑り止め片同士を連結した状態を示すタイヤ全
体の背面図。
【図7】滑り止め片の異なる実施例の側面図。
【図8】滑り止め片の異なる実施例の側面図。
【図9】結合金具と滑り止め片の斜視図。
【図10】結合金具と滑り止め片の一部切り欠き底面
図。
【符号の説明】
T タイヤ 1 滑り止め片 1a (全長の異なる)滑り止め片 1c (最終結合部の)滑り止め片 1d (最終結合部の)滑り止め片 2 緊締リング 10 表側垂下壁 11 係合腕 12 係合子 15 係止腕 20 裏側垂下壁 21 挿入腕 22 磁石 23 ラチェット歯 25 挿入鞘 26 磁石 27 ラチェット子 30 天井部 33 スパイク 60 結合金具

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表側垂下壁(10)によりタイヤの表側
    サイドウォールを、裏側垂下壁(20)により同じく裏
    側サイドウォールを、天井部(30)により同じくトレ
    ッドを抱持する断面コ字状の滑り止め片(1)の集合か
    らなり、各滑り止め片(1)の表側垂下壁(10)には
    相適合する係合腕(11)及び係合子(12)を前後に
    振り分けて設けると共に、係止面を天井部側に向けた係
    止腕(15)を表面に設け、−方、裏側垂下壁(20)
    には相適合する挿入腕(21)及び挿入鞘(25)を前
    後に振り分けて設けると共に、これらの挿入腕(21)
    及び挿入鞘(25)にはそれぞれ磁石(22、26)を
    取り付け、相隣合う滑り止め片(1)の係合腕(11)
    と係合子(12)の係合、挿入腕(21)と挿入鞘(2
    5)の挿入をもって滑り止め片同士の第1の結合手段と
    すると共に、タイヤにエンドレスに装着されたこれらの
    滑り止め片(1)の各係止腕(15)に掛け渡され、こ
    れらをタイヤの中心方向に引っ張る緊締リング(2)を
    もって滑り止め片(1)同士の第2の結合手段としたこ
    とを特徴とするタイヤの滑り止め装置。
  2. 【請求項2】 滑り止め片(1)の集合において、全長
    の異なる滑り止め片(1a)を選択可能に用意した請求
    項1記載のタイヤの滑り止め装置。
  3. 【請求項3】 滑り止め片(1)の裏側垂下壁(20)
    の挿入腕(21)の上部をラチェット歯(23)に構成
    すると共に、挿入鞘(25)側にはこのラチェット歯
    (23)に対応するラチェット子(27)を設け、両者
    の位置を結合された滑り止め片(1)同士がタイヤとの
    装着面より一定限度以上浮き上がった場合に係合する関
    係に設定した、請求項1又は2記載のタイヤの滑り止め
    装置。
  4. 【請求項4】 滑り止め片(1)の表側垂下壁(10)
    の係合子(12)を表側垂下壁(10)に対し揺動自在
    に軸止した、請求項1から3の何れかに記載のタイヤの
    滑り止め装置。
  5. 【請求項5】 滑り止め片(1)の天井部(30)の裏
    面より表面に向かってスパイク(33)を螺合貫挿し
    た、請求項1から4の何れかに記載のタイヤの滑り止め
    装置。
  6. 【請求項6】 滑り止め片(1)の表側垂下壁(10)
    の裏側に当て板(40)を着脱自在に設け、この当て板
    (40)の有無により滑り止め片(1)の内側の巾を可
    変とした、請求項1から5の何れかに記載のタイヤの滑
    り止め装置。
  7. 【請求項7】 滑り止め片(1)の集合中、最終結合部
    となる一対の滑り止め片(1c、1d)のみ、表側垂下
    壁の係合腕及び係合子の係合、裏側垂下壁の挿入腕及び
    挿入鞘の挿入による結合手段を採用せず、両端を係合部
    (65、68)に構成し、両係合部間の長さを拡縮自在
    とした連結金具(60)により表側垂下壁側のみ結合す
    ることとした、請求項1から6の何れかに記載のタイヤ
    の滑り止め装置。
  8. 【請求項8】 一方の係合部(65)を軸止した梃子
    (64)の支点を他方の係合部(68)に設け、この梃
    子(64)を他方の係合部(68)に対し伏臥状態で固
    定可能とすることにより、連結金具(60)の拡縮手段
    とした請求項7記載のタイヤの滑り止め装置。
  9. 【請求項9】 表側垂下壁(10)によりタイヤの表側
    サイドウォールを、裏側垂下壁(20)により同じく裏
    側サイドウォールを、天井部(30)により同じくトレ
    ッドを抱持する断面コ字状の部材(50、50)を厚み
    方向に2個接合した滑り止め片(1b)の集合からな
    り、各滑り止め片(1b)の外側に面する表側垂下壁
    (10)には相適合する係合腕(11)及び係合子(1
    2)を前後に振り分けて設けると共に、係止面を天井部
    側に向けた係止腕(15)を表面に設け、一方、各滑り
    止め片(1b)の断面コ字状の部材(50、50)の接
    合部(51)に面する裏側垂下壁(20)及び外側に面
    する裏側垂下壁(20)には相適合する挿入腕(21)
    及び挿入鞘(25)を前後に振り分けて設けると共に、
    これらの挿入腕(21)及び挿入鞘(25)にはそれぞ
    れ磁石(22、26)を取り付け、相隣合う滑り止め片
    (1)の係合腕(11)と係合子(12)の係合、挿入
    腕(21)と挿入鞘(25)の挿入をもって滑り止め片
    同士の第1の結合手段とすると共に、タイヤにエンドレ
    スに装着されたこれらの滑り止め片(1)の各係止腕
    (15)に掛け渡され、これらをタイヤの中心方向に引
    っ張る緊締リング(2)をもって滑り止め片(1)同士
    の第2の結合手段としたことを特徴とするタイヤの滑り
    止め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020062917A (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 横浜ゴム株式会社 リム組み補助具

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