JPH0636108U - 車両用灯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両走行中の振動によるリフレクターのガタ
付きの発生を防止することのできる車両用灯具を提供す
ることを目的とする。 【構成】 本考案に係わる車両用灯具は、リフレクター
２２を支点機構部２５と支点機構部２５から一定間隔を
隔てて設けられた光軸調整機構部３３とによりハウジン
グ２０に支持させた車両用灯具において、リフレクター
２２の背面とハウジング２０との間にリフレクター２２
をレンズ２１に向かって付勢する圧縮コイルスプリング
４１を介在させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バルブを担持したリフレクターを支点機構部と光軸調整機構部とに より支持させ、光軸調整を行う車両用灯具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、車両用灯具、例えば、前照灯は、図２，図３に示すように、前面開 口を覆うレンズ１が配設されたハウジング２にリフレクター３を１つの支点機構 ４と２つの調整機構５，６との少なくとも３点で角度調整可能に支持させた構成 が知られている。支点機構４はネジ付球形ピボット１２がピボット軸受け１３に 回動自在に嵌合されている。各調整機構５、６はリフレクター３の背部に設けた スクリュマウント１０とハウジング２とに定位置で回転可能に保持されたアジャ ストスクリュ７、８を螺合することにより構成され、アジャストスクリュ７を回 転させると調整機構５のスクリュマウント１０が車両前後方向に移動して、リフ レクター３が他端の調整機構６を通る軸線Ｊを中心に傾動し、車幅方向に角度調 整されて、図３に示すように、光束線Ｓが車幅方向に調整される。また、アジャ ストスクリュ８を回転させると調整機構６のスクリュマウントが車両前後方向に 移動し、リフレクター３が他端の調整機構５を通る軸線Ｋを中心に傾動し、上下 方向に角度調整されて、光軸中心が上下方向に調整されるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この従来の車両用灯具では、アジャストスクリュ７とこのアジ ャストスクリュ７と螺合するスクリュマウント１０との間にアソビがあると車両 走行中の振動により、ガタ付きが発生し、光軸Ｓが上下左右方向にブレると共に 、このリフレクター３に設置のバルブ９の寿命が短かくなる。更に、異音の発生 原因ともなる。加えて、このガタ付きにより支点機構４のネジ筒付ピボット１２ とピボット軸受け１３との間の嵌合が外れる虞もあった。

【０００４】 本考案は、上記の事情を鑑みて為されたもので、その目的とするところは、車 両走行中の振動によって、リフレクターにガタ付きが発生することを防止できる 車両用灯具を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係わる車両用灯具は、上記の課題を解決するため、リフレクターを支 点機構部と該支点機構部から一定間隔を隔てて設けられた光軸調整機構部とによ りハウジングに支持させた車両用灯具において、前記リフレクターの背面と前記 ハウジングとの間に前記リフレクターをレンズに向かって付勢する弾性部材を介 在させたことを特徴とする。

【０００６】

【作 用】

本考案に係わる車両用灯具は、ハウジングからレンズに向かってリフレクター の付勢力が弾性部材によって与えられる。このため、光軸調整機構部、支点機構 部のアソビを吸収できるので、リフレクターのガタ付きを防止できる。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案に係わる車両用灯具の実施例を図１を参照にしつつ説明する。

【０００８】 図１において、２０はハウジング、２１はレンズ、２２はリフレクターである 。ハウジング２０は図示を略す車体に固定されている。レンズ２１はハウジング ２０の前面に固定されている。リフレクター２２は湾曲形状を呈しており、リフ レクター２２にはその中央部にバルブ２３が設けられている。２４はその電源端 子である。このリフレクター２２の一端部には支点機構部２５が設けられている 。この支点機構部２５はピボット軸受板２６とネジ付球形ピボット２７とから概 略構成されている。ピボット軸受板２６はネジ２８によりハウジング２０に固定 されている。また、ピボット軸受板２６はその上部にピボット軸受け２９を有す る。リフレクター２２の一端部にはネジ取り付け部３０が形成され、ネジ付球形 ピボット２７のネジ部３１がネジ取り付け部３０に螺着され、ピボット軸受け２ ９にはネジ付球形ピボット２７の球体３２が嵌合されている。なお、ピボット軸 受板２６はインナーフィニッシャーとしての役割も果たす。

【０００９】 リフレクター２２の他端部には光軸調整機構部３３が設けられている。光軸調 整機構部３３はアジャストスクリュ３４と取り付け部３５、３６とから大略構成 されている。取り付け部３５にはアジャストスクリュ３４が定位置で回転可能に 支持され、３７はそのフランジ部である。取り付け部３６には球形状のスクリュ マウント３８が設けられている。このスクリュマウント３８にアジャストスクリ ュ３４が螺合されている。この光軸調整機構部３３はリフレクター２２を支点機 構部２５を支点にして車幅方向に傾動させて、光束Ｓの方向（光軸）を車幅方向 に調整する役割を果たす。このハウジング２０には、図示は略すが、従来と同様 に、リフレクターを支点機構部２４を支点に上下方向に傾動させて、光軸を上下 方向に調整する光軸調整機構が設けられている。

【００１０】 リフレクター２２の背面には、バルブ２３の取り付け部を包囲する形状のバネ 受け突起３９が形成されている。また、ハウジング２０にはそのバネ受け部３９ と対応する箇所にバネ受け凹所４０が形成されている。バネ受け突起３９とバネ 受け凹所４０との間には、弾性部材としての圧縮コイルスプリング４１が介在さ れている。この圧縮コイルスプリング４１はリフレクター２２をレンズ２１に向 けて付勢する。なお、４２はリフレクター２２の他端部側を被覆するインナーフ ィニッシャーで、ネジ４３によりハウジング２０に固定されている。

【００１１】 本考案によれば、圧縮コイルスプリング４１によりリフレクター２２がレンズ ２１に向かって常時付勢されているので、支点機構部、光軸調整機構部のアソビ がなくなるので、車両走行中の振動によるガタ付きを防止できる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に係わる車両用灯具は、以上説明したように構成したので、車両走行中 のリフレクターのガタ付きを防止でき、このため、走行中の光軸のブレを防止で きる。更に、リフレクターに担持のバルブの寿命を延ばすこともできる。加えて 、ガタ付きによる異音の発生もなく、静粛性に優れているという実用上有益な効 果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の車両用灯具の一実施例を示す車幅方
向の断面図である。

【図２】従来の車両用灯具としての前照灯の正面図であ
る。

【図３】図２のIII−III線に沿う断面図である。

【符号の説明】

２０ ハウジング ２１ レンズ ２２ リフレクター ２５ 支点機構部 ３３ 光軸調整機構部 ４１ 圧縮コイルスプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リフレクターを支点機構部と該支点機構
   部から一定間隔を隔てて設けられた光軸調整機構部とに
   よりハウジングに支持させた車両用灯具において、前記
   リフレクターの背面と前記ハウジングとの間に前記リフ
   レクターをレンズに向かって付勢する弾性部材を介在さ
   せたことを特徴とする車両用灯具。