JPH0636093Y2 - パネルの３ウェイ方式連結構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はパネルを３ウェイ方式（Ｔ型）に連結して据付
けする場合の連結構造に関するものである。

（従来技術） 第４図は従来から用いられている３ウェイ方式の連結構
造であり、パネル１に対してパネル２はその側端が当接
し、互いに垂直を成して連結している。そして同図に示
すごとくパネル２の側端面には凹溝が形成され、該凹溝
内には連結金具３が嵌着・固定され、連結金具３にはパ
ネル１側に止着したネジ４が係止された状態で連結して
いる。しかし、このような従来の連結構造では凹溝を必
要とするため、該凹溝加工に手間がかかると同時に、凹
溝の深さにバラツキが発生すれば上記連結金具３とネジ
４との係合が不可能となる。さらに、パネル側端面に凹
溝の加工が出来るのはパネル厚さ（Ｔ）が十分に大きい
場合に限られ、薄いパネルでの連結構造とはなり得な
い。

したがって、薄板パネルの場合には第５図に示すように
連結金具５を用いて、パネル２の側端部をビス止めした
構造を採用している。しかし、パネルの据付け作業時に
ビス締めして連結するのではその作業性が悪く、そのた
め薄板パネルの場合であっても厚板パネルの連結手段と
して従来から広く採用されているような、連結金具をネ
ジに引掛るだけで連結がなされ得るような構造が望まれ
る。すなわち、連結金具をネジに引掛るのみで連結作業
が出来るのであれば、据付け時にパネル２を保持する補
助作業者を必要とせず、１人で簡単に据付けが可能とな
る。

（本考案の目的） このように、従来型式のパネル連結構造では上記のよう
な問題がある。本考案はこれら問題点の解決を目的とし
たもので、パネルの厚さに関係なく、簡単に連結出来
て、しかもコスト低減を図り得る連結構造を提供する。

（本考案の構成） 本考案に係る連結構造は次の特徴をもって構成されてい
る。すなわち、連結形態はＴ字状を成す３ウェイ方式で
あって、一方のパネルに対して他方のパネルが垂直を成
して連結する構造で、パネル側端面には連結金具が固定
され、該連結金具はパネル表面に螺着したネジと係合す
る様に構成される。又パネル表面には他方のパネル側端
部をガイドするためのガイドレールが上・下方向に沿設
され、ガイドレールは上記連結金具が係合するネジによ
って止着される。

ここで、連結金具とは側端面に固定した状態で中央部が
突出し、この中央突出部には縦方向（上下方向）に係合
溝が形成され、上部又は下部には開口部を有している。
一方ネジとはその頭部に頭とツバを所定の間隔をおいて
形成し、それぞれネジの軸より大径となっている訳で、
上記連結金具の突出部係合溝には頭とツバ間のネジ軸が
嵌合して連結する。又ガイドレールは概略コ字状断面を
有し、両ガイド片の内側にはパネル側端面が当接するた
めのストッパーを形成している。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

（実施例） 第１図はパネルによって構成したトレイを示したもので
壁面11にはエンドレール12が上・下方向に固定され、エ
ンドレール12にガイドされたパネル13a、13bが上記壁面
11に対して垂直を成して配置されている。そして、これ
らパネル13a、13bに対して垂直を成してその側端には別
のパネル14a、14bが連結しており、パネル13bとパネル1
4bとの連結はガイドレール15に拘束されて行なわれ、一
方パネル13aとパネル14aの間にはガイドレール16が介在
している。又同図において17はドアを示し、ドア17はパ
ネル14bの側端に丁番18により開閉自在の状態で装着さ
れている。ここで、本考案の対象とする連結構造は上記
パネル13aとパネル14aの連結であり、パネル14aの表面1
9には上記ガイドレール16が上・下方向に固定され、パ
ネル13aはこのガイドレール16にその側端部が拘束され
た状態で連結する。パネル13aの側端面20には連結金具2
1が固定され、連結金具21は上記ガイドレール16を止着
しているネジ22の頭部と係合している。

第２図ａ、ｂはガイドレール16と連結金具21を分離した
状態を示すもので、ガイドレール16は所定断面形状を成
す押出し材であって、ストッパー23とガイド片24を長手
方向に連続して形成する。そして、ガイドレール16はネ
ジ22によりパネル14aに固定され、該ネジ22の頭部は同
図に示すごとくツバ25と頭26から成り、ツバ25と頭26は
一定間隔をもって形成されている。一方、連結金具21は
第２図ｂに示すように、板材を打抜き成形した部材であ
って、パネル13aの側端面20にビス27によって固定さ
れ、中央部は突出して側端面20との間に空間を有してい
る。そして突出部28には係合溝29が形成され、係合溝29
の上部には上記ネジ22の頭26が挿入し得る大きさの開口
30が設けられ、挿入した頭26はパネル14aの降下ととも
に係合溝29に係止した状態で降下し、途中にて離脱する
ことは出来ない。

第３図はネジ22を頭26が係合溝29と係合してパネル13a
とパネル14aが互いに連結した状態を示す断面図である
が、連結状態では両パネル13a、14aがガタ付くことなく
安定した連結が得られるために、パネル13aの側面31a、
31bはガイドレール16のガイド片24、24に拘束され、し
かも側端面20はストッパー23と当接した状態にある。こ
の場合、ネジ22のツバ25と頭26間の寸法精度、及びガイ
ドレール16のストッパー23のパネル14a表面19からの距
離寸法にバラツキが発生するならば、ネジ22と連結金具
21との連結が出来ないことになるが、これら両部品はプ
レス成形による量産品である故に、許容寸法内にて精度
良く加工される。ここで、第２図ｂでは連結金具21の係
合溝29を上部に開口30を位置した状態にて止着している
が、開口30の位置はパネルの据付け作業順によるもの
で、パネル14aを先に固定した場合には上記開口30を下
方に位置させて止着し、パネル13a側を降下させて連結
する。

以上述べたように、本考案のパネル連結構造はパネル表
面に概略コ字状断面で内側にストッパーを形成したガイ
ドレールを、頭部にツバと頭を有するネジによって上・
下方向に固定し、一方連結する他のパネル側端面には該
端面から凸状に突出した突出部を有し、突出部には一方
に開口を持つ係合溝を形成し、該係合溝に上記ネジの頭
を係合させることで両パネルを３ウェイ方式に連結する
もので、次のような効果を有す。

（効果） （１）本考案の連結金具はパネル側端面に当接固定され
るため、すなわち従来のように凹溝を形成した該凹溝内
に固定するものではないため、製作コストの低減を図る
ことが出来るのみならず、凹溝の加工に伴う寸法誤差が
生じないため、両パネルの連結が支障なく行なえる。

（２）又本考案ではパネル表面にガイドレールを配置
し、該ガイドレールに連結される他のパネル側端部をガ
イドするとともに端面をガイドレールのストッパーに当
接した状態で連結するために、両パネル間のガタ付きは
なく、非常に頑丈な連結構造となる。

（３）さらに、連結金具をパネル側端面に固定する連結
構造であるために、パネルの厚さに関係なく、薄手のパ
ネルであっても適用出来る連結構造である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の連結構造によって据付けられたパネル
形態を、第２図ａ、ｂはガイドレールと連結金具をそれ
ぞれ分離した状態を、第３図は連結部の詳細断面図を、
さらに第４図、第５図は従来の連結構造をそれぞれ示し
ている。 11……壁面、22……エンドレール、 13、14……パネル、15、16……ガイドレール 17……ドア、18……丁番、 19……表面、20……側端面、 21……連結金具、22……ネジ、 23……ストッパー、24……ガイド片、 25……ツバ、26……頭、 27……ビス、28……突出部、 29……係合溝、30……開口、 31……側面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パネル表面に別のパネル側端面を当接して
   Ｔ字状となる３ウェイ方式に連結する連結構造におい
   て、上記パネル表面には概略コ字状であって両ガイド片
   の内側にストッパーを突出した断面の押出し材から成る
   ガイドレールをネジで固定し、該ネジの頭部にはツバと
   頭を所定間隔をおいて形成し、一方別のパネル側端面に
   は中央部を凸状に突出した突出部を有す連結金具を止着
   し、該突出部には上記ネジ頭の径より幅の狭い係合溝を
   上下方向に設け、その係合溝の一方には頭が挿入され得
   る大きさの開口を形成し、該係合溝にネジの頭を係合し
   た状態で上記ネジと連結金具によって両パネルを連結す
   ることを特徴とするパネルの３ウェイ方式連結構造。