JPH0635636B2 - 自動車用熱交換器のフイン用銅合金 - Google Patents

自動車用熱交換器のフイン用銅合金

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JPH0635636B2
JPH0635636B2 JP60110041A JP11004185A JPH0635636B2 JP H0635636 B2 JPH0635636 B2 JP H0635636B2 JP 60110041 A JP60110041 A JP 60110041A JP 11004185 A JP11004185 A JP 11004185A JP H0635636 B2 JPH0635636 B2 JP H0635636B2
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fins
corrosion
heat
heat exchangers
automobiles
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矩正 佐藤
憲一 小又
章宏 大栗
義治 長谷川
敏夫 長良
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Furukawa Electric Co Ltd
Denso Corp
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Furukawa Electric Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車熱交換器、例えばラジエータやヒーター
のフイン用銅合金に関し、特に放熱特性を低下させるこ
となく、フインの耐食性を改善したものである。
従来の技術 自動車熱交換器、例えばラジエーターはエンジン部の温
度上昇を防止するためのもので、エンジン部とラジエー
ター間に冷却媒体である水を循環させ、エンジン部で温
度上昇した水をラジエーターで放熱させることにより、
エンジン部の冷却を行なつている。このようなラジエー
ターは水の通るチューブと、該チューブより熱を大気中
に放散させるフインからなり、通常自動車の前部に取付
け、これに空気を強制的に吹き付けて放熱を促進させて
いる。
このような自動車熱交換器のフイン材料にはその組立工
程における熱処理によつて軟化を起さないための耐熱性
と、放熱を促進するための良好な熱伝導性が要求されて
おり、従来はCuにCd又はSnを0.1〜1.0wt%(以
下wt%を単に%と略記)を加えた厚さ0.03〜0.2mmの
銅合金薄条が用いられている。また、特公昭58−34
537号公報にNi0.01〜1.0%、P0.002〜0.1%、Z
n0.05〜3.0%、残部Cuと不可避的不純物からなる耐
熱性の良好な高力導電用銅合金及びNi0.01〜1.0%、
P0.002〜0.1%、Zn0.05〜3.0%、Sn0.01〜0.2%、
残部Cuと不可避的不純物からなる耐熱性の良好な高力
導電用銅合金が耐熱性、導電性、伝熱性、メツキ性、ハ
ンダ付け性、機械的強度などの特性が要求される電気、
電子部品や熱交換器のフイン材などに好適であると提案
されている。
発明が解決しようとする問題点 近年自動車は省エネルギー及び排ガス対策から軽量化が
求められ、自動車の部品であるラジエーターやヒーター
などの熱交換器においても例外ではなく、熱交換器の構
成部品であるフインにおいても薄肉軽量化が求められて
いる。従つてフインには単位面積与りの放熱性の向上と
その寿命維持が重要な課題となつている。
また最近空気中に塩素、窒素酸化物、亜硫酸ガス等が増
加し、道路には凍結防止剤として塩素化合物が散布され
るなど、自動車の走行環境が著しく悪化し、自動車は勿
論、自動車に装備した熱交換器、特にラジエーターの腐
食が大きな問題となつている。即ちラジエーターは放熱
性を向上させるため、通常自動車の前部に取付けられて
おり、ラジエーターには前記汚染空気が吹き付けられる
ばかりか、道路から凍結防止剤が跳上りなどによつて汚
染空気に混入する。このようにラジエーターのフインに
は前記腐食性物質が直接接触することになり、フインは
厳しい腐食条件におかれている。フインが腐食するとラ
ジエーターの放熱特性が低下し、更に腐食が進むとチュ
ーブからフインが脱落し、ラジエーターとして使用でき
ないものとなる。このような状況下において、現用のフ
イン材料であるCuにCd又はSnを加えた合金は腐食
に対する抵抗がほとんどなく、また特公昭58−345
37号公報により提案された高力導電用銅合金は、P含
有量が0.002〜0.1%と多量のためNiとの共存におい
て、上記腐食環境下で局部腐食を発生し、フイン強度を
著しく低下するなど耐食性の改善が強く望まれている。
問題点を解決するための手段 本発明はこれに鑑みフインの腐食状態を詳細に観察した
結果、腐食はフインの金属表面に酸化物Cu2Oが多層に
重なり、Cu2O間とCu2Oと金属の界面に塩素及び硫黄
が凝縮していること、更に腐食面は一般に乾燥状態で水
分は微量であることを知見し、このような条件下におけ
る耐食材料について種々研究の結果、熱伝導性、耐熱性
及び耐食性が優れた自動車熱交換器のフイン用銅合金を
開発したものである。
即ち本発明銅合金は、Zn0.1〜3.0%、Ni 0.005〜0.
5%、P0.0002〜0.0018%、Sn0.5%以下、残部Cuと
不可避的不純物からなることを特徴とするものである。
作用 本発明合金において、Znの添加はCu特有の熱伝導性
をあまり低下させることなく、塩素、窒素酸化物、亜硫
酸ガス等の混在する空気中でのCu2Oの生成及び増殖を
抑制して耐食性を向上させるためであり、その含有量を
0.1〜3.0%と限定したのは、含有量が0.1%未満ではCu
2Oの生成及び増殖を抑制する作用が十分でなく、3.0%
を越えると耐食性は向上するも熱伝導性が低下して放熱
性が損なわれるためである。Niの添加はZnとの相乗
効果により一層耐食性を向上させると共に、共存するP
とNi3P、Ni2P等の金属間化合を微細に析出させ、熱
交換器の製造工程における各種の熱処理での軟化及び強
度の低下を防止して成形不良を低減するたみで、その含
有量を0.005〜0.5%と限定したのは、含有量が0.005%
未満ではZnとの相乗効果並びに軟化及び強度の低下防
止の効果が十分でなく、 0.5%を越えると熱伝導性が低
下するためである。またPの添加はNi との金属間化合
物の析出により耐熱性を向上させるためで、その含有量
を0.0002〜0.0018%と限定したのは、含有量が0.0002未
満ではNi との相乗効果による耐熱性が十分でなく、0.
0018%を越えると腐食原料で表わされる全腐食量は少な
く良好な耐食性を示すも、孔食などの局部腐食が著しく
なり、フインとしての強度劣化が大きくなるためであ
る。
更に上記Zn、Ni及びPからなる合金にSnを添加する
のはZn及びNiとの相乗効果により一層耐食性を向上
させるためで、その含有量を0.5%以下と限定したの
は、含有量が0.5%を越えると熱伝導性の低下が著しく
なるためである。
尚本発明合金の溶製は常法によつて真空溶解又は大気中
溶解により溶製することができる。
実施例 黒鉛ルツボを用い、タフピツチ銅を真空中及び大気中で
溶解し、これに各添加元素を挿入した後、金型に鋳造し
て第1表に示す組成の厚さ25mm、幅250mm、長さ2
50mmの鋳塊を得た。この鋳塊の表面を一面あたり2.5m
m面倒した後加熱して850℃で熱間圧延し、その後冷
間圧延と中間焼鈍を繰返して厚さ0.5mmの板に仕上げ
た。
この板について耐食性、熱伝導性及び耐熱性を調べた。
その結果を第1票に併記した。
尚耐食性は上記板より縦100mm、横100mmのサンプ
ルを切り出し、0.3%SOガスと0.3%Cl2ガスを含む
空気中に48時間暴露し、続いて温度60℃、湿度80
%の恒温恒湿槽内に96時間保持することを4回繰返
し、サンプル表面の腐食生成物であるCu2Oを除去して
重量を測定し、試験前後の重量より腐食減量を算出し
た。また局部腐食の傾向を調べるため、上記腐食生成物
を除去したサンプルの光学顕微鏡による表面観察を行な
い、サンプルの単位表面積あたりに存在する深さ50μ
以上の孔食の数を測定した。孔食深さの測定は孔食の底
及び縁にそれぞれピントを合せたときの微動ピント調整
マイクロメータの読みの差より求めた。
熱伝導性についてはこれと強い正相関の関係にある導電
率を測定した。また耐熱性としては半軟化温度を示し
た。即ちその温度に30分間保持した後、常温における
引張強さが加熱前の引張強さと完全再結晶後の引張強さ
の平均値となる加熱温度である。
第1表から明らかなように本発明合金No.1〜5は何れ
も従来合金No.13と比較し、熱伝導性を著しく低下さ
せることなく、耐食性及び耐熱性を向上し、組成によつ
ては熱伝導性も向上していることが判る。
これに対し本発明合金の組成範囲より外れる比較合金N
o.6〜12では腐食減量、孔食性、熱伝導性又は半軟化
温度の何れかが劣ることが判る。
発明の効果 このように本発明によれば、塩素及び硫黄の混在する腐
食環境において、優れた耐食性及び耐熱性を示し、かつ
フインとして十分な熱伝導性を有しており、自動車熱交
換器のフインに使用し、熱交換器の寿命を増大させると
共に薄肉軽量化を可能にする等工業上顕著な効果を奏す
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小又 憲一 栃木県日光市清滝町500番地 古河電気工 業株式会社日光電気精銅所内 (72)発明者 大栗 章宏 栃木県日光市清滝町500番地 古河電気工 業株式会社日光電気精銅所内 (72)発明者 長谷川 義治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 長良 敏夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−156720(JP,A) 特開 昭59−136439(JP,A) 特開 昭59−153853(JP,A) 特開 昭58−153747(JP,A) 特公 昭58−34537(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zn: 0.1〜3.0 wt%、Ni: 0.005〜0.
    5 wt%、P:0.0002〜0.0018wt%、Sn: 0.5wt%以
    下、残部Cuと不可避的不純物からなる自動車用熱交換
    器のフィン用銅合金。
JP60110041A 1985-05-22 1985-05-22 自動車用熱交換器のフイン用銅合金 Expired - Lifetime JPH0635636B2 (ja)

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JPS58153747A (ja) * 1982-03-05 1983-09-12 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器のフイン用耐食性銅合金
JPS59136439A (ja) * 1983-01-26 1984-08-06 Sanpo Shindo Kogyo Kk 銅基合金
JPS59153853A (ja) * 1983-02-21 1984-09-01 Hitachi Metals Ltd リ−ドフレ−ム材
JPS59229450A (ja) * 1983-06-10 1984-12-22 Nippon Mining Co Ltd 耐食性に優れた銅合金

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