JPH0635187A - ポジ型感光性アニオン電着レジスト組成物およびこの組成物を用いたプリント配線基板の製造方法 - Google Patents

ポジ型感光性アニオン電着レジスト組成物およびこの組成物を用いたプリント配線基板の製造方法

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JPH0635187A
JPH0635187A JP22771092A JP22771092A JPH0635187A JP H0635187 A JPH0635187 A JP H0635187A JP 22771092 A JP22771092 A JP 22771092A JP 22771092 A JP22771092 A JP 22771092A JP H0635187 A JPH0635187 A JP H0635187A
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圭祐 成瀬
Reijiro Nishida
礼二郎 西田
Yutaka Inoue
裕 井上
Naozumi Iwazawa
直純 岩沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 稼動安定性に優れ、塗装作業性が良く、さら
に導体画像形成の信頼性の高いレジスト、特にプリント
配線基板用に適するポジ型感光性アニオン電着レジスト
を得る。 【構成】 (a)樹脂1Kg中にカルボキシル基0.0
75〜0.55モルおよび水酸基1.5〜5.5モルを
有するアクリル樹脂20〜50重量部、(b)樹脂1K
g中にカルボキシル基1.20〜2.50モルおよび水
酸基1.5〜5.0モルを有するアクリル樹脂25〜7
0重量部および(c)1分子中に1,2−ナフトキノン
ジアジドスルホニルオキシ基又は1,2−ベンゾキノン
ジアジドスルホニルオキシ基を1個以上有する感光剤
7.5〜30重量部の混合物を塩基で中和、水分散化し
た組成物を主成分として含有するポジ型アニオン電着レ
ジスト組成物およびこの組成物を用いてプリント配線基
板を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、稼動安定性に優れ、塗
装作業性が良く、さらに導体画像形成の信頼性の高いレ
ジスト、特にプリント配線基板製造用エツチングレジス
トとして適するポジ型感光性アニオン電着レジスト組成
物に関し、また該レジスト組成物を用いたプリント配線
基板の製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器などに用いられるプリント配線
基板は主として導体層を表面に有する絶縁基板上にスク
リーン印刷によるパターン印刷法や、感光性ドライフイ
ルムを用いたフオトリソグラフィーにより形成された回
路パターンを利用したサブストラクト法で製造されてい
る。しかし、最近の回路パターンの微細化、スルーホー
ル径の小径化に対応するためポジ型感光性電着レジスト
を利用する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポジ型感光性電着レジ
ストとしてはイオン形成基を有するアクリル樹脂等の基
体樹脂にキノンジアジドスルフォン酸類をスルフォン酸
エステル結合を介して基体樹脂に結合せしめた樹脂を主
成分とする組成物(特開昭61−206293号公報参
照)、ポリヒドロキシベンゾフェノンの様なポリフェノ
ール類にキノンジアジドスルフォン酸類をスルフォン酸
エステル結合を介して結合せしめた感光性化合物を、イ
オン形成基を有するアクリル樹脂などの基体樹脂と混合
した組成物(特開昭61−206293号公報参照)、
イオン形成基を有するアクリル樹脂などの基体樹脂にヒ
ドロキシルアミンとキノンジアジドスルフォン酸とをウ
レタン結合およびスルフォンイミド結合を介して結合さ
せた樹脂を主成分とする組成物(特開昭64−9027
0号公報参照)、水酸基を有する化合物又は樹脂にヒド
ロキシアミンとキノンジアジドスルフォン酸とをウレタ
ン結合およびスルフォンイミド結合を介して結合させた
化合物又は樹脂を、イオン形成基を有するアクリル樹脂
などの基体樹脂と混合した組成物(特開平2−2896
60号公報参照)等の、水溶性または水分散性組成物が
提案されている。
【0004】しかしながら、上記従来の組成物において
は下記の問題があり、その解決が望まれている。即ち、
感光性基をスルフォン酸エステル基を介して導入した樹
脂系においては、スルフォン酸エステル基が加水分解さ
れ易く、電着レジスト液としての貯蔵安定性、浴の稼動
安定性に問題がある。また、スルフォン酸エステル結合
を有する感光性化合物を混合した組成物については水溶
化物または水分散物そのものの安定性が充分でないとい
う問題がある。これらの問題点を解決するために、イオ
ン形成基を疎水性ポリマー主鎖から離れた部位に置き、
水分散化によって感光性化合物をコア部(芯)に存在さ
せるようにした水分散体を形成し、スルフォン酸エステ
ルを加水分解から保護し水分散物そのものの安定性を向
上させようとするもの、具体的には、ヒドロキシル基を
末端に有する長鎖の(メタ)アクリレート系モノマーを
共重合したポリマーに多塩基酸の無水物を半エステル化
してイオン形成基を導入した樹脂を基体樹脂として使用
する提案がなされている。しかしながら、上記提案にお
いても基板の処理量が少なくて電着浴液が非常に長期に
わたって浴槽に滞留する(低ターンオーバー)場合にお
いては半エステル化により導入したイオン形成基が徐々
に加水分解を受け、浴の稼動安定性の劣化、形成される
電着レジスト膜の品質劣化を生じやすいという問題があ
る。また、該基体樹脂を合成するためには一般のアクリ
ル樹脂合成の場合に比して複雑で長時間を要する工程が
必要となるという問題もある。また、前記スルフォン酸
イミド結合及びウレタン結合を介して感光性基を導入す
る方法に於いては加水分解に関する問題点は大幅に改善
され、稼動安定性に優れた電着レジスト浴液が得られる
が、ウレタン結合のためか露光部分の現像液に対する溶
解速度が遅く、現像を高温で行なわなければならない、
現像可能な条件幅がやや狭くなる等の問題点がある。ま
た、感光基導入のためにスルフォン酸エステル型の場合
に比して複雑で長時間を要する工程が必要になるという
問題もある。
【0005】
【課題を解決するため手段】そこで本発明者らは、電着
レジスト液の貯蔵安定性に優れ、低ターンオーバー速度
に於いても電着浴の稼動安定性が高く、現像の条件幅が
広く、しかも複雑で長時間を要する工程を必要しない方
法で製造できるポジ型感光性電着レジスト組成物を得る
べく鋭意研究を行なった。また電着レジスト組成物を使
用したプリント配線基板の製造方法についても検討を行
なった。その結果、上記問題点を解決できる組成物及び
プリント配線基板の製造方法を見出し本発明を完成させ
たものである。
【0006】すなわち本発明は、 「1. (a)樹脂1Kg中にカルボキシル基0.07
5〜0.55モルおよび水酸基1.5〜5.5モルを有
するアクリル樹脂20〜50重量部、(b)樹脂1Kg
中にカルボキシル基1.20〜2.50モルおよび水酸
基1.5〜5.0モルを有するアクリル樹脂25〜70
重量部および(c)1分子中に下記式[1]、[2]ま
たは[3]で表わされる基 式[1]
【化4】 式[2]
【化5】 式[3]
【化6】 を1個以上有する感光剤7.5〜30重量部を含有し、
成分(a)、(b)および(c)の合計量が100重量
部であって、成分(a)、(b)および(c)の合計に
おけるカルボキシル基の含有量が0.60〜1.25モ
ル/Kg、水酸基の含有量が1.2〜3.5モル/Kg
である樹脂混合物を塩基で中和水分散化して得られる水
分散性樹脂組成物を主成分として含有することを特徴と
するポジ型感光性アニオン電着レジスト組成物。 2. (a)、(b)、(c)各成分が、合計100重
量部中(a)成分20〜50重量部、(b)成分25〜
70重量部、(c)成分7.5〜30重量部である1項
に記載されたポジ型感光性アニオン電着レジスト組成
物。 3. 固形分の割合が3〜50%である、1項または2
項に記載されたポジ型感光性アニオン電着レジスト組成
物。 4. (i)電導性被膜を有する回路用基板表面に、1
項記載の電着レジスト組成物を電着塗装し、ポジ型感光
性被膜を形成する工程; (ii)該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して
露光する工程; (iii)露光部の感光性被膜を除去してエツチングパ
ターンを形成する工程; (iv)露光した電導性被膜をエツチングにより除去す
る工程;及び (v)回路パターン上の感光性被膜を除去する工程を有
することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。 5. 電着されたポジ型感光性被膜が乾燥膜厚で2〜5
0μmである、4項に記載されたプリント配線基板の製
造方法。 6. ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して行な
う露光を、3,000〜4,500Åの波長の光線を5
0〜800mj/cm照射して行なう、4項または5
項に記載されたプリント配線基板の製造方法。」に関す
る。
【0007】
【作用】本発明レジスト組成物における、成分(a)で
あるアクリル樹脂は、樹脂1Kg中にカルボキシル基を
0.075〜0.55モル、好ましくは0.10〜0.
45モル、および水酸基を1.5〜5.5モル、好まし
くは1.75〜4.5モル有するアクリル樹脂であれば
よいが、一般に数平均分子量2,000〜200,00
0程度のものが用いられる。上記アクリル樹脂(a)は
公知の方法で重合することによって得ることが出来る。
【0008】アクリル樹脂(a)を重合によって得るた
めのモノマー成分は、要求される性能に応じて適宜選択
出来、好ましくは、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキ
シル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなど
の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート;2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、アリルアルコールなど
の水酸基含有不飽和単量体;(メタ)アクリル酸、クロ
トン酸、イタコン酸、マレイン酸などのカルボキシル基
含有不飽和単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、
アリルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含
有不飽和単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリロニトリル、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミドブチルエーテルなどの、その他の共重合可
能なモノマーを挙げることが出来る。アクリル樹脂
(a)は,上記カルボキシル基含有不飽和単量体および
水酸基含有モノマーを必須とし、他のモノマー成分を配
合して、例えば重合触媒および好ましくは有機溶剤の存
在下で共重合することによって得ることが出来る。
【0009】本発明組成物における、成分(b)である
アクリル樹脂は樹脂1Kg中にカルボキシル基を1.2
0〜2.50モル、好ましくは1.25〜2.00モ
ル、および水酸基を1.5〜5.0モル、好ましくは
2.0〜4.0モル有するアクリル樹脂であればよい
が、一般に数平均分子量2,000〜20,000程度
のものが用いられる。上記アクリル樹脂(b)は、前記
アクリル樹脂(a)の合成と同様の方法にて、カルボキ
シル基および水酸基の量が所定の値となるようにして、
重合することによって得ることが出来る。
【0010】成分(a)は、基本的に非水溶性の樹脂で
あって、疎水性の高い、かつ加水分解を受けやすい感光
性成分(c)を包埋し、連続層の水が成分(c)を攻撃
するのを防止する効果を有する。成分(b)は中和によ
り水溶性または水分散性を示す樹脂であり、成分(c)
を包埋した成分(a)の粒子に対し保護コロイドとして
作用し安定な分散体を形成する。成分(a)と成分
(b)とは互いに適切な親和性を有することが必要であ
り、そのために成分(a)および成分(b)の水酸基含
有量、カルボキシル基含有量が所定範囲内であることが
要求される。
【0011】アクリル樹脂(a)におけるカルボキシル
基の含有量が0.075モル/Kg樹脂より少なくなる
と得られる水分散体の分散粒子の粒径が大きくなって水
分散体の安定性が劣化し、一方、カルボキシル基の含有
量が0.55モル/Kg樹脂より多くなると、(c)成
分を包埋する能力が低下し貯蔵中に(c)成分が連続相
中に析出しやすくなって水分散体の安定性が劣化すると
ともに(c)成分のスルホン酸エステル基が加水分解さ
れ易くなる。
【0012】アクリル樹脂(b)におけるカルボキシル
基の含有量が1.20モル/Kg樹脂より少なくなる
と、得られる水分散体の分散粒子の粒径が大きくなって
水分散体の安定性が劣化し、一方、カルボキシル基の含
有量が2.50モル/Kg樹脂より多くなると水親和性
が高くなりすぎ、水分散体における静電的および立体的
保護相としての効果が低下し水分散体の安定性は低下す
る。
【0013】アクリル樹脂(a)は水酸基の含有量が
1.5〜5.5モル/Kg樹脂であり、アクリル樹脂
(b)は水酸基の含有量が1.5〜5.0モル/Kg樹
脂であることが必要である。それぞれの樹脂において、
水酸基の含有量が下限値である1.5モル/Kg樹脂よ
り低い場合には、水分散体の分散粒子の親水性が不足し
て安定性が低下し、一方、水酸基の含有量が、それぞれ
の上限値を超える場合には、水親和性が高くなり過ぎ
(c)成分に対する保護相としての効果が低下し安定性
が劣化する。
【0014】本発明組成物における(c)成分は前記式
[1]、[2]または[3]で表わされる基を1個以上
有する感光剤である。この感光剤は、例えば、水酸基を
有する化合物と、o−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸ハライド、o−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸ハライドおよび/またはo−ベンゾキノンジアジ
ド−4−スルホン酸ハライドとを反応させることによっ
て得ることが出来る。該感光剤は一般的に分子量約40
0〜約10,000であり、好ましくは約500〜約
5,000の範囲のものである。該感光性化合物は、代
表的には、トリ−またはテトラ−ヒドロキシベンゾフェ
ノン、ノボラック型フェノール樹脂,ノボラック型クレ
ゾール樹脂またはポリヒドロキシスチレン等と、o−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドまたはo
−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸クロリドとを
反応させることによって得ることが出来る。
【0015】(c)成分である感光剤は、光照射によっ
てオルトキノンジアジド部がケテンを経てカルボン酸と
なり、照射されたレジスト部が現像処理によって除去さ
れるようになる。本発明における水分散性樹脂組成物に
おいて、(a)、(b)および(c)成分の配合割合
は、(a)、(b)および(c)成分の合計量100重
量部中、(a)成分20〜50重量部、好ましくは20
〜40重量部、(b)成分25〜70重量部、好ましく
は35〜70重量部、(c)成分7.5〜30重量部、
好ましくは7.5〜25重量部である。
【0016】本発明における水分散性樹脂組成物におい
て、(a)、(b)および(c)成分の合計量100重
量部中、(a)成分が20重量部未満では感光剤を充分
に包埋することが出来ず分散粒子の安定性が劣化し、一
方、(a)成分が50重量部を超えると親水性の低い
(a)成分層が分散媒である水に多く接するようになる
ため、(b)成分層による分散保護効果が低下し分散粒
子の安定性が劣化する。(b)成分が25重量部未満で
は分散保護効果が不充分となって分散粒子の安定性が劣
化し、一方、(b)成分が70重量部を超えると系中の
水溶性成分が多くなり過ぎ、分散粒子同志が溶着しやす
くなり不安定化する。(c)成分が7.5重量部未満で
は、レジスト露光後の、露光部と未露光部との現像液に
対する溶解性の差が小さくなるため現像性が低下し、一
方、(c)成分が30重量部を超えると分散粒子の安定
性が劣化するとともに、感光剤を多量に配合することに
よる感度向上も殆ど認められず、高価な感光剤を多量に
使用することは経済的にも不利である。
【0017】また本発明組成物においては、(a)、
(b)および(c)成分の合計における、カルボキシル
基の含有量は0.60〜1.25モル/Kg、水酸基の
含有量は1.2〜3.5モル/Kgである。上記カルボ
キシル基の含有量が0.60モル/Kg未満では系全体
の親水性が不足し分散粒子が不安定となり、一方、1.
25モル/Kgを超える場合には、水溶性のものが多く
なるため電着塗装時のクーロン効率が低下し、所定の膜
厚を得るのに電着時間を長くする必要が生じ、また、水
溶性のものが多くなるため分散粒子の溶着が起こりやす
く系の安定性が低下する。上記水酸基の含有量が1.2
モル/Kg未満では現像性が低下し、現像液温度を高く
したり、現像時間を長くする必要が生じるとともに得ら
れる画像の解像力も低下し、一方、3.5モル/Kgを
超える場合には、レジスト膜が現像液やエッチング液で
膨潤しやすくなり、パターン欠陥を生じやすく解像力も
低下する。
【0018】本発明組成物の主成分である水分散性樹脂
組成物は(a)、(b)および(c)成分の混合物を塩
基で中和、水分散化して得ることが出来る。中和に用い
られる塩基としては、有機アミン、ヒドロキシアンモニ
ウム塩や水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩
基を挙げることが出来る。中和の程度は通常、混合物中
のカルボキシル基の50〜100%が中和される程度が
好ましい。
【0019】水分散化する方法としては、(a)、
(b)および(c)成分の混合中和物を水中に加えて分
散させる方法、混合中和物に水を加えて分散させる方
法、(a)、(b)および(c)成分の混合物を中和用
の塩基を含む水中に加えて分散させる方法および混合物
に塩基を含む水を加えて分散させる方法などを挙げるこ
とが出来る。
【0020】本発明組成物は、必要に応じて、溶剤、界
面活性剤、流展性調整剤、キレート化剤などの添加剤、
フェノール類、ノボラックフェノールやレゾール等ポリ
フェノール類等の溶解性制御剤、顔料、染料等を含有す
ることが出来る。本発明レジスト組成物の固形分割合は
特に限定されるものではないが通常3〜50%の固形分
範囲である。
【0021】本発明のポジ型感光性電着レジスト組成物
を用いるプリント配線基板の製造は次のようにして行な
うことが出来る。電着塗装浴(浴固形分濃度:3〜30
重量%)中に銅箔などの電導性被膜を有する回路用基板
を陽極として浸漬し、最高印加電圧20〜400Vの直
流電流を通電して電着塗装することによって行なわれ
る。通電時間は30秒〜5分が適当であり、膜厚は乾燥
膜厚で2〜50μm、好適には3〜20μmの範囲内で
あることが望ましい。電着塗装後、電着浴から被塗物を
引き上げ水洗したのち、電着塗膜中に含まれる水分を熱
風などで除去する。次いで、このように形成される感光
性電着塗膜面にパターンマスク(写真ポジ)を介して紫
外線などの活性光線を照射露光する。この露光により露
光された部分のオルトキノンジアジド部がケテンを経て
カルボン酸となるため、アルカリ水溶液などの現像液の
現像処理によって除去され、高解像度を実現することが
出来る。
【0022】本発明において露光に使用する活性光線は
3,000〜4,500Åの波長を有する光線がよい。
これらの光線としては、太陽光、水銀灯、キセノンラン
プ、アーク灯などが挙げられる。活性光線の照射は通
常、50〜800mj/cm、好ましくは50〜50
0mj/cmの範囲内で行なわれる。
【0023】また、露光部の感光性被膜を除去してエッ
チングパターンを形成する現像処理は通常、塗膜面上に
希アルカリ水を吹きつけて塗膜の感光部分を洗い出すこ
とによって行なうことが出来る。希アルカリ水としては
通常、pH8〜12のカセイソーダ、カセイカリ、ケイ
酸ソーダ、炭酸ソーダ、アンモニア水など塗膜中に有す
る遊離のカルボン酸と中和して水溶性を与えることの出
来るのもが使用可能である。
【0024】現像処理によって基板上に形成されたエッ
チングパターンである露出した導電性被膜(非回路部
分)は次いで、例えば、塩化第2鉄溶液等の酸性エッチ
ング液またはアンモニア/塩化アンモニウム系のような
アルカリエッチング液等を用いた通常のエッチング処理
によって除去される。しかる後、回路パターン上の未露
光塗膜である感光性被膜を除去することによってプリン
ト配線基板を製造することが出来る。未露光塗膜の除去
はエチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート等の
セロソルブ系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
ントンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチルな
どの酢酸エステル系溶剤;トリクロルエチレンなどのク
ロル系溶剤によってまたは、pH10以上のカセイソー
ダ、カセイカリ水溶液やアミン水溶液などによって除去
される。
【0025】以上述べた通り、本発明のポジ型感光性ア
ニオン電着レジスト組成物は回路用基板表面に容易に電
着塗装することが出来、析出した塗膜は乾燥されて均一
な感光膜を形成する。この感光膜にパターンマスクを通
して光照射すると、露光部は前記のごとく変化して希ア
ルカリ水によって現像され、またエッチング後感光性被
膜を除去する工程で未露光部も溶剤またはアルカリによ
って溶解除去することが出来る。本発明はリードフレー
ム等作成のためのエッチングによる打抜き加工用レジス
トにも好適に使用できる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0027】(a)成分アクリル樹脂の製造
【0028】製造例1 スチレン 300重量部 n−ブチルメタクリレート 663重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 350重量部 アクリル酸 13重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 15重量部 上記混合物1341重量部を110℃に加熱した750
重量部のエトキシエタノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、110℃に1時間保持した後2,2′
−アゾビスイソブチロニトリルを3重量部を加え、さら
に110℃で2時間保持した後、冷却し、固形分約57
重量%の樹脂溶液(a−1)を得た。得られた樹脂(固
形分)は、数平均分子量(ゲルパーミュエーションクロ
マトグラフィーによる、以下同様)約35,000、カ
ルボキシル基濃度0.18モル/Kg樹脂、水酸基濃度
3.0モル/Kg樹脂であった。
【0029】製造例2 n−ブチルメタクリレート 300重量部 n−ブチルアクリレート 440重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 240重量部 アクリル酸 20重量部 t−ブチルパーオキシベンゾエート 50重量部 上記混合物1050重量部を125℃に加熱した600
重量部のブトキシエタノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、125℃に3時間保持した後、冷却
し、固形分約62.5重量%の樹脂溶液(a−2)を得
た。得られた樹脂(固形分)は、数平均分子量約12,
000,カルボキシル基濃度0.28モル/Kg樹脂、
水酸基濃度1.9モル/Kg樹脂であった。
【0030】製造例3 スチレン 200重量部 n−ブチルメタクリレート 300重量部 n−ブチルメタアクリレート 231重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 240重量部 アクリル酸 29重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 70重量部 上記混合物1070重量部を105℃に加熱した600
重量部のメトキシプロパノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、105℃に2時間保持した後、冷却
し、固形分約62.5重量%の樹脂溶液(a−3)を得
た。得られた樹脂(固形分)は、数平均分子量約8,1
00,カルボキシル基濃度0.40モル/Kg樹脂、水
酸基濃度2.1モル/Kg樹脂であった。
【0031】製造例4 メタクリル酸 10重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 522重量部 メチルメタクリレート 300重量部 n−ブチルアクリレート 168重量部 t−ブチルパーオキシベンゾエート 45重量部 上記混合物1045重量部を125℃に加熱した600
重量部のブトキシエタノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、125℃に3時間保持した後、冷却
し、固形分約62.5重量%の樹脂溶液(a−4)を得
た。得られた樹脂(固形分)は、数平均分子量約13,
000,カルボキシル基濃度0.12モル/Kg樹脂、
水酸基濃度4.5モル/Kg樹脂であった。
【0032】(b)成分アクリル樹脂の製造
【0033】製造例5 スチレン 240重量部 n−ブチルアクリレート 310重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 290重量部 メタクリル酸 160重量部 過酸化ベンゾイル 65重量部 上記混合物1065重量部を100℃に加熱した550
重量部のメトキシプロパノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、100℃に1時間保持した後、過酸化
ベンゾイル10重量部をメトキシプロパノール50重量
部に溶解した溶液60重量部を加え、さらに100℃に
2時間保持した後、冷却し、固形分約62.5重量%の
樹脂溶液(b−1)を得た。得られた樹脂(固形分)
は、数平均分子量約9,600,カルボキシル基濃度
1.86モル/Kg樹脂、水酸基濃度2.5モル/Kg
樹脂であった。
【0034】製造例6 スチレン 100重量部 n−ブチルアクリレート 190重量部 メチルメタクリレート 100重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 520重量部 アクリル酸 90重量部 t−ブチルパーオキシオクトエート 50重量部 上記混合物1050重量部を125℃に加熱した600
重量部のブトキシエタノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、125℃に2時間保持した後、冷却
し、固形分約62.5重量%の樹脂溶液(b−2)を得
た。得られた樹脂(固形分)は、数平均分子量約10,
500,カルボキシル基濃度1.25モル/Kg樹脂、
水酸基濃度4.0モル/Kg樹脂であった。
【0035】製造例7 スチレン 200重量部 メチルメタクリレート 100重量部 n−ブチルアクリレート 362重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 209重量部 メタクリル酸 129重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 60重量部 上記混合物1060重量部を105℃に加熱した600
重量部のメトキシプロパノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、105℃に2時間保持した後、冷却
し、固形分約62.5重量%の樹脂溶液(b−3)を得
た。得られた樹脂(固形分)は、数平均分子量約9,6
00,カルボキシル基濃度1.50モル/Kg樹脂、水
酸基濃度1.8モル/Kg樹脂であった。
【0036】製造例8 アクリル酸 126重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 390重量部 スチレン 250重量部 n−ブチルアクリレート 234重量部 t−ブチルパーオキシオクトエート 45重量部 上記混合物1045重量部を125℃に加熱した600
重量部のブトキシエタノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、125℃に2時間保持した後、冷却
し、固形分約62.5重量%の樹脂溶液(b−4)を得
た。得られた樹脂(固形分)は、数平均分子量約12,
000,カルボキシル基濃度1.75モル/Kg樹脂、
水酸基濃度3.0モル/Kg樹脂であった。
【0037】製造例9(比較用) スチレン 200重量部 メチルメタクリレート 100重量部 n−ブチルアクリレート 230重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 290重量部 アクリル酸 180重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 60重量部 製造例7において、混合物1060重量部のかわりに上
記モノマーと重合開始剤の混合物1060重量部を使用
する以外は製造例7と同様に行なって、固形分約62.
5重量%の樹脂溶液(d−1)を得た。得られた樹脂
(固形分)は、数平均分子量約9,800,カルボキシ
ル基濃度2.50モル/Kg樹脂、水酸基濃度2.5モ
ル/Kg樹脂であった。
【0038】製造例10(比較用) スチレン 235重量部 n−ブチルアクリレート 400重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 300重量部 アクリル酸 65重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 10重量部 上記混合物1010重量部を105℃に加熱した700
重量部のエトキシエタノール中に3時間かけて滴下し
た。滴下終了後、105℃に1時間保持し、次いで2,
2′−アゾビスイソブチロニトリルを3重量部を加え、
さらに105℃で2時間保持した後、冷却し、固形分約
59重量%の樹脂溶液(d−2)を得た。得られた樹脂
(固形分)は、数平均分子量約35,000、カルボキ
シル基濃度0.90モル/Kg樹脂、水酸基濃度2.3
モル/Kg樹脂であった。
【0039】(c)成分感光剤の製造
【0040】製造例11 テトラヒドロフラン10,000重量部中に1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホニルクロライド535
重量部および2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン230重量部を配合、溶解した後、0℃に冷却し、こ
の中に撹拌下にて、トリエチルアミン210重量部とテ
トラヒドロフラン400重量部との混合溶液610重量
部を1時間かけて徐々に滴下した。この滴下によって系
の温度は30℃まで上昇した。滴下終了後、30℃で2
時間保持した後、この反応液を大量の0.1重量%塩酸
水溶液中に投入し沈澱物を生成させた。この沈澱物を瀘
別し、洗浄液(メタノール/脱イオン水=1/1混合
液)にて洗液が中性となるまで洗浄し、得られた固形物
を室温にて減圧下で乾燥させて感光剤Aを得た。得られ
た感光剤Aは1分子中に平均約2個の前記式[1]で表
わされる感光基を有していた。
【0041】製造例12 テトラヒドロフラン15,000重量部中に1,2−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホニルクロライド80
2.5重量部および2,3,4,4′−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン246重量部を配合、溶解した後、0
℃に冷却し、この中に撹拌下にて、トリエチルアミン2
10重量部とテトラヒドロフラン400重量部との混合
溶液610重量部を1時間かけて徐々に滴下した。滴下
終了後、30℃で2時間保持した後、この反応液を製造
例11と同様の方法にて沈澱、瀘過、乾燥させて感光剤
Bを得た。得られた感光剤Bは1分子中に平均約3個の
前記式[2]で表わされる感光基を有していた。
【0042】製造例13 数平均分子量約3,000のポリ(パラヒドロキシビニ
ルベンゼン)100重量部をテトラヒドロフラン100
重量部に溶解させた溶液に、o−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸クロリド100重量部をテトラヒドロ
フラン1,000重量部に溶解させた溶液1,100重
量部を加えた後、撹拌下にて、液温を20℃に保持しな
がらトリエチルアミン50重量部を30分かけて滴下
し、さらに20℃に2時間保持し、次いで内容物を多量
の0.5重量%塩酸水溶液中に注ぎ込み、沈降物を瀘別
し、多量の脱イオン水で洗浄後、常温で減圧乾燥させて
感光剤Cを得た。得られた感光剤Cは1分子中に平均約
11個の前記式[1]で表わされる感光基を有してい
た。
【0043】製造例14 テトラヒドロフラン5,000重量部中に1,2−ベン
ゾキノンジアジド−4−スルホニルクロライド546重
量部および2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン
230重量部を配合、溶解した後、0℃に冷却し、この
中に撹拌下にて、トリエチルアミン270重量部とテト
ラヒドロフラン300重量部との混合溶液570重量部
を1時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、30℃で
2時間保持した後、この反応液を製造例11と同様の方
法にて沈澱、瀘過、乾燥させて感光剤Dを得た。得られ
た感光剤Dは1分子中に平均約2.5個の前記式[3]
で表わされる感光基を有していた。
【0044】実施例1 製造例1で得た樹脂溶液(a−1) 526重量部 製造例6で得た樹脂溶液(b−2) 800重量部 製造例11で得た感光剤A 200重量部 活性剤E(HLB14 のノニオン系界面活性剤)10重量部 ベンジルアルコール 400重量部 上記混合物にトリエチルアミン74.5重量部(中和度
75重量%に相当する量)を加えて撹拌中和した後、混
合物を撹拌機にて1,500γpmで撹拌しつつ徐々に
脱イオン水847重量部を加えて安定なエマルジョン液
である、不揮発分約35重量%の電着レジスト組成物を
得た。
【0045】実施例2〜5および比較例1〜4 後記表1に示す配合とする以外は実施例1と同様に行な
い、各電着レジスト組成物を得た。各例で得た電着レジ
スト組成物の性状値を表1に示す。
【0046】
【表1】 なお表1における(註)は下記の通りである。 (註1)の活性剤F:HLB16 のノニオン系界面
活性剤 (註2)表中の各記号は次の化合物の略号である。 TEA:トリエチルアミン、DMAE:ジメチルアミノ
エタノール、BA:ベンジルアルコール、DMG:ジメ
チルグライム
【0047】実施例1〜5および比較例1〜4で得た各
電着レジスト組成物を脱イオン水にて不揮発分が10重
量%になるように希釈して各電着浴を作成した。各電着
レジスト組成遣物(原液)および各電着浴液の液安定性
について試験を行なった。試験結果を表2に示す。試験
方法は下記の通りである。
【0048】液安定性:各原液および電着浴液を密閉
し、30℃にて6ヶ月間まで1ヶ月置きに液状態をを調
べた。また貯蔵1日後の液状態も調べた。また、各電着
浴液について貯蔵前および貯蔵6ヶ月後における、分散
しているエマルジョン粒子の粒径をCoulter M
odel N4SD(Coulter Electro
nics Inc. 製)にて測定した。液状態につい
ては、固化、著しい増粘、沈降、分離などの異常のない
ものを○と表示した。長期貯蔵における○は6ヶ月貯蔵
後に上記異常のないことを示す。また上記、貯蔵前およ
び6ヶ月貯蔵後の各電着浴液を28℃に保った浴中で、
0.3mmΦの銅メッキ付きスルーホールを有する銅張
り積層板(基板)を陽極として対極の間に60mA/d
の直流を3分間印加した後、該積層板(基板)を浴
より引き出し、水洗後80℃で10分間水切乾燥してレ
ジスト膜を得た。得られたレジスト膜の膜厚、塗面外観
を後記表2に示す。外観上、異常の認められないものを
○とした。また、得られたレジスト膜のスルーホール部
を遮光し、その他の部分にラインスペース30μm/3
0μmの白黒パターンを有するポリエステル製パターン
マスクを密着し、超高圧水銀灯で150mj/cm
露光を行なった。さらに、露光を行なった基板に、それ
ぞれ20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃
に保った1%炭酸ソーダ水溶液を1分間噴霧して現像を
行なった。次いで、塩化第2銅で露出した銅をエッチン
グ除去後、50℃の1%水酸化ナトリウム水溶液で残存
するレジスト膜を除去してエッチングパターンを得た。
得られたエッチングパターンの状態をライン/スペース
部およびスルーホール部について調べた。ライン/スペ
ース部においては、パターンの剥離欠損や銅残りのない
ものを○と表示し、スルーホール部についてはメッキが
完全な状態で残っているものを○と表示した。また、現
像が行なえる現像液の実用温度範囲も調べた。試験結果
を後記表2に示す。
【0049】
【表2】 (註) 表中のHCはハードケーキングの略号である。
【0050】
【発明の効果】本発明レジスト組成物は、塗装時の稼動
安定性に優れ、塗装作業性が良いものであって、導体画
像形成の信頼性の高いレジストを得ることが出来るもの
である。本発明レジスト組成物は、特にプリント配線基
板製造用エッチングレジストに適しており、本発明レジ
スト組成物を使用した本発明のプリント配線基板の製造
方法によれば、浴液の滞留時間の長い稼動条件下におい
ても信頼性の高いプリント配線基板を製造することが出
来る。
フロントページの続き (72)発明者 岩沢 直純 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)樹脂1Kg中にカルボキシル基
    0.075〜0.55モルおよび水酸基1.5〜5.5
    モルを有するアクリル樹脂20〜50重量部、(b)樹
    脂1Kg中にカルボキシル基1.20〜2.50モルお
    よび水酸基1.5〜5.0モルを有するアクリル樹脂2
    5〜70重量部および(c)1分子中に下記式[1]、
    [2]または[3]で表わされる基 式[1] 【化1】 式[2] 【化2】 式[3] 【化3】 を1個以上有する感光剤7.5〜30重量部を含有し、
    成分(a)、(b)および(c)の合計量が100重量
    部であって、成分(a)、(b)および(c)の合計に
    おけるカルボキシル基の含有量が0.60〜1.25モ
    ル/Kg、水酸基の含有量が1.2〜3.5モル/Kg
    である樹脂混合物を塩基で中和水分散化して得られる水
    分散性樹脂組成物を主成分として含有することを特徴と
    するポジ型感光性アニオン電着レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 (a)、(b)、(c)各成分が、合計
    100重量部中(a)成分20〜50重量部、(b)成
    分25〜70重量部、(c)成分7.5〜30重量部で
    ある請求項1に記載されたポジ型感光性アニオン電着レ
    ジスト組成物。
  3. 【請求項3】 固形分の割合が3〜50%である、請求
    項1または2に記載されたポジ型感光性アニオン電着レ
    ジスト組成物。
  4. 【請求項4】 (i)電導性被膜を有する回路用基板表
    面に、請求項1記載の電着レジスト組成物を電着塗装
    し、ポジ型感光性被膜を形成する工程; (ii)該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して
    露光する工程; (iii)露光部の感光性被膜を除去してエツチングパ
    ターンを形成する工程; (iv)露光した電導性被膜をエツチングにより除去す
    る工程;及び (v)回路パターン上の感光性被膜を除去する工程を有
    することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 電着されたポジ型感光性被膜が乾燥膜厚
    で2〜50μmである、請求項4に記載されたプリント
    配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介
    して行なう露光を、3,000〜4,500Åの波長の
    光線を50〜800mj/cm照射して行なう、請求
    項4または5に記載されたプリント配線基板の製造方
    法。
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