JP2804579B2 - ポジ型感光性電着塗料組成物及びこれを用いた回路板の製造方法 - Google Patents

ポジ型感光性電着塗料組成物及びこれを用いた回路板の製造方法

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    • G03F7/164Coating processes; Apparatus therefor using electric, electrostatic or magnetic means; powder coating

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポジ型感光性電着塗料組成物及び回路板の製
造方法に関し、さらに詳しくは電導性被膜を有する回路
基板に電着塗装して粘着性のない平滑な塗装膜を形成し
且つポジ型マスクを通して紫外線等の活性エネルギー線
で容易に感光しうる、プリント配線フオトレジスト形成
に好適なアニオン性もしくはカチオン性電着塗料組成物
及びこれを用いた回路板の製造方法に関する。
従来、集積回路用などのプリント配線板は、一般に、
絶縁体に銅箔等の電導性被膜を施した回路基板上に感光
性フイルムがラミネートされ、さらに写真ネガを重ねて
露光および現像したのち、回路パターン以外の電導性被
膜をエッチング処理し、しかる後感光性フイルムを脱膜
することによって形成されている。しかし、この感光性
フイルムは一般に50μmと厚いために露光、現像して形
成される回路パターンがシヤープでなく、しかも基板表
面に均一にラミネートするのが困難であり、特にスルー
ホール部分を被覆することは殆ど不可能である。
また、スルーホール部を有する回路基板上にエッチン
グレジストインキをスクリーン印刷し、次にエッチング
を行って印刷されていない部分の電導性被膜を除去し、
さらに印刷部のレジストインキを除去することによって
プリント配線用回路パターンを形成させる方法も知られ
ている。しかしながら、該方法では200μm以下のパタ
ーンを信頼性高く形成することは困難であり、しかもス
ルホール部に該インキを塗布することが困難であるため
に、スルホール部を電導性被膜がエッチング処理によっ
て除去されてしまうことが多い。このため予じめスルホ
ール部内に有機材料を埋込み、エッチング処理にてスル
ホール部の電導性被膜が除去されないように保護したの
ち、最終的に該有機材料を除去することにより、回路板
を形成することも行なわれているが、該方法では最終的
に得られる回路板のコストが高くなるとともに回路パタ
ーンのシヤープ性にも劣るという欠点がある。
これらの従来の欠点を改良する方法として、回路基板
にポジ型感光性樹脂レジストを電着塗装によって形成
し、ついでその上にポジ型マスクを重ねて露光したのち
露光部分をアルカリ水溶液で除去することによって画像
を形成する方法が提案されている(特開昭60-207139号
および特開昭61-206293号公報参照)。これらの方法
は、電着塗装により容易にスルホール部分に被膜を形成
させ、しかも未露光部分がレジスト被膜として残るので
解像性に優れたプリント配線板を得ることができる方法
である。
前記した方法において、感光性樹脂レジスト被膜を電
着塗装によって形成させることが可能な樹脂組成物とし
ては、前者(特開昭60-207139号)では、ポリオキシメ
チレンポリマー、o−ニトロカルビノールエステル、o
−ニトロフエニルアセタール、ノボラツク樹脂のキノン
ジアジドスルホニルエステル等が使用されている。また
後者(特開昭61-206293号)では、不飽和単量体が含有
する水酸基とナフトキノンジアジドスルホン酸が含有す
る酸基とのエステル化反応によって得られた不飽和単量
体を他の不飽和単量体と共重合体反応させた樹脂が使用
されている。しかしながら、前者の方法では、いずれの
樹脂を使用しても高密度のフアインパターンの回路板の
製造には信頼性の面で不十分である。また、塗料の安定
性も不十分であるため電着塗料浴を長期にわたってラン
ニングさせると凝集物等を生じやすく、フイルターの目
づまりや塗面異常等を起こす傾向がある。また、後者の
方法では、感光性基であるナフトキノンジアジト基がス
ルホン酸エステル基を介して樹脂に導入されているため
に、電着塗装が長期に渡って行なわれる場合、すなわち
電着塗料のターンオーバ(turnover)が長い場合には、
樹脂中の該エステル基が水、酸、塩基、アルコール等の
加水分解物質によって容易に加水分解されて樹脂の劣化
が屡々起こる。その結果、該樹脂成分が電着塗装浴中で
凝集したり浴底に沈澱したりする。そのためフイルター
が目づまりを起こしたり、塗装電圧が大きく変動した
り、またプレーグ等の異常電着が発生したりするので、
電着塗装浴の管理が困難となる問題がある。また、この
ような、電着浴から形成された塗膜は平滑性、アルカリ
現像性が劣るので解像性に優れたプリント配線板を得る
ことができないという問題が残されているのが実情であ
る。
本発明は、プリント配線板を作成する際における前記
した如き問題点を解決することを目的になされたもので
あり、その結果、紫外線等の活性エネルギー線に対する
感光性に優れ、しかも回路基板の表面やスルーホール部
に、現像可能な塗膜を均一に形成することができ、しか
も、長期間にわたって電着浴を安定に保つことができる
ポジ型フオトレジスト形成用電着塗料組成物を提供する
ことに成功した。
しかして、本発明によれば、 (A)分子中に下記式(I) 式中、R1を表わし、R2は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基又はアルキルエーテル基を表わし、 R3はアルキレン基、シクロアルキレン基又はアルキレン
エーテルを表わす、 で示されるキノンジアジドスルホン単位を少なくとも1
個有する分子量6,000以下の感光性化合物、及び (B)塩形成基を有するアクリル樹脂 を含有することを特徴とするポジ型感光性電着塗料組成
物並びに (i)電導性被膜を有する回路用基板表面に、請求項1
記載の電着塗料組成物を塗装し、ポジ型感光性被膜を形
成する工程; (ii)該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して露
光する工程; (iii)露光部の感光性被膜を除去してエッチングパタ
ーンを形成する工程; (vi)露出した電導性被膜をエッチングにより除去する
工程;及び (v)回路パターン上の感光性被膜を除去する工程 からなることを特徴とする回路板の製造方法が提供され
る。
前記式(I)において、R2によって表わされる「アル
キル基」は直鎖状又は分枝鎖状のいずれのタイプであっ
てもよく、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、tert−ペン
チル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、l
−メチルペンチル、2−メチルペンチル、n−ヘプチ
ル、5−メチルヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、
n−デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル等の
炭素数1〜15個のアルキル基が挙げられる。また、「シ
クロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル、シ
クロブチル、シクロヘキシル、 等の炭素数3〜8個のシクロアルキル基が包含され、さ
らに「アルキルエーテル基」には、例えばCH3OCH2-、CH
3CH2-O-CH2CH2-、CH3CH2CH2-O-CH2CH2CH2-、 (低級アルキル)−O−(低級アルキレン)基が包含さ
れる。
R2として中でも好適なものは、炭素数1〜6個の低級
アルキル基、さらに好適なものはメチル基である。
また、R3によって表わされうる「アルキレン基」は直
鎖状又は分枝鎖状のいずれであってもよく、例えば-CH2
-、-CH2CH2-、CH2CH2CH2-、 -CH2CH2CH2CH2-、 -CH2CH2CH2CH2-CH2-、 -CH2CH2CH2CH2CH2CH2-等の炭素数1〜8個のアルキレン
基が挙げられる。また、「シクロアルキレン基」には、
例えばシクロプロピレン、シクロブチレン、シクロヘキ
シレン、 等の炭素数3〜8個のシクロアルキレン基が包含され、
さらに「アルキレンエーテル基」としては、例えば-CH2
CH2-O-CH2CH2-、CH2CH2CH2-O-CH2CH2-CH2-、 (低級アルキレン)−O−(低級アルキレン)基が挙げ
られる。
R3として中でも好適なものは、直鎖状の炭素数1〜6
個の低級アルキレン基である。
本発明におけるポジ型感光性電着塗料組成物は、電着
法によって導電性物体上に連続膜を形成でき、かつ被膜
の露光部分が現像液で溶出しうる、アニオン性またはカ
チオン性のいずれのタイプの組成物をも包含する。
本発明のポジ型感光性電着塗料組成物において、ポジ
型感光性成分として使用される前記一般式(I)で示さ
れるキノンジアジドスルホン酸単位を含む感光性化合物
(A)は、例えば下記式 式中、Xは水素原子又はCl、F、Br、I等のハロゲン原
子を表わす、 で示されるキノンジアジドスルホン単位及び/又はキノ
ンジアジドスルホン酸ハロゲン化物(以下、単にこのも
のを「キノンジアジド化合物」と呼ぶ)を下記式 式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表わす、で示され
る水酸基含有アミン化合物と付加反応せしめることによ
り製造される下記式 式中、R1、R2及びR3は前記と同じ意味を表わす、 で示される水酸基含有キノンジアジド化合物をポリイソ
シアネート化合物と反応させる方法や、上記式(V)の
水酸基含有キノンジアジド化合物とジイソシアネート化
合物とを水酸基1モルに対してイソシアネーシ基約2モ
ルの割合で反応させて得られるイソシアネーシ基含有キ
ノンジアジド化合物を水酸基を含有する化合物と反応さ
せる方法等によって製造することができる。
前記式(II)または(III)のキノンジアジド化合物
としては、中でも1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン
酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸クロライドが好適である。また、上記式(IV)の
水酸基含有アミン化合物として、好適には、例えばエタ
ノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−ヒドロキ
シ−2′−アミノエチルエーテル、2−ヒドロキシ−
2′−(アミノプロポキシ)エチルエーテル、N−メチ
ルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N
−プロピルエタノールアミン、N−メチルプロパノール
アミン、N−エチルプロパノールアミン、N−プロピル
プロパノールアミン等が挙げられ、就中、N−メチルエ
タノールアミン、N−メチルプロパノールアミンが好適
である。
上記式(II)又は(III)のキノンジアジド化合物と
上記式(IV)の水酸基含有アミン化合物との反応は、上
記式(II)又は(III)の化合物と式(IV)の化合物と
の混合物を溶解又は分散しうる不活性な有機溶媒の存在
下で、一般には室温ないし約80℃、好ましくは室温ない
し約60℃間の反応温度で約10分〜約60時間、好ましくは
約1〜3時間保持することによって行なうことができ
る。
上記反応に用いうる不活性有機溶媒としては、具体的
には例えばジオキサン、ジオキソラン等のジオキサン
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類が挙げられる、中でもキノンジアジ
ドスルホン酸ハロゲン化物に対する溶解性に優れ、かつ
容易に除去できることからジオキサン類が好ましい。
上記式(II)又は(III)の化合物と式(IV)の化合
物との混合割合は特に厳密に制約されるものではない
が、通常は-SO2X基と>NH基とのモル比がほぼ等モル比
になるように混合するのが適当である。また、上記反応
においてはキノンジアジド化合物の-SO2X基と水酸基含
有アミン化合物の>NH基とがOH基よりも優先的に反応す
るために、該反応で得られる主反応生成物は、前記式
(V)で示される水酸基含有キノンジアジド化合物であ
る。
上記式(V)で示される化合物の好適具体例として
は、以下に示すものが挙げられる。
前記式(V)の水酸基含有キノンジアジド化合物と反
応させうるポリイソシアネート化合物としては、例えば
トリレンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,4
−(もしくは2,6−)ジイソシアネート、1,3−ジイソシ
アネートメチルシクロヘキサン、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネート、4,4′−ジフエニルメタンジイソシ
アネート、4,4′−ジフエニルエーテルジイソシアネー
ト、フエニレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシ
アネート、ビフエニレンジイソシアネート、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ビフエニレンジイソシアネート、ジシ
クロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、p−
キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネ
ート、ビス(4−イソシアネートフエニル)スルホン、
イソプロピリデンビス(4−フエニルイソシアネー
ト)、リジンイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ートなどを挙げることができ、さらにこれらのポリイソ
シアネート化合物のアロフアネート化物、シアヌレート
化物、ポリオールとの部分付加物、水との付加物等も使
用することができる。
感光性化合物(A)を得るための上記したポリイソシ
アネート化合物と式(IV)の水酸基含有キノンジアジド
化合物との反応は、必要ならば不活性有機溶媒の存在下
に、ポリイソシアネート化合物と水酸基含有キノンジア
ジド化合物をイソシアネート1モルに対して水酸基ほぼ
1モルの割合で、室温ないし約80℃、好ましくは室温な
いし約60℃にて約0.5〜約20時間保持することにより行
なうことができる。該反応は赤外スペクトル分析で2250
cm-1付近のイソシアネート基を測定することにより監視
することができる。ここで使用できる不活性有機溶媒と
してはイソシアネート基及び水酸基と反応しない不活性
有機溶媒が使用でき、例えばケトン系、エステル系、芳
香族系、脂肪族系、エーテル系等の溶媒が挙げられる。
また、感光性化合物(A)をイソシアネート基含有キ
ノンジアジド化合物と水酸基含有化合物との反応によっ
て製造する場合、該反応に使用されるイソシアネート基
含有キノンジアジド化合物は、水酸基含有キノンジアジ
ド化合物とポリイソシアネート化合物とを水酸基1モル
に対してイソシアネート基約2モルの割合で反応させる
以外、前記感光性化合物(A)の製造と同様にして得ら
れる。ポリイソシアネートとしては反応性の異なるイソ
シアネート基を2個以上有するものを使用することが好
適である。
イソシアネート基含有キノンジアジド化合物と反応さ
せられる水酸基含有化合物としては、1分子中に1個以
上の水酸基を有する分子量約5,500以下の化合物であれ
ば特に制限されることなく使用できる。該水酸基含有化
合物としては、例えば、ポリアルキレングリコール、ト
リメチロールプロパン等のポリオール化合物;水酸基含
有ポリエステル;水酸基含有アクリル系オリゴマー;フ
エノール樹脂;2,3,4−トリヒドロキシベンゾフエノン等
のポリヒドロキシベンゾフエノン又はそのアルデヒド縮
合体、ケトン縮合体;などを挙げることができる。これ
ら水酸基含有化合物には必要に応じてカルボキシル基又
はアミノ基を含有させてもよい。
上記したイソシアネート基含有キノンジアジド化合物
と水酸基含有化合物との反応は、一般に、前記した不活
性有機溶媒の存在下もしくは不存在下に、イソシアネー
ト基含有キノンジアジド化合物と水酸基含有化合物とを
室温ないし約80℃、好ましくは室温ないし約60℃で約0.
5〜20時間保持することにより行なうことができる。
かくして得られる感光性化合物(A)は、前記式
(I)で示されるキノンジアジドスルホン単位を1分子
中に1個以上、好ましくは平均して1.5個以上含有する
ものであり、その最大含有量は1分子中に5個までであ
る。また、感光性化合物(A)の分子量は6,000以下、
好ましくは500〜4,000の範囲であり、分子量が6,000を
超えると、アクリル樹脂(B)との相溶性が低下し、塗
料の安定性が悪くなる傾向がある。
一方、本発明において用いられる塩形成基を有するア
クリル樹脂(B)としては、樹脂中に中和により塩を形
成し得る基を含有するアクリル樹脂が包含される。本発
明の組成物をアニオン型電着塗料として用いる場合に
は、塩形成基としては例えばカルボキシル基、スルホニ
ル基、リン酸基等の陰イオン形成基が挙げられ、就中、
カルボキシル基が好ましい。他方、本発明の組成物をカ
チオン型電着塗料として用いる場合には、塩形成基とし
ては例えばアミノ基、アンモニウム塩基、スルホニウム
基、ホスホニウム塩基等の陽イオン形成基が挙げられ
る。
該アクリル樹脂(B)は、例えば、上記の如き塩形成
性基を含有する重合性不飽和単量体を必須成分とする不
飽和単量体混合物を通常のラジカル共重合法により重合
せしめるか、或いはエポキシ基含有重合性不飽和単量体
を含む不飽和単量体を同様にして重合せしめた後、樹脂
中のエポキシ基をアミノ化合物と付加させるかまたは例
えば3級アミノ化合物と酸との如きオニウム塩形成化合
物と反応させることによりオニウム塩化する等によって
製造することができる。
前記したアクリル樹脂(B)の製造に用いられる重合
性不飽和単量体は、陰イオン形成基含有不飽和単量体と
しては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
(無水)イタコン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
2−ヒドロキシエチルアクリレートアシドフオスフエー
ト等が挙げられ、また、陽イオン形成基含有不飽和単量
体としては、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N-tertブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。
また、エポキシ基含有不飽和単量体としては、例えば
グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)
アクリルアミド、アリルグリシジルエーテル等が挙げら
れる。
さらに、必要に応じて用いられるその他の重合性不飽
和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert
−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート等の如きアクリル酸又はメタクリ
ル酸のC1〜24個のアルキル又はシクロアルキルエステ
ル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル
アミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルア
ミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等の如きアク
リル又はメタクリルアミド類;スチレン、ビニルトルエ
ン、プロピオン酸ビニル、α−メチルスチレン、酢酸ビ
ニル、(メタ)アクリロニトリル、ビニルプロピオネー
ト、ビニルピバレート、ベオバモノマー(シエル化学製
品)の如きビニル単量体等が挙げられる。
上記した単量体の共重合反応は通常、適当な有機溶媒
中で、アゾビスメトキシブチロニトリル、ベンゾイルパ
ーオキサイド等のラジカル重合性開始剤の存在下で約30
〜約180℃にて約1〜約20時間反応させることにより行
なわれる。適当な有機溶媒としては、電着塗料に使用さ
れる水溶性有機溶媒(特にアルコール系又はエーテル系
溶媒)が好適である。このような溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、エチレングリコール、ブチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチレングリコール、
メチルカルビトール、エチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げ
られる。
本発明におけるアクリル樹脂(B)の塩基性基量は、
感光性化合物(A)とアクリル樹脂(B)とを合計した
組成物中に一般に0.3〜4.5モル/kg、好ましくは0.5〜1.
6モル/kgの範囲になるように調節するのが好都合であ
る。塩基性基が0.3モル/kgより小さいと水溶性もしくは
水分散性にすることが困難となり、電着塗料組成物を調
製するのがむずかしくなる傾向がみられる。反対に4.5
モル/kgを超えると電着塗料が基板に塗装され難くなり
塗布量を多くするためには大きな電力を要する傾向があ
る。
また、該アクリル樹脂は、樹脂の種類によっても異な
るが、一般的には数平均分子量が3,000〜100,000、好ま
しくは5,000〜30,000の範囲内にあることができる。数
平均分子量が3,000より小さいと電着塗装時に塗装され
た塗膜が破壊されやすく屡々均一な塗膜が得られない。
他方100,000より大きいと、電着塗膜の平滑性が低下し
て凹凸の塗面となりやすくなって画線の解像性が劣るよ
うになり易い。
本発明のポジ型感光性電着塗料組成物における感光性
化合物(A)とアクリル樹脂(B)の混合割合は、厳密
に制限されるものではないが、一般には、アクリル樹脂
(B)100重量部に対して、感光性化合物(A)に含ま
れる前記式(I)のキノンジアジドスルホン単位で5〜
60重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲になるように
調整される。
前記式(I)の単位の量が5重量部より少ないと一般
に形成される被膜を露光した時に発生するカルボキシル
基の量が少な過ぎるため弱アルカリによる現像が困難と
なる。一方60重量部より多くなると形成される被膜のガ
ラス転移温度が高くなり被膜が硬く脆くなりやすい。こ
のため、基板に対する付着性が低下したり、現像、エッ
チング中に被膜にヒビ割れを生じたりするために、得ら
れる画線に切れなどの不良を生じやすくなる。また紫外
線等の活性エネルギー線の透過性が低下するため、パタ
ーン形成のため、照射量を1000mj/cm2以上と大きくしな
ければならなくなる等の不利が生じやすい。
本発明の電着塗料組成物は、アクリル樹脂(B)が陰
イオン性基を含有する場合には、アミンもしくはアルカ
リ化合物で、そしてまた、カチオン性基を有する場合に
は有機酸もしくは無機酸でそれぞれ中和し、水に分散も
しくは溶解することによって得られる。なお、カチオン
性基が第4級アンモニウム塩基、第4級ホスホニウム塩
基又はスルホニウム塩基である場合は、そのまま水に分
散もしくは溶解することも可能である。その際に用いら
れる中和剤としては、たとえばモノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカ
ノールアミン類;トリエチルアミン、ジエチルアミン、
モノエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチル
アミン、ジイソブチルアミン等のアルキルアミン類;ジ
メチルアミノエタノール等のアルキルアルカノールアミ
ン類;シクロヘキシルアミンなどの脂環族アミン類;カ
セイソーダ、カセイカリ等のアルカリ金属水酸化物;ア
ンモニア等が挙げられ、また、酸としては塩酸、リン
酸、酢酸、乳酸、リン酸等の無機もしくは有機の酸が挙
げられ、単独または混合物として使用できる。
本発明において、水溶化または水分散化した電着塗料
の流動性をさらに向上させるために親水性溶媒(たとえ
ばイソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノー
ル、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブトキ
シエタノール、ジエチレングリコール、メチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)を加えるこ
とができる。親水性溶剤の使用量は一般に感光性化合物
(A)とアクリル樹脂(B)の混合物100重量部に対し3
00重量部以下の範囲が望ましい。
また、被塗物への塗布量を多くするため、疎水性溶
媒、たとえばトルエン、キシレン等の石油系溶剤;メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;2−エチル
ヘキシルアルコール等疎水性アルコール類なども加える
ことができる。疎水性溶媒の使用量は通常上記混合物10
0重量部に対し200重量部以下の範囲が望ましい。
さらに必要に応じて、上記混合物以外の樹脂を配合し
て電着塗膜の性能を適宜調整することもでき、さらに染
料や顔料なども添加することができる。
本発明によって得られるポジ型感光性電着塗料組成物
は、例えば下記の如き特徴を有している。
アクリル樹脂(B)に比較して疎水性の高い感光性化
合物(A)を該樹脂(B)と混合分散することにより、
化合物(A)はアクリル樹脂粒子内に取り込まれやすく
なり、塩基によって分解しやすいキノンジアジドが塩基
に触れる確率が減り、キノンジアジト基を樹脂中に導入
した場合よりも安定であり、電着塗装が長期にわたって
行なわれても感光性の変化が小さい。
アクリル樹脂と感光性化合物の混合比を変えるだけで
感光性基の量を容易に調整することができる。このため
レジスト膜の感光性、解像度を容易に変えることがで
き、回路板のパターンの細密度、製造ラインスピードに
応じてレジスト組成を自由に設計することができる。
本発明のポジ型感光性電着塗料組成物を用いてのプリ
ント配線基板の製造は次のようにして行なわれる。
電着塗装浴(浴固形分濃度:3〜30重量%)中にプリン
ト配線基板をアニオン電着塗装の場合には陽極そしてカ
チオン電着塗装の場合には陰極として浸漬し、20〜400V
の直流電流を通電することによって行なわれる。通電時
間は30秒〜5分が適当であり、膜厚は乾燥膜厚で2〜10
0μm、好適には3〜20μmであることが望ましい。
電着塗装後、電着浴から被塗物を引き上げ水洗したの
ち、電着塗膜中に含まれる水分が熱風などで除去され
る。
ついで、このように形成された感光性電着塗膜面にパ
ターンマスク(写真ポジ)を介して紫外線などの活性光
線を照射露光する。この露光部分中オルトキノンジアジ
ド化合物がケテンを経てカルボン酸となるため、アルカ
リ水溶液などの現像液の現像処理によって除去され、高
解像度を実現できる。
本発明において露光に使用する活性光線は3000〜4500
Åの波長を有する光線がよい。これらの光線として太陽
光、水銀灯、クセノンランプ、アーク灯などがある。活
性光線の照射は通常、50〜800mj/cm2、好ましくは50〜5
00mj/cm2の範囲で行なわれる。
また、現像処理は塗膜面上に希アルカリ水を吹きつけ
ることによって塗膜の感光部分を洗い流すことによって
行なわれる。希アルカリ水は通常pH8〜12のカセイソー
ダ、カセイカリ、ケイ酸ソーダ、炭酸ソーダ、アンモニ
ア水など塗膜中に有する遊離のカルボン酸と中和して水
溶性を与えることのできるものが使用可能である。
ついで、現像処理によって基板上に露出した銅箔部分
(非回路部分)は例えば、塩化第2鉄溶液等を用いた通
常のエッチング処理によって除去される。しかる後、回
路パターン上の未露光塗膜もエチルセロソルブ、エチル
セロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶剤;トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤;メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
剤;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶
剤;トリクロルエチレンなどのクロル系溶剤または、ア
ニオン性電着塗料を用いた場合にはpH11以上のカセイソ
ーダ、カセイカリ水溶液などによって、またカチオン性
電着塗料を用いた場合には上記溶剤又は酢酸、乳酸等の
有機酸又はその水溶液等によって溶解除去されて基板上
にプリント回路が形成される。
本発明のポジ型感光性電着塗料組成物は回路基板上に
容易に電着塗装でき、析出した塗膜は乾燥されて均一な
感光膜を形成する。この感光膜にポジフイルムを通して
光照射すると、露光部は前記のごとく変化して希アルカ
リ水によって現像され、また未露光部も溶剤またはアル
カリまたは酸によって溶解除去することができる。
特に、本発明の組成物はスルーホールを有するプリン
ト基板の製造に最適であり、感光性ドライフイルムを使
用した場合に比べハンダメッキ工程などがなくなり、プ
リント基板製造工程を短縮することができる。また、光
硬化型電着塗料を利用したネガ型エッチングレジストで
は小さな径のスルーホールに硬化膜を形成するのは困難
であるが、本発明では未露光部がレジスト膜として残る
ので小さな径を有するプリント基板の製造にも適してい
る。
また、本発明の組成物を用いれば、回路パターンマス
クとしてスルーホール部が遮光されないようにパターン
設計されたホトマスクを介して露光することにより容易
にランドレススルーホールを有するプリント配線基板を
製造することができる。
さらに、本発明のポジ型感光性電着塗料組成物は、感
光材としてキノンジアジド基が加水分解性の低いスルホ
ンアミド結合及びウレタン結合を介して導入されたもの
を使用し、さらに該感光性材は本発明で使用するアクリ
ル樹脂に比して、疎水性が高いため、水分散体とした場
合、その分散粒子内に入り、加水分解を促進する水、ア
ミン、酸等と直接接触する可能性が低くなるので、長期
間にわたって電着塗装浴中で凝集又は浴底に沈澱した
り、塗装電圧が大きく変動したりすることがなく、電着
塗装浴の安定性が高く管理が容易である。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。実施例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重量%で
ある。
製造例 1 溶剤Iをフラスコに入れ110℃に加熱した中にIIの混
合液を110℃で3時間かけて滴下し、1時間その温度に
保つ。ついでIIIの混合液を110℃で1時間かけて滴下
し、さらに110℃2時間保つことにより固形分67%、数
平均分子量11,000及び酸価84のアクリル樹脂溶液−1を
得た。
製造例 2〜5 下記表−1に記載した配合にもとづき製造例1と同様
にしてアクリル樹脂溶液−2〜−5を製造した。
製造例6 フラスコ中に製造例5で得たアクリル樹脂溶液5を1,
550部入れ、40℃に加熱し、40℃に保ちつつジメチルア
ミノエタノール44.5部及び酢酸30部の混合液を30分かけ
て滴下し、次で60℃で5時間保つ。これによって固形分
66%及び4級アンモニウム塩含量0.46モル/kgのアクリ
ル樹脂溶液−6を得た。
製造例7 フラスコ中にアクリル樹脂溶液5を1,550部入れ、60
℃に加熱し、60℃に保ちつつチオグリコール61部及び乳
酸45部の混合液を30分かけて滴下し、次で80℃で5時間
保つ。これによって固形分67%及び3級スルホニウム塩
含量0.45モル/kgのアクリル樹脂溶液−7を得た。
製造例8 フラスコ中にアクリル樹脂溶液4を100部入れ、これ
に1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロラ
イド18.7部をアセトン360部に溶解した溶液を加える。
ついで30℃で攪拌しながら1時間かけてトリエチルアミ
ン10部を滴下し、さらに30℃で2時間保った後、反応物
を5,000部の攪拌している脱イオン水中へ1時間かけて
滴下する。水層を分離し、40℃で減圧下に乾燥した後40
部のジメチルジグライムを加え溶解して固形分67%及び
酸価89のアクリル樹脂溶液−8を得た。
水酸基含有オルトキノンジアジド化合物−1の製造例 4つ口フラスコにオルトナフトキノンジアジドスルホ
ン酸クロライド269部、ジオキサン1345部を入れ、室温
で攪拌しながら、N−メチルエタノールアミン150部を
1時間で滴下した。滴下終了後、約3時間攪拌を継続
し、IRスペクトルの3300cm-1付近のアミノ基の吸収が無
くなるのを確認した後、反応を終了した。
次にこの溶液を脱イオン水中に入れ、反応中発生した
塩酸をトラップした4級アミンを除去した。次で酢酸イ
ソブチルで生成物を抽出した後、溶媒を留去し、減圧乾
燥器に入れ乾燥し、水酸基含有オルトキノンジアジド化
合物−1を得た。
水酸基含有オルトキノンジアジド化合物−2の製造例 4つ口フラスコにオルトナフトキノンジアジドスルホ
ン酸クロライド269部、ジオキサン1345部を入れ、室温
で攪拌しながら、モノエタノールアミン122部を1時間
で滴下した。滴下終了後約3時間攪拌を継続し、IRスペ
クトルの3300cm-1付近のアミノ基の吸収が無くなるのを
確認した後反応を終了した。
次にこの溶液を脱イオン水中に入れ、反応中発生した
塩酸をトラップした4級アミンを除去した。次で酢酸イ
ソブチルで生成物を抽出した後、溶媒を留去し、減圧乾
燥器に入れ、乾燥し、水酸基含有オルトキノンジアジド
化合物−2を得た。
感光性化合物−1の製造 4つ口フラスコ中に、水酸基含有キノンジアジド化合
物−1を307部、ジメチルジグライム500部、及びジブチ
ルチンジラウレート3部を加え、攪拌しながら60℃に加
熱する。この中に脂肪族ポリイソシアネート(武田薬品
製“タケネートD-165N"、イソシアネート含量22.7%、
平均分子量約650)185部を30分かけて加え、60℃でIRス
ペクトルの2250cm-1付近のイソシアネート基の吸収が無
くなるまで反応させ、ついで減圧下、60℃でジメチルグ
ライムを固形分60%になるまで留去してキノンジアジド
スルホン単位47.4%(約3.5個/分子)及び平均分子量
約1,700の感光性化合物−1を得た。
感光性化合物−2の製造 4つ口フラスコ中に、水酸基含有キノンジアジド化合
物−2を294部、ジメチルジグライム300部及びジブチル
チンジアセテート1部を加え攪拌しながら60℃に加熱す
る。この中に4,4−ジフエニルメタンジイソシアネート
(日本ポリウレタン社製“ミリオネートMR200"、イソシ
アネート含量22.7%、平均分子量約650)135部をアセト
ン300部に溶解した溶液を30分間かけて加え、還流下でI
Rスペクトルの2250cm-1付近のイソシアネート基の吸収
が無くなる迄反応させ、ついで減圧下60℃で溶剤を固形
分60%になるまで留去してキノンジアジドスルホン単位
54.3%(約2.6個/分子)及び平均分子量約1,150の感光
性化合物−2を得た。
感光性化合物−3の製造 溶剤Iをフラスコに入れ110℃に加熱した中へIIの混
合液を130℃で3時間かけて滴下し、さらにその温度で
3時間維持して、固形分50%、数平均分子量約3,100の
アクリル樹脂を得た。次にこの溶液を60℃迄冷却し、水
酸基含有キノンジアジド化合物−1を614部、ジメチル
グライム614部を加え、60℃でIR−スペクトルの2250cm
-1付近のイソシアネート基の吸収が無くなるまで反応さ
せ、キノンジアジドスルホン単位28.7%(約4.6個/分
子)及び数平均分子量約3,700の感光性化合物−3を得
た。
実施例1 製造例1で得たアクリル樹脂溶液−1を100部にトリ
エチルアミン10.5部及びブチルカルビトール7部を混合
中和した後、感光性化合物−1を25部加え十分混合し、
高速ミキサーで1,000〜2,000rpmの攪拌速度で攪拌しつ
つ脱イオン水880部を徐々に加えて安定な分散液を得
た。分散液の固形分は8%、pHは7.8、キノンジアジド
スルホン単位部/アクリル樹脂100部は10.6であった。
実施例2−7及び比較例1〜2 下記表−2に示す配合に基づき実施例1と同様にして
分散液を得た。
実施例1〜7及び比較例1〜2で得た25℃の水分散液
中に、0.4mmのスルーホールを有する絶縁板に無電解銅
メッキ、電解銅メッキを行った銅厚35μのプリント配線
板用両面回路基板を浸漬し、実施例1,3〜4,7及び比較例
1〜2では正極とし、また実施例2及び5〜6では負極
とし、水分散液中に浸漬した対極を接続し、表−3に示
す所定の通電条件で電着を行った後回路板を水洗し、80
℃で5分間乾燥させた。これらの電着被膜はいずれもピ
ンホールがなく、膜厚も均一であり、スルーホール内も
完全に被覆されていた。
これらの水分散液を30℃で6ケ月貯蔵したところ、実
施例1〜7では外観上何ら異常は認められなかったが、
比較例1〜2の分散液では樹脂の沈降が認められた。特
に比較例1で著しく認められた。
また、これらの分散液を30℃で6ケ月貯蔵した後、上
記と同様の実験を繰返したところ、実施例1〜7では被
膜はピンホールがなく膜厚も均一であり、スルーホール
内も完全に被覆されていたが、比較例1〜2では部分的
に異常な樹脂の析出が見られ、膜厚が不均一となり、ス
ルーホール周辺にピンホールが発生していた。
得られた被膜上にポジタイプのフオトツールマスクを
密着させ下記表−4に示す露光条件で両面を露光した
後、表−4に示す所定の条件で現像し、エッチング、樹
脂被膜の除去を行った後、得られた回路パターンを電子
顕微鏡で観察したところ、いずれも回路巾(導体巾)30
μmの欠陥のない回路パターンが得られ、露光を受けな
かったスルーホール部は銅エッチングされず完全に残
り、両面の導通が確保されていた。
さらに、30℃で6ケ月貯蔵した浴より得られた被膜に
ついても同様の実験を繰返したところ、実施例1〜7で
は貯蔵前のものと変らない良好な回路パターンが得られ
たが、比較例1〜2では現像時の露光部の被膜の溶解残
りに起因する回路のシヨート、ピンホールに起因する回
路の断線、スルーホールの導通欠陥が多数発生し、良好
な回路パターンは得られなかった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)分子中に下記式(I) 式中、R1を表わし、R2は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
    基又はアルキルエーテル基を表わし、R3はアルキレン
    基、シクロアルキレン基又はアルキレンエーテルを表わ
    す、 で示されるキノンジアジドスルホン単位を少なくとも1
    個有する分子量6,000以下の感光性化合物、及び (B)塩形成基を有するアクリル樹脂 を含有することを特徴とするポジ型感光性電着塗料組成
    物。
  2. 【請求項2】(i)電導性被膜を有する回路用基板表面
    に、請求項1記載の電着塗料組成物を塗装し、ポジ型感
    光性被膜を形成する工程; (ii)該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して露
    光する工程; (iii)露光部の感光性被膜を除去してエッチングパタ
    ーンを形成する工程; (vi)露出した電導性被膜をエッチングにより除去する
    工程;及び (v)回路パターン上の感光性被膜を除去する工程 からなることを特徴とする回路板の製造方法。
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