JPH06313136A - ポジ型電着フォトレジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

ポジ型電着フォトレジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

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JPH06313136A
JPH06313136A JP12550193A JP12550193A JPH06313136A JP H06313136 A JPH06313136 A JP H06313136A JP 12550193 A JP12550193 A JP 12550193A JP 12550193 A JP12550193 A JP 12550193A JP H06313136 A JPH06313136 A JP H06313136A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高解像度で、微細画像パターン形成能に優れ
たポジ型電着フォトレジスト組成物及びそれを用いたパ
ターンの製造方法を提供する。 【構成】 A)カルボキシル基を含有する重合体、B)
ヒドロキシフェニル基を含有する重合体、C)一分子中
に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有する化
合物をA)とB)の合計量100重量部に対して5〜1
50重量部、及びD)活性エネルギー線照射により酸を
発生する化合物をA)とB)とC)との合計量100重
量部に対して0.1〜40重量部を必須成分として含有
し、A)/B)=90/10〜10/90(重量比)で
あり、かつA)〜D)よりなる混合物中のカルボキシル
基含有量が混合物1kgあたり0.5〜5.0当量、ヒド
ロキシフェニル基含有量が0.5〜7.0当量である組
成物を塩基性化合物で中和し、水中に溶解又は分散した
ポジ型電着フォトレジスト組成物及びそれを用いたパタ
ーンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポジ型電着フォトレジス
ト組成物及びそれを用いたレジストパターンの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板の回路パターンの高密
度化、スルーホールの小径化に伴い回路パターンの解像
度の向上、スルーホール形成の信頼性の向上が望まれて
いる。この目的のために、ポジ型電着フォトレジストが
注目されている。
【0003】現在、ポジ型電着フォトレジスト組成物
は、中和することにより水に溶解又は分散する樹脂と、
感光剤としてキノンジアジド化合物を組み合わせた組成
物を中和し、水に溶解し又は分散したものや、上記した
樹脂にキノンジアジド化合物を化学的に結合した樹脂を
同様にして水に溶解又は分散したものが提案されてい
る。
【0004】この組成物は紫外線の照射によりナフトキ
ノンジアジド基が光分解しケテンを経由してインデンカ
ルボン酸を形成する反応を利用している。
【0005】しかし、このキノンジアジド型の物は感光
性が低く露光時間が長くなり作業効率が悪い。また、キ
ノンジアジド基は水系中での安定性が悪く、長期の液安
定性を要求される電着型レジストに用いるのは好ましく
ない。
【0006】また、現像の原理は露光部と未露光部に生
じる溶解度の差を利用しているが、電着フォトレジスト
では被膜形成成分自身が本質的に現像液である塩基性の
化合物の水溶液に溶解或いは分散するため現像条件が微
妙であり、良好な再現性を得るためには厳密な現像条件
の制御が必要である。また未露光部のレジスト膜が一部
溶解ないしは膨潤する事は避けられず、形成されたパタ
ーンのエッチング液に対する耐性が低下したり、形成さ
れるパターンの精度が低下しやすい等の欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した如き従来のキノンジアジド化合物を感光剤としたポ
ジ型電着フォトレジストの欠点を解決した、新規な原理
に基づくポジ型電着フォトレジスト組成物、及びそれを
用いたレジストパターンの製造法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポジ型感
光性電着組成物がもつ前述の如き欠点を克服する方法に
ついて鋭意研究した結果、今回カルボキシル基を含む重
合体、ヒドロキシフェニル基を含む重合体、多ビニルエ
ーテル化合物及び活性エネルギー線照射により分解して
酸を発生する化合物からなる電着組成物は、それから形
成された電着塗膜を加熱すると、カルボキシル基及び/
又はヒドロキシフェニル基とビニルエーテル基との付加
反応により架橋して、溶剤やアルカリ水溶液に対して不
溶性となり、さらに活性エネルギー線を照射し、且つ照
射後加熱すると、発生した酸の触媒作用で架橋構造が切
断されて照射部分が溶剤やアルカリ水溶液に対して再び
可溶性になるという全く新規なメカニズムで機能する感
光性電着組成物となることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0009】かくして、本発明は、A)カルボキシル基
を含有する重合体、B)ヒドロキシフェニル基を含有す
る重合体、C)一分子中に少なくとも2個以上のビニル
エーテル基を含有する化合物をA)とB)の合計量10
0重量部に対して5〜150重量部、及びD)活性エネ
ルギー線照射により酸を発生する化合物をA)とB)と
C)との合計量100重量部に対して0.1〜40重量
部を必須成分として含有し、A)/B)=90/10〜
10/90(重量比)であり、かつA)〜D)よりなる
混合物中のカルボキシル基含有量が混合物1kgあたり
0.5〜5.0当量、ヒドロキシフェニル基含有量が
0.5〜7.0当量である組成物を塩基性化合物で中和
し、水中に溶解又は分散したことを特徴とするポジ型電
着フォトレジスト組成物、及びそれを用いたパターンの
製造方法を提供するものである。
【0010】即ち、本発明の組成物によれば、未露光部
分は架橋構造を取ることにより現像に用いられる現像液
に対して完全に不溶化され、現像時に未露光部の溶解や
膨潤が全く生じないために上述した従来のポジ型電着レ
ジストにみられるような問題点を生ずることがない。
【0011】また、本発明の組成物は、キノンジアジド
を感光剤とするレジストのように吸光係数の高い官能基
を多量に使用する必要がないので活性エネルギー線に対
する透明性を高くすることができ、また、照射部に発生
した酸は加熱時に触媒として作用し、架橋構造を連鎖的
に切断するために感度を高くすることが出来る。
【0012】さらに、本発明の組成物により形成される
パターンは、コントラストが極めて大きく、従って微細
パターン用のレジストとして非常に有用である。
【0013】また、本発明の組成物中にはキノンジアジ
ドのような水系中で不安定な基を含んでいないため、水
性系で極めて安定であり、長期の液安定性を要求される
電着型レジスト組成物として極めて優れた特性を有し、
長期にわたって、安定に信頼性高く、電着塗装法によ
り、レジスト被膜を形成することが出来る。
【0014】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0015】A)カルボキシル基を含有する重合体 本重合体A)は、一分子中に少なくとも1つのカルボキ
シル基を含む皮膜形成性の重合体であり、例えば、カル
ボキシル基を含有する重合性不飽和単量体の単独重合
体、該カルボキシル基含有単量体と他の共重合可能な単
量体との共重合体、分子鎖中又は分子末端にカルボキシ
ル基を有するポリエステル系、ポリウレタン系、ポリア
ミド系などの樹脂等が挙げられる。
【0016】上記カルボキシル基を含有する重合性不飽
和単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸等が挙げられ、また、これ
らカルボキシル基含有単量体と共重合可能な他の単量体
としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メ
タ)アクリル酸デシル等の(メタ)アクリル酸の炭素数
1〜12のアルキルエステル;(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)
アクリル酸の炭素数2〜6のヒドロキシアルキルエステ
ル;スチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチル
スチレン等のビニル芳香族化合物;酢酸ビニル、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ビニ
ルピロリドン等が挙げられ、これら単量体は、それぞれ
単独で用いてもよく、又は、2種以上組合せて使用する
ことができる。
【0017】殊に、該他の単量体としてスチレン、α−
メチルスチレン、炭素数1〜6のアルキル置換されたス
チレン(例えばp−tert−ブチルスチレン)などのビニ
ル芳香族化合物を使用することが、形成される画像パタ
ーンの精度、耐エッチング性等の点で好適である。
【0018】カルボキシル基含有重合体A)は一般に約
3,000〜約100,000、特に約5,000〜約
30,000の範囲内の数平均分子量を有していること
が好ましく、また、カルボキシル基の含有量は、重合体
1kgあたり一般に0.5〜10当量、特に0.5〜5.
0当量の範囲内にあることが望ましい。カルボキシル基
の含有量が0.5当量/kgより少ないと、活性光線照射
前の加熱により形成される膜の架橋度が十分でなく、ま
た、アルカリ性現像液に対する露光部の溶解性が低く現
像性が低下する傾向があり、また組成物の水溶性又は水
分散性が不足し、組成物の液安定性が不十分になる。他
方、10当量/kgを越えると、電着塗装時の作業性が低
下するので好ましくない。
【0019】また、重合体A)は、そのガラス転移温度
(Tg)が0℃以上、特に5〜70℃の範囲内にあるこ
とが好適である。Tgが0℃未満であると、塗膜が粘着
性を示し、ゴミやホコリなどがつきやすくなり、取り扱
い難くなる傾向がある。
【0020】B)ヒドロキシフェニル基を含有する重合体 本重合体は、一分子中に少なくとも1つのヒドロキシフ
ェニル基を含む重合体であり、例えば、1官能性又は多
官能性フェノール化合物、アルキルフェノール化合物、
又はそれらの混合物とフォルムアルデヒド、アセトンな
どのカルボニル化合物との縮合物;p−ヒドロキシスチ
レンのようなヒドロキシ基含有ビニル芳香族化合物の単
独重合体又は該化合物と他の共重合可能な単量体との共
重合体等が挙げられる。
【0021】上記1官能性又は多官能性フェノール化合
物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,6
−キシレノール、2,4−キシレノール、カテコール、
レゾルシン、ピロガロール、ビスフェノールAなどが挙
げられ、また、アルキルフェノール化合物としては、例
えば、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチル
フェノール、p−tert−アミルフェノール、p−tert−
オクチルフェノールなどが挙げられる。
【0022】これらの化合物とフォルムアルデヒド、ア
セトンなどのカルボニル化合物との縮合反応は、それ自
体既知の方法で行なうことができ、縮合物は一般に、ア
ルカリ触媒で縮合させると、縮合が進むにつれて不溶不
融となるレゾール型が得られ、酸触媒で縮合させると可
溶可融のノボラック型が得られるが、本発明では後者の
ノボラック型フェノール樹脂を使用する。ノボラック型
フェノール樹脂は、縮合が進むにつれて分子量が増大す
るが、一般には反応時間1〜3時間で縮合させると分子
量500〜2,000の範囲のものが得られる。
【0023】また、ヒドロキシル基含有ビニル芳香族化
合物と共重合可能な他の単量体としては、前記重合体
A)における共重合体について例示したと同様の共重合
可能な他の単量体を用いることができる。
【0024】かかるヒドロキシフェニル基含有重合体
B)は一般に約500〜約100,000、特に約1,
000〜約30,000の範囲内の数平均分子量を有し
ていることが好ましい。また、重合体B)のヒドロキシ
フェニル基の含有量は、重合体1kgあたり一般に1.0
〜10当量、特に2.0〜8.0当量の範囲内にあるの
が好都合である。
【0025】ヒドロキシフェニル基の含有量が1.0当
量/kgより少ないと、活性光線照射前の加熱により形成
される膜の架橋度が十分でなくなる傾向があり、10当
量を超えると、レジスト膜が脆くなりやすい。
【0026】重合体B)も、重合体A)と同様にそのガ
ラス転移温度(Tg)が0℃以上、特に5〜70℃の範
囲内にあることが好適である。Tgが0℃未満であると
塗膜が粘着性を示し、ゴミやホコリなどがつきやすくな
り、取り扱い難くなる傾向がある。
【0027】重合体A)と重合体B)とはA)/B)重
量比で一般に90/10〜10/90の範囲内で使用す
ることができ、成分A)、B)、C)、D)を混合した
総量1kgに対して、カルボキシル基が0.5〜5.0当
量、ヒドロキシフェニル基が0.5〜7.0当量になる
ようにそれぞれの重合体のカルボキシル基、ヒドロキシ
フェニル基の含有量を調整することが好ましい。
【0028】C)一分子中に2個以上のビニルエーテル
基を含む化合物 本化合物C)は、一分子中に式−R−O−CH=CH2
〔ここで、Rはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基
などの炭素数1〜6のアルキレン基を表す〕で示される
ビニルエーテル基を少なくとも2個、好ましくは2〜4
個含有する低分子量又は高分子量の化合物であり、例え
ば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールS、フェノール樹脂などのポリフェノール化合物
や、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエ
リスリトールなどのポリオール類とクロロエチルビニル
エーテルなどのハロゲン化アルキルビニルエーテルとの
縮合物;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物
と、ヒドロキシエチルビニルエーテルのようなヒドロキ
シアルキルビニルエーテルとの反応物等が挙げられる。
【0029】特に、上記ポリフェノール化合物とハロゲ
ン化アルキルビニルエーテルの縮合物及び芳香環をもつ
ポリイソシアネート化合物とヒドロキシアルキルビニル
エーテルとの反応物が、エッチング耐性、形成されるパ
ターンの精度等の観点から好適である。
【0030】化合物C)は、常温で液状又は、その融点
又は軟化点が150℃以下、特に、130℃以下のもの
が活性光線照射前の加熱時に、重合体A)及び/又は重
合体B)中にmigration しやすく、重合体A)のカルボ
キシル基及び/又は重合体B)のヒドロキシフェニル基
と化合物C)のビニルエーテル基との付加反応が起りや
すく好ましい。
【0031】D)活性エネルギー線照射により酸を発生
する化合物 本化合物D)は、後述する活性エネルギー線の照射によ
り分解して、前記重合体A)及び重合体B)と化合物
C)との間で形成される架橋構造を切断するのに十分な
強度の酸を発生する化合物であり、例えば、下記式で示
されるものが包含される。
【0032】Ar2+ ・X- (I) (式中、Arはアリール基、例えばフェニル基を表し、
- はPF6 -、SbF6 -又はAsF6 -を表す。)
【0033】Ar3+ ・X- (II) (式中、Ar及びX- は上記と同じ意味を有する。)
【0034】
【化1】 (式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1
〜12のアルコキシ基を表し、nは0〜3を表し、X-
は上記と同じ意味を有する。)
【0035】
【化2】 (式中、X- は上記と同じ意味を有する。)
【0036】
【化3】 (式中、X- は上記と同じ意味を有する。)
【0037】
【化4】 (式中、X- は上記と同じ意味を有する。)
【0038】
【化5】 (式中、X- は上記と同じ意味を有する。)
【0039】
【化6】
【0040】
【化7】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に炭素数1〜12
のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表
す。)
【0041】
【化8】
【0042】
【化9】 (式中、R1 及びR2 は上記と同じ意味を有する。)
【0043】
【化10】
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】電着フォトレジスト組成物 本発明の電着フォトレジスト組成物は、以上に述べたカ
ルボキシル基含有重合体A)、ヒドロキシフェニル基含
有重合体B)、ビニルエーテル基含有化合物C)、及び
光酸発生化合物D)の4成分を必須成分として含有し、
該重合体A)のカルボキシル基を塩基性化合物で中和
し、水に溶解又は分散したものであり、これら成分の配
合割合は、該組成物の用途に応じて広い範囲にわたって
変えることができるが、カルボキシル基含有重合体A)
とヒドロキシフェニル基含有重合体とはA)/B)の重
量比で一般に90/10〜10/90、特に70/30
〜30/70の範囲内で使用することができ、また、ビ
ニルエーテル基含有化合物C)の含有量は、カルボキシ
ル基含有重合体A)とヒドロキシフェニル基含有重合体
B)の合計量100重量部に対して、一般に5〜150
重量部、特に10〜100重量部の範囲内で使用するこ
とが好ましく、また光酸発生化合物D)は、カルボキシ
ル基含有重合体A)とヒドロキシフェニル基含有重合体
B)とビニルエーテル基含有化合物C)との合計量10
0重量部に対して一般に0.1〜40重量部、特に0.
2〜20重量部の範囲内で用いるのが適当である。
【0047】本発明の電着フォトレジスト組成物には必
要に応じて増感色素を配合してもよく、使用し得る増感
色素としては、例えばフェノチアジン系、アントラセン
系、コロネン系、ベンズアントラセン系、ペリレン系、
ピレン系、メロシアニン系、ケトクマリン系等の色素が
挙げられる。
【0048】これら増感色素の配合量は、カルボキシル
基含有重合体A)及びB)の合計量100重量部に対し
て0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部の
範囲内が適当である。
【0049】また、形成されるレジスト膜に適当な可撓
性、非粘着性等を付与するために、本発明の組成物に
は、フタル酸エステル等の可塑剤、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂等を添加してもよい。添加量は通常重合体
A)、重合体B)、ビニルエーテル基含有化合物C)、
光酸発生化合物D)の合計量100重量部に対して50
重量部以下であることが好ましい。
【0050】さらに、本発明の組成物には必要に応じ
て、流動調節剤、染料、顔料等の着色剤等を添加しても
よい。
【0051】本発明の電着フォトレジスト組成物は、以
上に述べた各成分をそのまま、又は必要に応じて溶剤中
で混合し、次いで塩基性化合物で中和し、水に溶解又は
分散して調製することができる。
【0052】その際に使用し得る溶剤としては組成物の
成分を溶解でき、常温で水に10重量%以上溶解する物
が好ましく、例えばアセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類;メタノール、エタノール、ノルマルプロパノ
ール、イソプロパノール、セカンダリーブタノール、タ
ーシャリーブタノール等のアルコール類;エチレングリ
コール、プロピレングリコール、又はそれらのジエーテ
ルのメタノール、エタノール、ブタノール、等のモノエ
ーテル又はメタノール、エタノール、プロパノールのジ
エーテル等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等の環状エーテル類を挙げることができ
る。これらの溶剤は単独でも又は2種類以上混合して用
いても良い。
【0053】これらの溶剤は通常、カルボキシル基含有
重合体A)、ヒドロキシフェニル基含有重合体B)、ビ
ニルエーテル基含有化合物C)、及び光酸発生化合物
D)の合計量100重量部に対して20重量部以下であ
ることが好ましい。
【0054】更に、後述する電着塗装時の印加電圧、造
膜性の調整のために補助的に水に対する溶解度が10重
量%以下の溶剤を使用してもよい。
【0055】これらの溶剤としてはメチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン、イソフォロン等のケトン類;
ノルマルブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ベ
ンジルアルコール等のアルコール類;エチレングリコー
ル、プロピレングリコール或いはそれらのジエーテルの
ヘキサノール、オクタノール、フェノール等のモノエー
テル又はブタノール、ヘキサノール、オクタノール、フ
ェノール等のジエーテル類;トルエン、キシレン、アル
キルベンゼン等の芳香族炭化水素類;沸点80℃以上の
脂肪族炭化水素類などを挙げる事が出来る。これらの溶
剤は単独でも又は2種類以上混合して用いても良い。
【0056】これらの溶剤は、通常、カルボキシル基含
有重合体A)、ヒドロキシフェニル基含有重合体B)、
ビニルエーテル基含有化合物C)、及び光酸発生化合物
D)の合計量100重量部に対して20重量部以下であ
ることが好ましい。
【0057】中和に用いる塩基性化合物としてはトリエ
チルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン等のアミン類;苛性ソーダ、苛
性カリ等の無機アルカリ類等を挙げる事が出来る。これ
らの塩基性化合物は単独でも又は2種類以上を混合して
用いても良い。通常これらの塩基性化合物はカルボキシ
ル基に対して0.1〜1.0当量の範囲で使用される事
が好ましい。
【0058】水中に溶解或いは分散する方法は重合体
A)、重合体B)、ビニルエーテル基含有化合物C)、
光酸発生化合物D)、中和剤、また、必要ならば前述し
た溶剤などの成分を混合した混合物を撹拌しつつ徐々に
水を加える。当該混合物を撹拌されている水中に徐々に
加える等の公知の方法によれば良い。かくして得られた
組成物の固形分濃度は特に制限はないが通常0.5〜5
0重量%であることが好ましい。
【0059】パターンの形成 本発明の電着フォトレジスト組成物を使用するパターン
の形成は、以下に述べるようにして行なうことができ
る。
【0060】まず、導電性表面を有する基板、例えば、
プリント配線用銅箔積層板等の基板上に当該組成物を電
着法で乾燥膜厚0.5〜15μm 程度になるように塗布
する。電着法による塗布は本発明による組成物を電着浴
に入れ被塗布物を陽極とし、対極との間に直流電源を繋
ぎ通電する。通電は一定電圧を印加する定電圧法でも、
一定電流密度を印加する定電流法でも又はそれらを組み
合わせた様式の通電方式であっても良い。また通電初期
に徐々に電圧、ないしは電流密度を上昇させて所定値に
いたらしめる方法を組み合わせても良い。
【0061】定電圧法の場合は通常5−250V の電圧
を10秒から5分印加する事により、定電流法の場合は
通常5−100mA/dm2で5秒から5分印加する事により
所定の膜厚を得る事が出来る。
【0062】電着塗装による塗布膜厚は厳密に制限され
るものではなく、形成されるパターンの使用目的等に応
じて変えることができるが、通常、乾燥膜厚で約0.5
〜約15μm の範囲内が適当である。
【0063】該組成物が塗布された基板を、カルボキシ
ル基含有重合体A)及び/又はヒドロキシフェニル基含
有重合体B)とビニルエーテル基含有化合物C)との間
で架橋反応が実質的に起る温度及び時間条件下、例え
ば、約60〜約150℃の温度で約1〜約30分間加熱
して、塗膜を架橋硬化させる。
【0064】次いで、基板上の硬化塗膜に対して、ポジ
型フォトマスク、縮小投影露光機、直接描画機等を用い
て活性エネルギー線を画像選択的に照射する。ここで使
用しうる活性エネルギー線は、感光性組成物に配合され
ている光酸発生化合物D)の種類等に依存して選択され
るが、例えば、電子線、波長200〜600nmの単色光
線又はそれらの混合光線等が挙げられる。
【0065】活性エネルギー線が照射された基板は、次
いで、該照射により発生した酸の存在下で前記硬化塗膜
の架橋構造の切断が生ずるような温度及び時間条件下、
例えば約60〜約150℃の温度で約1〜約30分間加
熱し、照射部分の塗膜の架橋構造を実質的に切断する。
【0066】このように加熱−照射−加熱処理された基
板を現像液で処理することにより、基板上にパターンを
形成することができる。現像液としては、カルボキシル
基含有重合体A)を溶解する能力のある液体、例えば、
水溶性有機塩基、例えばアルカノールアミン、テトラエ
チルアンモニウムハイドロキサイドなどのヒドロキシア
ンモニウム塩類;無機アルカリ、例えば苛性ソーダ、炭
酸ソーダ、メタ珪酸ソーダ等の水溶液を用いることがで
きる。
【0067】これらの現像液に用いられる物質は単独で
も、2種類以上を混合して用いても良い。現像液の濃度
は、通常0.05〜10重量%の範囲内である事が好ま
しい。
【0068】現像は現像液に該基板を浸漬したり、現像
液を基板に吹き付けるなどのそれ自体既知の方法により
行うことが出来る。パターン形成後必要に応じて基板を
水洗及び/又は加熱乾燥することができる。
【0069】更に、画像パターンがエッチング可能な基
板上に形成されている場合は露出している基板部分を適
当なエッチング剤でエッチングし必要ならば次いで基板
上に残存する被膜を熱アルカリや溶剤などの剥離剤を用
いて剥離することにより、レリーフ画像を製造すること
ができる。
【0070】このようにして形成されるパターンは、非
常に細密なパターンであり、コントラストも優れてお
り、特にレジスト膜の未露光部分が架橋構造をとるた
め、従来のポジ型電着フォトレジストにくらべて、未露
光部が現像液やエッチング液に対する耐性に優れ、形成
されるパターンの精度が優れており、そのため、微細パ
ターンのプリント回路板の製造や、金属微細加工等の分
野において広範な応用が期待される。
【0071】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、「部」及び「%」は重量基準である。
【0072】製造例1 カルボキシル基含有重合体A−1の合成 アクリル酸 216部 スチレン 500部 n−ブチルメタアクリレート 284部 アゾビスイソブチロニトリル(AIBN) 50部 よりなる混合物を80℃に加熱し撹拌しているメトキシ
プロパノール600部中に2時間を要して滴下した後そ
の温度に更に2時間保って重合体A−1を得た。固形分
約62.5%、カルボキシル基3モル/kg 、芳香族環含
有量34.6重量部/100重量部重合体
【0073】製造例2 カルボキシル基含有重合体A−2の合成 アクリル酸 288部 スチレン 300部 n−ブチルアクリレート 255部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 157部 t−ブチルパーオキシベンゾエート 100部 よりなる混合物を110℃に加熱し、撹拌している2−
ブトキシエタノール1,000部中に2時間を要して滴
下した後その温度に更に2時間保って重合体A−2を得
た。固形分約50%、カルボキシル基4モル/kg 、芳香
族環含有量20.7重量部/100重量部重合体
【0074】製造例3 カルボキシル基含有重合体A−3の合成 アクリル酸 72部 スチレン 650部 エチルアクリレート 100部 n−ブチルアクリレート 178部 AIBN 75部 よりなる混合物を製造例1と全く同様にして重合して、
重合体A−3を得た。固形分約62.5%、カルボキシ
ル基含有量1モル/kg 、芳香族環含有量45重量部/1
00重量部重合体
【0075】製造例4 ヒドロキシフェニル基含有重合体B−1の合成 o−クレゾール1,490部、30%フォルマリン1,
145部、脱イオン水130部、蓚酸6.5部をフラス
コに入れ60分加熱還流させた。次いで15%塩酸を1
3.5部加え40分加熱還流させた。次いで400部の
約15℃の脱イオン水を加え内容物を約75℃に保ち樹
脂を沈澱させた。次いで35%水酸化ナトリウム溶液を
加え中和後水層を除去し、更に400部の脱イオン水を
加え75℃で樹脂を洗浄した後水層を除去、更に同様な
洗浄操作を2度繰り返した後減圧下に約120℃で乾燥
してノボラックフェノール樹脂(重合体B−1)を得
た。分子量約600であった。
【0076】製造例5 ヒドロキシフェニル基含有重合体B−2の合成 テトラヒドロフラン60部、p−ヒドロキシスチレン2
1部、n−ブチルアクリレート9部、アゾビスイソブチ
ロニトリル3部をフラスコに入れ容器内を窒素置換後撹
拌しつつ100℃で2時間加熱した。生成物を700ml
のトルエン中に注ぎ込み生成した沈殿を分離、100ml
のアセトンに溶解した後再び700mlをトルエン中に注
ぎ込んだ。沈殿を60℃で減圧乾燥して重合体B−2を
得た。分子量約14,000、n−ブチルアクリレート
/p−ヒドロキシスチレン=35/65(重量比)
【0077】製造例6 ヒドロキシフェニル基含有重合体B−3の合成 重合性単量体としてp−ヒドロキシスチレン30部を使
用する以外は製造例5と全く同様にしてp−ヒドロキシ
スチレンの単独重合体B−3を得た。分子量約3,50
【0078】製造例7 ビニルエーテル化合物C−1の合成 ビスフェノールA45.6g 、2−クロロエチルビニル
エーテル80ml、トルエン100mlを250mlのフラス
コに入れ窒素置換後20g の水酸化ナトリウムを投入
し、80℃で30分加熱した。その後4.56g のテト
ラブチルアンモニウムブロマイドを20mlの2−クロロ
エチルビニルエーテルに溶解した溶液を投入し95℃で
5時間加熱反応させた。反応物を3回脱イオン水で洗浄
した後、油層を分離した。油層を蒸留して未反応2−ク
ロロエチルビニルエーテル及びトルエンを除去してビニ
ルエーテル化合物C−1を得た。一分子中にビニルエー
テル基を2個含んでいた。
【0079】製造例8 ビニルエーテル化合物C−2の合成 o−クレゾール1,490部、30%フォルマリン1,
145部、脱イオン水130部、蓚酸6.5部をフラス
コに入れ60分加熱還流させた。次いで15%塩酸を1
3.5部加え40分加熱還流させた。次いで400部の
約15℃の脱イオン水を加え内容物を約75℃に保ち樹
脂を沈澱させた。次いで35%水酸化ナトリウム溶液を
加え中和後水層を除去し、更に400部の脱イオン水を
加え75℃で樹脂を洗浄した後水層を除去、更に同様な
洗浄操作を2度繰り返した後減圧下に約120℃で乾燥
してノボラックフェノール樹脂を得た。分子量約600
であった。ビスフェノールA45.6部の代わりに当該
樹脂を15部使用する以外は製造例8と全く同様にして
ビニルエーテル化合物C−2を得た。一分子中にビニル
エーテル基約3.5個を含んでいた。
【0080】製造例9 ビニルエーテル化合物C−3の合成 トリメチロールプロパン1モルとトリレンジイソシアネ
ート3モルとを反応させたポリイソシアネートの75%
エチレングリコールジメチルエーテル溶液875部と2
−ヒドロキシエチルビニルエーテル264部とをジブチ
ル錫ジアセテート1部の存在下に35℃で3時間反応し
てビニルエーテル化合物C−3を得た。固形分約81
%、一分子中にビニルエーテル基を3個含んでいた。
【0081】実施例1 重合体A−1(固形分62.5%) 160部 重合体B−1 70部 ビニルエーテル化合物C−1 70部 光酸発生剤D−1 注1) 10部 トリエチルアミン 20部 の混合物をジエチレングリコールジメチルエーテル30
0部に溶解した溶液を撹拌している脱イオン水1,87
0部に徐々に加えて固形分約10%の水分散液を得た。
当該水分散液よりなる電着浴にポリイミドフィルムに厚
さ18μm の銅箔を積層した基板を入れ陽極として対極
との間に電流密度50mA/cm2の直流を1分間印加した後
浴より引き出し水洗し次いで100℃で10分間乾燥し
た。膜厚は3.1μm であった。この基板に波長356
nmの紫外光を照射量を段階的に変化させて照射後120
℃で20分加熱した後、2.38%のテトラメチルアン
モニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて現像した。紫
外線照射量に対する現像後の膜の残存率曲線から求めた
γ値(注2)は10.1と、コントラストが極めて高
く、未露光部分の膜の減少、膨潤は全く見られなかっ
た。同様にして作成した基板上にパターンマスクを用い
て365nmの紫外光線を露光量8mj/cm2で照射した後、
上記したのと全く同様に処理してライン/スペース=2
/2μm の画像を形成した。画像パターンの断面形状を
基板表面と画像パターン壁面とのなす角度で評価した。
角度は87度であり極めて優れたパターン形状であっ
た。画像形成に必要な最低露光量は6mj/cm2であった。 注1)、光酸発生剤D−1:下記式のものを用いた。
【化13】 注2)γ値:コントラストを表す指標であり、値が大き
いほどコントラストは高い。測定は、「フォトポリマー
懇話会編、フォトポリマーハンドブック、101〜10
3頁、(1989)、工業調査会」記載の方法によっ
た。
【0082】実施例2 重合体A−2(固形分50%) 200部 重合体B−2 50部 ビニルエーテル化合物C−2 25部 光酸発生剤D−2 注3) 8部 増感色素1 注4) 1部 トリエチルアミン 15部 の混合物を2−ブトキシエタノール200部、ベンジル
アルコール40部に溶解し実施例1と同様にして688
部の脱イオン水に加え、固形分約15%の水分散液を得
た。次いでインジューム錫酸化物をガラス板上に蒸着し
た透明電極基板を用い、電流密度を20mA/cm2とする以
外は実施例1と全く同様に電着塗装した後50℃で15
分間乾燥した。膜厚は1.3μm であった。この基板を
488nmの可視光線を用い、露光後の加熱条件を100
℃で10分間とする以外は実施例1と全く同様にして、
γ値を求めた。γ値は10.8とコントラストは極めて
高く、また未露光部の減少、膨潤は全く認められなかっ
た。次いで照射光線として488nmの可視光を用い、ラ
イン/スペース=1/1μm のフォトマスクを用い、露
光量を3mj/cm2で露光する以外は実施例1と全く同様に
して画像パターンの形状を評価した。角度は89度であ
り極めて優れたパターン形状であった。画像形成に必要
な最低露光量は2mj/cm2であった。 注3)、光酸発生剤D−2:下記式のものを用いた。
【化14】 注4)、増感色素1:下記式のものを用いた。
【化15】
【0083】実施例3 重合体A−3(固形分62.5%) 160部 重合体B−3 30部 ビニルエーテル化合物C−3(固形分81%) 20部 光酸発生剤D−3 注5) 5部 トリエチルアミン 10部 の混合物をジメトキシジエチレングリコール150部、
ベンジルアルコール50部に溶解し実施例1と同様にし
て608部の脱イオン水中に分散して固形分約15%の
水分散液を得た。次いで当該水分散液よりなる電着浴に
厚さ300μm の銅箔を入れ陽極とし、対極との間に5
5V の直流を1分間印加した後基板を取り出し、水洗後
110℃で10分間乾燥した。膜厚は2.3μm であっ
た。この基板を実施例1と全く同様にしてγ値を求め
た。γ値は10.5と極めて高かった。次いで厚さ1.
6mmのガラス強化エポキシ樹脂板に内壁を銅メッキした
直径0.3〜0.6mmのスルーホールを有する両面銅張
り基板(銅厚45μm)に電圧印加時間を2.5分間とす
る以外は上記と全く同様にして被膜を基板上に形成し
た。膜厚は5.3μm であった。作成した基板上にスル
ーホール部に光を通さず、非スルーホール部以外の部分
にライン/スペース=50/50μm のパターンを有す
るフォトマスクを介して超高圧水銀灯で365nmでモニ
タした光量で12mj/cm2露光後100℃で15分加熱し
た。次いで3%炭酸ソーダ水溶液で現像を行った後、塩
化銅を用いて露出した銅をエッチングし、次いで3%苛
性ソーダ水溶液で基板上の被膜を除去することによりレ
リーフ像を得た。スルーホール部の銅メッキは完全に保
護されており、優れた形状のレリーフパターンが基板上
に形成された。 注5)、光酸発生剤D−3:下記式のものを用いた。
【化16】
【0084】実施例4 貯蔵安定性 実施例1〜3の分散液を容器に入れ密閉し40℃で3ケ
月放置した。放置後の分散液には、沈降、分離は認めら
れず良好であった。貯蔵後の分散液を使用してそれぞれ
の実施例の試験を再び行った。特性には殆ど変化は無
く、良好な結果が得られた。
【0085】比較例1 カルボキシル基含有重合体1 アクリル酸 288部 スチレン 300部 n−ブチルアクリレート 300部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 112部 t−ブチルパーオキシベンゾエート 100部 よりなる混合物を110℃に加熱し、撹拌している2−
ブトキシエタノール1,000部中に2時間を要して滴
下した後その温度に更に2時間保って重合体1を得た。
固形分約50%、カルボキシル基4モル/kg 、芳香族環
含有量20.7重量部/100重量部重合体 重合体1(固形分50%) 200部 感光剤1 注6) 30部 ベンジルアルコール 15部 メトキシプロパノール 75部 トリエチルアミン 12部 を混合溶解し、撹拌されている脱イオン水535部中に
徐々に添加して、固形分約15%の水分散液を得た。電
流密度を50mA/cm2とする以外は実施例1と同様にして
γ値を測定した。(膜厚2.5μm) γ値は2.5であ
った。未露光部は露光部が完全に溶解した時点で約25
%溶解した。現像液を0.5%炭酸ソーダ水溶液に変え
て現像した。γ値は3.4未露光部は露光部が完全に溶
解した時点で約2%溶解した。露光量を80mj/cm2
し、現像液に0.5%炭酸ソーダ水溶液を使用する以外
は実施例1と全く同様にして基板上にパターンを形成
し、その断面を観察した。基板とパターンのなす角度は
79度であった。本例では露光量60mj/cm2以下では画
像を形成できなかった。 注6)、感光剤1:下記式のものを用いた。
【化17】
【0086】比較例2 重合体2 o−ヒドロキシ安息香酸600部、o−クレゾール90
0部、30%フォルマリン1,145部、脱イオン水1
30部、蓚酸6.5部をフラスコに入れ60分加熱還流
させた。次いで15%塩酸を13.5部加え40分加熱
還流させた。次いで400部の約15℃の脱イオン水を
加え内容物を約50℃に保ち樹脂を沈澱させた。更に4
00部の脱イオン水を加え50℃で樹脂を洗浄した後水
層を除去、更に同様な洗浄操作を3度繰り返した後減圧
下に約120℃で乾燥してノボラックフェノール樹脂を
得た。分子量約650であった。 カルボキシル基2.8モル/kg 重合体 重合体2 100部 感光剤1 30部 ベンジルアルコール 100部 エチレングリコールモノエチルエーテル 100部 トリエチルアミン 15部 を混合溶解し、撹拌されている522部の脱イオン水中
に徐々に添加して固形分約15%の水分散液を得た。電
流密度を50mA/cm2とする以外は実施例1と同様にして
γ値を測定した。(膜厚1.8μm) γ値は4.2であ
った。未露光部は露光部が完全に溶解した時点で約6%
溶解した。同様にして作成した基板を用い、露光量を8
0mj/cm2とする以外は実施例1と全く同様にして基板上
にパターンを形成し、その断面を観察した。基板とパタ
ーンのなす角度は82度であった。本例では露光量70
mj/cm2以下では画像を形成できなかった。
【0087】比較例3 貯蔵安定性 比較例1〜2の分散液を容器に入れ密閉して40℃で1
カ月貯蔵した後状態を観察した。いずれも多量の沈降
物、及び液の分離が認められた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/039 501 H05K 3/00 F 6921−4E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)カルボキシル基を含有する重合体、
    B)ヒドロキシフェニル基を含有する重合体、C)一分
    子中に少なくとも2個以上のビニルエーテル基を含有す
    る化合物をA)とB)の合計量100重量部に対して5
    〜150重量部、及びD)活性エネルギー線照射により
    酸を発生する化合物をA)とB)とC)との合計量10
    0重量部に対して0.1〜40重量部を必須成分として
    含有し、A)/B)=90/10〜10/90(重量
    比)であり、かつA)〜D)よりなる混合物中のカルボ
    キシル基含有量が混合物1kgあたり0.5〜5.0当
    量、ヒドロキシフェニル基含有量が0.5〜7.0当量
    である組成物を塩基性化合物で中和し、水中に溶解又は
    分散したことを特徴とするポジ型電着フォトレジスト組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポジ型電着フォトレジス
    ト組性物を導電性表面を有する基板に電着法により塗布
    する工程、当該基板を加熱する工程、活性エネルギー線
    を選択的に照射する工程、照射後に基板を加熱する工
    程、塩基性現像液で現像する工程を順次行うことを特徴
    とするレジストパターンの製造方法。
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